JP2010224788A - 車線逸脱予測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が車線を逸脱することなく走行している場合の誤警報を抑制して、車線逸脱予測精度を向上させる。
【解決手段】車線逸脱予測装置は、車両挙動信号の変化量に基づいて車両が直進、右、左のいずれの方向に進んでいるかを示す横勾配を分類する横勾配分類部13と、車両挙動信号と、複数の横勾配の組み合わせによって車両の複数の予測軌跡を表した複数のドライバ行動モデルと、のそれぞれの組み合わせの生起確率を記憶するドライバ行動モデル記憶部14と、車線の逸脱が予測された場合に、車両挙動信号とドライバ行動モデルとにそれぞれ対応する生起確率を用いて、車線逸脱時間演算部12の予測が有効であるかを評価するための評価式を演算し、その値に基づいて予測が有効である場合に、警報を出力する警報評価部16と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車線逸脱予測装置に関する。
従来、車両が車線を逸脱しそうな場合に警報を出力する様々な技術が開示されている。特許文献1には、意図的に車線を逸脱する場合に誤警報を現象する技術が記載されている。特許文献1の技術は、ドライバの警戒レベルに基づいて仮想車線境界を生成することで、誤警報を減らすものである。車両が仮想車線境界を実際に横断した場合又は横断しようとする場合に、警報信号が発生される。仮想車線境界の位置はドライバの警戒レベルから生成されるので、慎重に運転しているドライバが実際の車線を横断すること許容することで、誤警報を減らしている。
非特許文献1には、車線逸脱時間(TLC:Time to Line Crossing)が、幾何学的な運動方程式と、直進及びカーブの車両経路の動的な軌跡の予測と、に基づく複雑な計算によって示されることが記載されている。そして、計算されたTLCは、車線逸脱の指標として使用される。
特開2005−251200号公報 "Time to Line Crossing for Lane Departure Avoidance: A Theoretical Study and an Experimental Setting ",Said Mammerら、IEEE Transaction on Intelligent Transportation Systems, Vol.7, No.2, June2006
しかし、特許文献1及び2に記載された従来技術は、車両が車線に接近してドライバが意図的に運転軌跡を修正した場合には、警報を誤って出力してしまう。また、特許文献2の仮想車線境界を実際の車線境界よりも長くすると、警報が出力されなくなり、事故が起こる可能性がある。
また、上記従来技術は、車線逸脱時間のより詳細な値を推定し、道路標識に接近するような危険な状況の車両挙動をよく反映することができる。しかし、この推定値はTLC値としてはあまりにも大きな変動があり、その実際の状況を表していないTLCが得られてしまう。この結果、車線の近傍で決して車線を逸脱しないようにドライバが車両を運転していても、誤警報の数が減らないという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、車両が車線を逸脱することなく走行している場合の誤った運転支援を抑制することができる車線逸脱予測装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車線逸脱予測装置は、車両の挙動又はドライバの操作を示す信号を検出する車両挙動信号検出手段と、前記車両挙動信号検出手段により検出された車両挙動信号を用いて、所定時間後に前記車両が車線から逸脱することを予測する車線逸脱予測手段と、所定の単位時間毎に、前記車両挙動信号検出手段により検出された車両挙動信号の変化量に基づいて、前記車両が直進、右、左のいずれの方向に進んでいるかを示す横勾配を分類する横勾配分類手段と、複数の値を有する車両挙動信号と、複数の横勾配の組み合わせによって車両の複数の予測軌跡を表した複数のドライバ行動モデルと、のそれぞれの組み合わせの生起確率を記憶するドライバ行動モデル記憶手段と、前記車線逸脱予測手段により車線の逸脱が予測された場合に、前記車両挙動検出手段により検出された車両挙動信号と、車線を逸脱する場合及び車線逸脱を回避する場合の各予測軌跡を表したドライバ行動モデルと、にそれぞれ対応する生起確率を用いて、前記車線逸脱予測手段による予測が有効であるかを評価するための評価式を演算する演算手段と、前記演算手段により演算された評価式の値に基づいて前記車線逸脱予測手段による予測が有効である場合に、警報を出力することで又は車線を逸脱しないように車両の運動を制御することで運転支援を行う運転支援手段と、を備えている。
ドライバ行動モデル記憶手段には、複数の値を有する車両挙動信号と、複数の横勾配の組み合わせによって車両の複数の予測軌跡を表した複数のドライバ行動モデルと、のそれぞれの組み合わせの生起確率が記憶されている。この生起確率は、予め設定された値であるが、学習により更新可能である。
演算手段は、検出された車両挙動信号と、車線を逸脱する場合及び車線逸脱を回避する場合の各予測軌跡を表したドライバ行動モデルと、にそれぞれ対応する生起確率を用いて、車線逸脱予測手段による予測が有効であるかを評価するための評価式を演算する。すなわち、この評価式は、ドライバの意図した運転操作により車線逸脱を回避する場合を少なくとも含むドライバ行動モデルを考慮したものである。よって、運転支援手段は、車両が車線に接近した場合であっても、ドライバの意図した運転操作により車線逸脱を回避する場合の運転支援を抑制する。
本発明に係る車線逸脱予測装置は、車両が車線を逸脱することなく走行している場合の誤った運転支援を抑制することができる
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る車線逸脱予測装置は、車両に搭載され、当該車両が車線を逸脱しそうな状態になると警報を発するものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る車線逸脱予測装置の構成を示すブロック図である。車線逸脱予測装置は、車両挙動を検出する車両挙動検出センサ11と、車線逸脱時間を演算して警報のタイミング候補である車線逸脱予測タイミング候補(以下「LCE(Lane-Crossing-Event)タイミング候補」という。)を出力する車両逸脱時間演算部12と、横勾配を分類する横勾配分類部13と、ドライバ行動モデルを記憶するドライバ行動モデル記憶部14と、ドライバ行動モデルを演算して更新するドライバ行動モデル演算部15と、LCEタイミング候補を評価する警報評価部16と、警報を出力する警報出力部17と、を備えている。
車両挙動検出センサ11は、本装置が搭載された車両の挙動を検出し、車両の挙動を示す車両挙動信号を出力する。本実施形態では、車両挙動検出センサ11が車両の操舵角を検出する操舵角センサであり、車両挙動信号が操舵角信号である場合を例に挙げて説明するが、車両挙動検出センサ11はこれに限定されるものではない。なお、車両挙動信号の値がプラスの場合は左操舵を示し、その値がマイナスの場合は右操舵を示している。また、車両挙動信号の絶対値はハンドルの操舵量が大きくなるに従って大きくなる。
車線逸脱時間演算部12は、図示しない車速センサにより検出された車速信号と、車両挙動検出センサ11により検出された車両挙動信号を用いて、車両が車線を逸脱するまでの時間を示す車線逸脱時間(Time-to-Lane-Crossing:TLC)[秒]を演算する。この車線逸脱時間は、車両が車線を逸脱するか否かの指標として使用される。なお、車線逸脱時間を予測する技術は、公知であり、例えば上述した非特許文献1に記載された技術を適用することができる。
ここで、車線逸脱時間演算部12は、所定時間毎に車線逸脱時間を演算し、その演算時に車線逸脱時間が所定の閾値ε[秒](例えば1[秒])未満である場合に、ε[秒]後に車両が車線を逸脱すると予測し、警報出力のタイミング候補であるLCEタイミング候補をトリガとして出力する。
横勾配分類部13は、車両挙動検出センサ11で検出された車両挙動信号を、所定時間毎に複数の区分に分割し、各区分に横勾配を割り当てる。
図2は、各区分に割り当てられた横勾配を示す図である。同図に示すように、横勾配は、横方向の走行軌跡を逆方向にたどって線形特性を当てはめることで得られる。本実施形態では、横勾配は、「左」、「直進(平行)」、「右」の3つの内のいずれか1つに分類され、各区分に割り当てられる。
横勾配分類部13は、予め定められた閾値σ(>0)と車両挙動信号の傾きとを比較することで横勾配を分類する。具体的には、車両挙動信号の傾きが閾値σより大きい場合は、横勾配は「左」である。車両挙動信号の傾きが閾値−σより小さい場合は、横勾配は「左」である。車両挙動信号の横勾配の絶対値が閾値σ以下の場合は、横勾配は「直進」である。これらの横勾配は、車線境界の曲がり具合に対応するものであり、横方向の走行軌跡について区分毎の動き方向を表している。
ドライバ行動モデル記憶部14は、車両の横方向の軌跡を複数の横勾配の組み合わせのパターンで示したドライバ行動モデルを記憶している。さらに、ドライバ行動モデル記憶部14は、様々な車両挙動信号Φと、ドライバ行動モデルと車両挙動信号Φのすべての組み合わせについての生起確率pと、を記憶している。
ここで、上記ドライバ行動モデルは、ドライバの不注意で車両が車線を逸脱した場合の軌跡を示すドライバ行動モデル(以下「不注意ドライバ行動モデル」という。)と、ドライバが意図して運転操作を修正することで車両の車線逸脱を回避した場合の軌跡を示すドライバ行動モデル(以下「修正ドライバ行動モデル」という。)がある。不注意ドライバ行動モデルは、右車線及び左車線をそれぞれ逸脱する場合の軌跡について、複数の横勾配(以下「横勾配パターン」という。)で表したものである。同様に、修正ドライバ行動モデルは、右車線及び左車線のそれぞれの逸脱を回避する場合の軌跡について、横勾配パターンで示したものである。
図3は、右車線を逸脱する場合と逸脱を回避する場合のドライバ行動モデルの横勾配パターンを示す図である。図3において、時間T[sec]は、LCEタイミング候補が出力された時刻(Prediction Time)を含む区分を“0”とした場合に、−1、0、1、2、・・・の区分毎に分けられている。よって、例えば区分0の車両挙動信号はΦ(0)、区分1の「右」及び「左」の横勾配はR(1)、L(1)で表されている。
右車線を逸脱する場合の不注意ドライバ行動モデルは、「右」の横勾配が3つ連続する横勾配パターン(R(0)−R(1)−R(2))により表される。これに対して、右方向への車線逸脱を回避する場合の修正ドライバ行動モデルは、「右」と「左」の横勾配がこの順に連続する横勾配パターン(R(0)−L(1))と、「右」と「右」と「左」の横勾配がこの順に連続する横勾配パターン(R(0)−R(1)−L(2))と、により表される。
同様に、左車線を逸脱する場合の不注意ドライバ行動モデルは、「左」の横勾配が3つの連続する横勾配パターン(L(0)−L(1)−L(2))により表される。これに対して、左方向への車線逸脱を回避する場合の修正ドライバ行動モデルは、「左」と「右」の横勾配がこの順に連続する横勾配パターン(L(0)−R(1))と、「左」と「左」と「右」の横勾配がこの順に連続する横勾配パターン(L(0)−L(1)−R(2))と、により表される。
すべてのドライバ行動モデルには、さまざまな値の車両挙動信号Φが対応付けられている。さらに、ドライバ行動モデルと車両挙動信号Φのすべての組み合わせについて、生起確率pが割り当てられている。
ここで例えば、基準時の車両挙動信号がΦ(0)の場合に、横勾配パターンが(R(0)−R(1)−R(2))となる生起確率は、次の式(1)で表される。
Figure 2010224788
なお、式(1)において、車両挙動信号の区分と横勾配パターンの最初の区分は対応しており、Γは横勾配パターンにおける確率分布のパラメータを示している。
各ドライバ行動モデルの生起確率pは、2つのタイプに分けられる。1つは初期値又はドライバに独立して設定されたものであり、オフライン時に車両挙動信号から得られたものである。もう1つは、オンライン時に、個々の車両挙動信号によって初期値から学習されたものである。具体的には、各ドライバ行動モデルの生起確率pは次のようにして学習される。
ドライバ行動モデル演算部15は、ドライバ行動モデル(右車線及び左車線に対する不注意ドライバ行動モデル及び修正ドライバ行動モデル)に基づいて車線逸脱確率を演算し、ドライバ行動モデル記憶部14に記憶されているドライバ行動モデルを更新(学習)する。本実施形態では、左車線の逸脱を回避するドライバ行動モデル(修正ドライバ行動モデル)の学習を例に挙げて説明する。
図4は、横勾配パターン(L−L−R)が4つ含まれた場合の横方向の軌跡を示す図である。ドライバ行動モデル(ここでは横勾配パターン(L−L−R))は、最初の区分に対応する車両挙動信号により学習される。図5は、学習によりドライバ行動モデルが更新される状態を説明する図である。ドライバ行動モデルの学習では、LCEタイミング候補である予測時間までの車両挙動信号が用いられる。
学習時においては、例えば、ドライバ行動モデル演算部15は、図4のドットで示した区分の車両挙動信号Φと共に、その車両挙動信号の区分を最初の区分とする横勾配パターン(L−L−R)をドライバ行動モデル記憶部14に書き込む。この結果、車両挙動信号がΦとなる場合、横勾配パターンが(L−L−R)となる場合、車両挙動信号がΦであって横勾配パターンが(L−L−R)となる場合について、パラメータΓが更新される。そして、ドライバ行動モデル演算部15は、これらのデータに基づいて、車両挙動信号がΦの場合に横勾配パターンが(L−L−R)となる生起確率pを演算し、ドライバ行動モデル記憶部14に記憶されている生起確率pを更新する。
また、学習処理と同様の手法を用いることで、各々の横勾配パターンがドライバ行動モデルへオンラインで適用可能になる。例えば、ドライバ依存のドライバ行動モデルを示す(L−L−R)を求めるためには、最初に、ある特定のドライバの運転履歴から、(L−L−R)の横勾配パターンを探し出し、そして、ドライバ非依存のドライバ行動モデルの(L−L−R)の最初の‘L’の区分に対応する観測情報を使用する。
ここで、ガウス混合モデル(GMM)に基づくドライバ行動モデルの依存に関する公知技術の1つとして、ベイズ(Bayesian)推定、最大事後確率(MAP)推定がある。例えば、MAP推定は次のように行われる。
ここで、GMMのパラメータ{ω,μ,Σ},m=1,…,Mについて考える。なお、Mは混合要素の数、μは期待値ベクトル、Σは単一のガウス確率分布関数である。また、ωはω+ω+…+ω=1を満たす線形の重みである。
このようなGMMに基づくドライバ依存の運転行動モデルと、最初の区分から得られた観測情報とが与えられると、最初に、観測情報の確率数列から、GMMのm番目の混合要素が次の式(2)ように計算される。
Figure 2010224788
そして、Pr(m|X)を使って次の式(3)及び(4)の統計量が計算される。
Figure 2010224788
最後に、次の式(5)を計算することで、期待値が繰り返し更新される。
Figure 2010224788
ここで、rは、適切な定数(例えば16)である。ドライバ行動モデルはこのようにして更新され、その結果、ある特定のドライバからの多くのデータが取り入れられた混合要素は、
より信頼される。
最終的に適応されたパラメータの新たな統計に基づいている。
なお、上述したドライバ行動モデルの適応の説明は、本実施形態の一例に過ぎず、その他の公知の技術を用いてもよい。
警報評価部16は、車線逸脱時間演算部12からLCEタイミング候補が出力された場合に活性化され、このLCEタイミング候補の有効性を評価する。具体的には、ドライバ行動モデル演算部15によって演算された、式(6)で示されるその出力時(区分0)の車両挙動信号に基づいて、右車線を逸脱する確率と右車線の逸脱を回避する確率の比が所定の閾値を超えるか否かについて判定する。
Figure 2010224788
ここで、LCEは車両が車線を逸脱する事象(Lane-Crossing-Event)を示し、DCEはドライバが運転を修正して車両の車線逸脱を回避する事象(Driver-Correcting-Event)を示している。また、P(R,R,R)、P(R,R,L)、P(R,R,L)は、それぞれR−R−R、R−R−Lが発生する確率を示し、行動モデル記憶部14から得られる。
なお、ドライバ行動モデル演算部15は、左車線の逸脱を予測するLCEタイミング候補が出力された場合は、次の式(7)を演算すればよい。
Figure 2010224788
警報出力部17は、上述の演算式の値が所定の閾値以下の場合は車線逸脱が回避される確率が高いので警報を出力しないが、上述の演算式の値が所定の閾値を超える場合は車線逸脱の確率が高いので警報を出力する。なお、警報出力部17は、聴覚、視覚、触覚の少なくとも1つを用いてドライバに刺激を与えればよい。例えば、警報出力部17は、警報音を出力するスピーカ、警報画面を出力するモニタ、ドライバに振動を与える運転シートやハンドルなどが該当する。
以上のように、本発明の実施の形態に係る車線逸脱予測装置は、車線逸脱を予測し、その予測時刻において観測された車両挙動信号を考慮して、過去に観測された車両挙動信号の軌跡に基づき、不注意で車線を逸脱する生起確率と、意図して車線の逸脱を回避する生起確率と求める。そして、車線逸脱予測装置は、これらの生起確率に基づいて車線逸脱警報の有効性を評価するための演算を行い、その演算値に基づき車線逸脱予測が有効である場合にドライバに対して警報を出力する。
このように、車線逸脱予測装置は、評価するための演算において、ドライバの不注意による車両挙動信号の軌跡を示す不注意ドライバ行動モデルと、ドライバが意図して運転操作を修正した場合の車両挙動信号の軌跡を示す修正ドライバ行動モデルとを区別して用いているので、ドライバが運転操作を修正しようと意図しているにも関わらず警報が出力されるのを抑制することができる。
また、車線逸脱予測装置は、車両が車線に接近又は接触した後にドライバの反応が遅れて元の走行位置に戻るような場合も修正ドライバ行動モデルに含まれているので、そのような場合も警報が出力されるのを抑制することができる。
さらに、車線逸脱予測装置は、車両の走行時にドライバ行動モデルを逐次更新することにより、ドライバの運転特性に適用した最適なタイミングで警報を出力することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。例えば、車両挙動検出センサ11は、横方向の走行軌跡を検出すべく、操舵角検出センサの代わりにヨーレートセンサを用いてもよいし、または横加速度センサを用いてもよい。
また、上述した実施形態において、式(1)のΦは、1つの車両挙動信号(操舵角信号)だけであったが、車両の挙動又はドライバの操作を示すものであれば複数であってもよい。例えば、操舵角信号と車速信号であってもよい。
また、上述した実施形態では、横勾配パターンは、2つ又は3つの横勾配の組み合わせであったが、3つに限定されるものではなく、2つ又は4つ以上の横勾配の組み合わせであってもよい。さらに、警報出力部17の代わりに、LCEタイミング候補が有効であった場合に車線の逸脱を回避するように車両を制御する運転支援部を設けてもよい。この場合、運転支援部は、車線の逸脱を回避すべく、制動制御を行ったり、操舵制御を行ったりすればよい。
本発明の実施の形態に係る車線逸脱予測装置の構成を示すブロック図である。 各区分に割り当てられた横勾配を示す図である。 右車線を逸脱する場合と逸脱を回避する場合のドライバ行動モデルの横勾配パターンを示す図である。 横勾配パターン(L−L−R)が4つ含まれた場合の横方向の軌跡を示す図である。 学習によりドライバ行動モデルが更新される状態を説明する図である。
11 車両挙動検出センサ
12 車線逸脱時間演算部
13 横勾配分類部
14 ドライバ行動モデル記憶部
15 ドライバ行動モデル演算部
16 警報評価部

Claims (4)

  1. 車両の挙動又はドライバの操作を示す信号を検出する車両挙動信号検出手段と、
    前記車両挙動信号検出手段により検出された車両挙動信号を用いて、所定時間後に前記車両が車線から逸脱することを予測する車線逸脱予測手段と、
    所定の単位時間毎に、前記車両挙動信号検出手段により検出された車両挙動信号の変化量に基づいて、前記車両が直進、右、左のいずれの方向に進んでいるかを示す横勾配を分類する横勾配分類手段と、
    複数の値を有する車両挙動信号と、複数の横勾配の組み合わせによって車両の複数の予測軌跡を表した複数のドライバ行動モデルと、のそれぞれの組み合わせの生起確率を記憶するドライバ行動モデル記憶手段と、
    前記車線逸脱予測手段により車線の逸脱が予測された場合に、前記車両挙動検出手段により検出された車両挙動信号と、車線を逸脱する場合及び車線逸脱を回避する場合の各予測軌跡を表したドライバ行動モデルと、にそれぞれ対応する生起確率を用いて、前記車線逸脱予測手段による予測が有効であるかを評価するための評価式を演算する演算手段と、
    前記演算手段により演算された評価式の値に基づいて前記車線逸脱予測手段による予測が有効である場合に、警報を出力することで又は車線を逸脱しないように車両の運動を制御することで運転支援を行う運転支援手段と、
    を備えた車線逸脱予測装置。
  2. 前記車両挙動信号検出手段は、前記車両の操舵角、ヨーレート、横加速度のいずれか1つを示す信号を検出する
    請求項1に記載の車線逸脱予測装置。
  3. 前記演算手段は、前記車両が前記車線を逸脱する生起確率と、前記車両が前記車線の逸脱を回避する場合の生起確率と、を用いた評価式を演算する
    請求項1または請求項2に記載の車線逸脱予測装置。
  4. 前記車両挙動検出手段により検出された車両挙動信号に基づいて、前記ドライバ行動モデル記憶手段に記憶されたドライバ行動モデルに対応する生起確率を更新する更新手段を更に備えた
    請求項1または請求項2に記載の車線逸脱予測装置。
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