JP2010222518A - コークス乾式消火設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】特にチャンバーの下部に形成された傾斜部に起因するコークスの降下の不均一を低減し、チャンバー内のコークスの降下を均一にして冷却効率を向上させたコークス乾式消火設備を提供する。
【解決手段】下部にコーン形状の傾斜部が形成されたチャンバーの上部よりコークスを装入し、該チャンバーの下部から冷却ガスを吹き込んでチャンバー内を降下するコークスを冷却し、該チャンバーの下部に設けたコークス排出口からコークスを排出するコークス乾式消火設備において、前記冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段は、前記傾斜部の円周上に配置された冷却ガス供給口を含み、前記傾斜部は、前記冷却ガス供給口の位置を基準として上段部と下段部とに区分され、前記傾斜部の前記下段部のみに、他の内壁部位よりも摩擦係数が低い低摩擦部材が配置された構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、コークスの冷却を行うコークス乾式消火設備に関する。
製鉄所等に設置されるコークス乾式消火設備(Coke Dry Quenching equipment:CDQ)は、コークス炉で乾留された高温のコークス(赤熱コークス)を不活性ガス等の冷却ガスで消火する設備であり、徐冷することによってコークス品質を向上させ、これにより製鉄用高炉の操業安定化を図っている。コークス乾式消火設備は、系内で冷却ガスを循環させることによって、コークス粉塵の飛散を防ぐことができ、さらに省エネのために廃熱ボイラー等の熱回収装置でコークスの顕熱を回収するといった特長を有する設備である。
コークス乾式消火設備1は、図4に示すように、コークス装入口10が上部に形成されたプレチャンバー2と、底部にコークス排出装置11が設けられたクーリングチャンバー3が上下に連結された構成である。
クーリングチャンバー3は、下部がコーン形状に形成されており、このコーン部の中央にコークスの降下を均一化するためのブラストヘッド4が設けられている。ブラストヘッド4は、略円錐形状の笠部材41を含み、この笠部材41に形成された吹出口(不図示)から冷却ガスを周方向に吹き出すように構成されている。さらに、ブラストヘッド4は、内部にガス流路(不図示)を有する支持部材42によって支持されており、前記ガス流路がガス供給室43と連通している。また、ガス供給室43に供給される冷却ガスの一部は、クーリングチャンバー3の傾斜部31に円周上に開口された冷却ガス供給口44からクーリングチャンバー3に供給される構成である。
また、プレチャンバー2の下部には、周方向に複数の小煙道5が形成されており、クーリングチャンバー3内に吹き込まれた冷却ガスを排出する。
上記構成において、コークス装入口10から高温のコークスをチャンバー内に装入し、コークス排出装置11によってチャンバー底部から連続的にコークスを排出する。このとき、排出装置11に向かってチャンバー内を徐々に降下するコークス6は、ブラストヘッド4及び冷却ガス供給口44から吹き込まれた冷却ガスによって冷却される。
しかしながら、チャンバー内のコークス6は全て均一に真下に降下するのではなく、チャンバー形状や壁面の影響、コークス物性の違いなどにより様々な向きに進路をとりながら徐々にチャンバー内を降下していく。この不均一な降下によりコークス6の熱交換にバラツキが生じ、チャンバー全体の冷却効率が低いという永年の課題がある。さらに、チャンバー全体の冷却効率が低いことから、コークス6を所定温度まで冷却するためには大型のチャンバーが必要となる問題もある。
特に、クーリングチャンバー3の下部は、排出装置11に向かう傾斜部31を設けざるを得ない構造となっているため、この傾斜面が抵抗となってコークスの降下が阻害される。その結果、クーリングチャンバー3の全体で中央と壁側の荷下がりにバラツキが生じ、これが冷却効率を悪化させる一因となっている。
従来においては、特許文献1に開示されているように、ブラストヘッド先端のスカート部を伸縮駆動させてコークスの通路幅を変更させたり、特許文献2に開示されているように、ヘッド全体を上下に昇降させて壁側のコークスを強制的に降下させたりなど、ブラストヘッドを駆動させて降下のバラツキを改善する検討が行われていた。しかしながら、多大な充填圧が掛かるチャンバー下部にてブラストヘッドを昇降させたり先端部を伸縮させたりするには、高出力の動力が必要となる。さらに、チャンバー内は高温であり、粉塵が発生する過酷な環境であるため、駆動式のブラストヘッドでは設備トラブルを招くことが懸念される。
また、特許文献3に開示されているように、ブラストヘッドをプレチャンバーの下端まで延ばした構成とすることによって、コークスの降下のバラツキを低減する検討が行われている。しかしながら、特許文献3に開示されている構成は、チャンバーの胴部における中央部と壁側の不均一を低減することはできても、チャンバー下部の傾斜面に起因する不均一を解消するには充分でない。また、特許文献3の図1には、ブラストヘッド及びチャンバー下部の円錐状の内壁上部に、摩耗保護用としての玄武岩板(19,20)を設置する構成が示されている。しかしながら、ブラストヘッド周辺や円錐状の上部位付近では、コークスの温度がまだ300〜350℃程度の高温であり、玄武岩を貼り付ける接着剤が熱に耐えられず、操業中に玄武岩が脱落するなどの問題が懸念される。
特開平1−110592号公報 特開昭63−10691号公報 特公昭52−44563号公報
すなわち、本発明が解決しようとする課題には、前述したような問題が一例として挙げられる。従って、本発明の目的は、特にチャンバーの下部に形成された傾斜部に起因するコークスの降下の不均一を改善し、チャンバー内の全体におけるコークスの降下を均一にして冷却効率を向上させたコークス乾式消火設備を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、コークスの冷却効率を向上させることによって、チャンバーのコンパクト化を図ることのできるコークス乾式消火設備を提供することにある。
本発明に係るコークス乾式消火設備は、下部にコーン形状の傾斜部が形成されたチャンバーの上部よりコークスを装入し、該チャンバーの下部から冷却ガスを吹き込んでチャンバー内を降下するコークスを冷却し、該チャンバーの下部に設けたコークス排出口からコークスを排出するコークス乾式消火設備において、前記冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段は、前記傾斜部の円周上に配置された冷却ガス供給口を含み、前記傾斜部は、前記冷却ガス供給口の位置を基準として上段部と下段部とに区分され、前記傾斜部の前記下段部のみに、他の内壁部位よりも摩擦係数が低い低摩擦部材が配置されたことを特徴とする。
前記低摩擦部材は、必ずしも下段部の全面に設置しなくともよく、前記チャンバーの前記コークス排出口の口径をDとし、該コークス排出口から前記低摩擦部材の下端までの高さをHとしたときに、H≦2Dとなるように下端位置を設定することができる。
また、前記コークス乾式消火設備は、前記チャンバーの下部に設置されるブラストヘッドをさらに含むことができ、前記ブラストヘッドの外周端からチャンバー内へのコークスの自然安息角で求められる仮想線が前記傾斜部と交わる位置よりも高く、且つ、冷却ガス供給口よりも下側となるように、前記低摩擦部材の上端位置を設定することができる。
前記低摩擦部材は、例えば玄武岩を原料とした部材を用いることができる。好ましい一例としては、玄武岩を再結晶化させて耐磨耗特性を向上させたシュメルツバサルト(例えば、黒崎機工株式会社製)を用いることができる。
本発明のコークス乾式消火設備によれば、チャンバー下部に形成されたコーン形状の傾斜部を、冷却ガス供給口の位置を基準として上段部と下段部とに区別し、コークスに作用する傾斜摩擦力が大きい下段部のみに他の内壁部位よりも摩擦係数が低い低摩擦部材を設置したことにより、冷却後のコークスを速やかにコーン部から排出することが可能となる。このように傾斜部に起因するコークスの降下の不均一を改善したことにとって、チャンバーの全体におけるコークスの降下が均一となる。その結果、装置の冷却効率を向上させることができ、チャンバーのコンパクト化を図ることが可能となる。また、低摩擦部材の設置位置が冷却ガス供給口より下側であるので、例えば接着剤を用いて低摩擦部材を設置しても脱落するのを抑えて安定した操業を実現することができる。
好ましくは、前記ブラストヘッドの外周端からチャンバー内へのコークスの自然安息角で求められる仮想線が前記傾斜部と交わる位置から、コークス排出口の口径をDとしたときに2D以下となる位置までの範囲が、特にコークスに作用する傾斜摩擦力が大きいので、この範囲に前記低摩擦材料からなる低摩擦部材を設置することによってコークスの降下の不均一を確実に改善することができる。しかも、低摩擦部材の設置面積を必要最小限にして設備コストの軽減を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に従うコークス乾式消火設備を示す概略図である。 上記コークス乾式消火設備の下部を拡大した図である。 上記コークス乾式消火設備の下部を拡大した図である。 従来のコークス乾式消火設備を示す概略図である。
本発明によるコークス乾式消火設備の好ましい実施形態について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。但し、本発明の技術的範囲は、以下に説明する実施形態によって何ら限定解釈されることはない。
本実施形態のコークス乾式消火設備1のチャンバーは、図1に示すように、上部にコークス装入口10を有するプレチャンバー2と、底部にコークス排出口32を有するクーリングチャンバー3が上下に連結された構成である。これらチャンバーは、例えば煉瓦や鋼材などの耐火性材料で形成することができる。例えば煉瓦で形成する場合、鋼材などのライナーを内張りする。鋼材としては、例えば一般的な炭素鋼を使用することができる。
コークス炉で生成された高温のコークス6は、図示しないバケットなどのコークス搬送装置によって、コークス装入口10からプレチャンバー2に装入される。プレチャンバー2に装入されたコークス6は、徐々に降下してクーリングチャンバー3に進入する。さらに、クーリングチャンバー3に進入したコークス6は、徐々に降下しながら不活性ガスである冷却ガス7によって冷却され、コークス排出口32に設けられたコークス排出装置11により連続的に排出される。一般的には、コークス排出装置11でコークス6を連続的に排出し、バッチ方式でコークス6を補充するような操業が行われる。
クーリングチャンバー3は、下部がコーン形状(例えば、逆円錐形状或いは逆円錐台形状)に形成された傾斜部31を有する。傾斜部31の傾斜角は、例えば55〜75°の範囲にする。この傾斜部31の上端側の中央(例えば、中心軸上)には、コークス6の降下流れを均一化するためのブラストヘッド4が設けられている。ブラストヘッド4は、略円錐形状の笠部材41を含み、傾斜部31の側壁を貫通させて設置した平面略十字形状の支持部材42によって支持されている。さらに、ブラストヘッド4は、笠部材41に形成された吹出口(不図示)から冷却ガス(不活性ガス)7を周方向に吹き出すようにして冷却ガス供給手段とすることができる。
クーリングチャンバー3の下部側には、傾斜部31の外周を囲むようにガス供給室43が形成されており、傾斜部31の側壁を貫通する支持部材42の端部は、ガス供給室43内にまで延びている。そして、支持部材42の内部には冷却ガス用のガス流路(不図示)が形成されており、このガス流路を介してガス供給室43に供給される冷却ガスをブラストヘッド4に導き、ブラストヘッド4を通じてチャンバー内に冷却ガス7を吹き込むように構成されている。また、ガス供給室43に供給される冷却ガスの一部は、クーリングチャンバー3の下部にあたる傾斜部31に円周上に開口された冷却ガス供給口44からもクーリングチャンバー3内に供給される構成である。すなわち、クーリングチャンバー3の外部から供給された冷却ガス7は、その一部がブラストヘッド4から上方に向けて流されることで主としてチャンバー中央を降下するコークス6を冷却し、他の一部が冷却ガス供給口44から上方に向けて流されることで主としてチャンバー壁側を降下するコークス6を冷却する。
さらに、本実施形態では、図2及び図3に示すように、クーリングチャンバー3の下部の傾斜部31は、冷却ガス供給口44の位置を基準として上段部と下段部とに区分し、この下段部のみに低摩擦部材を配置した構成とする。本実施形態では、低摩擦部材として低摩擦ライナー33を配置する。低摩擦ライナー33は、クーリングチャンバー3の内壁を構成する他の部位、特に上段部の内壁を構成する部材よりも摩擦係数が小さい部材を用いる。このような低摩擦性の材料としては、例えば玄武岩を挙げることができる。好ましくは、玄武岩を再結晶化させて耐磨耗特性を向上させたシュメルツバサルト(例えば、黒崎機工株式会社製)である。玄武岩は、チャンバー内壁の他の部位に配置される一般の炭素鋼もしくは耐火物などと比べて摩擦係数が20〜30%低い。具体的には、一般鋼板の摩擦係数が0.7〜0.8であるのに対し、玄武岩素材は摩擦係数が0.6〜0.7程度である。但し、低摩擦ライナー33の材料は、玄武岩に限定されるものではなく、クーリングチャンバー3の内壁を構成する他の部位よりも摩擦係数が低い部材であればよい。なお、図3は、作図の便宜上、部材の記載を適宜省略してある。
例えば玄武岩を原料とした低摩擦ライナー33は、例えば接着剤で傾斜部31の内周面に貼り付けて設置する。この場合、例えば図3に模式的に示すように、玄武岩で形成されたブロック部材33aを傾斜部31の内周面に隙間のないように貼り付けることによって低摩擦ライナー33を形成することができる。作図の便宜上、すべてのブロック部材33aの図示は省略している。
低摩擦ライナー33は、冷却ガス7が吹き出される冷却ガス供給口44の位置から下側の全面に設置してもよいが、上端及び下端を所定の位置に設定して低摩擦性ライナー33の設置面積を少なくすることが可能である。すなわち、本実施形態は、特にコークス6に傾斜摩擦力が強く作用する領域にのみ低摩擦ライナー33を設置して、コークス6の降下を均一化すると共に、設備コストの低減を図る。
まず、低摩擦ライナー33の好ましい上端位置について説明する。本発明者が実験した結果、チャンバー下部の中央に設置したブラストヘッド4の外周端から、チャンバー内へ充填するコークス6の自然安息角(θ)で求められる仮想線とチャンバー下部の傾斜部31とが交わる位置(図3の位置P)から下側範囲の摩擦力が、特にコークスの荷下がりに影響を与えていることが判明した。これは、ブラストヘッド4によってコークス6が傾斜部31側に向かって流れを変えるためであると推察する。一般的なコークス6の自然安息角は、θ=35〜40°の範囲にある(実験では約38度であった)。従って、低摩擦ライナー33の上端の位置は、少なくとも図3の位置Pよりも高い位置であって、且つ、冷却ガス供給口44よりも下側の位置となるように設定する。勿論、低摩擦ライナー33の上端は、位置Pと同じ位置に設定してもよい。
このように、傾斜摩擦力がコークス6に強く作用する領域は、冷却ガス供給口44よりも下側にある。従って、特許文献3も玄武岩からなる部材を使用してはいるものの、冷却ガス供給口よりも上側に玄武岩を設置したのでは傾斜部31に起因する降下の阻害を改善することはできない。同文献に記載されているように、玄武岩の役割は磨耗を防止して装置を保護するに止まる。さらに、傾斜部31の上段部やブラストヘッド4の部位は、冷却を終える前の300〜350度程度のコークス6が位置するため、接着剤が熱に耐えられず玄武岩が脱落する危険がある。これに対し本実施形態の低摩擦ライナー33は、冷却ガス供給口44よりも下側にあり、冷却後のコークスが位置するので、その分、脱落を防止することができる。
次に、低摩擦ライナー33の好ましい下端位置について説明する。すなわち、本発明者が実験した結果、コークス排出口32の付近になるとコークスに作用する傾斜摩擦力の影響が徐々に小さくなることが判明した。具体的には、低摩擦性ライナー33の下端を種々の高さ位置に設定して実験したところ、図3に示すようにコークス排出口32の口径をDとし、コークス排出口32から低摩擦ライナー33の下端までの高さをHとしたときに、口径Dの2倍(=2D)の位置から下側になるとコークス6に作用する傾斜摩擦力の影響が小さくなることが判明した。従って、低摩擦ライナー33の下端は、H≦2Dとなる位置に設定することができる。それ以下の領域には、例えば高クロム鋼材をライナーとして設置することができる。ここで、本明細書における「コークス排出口」とは、一例として図3にも示されるように、傾斜部31の傾斜が終わる位置(すなわち、コーン部の下端面)を意味するものと定義される。
これに対し、低摩擦ライナー33の下端をコークス排出口32の口径Dの2倍より高い位置(>2D)に設定すると、傾斜部31の摩擦力の影響をコークス6が強く受けることとなり、傾斜部31に起因する降下の不均一を充分に改善することができない。
低摩擦ライナー33の上端及び下端の位置は、上述した条件を満たす限りにおいて種々の値とすることができる。したがって、例えば、設置される低摩擦ライナー33の上端位置を可及的に低くし、下端位置を可及的に高く設定することにより、必要となる低摩擦ライナー33の設置面積、数量を最低限に抑えつつ、低コストで高い荷下がり抵抗の軽減効果を得ることが可能となる。
以上のように、本実施形態のコークス乾式消火設備1によれば、傾斜部31の所定の位置に低摩擦ライナー33を設置したことにより、傾斜部31の近傍を降下する冷却後のコークス6の荷下がり抵抗が低下し、これにより傾斜部31に起因するコークス6の降下の不均一が改善される。特に、本実施形態は、コークス6に作用する傾斜摩擦力が大きい位置に低摩擦ライナー33を設置したことによって速やかにコーン部からコークスを排出することが可能となる。その結果、チャンバーの全体におけるコークス6の降下が均一となり、装置の冷却効率を向上させることができる。
さらに本実施形態によれば、低摩擦ライナー33の設置位置が冷却ガス7の供給される供給口44の位置より下側であり、相対的に温度の低い位置であるため、かかる低摩擦ライナー33の脱落が防止され、安定した操業が実現可能となる。すなわち、例えば鋼材等の玄武岩以外のライナーの場合には、ライナー背面にボルト穴を設けたり、ボルトを鋳込むなどの加工が可能であるため、ボルトによって固定することができる。しかしながら、玄武岩のライナーの場合は、ボルト穴を設けると応力集中による強度低下が起こり、またボルトを鋳込む加工をすることはできない。従って、玄武岩のライナーの場合は、接着剤による固定となるので、ライナーの脱落を防止することのできる本実施形態の構成は極めて有効である。
また、本実施形態によれば、適切な箇所に低摩擦ライナー33を設置したことにより、低摩擦ライナー33だけでコークスの降下の不均一を改善することができので、低コストで実現でき、さらには、設置される低摩擦ライナー33の上下幅(すなわち上端位置と下端位置)を調整することで、かかるライナーの設置面積を必要最小限とすることが可能となり、これにより設備コストを最小限としつつ高い冷却能力をもったコークス乾式消火設備が実現可能となる。
さらに、本実施形態によれば、コークスの降下が均一化されることによってコークスの冷却効率が向上するので、チャンバーのコンパクト化を図ることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態および実施例について例示をしたが、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で多くの修正および変形が可能であることは当業者にとって明らかであり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
1 コークス乾式消火設備
10 コークス装入口
2 プレチャンバー
3 クーリングチャンバー
31 傾斜部
32 コークス排出口
33 低摩擦ライナー
4 ブラストヘッド
44 冷却ガス供給口
5 小煙道
6 コークス
7 冷却ガス

Claims (4)

  1. 下部にコーン形状の傾斜部が形成されたチャンバーの上部よりコークスを装入し、該チャンバーの下部から冷却ガスを吹き込んでチャンバー内を降下するコークスを冷却し、該チャンバーの下部に設けたコークス排出口からコークスを排出するコークス乾式消火設備において、
    前記冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段は、前記傾斜部の円周上に配置された冷却ガス供給口を含み、
    前記傾斜部は、前記冷却ガス供給口の位置を基準として上段部と下段部とに区分され、
    前記傾斜部の前記下段部のみに、他の内壁部位よりも摩擦係数が低い低摩擦部材が配置されたことを特徴とするコークス乾式消化設備。
  2. 前記チャンバーの前記コークス排出口の口径をDとし、該コークス排出口から前記低摩擦部材の下端までの高さをHとしたときに、H≦2Dとなるように前記低摩擦部材の下端位置を設定したことを特徴とする請求項1記載のコークス乾式消化設備。
  3. 前記チャンバーの下部に設置されるブラストヘッドをさらに含み、
    前記ブラストヘッドの外周端からチャンバー内へのコークスの自然安息角で求められる仮想線が前記傾斜部と交わる位置よりも高くなるように、前記低摩擦部材の上端位置を設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載のコークス乾式消化設備。
  4. 前記低摩擦部材は、玄武岩を原料とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコークス乾式消火設備。
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