JP2010222431A - シロキサン系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】経時による塗布膜厚変動を低減し、異物欠陥を低減した硬化膜を形成することのできるシロキサン系樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子およびその複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合反応させて得られるシロキサン系樹脂、および(b)溶媒を含有するシロキサン系樹脂組成物であって、組成物中の水分含有率が0.10重量%以上2.00重量%以下であるシロキサン系樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子およびその複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合反応させて得られるシロキサン系樹脂、および(b)溶媒を含有するシロキサン系樹脂組成物であって、組成物中の水分含有率が0.10重量%以上2.00重量%以下であるシロキサン系樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シロキサン系樹脂組成物に関する。本発明のシロキサン系樹脂組成物は、固体撮影素子用マイクロレンズアレイを始めとする光学レンズ、反射防止膜、反射防止板、光学フィルター、ディスプレイなどの光学デバイスに好ましく用いられる。
Charge Coupled Device(CCD)やComplementary Metal Oxide Semiconductor(CMOS)といった固体撮像素子は、写真や動画を撮影するための基幹材料であり、従来はデジタルムービーカメラやデジタルスチルカメラを中心に使用されてきた。近年、デジタルカメラやカメラ付携帯電話などの急速な発展に伴って、固体撮像素子の小型化、高画素化が要求されている。固体撮像素子の小型化は感度低下を招くため、受光部とカラーフィルターの間やカラーフィルター上部に集光レンズを配置することで、光を効率的に集光し感度の低下を防いでいる。この集光レンズの一般的な作製方法としては、触媒化学気相成長法(CVD法)などにより形成した無機膜をドライエッチングで加工する方法や、樹脂を塗布し加工する方法が挙げられる。前者の方法は、レンズに最適な1.70〜1.90の屈折率を得ることが難しいことから、現在後者の方法が注目され、その材料として、シロキサン樹脂を含む樹脂組成物などが検討されている。
シロキサン樹脂を含む樹脂組成物に関して、これまでに、シリカ系被膜を形成しうる被膜形成成分を含む固形分と溶媒とを含有し、水分含有量が0.1〜50質量%であるシリカ系被膜形成材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、シロキサン樹脂、光酸発生剤または光塩基発生剤、溶媒および硬化促進触媒を含有し、水の含有割合が2質量%以下である放射線硬化性組成物(例えば、特許文献2参照)や、ポリシロキサン、キノンジアジド化合物および溶剤を含有し、水の含有率が2重量%を超えて10重量%以下である感光性シロキサン組成物(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
一方、固体撮像素子などの光学物品に適するシロキサン系樹脂組成物として、金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を、溶媒中、酸触媒により加水分解した後、該加水分解物を縮合反応させる方法により得られるシロキサン系樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
一般に、シロキサン系樹脂の重合はその反応制御が困難であるが、特に金属化合物粒子を有する場合、シロキサン系樹脂組成物の経時粘度変化による塗布膜厚変動や硬化膜の異物欠陥増加の課題があった。本発明は、経時による塗布膜厚変動を低減し、異物欠陥を低減した硬化膜を形成することのできるシロキサン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子およびその複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合反応させて得られるシロキサン系樹脂、および(b)溶媒を含有するシロキサン系樹脂組成物であって、組成物中の水分含有率が0.10重量%以上2.00重量%以下であるシロキサン系樹脂組成物である。
本発明のシロキサン系樹脂組成物によれば、経時による塗布膜厚変動を抑制し、異物欠陥を低減した高屈折率の硬化膜を形成することができる。
本発明のシロキサン系樹脂組成物は、(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子およびその複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合反応させて得られるシロキサン系樹脂、および(b)溶媒を含有するシロキサン系樹脂組成物であって、組成物中の水分含有率が0.10重量%以上2.00重量%以下であることを特徴とする。水分含有率が0.10重量%未満の場合、経時による塗布膜厚変動と硬化膜の異物欠陥が増大する。一方、水分含有率が2.00重量%を超える場合、経時により硬化膜の異物欠陥が増大する。シロキサン系樹脂組成物中の水分含有率は、カールフィッシャー法水分計(平沼産業(株)製AQV2100)により、発生液としてhydranal−composite2(シグマアルドリッチ ジャパン(株))を使用し、溶媒としてメタノール、N−メチルピロリドン、サリチル酸の混合溶液(1:4:1(重量比))を使用して測定する。
本発明において、シロキサン系樹脂組成物中の水分含有率を0.10重量%以上2.00重量%以下にする方法としては、例えば、後述する(a)成分のシロキサン系樹脂と(b)溶媒とを混合する際またはその後に、水を添加する方法が挙げられる。(a)成分のシロキサン系樹脂と(b)溶媒を含む組成物に水を添加してもよいし、水を(b)溶媒に希釈したものを(a)成分のシロキサン系樹脂に添加してもよい。
(a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子およびその複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合反応させて得られるシロキサン系樹脂について説明する。
本発明のシロキサン系樹脂組成物における金属化合物粒子としては、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の“オプトレイク(登録商標)”TR−502、“オプトレイク”TR−504、酸化チタン粒子の“オプトレイク”TR−505、(以上、商品名、日揮触媒化成(株)製)、酸化ジルコニウム粒子((株)高純度化学研究所製)、酸化スズ−酸化ジルコニウム複合粒子(日揮触媒化成(株)製)、酸化スズ粒子((株)高純度化学研究所製)などが挙げられる。これらの金属化合物粒子は表面に水酸基を有しており、マトリックスを形成するアルコキシシラン化合物の加水分解・縮合反応生成物との反応性が良好である。
金属化合物粒子の数平均粒子径は、1nm〜200nmが好ましい。数平均粒子径を1nm以上とすることで厚膜形成時にクラックが発生しにくくなる。また数平均粒子径200nm以下とすることで可視光に対してより透明な膜が得られる。これらを両立するためには、数平均粒子径1nm〜70nmであることがより好ましい。ここで、金属化合物粒子の数平均粒子径は、ガス吸着法や動的光散乱法、X線小角散乱法、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡により粒子径を直接測定する方法などにより測定することができる。
本発明のシロキサン系樹脂組成物における金属化合物粒子の含有量は、固形分全量に対して5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。また、80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。この範囲内であれば、より良好な透過率と繰り返し熱負荷後のクラック耐性を有する膜を得ることができる。
本発明のシロキサン系樹脂組成物に用いられる(a)シロキサン系樹脂は、前記金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解してシラノール化合物を形成した後、該シラノール化合物を縮合反応させることによって得ることができる。アルコキシシラン化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表されるアルコキシシラン化合物が好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
R1Si(OR4)3 (1)
R1は水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。置換される場合の置換基としては、アミノ基、ハロゲン、シアノ基、ビニル基などを挙げることができる。厚膜形成時のクラック耐性の点から、R1はメチル基またはフェニル基が好ましい。R4はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはブチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R4はメチル基またはエチル基が好ましい。
R1は水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。置換される場合の置換基としては、アミノ基、ハロゲン、シアノ基、ビニル基などを挙げることができる。厚膜形成時のクラック耐性の点から、R1はメチル基またはフェニル基が好ましい。R4はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはブチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R4はメチル基またはエチル基が好ましい。
R2R3Si(OR5)2 (2)
R2およびR3は、それぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。置換される場合の置換基としては、アミノ基、ハロゲン、シアノ基、ビニル基などを挙げることができる。透過率の点から、R2およびR3はメチル基が好ましい。R5はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはブチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R5はメチル基またはエチル基が好ましい。
R2およびR3は、それぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはそれらの置換体を表す。置換される場合の置換基としては、アミノ基、ハロゲン、シアノ基、ビニル基などを挙げることができる。透過率の点から、R2およびR3はメチル基が好ましい。R5はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはブチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R5はメチル基またはエチル基が好ましい。
Si(OR6)4 (3)
R6はメチル基またはエチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
R6はメチル基またはエチル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
一般式(1)で表される3官能性アルコキシシラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、4−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、4−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロプロピルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロプロピルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロペンチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロペンチルエチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリプロポキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリイソプロポキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、α−ナフチルトリメトキシシラン、β−ナフチルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、得られる塗布膜のクラック耐性の観点から、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランまたはフェニルトリエトキシシランが好ましい。
一般式(2)で表される2官能性アルコキシシラン化合物としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルメチルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルエチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルエチルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルビニルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルビニルジエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、得られる塗布膜に可とう性を付与させる目的には、ジメチルジアルコキシシランが好ましく用いられる。
一般式(3)で表される4官能性アルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。
本発明のシロキサン系樹脂組成物における(a)成分のシロキサン系樹脂のうち、アルコキシシラン化合物の加水分解・縮合反応生成物(金属化合物粒子を除く)に由来する成分の含有量は、組成物中の固形分全量に対して10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。また、80重量%以下が好ましい。この範囲でアルコキシシラン化合物の加水分解・縮合反応生成物を含有することにより、塗布膜の透過率とクラック耐性をより高めることができる。
加水分解反応は、溶媒中、上記したアルコキシシラン化合物に酸触媒および水を1〜180分間かけて添加した後、室温〜110℃で1〜180分間行うことが好ましい。このような条件で加水分解反応を行うことにより、急激な反応を抑制することができる。反応温度は、より好ましくは40〜105℃である。
また、加水分解反応によりシラノール化合物を得た後、反応液を50℃以上溶媒の沸点以下で1〜100時間加熱し、縮合反応を行うことが好ましい。また、縮合反応により得られるシロキサン化合物の重合度を上げるために、再加熱もしくは塩基触媒の添加を行うことも可能である。
加水分解における各種条件は、反応スケール、反応容器の大きさ、形状などを考慮して、たとえば酸濃度、反応温度、反応時間などを設定することによって、目的とする用途に適した物性を得ることができる。
加水分解反応に用いる酸触媒としては、塩酸、酢酸、蟻酸、硝酸、蓚酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂などの酸触媒が挙げられる。特に蟻酸、酢酸またはリン酸を用いた酸性水溶液が好ましい。
これら酸触媒の含有量は、加水分解反応時に使用される全アルコキシシラン化合物100重量部に対して、好ましくは0.05重量部以上、より好ましくは0.10重量部以上であり、また、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。ここで、全アルコキシシラン化合物量とは、アルコキシシラン化合物、その加水分解物およびその縮合物の全てを含んだ量のことを言い、以下同じとする。酸触媒の量を0.05重量部以上とすることでスムーズに加水分解が進行し、また10重量部以下とすることで加水分解反応の制御が容易となる。なお、(a)シロキサン系樹脂の電気伝導度は0.05〜0.50μs/mが好ましい。
加水分解反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、シロキサン系樹脂組成物の安定性、濡れ性、揮発性などを考慮して適宜選択する。溶媒は2種以上用いてもよい。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。これらのうち、硬化膜の透過率、クラック耐性などの点で、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、γ−ブチロラクトンなどが好ましく用いられる。また、加水分解反応終了後に、さらに溶媒を添加することにより、樹脂組成物として適切な濃度に調整することも好ましい。また、加水分解後に加熱および/または減圧下により生成アルコールなどの全量あるいは一部を留出、除去し、その後好適な溶媒を添加することも可能である。
加水分解反応時に使用される溶媒の量は、全アルコキシシラン化合物100重量部に対して、好ましくは50重量部以上、より好ましくは80重量部以上であり、また、好ましくは500重量部以下、より好ましくは、200重量部以下である。溶媒の量を50重量部以上とすることでゲルの生成を抑制できる。また500重量部以下とすることで加水分解反応が速やかに進行する。
また、加水分解反応に用いる水としては、イオン交換水が好ましい。水の量は任意に選択可能であるが、アルコキシシラン化合物1モルに対して、1.0〜4.0モルの範囲で用いることが好ましい。
本発明のシロキサン系樹脂組成物は、(b)溶媒を含有する。これにより、固形分を適当な濃度に調整することができる。(b)溶媒として、具体的には、加水分解反応に用いられる溶媒として例示したエーテル類、アセテート類、ケトン類、アルコール類、芳香族炭化水素類、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリジノンなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらのうち、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジアセトンアルコール、γ−ブチロラクトンが好ましい。
本発明のシロキサン系樹脂組成物における全溶媒の含有量は、全アルコキシシラン化合物含有量100重量部に対して、100重量部〜9900重量部の範囲が好ましく、より好ましくは、100重量部〜5000重量部の範囲である。
本発明のシロキサン系樹脂組成物には、シロキサン系樹脂組成物の硬化を促進させる、あるいは硬化を容易ならしめる、熱架橋性化合物や硬化剤を含有してもよい。具体例としては、シリコーン樹脂硬化剤、各種金属アルコレート、各種金属キレート化合物、イソシアネート化合物およびその重合体、多官能アクリル樹脂、下記一般式(4)で表される熱架橋性基を有する化合物などがあり、これらを2種以上含有してもよい。下記一般式(4)で表される熱架橋性基を有する化合物は、透過率をより向上させることができる点で好ましい。
一般式(4)中、R7は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
本発明のシロキサン系樹脂組成物には、塗布時におけるフロー性や膜厚の均一性向上のために、各種界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤の種類に特に制限はなく、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、ポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤などを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。これらのうち、フロー性や膜厚均一性の観点から、フッ素系界面活性剤が特に好ましく用いられる。フッ素系界面活性剤の好ましい例としては、“メガファック”(登録商標)F172、(大日本インキ化学工業(株))“BM−1000”、“BM−1100”(裕商(株)製)“NBX−15”、“FTX−218”((株)ネオス製)などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤の市販品としては、“SH28PA”、“SH7PA”、“SH21PA”、“SH30PA”、“ST94PA”(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、“BYK−333”(ビックケミー・ジャパン(株)製)などが挙げられる。その他の界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジステアレートなどが挙げられる。
界面活性剤の含有量は、シロキサン系樹脂組成物中の全アルコキシシラン化合物含有量100重量部に対して、通常、0.001〜10重量部である。
本発明のシロキサン系樹脂組成物には、必要に応じて、粘度調整剤、安定化剤、着色剤、ガラス質形成剤などを含有することができる。
また、本発明のシロキサン系樹脂組成物に感光性を付与するため、各種感光剤を含有してもよい。例えば、キノンジアジド系感光剤などを含有する場合、露光部をテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液などのアルカリ水溶液で溶解することで、ポジのレリーフパターンを得ることができる。また、光架橋剤や光酸発生剤などを含有することでネガ感光性を付与することができる。
キノンジアジド系感光剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合した化合物が好ましい。フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、Bis−Z、TekP−4HBPA(テトラキスP−DO−BPA)、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisRS−2P、BisRS−3P(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)、4,4’−スルホニルジフェノール、BPFL(商品名、JFEケミカル(株)製)などが好ましい。
光酸発生剤としては、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物などを例として挙げることができる。これらの光酸発生剤を2種以上含有してもよい。光酸発生剤の含有量は(a)成分のシロキサン系樹脂100重量部に対して0.01〜20重量部とするのが一般的である。
次に、本発明のシロキサン系樹脂組成物の製造方法について説明する。本発明のシロキサン系樹脂組成物は、前記(a)成分のシロキサン系樹脂と前記(b)溶媒を混合し、必要に応じて、粘度調整剤、安定化剤、着色剤、ガラス質形成剤、界面活性剤、感光剤などを添加し撹拌、溶解する。混合温度に特に制限はないが、操作の簡便さから5〜50℃の範囲が好ましい。上記方法により得られる本発明のシロキサン系樹脂組成物を保管する場合、保管温度は室温以下が好ましく、5℃以下がより好ましい。
次に、本発明のシロキサン系樹脂組成物を用いて塗布膜および硬化膜を作製する方法について説明する。本発明のシロキサン系樹脂組成物を、例えば基材上に塗布することにより、塗布膜を得ることができる。塗布方法としては、マイクログラビアコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、カーテンフローコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、流し塗り法などを好ましく用いることができる。
得られた塗布膜を加熱により乾燥・硬化させることにより、硬化膜を得ることができる。加熱乾燥および硬化条件は、適用される基材および樹脂組成物に応じて適宜選択されるが、室温以上400℃以下の温度で、0.5〜240分間加熱処理を行うことが好ましい。より好ましい硬化温度は100〜400℃であり、さらに好ましくは、150〜400℃である。塗布膜および硬化膜の膜厚に特に制限はないが、ともに0.001〜100μmの範囲にあるのが一般的である。
本発明のシロキサン系樹脂組成物により形成された塗布膜および硬化膜は、固体撮像素子、反射防止膜、反射防止板、光学フィルター、ディスプレイなどの光学デバイスに好適に用いられる。具体的な使用例としては、固体撮像素子などに形成される集光用マイクロレンズや、反射防止膜や反射防止板に使われるハードコート層、ディスプレイ用TFT基板の平坦化材、液晶ディスプレイやカラーフィルターの保護膜、光導波路、位相シフターなどが挙げられる。高い透明性と比較的高い屈折率を両立できることから、固体撮像素子上に形成されるマイクロレンズや反射防止膜に使われるハードコート層として特に好適に用いられる。また、半導体装置のバッファコート、層間絶縁膜や、各種保護膜として用いることもできる。
以下実施例および技術をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の非感光性樹脂組成物の評価は以下の方法により行った。
(1)水分含有率の測定
シロキサン系樹脂組成物中の水分含有率はカールフィッシャー法水分計(平沼産業(株)AQV2100)により、発生液としてhydranal−composite2(シグマアルドリッチ ジャパン(株))を使用し、溶媒としてメタノール、N−メチルピロリドン、サリチル酸の混合溶液(1:4:1(重量比))を使用して測定した。
シロキサン系樹脂組成物中の水分含有率はカールフィッシャー法水分計(平沼産業(株)AQV2100)により、発生液としてhydranal−composite2(シグマアルドリッチ ジャパン(株))を使用し、溶媒としてメタノール、N−メチルピロリドン、サリチル酸の混合溶液(1:4:1(重量比))を使用して測定した。
(2)硬化膜の作製
6インチシリコンウエハ上にシロキサン系樹脂組成物を1000rpm、30秒で塗布し、ついでホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて、空気雰囲気下で120℃で3分間プリベークすることにより、塗布膜を得た。この塗布膜を、空気雰囲気下のホットプレート上で、250℃で5分間加熱した後、300℃で5分間加熱して硬化膜を得た。
6インチシリコンウエハ上にシロキサン系樹脂組成物を1000rpm、30秒で塗布し、ついでホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて、空気雰囲気下で120℃で3分間プリベークすることにより、塗布膜を得た。この塗布膜を、空気雰囲気下のホットプレート上で、250℃で5分間加熱した後、300℃で5分間加熱して硬化膜を得た。
(3)屈折率および膜厚の測定
6インチシリコンウエハまたは40mm角ガラス基板上に作製した硬化膜について、プリズムカプラーMODEL2010(Metricon(株)製)を用いて、22℃での633nm(He−Neレーザー使用)における膜面に対して垂直方向の屈折率(TE)および膜厚を測定した。初期膜厚と150日経時後の膜厚変化量が15nm未満であれば、膜厚変動は小さい(○)と判断し、15nm以上25nm未満であれば△、25nm以上であれば×と判断した。
6インチシリコンウエハまたは40mm角ガラス基板上に作製した硬化膜について、プリズムカプラーMODEL2010(Metricon(株)製)を用いて、22℃での633nm(He−Neレーザー使用)における膜面に対して垂直方向の屈折率(TE)および膜厚を測定した。初期膜厚と150日経時後の膜厚変化量が15nm未満であれば、膜厚変動は小さい(○)と判断し、15nm以上25nm未満であれば△、25nm以上であれば×と判断した。
(4)異物欠陥密度測定
6インチシリコンウエハ上に作製した硬化膜について、(株)日立ハイテクノロジーズ LS5000を用いて、塗布膜1cm2当たりの径が0.27μm以上の異物数を測定した。初期および350日経時後の異物欠陥密度が1.8/cm2未満であれば、異物欠陥が少ない(○)と判断し、1.8/cm2以上2.5/cm2未満であれば△、2.5/cm2以上であれば×と判断した。
6インチシリコンウエハ上に作製した硬化膜について、(株)日立ハイテクノロジーズ LS5000を用いて、塗布膜1cm2当たりの径が0.27μm以上の異物数を測定した。初期および350日経時後の異物欠陥密度が1.8/cm2未満であれば、異物欠陥が少ない(○)と判断し、1.8/cm2以上2.5/cm2未満であれば△、2.5/cm2以上であれば×と判断した。
合成例1 シロキサン系樹脂組成物の合成
メチルトリメトキシシラン 20.4g(0.15mol)、フェニルトリメトキシシラン 69.4g(0.35mol)、数平均粒子径15nmの“オプトレイク”TR−504(商品名、日揮触媒化成(株)製 組成:酸化スズ−酸化チタン粒子30重量%、γ−ブチロラクトン70重量%)70.6g、γ−ブチロラクトン44.1gを反応容器に入れ、この溶液に、水30.5gおよびリン酸0.47gを、撹拌しながら、反応温度が40℃を越えないように滴下した。滴下後、フラスコに蒸留装置を取り付け、得られた溶液をバス温105℃で2.5時間加熱撹拌して加水分解により生成したメタノールを留去しつつ反応させた。その後、溶液をバス温125℃でさらに2時間加熱撹拌した後、室温まで冷却し、ポリマー溶液A(固形分55重量%)を得た。
メチルトリメトキシシラン 20.4g(0.15mol)、フェニルトリメトキシシラン 69.4g(0.35mol)、数平均粒子径15nmの“オプトレイク”TR−504(商品名、日揮触媒化成(株)製 組成:酸化スズ−酸化チタン粒子30重量%、γ−ブチロラクトン70重量%)70.6g、γ−ブチロラクトン44.1gを反応容器に入れ、この溶液に、水30.5gおよびリン酸0.47gを、撹拌しながら、反応温度が40℃を越えないように滴下した。滴下後、フラスコに蒸留装置を取り付け、得られた溶液をバス温105℃で2.5時間加熱撹拌して加水分解により生成したメタノールを留去しつつ反応させた。その後、溶液をバス温125℃でさらに2時間加熱撹拌した後、室温まで冷却し、ポリマー溶液A(固形分55重量%)を得た。
得られたポリマー溶液A10gに、γ−ブチロラクトン10.0gおよび熱架橋性化合物“ニカラック”(NIKALAC)MX−280(三和ケミカル製)を0.5g加えて溶解し、シロキサン系樹脂組成物1を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物1の水分含有率を測定したところ、0.05重量%であった。
実施例1
シロキサン系樹脂組成物1に0.05重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.10重量%のシロキサン系樹脂組成物2を得た。前記(2)記載の方法で硬化膜を得て、前記(3)〜(4)記載の方法で膜厚および異物欠陥密度を測定した。また、シロキサン組成物2を24℃で150日間保管した後、同様にして塗布膜厚を測定した。さらに、シロキサン系樹脂組成物2を5℃で350日間保管し、同様にして硬化膜の異物欠陥密度を測定した。
シロキサン系樹脂組成物1に0.05重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.10重量%のシロキサン系樹脂組成物2を得た。前記(2)記載の方法で硬化膜を得て、前記(3)〜(4)記載の方法で膜厚および異物欠陥密度を測定した。また、シロキサン組成物2を24℃で150日間保管した後、同様にして塗布膜厚を測定した。さらに、シロキサン系樹脂組成物2を5℃で350日間保管し、同様にして硬化膜の異物欠陥密度を測定した。
実施例2
シロキサン系樹脂組成物1に0.75重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.80重量%のシロキサン系樹脂組成物3を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物3について、実施例1と同様に評価した。
シロキサン系樹脂組成物1に0.75重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.80重量%のシロキサン系樹脂組成物3を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物3について、実施例1と同様に評価した。
実施例3
シロキサン系樹脂組成物1に1.00重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率1.05重量%のシロキサン系樹脂組成物4を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物4について、実施例1と同様に評価した。
シロキサン系樹脂組成物1に1.00重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率1.05重量%のシロキサン系樹脂組成物4を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物4について、実施例1と同様に評価した。
実施例4
シロキサン系樹脂組成物1に1.95重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率2.00重量%のシロキサン系樹脂組成物5を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物5について、実施例1と同様に評価した。
シロキサン系樹脂組成物1に1.95重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率2.00重量%のシロキサン系樹脂組成物5を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物5について、実施例1と同様に評価した。
実施例5
“オプトレイク”TR−504の替わりに、酸化ジルコニウム粒子(数平均粒子径30nm)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(酸化ジルコニウム30重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70重量%)70.0gを用いる以外は合成例1と同様の操作を行い、ポリマー溶液Bを得た。ポリマー溶液Aの替わりにポリマー溶液Bを用い、合成例1と同様にしてシロキサン系樹脂組成物6を得た。シロキサン系樹脂組成物6の水分含有率を測定したところ、0.08重量%であった。シロキサン系樹脂組成物6に0.75重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.83重量%のシロキサン系樹脂組成物7を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物7について、実施例1と同様に評価した。
“オプトレイク”TR−504の替わりに、酸化ジルコニウム粒子(数平均粒子径30nm)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(酸化ジルコニウム30重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70重量%)70.0gを用いる以外は合成例1と同様の操作を行い、ポリマー溶液Bを得た。ポリマー溶液Aの替わりにポリマー溶液Bを用い、合成例1と同様にしてシロキサン系樹脂組成物6を得た。シロキサン系樹脂組成物6の水分含有率を測定したところ、0.08重量%であった。シロキサン系樹脂組成物6に0.75重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.83重量%のシロキサン系樹脂組成物7を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物7について、実施例1と同様に評価した。
実施例6
“オプトレイク”TR−504の替わりに、酸化アルミニウム粒子(数平均粒子径30nm)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(酸化アルミニウム30重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70重量%)45.0gを用いる以外は合成例1と同様の操作を行い、ポリマー溶液Cを得た。ポリマー溶液Aのかわりにポリマー溶液Cを用い、合成例1と同様にしてシロキサン系樹脂組成物8を得た。シロキサン系樹脂組成物の水分含有率を測定したところ、0.11重量%であった。シロキサン系樹脂組成物8に0.75重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.86重量%のシロキサン系樹脂組成物9を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物9について、実施例1と同様に評価した。
“オプトレイク”TR−504の替わりに、酸化アルミニウム粒子(数平均粒子径30nm)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(酸化アルミニウム30重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70重量%)45.0gを用いる以外は合成例1と同様の操作を行い、ポリマー溶液Cを得た。ポリマー溶液Aのかわりにポリマー溶液Cを用い、合成例1と同様にしてシロキサン系樹脂組成物8を得た。シロキサン系樹脂組成物の水分含有率を測定したところ、0.11重量%であった。シロキサン系樹脂組成物8に0.75重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率0.86重量%のシロキサン系樹脂組成物9を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物9について、実施例1と同様に評価した。
比較例1
シロキサン系樹脂組成物1に水を添加しない以外は実施例1と同様にして評価した。
シロキサン系樹脂組成物1に水を添加しない以外は実施例1と同様にして評価した。
比較例2
シロキサン系樹脂組成物1に2.00重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率2.05重量%のシロキサン系樹脂組成物10を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物10について、実施例1と同様に評価した。
シロキサン系樹脂組成物1に2.00重量%の水を添加して撹拌し、水分含有率2.05重量%のシロキサン系樹脂組成物10を得た。得られたシロキサン系樹脂組成物10について、実施例1と同様に評価した。
実施例1〜6および比較例1〜2の評価結果を表1に示す。
Claims (1)
- (a)アルミニウム化合物粒子、スズ化合物粒子、チタン化合物粒子、ジルコニウム化合物粒子およびその複合粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物粒子の存在下、アルコキシシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合反応させて得られるシロキサン系樹脂、および(b)溶媒を含有するシロキサン系樹脂組成物であって、組成物中の水分含有率が0.10重量%以上2.00重量%以下であるシロキサン系樹脂組成物。
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