JP2010222328A - 高融点物質貯蔵用容器 - Google Patents

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Shigeru Goto
滋 後藤
Kenji Tanimoto
賢二 谷本
Tomoyuki Noritake
智之 乗竹
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Abstract

【課題】通常の使用条件において液体である高融点物質を貯蔵するための容器であって、容器内で固化した物質を加熱融解する際における容器内壁への圧力負荷を軽減でき、よって比較的肉薄の材質で容器を作製できるために経済的であり、また容器の破壊のリスクを軽減できるという優れた特徴を有する高融点物質貯蔵用容器を提供する。
【解決手段】容器内部に加熱用設備を有し、該加熱用設備の少なくとも一部が容器内に貯蔵された物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在している高融点物質貯蔵用容器。好ましい例として、容器内に貯蔵された高融点物質の液体を容器外部に抜き出し、容器の上部から容器内部にリサイクルして供給するための設備(たとえばポンプ(7)を有するものをあげることができる。この場合、融解した液体の円滑な循環により、効果的な加熱が可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、高融点物質貯蔵用容器に関するものである。更に詳しくは、本発明は、通常の使用条件において液体である高融点物質を一時的に固体として貯蔵するための容器であって、容器内で固化した物質を加熱融解する際における容器内壁への圧力負荷を軽減でき、よって比較的肉薄の材質で容器を作製できるために経済的であり、また容器の破壊のリスクを軽減できるという優れた特徴を有する高融点物質貯蔵用容器に関するものである。
通常の使用条件においては液体であり、たとえば常温において固化する物質を化学プラントで取り扱う際に、通常の使用状態を休止して該物質を容器内に降温して固化した状態で貯蔵する場合がある。この場合、再度通常の使用状態に復帰する際には固化した物質を加熱して液体に戻す必要がある。そのためには、容器内部に設けられた加熱用設備により物質を加熱するのが一般である。内部の物質を加熱または冷却する熱交換機能を有する容器として、非特許文献1に記載のタンク・コイル式熱交換器が知られている。ところが、非特許文献1の容器の場合、内部の温度分布を小さくするために伝熱管が容器内の下部から上部までの広範囲に設置されているため、過剰な伝熱管長さが必要となったり、貯蔵物質の量が少ない場合は上部の伝熱管の伝熱面が無駄になったりする。また、該容器は攪拌を前提にされているため、取り扱い物質を固体で貯蔵するには不適当である。一方、貯蔵容器の下部にのみ伝熱管を設置した容器として図1に示されるものが考えられる。ところが図1の容器の場合、加熱融解する過程において、固化した物質の内部から融解が始まり、固体の上表面は未だ融解せず、固体の内部のみが融解液化してさらに加熱されるという状態を通過する。この状態においては融解した物質は膨張するが、固体の上表面は固化したままの物質が蓋状態となり、一種の密閉状態となる。そのため、融解した物質の膨張により発生する外方向への外圧の逃げ場がなく、該外圧が容器の内壁を外側へ強く押圧することになる。この圧力に抗して容器破壊を防止するためには、容器の壁の材質を厚くする必要があるという問題がある。
熱交換器設計ハンドブック増訂版(尾花英明著 工学図書株式会社版) 838ページ 図23・1および842ページ 図23・7参照
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、通常の使用条件において液体である高融点物質を一時的に固体として貯蔵するための容器であって、容器内で固化した物質を加熱融解する際における容器内壁への圧力負荷を軽減でき、よって比較的肉薄の材質で容器を作製できるために経済的であり、また容器の破壊のリスクを軽減できるという優れた特徴を有する高融点物質貯蔵用容器を提供する点にある。
すなわち、本発明は、通常の使用条件において液体である高融点物質を一時的に固体として貯蔵するための容器であって、容器内部に加熱用設備を有し、該加熱用設備の少なくとも一部が容器内に貯蔵された物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在している高融点物質貯蔵用容器に係るものである。
本発明により、通常の使用条件において液体である高融点物質を貯蔵するための容器であって、容器内で固化した物質を加熱融解する際における容器内壁への圧力負荷を軽減でき、よって比較的肉薄の材質で容器を作製できるために経済的であり、また容器の破壊のリスクを軽減できるという優れた特徴を有する高融点物質貯蔵用容器を提供することができる。
本発明に依らない従来の容器の例を示す図である。 本発明の容器の例(通常の使用状態)を示す図である。 本発明の容器の例(停止状態)を示す図である。 本発明の容器の例(停止状態からの通常の使用状態への復帰途中状態)を示す図である。 本発明の容器内部の加熱用設備の例(容器正面から見た配置図)である。 本発明の容器内部の加熱用設備の例(容器側面から見た配置図)である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の容器は、通常の使用条件において液体である高融点物質を一時的に固体として貯蔵するための容器である。高融点物質の融点としては、100℃以上をあげることができる。この場合、100℃より低温においては固化する。該物質は融点以上に加熱され、液体としての流動状態を維持して通常使用される。
本発明の容器は、容器内部に加熱用設備を有し、該加熱用設備の少なくとも一部が容器内に貯蔵された物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在しているという特徴を有する(図2〜図6参照)。
加熱用設備としては、スチーム管、熱媒管又は電熱線等をあげることができる。ここで、スチームには過熱または飽和の水蒸気や凝縮性のプロセス蒸気を用いることができ、熱媒には使用温度付近で液体として存在し、熱安定性に優れた流体であって一般に加熱用熱媒体として販売されているものを用いることができ、電熱線としては一般に電熱ヒーターとして市販されているものを用いることができる。
本発明の加熱用設備は、容器の上部から容器内に貯蔵された物質の表面を貫いて容器底部に導くための導通部と貯蔵された物質を加熱するための伝熱部から構成される。
該伝熱部は、容器内の下部近傍に設置されることが伝熱面積の有効利用の観点から好ましい。さらに好ましくは容器内容積の下部25%以内の範囲であって、特に施工上または設備点検上問題の無い範囲で容器下部壁面付近に設置することが効果的である。伝熱部が容器内の下部近傍に設置されないと貯蔵物質の量が少ない場合直接加熱することができず、また、容器内の下部から上側の広範囲に伝熱部が設置される場合は過剰な伝熱管長さが必要となったり、貯蔵物質の量が少ない場合は上部の伝熱管の伝熱面が無駄になったりするため好ましくない。
以下、本発明の容器の使用方法の例を説明しつつ、本発明の作用機構を詳しく説明する。
図2は本発明の容器における通常の使用状態を示す。すなわち、融点以上の温度に保たれた液状物質(1)が容器の物質供給口(2)から容器に供給され、物質出口(3)から抜き出される。
通常の使用状態から停止状態に入ると、物質の供給と抜き出しは停止され、物質の温度は低下して、やがて容器内で物質は固化する。
上記の停止状態で維持された後、再び通常の使用状態に復帰する際には加熱用設備であるスチーム管(4)にスチームが供給され、容器内の固体は加熱されて融解し始める。ここで、本発明によると、加熱用設備(スチーム管)の少なくとも一部(5)が容器内に貯貯された物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在しているため、固体の上表面であって加熱設備と接している部分も加熱融解する。このことにより、固体の上表面に融解液の孔(6)が形成され、物質の密閉状態化が防止される。
本発明の容器の好ましい例として、容器内に貯蔵された高融点物質の液体を容器外部に抜き出し、容器の上部から容器内部にリサイクルして供給するための設備(たとえばポンプ(7)を有するものをあげることができる。この場合、融解した液体の円滑な循環により、効果的な加熱が可能となる。
本発明の容器が適用できる高融点物質の例として、m−ジヒドロキシベンゼン(大気圧における融点=110℃、融点付近の液密度=約1.18g/cm、固体密度=約1.28g/cm)をあげることができる。この場合、m−ジヒドロキシベンゼンの液体の体積は約0.847cm/gであり、固体の体積は約0.781cm/gであるから、固体が融解することにより、体積は約1.08倍となるため、密閉状態では容器内壁への圧力負荷がかかる。ジヒドロキシベンゼンの製造法の例については特開2004−131437号公報等に記載されている。ジヒドロキシベンゼンは精製工程において溶融液として扱われるが、通常製造の最終段階でフレーク状の固体とされる。本発明はジヒドロキシベンゼンの精製工程で、一時的に溶融液を冷却して固体状態で貯蔵する場合の貯蔵容器として好適である。
実施例1
図2〜図6の装置を用いた。容器は円筒横型(直径2800mm、胴部長さ4000mm)であり、材質はステンレス(板厚約6mm)である。高融点物質として、m−ジヒドロキシベンゼンを用いた。
図2は通常の使用状態を示す。すなわち、融点以上の温度に保たれた液状物質(1(L))が容器の物質供給口(2)から容器に供給され、物質出口(3)より抜き出された。
通常の使用状態から停止状態に入ると、物質の供給と抜き出しは停止され、物質の温度は低下して、やがて容器内で物質は固化(1(S))した(図3)。
上記の状態で維持された後、再び通常の使用状態に復帰するため、加熱用設備であるスチーム管(4)にスチームを供給した。容器内の固体は加熱され、スチーム管に接している部分から融解した。ここで、加熱用設備(スチーム管)の少なくとも一部(5)が容器内に貯貯された物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在しているため、固体の上表面であって加熱設備と接している部分も加熱融解し、固体の上表面に融解液の孔が形成され、物質の密閉状態化が防止された。この間、容器内に貯蔵された高融点物質の液体を容器外部に抜き出し、容器の上部から容器内部にリサイクルして供給するためのポンプ(7)により融解した液体を循環した。
以上により、停止状態から通常の使用状態への復帰が極めてスムーズに行われた。
本発明は、常の使用条件において液体である高融点物質を一時的に固体として貯蔵するための容器であって、容器内で固化した物質を加熱融解する際における容器内壁への圧力負荷を軽減でき、よって比較的肉薄の材質で容器を作製できるために経済的であり、また容器の破壊のリスクを軽減できるという優れた特徴を有する高融点物質貯蔵用容器を提供するものである。
1(L) 液状の高融点物質
1(S) 固体状の高融点物質
2 物質供給口
3 物質出口
4 加熱用設備(スチーム管)
5 加熱用設備(スチーム管)の物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在している部分
6 固体の上表面に形成された融解液の孔
7 ポンプ
8 スチーム入口
9 スチーム凝縮液出口
10 加熱用設備の導通部
11 加熱用設備の伝熱部
12 リサイクル

Claims (6)

  1. 通常の使用条件において液体である高融点物質を一時的に固体として貯蔵するための容器であって、容器内部に加熱用設備を有し、該加熱用設備の少なくとも一部が容器内に貯蔵された物質の上部表面を貫いて該表面の上部の空間に存在している高融点物質貯蔵用容器。
  2. 高融点物質の融点が100℃以上である請求項1記載の容器。
  3. 加熱用設備がスチーム管、熱媒管又は電熱線である請求項1記載の容器。
  4. 加熱用設備が容器の上部から容器内に貯蔵された物質の表面を貫いて容器底部に導くための導通部と貯蔵された物質を加熱するための伝熱部から構成され、該伝熱部が容器内の下部近傍に設置される請求項1記載の容器
  5. 容器内に貯蔵された高融点物質の液体を容器外部に抜き出し、容器の上部から容器内部にリサイクルして供給するための設備を有する請求項1記載の容器。
  6. 高融点物質がジヒドロキシベンゼンである請求項1記載の容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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