JP2010220769A - 屈曲操作システム - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化及び構成の単純化を実現するとともに、屈曲角度の検出精度が高い屈曲操作システムを提供することにある。
【解決手段】マニピュレータ1の光学式エンコーダでは、反射率の異なる2種類の反射部41A、41Bが長手方向に所定のパターンで配置されるスリット部40A、40B、40Zに光を入射し、スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光を受光素子で受光する。第1の反射部41Aと第2の反射部41Bとでは光ファイバ22へ導光される光量が異なるため、エンコーダスリット部32がワイヤ5と一体に長手方向へ移動すると、受光素子でエンコーダスリット部32の変位と光量を示した波形の電気信号が検出される。そして、パルス信号に変換され、パルス数及び既知のエンコーダスリット部32の寸法から、エンコーダスリット部32及びワイヤ5の変位が算出される。ワイヤ5の変位から動作部3の屈曲角度が検出される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ワイヤ等の線状動力伝達部材の長手方向の移動によって動作部の位置又は角度を変化させる屈曲操作システムに関する。
一般に、内視鏡及びマニピュレータ等の操作システムでは、ワイヤ等の線状動力伝達部材によって動作部を屈曲させる駆動機構が用いられている。これらの操作システムは、内視鏡やマニピュレータの動作を正確に制御するために動作部の屈曲角度を検出する検出手段を設ける必要がある。
特許文献1には、光ファイバを用いたエンコーダが開示されている。このエンコーダでは、光源から光ファイバを介して対象物である回転体に光を入射し、回転体から光ファイバへの光の反射量を検出する。これにより、回転体の回転位置と回転方向を検出するようになっている。
特許文献2には、内視鏡の屈曲角度を検出する光ファイバ式の検出センサが開示されている。この検出センサでは、光ファイバに複数の光吸収部が形成されていて、光吸収部で吸収される光量が検出される。光吸収部で吸収される光量は内視鏡の動作部の屈曲角度によって変化するため、光吸収部で吸収される光量を検出することにより、内視鏡の動作部の屈曲角度が検出されるようになっている。
特開2000−18971号公報 特許第4005318号公報
例えば医療用マニピュレータ等の外径寸法が10mm以下の処置装置の操作システムの場合、従来のポテンショメータ及びエンコーダ等の角度センサを細径のマニピュレータの動作部に配置することは困難である。
また、角度センサの小型化を図り、角度センサを動作部に配置できたとしても、マニピュレータが多自由度で複数の関節部を有する場合、それぞれの関節部に対応する動作部について屈曲角度を検出するための角度センサを設ける必要がある。このため、角度センサの数が多くなり、それぞれの角度センサに接続される配線の数も多くなる。多くの配線を細径のマニピュレータの内部の隙間に挿通することは困難である。
医療用マニピュレータ等の屈曲操作システムはワイヤの長手方向への移動によって動作を行うワイヤ駆動機構であるが、上記特許文献1のエンコーダは回転体の回転位置と回転情報を検出するのであって、ワイヤ等の線状動力伝達部材の変位を検出するものではない。
上記特許文献2の検出センサでは、屈曲角度によって変化する光吸収部で吸収される光量を検出し、検出した光量から屈曲角度を算出している。このため、光源から出射される光量のばらつき等の影響を大きく受けてしまう。
本発明は上記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、小型化及び構成の単純化を実現するとともに、屈曲角度の検出精度が高い屈曲操作システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、長尺で細径の管状部と、前記管状部に収納される線状動力伝達部材と、前記線状動力伝達部材の先端が接続されるとともに、前記線状動力伝達部材の長手方向への移動により屈曲動作を行う動作部と、前記動作部を駆動する駆動手段と、を備える屈曲操作システムにおいて、前記線状動力伝達部材の外周面に設けられるとともに、前記線状動力伝達部材と一体に長手方向に移動可能で、反射率の異なる2種類の反射部を長手方向に配置した反射体と、光を出射する光源と、前記光源から前記反射体へ光を導くとともに、前記反射体から反射する反射光が導光される線状光伝送体と、前記線状光伝送体を介して導光される前記反射体からの反射光の強度に基づいて前記反射体の長手方向への変位を算出する算出手段と、を具備する光学式エンコーダを備えることを特徴とする屈曲動作システムである。
請求項2の発明は、長尺で細径の管状部と、前記管状部に収納される線状動力伝達部材と、前記線状動力伝達部材の先端が接続されるとともに、前記線状動力伝達部材の長手方向への移動により屈曲動作を行う動作部と、前記動作部を駆動する駆動手段と、を備える屈曲操作システムにおいて、前記線状動力伝達部材の外周面に固定されるとともに、前記線状動力伝達部材と一体に長手方向に移動可能で、反射率の異なる2種類の反射部が長手方向に所定のパターンで配置されるスリット部を備える反射体と、光を出射する光源と、前記光源から前記スリット部へ光を導くとともに、前記スリット部から反射する反射光が導光される線状光伝送体と、前記線状動力伝達部材及び前記反射体を長手方向に移動可能に保持するとともに、前記線状光伝送体を前記スリット部への光の入射、及び、前記スリット部からの反射光の導光が可能な位置で保持する保持部材と、前記線状光伝送体から導光される前記スリット部での反射光を受光し、前記反射体の変位と光量を示す電気信号を検出する受光素子と、前記電気信号を所定の閾値のパルス信号に変換する信号処理手段と、前記パルス信号のパルス数から前記反射体の長手方向への変位を算出するとともに、前記反射体の長手方向への変位から動作部の屈曲角度及び屈曲方向を算出する算出手段と、を具備する光学式エンコーダを備えることを特徴とする屈曲操作システムである。
請求項3の発明は、前記反射体には、外周面の周方向に沿って複数の種類の前記スリット部が並設され、それぞれの前記スリット部では、2種類の前記反射部の長手方向についての配置パターンが異なる状態に設定されるとともに、それぞれの前記スリット部に対して前記線状光伝送体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システムである。
請求項4の発明は、複数の種類の前記スリット部は、2種類の前記反射部が、長手方向に沿って一定の幅で交互に配置される第1のスリット部と、2種類の前記反射部が、長手方向に沿って前記第1のスリット部と同一の幅で、かつ、前記第1のスリット部とは長手方向に所定の距離だけずらして交互に配置される第2のスリット部と、所定の基準位置を境界として先端側に2種類の前記反射部の一方が、基端側に他方が配置される第3のスリット部と、であることを特徴とする請求項3に記載の屈曲操作システムである。
そして、本請求項1乃至本請求項4の発明の屈曲操作システムでは、反射率の異なる2種類の反射部が長手方向に所定のパターンで配置されるスリット部に光を入射し、スリット部で反射した反射光を受光素子で受光する。2種類の反射部では線状光伝送体へ導光される光量が異なるため、反射体が線状動力伝達部材と一体に長手方向へ移動すると、受光素子で反射体の変位と光量を示した波形の電気信号が検出される。そして、信号処理手段により特定の閾値のパルス信号に変換され、算出手段により検出されたパルス信号のパルス数及び既知の反射体の反射部の寸法から、反射体の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量が算出される。線状動力伝達部材は反射体と一体に長手方向へ移動するため、反射体の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量から線状動力伝達部材の長手方向への変位を正確に検出される。これにより、動作部の屈曲角度を正確に検出することができる。
また、線状光伝送体によって光をスリット部に導くため、光学式エンコーダは小型化される。これにより、マニピュレータ、内視鏡等の先端部の細径の管状内に、反射体を保持する保持部材を収納することができる。
また、保持部材に電気部品が設けられていないため、電気部品に接続される複数の配線を設ける必要がなくなり、検出の際に電気ノイズの影響が小さくなる。これにより、光学式エンコーダの構成の単純化を実現でき、容易に滅菌、洗浄等を行うことができる。
請求項5の発明は、前記反射体には、外周面の周方向の一部に凹部又は凸部の少なくともいずれか一方の係合部が設けられ、前記保持部材には、前記係合部と係合するとともに、前期反射体の軸回り方向への移動を規制する被係合部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システムである。
そして、本請求項5の発明の屈曲操作システムでは、係合部が被係合部と係合することにより、反射体及び線状動力伝達部材の保持部材に対する軸回り方向への移動を規制することができる。
請求項6の発明は、前記線状光伝送体は、前記線状動力伝達部材と平行に前記保持部材によって保持される被保持部と、前記反射体の前記スリット部に対して垂直な光入反射部と、前記被保持部と前記光入反射部との間に設けられるとともに、光の光路を変換する光路変換部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システムである。
そして、本請求項6の発明の屈曲操作システムは、光入反射部がスリット部に対して垂直に形成されているため、スリット部に入射された入射光は、光入反射部に向かって反射される。また、プリズム、ミラー等の光路変換部材を用いないため、光路変換部材での光量の減衰を防止される。このため、検出精度を向上させることができる。
請求項7の発明は、前記保持部材は、軸心部に配設され、前記反射体が挿通される中心孔と、前記反射体の前記スリット部に対して垂直に形成される透光部と、を備えるとともに、前記線状光伝送体は前記保持部材によって前記線状動力伝達部材と平行に保持され、前記線状光伝送体の先端と前記透光部との間には、光の光路を変換する光路変換部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システムである。
そして、本請求項7の屈曲操作システムでは、光路変換部材を設けることにより、線状光伝送体がスリット部への光の入射、及び、スリット部からの反射光の導光が可能な位置に、湾曲することなく配置される。これにより、保持部材をより小型化することができる。この際、透光部がスリット部に対して垂直に形成されているため、スリット部に入射された入射光は、透光部に向かって反射するようになっている。このため、検出精度を向上させることができる。
本発明によれば、小型化及び構成の単純化を実現するとともに、屈曲角度の検出精度が高い屈曲操作システムを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るマニピュレータの屈曲操作システムを示すブロック図。 図2は、第1の実施形態に係るエンコーダリング部の構成を示す斜視図。 図3は、第1の実施形態に係るエンコーダヘッド部の構成を示す斜視図。 図4は、第1の実施形態に係るエンコーダヘッド部の構成を示す縦断面図。 図5は、図4のV―V線断面図。 図6は、第1の実施形態に係るエンコーダスリット部の構成を示す斜視図。 図7は、第1の実施形態に係るエンコーダスリット部の構成を示す横断面図。 図8は、図7を、(A)は矢印Aの方向から見た図、(B)は矢印Bの方向から見た図、(C)は矢印Zの方向から見た図。 図9は、第1の実施形態に係る光学式エンコーダの作用を示すフローチャート。 図10は、第1の実施形態に係る受光素子で検出される、(A)は第1のスリット部の電気信号を示すグラフ、(B)は第2のスリット部の電気信号を示すグラフ、(C)は第3のスリット部の電気信号を示すグラフ。 図11の、(A)は図10(A)の電気信号のパルス信号を示すグラフ、(B)は図10(B)の電気信号のパルス信号を示すグラフ、(C)は図10(C)の電気信号のパルス信号を示すグラフ。 図12は、第1の実施形態に係るマニピュレータの動作部の、(A)は屈曲させていない状態を示す縦断面図、(B)は屈曲させた状態を示す縦断面図。 図13は、第1の実施形態の第1の変形例に係るエンコーダスリット部の構成を示す斜視図。 図14は、第1の実施形態の第1の変形例に係るエンコーダスリット部の構成を示す縦断面図。 図15は、第1の実施形態の第2の変形例に係るエンコーダスリット部の構成を示す斜視図。 図16は、第1の実施形態の第2の変形例に係るエンコーダヘッド部の構成を示す横断面図。 図17は、第1の実施形態の第3の変形例に係るエンコーダスリット部の構成を示す斜視図。 図18は、第1の実施形態の第3の変形例に係るエンコーダヘッド部の構成を示す横断面図。 図19は、第1の実施形態の第4の変形例に係るエンコーダヘッド部の構成を示す縦断面図。 図20は、第1の実施形態の第5の変形例に係るエンコーダヘッド部の構成を示す縦断面図。 図21は、第1の実施形態の第6の変形例に係るエンコーダヘッド部の構成を示す横断面図。
本発明の第1の実施形態について図1乃至図12(A)(B)を参照して説明する。
図1は、本実施形態の屈曲操作システムであるマニピュレータ1を示す図である。図1に示すように、マニピュレータ1は、細長い管状部2と、管状部2の先端側に設けられる動作部3と、を有する。マニピュレータ1の管状部2の内部には線状動力伝達部材である4本のワイヤ5が挿通され、動作部3に接続されている。4本のワイヤ5のうち2本のワイヤ5が動作部3の上部及び下部に接続される。これら2本のワイヤ5が上下方向の屈曲動作に用いられる。他の2本のワイヤ5は動作部3の左部及び右部に接続される。これら2本のワイヤ5が左右方向の屈曲動作に用いられる。ワイヤ5の基端部は、マニピュレータ1の外部に設けられる駆動手段11に接続されている。駆動手段11は回転型モータとプーリとの組み合わせ又はリニア型モータ等であり、ワイヤ5はそれぞれのモータに接続されるか、又は、上下用と左右用のワイヤ5がそれぞれ一体化されてプーリに巻かれている。駆動手段11は、コンピュータ等の制御手段12に接続されている。制御手段12は、ジョイスティック又はハンドル等の操作手段13、及び、ディスプレイ等の画像表示手段14に接続されている。画像表示手段14には、マニピュレータの先端に設けられるカメラ(図示しない)等の画像が表示される。
動作部3を屈曲させる際には、術者は画像表示手段14に表示される画像を見ながら、動作部3を屈曲させる方向へと操作手段13を操作する。操作手段13に入力された信号は、制御手段12に送られる。制御手段12では、動作部3の動作に対応するように所定の計算が行われ、動作部3を駆動する駆動手段11のモータの変位が算出される。算出された駆動手段11のモータの変位は、信号として駆動手段11へ送られる。駆動手段11では、制御手段12からの信号がモータを駆動する電流信号へと変換されて、モータが駆動される。駆動手段11のモータが駆動することにより、動作部3に接続されるワイヤ5が先端側に押出し動作又は基端側に引張り動作される。例えば、マニピュレータ1の動作部3を上方向に屈曲させる場合には、動作部3の上部に接続されるワイヤ5が基端側へ引張り動作され、動作部3の下部に接続されるワイヤ5が先端側に押出し動作される。以上のようにして、マニピュレータ1の動作部3の屈曲角度が上下方向及び左右方向に変化するようになっている。
図1に示すように、マニピュレータ1には、動作部3の屈曲角度を検出する検出手段である光学式エンコーダを備える。管状部2の内部の動作部3の近傍には、光学式エンコーダを構成する円柱形状のエンコーダリング部20が配設されている。図2は、エンコーダリング部20の構成を示す図である。図2に示すように、エンコーダリング部20には、エンコーダリング部20を長手方向に貫通する円柱形状のスロット部23がワイヤ5に対応する数(本実施形態では4つ)だけ設けられている。4つのスロット部23は、互いにエンコーダリング部20の周方向について略90°離れた位置に略同心状に配設されている。それぞれのスロット部23には、エンコーダヘッド部21が固定された状態で収納されている。エンコーダヘッド部21は、それぞれのワイヤ5の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量を検出するようになっている。
図3乃至図5は、1つのエンコーダヘッド部21の構成を示す図である。図3乃至図5に示すように、エンコーダヘッド部21の軸中心には、エンコーダヘッド部21を長手方向に貫通する円柱形状の中心孔31が形成されている。ワイヤ5の外周面には、反射体である円筒状のエンコーダスリット部32が長手方向に一定の長さを有して固定されている。すなわち、エンコーダスリット部32には、ワイヤ5が内周面に固定される状態で挿通されている。中心孔31には、ワイヤ5及びエンコーダスリット部32が長手方向に往復移動自在に挿通されている。エンコーダヘッド部21の中心孔31では、エンコーダヘッド部21に対してワイヤ5とエンコーダスリット部32とが一体に長手方向に移動可能となっている。このような構成にすることにより、ワイヤ5及びエンコーダスリット部32が、保持部材であるエンコーダヘッド部21によって長手方向に移動可能に保持される。
図6乃至図8(A)〜(C)はエンコーダスリット部32の構成を示す図である。図7において2点鎖線で示すように、エンコーダスリット部32の円周は120°ごとに3つの読み取り領域に3分割されている。3つの分割部分には、それぞれ第1のスリット部40A、第2のスリット部40B、第3のスリット部40Zが形成されている。すなわち、スリット部40A、40B、40Zは、エンコーダスリット部32の外周面に軸回り方向について隣接するスリット部40A、40B、40Zと120°の位相差を有して形成されている。
図8(A)は第1のスリット部40Aを示し、図8(B)は第2のスリット部40Bを示す。図8(A)(B)に示すように、第1のスリット部40A、第2のスリット部40Bには、反射率の異なる2種類の反射部41A、41Bが長手方向に所定のパターンで配置されるA相、B相が形成されている。2種類の反射部41A、41Bのうち、反射率が高い一方を第1の反射部41Aとし、他方を第2の反射部41Bとする。第1のスリット部40Aでは、第1の反射部41Aと第2の反射部41Bとがエンコーダスリット部32の長手方向に沿って一定の幅で交互に並んで配置されている。第2のスリット部40Bでは、第1の反射部41Aと第2の反射部41Bとがエンコーダスリット部32の長手方向に沿って第1のスリット部40Aと同一の幅で、かつ、第1のスリット部40Aとは長手方向に所定の距離だけずらして交互に配置されている。第2のスリット部40Bでの反射部41A、41Bの配置を第1のスリット部40Aと長手方向に所定の距離だけずらすことにより、後述する光学手段16の受光素子で検出される第2のスリット部40Bからの電気信号と第1のスリット部40Aからの電気信号とが90°の位相差を有するようになっている。
図8(C)は、第3のスリット部40Zを示す。図8(C)に示すように、第3のスリット部40Zでは、基準位置42を境界として一方側に第1の反射部41Aが、他方側に第2の反射部41Bが配置されるZ相が形成されている。
スリット部40A、40B、40Zは、例えばエンコーダスリット部32の外周面にレーザー加工、切削、フォトリソグラフ、コーティング剤塗布、レーザー印刷等によって加工する部分と、加工しない部分と、を設けることにより、形成される。これにより、加工した部分では光が散乱するため光ファイバ22への反射率の低い第2の反射部41Bとなり、加工しない部分が光ファイバ22への反射率が高い第1の反射部41Aとなる。また、エンコーダスリット部32の外周面にプリント等でプリントする部分と、プリントしない部分と、を設けることにより、スリット部40A、40B、40Zを形成してもよい。この場合、プリントした部分が光ファイバ22への反射率の低い第2の反射部41Bとなり、プリントしない部分が光ファイバ22への反射率が高い第1の反射部41Aとなる。
なお、エンコーダスリット部32は、SUSパイプ等の柔軟性のある部材で形成されていることが好ましい。これにより、ワイヤ5が湾曲した際に、エンコーダスリット部32もワイヤと一体に湾曲可能となる。
図3に示すように、エンコーダヘッド部21の基端面には、中心孔31の周囲に3つの光ファイバ用穴35が形成されている。3つの光ファイバ用穴35は、中心孔31から略同心状に、軸回り方向についてそれぞれのスリット部40A、40B、40Zと対応する位置に配設されている。図4に示すように、光ファイバ用穴35は、エンコーダヘッド部21の基端面から長手方向に沿って中心孔31と平行に形成されている。また、図5に示すように、エンコーダヘッド部21には、透光部としての光ファイバ用穴35の先端部から中心孔31まで貫通する光入反射孔37がそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに対して垂直に形成されている。光ファイバ用穴35と光入反射孔37との間には、光路変換部材であるプリズム36が設けられている。それぞれの光ファイバ用穴35には、エンコーダスリット部32のそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに光を導く線状光伝送体である光ファイバ22が、ワイヤ5と平行に挿入されている。すなわち、光ファイバ22は保持部材であるエンコーダヘッド部21によって、ワイヤ5と離れた位置でワイヤ5と平行に保持されている。
光ファイバ22の基端部は、マニピュレータ1の外部のエンコーダ信号処理部15に接続されている。エンコーダ信号処理部15は、光源、レンズ、受光素子等の光学素子等によって光ファイバ22への光の入射及びエンコーダヘッド部21からの反射光の受光を行う光学手段16と、信号処理回路等の信号処理手段17と、を有する。
このような構成にすることにより、光学手段16の光源から出射した光は、光ファイバ22によってプリズム36に導かれる。プリズム36は例えば図示されるようにスリット部32とそれぞれの光ファイバ22に対して平行に対面するように互いに90°の角度を有して形成された入出射面と、これら入出射面を通過する光ビームが往復する光路を形成するための反射面とを有する。そして、プリズム36で90°曲げられ、光入反射孔37からそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに入射する。スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光は、光入反射孔37を通り、プリズム36で90°曲げられることにより、光ファイバ22へ導光される。そして、光ファイバ22を通り、光学手段16の受光素子で受光される。すなわち、光ファイバ22はエンコーダヘッド部21によって、スリット部40A、40B、40Zへの光の入射、及び、スリット部40A、40B、40Zからの反射光の導光が可能な位置で保持されている。この際、光入反射孔37がそれぞれのスリット部40A、40B,40Zに対して垂直に形成されているため、スリット部40A、40B、40Zに入射された入射光は、光入反射孔37に向かって反射するようになっている。
光学手段16の受光素子で受光された反射光は、電気信号に変換される。受光素子で変換された電気信号は、信号処理手段17に送られる。信号処理手段17では、波形処理や信号のパルス化等の信号処理が行われる。信号処理手段17からのエンコーダ出力信号は、制御手段12に送られる。制御手段12に設けられる算出手段(図示しない)では、ワイヤ5の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量が算出される。ワイヤ5の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量から、マニピュレータ1の動作部3の屈曲角度、屈曲方向、基準位置からの移動量が算出される。算出された情報に基づいて目標変位と実際の変位との差が計算され、駆動手段11のモータが駆動制御されるようになっている。
次に、本実施形態の屈曲操作システムであるマニピュレータ1の作用について説明する。
図9は、マニピュレータ1に設けられる光学式エンコーダの作用を示す図である。図9に示すように、光学式エンコーダでは、光学手段16の光源から出射した光は、光ファイバ22によってプリズム36に導かれる。そして、プリズム36で90°曲げられ、光入反射孔37からそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに入射する(ステップS101)。スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光は、光入反射孔37を通り、プリズム36で90°曲げられることにより、光ファイバ22へ導光される。そして、光ファイバ22を通り、光学手段16の受光素子で受光される(ステップS102)。
また、マニピュレータ1の動作部3の屈曲角度を変化させる場合、線状動力伝達部材であるワイヤ5を長手方向に移動させることにより行われる。この際、ワイヤ5の外周面に固定される反射体であるエンコーダスリット部32もワイヤ5と一体に長手方向に移動する。エンコーダスリット部32には、反射率の異なる2種類の反射部41A、41Bが設けられているため、第1の反射部41Aと第2の反射部41Bとで同一の光量の光を入射しても、光学手段16の受光素子で受光する光量が異なる。したがって、エンコーダスリット部32の長手方向の移動により、図10(A)〜(C)に示すようなエンコーダスリット部32の変位と光量を示した波形の電気信号が検出される(ステップS103)。ここで、図10(A)は、第1のスリット部40Aから検出された波形である。図10(B)は、第2のスリット部40Bから検出される波形であり、第1のスリット部40Aから検出される波形と90°の位相差を有する。図10(C)は、第3のスリット部40Zから検出される波形である。なお、ワイヤ5及びエンコーダスリット部32は保持部材であるエンコーダヘッド部21で保持されているため、光学手段16の光源からスリット部40A、40B、40Zまでの光路長は、エンコーダスリット部32の長手方向についての変位に関係なく略一定である。これにより、安定した検出が可能となっている。
変位と光量を示した波形信号は、受光素子から信号処理手段17へ送られる。信号処理手段17では、信号の波形処理及びパルス化等の信号処理が行われる。信号処理により図10(A)〜(C)の波形は、図11(A)〜(C)に示すような閾値がt1のパルス信号に変換され(ステップS104)、制御手段12の算出手段へ送られる。そして、第1のスリット部40Aからのパルス信号のパルス数及び既知の第1のスリット部40Aの第1の反射部41Aと第2の反射部41Bの寸法から、エンコーダスリット部32の変位量が算出される(ステップS105)。また、第1のスリット部40Aからのパルス信号のパルス数及び第2のスリット部40Bからのパルス信号のパルス数から、エンコーダスリット部32の変位の移動方向が算出される(ステップS105)。さらに、第3のスリット部40Zからのパルス信号のパルス数から基準位置からの移動量が算出される(ステップS105)。ワイヤ5は、エンコーダスリット部32と一体に長手方向に移動するため、エンコーダスリット部32の長手方向への変位量、変位の移動方向、基準位置からの移動量が、ワイヤ5の長手方向への変位量、変位の移動方向、基準位置からの移動量となる。
そして、算出されるワイヤ5の変位量から動作部3の屈曲変位すなわち屈曲角度を算出する。ワイヤ5の変位量から動作部3の屈曲角度を算出する方法は様々であるが、1つの方法は実際にワイヤ5の変位量を変化させて動作部3の屈曲角度を測定して、その関係式を導くか、もしくはテーブルを作成しておいて、光ファイバーエンコーダーによってワイヤの移動量が検出されたときにその関係式もしくはテーブルにあてはめて動作部3の屈曲角度を算出する。
別の方法について図12を用いて説明する。図12(A)(B)は、マニピュレータ1の動作部3を示す断面図である。図12(A)に示すように、動作部3の先端付近には、ワイヤ5が取付けられるワイヤ取付け位置P1がある。動作部3には、ワイヤ5を引張り動作した際に屈曲する部分の最も基端側である屈曲開始位置P2がある。ワイヤ取付け位置P1と屈曲開始位置P2の間の中心軸線C上の長さをLとする。また、中心軸線Cからワイヤ取付け位置P1までの径方向の長さをrとする。図1(B)に示すように、一方のワイヤ5をΔxの長さだけ引張り動作し、他方のワイヤ5をΔxだけ押出し動作した際に、屈曲している部分の曲率がどの位置においても同じである場合は、Lの長さは図12(A)に示される屈曲していない場合と変わらない。この際、屈曲開始位置P2とワイヤ取付け位置P1の間の角度θに対するワイヤ5の移動量Δxの関係は、θ=Δx/rで求めることができる。
なお、ここでは上下の屈曲または左右の屈曲のどちらか一方の場合を説明したが、上下左右が同時に屈曲している場合でも上式は成り立つ。
そこで、上記構成のマニピュレータ1では以下の効果を奏する。すなわち、光学式エンコーダでは、反射率の異なる2種類の反射部41A、41Bが長手方向に所定のパターンで配置されるスリット部40A、40B、40Zに光を入射し(ステップS101)、スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光を受光素子で受光する(ステップS102)。第1の反射部41Aと第2の反射部41Bとでは光ファイバ22へ導光される光量が異なるため、エンコーダスリット部32がワイヤ5と一体に長手方向へ移動すると、光学手段16の受光素子でエンコーダスリット部32の変位と光量を示した波形の電気信号が検出される(ステップS103)。そして、信号処理手段17により特定の閾値のパルス信号に変換され(ステップS104)、制御手段12の算出手段により検出されたパルス信号のパルス数及び既知のエンコーダスリット部32の第1の反射部41Aと第2の反射部41Bの寸法から、エンコーダスリット部32の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量が算出される(ステップS105)。ワイヤ5はエンコーダスリット部32と一体に長手方向へ移動するため、エンコーダスリット部32の変位量、変位の移動方向及び基準位置からの移動量からワイヤ5の長手方向への変位が正確に検出される。これにより、マニピュレータ1の動作部3の屈曲角度を正確に検出することができる。
また、マニピュレータ1では、光ファイバ22によって光をスリット部40A、40B、40Zに導くため、光学式エンコーダは小型化される。これにより、マニピュレータ、内視鏡等の先端部の細径の管状内に、エンコーダスリット部32を保持するエンコーダヘッド部21を収納することができる。
また、エンコーダヘッド部21に電気部品が設けられていないため、電気部品に接続される複数の配線を設ける必要がなくなり、検出の際に電気ノイズの影響が小さくなる。これにより、マニピュレータ1の構成の単純化を実現でき、容易に滅菌、洗浄等を行うことができる。
さらに、マニピュレータ1では、保持部材であるエンコーダヘッド部21によって、光ファイバ22がワイヤ5と平行に保持され、光ファイバ22の先端と光入反射孔37との間にはプリズム36が設けられている。光源から出射した光は、光ファイバ22によってプリズム36に導かれる。そして、プリズム36で90°曲げられ、光入反射孔37からそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに入射する。スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光は、光入反射孔37を通り、プリズム36で90°曲げられることにより、光ファイバ22へ導光される。そして、光ファイバ22を通り、光学手段16の受光素子で受光される。プリズム36を設けることにより、光ファイバ22がスリット部40A、40B、40Zへの光の入射、及び、スリット部40A、40B、40Zからの反射光の導光が可能な位置に、湾曲することなく配置される。これにより、エンコーダヘッド部21をより小型化することができる。この際、光入反射孔37がそれぞれのスリット部40A、40B,40Zに対して垂直に形成されているため、スリット部40A、40B、40Zに入射された入射光は、光入反射孔37に向かって反射するようになっている。このため、検出精度を向上させることができる。
次に、本発明の第1の実施形態の第1乃至第3の変形例について、図13乃至図18を参照して説明する。第1乃至第3の変形例では第1の実施形態の構成を次の通り変形したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図13及び図14は、第1の変形例のエンコーダスリット部61の構成を示す図である。図13及び図14に示すように、エンコーダスリット部61は円筒状に形成されている。エンコーダスリット部61には、ワイヤ5が挿通されず、エンコーダスリット部61の両端にワイヤ5が固定されている。
図15は、第2の変形例のエンコーダスリット部62の構成を示す図である。図15に示すように、エンコーダスリット部62は四角柱状に形成されている。エンコーダスリット部62には、エンコーダスリット部62を長手方向に貫通するワイヤ挿通孔63が形成され、ワイヤ挿通孔63にはワイヤ5が固定された状態で挿通されている。エンコーダスリット部62の長手方向に対して平行な4つの面のうちのいずれか3つ面には、A相、B相、Z相のスリット部40A、40B、40Zが形成されている。
図16は、エンコーダスリット部62を保持するエンコーダヘッド部64の構成を示す図である。図16に示すように、エンコーダヘッド部64の軸中心には、四角柱状の中心孔65が形成され、中心孔65にはエンコーダスリット部62及びワイヤ5が挿通されている。エンコーダヘッド部64には、エンコーダヘッド部21と同様に、3つの光ファイバ用穴35と、プリズム36と、光入反射孔37と、が設けられている。光ファイバ用穴35は、軸回り方向についてそれぞれのスリット部40A、40B、40Zと対応する位置に配設され、光ファイバ22がワイヤ5と平行に挿入されている。光入反射孔37は、エンコーダスリット部62のそれぞれのスリット部40A、40B、40Zが形成される3つの面に対して垂直に形成されている。このような構成にすることにより、エンコーダスリット部62のスリット部40A、40B、40Zが形成される面に対して垂直に光が入射される。
図17は、第3の変形例のエンコーダスリット部66の構成を示す図である。図17に示すように、エンコーダスリット部66は三角柱状に形成されている。エンコーダスリット部66には、エンコーダスリット部66を長手方向に貫通するワイヤ挿通孔67が形成され、ワイヤ挿通孔67にはワイヤ5が固定された状態で挿通されている。エンコーダスリット部66の長手方向に対して平行な3つの面には、A相、B相、Z相のスリット部40A、40B、40Zが形成されている。
図18は、エンコーダスリット部66を保持するエンコーダヘッド部68の構成を示す図である。図18に示すように、エンコーダヘッド部68の軸中心には、三角柱状の中心孔69が形成され、中心孔69にはエンコーダスリット部66及びワイヤ5が挿通されている。エンコーダヘッド部68には、エンコーダヘッド部21と同様に、3つの光ファイバ用穴35と、プリズム36と、光入反射孔37と、が設けられている。光ファイバ用穴35は、軸回り方向についてそれぞれのスリット部40A、40B、40Zと対応する位置に配設され、光ファイバ22がワイヤ5と平行に挿入されている。光入反射孔37は、エンコーダスリット部62のそれぞれのスリット部40A、40B、40Zが形成される3つの面に対して垂直に形成されている。このような構成にすることにより、エンコーダスリット部62のスリット部40A、40B、40Zが形成される面に対して垂直に光が入射される。
以上、第1乃至第3の変形例で示すように、本実施形態では、保持部材であるエンコーダヘッド部でワイヤ5及びエンコーダスリット部が保持され、ワイヤ5とエンコーダヘッド部が一体に長手方向に移動可能な構成であればよい。
次に、本発明の第1の実施形態の第4及び第5の変形例について、図19及び図20を参照して説明する。第4の変形例では第1の実施形態の構成を次の通り変形したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図19は、第4の変形例のエンコーダヘッド部71の構成を示す図である。図19に示すように、エンコーダヘッド部71では光路変換部材としてミラー72が用いられている。光学手段16の光源から出射した光は、光ファイバ22によってミラー72に導かれる。そして、ミラー72で90°曲げられ、光入反射孔37からそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに入射する。スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光は、光入反射孔37を通り、ミラー72で90°曲げられることにより、光ファイバ22へ導光される。そして、光ファイバ22を通り、光学手段16の受光素子で受光される。すなわち、光ファイバ22はエンコーダヘッド部71によって、スリット部40A、40B、40Zへの光の入射、及び、スリット部40A、40B、40Zからの反射光の導光が可能な位置で保持されている。この際、光入反射孔37がそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに対して垂直に形成されているため、スリット部40A、40B、40Zに入射された入射光は、光入反射孔37に向かって反射するようになっている。
図20は、第5の変形例のエンコーダヘッド部73の構成を示す図である。図20に示すように、エンコーダヘッド部73では、スリット部40A、40B、40Zに光を導く光ファイバ74が、エンコーダヘッド部73の基端面から、光ファイバ用穴35を通り、光ファイバ用穴35の先端部で湾曲され、光入反射孔37まで挿入されている。光ファイバ74は、エンコーダヘッド部73によって光ファイバ用穴35でワイヤ5と平行に保持される被保持部75と、光入反射孔37にスリット部40A、40B、40Zに対して垂直に挿入される光入反射部76と、被保持部75と光入反射部76との間に設けられる湾曲部77と、を有する。光ファイバ74の湾曲部77は、管内で光の光路の変換可能な光路変換部となっている。光学手段16の光源から出射した光は、光ファイバ74の被保持部75を通り、湾曲部77に導かれる。そして、湾曲部77で光路が変換され、光入反射部76からそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに入射する。スリット部40A、40B、40Zで反射した反射光は、光入反射部76を通り、湾曲部77で光路が変換されることにより、被保持部75へ導光される。そして、光学手段16の受光素子で受光される。すなわち、光ファイバ74はエンコーダヘッド部73によって、スリット部40A、40B、40Zへの光の入射、及び、スリット部40A、40B、40Zからの反射光の導光が可能な位置で保持されている。
このような構成にすることにより、光入反射部76がそれぞれのスリット部40A、40B、40Zに対して垂直に形成されているため、スリット部40A、40B、40Zに入射された入射光は、光入反射部76に向かって反射される。また、プリズム36、ミラー72等の光路変換部材を用いないため、光路変換部材での光量の減衰を防止される。このため、検出精度を向上させることができる。
次に、本発明の第1の実施形態の第6の変形例について図21を参照して説明する。第6の変形例では第1の実施形態の構成を次の通り変更したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図21は、第6の変形例のエンコーダヘッド部80の構成を示す図である。図21に示すように、エンコーダヘッド部80の軸中心には、円柱形状のエンコーダスリット部用孔81が形成され、エンコーダスリット部用孔81にはエンコーダスリット部82及びワイヤ5が挿通されている。エンコーダスリット部82には、外周面から外側に向けて突出した3つの突出部83が設けられている。突出部83の長手方向に対し垂直な断面で切断した断面形状は、四角形状になっている。エンコーダヘッド部80のエンコーダスリット部用孔81には、エンコーダスリット部82の突出部83と対応する形状の3つの溝部84が、軸回り方向について突出部83と対応する位置に形成されている。係合部である突出部83が被係合部である溝部84と係合することにより、エンコーダスリット部82及びワイヤ5のエンコーダヘッド部80に対する軸回り方向への移動を規制することができる。この際、長手方向についてはエンコーダスリット部82及びワイヤ5がエンコーダヘッド部80に対して移動可能となっている。
なお、本実施形態では、3つの突出部83が設けられているが、突出部83はエンコーダスリット部82の外周面に1つ以上形成されていればよい。また、突出部83の長手方向に対し垂直な断面で切断した断面形状は、四角形状に限るものではなく、例えば三角形状等でもよい。
なお、前述した実施形態では、エンコーダスリット部32に3種類のスリット部40A、40B、40Zが形成されているが、1種類又は2種類のスリット部のみが形成されている構成でもよく、逆に4種類以上としてもよい。この場合、1種類又は2種類、若しくは4種類以上のスリット部のパルス信号を用いてワイヤ5の長手方向への変位の算出を行ってもよい。また、円筒状のエンコーダスリット部32においてスリット部40A、40B、40Zに相当する部分で、かつ、それぞれの光入反射孔37へ反射光を導光可能な領域に相当する円周部分のみを部分的に切削して、第2及び第3の変形例と同様に、長手方向に沿って光入反射孔37に対し垂直な平面を形成してもよい。
また、前述した実施形態では、第2のスリット部40Bから検出される電気信号と第1のスリット部40Aから検出される電気信号との位相差が90°となるように、第1のスリット部40Aと第2のスリット部40Bでは、第1の反射部41Aと第2の反射部41Bの長手方向についての配置パターンが異なるが、第1のスリット部40Aと第2のスリット部40Bで、第1の反射部41Aと第2の反射部41Bの長手方向についての配置パターンを同一にして、スリット部40A、40Bに光を入射する光入反射孔37を長手方向にずらして配置してもよい。
また、光入反射孔37に光をスリット部40A、40B、40Zへの入射光を平行にする凸レンズ、ボールレンズ等の光学手段を配置してもよい。
さらに、本実施形態では屈曲操作システムとしてマニピュレータ1について説明したが、例えば内視鏡等のように線状動力伝達部材の長手方向への移動により動作部を屈曲操作するシステムであれば、これに限るものではない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形ができることは勿論である。
1…マニピュレータ、 2…管状部、 3…動作部、 5…ワイヤ、 11…駆動手段、 12…制御手段、 15…エンコーダ信号処理部、 16…光学手段、 17…信号処理手段、 20…エンコーダリング部、 21…エンコーダヘッド部、 22…光ファイバ、 32…エンコーダスリット部、 36…プリズム、 37…光入反射孔、 40A,40B,40Z…スリット部、 41A,41B…反射部。

Claims (7)

  1. 長尺で細径の管状部と、
    前記管状部に収納される線状動力伝達部材と、
    前記線状動力伝達部材の先端が接続されるとともに、前記線状動力伝達部材の長手方向への移動により屈曲動作を行う動作部と、
    前記動作部を駆動する駆動手段と、
    を備える屈曲操作システムにおいて、
    前記線状動力伝達部材の外周面に設けられるとともに、前記線状動力伝達部材と一体に長手方向に移動可能で、反射率の異なる2種類の反射部を長手方向に配置した反射体と、
    光を出射する光源と、
    前記光源から前記反射体へ光を導くとともに、前記反射体から反射する反射光が導光される線状光伝送体と、
    前記線状光伝送体を介して導光される前記反射体からの反射光の強度に基づいて前記反射体の長手方向への変位を算出する算出手段と、
    を具備する光学式エンコーダを備えることを特徴とする屈曲動作システム。
  2. 長尺で細径の管状部と、
    前記管状部に収納される線状動力伝達部材と、
    前記線状動力伝達部材の先端が接続されるとともに、前記線状動力伝達部材の長手方向への移動により屈曲動作を行う動作部と、
    前記動作部を駆動する駆動手段と、
    を備える屈曲操作システムにおいて、
    前記線状動力伝達部材の外周面に固定されるとともに、前記線状動力伝達部材と一体に長手方向に移動可能で、反射率の異なる2種類の反射部が長手方向に所定のパターンで配置されるスリット部を備える反射体と、
    光を出射する光源と、
    前記光源から前記スリット部へ光を導くとともに、前記スリット部から反射する反射光が導光される線状光伝送体と、
    前記線状動力伝達部材及び前記反射体を長手方向に移動可能に保持するとともに、前記線状光伝送体を前記スリット部への光の入射、及び、前記スリット部からの反射光の導光が可能な位置で保持する保持部材と、
    前記線状光伝送体から導光される前記スリット部での反射光を受光し、前記反射体の変位と光量を示す電気信号を検出する受光素子と、
    前記電気信号を所定の閾値のパルス信号に変換する信号処理手段と、
    前記パルス信号のパルス数から前記反射体の長手方向への変位を算出するとともに、前記反射体の長手方向への変位から動作部の屈曲角度及び屈曲方向を算出する算出手段と、
    を具備する光学式エンコーダを備えることを特徴とする屈曲操作システム。
  3. 前記反射体には、外周面の周方向に沿って複数の種類の前記スリット部が並設され、
    それぞれの前記スリット部では、2種類の前記反射部の長手方向についての配置パターンが異なる状態に設定されるとともに、
    それぞれの前記スリット部に対して前記線状光伝送体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システム。
  4. 複数の種類の前記スリット部は、
    2種類の前記反射部が、長手方向に沿って一定の幅で交互に配置される第1のスリット部と、
    2種類の前記反射部が、長手方向に沿って前記第1のスリット部と同一の幅で、かつ、前記第1のスリット部とは長手方向に所定の距離だけずらして交互に配置される第2のスリット部と、
    所定の基準位置を境界として先端側に2種類の前記反射部の一方が、基端側に他方が配置される第3のスリット部と、
    であることを特徴とする請求項3に記載の屈曲操作システム。
  5. 前記反射体には、外周面の周方向の一部に凹部又は凸部の少なくともいずれか一方の係合部が設けられ、
    前記保持部材には、前記係合部と係合するとともに、前期反射体の軸回り方向への移動を規制する被係合部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システム。
  6. 前記線状光伝送体は、
    前記線状動力伝達部材と平行に前記保持部材によって保持される被保持部と、
    前記反射体の前記スリット部に対して垂直な光入反射部と、
    前記被保持部と前記光入反射部との間に設けられるとともに、光の光路を変換する光路変換部と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システム。
  7. 前記保持部材は、軸心部に配設され、前記反射体が挿通される中心孔と、前記反射体の前記スリット部に対して垂直に形成される透光部と、を備えるとともに、
    前記線状光伝送体は前記保持部材によって前記線状動力伝達部材と平行に保持され、
    前記線状光伝送体の先端と前記透光部との間には、光の光路を変換する光路変換部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の屈曲操作システム。
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