JP2010220360A - Dcdcコンバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】小さい負荷領域から大きな負荷領域で効率の低下を防止し、リップルの影響を防止すること。
【解決手段】本実施例にかかるDC−DCコンバータ100は、複数のインダクタ103、103−1〜103−nを並列に配置し、抵抗104の入力電流と出力電流の差分に基づいて、SW制御回路106がSW107−1〜107−nのオンオフ制御を行ってインダクタンスを調整する。また、抵抗104の入力電流と出力電流の差分に基づいて、PWM制御回路101が、発振周波数を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】本実施例にかかるDC−DCコンバータ100は、複数のインダクタ103、103−1〜103−nを並列に配置し、抵抗104の入力電流と出力電流の差分に基づいて、SW制御回路106がSW107−1〜107−nのオンオフ制御を行ってインダクタンスを調整する。また、抵抗104の入力電流と出力電流の差分に基づいて、PWM制御回路101が、発振周波数を調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、DCDCコンバータに関する。
近年、直流電力を別の直流電力に変換する各種のDC−DCコンバータが利用されている(例えば、特許文献1,2,3参照)。図4は、従来のDC−DCコンバータの一例を示す図である。図4に示すように、このDC−DCコンバータ10は、PWM制御回路11と、FET(Field Effect Transistor)12a,12bと、インダクタ13と、抵抗14と、コンデンサ15とを有する。
このうち、PWM制御回路11は、発振周波数にあわせてFET12aまたはFET12bをオン/オフ(スイッチング)し、Vinまたはアースを信号線に接続させる回路である。PWM制御回路11が、発振周波数にあわせてスイッチング制御することで、Voutから一定の出力電圧が出力される。
図4に示したDC−DCコンバータ10の効率は発振周波数に依存しており、例えば、発振周波数を下げることで、スイッチングによる損失を低減し、効率を向上させることが出来る。しかし、発振周波数を下げると、リップル(電圧の変動)が増加し、出力電圧にノイズが含まれることとなる。
図5は、従来のDC−DCコンバータ10におけるスイッチ波形と出力電圧との関係を示す図である。図5の上段に示すように、発振周波数(スイッチング波形の周波数)が高い場合には、リップルは小さくなる。
しかし、図5の下段に示すように、発振周波数(スイッチング波形の周波数)が低い場合には、スイッチングによる損失を低減する代わりに、リップルが大きくなる。このようにリップルが大きくなった場合には、インダクタ13のインダクタンスを大きくすることで、リップルを小さくし、ノイズの影響を低減させる方法がある(図5下段の破線参照)。
上述したように、リップルを小さくするべく、インダクタ13のインダクタンスを大きくすると、DC−DCコンバータ10の電流容量が小さくなる。更に、インダクタの直流等価抵抗も大きくなるため、電流容量の大きな電源で、DC−DCコンバータ10を使用することが出来ないという問題があった。また、直流等価抵抗が大きい状態で、電流を増加させると、直流等価抵抗での損失が大きくなり効率が悪化してしまう。
すなわち、小さな電流容量から大きな電流容量まで幅広く利用可能で、DC−DCコンバータの効率を損なうことなく、リップルの影響を防止することが重要な課題となっている。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、小さな電流容量から大きな電流容量まで幅広く利用可能で、効率を損なうことなく、リップルの影響を防止することが出来るDCDCコンバータを提供することを目的とする。
本願の開示するDCDCコンバータは、一つの態様において、インダクタと抵抗器とコンデンサと電圧の出力端子に接続される信号線と、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて周波数を調整し、調整した周波数に基づいて、前記信号線に電圧の入力端子とアースの端子を交互に接続する制御回路と、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて前記インダクタのインダクタンスを調整する調整回路を有することを要件とする。
本願の開示するDCDCコンバータの一つの態様によれば、小さな電流容量から大きな電流容量まで幅広く利用可能で、効率を損なうことなく、リップルの影響を防止することが出来る。
以下に、本願の開示するDCDCコンバータの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施例にかかるDC−DCコンバータ100の構成を示す図である。図1に示すように、このDC−DCコンバータ100は、PWM制御回路101と、FET102a,102bと、インダクタ103,103−1〜103−nと、抵抗(電流検出部)104と、コンデンサ105と、SW制御回路106と、SW107−1〜107−nとを有する。なお、ここでは一例として、インダクタ103、103−1〜103−n、SW107−1〜107−nを示すが、この他にも、インダクタ、SWを接続させても良い。
このうち、PWM制御回路101は、発振周波数にあわせてFET102aまたはFET102bをオン/オフ(スイッチング)し、Vinまたはアースを信号線に接続させる回路である。
また、PWM制御回路101は、抵抗104の入力側と出力側に接続されており、抵抗104に対する入力電流と出力電流との差分に基づいて発振周波数を切り替える。PWM制御回路101は、入力電流と出力電流との差分と閾値とを比較して、発振周波数を切り替えても良い。
例えば、入力電流と出力電流との差分が第1の閾値以上の場合は、第1の発振周波数に切り替える。また、入力電流と出力電流との差分が第1の閾値未満、第2の閾値以上の場合には、第2の発振周波数に切り替える。また、入力電流と出力電流との差分が第2の閾値未満の場合には、第3の発振周波数に切り替える。ただし、第1の閾値>第2の閾値>第3の閾値とし、第1の周波数>第2の周波数>第3の周波数とする。
すなわち、PWM制御回路101は、入力電流と出力電流との差分が小さい領域(負荷電流の低い領域)では、発振周波数を下げ、差分が大きい領域(負荷電流の大きい領域)では、発振周波数を上げる。なお、PWM制御回路101は、FET102aまたはFET102bをオン/オフすることにより、信号線に入力される信号(スイッチ波形)を取得し、取得した信号が設定された周波数となるように、オン/オフのタイミングを調整する。
FET102aは、PWM制御回路からのオン/オフ制御に応答して、Vinを信号線に接続/切断する回路である。FET102bは、PWM制御回路からのオン/オフ制御に応答して、アースを信号線に接続/切断する回路である。
インダクタ103、103−1〜103−n(nは正の整数)は、所定のインダクタンスを利用するための受動素子であり、抵抗104は、インダクタ103、103−1〜103−nから出力される電流に所定の電気抵抗を与える素子である。また、コンデンサ105は、所定の静電容量により電荷を蓄えたり、放出したりする受動素子である。
SW制御回路106は、抵抗104の入力側と出力側に接続されており、抵抗104に対する入力電流と出力電流との差分に基づいて、SW107−1〜107−nをオン/オフ制御する回路である。SW制御回路106は、入力電流と出力電流との差分と閾値とを比較して、SWのオン/オフ制御を行っても良い。
例えば、入力電流と出力電流との差分が第1の閾値以上の場合は、SW107−1〜107−nをオンにする。また、入力電流と出力電流との差分が第1の閾値未満、第2の閾値以上の場合には、SW107−1をオンにし、SW107−nをオフにする。また、入力電流と出力電流との差分が第2の閾値未満の場合には、SW107−1〜107−nをオフにする。
複数のインダクタを並列に接続すると、単体のインダクタを接続した場合と比較して、回路全体のインダクタンスが小さくなる。従って、差分が大きい領域(負荷電流の大きい領域)ではSWをオンにして、インダクタンスを小さくする。また、差分が小さい領域(負荷電流の小さい領域)ではSWをオフにして、インダクタンスを大きくする。
例えば、各インダクタのインダクタンスを3.2uHとすると、インダクタ103のみが接続されている場合には、回路全体のインダクタンスは3.2uHとなる(10Aの電流まで利用可能)。また、インダクタ103、103−1が並列に接続されている場合には、回路全体のインダクタンスは、1.6uHとなる(20Aの電流まで利用可能)。
このように、負荷電流の大きさに応じて、PWM制御回路101が発振周波数を調整し、SW制御回路106が、インダクタンスの大きさを調整することで、広い負荷領域でDC−DCコンバータ100の効率低下を防止し、リップルの影響を防止することが出来る。
すなわち、負荷電流が大きくなると、PWM制御回路101が発振周波数を高周波にするので、リップルが小さくなり、SW制御回路106がインダクタンスを小さくしても、リップルの影響を受けにくくなる。また、インダクタンスが小さいので、電流を増加させても、直流等価抵抗での損失を抑えることが出来る。
一方、負荷電流が小さくなると、PWM制御回路101が発振周波数を低周波にするので、リップルが大きくなるが、SW制御回路106がインダクタンスを大きくするので、リップルの影響を抑えることが出来る。また、電流自体小さいものとなるので、インダクタンスが大きくても、直流等価抵抗での損失を抑えることが出来る。
次に、SW制御回路106の具体的な構成について説明する。図1に示すように、SW制御回路106は、EA106aと、COMP106b−1〜106b−nと、DV106c−1〜106c−nを有する。
このうち、EA106aは、抵抗104の入力側と出力側に接続されており、抵抗104に対する入力電流と出力電流との差分をとり、差分をCOMP106n−1〜106n−nに出力する回路である。
COMP106b−1は、EA106aから入力電流と出力電流との差分を取得し、取得した差分が第2の閾値以上の場合に、制御信号をDV106c−1に出力する回路である。COMP106b−nは、EA106aから入力電流と出力電流との差分を取得し、取得した差分が第1の閾値以上の場合に、制御信号をDV106c−nに出力する回路である。
DV106c−1は、COMP106c−1から制御信号が出力されている間、SW107−1をオンにする回路である。また、DV106c−nは、COMP106c−nから制御信号が出力されている間、SW107−nをオンにする回路である。
次に、DC−DCコンバータ100の効率特性について説明する。図2は、DC−DCコンバータ100の効率特性のイメージ図である。なお、図中のlth1〜3は、インダクタンスを示し、インダクタンスの大小関係を、lth1>lth2>lth3とする。
図2に示すように、負荷電流が大きい場合には、発振周波数を高周波数にすると共に、インダクタンスを小さくすることで、DC−DCコンバータの効率を一定の水準以上に保つことが出来る。また、負荷電流が小さい場合には、発振周波数を低周波数にすると共に、インダクタンスを大きくすることで、DC−DCコンバータの効率を一定の水準に保つことが出来る。
次に、本実施例にかかるDC−DCコンバータ10の処理手順について説明する。図3は、本実施例にかかるDC−DCコンバータ100の処理手順を示すフローチャートである。図3に示すように、PWM制御回路101およびSW制御回路106は、抵抗104の入力電流と出力電流の差分を算出し(ステップS101)、差分が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
差分が第1の閾値以上の場合には(ステップS103,Yes)、PWM制御回路101が発振周波数を第1の周波数に切り替え(ステップS104)、SW制御回路106がSW107−1〜107−nをオンにし(ステップS105)、ステップS101に移行する。
一方、差分が第1の閾値未満の場合には(ステップS103,No)、差分が第2の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS106)。差分が第2の閾値以上の場合には(ステップS107,Yes)、PWM制御回路101が発振周波数を第2の周波数に切り替え(ステップS108)、SW制御回路106がSW107−1をオン、SW107−nをオフにし(ステップS109)、ステップs101に移行する。
一方、差分が第2の閾値未満の場合には(ステップS107,No)、PWM制御回路101が発振周波数を第3の周波数に切り替え(ステップS110)、SW107−1〜107−nをオフにし(ステップS111)、ステップS101に移行する。
上述してきたように、本実施例にかかるDC−DCコンバータ100は、複数のインダクタ103、103−1〜103−nを並列に配置し、抵抗104の入力電流と出力電流の差分に基づいて、SW制御回路106がSW107−1〜107−nのオンオフ制御を行ってインダクタンスを調整する。また、抵抗104の入力電流と出力電流の差分に基づいて、PWM制御回路101が、発振周波数を調整するので、小さい負荷領域から大きな負荷領域で効率の低下を防止し、リップルの影響を防止することが出来る。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)インダクタと抵抗器とコンデンサと電圧の出力端子に接続される信号線と、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて周波数を調整し、調整した周波数に基づいて、前記信号線に電圧の入力端子とアースの端子を交互に接続する制御回路と、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて前記インダクタのインダクタンスを調整する調整回路
を有することを特徴とするDCDCコンバータ。
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて周波数を調整し、調整した周波数に基づいて、前記信号線に電圧の入力端子とアースの端子を交互に接続する制御回路と、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて前記インダクタのインダクタンスを調整する調整回路
を有することを特徴とするDCDCコンバータ。
(付記2)前記インダクタは、並列に複数配置されており、前記調整回路は、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に応じた数のインダクタを前記信号線に接続することを特徴とする付記1に記載のDCDCコンバータ。
(付記3)前記制御回路は、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分が閾値以上の場合には、前記周波数を所定値以上に調整し、前記差分が閾値未満の場合には、前記周波数を所定値未満に調整することを特徴とする付記1または2に記載のDCDCコンバータ。
(付記4)前記調整回路は、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分が閾値以上の場合には、所定数以上のインダクタを前記信号線に接続し、前記差分が閾値未満の場合には、所定数未満のインダクタを前記信号線に接続することを特徴とする付記1、2または3に記載のDCDCコンバータ。
(付記5)インダクタと抵抗器とコンデンサと電圧の出力端子に接続される信号線を有するDCDCコンバータが、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて周波数を調整し、調整した周波数に基づいて、前記信号線に電圧の入力端子とアースの端子を交互に接続するステップと、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて前記インダクタのインダクタンスを調整するステップ
を含んだことを特徴とする制御方法。
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて周波数を調整し、調整した周波数に基づいて、前記信号線に電圧の入力端子とアースの端子を交互に接続するステップと、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて前記インダクタのインダクタンスを調整するステップ
を含んだことを特徴とする制御方法。
10,100 DC−DCコンバータ
11,101 PWM制御回路
12a,12b,102a,102b FET
13,103,103−1,103−n インダクタ
14,104 抵抗
15,105 コンデンサ
106 SW制御回路
106a EA
106b−1,106b−n COMP
106c−1,106c−n DV
11,101 PWM制御回路
12a,12b,102a,102b FET
13,103,103−1,103−n インダクタ
14,104 抵抗
15,105 コンデンサ
106 SW制御回路
106a EA
106b−1,106b−n COMP
106c−1,106c−n DV
Claims (3)
- インダクタと抵抗器とコンデンサと電圧の出力端子に接続される信号線と、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて周波数を調整し、調整した周波数に基づいて、前記信号線に電圧の入力端子とアースの端子を交互に接続する制御回路と、
前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に基づいて前記インダクタのインダクタンスを調整する調整回路
を有することを特徴とするDCDCコンバータ。 - 前記インダクタは、並列に複数配置されており、前記調整回路は、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分に応じた数のインダクタを前記信号線に接続することを特徴とする請求項1に記載のDCDCコンバータ。
- 前記制御回路は、前記抵抗器の入力電流と出力電流との差分が閾値以上の場合には、前記周波数を所定値以上に調整し、前記差分が閾値未満の場合には、前記周波数を所定値未満に調整することを特徴とする請求項1または2に記載のDCDCコンバータ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009063424A JP2010220360A (ja) | 2009-03-16 | 2009-03-16 | Dcdcコンバータ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009063424A JP2010220360A (ja) | 2009-03-16 | 2009-03-16 | Dcdcコンバータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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-
2009
- 2009-03-16 JP JP2009063424A patent/JP2010220360A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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