JP2010218715A - 照明装置 - Google Patents

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隆夫 向川
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Abstract

【課題】サイリスタを用いた調光器の誤点弧を検出し、正しくLEDをオンオフする。
【解決手段】サイリスタを用いた調光器から電流0の時間区間を挿入された交流電流が供給される。整流して直流電流としたのちマイクロコンピュータ10で点弧区間と消弧区間を監視する。直近の正常時の点弧区間と消弧区間をマイクロコンピュータ10に記憶させ、整流した直流電流の点弧区間と消弧区間が異常であれば、制御回路ICのGATE端子の制御は、マイクロコンピュータ10に記憶されたオンオフタイミングに基づくデューティー比で実施されるため、図示しない交流調光器の出力に対応せずに、発光部200は問題が無かったオンオフタイミングに基づき点灯する。この間、規則正しい点弧区間と消弧区間に基づき、発光部200は点弧及び消弧されるので、発光部200のチラつきは生じない。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)を用いた照明装置に関する。
室内照明等において、調光器と、LEDを用いた照明装置を組み合わせたいわゆるダウンライトが汎用されるようになった。最も簡単な構成は、調光器としてトライアックその他のサイリスタを用い、交流電流波形に電流0の区間を挿入するものである。即ち、半波形ごとに概略、交流波形に電流値0のオフ区間と、電流値が0でないオン区間を設けて各照明装置に交流電力として供給し、各照明装置で整流して直流とし、LEDをオンオフする。この際、オンされている間の発光強度が、1回のオンオフで平均化された発光強度として視認される。ここにおいて、各照明装置は整流後に完全な平滑化をする必要は無い。
特開2006−032032号公報 特開2006−032033号公報
ところが、調光器に用いるトライアックその他のサイリスタは、誤点弧により電流0の区間の挿入ができないことが度々起こり、結果、オン時間が連続する時間が生ずる。これは、白熱灯のダウンライトと異なり、LEDを用いた照明装置においては整流ブリッジやコンデンサを挿入する必要があるため、電流がパルス状に流れたり、負荷電流が0のタイミングと電圧が0になるタイミングが異なる等の理由による。
商用交流の50又は60HzのLEDの規則正しいオンオフは、チラつきとしては視認されない。しかし、LEDのオン状態が連続する時間が一定時間を超えるとその間は発光強度が大きくなり、はっきりとしたチラつきとして視認されてしまう。このように、調光器に用いる半導体素子の誤点弧は、調光器で設定した明るさを超える発光を照明装置で生じさせ、照明装置のチラつきとして視認される問題があった。例えば特許文献1及び2では調光器に回路を追加することにより調光器に用いる半導体素子の誤点弧を回避する技術が示されているが、回路構成が複雑になり、電力損失と製造コストが増加する問題があった。
ここで、発光ダイオードを用いた照明装置においては、MOSFETを用いたスイッチを挿入し、発光ダイオードの電流を検知して当該電流が一定値を下回るとMOSFETスイッチをオフとする制御回路(IC)が市販されている。この制御回路には、信号入力により所望のタイミングで当該MOSFETスイッチをオフとすることが可能な入力端子が設けられているものもある。
そこで本発明者は、トライアックその他のサイリスタを用いた調光器に接続される照明装置において、調光器の当該トライアックその他のサイリスタが誤点弧した場合でも照明装置側でそれを検知して、正しくLEDをオンオフできる照明装置を完成した。
本発明は、外部供給電力により発光部を発光させる照明装置において、外部供給電力は、商用交流から生成されるものであって、電流値が半波形毎に点弧区間と消弧区間とを有するものであり、制御可能なスイッチにより、発光部を消灯させるスイッチ手段と、現時点での点弧区間及び消弧区間の配置が正常か否かを判定する判定手段と、現時点より前の所定時間内の正常時の点弧区間及び消弧区間の配置を記憶する記憶手段と、判定手段の判定結果が正常である場合は、外部供給電力の当該点弧区間及び消弧区間により発光部を点灯及び消灯させ、判定手段の判定結果が異常である場合は、記憶手段に記憶された、現時点より前の所定時間内の正常時の点弧区間及び消弧区間により発光部を点灯及び消灯させるように、スイッチ手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする照明装置である。
本発明によれば、トライアックその他のサイリスタを用いた調光器の構成に手を加えること無く、調光器のトライアックその他のサイリスタが誤点弧した場合でも、規則正しく発光部を点灯及び消灯させることが可能となる。
本発明の具体的な一実施例に係る照明装置1000の回路図。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の具体的な一実施例に係る照明装置1000の回路図である。
図1の照明装置1000は、交流入力(AC)により、LEDから成る発光部200を点灯させるものである。この際、交流入力(AC)はサイリスタ、特にトライアックを用いた図示しない調光器を介して、交流のオン時間の割合(デューティー比)が調整される。図1の照明装置1000は、この図示しない調光器のサイリスタ等が、消弧すべき時間区間で誤作動により誤点弧し、点弧時間が長くなってしまう場合でも、照明装置1000の内部回路で正しいデューティー比となるように調整するものである。
図1の照明装置1000の回路構成は次の通りである。
照明装置1000は、整流及び点灯制御回路100と、LEDから成る発光部200とから成る。整流及び点灯制御回路100は、整流及び通常点灯回路110と、デューティー比補正回路120とから成る。
まず、整流及び通常点灯回路110について説明する。
交流入力(AC)の一方はヒューズFを介してダイオードブリッジDBの第2端子に接続され、交流入力(AC)の他方はダイオードブリッジDBの第3端子に接続されている。ダイオードブリッジDBの第2端子と第3端子の間にはバリスタVDRが接続されている。
ダイオードブリッジDBは4つのダイオードが、第1、第2、第3、第4端子間に次のように接続されている。即ち、第4端子から第2端子に向って直流電流を許容するダイオード、第2端子から第1端子に向って直流電流を許容するダイオード、第4端子から第3端子に向って直流電流を許容するダイオード、第3端子から第1端子に向って直流電流を許容するダイオードである。
ダイオードブリッジDBの直流正極である第1端子には第1のショットキーダイオードSKD1のアノードが接続され、第1のショットキーダイオードSKD1のカソードには、電解コンデンサCiの正極が接続され、電解コンデンサCiの負極はダイオードブリッジDBの直流負極である第4端子に接続されている。
また、第1のショットキーダイオードSKD1のカソードには、4個のLEDの直列接続から成る発光部200のアノードが接続されている。4個のLEDの直列接続から成る発光部200のカソードには、インダクタLoを介してNチャンネルMOSFET(Q)のドレインが接続されている。NチャンネルMOSFET(Q)のソースには抵抗Rcsを介してダイオードブリッジDBの直流負極である第4端子が接続されている。以下の説明のため、抵抗RcsとダイオードブリッジDBの直流負極である第4端子との接続をグランドラインGL1と呼ぶこととする。
また、4個のLEDの直列接続から成る発光部200のアノード及びカソード間には、キャパシタCOが接続されてる。また、NチャンネルMOSFET(Q)のドレインには第2のショットキーダイオードSKD2のアノードが接続されており、第2のショットキーダイオードSKD2のカソードは4個のLEDの直列接続から成る発光部200のアノードに接続されている。
整流及び通常点灯回路110は制御回路ICを有している。制御回路ICは、8つの端子VIN、GND、GATE、CS、VDD、PWMD、LD、RTを有している。制御回路ICのVIN端子は第1のショットキーダイオードSKD1のカソードに接続されており、制御回路ICのGND端子はグランドラインGL1に接続されている。こうして、直流電力が制御回路ICに供給される。
また、NチャンネルMOSFET(Q)のゲート電位の制御は制御回路ICのGATE端子により行われる。この際、電位を調整するため、GATE端子とグランドラインGL1間に直列接続された2つの抵抗Rg1及びRg2により電圧分割が行われ、抵抗Rg1及びRg2の接続点がNチャンネルMOSFET(Q)のゲートに接続されている。
また、NチャンネルMOSFET(Q)のソースは制御回路ICのCS端子に接続されている。制御回路ICのCS端子にはキャパシタCcsの一端が接続され、その他端はグランドラインGL1に接続されている。こうして、NチャンネルMOSFET(Q)のソース電流、即ち4個のLEDの直列接続から成る発光部200を流れる電流が、抵抗Rcsの電圧降下、即ちNチャンネルMOSFET(Q)のソース電位として制御回路ICのCS端子で検知される。CS端子で検知された電位が設定された電位を下回ると、GATE端子はグランド電位になり、NチャンネルMOSFET(Q)がオフとなって発光部200の電流を遮断することができる。
制御回路ICのRT端子は抵抗Rrtを介してグランドラインGL1に接続されている。制御回路ICのRT端子は抵抗Rrtにより内部クロックの周波数を調整するための端子である。
制御回路ICのVDD端子は、例えば7.5Vの定電圧を供給する端子である。制御回路ICのVDD端子とグランドラインGL1との間にキャパシタCvddが挿入されている。
制御回路ICのLD端子はCS端子で検知される電位と比較する電位に接続される。
制御回路ICのPWMD端子は、その入力がGND端子の電位に等しいとき、スイッチであるNチャンネルMOSFET(Q)をオフ(発光部200を消灯)するようにGATE端子の出力がGND端子の電位となる。一方PWMD端子の入力が所定電圧以上であれば、GATE端子の制御は他の条件により行われる。即ち制御回路ICのPWMD端子は、必要な場合に発光部200を消灯させるためのものである。制御回路ICのPWMD端子とグランドラインGL1との間にキャパシタCpwmdが挿入されている。
次にデューティー比補正回路120の構成について説明する。
デューティー比補正回路120は、フォトカプラPCと4つの端子を有するマイクロコンピュータ10を有する。
フォトカプラPCは、4つの端子を有し、それらを端子1、3、4、6と表示する。端子1及び端子3間にはLEDが、端子6及び端子4間にはフォトトランジスタが接続されており、端子1から端子3に電流を流すことにより端子6及び端子4間が導通する。
マイクロコンピュータ10の4端子は、Vcc、GND、入力端子in、出力端子outである。マイクロコンピュータ10のVcc端子には図示しない定電圧源から例えば5Vの正電位が印加される。マイクロコンピュータ10のGND端子はダイオードブリッジDBの直流負極である第4端子に接続されている。以下の説明のため、マイクロコンピュータ10のGND端子とダイオードブリッジDBの直流負極である第4端子との接続をグランドラインGL2と呼び、その電位をGND電位と呼ぶこととする。
まず、ダイオードブリッジDBの直流正極である第1端子と直流負極である第4端子の間に、抵抗RpcとフォトカプラPCの発光ダイオードが直列接続されている。フォトカプラPCのフォトトランジスタ側は、端子6が抵抗Rmciを介して制御回路ICのVDD端子に接続され、端子4がグランドラインGL2に接続されている。
また、マイクロコンピュータ10の入力端子inに、フォトカプラPCの端子6が接続されている。更にマイクロコンピュータ10の入力端子inとグランドラインGL2の間にキャパシタCmciが挿入されている。
また、マイクロコンピュータ10の出力端子outは、制御回路ICのPWMD端子に接続されている。マイクロコンピュータ10の出力端子outとグランドラインGL2との間には、2つの抵抗Rmco1とRmco2の直列接続が挿入されている。抵抗Rmco1とRmco2の接続点には制御回路ICのLD端子が接続されている。抵抗Rmco1とRmco2の接続点とグランドラインGL2との間には、キャパシタCmcoが接続されている。
こうして、ダイオードブリッジDBから直流電力が供給されると、フォトカプラPC内部を端子1から端子3に向って電流が流れ、端子6と端子4とが導通する。これにより端子6はGND電位となる。制御回路ICのVDD端子を電源として抵抗Rmciに電流が流れ、抵抗Rmciにおいて制御回路ICのVDD端子の電位分の電圧降下が生ずる。これにより、マイクロコンピュータ10の入力端子inの電位はGND電位となる。
一方、ダイオードブリッジDBのから直流電力が供給されないと、端子6と端子4とは導通しないので抵抗Rmciには電流が流れない。このため抵抗Rmciにおいて電圧降下は生じず、マイクロコンピュータ10の入力端子inの電位は制御回路ICのVDD端子電位となる。
こうして、マイクロコンピュータ10の入力端子inの電位により、ダイオードブリッジDBからの直流電流の有無が検出できるので、マイクロコンピュータ10はそのオンオフタイミングを監視できる。ここにおいて、直近の、例えば0.5秒以内の、正常なオンオフタイミングをメモリに記憶させ、現在のオンオフタイミングに問題が無いかどうか判別させると良い。
即ち、50又は60Hzの交流からデューティー比により生成される、点弧区間と消弧区間を常時監視し、直近の、例えば0.5秒以内の、正常なオンオフタイミングをメモリに記憶させる。即ち、マイクロコンピュータ10はメモリに記憶した規則正しい点弧区間と消弧区間と、入力端子inから入力される現在の点弧区間と消弧区間の関係を比較する。
半波ごとに点弧区間と消弧区間が生ずるならば、100又は120Hzで、点弧区間と消弧区間が規則正しく交替するはずである。調光器の半導体素子の誤作動により、消弧区間が消滅したり、異なる波形になった場合は、消弧区間に異常が発見される。
こうして、現在のオンオフタイミングに問題が無い場合は、出力端子outから制御回路ICのPWMD端子へ所定の高電位を出力する。これにより、制御回路ICのGATE端子の制御は、CS端子による電流監視のみとなり、ダイオードブリッジDBからの直流電流が所定値を超えている間は発光部200は点灯する。即ち、図示しない交流調光器の出力にほぼ対応して発光部200は点灯する。この間、規則正しい点弧区間と消弧区間に基づき、発光部200は点灯及び消灯されるので、発光部200のチラつきは生じない。
尚、入力端子inの電位に合わせて、出力端子outから制御回路ICのPWMD端子へ出力しても良い。即ち、入力端子inの電位がGND電位であってダイオードブリッジDBから直流電力が供給されている場合に出力端子outから制御回路ICのPWMD端子へ、所定の高電位、例えばVCCを出力する。入力端子inの電位がVDD電位であってダイオードブリッジDBから直流電力が供給されていない場合に出力端子outから制御回路ICのPWMD端子へGND電位を出力する。
現在のオンオフタイミングに問題がある場合は、入力端子inの電位に関わらず、直近のオンオフタイミングに問題が無かったオンオフタイミングに基づき、出力端子outから制御回路ICのPWMD端子へ、所定の高電位とGND電位を出力する。これにより、制御回路ICのGATE端子の制御は、マイクロコンピュータ10に記憶されたオンオフタイミングに基づくデューティー比で実施されるため、図示しない交流調光器の出力に対応せずに、発光部200は問題が無かったオンオフタイミングに基づき点灯する。この間、規則正しい点弧区間と消弧区間に基づき、発光部200は点灯及び消灯されるので、発光部200のチラつきは生じない。
上記実施例では、CS端子を有した制御回路ICを用いる構成を示したが、CS端子を有した制御回路ICを用いないで、マイクロコンピュータ10の出力端子により、直接MOSFET(Q)のゲート電位を制御しても良い。この場合、特許請求の範囲に示した手段のうち、スイッチ手段以外の、判定手段、記憶手段、制御手段はマイクロコンピュータ10が該当する。
一方上記実施例では、CS端子を有した制御回路ICがGATE端子信号によりMOSFET(Q)のゲート電位を制御しているので、特許請求の範囲に示した手段のうち、判定手段と記憶手段はマイクロコンピュータ10が該当するが、制御手段はマイクロコンピュータ10と制御回路ICが該当する。
なお、いずれの場合も特許請求の範囲のスイッチ手段は、MOSFET(Q)が該当する。
本発明は簡易な構成の調光器と組み合わせることにより、商用交流を電力源とした住宅その他の居室空間のダウンライトとして用いることができる。
1000:照明装置
100:整流及び点灯制御回路
110:整流及び通常点灯回路
120:デューティー比補正回路
10:マイクロコンピュータ
200:発光部

Claims (1)

  1. 外部供給電力により発光部を発光させる照明装置において、
    前記外部供給電力は、商用交流から生成されるものであって、電流値が半波形毎に点弧区間と消弧区間とを有するものであり、
    制御可能なスイッチにより、前記発光部を消灯させるスイッチ手段と、
    現時点での点弧区間及び消弧区間の配置が正常か否かを判定する判定手段と、
    現時点より前の所定時間内の正常時の点弧区間及び消弧区間の配置を記憶する記憶手段と、
    前記判定手段の判定結果が正常である場合は、前記外部供給電力の当該点弧区間及び消弧区間により前記発光部を点灯及び消灯させ、
    前記判定手段の判定結果が異常である場合は、前記記憶手段に記憶された、現時点より前の所定時間内の正常時の点弧区間及び消弧区間により前記発光部を点灯及び消灯させるように、前記スイッチ手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする照明装置。
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