JP2010217828A - 表示装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示画像に対して照明光を調光して好適な演出効果が得られる表示装置および電子機器を提供すること。
【解決手段】本適用例の表示装置100は、透過型の表示パネル110と、表示パネル110に対して照明光の入射側に配置され、一対の基板と、一対の基板に挟持された液晶層と、一対の基板のうちの一方の基板に設けられた第1電極と、第1電極に対して絶縁層を介して液晶層側に設けられた複数の帯状電極部を含む第2電極とを有する液晶パネル130と、表示パネル110と液晶パネル130との間に配置された偏光素子とを備え、偏光素子の透過軸が、帯状電極部の延在方向と交差している。
【選択図】図1
【解決手段】本適用例の表示装置100は、透過型の表示パネル110と、表示パネル110に対して照明光の入射側に配置され、一対の基板と、一対の基板に挟持された液晶層と、一対の基板のうちの一方の基板に設けられた第1電極と、第1電極に対して絶縁層を介して液晶層側に設けられた複数の帯状電極部を含む第2電極とを有する液晶パネル130と、表示パネル110と液晶パネル130との間に配置された偏光素子とを備え、偏光素子の透過軸が、帯状電極部の延在方向と交差している。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明光の調光が可能な表示装置および電子機器に関する。
上記表示装置として、一対の基板間に液晶分子と高分子とを一定の方向に配向分散させた表示素子(特許文献1)や、液晶分子と高分子とを互いに分散させると共に相分離させた視野角制御装置を備えた画像表示装置(特許文献2)が知られている。
これらの表示素子や視野角制御装置は、いずれも一対の基板のそれぞれに設けられた電極間に電界を発生させ、液晶分子を初期の配向状態から電界方向に変化させることにより、照射された光を透過させたり、散乱させたりして表示あるいは視角制御を行っている。
これらの表示素子や視野角制御装置は、いずれも一対の基板のそれぞれに設けられた電極間に電界を発生させ、液晶分子を初期の配向状態から電界方向に変化させることにより、照射された光を透過させたり、散乱させたりして表示あるいは視角制御を行っている。
また、上記のように一対の基板間に液晶分子と高分子とが配向分散された液晶パネルを電子シャッターとして備えた電子機器としての遊技機が知られている(特許文献3、特許文献4)。
上記画像表示装置では、対向する一対の基板のそれぞれに電極を設け、駆動時には、この電極間に生じた電界方向に液晶分子を配向させることにより、初期の配向方向に配向分散された高分子との間での屈折率の差によって、光散乱を起こさせている。それゆえに光散乱特性においてある程度の視角依存性を有するという課題がある。
このような上記画像表示装置を上記遊技機に電子シャッターとして用いた場合には、光散乱による演出が不十分であるおそれがあった。
このような上記画像表示装置を上記遊技機に電子シャッターとして用いた場合には、光散乱による演出が不十分であるおそれがあった。
また、特許文献4の遊技機用表示装置は、一対の基板間に挟持されたポリマーとポリマー内に分散された粒状の複数のネマチック液晶(液晶小滴)とからなるポリマー分散液晶により構成されている。したがって、駆動時にポリマーと液晶分子の配向方向が一致することによって透過状態が形成され、非駆動時に互いの配向状態が異なることにより光散乱状態となる。それゆえに、遊技機として通常の場合、透過状態を維持した表示を行おうとすれば遊技機用表示装置を駆動状態とするため電力を消費するという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の表示装置は、透過型の表示パネルと、前記表示パネルに対して照明光の入射側に配置され、一対の基板と、前記一対の基板に挟持された液晶層と、前記一対の基板のうちの一方の基板に設けられた第1電極と、前記第1電極に対して絶縁層を介して前記液晶層側に設けられた複数の帯状電極部を含む第2電極とを有する液晶パネルと、前記表示パネルと前記液晶パネルとの間に配置された偏光素子とを備え、前記偏光素子の透過軸が、前記帯状電極の延在方向と交差していることを特徴とする。
この構成によれば、液晶パネルは第1電極と第2電極の帯状電極部との間に印加された電界によって液晶層が駆動される所謂FFS(Fringe Field Switching)方式が採用されている。電界が印加されているとき、液晶層の液晶分子は電界方向に沿って配列(配向)しようとする。電界方向は帯状電極部の延在方向に対して直交する方向にほぼ合致する。一方、帯状電極部の直上や帯状電極部間において配向する液晶分子は、電界の影響を受け難く初期の配向状態を維持しようとする。それゆえに、帯状電極部の延在方向と直交する方向において液晶分子が電界方向に沿った方向と初期に配向した方向との間で周期的に変化した配向状態となる。このような液晶分子の配向状態は、帯状電極部の延在方向と直交する方向において周期的に屈折率が異なる領域を形成する。したがって、駆動状態の液晶パネルに入射した照明光は、上記周期的に屈折率が異なる領域を透過することになり、帯状電極部の延在方向と直交する方向において回折が生じ、照明光は帯状電極部の延在方向と直交する方向の偏光成分を多く含む高次の回折光に変換される。表示パネルと液晶パネルの間に配置された偏光素子の透過軸が帯状電極部の延在方向と交差しているので、回折光は偏光素子を透過して表示パネルに入射する。
第1電極と第2電極の帯状電極部との間に電界が印加されていない非駆動状態では、液晶層における液晶分子は所定の方向に配向しているため、液晶パネルに入射した照明光はそのまま液晶パネルを透過し、偏光素子を介して表示パネルに入射することになる。
このように液晶パネルは、駆動状態に応じて表示パネルを照明する照明光を調光する機能を有する。ゆえに、表示パネルの表示画像に応じて液晶パネルの駆動状態を制御すれば、液晶パネルがない場合に比べて、高次の回折光を利用して表示画像を演出した形態で表示させることが可能な表示装置を提供することができる。
第1電極と第2電極の帯状電極部との間に電界が印加されていない非駆動状態では、液晶層における液晶分子は所定の方向に配向しているため、液晶パネルに入射した照明光はそのまま液晶パネルを透過し、偏光素子を介して表示パネルに入射することになる。
このように液晶パネルは、駆動状態に応じて表示パネルを照明する照明光を調光する機能を有する。ゆえに、表示パネルの表示画像に応じて液晶パネルの駆動状態を制御すれば、液晶パネルがない場合に比べて、高次の回折光を利用して表示画像を演出した形態で表示させることが可能な表示装置を提供することができる。
[適用例2]本適用例の他の表示装置は、透過型の表示パネルと、前記表示パネルに対して照明光の入射側に配置され、一対の基板と、前記一対の基板に挟持された液晶層と、前記一対の基板のうちの一方の基板に設けられた第1電極と、前記第1電極に対して絶縁層を介して前記液晶層側に設けられた複数の帯状電極部を含む第2電極とを有する液晶パネルと、前記表示パネルと前記液晶パネルとの間に配置された偏光素子とを備え、前記偏光素子の吸収軸が、前記帯状電極の延在方向と交差していることを特徴とする。
この構成によれば、電界が印加されているときの液晶パネルから射出された回折光は、偏光素子の吸収軸が帯状電極の延在方向と交差しているため、帯状電極部の延在方向と直交する方向の偏光成分を多く含む高次の回折光は、偏光素子によりその方向の偏光成分が吸収され通過することになる。したがって、表示パネルを照明する照明光の照度を低下させる。すなわち、液晶パネルの駆動状態によって照明光の照度を変化させ、表示パネルを照明することが可能な表示装置を提供できる。
[適用例3]上記適用例の表示装置において、前記液晶層は、所定の方向に配向分散された高分子と、前記所定の方向に配向された液晶分子とからなることが好ましい。
この構成によれば、液晶分子による回折光の生成に加えて、液晶層の駆動状態においては該回折光が高分子により散乱されるため、液晶パネルを駆動制御することにより、表示パネルを照明する照明光を直進する透過光と散乱光とに調光することができる。すなわち、表示パネルの表示画像をより演出した状態で表示させることができる。
この構成によれば、液晶分子による回折光の生成に加えて、液晶層の駆動状態においては該回折光が高分子により散乱されるため、液晶パネルを駆動制御することにより、表示パネルを照明する照明光を直進する透過光と散乱光とに調光することができる。すなわち、表示パネルの表示画像をより演出した状態で表示させることができる。
[適用例4]上記適用例の表示装置において、前記液晶層は、カイラル剤を含むことが好ましい。
この構成によれば、カイラル剤を添加することにより、液晶層における周期的な屈折率の変化をより大きくして、容易に高次の回折光を生じさせることができる。
この構成によれば、カイラル剤を添加することにより、液晶層における周期的な屈折率の変化をより大きくして、容易に高次の回折光を生じさせることができる。
[適用例5]上記適用例の表示装置において、前記表示パネルは、複数の画素からなる表示領域を有し、前記液晶パネルは、前記表示領域に対して平面的にほぼ同じ大きさ以下の前記第1電極および前記第2電極を有する透過領域を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、表示パネルにおける複数の画素に対応した大きさの第1電極と第2電極を液晶パネルに設ける場合に比べて、より簡単な構成で照明光を調光可能な表示装置を提供できる。
この構成によれば、表示パネルにおける複数の画素に対応した大きさの第1電極と第2電極を液晶パネルに設ける場合に比べて、より簡単な構成で照明光を調光可能な表示装置を提供できる。
[適用例6]上記適用例の表示装置において、前記液晶パネルは、前記表示領域に対して平面的に分割されて配置された前記透過領域を有するとしてもよい。
この構成によれば、表示パネルの表示画像における演出を分割して行うことができる。
この構成によれば、表示パネルの表示画像における演出を分割して行うことができる。
[適用例7]上記適用例の表示装置において、前記表示パネルが上記偏光素子を有する液晶表示パネルであることを特徴とする。
この構成によれば、表示パネルと液晶パネルとで同じ駆動方法を採用できるので、異なる駆動方法を用いる場合に比べて、例えば、電源回路を共有するなど駆動回路を簡略化することができる。
この構成によれば、表示パネルと液晶パネルとで同じ駆動方法を採用できるので、異なる駆動方法を用いる場合に比べて、例えば、電源回路を共有するなど駆動回路を簡略化することができる。
[適用例8]本適用例の電子機器は、上記適用例の表示装置と、前記液晶パネルに対して照明光の入射側に配置された自発光型または受光型の画像表示部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液晶パネルを駆動制御することにより、例えば、画像表示部の表示画像と表示パネルの表示画像とを重ねて表示させたり、表示パネルの表示画像のみを表示するような演出効果を得ることが可能な電子機器を提供することができる。また、通常は、上記表示画像を重ねた表示形態とするならば、液晶パネルは非駆動状態でよいので、消費電力を削減可能である。
この構成によれば、液晶パネルを駆動制御することにより、例えば、画像表示部の表示画像と表示パネルの表示画像とを重ねて表示させたり、表示パネルの表示画像のみを表示するような演出効果を得ることが可能な電子機器を提供することができる。また、通常は、上記表示画像を重ねた表示形態とするならば、液晶パネルは非駆動状態でよいので、消費電力を削減可能である。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
(実施形態1)
<表示装置>
本実施形態の表示装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1は表示装置の構成を示す概略斜視図、図2(a)は表示パネルの構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)のA−A'線で切った概略断面図、図3(a)は液晶パネルの電極の構成を示す概略平面図、(b)は同図(a)のB−B'線で切った概略断面図、図4(a)および(b)は表示装置における光学設計条件を示す概略図である。
<表示装置>
本実施形態の表示装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1は表示装置の構成を示す概略斜視図、図2(a)は表示パネルの構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)のA−A'線で切った概略断面図、図3(a)は液晶パネルの電極の構成を示す概略平面図、(b)は同図(a)のB−B'線で切った概略断面図、図4(a)および(b)は表示装置における光学設計条件を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態の表示装置100は、透過型の表示パネル110および液晶パネル130を有するものであって、主たる表示を行う表示パネル110に対して照明光が入射する側に液晶パネル130が配置されている。液晶パネル130は、これを透過する照明光を調光可能な構成を有している。したがって、液晶パネル130を照明光の調光部と呼ぶことができる。以降、表示パネル110の表示面を互いに直交するX軸とY軸とにより規定し、表示面に対する照明光の入射方向をZ軸として説明することもある。
図2(a)に示すように、表示パネル110は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素115がマトリクス状に配置された表示領域116を有する。同色の画素115が所謂ストライプ状に配列されている。
図2(b)に示すように、表示パネル110は、素子基板111と、対向基板121と、これらの間に挟持された液晶層120とを有する液晶表示パネルである。
素子基板111は、透明なガラスやプラスチックなどの部材からなり、液晶層120に面する側の表面に設けられた、各画素115に対応した複数の画素電極112と、画素電極112に接続され、これをスイッチングする例えば薄膜トランジスターなどのスイッチング素子(図示省略)などを備えている。複数の画素電極112は配向膜113により覆われている。
素子基板111は、透明なガラスやプラスチックなどの部材からなり、液晶層120に面する側の表面に設けられた、各画素115に対応した複数の画素電極112と、画素電極112に接続され、これをスイッチングする例えば薄膜トランジスターなどのスイッチング素子(図示省略)などを備えている。複数の画素電極112は配向膜113により覆われている。
対向基板121は、同じく透明なガラスやプラスチックなどの部材からなり、液晶層120に面する側の表面に設けられた、各画素115に対応したフィルターエレメント(着色層)を有するカラーフィルター122と、カラーフィルター122上に積層された対向電極123とを備えている。対向電極123は配向膜124により覆われている。
画素電極112および対向電極123は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明性を有する導電部材からなる。
配向膜113,124は、例えばポリイミド樹脂からなり、液晶層120における液晶分子を所定の方向に配向させるための配向処理が施されている。
このような素子基板111と対向基板121とは、所定の間隔をおいて対向配置され、表示領域116の外側の周辺領域に配置されたシール材114によって接合されている。素子基板111と対向基板121との隙間に液晶が充填されシール材114により封止されることにより、液晶層120が構成されている。
液晶層120を挟んで接合された素子基板111側の表面には、偏光素子としての偏光板125が配置され、同じく対向基板121側の表面には、偏光素子としての偏光板126が配置されている。
図2(a)に示すように、対向基板121よりもほぼ一回り大きい面積を有する素子基板111は、対向基板121と所定の位置で接合されることにより、対向基板121からはみ出した端子部を有する。端子部には、前述したスイッチング素子を駆動するための回路基板117,118が平面実装されている。
回路基板117は、例えばフレキシブル基板117bにXDr(Xドライバー)IC117aが実装されたものである。同じく回路基板118は、例えばフレキシブル基板118bにYDr(Yドライバー)IC118aが実装されたものである。
すなわち、表示パネル110は、透過型且つアクティブマトリクス型の液晶表示パネルである。表示モードとしては、非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモード、非駆動時に明表示となるノーマリーホワイトモードのいずれでもよい。
図1に示した照明光は、表示パネル110の素子基板111側から入射してもよいし、対向基板121側から入射してもよいが、以降、素子基板111側から入射するものとして説明を行う。また、表示領域116により構成される表示面は、矩形状の表示パネル110の長辺に平行なX軸と短辺に平行なY軸とにより規定されるものとして説明する。
なお、表示パネル110の構成は、これに限定されるものではなく、透過型の表示を可能とするものであれば、液晶表示パネル以外にも有機EL表示パネルやECD(Electric Chromic Display)などでもよい。ただし、液晶パネル130との間に偏光素子を配置する必要がある。
図3(a)に示すように、調光部としての液晶パネル130は、例えばITOなどの透明性を有する導電部材からなる矩形状の第1電極132と、第1電極132に対して平面的に重畳された同じく透明性を有する導電部材からなる第2電極134とを有する。第2電極134には、液晶パネル130の短辺(Y軸)に沿ってスリット状に開口した開口部134bが長辺方向(X軸方向)に所定の間隔で複数設けられており、開口部134bの間の部分が帯状電極部134aとなっている。すなわち、帯状電極部134aの延在方向は液晶パネル130の短辺に沿ったY軸方向である。このような第1電極132と第2電極134とが設けられた領域を、以降、透過領域138と呼ぶ。透過領域138は、前述した表示パネル110の表示領域116に対応してほぼ同等の面積となっている。なお、開口部134bはスリット状に開口した両端部分が閉じた矩形状となっているが、これに限定されるものではない、開口部134bの一方の端部が開いた状態のものでもよい。第2電極134において所定の間隔で配置された複数の帯状電極部134aを有することが後述する調光機能を導くものである。
図3(b)に示すように、液晶パネル130は、一対の基板としての第1基板131および第2基板136と、両基板131,136により挟持された液晶層140とを有する。
第1基板131は、透明な例えばガラスやプラスチックなどからなり、液晶層140側に向かって順に積層された、第1電極132、絶縁層133、第2電極134(帯状電極部134a)を備えている。絶縁層133は言い換えれば誘電体層であって、SiO2などの透明性を有する金属酸化物を用いて形成される。絶縁層133および帯状電極部134aを覆うように配向膜135が設けられている。
第2基板136は、同じく透明な例えばガラスやプラスチックなどからなり、液晶層140側の表面を覆うように配向膜137が設けられている。第2基板136側には電極が設けられていない。
配向膜135,137は、例えばポリイミド樹脂からなり、所定の配向処理が施されている。
液晶層140は、正の誘電異方性を有するネマチック型の液晶からなる。液晶パネル130の第1電極132と第2電極134(帯状電極部134a)との間に駆動電圧を印加して発生させた電界により、液晶層140におけるネマチック型の液晶分子の配向方向を変化させることができる。このような第1電極132および帯状電極部134aを備えた駆動方式はFFS(Fringe Field Switching)方式と呼ばれている。
次に、表示装置100の具体的な光学設計条件について、図4(a)および(b)を参照して説明する。図4(a)に示すように、液晶パネル130において配向膜135,137は、帯状電極部134aの延在方向に対して時計回りに5度傾いた状態で配向処理が施されている。より具体的には、図4(a)において、例えば配向膜135を右上から左下に向かって5度の角度でラビング処理(配向処理)する。配向膜137は左下から右上に向かって5度の角度でラビング処理(配向処理)する。すなわち、配向膜135と配向膜137とは配向処理方向が同一でもラビング処理の方向が180度反転している。
前述したように表示パネル110の素子基板111側から照明光を入射させる場合、表示パネル110と液晶パネル130との間に偏光素子としての偏光板125が配置されている。偏光板125の透過軸が帯状電極部134aと直交(交差)するように表示パネル110側に偏光板125が装備されている。
したがって、図4(b)に示すように、第1電極132と帯状電極部134aとの間に電界が発生していないとき、液晶分子は帯状電極部134aの延在方向に対して時計回りに5度傾いた状態で配向している。第1電極132と帯状電極部134aとの間に駆動電圧を印加すると帯状電極部134aの延在方向に対してほぼ直交する方向に電界が発生する。液晶分子は発生した電界方向に沿うように配向状態が変化する。ゆえに、この場合液晶分子は時計回りにツイストすることになる。
液晶分子はより少ないエネルギーで電界方向に配向しようとするため、図4(a)に示すように、配向処理方向を帯状電極部134aの延在方向に対して5度傾けることにより、電界を発生させたときに液晶分子のツイスト方向が一定となり安定する。
次に図5〜図7を参照して液晶パネル130の調光機能について説明する。図5は液晶パネルの非駆動時の状態を示す模式図であって、同図(a)は液晶分子の配向状態を示す模式平面図、同図(b)は照明光の透過状態を示す模式断面図、同図(c)は液晶分子の配向状態を示す模式図である。図6は液晶パネルの駆動時の状態を示す模式図であって、同図(a)は液晶分子の配向状態を示す模式平面図、同図(b)は照明光の透過状態を示す模式断面図、同図(c)は液晶分子の配向状態を示す模式図である。図7(a)は液晶パネルの照明光の透過率を示すグラフ、同図(b)は透過率の測定方法を示す概略図である。
図5(a)に示すように、非駆動時すなわち第1電極132と帯状電極部134aとの間に駆動電圧が印加されていないとき(以降、電界無印加時と言う)には、液晶分子は互いに同一方向(具体的には前述したように帯状電極部134aの延在方向に対して時計回りに5度傾いた状態)に配向している。
図5(c)に示すように、液晶分子は配向膜135と配向膜137とに施された配向処理方向に対して長軸が沿うように配列している。
したがって、図5(b)に示すように、第1基板131側から照明光が入射するとすれば、照明光は液晶層140を直進して透過する。液晶パネル130から射出した照明光は、表示パネル110に入射する。すなわち、液晶パネル130が非駆動時には、これを透過する照明光はほとんど調光されない。
これに対して、駆動時すなわち第1電極132と帯状電極部134aとの間に駆動電圧が印加され電界が発生したとき(以降、電界印加時と言う)には、図6(a)に示すように、電界方向(帯状電極部134aの延在方向に直交する方向)にツイストしようとする液晶分子と、そうでない液晶分子とが混在する。
より具体的には、図6(c)に示すように、配向膜135,137の表面近傍に存在する液晶分子は、配向処理の影響を受け易いため、初期の配向処理方向に配向している。
また、帯状電極部134aの延在方向に直交する方向の幅Lは、同じ方向の開口部134bの幅Sに比べて狭く設定されている。言い換えれば、帯状電極部134aの延在方向に直交する方向における配置間隔はその幅Lよりも大きい。それゆえに、帯状電極部134aの延在方向に直交する方向において帯状電極部134a間のほぼ中央付近に存在する液晶分子は電界の影響を受け難い。
同様にして、帯状電極部134aの直上であって辺部から遠ざかった内側近傍に存在する液晶分子も辺部付近に生ずる電界の影響を受け難い。
一方、配向膜135,137の表面から遠ざかった部分に存在する液晶分子は、第1電極132と帯状電極部134aとの間に発生する電界の影響を容易に受けて電界方向にツイストする。
すなわち、帯状電極部134aの延在方向と直交する方向において液晶分子の配向状態が複数の帯状電極部134aの配置に起因した周期で変化することになる。このように液晶分子の配向状態が周期的に変化した部分では、液晶分子の屈折率が配向状態によって変化することになる。
すると、図6(b)に示すように、第1基板131側から入射した照明光は、屈折率が変化した領域で回折する。回折光は、帯状電極部134aの延在方向と直交する方向に発生(伝播)する。液晶パネル130から射出した回折光は、偏光板125に入射する。偏光板125の透過軸の方向は、図4(a)に示したように帯状電極部134aの延在方向に直交(交差)する方向となっているため、回折光は偏光板125を透過して表示パネル110に入射することになる。すなわち、液晶パネル130が駆動時には、照明光が回折光に変換(調光)されて表示パネル110に入射する。
本実施形態では、帯状電極部134aの幅Lをおよそ3μmとし、開口部134bの幅Sをおよそ5μmとした。また、液晶層140の厚みはおよそ3μmとした。
図7(b)に示すように、測定対象としての液晶パネル130に対して照明光を第1基板131側から入射させ、駆動時と非駆動時の透過率を調べた。具体的には、受光素子を液晶パネル130の透過領域138に対して鉛直上に配置して透過率を測定した。また、帯状電極部134aの延在方向に直交する方向において受光素子の鉛直方向に対する配置角度を変えて(図面上ではR方向とL方向とにおいて配置角度を変えて)透過率を測定した。
図7(a)の実線で示すように、本実施形態の液晶パネル130において、照明光は、回折後に液晶層140を直進する0次回折光と、回折光同士が干渉して発生する高次回折光(1次回折光、2次回折光、・・・)となる。非駆動時の照明光の透過率を100%とすると、液晶パネル130の正面における0次回折光の透過率はおよそ35%であった。伝播角度が異なる高次回折光の透過率は高次になるほど低下する。
図7(a)の実線で示すように、本実施形態の液晶パネル130において、照明光は、回折後に液晶層140を直進する0次回折光と、回折光同士が干渉して発生する高次回折光(1次回折光、2次回折光、・・・)となる。非駆動時の照明光の透過率を100%とすると、液晶パネル130の正面における0次回折光の透過率はおよそ35%であった。伝播角度が異なる高次回折光の透過率は高次になるほど低下する。
例えば、帯状電極部134aの幅Lをおよそ2μmとし、開口部134bの幅Sをおよそ3μmとして、それぞれさらに小さくすると、図7(a)の破線で示した透過率の状態となる。すなわち、0次回折光の透過率が上昇するものの、高次回折光の透過率が低下する傾向を示した。
したがって、効率よく回折光を発生させる条件は、帯状電極部134aの幅L、開口部134bの幅S、液晶層140の屈折率などの影響を受けると考えられるため、液晶分子の材料選択に伴って適宜、幅の調整が必要となる。特に、駆動時(電界印加)における液晶分子の配向状態に周期性を持たせる観点から、帯状電極部134aの幅Lに対して開口部134bの幅Sの方を大きくすることが好ましい。ただし、本実施形態におけるネマチック型の液晶(複屈折率Δnが0.12)を用い液晶層140の厚みを3μmとした場合では、帯状電極部134aの幅Lおよび開口部134bの幅Sが20μm以上になると回折光が発生し難くなることが分かっている。なお、ネマチック型の液晶における複屈折率Δnは0.12に限定されるものではなく、液晶分子の周期的な配向状態に起因する屈折率の変化をより大きくするという点では、より大きな値のΔnを有する液晶を使用することが好ましい。
なお、この場合、照明光として白色光を用いている。回折後の回折光は、波長によって屈折角度(光の伝播角度)が変わり、液晶パネル130の正面では白色光が強くなり、受光素子の配置角度が大きくなるにつれて着色した光(いわゆる虹色に染まった光)が観察される。照明光は白色光に限定されず単色光でもよいが、その場合には回折による干渉縞が観察される状態となる。
このような液晶パネル130を備えた表示装置100によれば、液晶パネル130の駆動を制御することによって、表示パネル110に対して白色光がほぼそのまま入射する状態と、白色光が回折光に変換されて入射される状態とに調光する(切り替える)ことができる。したがって、表示パネル110の表示画像に対して照明光を回折光とした演出が可能となる。
(実施形態2)
実施形態2の表示装置100は、基本的に上記実施形態1の構成を備えるものであって、表示パネル110と液晶パネル130との間における偏光素子の配置方法が異なるものである。したがって、同一の構成については同一の符号を付して説明する。
実施形態2の表示装置100は、基本的に上記実施形態1の構成を備えるものであって、表示パネル110と液晶パネル130との間における偏光素子の配置方法が異なるものである。したがって、同一の構成については同一の符号を付して説明する。
図8は実施形態2の表示装置における光学設計条件を示す概略図、図9は実施形態2の表示装置における液晶パネルの照明光の透過率を示すグラフである。
図8に示すように、実施形態2の表示装置100において、液晶パネル130の配向処理方向は、帯状電極部134aの延在方向に対して時計回りに5度傾いた状態で施されている。配向処理の方法は、上記実施形態1と同様である。すなわち、配向膜135と配向膜137とは配向処理方向が同一で、ラビング処理の方向が180度反転している。
前述したように表示パネル110の素子基板111側から照明光を入射させる場合、表示パネル110と液晶パネル130との間に偏光素子としての偏光板125が配置されている。実施形態2では、偏光板125の吸収軸が帯状電極部134aと直交(交差)するように表示パネル110側に偏光板125が装備されている。
したがって、駆動時に液晶パネル130から射出された回折光は、偏光板125に入射するも、高次回折光で主となる偏光成分の方向と偏光板125の吸収軸の方向とが合致しているため、高次回折光の多くは偏光板125によって吸収される。
図9に示すように、偏光板125を介して液晶パネル130の透過率を測定すると、主として0次回折光が透過するので、液晶パネル130の正面における透過率が非駆動時に対しておよそ35%となる。受光素子の配置角度を変えて測定しても高次回折光の透過率は低い。言い換えれば、上記実施形態1に比べて照明光の照度が低下した状態となる。
実施形態2の表示装置100によれば、液晶パネル130の駆動を制御することによって、表示パネル110に対して白色光がほぼそのまま入射する状態と、白色光が高次回折光に変換された後に偏光板125に吸収され照度が低下した状態とに調光することができる。
(実施形態3)
実施形態3の表示装置100は、上記実施形態1に対して液晶パネル130における液晶層140の構成を変えたものである。したがって、同一の構成については同一の符号を付して説明する。
実施形態3の表示装置100は、上記実施形態1に対して液晶パネル130における液晶層140の構成を変えたものである。したがって、同一の構成については同一の符号を付して説明する。
図10は実施形態3の液晶パネルの構成を示す概略断面図、図11は実施形態3の液晶パネルの非駆動時の状態を示す模式図であって、同図(a)は液晶分子の配向状態を示す模式平面図、同図(b)は照明光の透過状態を示す模式断面図、同図(c)は液晶分子の配向状態を示す模式図である。図12は実施形態3の液晶パネルの駆動時の状態を示す模式図であって、同図(a)は液晶分子の配向状態を示す模式平面図、同図(b)は照明光の透過状態を示す模式断面図、同図(c)は液晶分子の配向状態を示す模式図である。
実施形態3の表示装置100は、表示パネル110と、表示パネル110の照明光の入射側に配置された液晶パネル150とを有するものである。
図10に示すように、本実施形態の液晶パネル150は、透明な例えばガラスやプラスチックなどからなる一対の基板としての第1基板131および第2基板136と、両基板131,136により挟持された液晶層141とを有する。
図10に示すように、本実施形態の液晶パネル150は、透明な例えばガラスやプラスチックなどからなる一対の基板としての第1基板131および第2基板136と、両基板131,136により挟持された液晶層141とを有する。
第1基板131は、液晶層141側に向かって順に積層された、第1電極132、絶縁層133、第2電極134(帯状電極部134a)を備えている。第2電極134と絶縁層133とを覆うように配向膜135が設けられている。
第2基板136は、液晶層141側の表面を覆うように配向膜137が設けられている。第2基板136側には電極が設けられていない。
液晶層141は、高分子とネマチック型の液晶分子とが所定の方向に配向されたリバース型の高分子分散型液晶(R−PDLC;Polymer Dispersed Liquid Crystal)からなる。
高分子は、熱可塑性、熱硬化性、紫外線等の光硬化性が挙げられ、前駆体を液晶と相溶させた後に重合硬化させたものである。前駆体は、公知の材料を用いることができ、例えば主鎖にビフェニル骨格を有する側鎖が結合した、ビフェニル、ターフェニルのメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル、あるいはこれらの化合物の誘導体や混合物が挙げられる。
また、高分子は、前駆体として電界無印加時にネマチック型の液晶に対して同一方向に配向させることが可能で、同一方向に配向したときの光の屈折率がネマチック型の液晶とほぼ同等な液晶相を呈することが好ましい。さらには、ネマチック型の液晶に対して相分離した後の粒径が0.1〜10μmであることが好ましい。このような高分子によれば後述する光散乱を効果的に得ることができる。
液晶層141におけるネマチック型の液晶が占める割合は、50〜97wt%である。言い換えれば、高分子の占める割合は、3〜50wt%の範囲で調整される。
図11(a)に示すように、液晶層141における初期の液晶分子と高分子とは互いの長軸が同一方向に向くように配向している。例えば、上記実施形態1の図4(a)で説明したように、帯状電極部134aの延在方向に対して時計回りに5度の角度で配向している。表示パネル110側の偏光板125の透過軸は、帯状電極部134aの延在方向に対して直交(交差)している。
図11(c)に示すように、第1電極132と帯状電極部134a(第2電極134)との間に駆動電圧が印加されていない電界無印加時では、液晶層141における液晶分子は、配向膜135,137の配向規制力により整然と同一方向に配向している。
したがって、図11(b)に示すように、配向分散された高分子と液晶分子とが同一方向に配向しているため、第1基板131側から入射した照明光はほぼそのまま液晶層141を透過して第2基板136側から射出する。照明光は調光されない状態で表示パネル110を照明することになる。
これに対して、駆動時すなわち第1電極132と帯状電極部134aとの間に電界が印加された状態では、図12(a)に示すように、電界方向(帯状電極部134aの延在方向に直交する方向)にツイストしようとする液晶分子と、そうでない液晶分子とが混在する。一方、高分子は電界の影響を受けずに配向分散された状態が維持される。
図12(c)に示すように、液晶層141における液晶分子の配向状態は、上記実施形態1において説明したように、帯状電極部134aの配置に起因した周期でツイスト状態が変化する。すなわち、この周期的に変化した配向状態に起因して周期的に屈折率が変化した状態が形成され、照明光の回折が起こる。回折光は帯状電極部134aの延在方向に直交する方向に発生(伝播)する。
図12(b)に示すように、第1基板131側から入射した照明光は、回折光に変換される。一方、高分子の配向方向に対して液晶分子の配向方向が変化した領域では、互いの屈折率が異なることにより光散乱が生ずる。それゆえに回折光がさらに散乱することになる。
実施形態3の表示装置100によれば、液晶パネル150の駆動を制御することによって、表示パネル110に対して照明光(白色光)がほぼそのまま入射する状態と、照明光(白色光)が回折光に変換され、且つ光散乱されて入射される状態とに調光する(切り替える)ことができる。したがって、表示パネル110の表示画像に対して光散乱を伴う回折光により演出が可能となる。
上記実施形態の液晶パネル130および液晶パネル150では、第2基板136側に電極を設けない構成としている。第2基板136側に電極を設けると、第1基板131側の第1電極132と帯状電極部134aとの間の電界が対向する第2基板136側の電極に引き寄せられる。この電界効果によって、前述した液晶分子がツイストしている領域が拡大されるので、周期的な液晶分子の配向状態が乱されるおそれがある。したがって、高次回折光を効率的に取り出せないおそれがあるため、第2基板136側には電極を設けないほうが好ましい。
一方で、高次回折光を効率よく取り出すには、液晶層140,141に例えば液晶分子のツイスト方向と同じ方向の光学的な旋光性を有するコレステリック型の液晶などからなるカイラル剤を添加することが好ましい。前述したように高次回折光は、液晶層140,141における周期的な液晶分子の配向状態に起因する屈折率の変化により発生する。カイラル剤を添加することにより、ネマチック型の液晶分子のツイスト力が増強され、屈折率の変化をさらに大きくできるため、効率的に高次回折光を取り出すことが可能となる。 ただし、液晶層140,141の厚みをdとして、カイラル剤の光学的な旋光ピッチをpとするとき、d/p<0.25とすることが好ましい。d/p>0.25では液晶分子のツイスト角が90度を超えて180度となるものが発生するおそれがあり、そのツイスト状態では、高分子と液晶分子との屈折率の差がかえって小さくなってしまうためである。
(実施形態4)
<電子機器>
次に、上記実施形態の表示装置が適用された電子機器について図13〜図15を参照して説明する。図13は電子機器としての遊技機を示す概略斜視図、図14は遊技機に搭載された表示装置を示す概略斜視図、図15(a)および(b)はスロット表示装置における表示画像の演出の一例を示す概略平面図である。
<電子機器>
次に、上記実施形態の表示装置が適用された電子機器について図13〜図15を参照して説明する。図13は電子機器としての遊技機を示す概略斜視図、図14は遊技機に搭載された表示装置を示す概略斜視図、図15(a)および(b)はスロット表示装置における表示画像の演出の一例を示す概略平面図である。
図13に示すように、本実施形態の電子機器としての遊技機1000は、所謂スロットマシンと呼ばれる遊技装置が内蔵された本体1100を有する。本体1100の一方の側面には、表示部1110と、表示部1110の下方において並列して設けられたスタートレバー1120および3つのストップボタン1130とを備えている。表示部1110には、上記実施形態3の表示装置100を適用したスロット表示装置が搭載されている。
図14に示すように、スロット表示装置1150は、円筒状の光源1154と、光源1154の円周に沿って回転自在に設けられた同じく円筒状の3つの回転リール1153と、回転リール1153に対して所定の方向に間隔を置いて順に配設された液晶パネル1152と、表示パネル1151とを備えている。回転リール1153は受光型の画像表示部を構成するものである。
円筒状の各回転リール1153には、円周に沿って同じ図柄が連続しないように複数種の図柄が描かれている。本実施形態では図柄をりんごや桃などの果実としたが、これに限定されるものではない。
円筒状の各回転リール1153には、円周に沿って同じ図柄が連続しないように複数種の図柄が描かれている。本実施形態では図柄をりんごや桃などの果実としたが、これに限定されるものではない。
表示パネル1151は、上記実施形態において説明した透過型の表示パネル110と同じ構成を有するものであり、赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素がマトリクス状に配置された表示領域1151aを有する。同色の画素が所謂ストライプ状に配列されている。表示領域1151aがなす表示面を互いに直交するX軸とY軸とにより規定するものとする。
液晶パネル1152は、上記実施形態において説明した透過型の液晶パネル150と同じ構成を有するものであり、3つの回転リール1153と対向する位置に3つの透過領域1152a,1152b,1152cを備えている。各透過領域1152a,1152b,1152cにはそれぞれ前述したFFS方式の第1電極132と、これに重畳された帯状電極部134aを有する第2電極134とが設けられている。すなわち、表示パネル1151と液晶パネル1152とは、上記実施形態3のPDLCの液晶層141を有する液晶パネル150を備えた表示装置100を適用したものである。
光源1154から射出された照明光は、回転リール1153を透過した後に、まず液晶パネル1152に入射する。調光部としての液晶パネル1152によって調光された照明光が表示パネル1151に入射する。照明光は、表示パネル1151の表示領域1151aがなす表示面に対して法線方向(Z軸方向)から入射する。すなわち、Z軸方向において光源1154側から回転リール1153、液晶パネル1152、表示パネル1151の順に対向配置されている。
図15(a)に示すように、スロット表示装置1150は、通常、液晶パネル1152が非駆動状態であって、照明光が調光されないので、光源1154によって照明された各回転リール1153の図柄を透過型の表示パネル1151を通して確認できるように駆動制御されている。前述したスタートレバー1120を操作すると、各回転リール1153が回転し始める。3つの回転リール1153に対応したストップボタン1130をそれぞれ押すことによって、回転リール1153の回転をそれぞれ停止させることができる。
図15(a)に示すように、例えば各回転リール1153の図柄が揃った場合には、「大当たり」となり、液晶パネル1152を駆動して照明光を調光させる。すると、照明光は光散乱を伴った回折光となるため、回転リール1153の図柄を視認できなくなる。そして、例えば図15(b)に示すように、透過型の表示パネル1151において「大当たり」を表現する表示を行えば、回転リール1153の図柄に影響されずに「大当たり」を演出した画像を表示することができる。
このようにスロット表示装置1150は、液晶パネル1152を駆動制御することによって、画像表示部の図柄と表示パネル1151の表示画像とを重ねたり、切り替えたりして効果的に遊技を演出できるものである。
また、液晶パネル1152は、表示パネル1151において演出効果を必要とする表示を行うときにだけ駆動すればよいので、表示パネル1151と液晶パネル1152とを常に駆動して画像を表示する場合に比べて、スロット表示装置1150における消費電力を削減できるという特徴を有している。
なお、スロット表示装置1150の構成は、これに限定されず、上記実施形態1および上記実施形態2の液晶層140を有する液晶パネル130を用いてもよい。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記実施形態の表示装置100の液晶パネル130および液晶パネル150において、透過領域138の構成は、これに限定されない。図16(a)は上記実施形態の透過領域の構成を示す概略平面図、同図(b)および(c)は変形例の透過領域の構成を示す概略平面図である。上記実施形態では、図16(a)に示すように、表示パネル110の表示領域116に対してほぼ同等の面積を有する透過領域138において、矩形状の第1電極132に対して平面的に重畳された第2電極134(帯状電極部134a)を備えていた。これに対して、例えば図16(b)に示すように、上記表示領域116に対して分割された状態に配置された複数の透過領域138を有する構成としてもよい。また例えば、図16(c)に示すように、表示領域116に対してほぼ中央に位置する透過領域138aと、透過領域138aを囲むように配置された透過領域138bとを有する構成としてもよい。もちろん、透過領域138aのみとしてもよい。図16(b)、図16(c)において各透過領域138,138a,138bはFFS方式の電極構成を有することは言うまでもない。すなわち、液晶パネル130,150による照明光の調光効果を生かす演出が必要な表示領域116上の場所に応じて、透過領域138の配置を行えばよい。
また、上記実施形態では、透過領域138の平面的な形状を略四角形としたが、これに限定されず、三角形、台形、平行四辺形、多角形、円形、楕円形、異形などの形状も自由に採用することができる。
また、上記実施形態では、透過領域138の平面的な形状を略四角形としたが、これに限定されず、三角形、台形、平行四辺形、多角形、円形、楕円形、異形などの形状も自由に採用することができる。
(変形例2)上記実施形態の透過領域138における帯状電極部134aの配置は、これに限定されない。図3(a)に示すように上記実施形態では、帯状電極部134aの延在方向は、透過領域138における短辺側に沿った方向(Y軸方向)であったが、Y軸方向に対して傾斜した状態で帯状電極部134aを設けてもよい。これにより、得られる回折光の主たる偏光成分の偏光方向を変えることができる。言い換えれば、帯状電極部134aの延在方向と関連する偏光素子の透過軸または吸収軸の方向も表示領域116に対して変えることができる。それゆえに、表示パネル110が液晶表示パネルであるときには、その光学設計条件が液晶パネル130,150の帯状電極部134aの配置によって制約される設計上の自由度を緩和することができる。
(変形例3)上記実施形態の表示装置100において、表示パネル110と液晶パネル130(液晶パネル150)の相対的な位置関係は、対向配置されることに限定されない。図17(a)および(b)は変形例の表示パネルと液晶パネルの相対的な配置を示す概略図である。例えば、図17(a)に示すように、表示パネル110の表示領域116がなす表示面の法線方向から外れた斜め方向から照明光が入射するように光源等を配置する。照明光の調光部である液晶パネル130(液晶パネル150)は、光源等と表示パネル110との間に配置されていれば、その調光効果を生かすことができるので、光源側に対向するように液晶パネル130(液晶パネル150)を配置してもよい。あるいは、図17(b)に示すように、液晶パネル130(液晶パネル150)から射出した照明光を反射板(ミラー)によって反射させてから表示パネル110(偏光素子)に入射するように、これらの構成を配置してもよい。
(変形例4)上記実施形態4において、画像表示部は回転リール1153に限定されない。例えば、回転リール1153によって得られる図柄の表示を自発光型の表示装置である有機EL(エレクトロルミネセンス)装置を用いて、画像として表示する構成としてもよい。このようにすれば、ソフト的に画像を構成し、自由に図柄を変更したり、入れ替えたりすることができる。
(変形例5)上記実施形態の表示装置100を適用可能な電子機器は、上記実施形態4の遊技機1000に限定されない。例えば、パチンコ遊技機、ゲーム機等が挙げられる。また、適宜、画像情報付与装置を透過型の表示パネル110等で構成することにより、携帯電話、電子ブック、プロジェクター、パーソナルコンピューター、ディジタルスチルカメラ、テレビジョン受像機、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができる。これらの表示手段において多彩な表示画像が得られる良好なものとなる。
100…表示装置、110…表示パネル、115…画素、116…表示領域、125…偏光素子としての偏光板、130,150…液晶パネル、131…一対の基板のうちの一方の基板としての第1基板、132…第1電極、134…第2電極、134a…帯状電極部、138,138a,138b…透過領域、140,141…液晶層、1000…電子機器としての遊技機、1150…表示装置としてのスロット表示装置、1151…表示パネル、1151a…表示領域、1152…液晶パネル、1152a,1152b,1152c…透過領域、1153…画像表示部としての回転リール、1154…光源。
Claims (8)
- 透過型の表示パネルと、
前記表示パネルに対して照明光の入射側に配置され、一対の基板と、前記一対の基板に挟持された液晶層と、前記一対の基板のうちの一方の基板に設けられた第1電極と、前記第1電極に対して絶縁層を介して前記液晶層側に設けられた複数の帯状電極部を含む第2電極とを有する液晶パネルと、
前記表示パネルと前記液晶パネルとの間に配置された偏光素子とを備え、
前記偏光素子の透過軸が、前記帯状電極部の延在方向と交差していることを特徴とする表示装置。 - 透過型の表示パネルと、
前記表示パネルに対して照明光の入射側に配置され、一対の基板と、前記一対の基板に挟持された液晶層と、前記一対の基板のうちの一方の基板に設けられた第1電極と、前記第1電極に対して絶縁層を介して前記液晶層側に設けられた複数の帯状電極部を含む第2電極とを有する液晶パネルと、
前記表示パネルと前記液晶パネルとの間に配置された偏光素子とを備え、
前記偏光素子の吸収軸が、前記帯状電極の延在方向と交差していることを特徴とする表示装置。 - 前記液晶層は、所定の方向に配向分散された高分子と、前記所定の方向に配向された液晶分子とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記液晶層は、カイラル剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記表示パネルは、複数の画素からなる表示領域を有し、
前記液晶パネルは、前記表示領域に対して平面的にほぼ同じ大きさ以下の前記第1電極および前記第2電極を有する透過領域を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表示装置。 - 前記液晶パネルは、前記表示領域に対して平面的に分割されて配置された前記透過領域を有することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
- 前記表示パネルが上記偏光素子を有する液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表示装置。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表示装置と、
前記液晶パネルに対して照明光の入射側に配置された自発光型または受光型の画像表示部と、を備えたことを特徴とする電子機器。
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