JP2010216751A - ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010216751A
JP2010216751A JP2009065749A JP2009065749A JP2010216751A JP 2010216751 A JP2010216751 A JP 2010216751A JP 2009065749 A JP2009065749 A JP 2009065749A JP 2009065749 A JP2009065749 A JP 2009065749A JP 2010216751 A JP2010216751 A JP 2010216751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
tank
hot water
heat exchanger
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009065749A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakayama
浩 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2009065749A priority Critical patent/JP2010216751A/ja
Publication of JP2010216751A publication Critical patent/JP2010216751A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】効率的な除霜運転が可能であり、しかも除霜運転時におけるタンクの湯の使用量を低減できるヒートポンプ式給湯機を提供する。
【解決手段】給湯機11は、タンク15内の湯を水熱交換器21に供給して空気熱交換器25の除霜運転を実行する制御部33を備えている。除霜運転において、制御部33は、水熱交換器21に流入される冷媒の温度とタンク15内の湯の温度との温度差に基づいて、タンク15から水熱交換器21への湯の供給時期を判断する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ヒートポンプ式給湯機に関するものである。
一般に、ヒートポンプ式給湯機は、圧縮機、水熱交換器、膨張弁および空気熱交換器をこの順に配管で接続した冷媒回路と、水が貯留されるタンク、このタンクの水を水熱交換器に送る入水配管、および水熱交換器により加熱された水をタンクに戻す出湯配管を有する貯湯回路とを備えている。このヒートポンプ式給湯機では、冬季において空気熱交換器が着霜するという問題がある。
そこで、特許文献1には、空気熱交換器の出口温度を検出する温度センサの検出値に基づいて、空気熱交換器の着霜を取り除くための除霜運転を行うヒートポンプ式給湯機が開示されている。この給湯機の除霜運転では、膨張弁の開度を通常運転時(沸き上げ運転時)よりも大きくするとともに、水熱交換器にタンク内の湯を供給することにより、水熱交換器を通過する冷媒が湯のエネルギーを受け取って温度上昇するので、除霜能力が向上する。これにより、タンクの湯を使用しない除霜運転と比べて除霜運転に要する時間を短縮できる、とされている。
特開2001−82802号公報
特許文献1のような除霜運転では、タンクの湯をエネルギー源として用いているのでエネルギーの観点では従来よりも効率的であるが、沸き上げ運転によってタンクに貯留されている湯は、ユーザの使用分として用いたいので、除霜運転時におけるタンクの湯の使用量はできる限り抑えることが望ましい。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、効率的な除霜運転が可能であり、しかも除霜運転時におけるタンクの湯の使用量を低減できるヒートポンプ式給湯機を提供することにある。
本発明のヒートポンプ式給湯機は、圧縮機(19)と水熱交換器(21)と膨張弁(23)と空気熱交換器(25)とを有し、これらを順次冷媒が循環する冷媒回路(13)と、水が貯留されるタンク(15)を有し、前記水を前記水熱交換器(21)により加熱可能な貯湯回路(17)と、前記水を前記水熱交換器(21)により加熱する沸き上げ運転のときよりも前記膨張弁(23)の開度を大きくするとともに、前記タンク(15)内の湯を前記水熱交換器(21)に供給して前記空気熱交換器(25)の除霜運転を実行する制御手段(33)と、を備えている。前記除霜運転において、前記制御手段(33)は、前記水熱交換器(21)に流入される前記冷媒の温度と前記タンク(15)内の前記湯の温度との温度差に基づいて、前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)への前記湯の供給時期を判断する。
特許文献1に記載の給湯機では、除霜運転中はタンク(15)の湯を供給し続けるので、以下のような問題がある。すなわち、除霜運転中において水熱交換器(21)に流入される冷媒の温度がタンク(15)内の湯の温度よりも高い状況下では、冷媒が湯のエネルギーを受け取るのではなく、冷媒が湯にエネルギーを奪われて冷媒の温度が低下し、かえって除霜能力を低減させてしまう。しかも、タンク(15)内の湯を無駄に使用することになるので、湯の使用量の点でも問題がある。
一方、本発明では上記構成を採用しているので、タンク(15)から水熱交換器(21)への湯の供給時期は、水熱交換器(21)に流入される冷媒の温度とタンク(15)内の湯の温度との温度差に基づいて判断される。したがって、仮に、除霜運転中において水熱交換器(21)に流入される冷媒の温度がタンク(15)内の湯の温度よりも高い時期には、タンク(15)内の湯を水熱交換器(21)に供給しないという判断が可能になる。
これにより、水熱交換器(21)において冷媒が湯からエネルギーを奪われるのを抑制し、しかもその間の湯を無駄に使用することも抑制できる。これにより、効率的な除霜運転が可能となり、しかも除霜運転時におけるタンク(15)の湯の使用量を低減することもできる。
例えば、前記制御手段(33)は、前記除霜運転の開始時において前記冷媒の温度が前記湯の温度よりも高い場合に、前記温度差が前記開始時に比べて所定の範囲まで小さくなった後、前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)へ前記湯を供給開始するように制御する。
例えば除霜運転の直前まで沸上げ運転を行っていた場合などには、除霜運転において水熱交換器(21)に流入される冷媒の温度は、除霜運転開始時が最も高く、その後、徐々に低下する傾向にある。したがって、除霜運転中において、水熱交換器(21)に流入される冷媒の温度がタンク(15)内の湯の温度よりも高いという状況は、特に除霜運転の開始時に起こりやすい。
本構成では、タンク(15)内の湯を水熱交換器(21)に供給する時期は、除霜運転の開始と同時とはせず、前記温度差が前記開始時に比べて所定の範囲まで小さくなった後に設定される。これにより、除霜運転開始時から湯の供給開始までの間において、冷媒が湯にエネルギーを奪われるのを抑制でき、しかもその間にタンク(15)の湯を使用しなくてよいので湯の使用量を低減することもできる。
前記制御手段(33)は、前記冷媒の温度が前記湯の温度よりも低くなったときに前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)へ前記湯を供給開始するように制御するのが好ましい。
この構成は、効率的な除霜運転および湯の使用量低減という点で特に望ましい。
前記制御手段(33)は、前記タンク(15)に貯留されている残湯量が所定量以上である場合に、前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)へ前記湯を供給するように制御するのが好ましい。
この構成では、タンク(15)に貯留されている残湯量が所定量以上である場合にタンク(15)から水熱交換器(21)へ湯を供給し、残湯量が所定量に満たない場合には湯を供給しないので、タンク(15)の湯切れを抑制することができる。
前記除霜運転において、前記タンク(15)の上部から前記水熱交換器(21)へ前記湯が供給され、この湯が前記水熱交換器(21)から前記タンク(15)の下部に戻される。
通常、タンク(15)内の上部には下部と比べて高温の水が存在するので、本構成を採用することによって、より高温の水を水熱交換器(21)に供給できるとともに、水熱交換器(21)において冷媒にエネルギーを与えて温度が低下した水をタンク(15)の下部に戻すことにより、タンク(15)の上部にある高温の水の温度が低下するのを抑制できる。
前記タンク(15)は容量が200L以下の小型タンクである。特に、本構成のように小型タンクを用いる場合には湯切れのおそれが高まるので、湯の使用量を低減する効果が顕著になる。
以上説明したように、本発明によれば、効率的な除霜運転が可能となり、しかも除霜運転時におけるタンクの湯の使用量を低減することもできる。
本発明の一実施形態にかかるヒートポンプ式給湯機を示す構成図であり、(a)は沸上げ運転を開始した直後の貯湯回路における水の流れを示し、(b)は沸上げ運転時の貯湯回路における通常の水の流れを示し、(c)は除霜運転時の貯湯回路における水の流れを示す。 除霜運転前の沸上げ運転時における冷媒の温度変化、除霜運転時における冷媒の温度変化、及び除霜運転後の沸上げ運転時における冷媒の温度変化を示すグラフである。 図1のヒートポンプ式給湯機の制御例1を示すフローチャートである。 図1のヒートポンプ式給湯機の制御例2を示すフローチャートである。 図1のヒートポンプ式給湯機の変形例1を示す構成図であり、(a)は沸上げ運転時の貯湯回路における通常の水の流れを示し、(b)は除霜運転時の貯湯回路における水の流れを示す。 図1のヒートポンプ式給湯機の変形例2を示す構成図であり、(a)は沸上げ運転時の貯湯回路における通常の水の流れを示し、(b)は除霜運転時の貯湯回路における水の流れを示す。
以下、本発明の一実施形態にかかるヒートポンプ式給湯機について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、本実施形態にかかるヒートポンプ式給湯機11は、冷媒を循環させる冷媒回路13と、この冷媒回路13の冷媒との熱交換により低温水を沸き上げてタンク15に高温水を貯湯するための貯湯回路17とを備えている。
冷媒回路13は、圧縮機19と、水熱交換器21と、電動膨張弁(減圧機構)23と、空気熱交換器25と、これらを接続する配管と、空気熱交換器25に向けて送風するファン43とを有している。本実施形態では、冷媒回路13を循環する冷媒として二酸化炭素を用いている。この二酸化炭素は圧縮機19により臨界圧力以上に圧縮される。冷媒は、水熱交換器21において貯湯回路17を循環する水と熱交換して水を加熱し、空気熱交換器25において外気と熱交換して外気から熱を吸収する。
この冷媒回路13は、水熱交換器21から流出した高圧冷媒と、空気熱交換器25から流出した低圧冷媒との熱交換を行う液ガス熱交換器63を設けたので、圧縮機19に入る冷媒を過熱することができる。これにより、圧縮機19の湿り圧縮を抑制することができる。
貯湯回路17は、水が貯留されるタンク15と、このタンク15の水を水熱交換器21に送る入水配管27と、水熱交換器21との熱交換により加熱された水をタンク15に戻す出湯配管29と、貯湯回路17内において水を循環させるポンプ31とを有している。
また、貯湯回路17は、後述する除霜運転においてタンク15内の上部に貯留された高温の水を水熱交換器21に供給するための配管71と、この除霜運転において水熱交換器21を出た水をタンク15内の下部に戻すための配管77とをさらに有している。配管71は、一端がタンク15の上部に接続されており、他端が入水配管27に接続されている。入水配管27への配管71の接続部分には水の経路を切り換えるための切換部である三方弁73が設けられている。配管77は、一端が出湯配管29に接続されており、他端がタンク15の下部に接続されている。出湯配管29への配管77の接続部分には水の経路を切り換えるための切換部である三方弁75が設けられている。
切換手段には三方弁73と三方弁75が含まれる。三方弁73は、タンク15から水熱交換器21までつづく入水配管27を連通させるとともに配管71を遮断する状態と、タンク15側の入水配管27を遮断するとともに水熱交換器21側の入水配管27と配管71とを連通させる状態とに切換可能である。三方弁75は、水熱交換器21からタンク15までつづく出湯配管29を連通させるとともに配管77を遮断する状態と、タンク15側の出湯配管29を遮断するとともに水熱交換器21側の出湯配管29と配管77とを連通させる状態とに切換可能である。
タンク15は、貯湯された高温水をタンク15の上部から取り出して浴槽などへ給湯するための給湯配管35と、タンク15の底部に水道水などの低温水を供給するための給水配管37とを備えている。本実施形態のタンク15の容量は200リットル以下の小型タンクである。
冷媒回路13には、水熱交換器21の上流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、水熱交換器21に流入する冷媒の温度を検出する温度センサ52と、水熱交換器21の下流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、水熱交換器21から流出する冷媒の温度を検出する温度センサ54とが設けられている。また、冷媒回路13には、空気熱交換器25の上流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、空気熱交換器25に流入する冷媒の温度を検出する温度センサ56と、空気熱交換器25の下流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、空気熱交換器25から流出する冷媒の温度を検出する温度センサ58とが設けられている。さらに、冷媒回路13には、圧縮機19の吐出温度を検出する温度センサ59が設けられている。
貯湯回路17には、水熱交換器21の上流側の入水配管27に取り付けられ、水熱交換器21に流入する水の温度を検出する温度センサ39と、水熱交換器21の下流側の出湯配管29に取り付けられ、水熱交換器21により加熱された水の温度を検出する温度センサ41とが設けられている。
タンク15には、タンク15の上部に取り付けられ、タンク15内の上部にある水の温度を検出する温度センサ51と、中央部に取り付けられ、タンク15内の中央部にある水の温度を検出する温度センサ53と、下部に取り付けられ、タンク15内の下部にある水の温度を検出する温度センサ55とが設けられている。これらの温度センサ51,53,55により、タンク15内の残湯量が得られる。上記した各温度センサとしては例えばサーミスタを用いることができる。
給湯機11は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御部(制御手段)33を備えている。この制御部33は、上記した各温度センサからのデータなどに基づいて冷媒回路13および貯湯回路17を制御する。
制御部33は、冷媒回路13の圧縮機19を駆動させ、電動膨張弁23の開度を調節するとともに、貯湯回路17のポンプ31を駆動させる。これにより、図1(b)に示すように、タンク15の底部に設けられた出水口からタンク15内の低温水が入水配管27を通じて水熱交換器21に送られ、水熱交換器21において加熱される。加熱された高温水は出湯配管29を通じてタンク15の上部に設けられた入水口からタンク15内に戻される。これにより、この沸上げ運転中のタンク15内は、上部に高温水が貯湯され、下部にいくほど水の温度が低くなっている。
ただし、この沸上げ運転の起動直後において、水熱交換器21に流入するタンク15内の水が水熱交換器21において十分に加熱されていない場合には、沸上げ運転を起動してから水熱交換器21における熱交換が安定するまでの間は、図1(a)に示す水の循環経路を通じてタンク15内の水を循環させるのが好ましい。すなわち、水熱交換器21から出た水は、出湯配管29及び配管77を通じてタンク15の下部に戻される。これにより、沸上げ運転起動直後において水熱交換器21で十分に加熱されていない低温の水がタンク15内の上部に貯留されている高温水の温度を低下させるのを抑制できる。
タンク15内の残湯量は、ユーザが使用可能な高温水の量であり、タンク15内の水の温度と量から求めることができる。本実施形態では、タンク15に3つの温度センサ51,53,55が設けられているので、各温度センサ51,53,55が取り付けられている高さとそれらの検出データから、どの程度の温度の水がどの程度タンク15内に存在するかを把握することができる。
また、制御部33は、空気熱交換器25を除霜する除霜運転の制御も行う。本実施形態における除霜運転では、制御部33は、沸き上げ運転のときよりも電動膨張弁23の開度を大きくするとともに、図1(c)に示すようにタンク15内の湯を水熱交換器21に供給して空気熱交換器25の除霜運転を実行する。この除霜運転では、タンク15内の高温の水を用いて冷媒を加熱するために、タンク15の上部に接続された配管71及び入水配管27を通じてタンク15内の高温水が水熱交換器21に供給される。そして、水熱交換器21において冷媒と熱交換された水が出湯配管29及び配管77を通じてタンク15の下部に戻される。
この除霜運転において、制御部33は、水熱交換器21に流入される冷媒の温度とタンク15内の湯の温度との温度差に基づいて、タンク15から水熱交換器21への湯の供給時期を判断する。その具体的な制御例を以下に示す。
<制御例1>
次に、給湯機11の制御例1について説明する。図2は除霜運転前の沸上げ運転時における冷媒の温度変化、除霜運転時における冷媒の温度変化、及び除霜運転後の沸上げ運転時における冷媒の温度変化を示すグラフである。図3は給湯機11の制御例1における制御の流れを示すフローチャートである。
なお、図2において、実線Aは、圧縮機19から冷媒が吐出される吐出配管に取り付けられた温度センサ59による検出値を示す。一点鎖線Bは、水熱交換器21の上流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、水熱交換器21に流入する冷媒の温度を検出する温度センサ52による検出値を示す。二点鎖線Cは、水熱交換器21の下流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、水熱交換器21から流出する冷媒の温度を検出する温度センサ54による検出値を示す。実線Dは、空気熱交換器25の上流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、空気熱交換器25に流入する冷媒の温度を検出する温度センサ56による検出値を示す。一点鎖線Eは、空気熱交換器25の下流側に接続された冷媒配管に取り付けられ、空気熱交換器25から流出する冷媒の温度を検出する温度センサ58による検出値を示す。
図2に示すように、給湯機11の沸上げ運転中に、除霜運転を実行する条件を満たすと除霜運転が開始される。除霜運転の要否は、例えば空気熱交換器25の温度が予め設定された基準値以下に達したか否かで判断される。本制御例1の場合には、制御部33は、空気熱交換器25の出口温度が−10℃以下に達したとき(図2の符号aで示すポイント)に除霜運転を開始するように制御する。
この除霜運転では、冷媒回路13において、圧縮機19を駆動させ、電動膨張弁23の開度を沸上げ運転時よりも大きく(例えば全開)する。これにより、圧縮機19から吐出された冷媒が大きく温度低下することなく空気熱交換器25に到達するので、空気熱交換器25の除霜を行うことができる。この除霜運転中は、貯湯回路17においてポンプ31を停止させて沸上げ運転を一時的に中断している。
図3に示すように、除霜運転が開始されると、ステップS1において、制御部33は、水熱交換器21に流入する冷媒の温度とタンク15の上部に貯留されている湯の温度とを比較し、前記冷媒の温度が前記湯の温度以上であるか否かを判断する。前記冷媒の温度は温度センサ52により検出され、前記湯の温度は温度センサ51により検出される。
図2に示すように、除霜運転を開始した時点(図2の横軸の経過時間0分の時点)では、水熱交換器21に流入する冷媒の温度はタンク15の上部に貯留されている湯の温度(図2の縦軸の温度T)以上である。この時点では、タンク15の湯は水熱交換器21へ供給されない。その後、時間の経過とともに水熱交換器21に流入する冷媒の温度は徐々に低下し、除霜運転開始からt分経過した時点で前記冷媒の温度が前記湯の温度よりも低くなる。
したがって、制御部33は、前記冷媒の温度が前記湯の温度以上である場合、すなわち図2における除霜運転の経過時間0分からt分までの間には、ステップS3に進む。一方、制御部33は、前記冷媒の温度が前記湯の温度未満である場合、すなわち図2における除霜運転の経過時間t分以降のときにはステップS2に進む。
ステップS2では、制御部33は、図1(c)に示すように、タンク15の上部から配管71及び入水配管27を通じてタンク15内の湯を水熱交換器21に供給開始するように制御し、ステップS3に進む。
ステップS3では、制御部33は、除霜運転終了条件を満たすか否かを判断する。除霜運転終了条件は、例えば空気熱交換器25の温度を基準とすることができる。具体的には、例えば空気熱交換器25の下流側に設けられた温度センサ58の検出値が設定値に達した場合に除霜運転終了条件を満たしていると判断する。本制御例1では、この設定値が10℃に設定されており、図2に示す符号bの時点において温度センサ58による検出値が10℃に達している。
制御部33は、除霜運転終了条件が満たされていない場合にはステップS4に進み、除霜運転終了条件が満たされている場合には除霜運転を終了するように制御する。除霜運転が終了すると、図2に示すように、再び沸上げ運転が開始される。
ステップS4では、制御部33は、その時点でタンク15から水熱交換器21に湯を供給中であるか否かを判断する。制御部33は、その時点で湯を供給中である場合にはステップS3に進み、上記した除霜運転終了条件が満たされているか否かの判断を繰り返す。一方、制御部33は、その時点で湯を供給していない場合にはステップS1に戻って上記制御を繰り返す。
以上説明したように、上記実施形態では、前記除霜運転において、前記制御部33は、水熱交換器21に流入される冷媒の温度とタンク15内の湯の温度との温度差に基づいて、タンク15から水熱交換器21への湯の供給時期を判断するので、仮に、除霜運転中において水熱交換器21に流入される冷媒の温度がタンク15内の湯の温度よりも高い時期には、タンク15内の湯を水熱交換器21に供給しないという判断が可能になる。これにより、水熱交換器21において冷媒が湯からエネルギーを奪われるのを抑制し、しかもその間の湯を無駄に使用することも抑制できる。これにより、効率的な除霜運転が可能となり、しかも除霜運転時におけるタンクの湯の使用量を低減することもできる。
また、上記実施形態のように除霜運転の直前まで沸上げ運転を行っていた場合には、除霜運転において水熱交換器21に流入される冷媒の温度は、除霜運転開始時が最も高く、その後、徐々に低下する傾向にある。したがって、除霜運転中において、水熱交換器21に流入される冷媒の温度がタンク15内の湯の温度よりも高いという状況は、特に除霜運転の開始時に起こりやすい。
上記実施形態では、タンク15内の湯を水熱交換器21に供給する時期は、除霜運転の開始と同時とはせず、前記冷媒の温度が前記湯の温度よりも低くなったときにタンク15から水熱交換器21へ湯が供給開始される。このような制御は、効率的な除霜運転および湯の使用量低減という点で特に望ましい。
前記除霜運転において、前記タンク15の上部から水熱交換器21へ湯が供給され、この湯が水熱交換器21からタンク15の下部に戻される。通常、タンク15内の上部には下部と比べて高温の水が存在するので、本構成を採用することによって、より高温の水を水熱交換器21に供給できるとともに、水熱交換器21において冷媒にエネルギーを与えて温度が低下した水をタンク15の下部に戻すことにより、タンク15の上部にある高温の水の温度が低下するのを抑制できる。
また、上記実施形態では、タンク15の容量が200L以下の小型タンクが用いられており、このような小型タンクを用いる場合には湯切れのおそれが高まるので、湯の使用量を低減する効果が顕著になる。
<制御例2>
図4は給湯機11の制御例2を示すフローチャートである。この制御例2では、制御部33は、冷媒の温度が湯の温度よりも低くなり、かつ、タンク15に貯留されている残湯量が所定量以上であるときに、タンク15から水熱交換器21に湯を供給開始するように制御する。この点が制御例1と異なっている。
すなわち、ステップS11において、制御部33は、水熱交換器21に流入する冷媒の温度とタンク15の上部に貯留されている湯の温度とを比較し、前記冷媒の温度が前記湯の温度以上であるか否かを判断する。制御部33は、前記冷媒の温度が前記湯の温度以上である場合、すなわち図2における除霜運転の経過時間0分からt分までの間には、ステップS14に進む。一方、制御部33は、前記冷媒の温度が前記湯の温度未満である場合、すなわち図2における除霜運転の経過時間t分以降のときにはステップS12に進む。
そして、ステップS12において、制御部33は、タンク15内の残湯量が例えばAリットル以上であるか否かを判断する。制御部33は、残湯量がAリットル以上である場合にはステップS13に進み、残湯量がAリットル未満である場合にはステップS14に進む。具体的には、タンク15の高さ方向中央部に設けられた温度センサ53による検出値が例えば図2に示すT℃以上である場合には残湯量がAリットル以上であると判断する。
ステップS13〜S15の制御は、制御例1のステップS2〜S4と同様である。また、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが制御例1と同様である。
以上のように、本制御例2では、制御部33は、タンク15に貯留されている残湯量が所定量以上である場合にタンク15から水熱交換器21へ湯を供給し、残湯量が所定量に満たない場合には湯を供給しないので、タンク15の湯切れを抑制することができる。
<変形例1>
図5は、給湯機11の変形例1を示す構成図である。図5(a)は沸上げ運転時の貯湯回路における通常の水の流れを示し、図5(b)は除霜運転時の貯湯回路における水の流れを示す。図1の給湯機11では、三方弁73を介して配管71を入水配管27に接続し、三方弁75を介して配管77を出湯配管29に接続することによって除霜運転においてタンク15の上部から水熱交換器21に湯を供給するようにしている。一方、この変形例1では、これらの配管71,77及び三方弁73,75に替えて四方弁79が切換手段として用いられている点が図1の給湯機11と異なっている。
四方弁79は、配管27を通じてタンク15側から水熱交換器21側に向かってタンク15内の水を流す状態と、配管27を通じて水熱交換器21側からタンク15側に向かってタンク15に水を戻す状態とに切換可能である。
図5(a)に示す沸上げ運転時には、ポンプ31が駆動すると、タンク15内の低温の水は、タンク15の下部に接続された配管27を通じて水熱交換器21に送られ、水熱交換器21において冷媒と熱交換した後、配管29を通じてタンク15の上部に戻される。
一方、図5(b)に示す除霜運転時には、四方弁79内の経路を切り換えることによってタンク15内の高温の水は、タンク15の上部に接続された配管29を通じて水熱交換器21に送られ、水熱交換器21において冷媒と熱交換した後、配管27を通じてタンク15の下部に戻される。
<変形例2>
図6は、給湯機11の変形例2を示す構成図である。図6(a)は沸上げ運転時の貯湯回路における通常の水の流れを示し、図6(b)は除霜運転時の貯湯回路における水の流れを示す。この変形例2では、図1の給湯機11における配管71,77及び三方弁73,75に替えて分岐管87,88、電磁弁85,86及び逆止弁81〜84が切換手段として用いられている点が図1の給湯機11と異なっている。
変形例2における前記切換手段は、タンク15側の配管27と分岐管87,87と水熱交換器21側の配管27とを連通させる状態と、水熱交換器21側の配管27と分岐管88,88とタンク15側の配管27とを連通させる状態とに切換可能である。
図6(a)に示す沸上げ運転時には、電磁弁85を開け、電磁弁86を閉じた状態でポンプ31を駆動すると、タンク15内の低温の水は、タンク15の下部に接続された配管27に設けられた電磁弁85、逆止弁81、逆止弁82をこの順に通過して水熱交換器21に送られ、水熱交換器21において冷媒と熱交換した後、配管29を通じてタンク15の上部に戻される。
一方、図5(b)に示す除霜運転時には、電磁弁85を閉じ、電磁弁86を開けた状態でポンプ31を駆動すると、タンク15内の高温の水は、タンク15の上部に接続された配管29を通じて水熱交換器21に送られ、水熱交換器21において冷媒と熱交換した後、配管27に設けられた電磁弁86、逆止弁83、逆止弁84をこの順に通過してタンク15の下部に戻される。
<他の実施形態>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、上記実施形態では、冷媒の温度が湯の温度よりも低くなったときにタンク15から水熱交換器21へ湯を供給開始する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、制御部33は、水熱交換器21に流入される冷媒の温度がタンク15内の湯の温度よりも低くなる前にタンク15から水熱交換器21へ湯を供給開始するように制御してもよい。具体的には、除霜運転を開始してからその後の冷媒の温度変化の推移(例えば図2に示すような温度変化の推移)をある程度予測できる場合には、水熱交換器21への湯の供給を開始するタイミングは、例えば冷媒の温度が湯の温度よりも低くなることを見越したものであってもよい。すなわち、前記タイミングは、冷媒の温度が湯の温度よりも低くなる前で、冷媒の温度と湯の温度との温度差が開始時に比べて所定の範囲まで小さくなった時点であってもよい。
また、上記実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いたが、冷媒としては、二酸化炭素以外に、エチレンやエタン、酸化窒素等の超臨界で使用する冷媒であってもよく、さらには、超臨界で使用する冷媒ではなく、ジクロロジフルオロメタンR−12)やクロロジフルオロメタン(R−22)のような冷媒を使用してもよい。
また、上記実施形態では、タンクの容量が200L以下の小型タンクを用いる場合を例に挙げて説明したが、200Lを超えるタンクを用いてもよい。
11 給湯機
13 冷媒回路
15 タンク
17 貯湯回路
19 圧縮機
21 水熱交換器
23 膨張弁
25 空気熱交換器
27 入水配管
29 出湯配管
31 ポンプ
33 制御部
35 給湯配管
37 給水配管
39,41,51,53,55,57,59 温度センサ

Claims (6)

  1. 圧縮機(19)と水熱交換器(21)と膨張弁(23)と空気熱交換器(25)とを有し、これらを順次冷媒が循環する冷媒回路(13)と、
    水が貯留されるタンク(15)を有し、前記水を前記水熱交換器(21)により加熱可能な貯湯回路(17)と、
    前記水を前記水熱交換器(21)により加熱する沸き上げ運転のときよりも前記膨張弁(23)の開度を大きくするとともに、前記タンク(15)内の湯を前記水熱交換器(21)に供給して前記空気熱交換器(25)の除霜運転を実行する制御手段(33)と、を備えたヒートポンプ式給湯機であって、
    前記除霜運転において、前記制御手段(33)は、前記水熱交換器(21)に流入される前記冷媒の温度と前記タンク(15)内の前記湯の温度との温度差に基づいて、前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)への前記湯の供給時期を判断する、ヒートポンプ式給湯機。
  2. 前記制御手段(33)は、前記除霜運転の開始時において前記冷媒の温度が前記湯の温度よりも高い場合に、前記温度差が前記開始時に比べて所定の範囲まで小さくなった後、前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)へ前記湯を供給開始するように制御する、ヒートポンプ式給湯機。
  3. 前記制御手段(33)は、前記冷媒の温度が前記湯の温度よりも低くなったときに前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)へ前記湯を供給開始するように制御する、請求項2に記載のヒートポンプ式給湯機。
  4. 前記制御手段(33)は、前記タンク(15)に貯留されている残湯量が所定量以上である場合に、前記タンク(15)から前記水熱交換器(21)へ前記湯を供給するように制御する、請求項1〜3のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯機。
  5. 前記除霜運転において、前記タンク(15)の上部から前記水熱交換器(21)へ前記湯が供給され、この湯が前記水熱交換器(21)から前記タンク(15)の下部に戻される、請求項1〜4のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯機。
  6. 前記タンク(15)は容量が200L以下の小型タンクである、請求項1〜5のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯機。
JP2009065749A 2009-03-18 2009-03-18 ヒートポンプ式給湯機 Pending JP2010216751A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009065749A JP2010216751A (ja) 2009-03-18 2009-03-18 ヒートポンプ式給湯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009065749A JP2010216751A (ja) 2009-03-18 2009-03-18 ヒートポンプ式給湯機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010216751A true JP2010216751A (ja) 2010-09-30

Family

ID=42975787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009065749A Pending JP2010216751A (ja) 2009-03-18 2009-03-18 ヒートポンプ式給湯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010216751A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070855A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Sanden Corp ヒートポンプ装置
CN109668356A (zh) * 2018-12-18 2019-04-23 广东芬尼克兹节能设备有限公司 一种热泵机组的除霜控制方法及系统
JP2020020505A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 給湯装置及び給湯装置の制御方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070855A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Sanden Corp ヒートポンプ装置
JP2020020505A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 給湯装置及び給湯装置の制御方法
CN109668356A (zh) * 2018-12-18 2019-04-23 广东芬尼克兹节能设备有限公司 一种热泵机组的除霜控制方法及系统
CN109668356B (zh) * 2018-12-18 2021-01-19 广东芬尼克兹节能设备有限公司 一种热泵机组的除霜控制方法及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5305714B2 (ja) 給湯暖房システム
JP2003222391A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP4507109B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2005147609A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2005147610A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2009300055A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2001263801A (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP2010216751A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2009236424A (ja) ヒートポンプ給湯システム
JP5324826B2 (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP4254532B2 (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP2013170764A (ja) ヒートポンプサイクル装置
JP2005098530A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP5413328B2 (ja) 給湯装置
JP5353328B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2009264714A (ja) ヒートポンプ温水システム
JP3904007B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP3906857B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2007040555A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2010133598A (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2005300008A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2012242012A (ja) 貯湯式給湯機
JP2009085476A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2006234211A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4848971B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置