JP2010216429A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正転・逆転に応じて停止位置を検出する処理の演算負荷を抑制する。
【解決手段】クランクシャフト(出力軸)の正転時と逆転時とで振幅の異なる回転信号RGCを発生させ、前記振幅の違いを判別するために、上側閾値SLHよりも回転信号RGCが高いときにハイレベルとなるコンパレータ出力と、下側閾値SLLよりも回転信号RGCが高いときにハイレベルとなるコンパレータ出力とを発生させる。そして、前記コンパレータ出力のパルス数をそれぞれにカウントさせ、該カウント値からクランクシャフト(出力軸)の停止位置を検出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の出力軸の正転・逆転で異なる回転信号を出力する回転センサを備えた内燃機関に適用される制御装置に関する。
特許文献1には、エンジンの停止過程における逆回転の発生を検出し、クランク角信号のカウント値を減算する、内燃機関の制御装置が開示されている。
特開2006‐233914号公報
ここで、出力軸の正転時と逆転時とで異なる回転信号を出力する回転センサを用いれば、正転・逆転の判断を容易に行え、機関の停止位置を精度良く検出できる。
しかし、逆転発生の有無を前記回転信号に基づいて判断する演算処理を、クランク角位置の更新処理と同様に、回転信号の発生毎に行わせると、CPUの演算負荷が高くなってしまうという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、正転・逆転に応じて機関停止位置を検出する処理を、演算負荷を抑制しつつ実行させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明では、内燃機関の出力軸の正転を示す回転信号の発生数と、前記出力軸の逆転を示す回転信号の発生数とに基づいて、前記出力軸の停止位置を検出するようにした。
上記発明によると、正転・逆転に応じた機関停止位置の検出処理における演算負荷を抑制することができる。
実施形態における内燃機関のシステム構成図である。 実施形態における可変バルブタイミング機構を示す断面図である。 実施形態におけるクランク角センサ、カムセンサ及びリングギアセンサの構造を示す図である。 実施形態におけるクランク角センサ、カムセンサ及びリングギアセンサの出力特性を示すタイムチャートである。 実施形態におけるリングギアセンサ出力の正転・逆転による変化、及び、コンパレータの出力特性を示すタイムチャートである。 実施形態におけるリングギアセンサ出力の処理回路を示す回路図である。 実施形態におけるカウンタのリセット処理及び気筒判別処理を示すフローチャートである。 実施形態における停止位置の検出処理を示すフローチャートである。 実施形態における停止位置の検出例を示すタイムチャートである。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本願発明に係る制御装置が適用される車両用内燃機関101の構成図である。尚、本実施形態においては、前記内燃機関101は、直列4気筒機関であるものとする。
図1において、内燃機関101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装される。
そして、前記電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
各気筒の吸気ポート130には、燃料噴射弁131が設けられる。
前記燃料噴射弁131は、エンジンコントロールユニット(以下、ECUとする。)114からの噴射パルス信号によって開弁駆動されると、所定圧力に調整された燃料を噴射する。
前記燃焼室106内に吸引された燃料は、図示省略した点火プラグによる火花点火によって着火燃焼する。
燃焼室106内の燃焼排気は、排気バルブ107を介して排気管に排出され、フロント触媒コンバータ108及びリア触媒コンバータ109で浄化された後、大気中に放出される。
前記吸気バルブ105及び排気バルブ107は、それぞれ吸気カムシャフト134,排気カムシャフト110に一体的に設けられたカムによって開駆動されるが、吸気カムシャフト134には、可変バルブタイミング機構113が設けられている。
前記可変バルブタイミング機構113は、クランクシャフト120(出力軸)に対する吸気カムシャフト134の回転位相を変化させることで、吸気バルブ105のバルブタイミングを変化させる機構である。
図2は、前記可変バルブタイミング機構113の構造を示す。
前記可変バルブタイミング機構113は、クランクシャフト120と同期して回転するスプロケット25に固定され、このスプロケット25と一体的に回転する第1回転体21と、ボルト22aにより前記吸気カムシャフト134の一端に固定され、吸気カムシャフト134と一体的に回転する第2回転体22と、ヘリカルスプライン26により第1回転体21の内周面と第2回転体22の外周面とに噛合する筒状の中間ギア23と、を有している。
前記中間ギア23には3条ネジ28を介してドラム27が連結されており、このドラム27と中間ギア23との間にねじりスプリング29が介装されている。
前記中間ギア23は、ねじりスプリング29によって遅角方向(図2の左方向)へ付勢されており、電磁リターダ24に電圧を印加して磁力を発生すると、ドラム27及び3条ネジ28を介して進角方向(図2の右方向)へ動かされる。
この中間ギア23の軸方向位置に応じて、回転体21,22の相対位相が変化して、クランクシャフト120に対する吸気カムシャフト134の位相が変化する。
前記電磁リターダ24は、前記ECU114からの制御信号により、機関の運転状態に応じて駆動制御される。
尚、前記可変バルブタイミング機構113は、図2に示した構造のものに限定されず、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させる公知の可変バルブタイミング機構の全てを適用でき、例えば、特開2003−184516号公報に開示される、渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合される可動案内部を備えてなる可変バルブタイミング機構や、特開2007−120406号公報に開示される油圧ベーン式の可変バルブタイミング機構であっても良い。
前記ECU114は、マイクロコンピュータを内蔵し、予め記憶されているプログラムに従って各種センサからの検出信号を演算処理することによって、前記電子制御スロットル104,可変バルブタイミング機構113,燃料噴射弁131等を制御する。
前記各種センサとしては、アクセルペダル116aの踏み込み量(アクセル開度)ACCを検出するアクセル開度センサ116、機関101の吸入空気量Qを検出するエアフローセンサ115、クランクシャフト120(出力軸)の回転に応じて検出信号POSを出力するクランク角センサ117(回転検出器)、スロットルバルブ103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ118、機関101の冷却水温度TWを検出する水温センサ119、前記吸気カムシャフト134の回転に応じて検出信号CAMを出力するカムセンサ133、ブレーキペダル121が踏み込まれたとき(車両のフットブレーキが操作された制動時)にオンになるブレーキスイッチ122、車両の走行速度(車速)VSPを検出する車速センサ123などが設けられている。
更に、前記ECU114には、内燃機関101の運転・停止のメインスイッチであるイグニションスイッチ124のオン・オフ信号や、スタータスイッチ125のオン・オフ信号が入力される。
図3は、前記クランク角センサ117及びカムセンサ133の構造を示す。
前記クランク角センサ117は、クランクシャフト120に軸支され、周囲に被検出部としての突起部151が設けられるシグナルプレート152と、前記機関101側に固定され、前記突起部151を検出して単位クランク角信号(回転信号)POSを出力する回転検出装置153とから構成される。
前記回転検出装置153は、波形整形回路などを含む各種の処理回路を、前記突起部151を検出するピックアップと共に備えている。
前記シグナルプレート152の突起部151は、クランク角で10degのピッチで等間隔に設けられるが、前記突起部151を2つ連続して欠落させてある部分を、クランクシャフト120の中心を挟んで対向する2箇所に設けてある。
尚、突起部151の欠落は、1個であっても良いし、3つ以上連続して欠落させることも可能である。
そして、前記クランク角センサ117(回転検出装置153)から出力されるパルス信号である単位クランク角信号POSは、図4に示すように、クランク角で10deg毎に16個連続して出力された後、2個欠落し、再度16個連続して出力されることを繰り返すようになっている。
従って、欠落後の最初の単位クランク角信号POSから次の欠落部分後の最初の単位クランク角信号POSまでは、クランク角で180degになり、このクランク角180degは、本実施形態の4気筒機関101における気筒間の行程位相差(点火間隔)に相当する。
尚、本実施形態では、前記単位クランク角信号POSを、BTDC60deg及びBTDC70degの位置で欠落させてある。
一方、カムセンサ133は、前記吸気カムシャフト134の可変バルブタイミング機構113が設けられる端部とは逆側の端部に軸支され、周囲に被検出部としての突起部157が設けられるシグナルプレート158と、前記機関101側に固定され、前記突起部157を検出してカム信号CAMを出力する回転検出装置159とから構成される。
前記回転検出装置159は、波形整形回路などを含む各種の処理回路を、前記突起部157を検出するピックアップと共に備えている。
前記シグナルプレート158の突起部157は、カム角で90deg毎に1個、3個、4個、2個と設けられており、突起部157が複数連続して設けられる部分では、突起部157のピッチを、クランク角で30deg(カム角で15deg)に設定してある。
そして、前記カムセンサ133(回転検出装置159)から出力されるパルス信号であるカム角信号CAMは、図4に示すように、カム角で90deg(クランク角で180deg)毎に、1個単独、3個連続、4個連続、2個連続に出力される。
尚、1個単独で出力されるカム信号CAM、及び、複数連続して出力されるカム角信号CAMの先頭信号は、クランク角で180deg間隔に出力される。
前記クランク角で180deg毎に出力されることになるカム角信号CAMの数は、気筒番号を示すものであり、本実施形態の4気筒機関101において、気筒間における行程の位相差がクランク角で180degであり、点火順が第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒であることに対応している。
従って、カム角信号CAMが何個出力されたかを判別することで、次にピストン位置が上死点となる気筒を判別できることになり、この気筒判別の結果に基づいて、燃料噴射や点火を行わせるべき気筒が検出され、該検出結果に基づいて噴射パルス信号や点火信号の出力がなされる。
ここで、単位クランク角信号POSとカム角信号CAMとの位相関係は、前記可変バルブタイミング機構113によってクランクシャフト120に対する吸気カムシャフト134の回転位相が変更されることによって変化する。
そこで、前記単位クランク角信号POSの欠落部分を基準に検出される基準クランク角位置から、前記カム信号CAM(1個単独で出力されるカム信号CAM、又は、複数連続して出力されるカム角信号CAMの先頭信号)が出力されるまでの角度を、前記可変バルブタイミング機構113による位相変化を示す値として検出する。
そして、前記可変バルブタイミング機構113の制御においては、機関運転状態(機関負荷・機関回転速度など)に基づいて目標の回転位相を演算し、実際の回転位相と目標の回転位相との偏差に基づく比例・積分・微分動作等によって、前記電磁リターダ24の操作量をフィードバック制御するようになっている。
更に、本実施形態では、図3に示すように、リングギアセンサ132(回転センサ)が設けられている。
前記クランクシャフト120の端部に軸支されるフライホイールに対して、図外のスタータモータの出力軸に軸支されるギアと噛合う始動用大歯車132aが一体的に設けられており、前記リングギアセンサ132は、前記始動用大歯車132aの各歯を検出して、パルス信号を出力するセンサである。
尚、始動用大歯車132aの歯は、120歯に設定されている。
ここで、前記リングギアセンサ132は、前記始動用大歯車132aの歯を検出することで、クランクシャフト(出力軸)120の1回転当たり120パルスを発生するが、クランクシャフト(出力軸)120の正転時と逆転時とで異なる回転信号RGCを出力する。
具体的には、図5(A)に示すように、前記回転信号RGCは、正転時には上側閾値SLHと下側閾値SLLとで挟まれる領域の中央を中心として、上側閾値SLHと下側閾値SLLとの偏差を上回る振幅で変動し、上側閾値SLHを周期的に横切り、かつ、下側閾値SLLを周期的に横切る。
一方、前記回転信号RGCは、逆転時には、前記上側閾値SLHを中心として、下側閾値SLLを上回る領域で変動し、上側閾値SLHを周期的に横切る。
尚、上側閾値SLH>下側閾値SLL>0Vであるものとし、正転時と逆転時とで回転信号RGCの最大値は同等であるものとする。
即ち、前記回転信号RGCは、正転時・逆転時の双方で、前記上側閾値SLHよりも周期的に高くなる信号であるが、正転時は下側閾値SLLを周期的に下回るのに対し、逆転時には、下側閾値SLLを下回ることがない信号であり、正転・逆転によって下側閾値SLLを下回るか否かが異なる信号である。
換言すれば、回転信号RGCは正転時と逆転時とで異なる振幅になるように出力され、該振幅の違いが、前記上側閾値SLH及び下側閾値SLLと回転信号RGCとの比較で、判定できるようになっている。
前記リングギアセンサ132は、波形発生回路、選択回路などを含む各種の処理回路を、前記始動用大歯車132aの歯を検出するピックアップと共に備えてなり、例えば、始動用大歯車132aの歯を検出するピックアップとして、相互に位相がずれた出力を発生する2つのピックアップを設け、これらのピックアップの出力を比較することで正転・逆転を判定し、該判定結果に基づいて振幅(レベル)の異なるパルス信号RGCを発生するセンサである。
尚、内燃機関101のクランクシャフト120(出力軸)の正転・逆転で異なる回転信号としては、上記のように、正転・逆転で振幅(レベル)の異なる回転信号(パルス信号)の他、例えば、正転・逆転でパルス幅の異なる回転信号であってもよい。
前述のように、リングギアセンサ132から出力される回転信号RGCは、クランクシャフト120(出力軸)の一定回転角毎に出力される信号であって、かつ、クランクシャフト(出力軸)120の正転時と逆転時とで異なる信号である。
従って、前記単位クランク角信号POSに基づいて検出される基準クランク角位置からの回転信号RGCの発生数からクランクシャフト120(出力軸)の回転位置を検出することができ、かつ、機関101の停止直前に機関101が逆転した場合には、逆転による回転位置の変化を検出することができ、停止直前に機関101が逆転してもクランクシャフト120(出力軸)の停止位置を検出することができる。
そして、クランクシャフト120の停止位置(停止時の各気筒のピストン位置)を精度よく判断することができれば、再始動時に早期に燃料噴射・点火を開始させることができる。
例えば、機関101の停止直前に逆転し、クランクシャフト120の停止位置が不明になると、再始動時には、例えば、単位クランク角信号POSの欠落部分の検出を待ってクランクシャフト120の回転位置(各気筒のピストン位置)の検出を再開させる必要が生じ、燃料噴射・点火の開始が遅れる。
本実施形態では、前記ECU114が、内燃機関101のアイドル運転状態で自動停止条件が成立すると内燃機関101を自動停止させ、内燃機関101を自動停止させた後に再始動条件が成立すると、内燃機関101を自動的に再始動させるアイドルストップ制御機能を有しており、内燃機関101を自動的に再始動させる際に、燃料噴射・点火の開始を早期に行えれば、内燃機関101の再始動性を向上させる(再始動に要する時間を短縮する)ことができる。
前記アイドルストップ制御においては、例えば、車速VSPが0km/h、機関回転速度NEが所定回転速度以下、アクセル開度ACCが全閉、ブレーキスイッチ122がON(制動状態)、冷却水温度TWが所定温度以上の各条件が全て成立しているときに、アイドルストップ条件が成立していると判断し、燃料噴射・点火を停止させ、内燃機関101を自動停止させる。
前記所定回転速度は、アイドル回転状態を判断するための値であり、目標アイドル回転速度よりも僅かに高く設定され、また、前記所定温度は、機関101の完暖状態(暖機完了状態)を判断するための値である。
一方、上記のように内燃機関101を自動停止されている状態で、ブレーキスイッチ122がOFF(非制動状態)に切り替わったり、アクセルペダルが踏み込まれたり、自動停止状態の継続時間が基準時間よりも長くなったり、バッテリ電圧の低下を判断したりすると、再始動条件が成立したと判断して、内燃機関101に対する燃料噴射・点火を再開させる。
尚、再始動時には、スタータモータを用いて内燃機関101を回転させ始めることができ、また、スタータモータを用いずに燃焼室内での燃料の燃焼によって内燃機関101を回転させ始めることができる。
次に、前記リングギアセンサ132からの回転信号RGCを用いて行われる、クランクシャフト120(機関の出力軸)の回転位置の検出を詳細に説明する。
図6は、ECU114内部における前記回転信号RGCの処理回路を示す図である。
前記ECU114の内部には、High側コンパレータ114aと、Low側コンパレータ114bとが設けられており、前記回転信号RGCは、前記High側コンパレータ114aと、Low側コンパレータ114bとにそれぞれ入力される。
前記High側コンパレータ114aは、図5(B)に示すように、前記回転信号RGCが上側閾値SLHを上回っている場合にハイレベル信号を出力し、前記回転信号RGCが上側閾値SLH以下であるときにローレベル信号を出力する。
一方、Low側コンパレータ114bは、図5(C)に示すように、前記回転信号RGCが下側閾値SLLを上回っている場合にハイレベル信号を出力し、前記回転信号RGCが下側閾値SLL以下であるときにローレベル信号を出力する。
ここで、図5(A)に示したように、リングギアセンサ132からの回転信号RGCは、正転・逆転の双方で上側閾値SLHを上回り、正転時には下側閾値SLL以下になるものの、逆転時には下側閾値SLL以上のレベルを保持する。
このため、High側コンパレータ114aの出力は、図5(B)に示すように、正転・逆転に関わらず機関101の回転に同期してハイ・ローを繰り返すパルス信号となるのに対し、Low側コンパレータ114bの出力は、図5(C)に示すように、正転時には機関101の回転に同期してハイ・ローを繰り返すパルス信号となるが、逆転時には機関101が回転してもハイレベルを保持することになる。
前記High側コンパレータ114a及びLow側コンパレータ114bの出力を入力するマイクロコンピュータ114cでは、High側コンパレータ114aからの出力の立ち上がり毎にHigh側カウンタCNTHIをカウントアップし、Low側コンパレータ114bの出力の立ち上がり毎にLow側カウンタCNTLOWをカウントアップする。
これにより、前記High側コンパレータ114aからの出力パルスの発生数が、High側カウンタCNTHIによって計数され、Low側コンパレータ114bからの出力パルスの発生数が、Low側カウンタCNTLOWによって計数される。
前記High側カウンタCNTHIとLow側カウンタCNTLOWとは、クランクシャフト120(出力軸)の正転・逆転に応じ、相互に異なるパターンでカウントアップされる2つのカウンタである。
前記High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWのリセットは、図7のフローチャートに示すようにして、前記マイクロコンピュータ114c(ECU114)によって行われる。
図7のフローチャートに示すルーチンは、前記単位クランク角信号POSの発生毎(例えば立ち上がり毎)に実行され、まず、ステップS1001では、今回の単位クランク角信号POSが基準クランク角位置REFに相当する単位クランク角信号POSであるか否かを判断する。
前述のように、単位クランク角信号POSは一部で欠落するように構成され、単位クランク角信号POSの発生周期を計測することで前記欠落位置を検出することができ、欠落位置のクランク角は既知であるから、欠落を検出してからの単位クランク角信号POSの発生数でクランク角位置を10deg単位で検出でき、本実施形態では、BTDC100degを基準クランク角位置REFとして検出する。
ステップS1001で、基準クランク角位置REFでないと判断された場合には、ステップS1002〜ステップS1007を迂回してステップS1008へ進み、ステップS1002〜ステップS1007で実行される処理以外の単位クランク角信号POS発生毎に行われる割り込み処理を実行する。
ステップS1008での処理には、単位クランク角信号POSの発生周期の計測、単位クランク角信号POSの欠落位置の判断、欠落位置からの単位クランク角信号POSの発生数の計数によるクランク角の検出などが含まれる。
一方、ステップS1001において基準クランク角位置REFであると判断されると、ステップS1002へ進む。
ステップS1002では、そのときの機関回転速度NEが所定回転速度NESL(例えば400rpm)以上であるか否かを判断する。
機関回転速度NEは、所定時間内における前記単位クランク角信号POSの発生数や、前記基準クランク角位置REFの検出周期などに基づいて算出される。
また、前記所定回転速度NESLは、アイドル回転速度よりも低い回転速度であって、機関停止に向けた回転速度の減少状態であることを判断するための値として予め適合されており、機関回転速度NEが前記所定回転速度NESL未満である場合には、機関101が停止過程にあると判断できる。
機関回転速度NEが前記所定回転速度NESL以上であって、運転継続中(換言すれば、逆転が生じない速度域)であると判断されると、ステップS1003へ進む。
ステップS1003では、前記Low側カウンタCNTLOWの値が、前回の基準クランク角位置REFの検出時からのカウントアップ値として正しい値になっているか否かを判断する。
後述するように、機関回転速度NEが前記所定回転速度NESL以上である場合には、基準クランク角位置REF毎、即ち、クランク角で180deg毎に前記High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWが零にリセットされるようになっており、かつ、機関回転速度NEが前記所定回転速度NESL以上の運転中は、クランクシャフト120が逆転することはない。
従って、回転信号RGCが正常に出力され、かつ、前記Low側コンパレータ114bにおける比較動作及び該Low側コンパレータ114bの出力パルス数の計数動作が正常になされていれば、ステップS1003に進んだ場合に、Low側カウンタCNTLOWの値が基準クランク角位置REFの検出周期に見合う値(本実施形態では60)であると判断される。
換言すれば、ステップS1003で、Low側カウンタCNTLOWの値が基準クランク角位置REFの検出周期に見合う値になっていないと判断された場合には、Low側カウンタCNTLOWの値が異常であると判断でき、本実施形態の場合、CNTLOW≠60である場合に異常と判断する。
そして、Low側カウンタCNTLOWの値が異常である場合には、Low側カウンタCNTLOWの値に基づくクランクシャフト120の停止位置の検出は行えないことになるので、ステップS1005へ進んで、回転信号RGCの計数データについて異常の有無を示すフラグFRGCSNGに、異常判定状態を示す「1」をセットする。
一方、Low側カウンタCNTLOWの値が正常(CNTLOW=60)であれば、ステップS1004へ進み、前記High側カウンタCNTHIの値が、前回の基準クランク角位置REFの検出時からのカウントアップ値として正しい値になっているか否かを判断する。
そして、High側カウンタCNTHIの値が異常であれば(CNTHI≠60であれば)、ステップS1005へ進んで、回転信号RGCの計数データについて異常の有無を示すフラグFRGCSNGに、異常判定状態を示す「1」をセットする。
また、High側カウンタCNTHIの値が正常(CNTHI=60)である場合、即ち、Low側カウンタCNTLOWの値が正常で、かつ、High側カウンタCNTHIの値が正常である場合には、ステップS1005を迂回してステップS1006へ進むことで、フラグFRGCSNGを初期値である零に保持する。
ステップS1006では、前記High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの値をそれぞれ零にリセットし、基準クランク角位置REFからのパルス発生数が、High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWで計数されるようにする。
ステップS1007では、前回の基準クランク角位置REFから今回の基準クランク角位置REFまでの間で、前記カムセンサ133から出力されたカム角信号CAMの数に基づいて気筒判別(上死点前の気筒の特定)を行い、判別した気筒番号CYLCSを、気筒判別値RSTCYLにセットする。
一方、ステップS1002で、機関回転速度NEが所定回転速度NESL未満であると判断され、機関101の停止過程である場合には、ステップS1003〜ステップS1007を迂回してステップS1008に進むことで、基準クランク角位置REF毎のHigh側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの零リセットをキャンセルする。
即ち、機関回転速度NEが所定回転速度NESL未満になると、それ以降の機関101が停止するまでの間では、基準クランク角位置REFになっても、High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWは零にリセットされず、パルス信号の発生毎にカウントアップされる。
前記High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの値は、機関101のクランクシャフト120の停止位置の検出に用いられ、停止直前からのカウント値があれば停止位置を検出することができるので、運転継続中は、周期的に零にリセットして、カウント値が無用に大きな値になることを抑制する。
前記High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWを用いた停止位置の検出は、図8のフローチャートに示すルーチンに従って行われる。
尚、図8のフローチャートに示すルーチンが、本実施形態における停止位置検出手段としての機能に相当する。
図8のフローチャートに示すルーチンは、定時処理(一定時間毎の割り込み処理)として実行され、まず、ステップS2001では、前記フラグFRGCSNGに零がセットされているか、1がセットされているかを判別する。
そして、前記フラグFRGCSNGに1がセットされている場合には、ステップS2002へ進んで、アイドルストップ制御を禁止する設定を行った後、ステップS2003〜ステップS2006の停止位置の検出処理を迂回して、ステップS2007へ進み、その他の定時処理を実行させる。
前記フラグFRGCSNGに1がセットされている場合には、回転信号RGCの計数データ(High側カウンタCNTHI及び/又はLow側カウンタCNTLOW)が異常であって、前記計数データに基づく停止位置の検出が行えず、アイドルストップ状態からの再始動性が低下する(再始動時間が長くなる)ので、アイドルストップ制御を禁止する。
即ち、High側カウンタCNTHI及び/又はLow側カウンタCNTLOWの値が異常であると、High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの値を用いた内燃機関101の停止位置の検出が正しく行われないから、停止位置に基づいて再始動時の燃料噴射タイミング・点火時期を設定することができなくなる。
このため、再始動時に、スタータモータでクランキングを開始させた後、単位クランク角信号POSの欠落位置を検出し、かつ、気筒判別がなされるまで、燃料噴射・点火を開始させることができず、始動時間が長くなって再始動性が低下する。
そこで、フラグFRGCSNGに1がセットされた場合には、アイドルストップ制御を禁止することで、再始動性が低下した状態でアイドルストップが実行されることがないようにする。
但し、再始動時に、単位クランク角信号POSの欠落位置を検出し、かつ、気筒判別がなされてから、燃料噴射・点火を開始させるようにしても、発進加速を損ねるほどの始動性の低下が生じない場合、或いは、始動性の低下が許容される場合には、停止位置の検出結果を無効とする一方で、アイドルストップ制御の実施を許容することもできる。
一方、フラグFRGCSNGに零がセットされていて、High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの値が正常であると判断されると、ステップS2003へ進む。
ステップS2003では、内燃機関101がアイドルストップ制御によって停止しているか否かを判断する。
ステップS2003での停止判断は、単位クランク角信号POSの入力が所定時間(例えば1秒)以上連続して途絶えている場合に、内燃機関101が停止していると判断する。
前記所定時間は、機関101の逆転による一時的な単位クランク角信号POSの入力停止時間を越える時間に設定され、確実に停止を判断できるように予め適合される。
機関101の停止状態でない場合には、ステップS2007へ進み、その他の定時処理を実行させ、アイドルストップ制御による機関101の停止状態であれば、ステップS2004へ進む。
ステップS2004では、機関101の停止位置STPCNを、High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの値を用い、数式(1)に従って算出する。
STPCN=CNTLOW×2−CNTHI…数式(1)
図9のタイムチャートは、機関101が正転から逆転して停止した場合でのHigh側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの変化を示し、時刻t0でHigh側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWを零にリセットさせた後、時刻t2で正転方向への回転が逆転方向への回転に転じ、逆転状態のまま時刻t4で停止した状態を示す。
ここで、例えば、時刻t1で前記停止位置STPCNの算出がなされたとすると、時刻t0から時刻t1までの間の機関101(クランクシャフト120)の正転時には、High側カウンタCNTHIの値とLow側カウンタCNTLOWの値とは同様にカウントアップされる。
従って、時刻t1においてCNTLOW=CNTHIであり、STPCN=CNTLOW×2−CNTHIは、STPCN=CNTLOW×2−CNTLOW=CNTLOW、又は、STPCN=CNTHI×2−CNTHI=CNTHIと書き換えることができ、High側カウンタCNTHI及びLow側カウンタCNTLOWの値が基準クランク角位置REFからの回転角を示すことになる。
図9に示した例では、時刻t1において、CNTLOW=10かつCNTHI=10であり、停止位置STPCNの算出結果は10になり、時刻t1におけるクランクシャフト120の位置は、最近にカウンタCNTHI,CNTLOWの零リセットを行った基準クランク角位置REF(時刻t0の時点)から、回転信号RGCの10パルス分の角度だけ進んだ位置であると判断できる。
STPCN=CNTLOW×2−CNTHI=10×2−10=10
一方、時刻t4は、機関101が正転から逆転に転じた後に停止した状態であるが、機関101が逆転している間(時刻t2から時刻t4までの間)は、Low側カウンタCNTLOWがカウントアップされないのに対し、High側カウンタCNTHIは、逆転状態でもカウントアップされるため、逆転が生じると、High側カウンタCNTHIの値とLow側カウンタCNTLOWの値とは異なる値になる。
そして、High側カウンタCNTHIの値がLow側カウンタCNTLOWよりも多い分だけ、機関101が逆方向に回転した角度を示し、Low側カウンタCNTLOWの値は、正転方向への回転角を示す。
このため、逆転して機関101が停止した場合の停止位置STPCNは、正転方向への回転角から逆転方向への回転角を減算することで求められ、式で表すと、STPCN=CNTLOW−(CNTHI−CNTLOW)となり、係る式を展開すると、STPCN=CNTLOW×2−CNTHIとなる。
従って、機関101が逆転して停止した場合も、停止位置STPCNを、数式(1)、即ち、STPCN=CNTLOW×2−CNTHIとして算出できる。
換言すれば、CNTHI−CNTLOWが、クランクシャフト120(出力軸)の逆転を示す回転信号の発生数であり、CNTLOWがクランクシャフト120(出力軸)の正転を示す回転信号の発生数である。
図9に示す例では、時刻t4において、CNTLOW=14で、CNTHI=30であり、停止位置STPCNの算出結果は−2になり、最近にカウンタCNTHI,CNTLOWの零リセットを行った基準クランク角位置REF(時刻t0の時点)から、回転信号RGCの−2パルス分の角度だけ進んだ位置(2パルス分だけ戻った位置)であると判断できる。
図9に示す例において、時刻t4の直前の時刻t3のタイミングで、クランク角位置が基準クランク角位置REFになっているが、これは、クランクシャフト120(出力軸)が逆転したために、時刻t0での基準クランク角位置REFに戻ったものである。
即ち、図9は、時刻t0でカウンタCNTHI,CNTLOWの零リセットした後、次の基準クランク角位置REFに到達する前に逆転して時刻t0における基準クランク角位置REFまで戻り、更に、2パルス分だけ逆転して停止した例を示しており、停止位置STPCNを、STPCN=CNTLOW×2−CNTHIとして算出することで、逆転して停止した場合の停止位置を検出できることになる。
ここで、ステップS2004における停止位置STPCNの演算は、機関101の停止を判断してから行われ、機関101の回転中(運転中)は、コンパレータ114a,114bの出力を計数する処理(カウンタCNTHI,CNTLOWのカウントアップ処理)を行えばよいから、正転・逆転を判別して停止位置を検出するための演算負荷を少なくできる。
ステップS2004で停止位置STPCNを演算すると、次のステップS2005では、機関101が停止した時点での気筒判別値STPCYLを、下式に従って算出する。
STPCYL=RSTCYL+(STPCN/60)
上式で、RSTCYLは、最近に求められた気筒判別値(基準ピストン位置になっている気筒の番号)であり、機関停止前にカウンタCNTHI,CNTLOWの零リセットを行った基準クランク角位置REF(時刻t0の時点)で求められた値である。
また、前記停止位置STPCNは、前述のように、機関停止前にカウンタCNTHI,CNTLOWの零リセットを行った基準クランク角位置REF(時刻t0の時点)からの回転角を、回転信号RGCの発生数で表すものであり、クランクシャフト120(出力軸)の1回転当たり前記回転信号RGCは120パルスだけ出力される。
従って、「STPCN/60」は、機関停止前にカウンタCNTHI,CNTLOWの零リセットを行った基準クランク角位置REF(時刻t0の時点)からの回転角が、クランク角180degの何倍であるかを示し、気筒判別値CYLCSは、クランク角180deg毎に更新されるから、「STPCN/60」の演算結果の少数点以下を切り捨てた値(整数値)は、最後の気筒判別値RSTCYLから更新すべき回数を示す。
例えば、停止位置STPCNの絶対値が60パルス未満であれば、「STPCN/60」の演算結果の少数点以下を切り捨てた値は零になって、最後の気筒判別値RSTCYLから変更がないことを示す。
また、停止位置STPCNが60パルスよりも大きく120パルス未満であれば、「STPCN/60」の演算結果の少数点以下を切り捨てた値は1になって、最後の気筒判別値RSTCYLから1回だけ進んだ気筒を、機関101が停止した時点での気筒判別値STPCYLとすればよく、例えば最後の気筒判別値RSTCYLが第4気筒であれば、機関101が停止した時点での気筒判別値STPCYLを第2気筒とする。
また、停止位置STPCNが−60よりも小さく−120よりも大きい場合には、「STPCN/60」の演算結果の少数点以下を切り捨てた値は−1になって、最後の気筒判別値RSTCYLから1回だけ戻った気筒を、機関101が停止した時点での気筒判別値STPCYLとすればよく、例えば最後の気筒判別値RSTCYLが第4気筒であれば、機関101が停止した時点での気筒判別値STPCYLを第3気筒とする。
前記図7のフローチャートのステップS1007における気筒判別値RSTCYLの更新は、機関101の停止過程に入ると(機関回転速度NEが所定速度未満になると)停止されるが、その後の回転角を示す停止位置STPCNの値に基づいて、停止位置での気筒判別値に更新される。
次のステップS2006では、機関101の停止角度STPANGLを下式に従って演算する。
STPANGL=STPCN−(STPCYL−RSTCYL)×60
上式で、「STPCYL−RSTCYL」は、最後の気筒判別値RSTCYLから停止時の気筒判別値STPCYLの違いを、更新回数で示すものとし、例えば、最後の気筒判別の結果RSTCYLが、基準ピストン位置にある気筒として第4気筒を示し、停止時の気筒判別の結果STPCYLが、基準ピストン位置にある気筒として第2気筒を示す場合には、「STPCYL−RSTCYL」を1とする。
そして、前記「STPCYL−RSTCYL」に60パルス(クランク角180deg相当値)を乗算することで、気筒の切り替わりが何パルス分に相当するかを求める。
ここで、STPCNから(STPCYL−RSTCYL)×60を減算すれば、停止気筒のクランク角位置が求められることになる。
例えば、図9の時刻t1が停止位置であったとすると、(STPCYL−RSTCYL)は零であり、STPANGL=STPCN=10となり、時刻t0で判別された気筒が、基準クランク角位置であるBTDC100degから回転信号RGCで10パルス分だけ進んだ位置で停止したことになる。
また、例えば、逆転することなく機関が停止し、前記停止位置STPCNが70であったとすると、機関101が停止した時点での気筒判別値STPCYLは、気筒判別値RSTCYLから1つだけ進んだ気筒になり、(STPCYL−RSTCYL)=1となって、STPANGL=70−1×60=10となり、気筒判別値STPCYLで示される気筒が、基準クランク角位置であるBTDC100degから回転信号RGCで10パルス分だけ進んだ位置で停止したことになる。
上記のようにして、機関101の停止位置が、どの気筒のどの角度位置であるかを示すデータとして検出される。
従って、アイドルストップ状態からの再始動時には、どの気筒から燃料を噴射させ、どの気筒から点火させるべきかが予め分かり、燃焼室内での燃料の燃焼によって内燃機関101を回転させ始める始動が可能となり、また、スタータモータを用いて内燃機関101を回転させ始める場合でも、早期に燃料噴射・点火を開始させることができる。
尚、上記実施形態では、アイドルストップ状態からの再始動時に用いるデータとして、クランクシャフト120(出力軸)の停止位置を検出させたが、停止位置の検出結果を用いる制御を、アイドルストップ状態からの再始動制御に限定するものではない。
また、前記ステップS2002でアイドルストップを禁止した場合には、運転者に対してアイドルストップ制御を禁止していることを、ランプ等によって警告することが好ましい。
また、クランクシャフト120(出力軸)の正転・逆転で異なる回転信号を出力する回転センサは、始動用大歯車132aの歯を検出するセンサに限定されず、単位クランク角信号POSが、欠落することなく、クランクシャフト120(出力軸)の正転・逆転で異なる振幅又はパルス幅で出力されるようにすることができる。
また、図6に示すシステムにおいて、High側コンパレータ114a及びLow側コンパレータ114bの出力をそれぞれにカウントするカウンタを、前記マイクロコンピュータ114cの外部に備えることができる。
また、上記では、正転・逆転に関わらずにパルス数をカウントするHigh側カウンタCNTHIと、正転時にパルス数をカウントするLow側カウンタCNTLOWとを用いたが、正転時にカウントアップされるカウンタと、逆転時にカウントアップされるカウントとを備える構成とすることができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)請求項3記載の内燃機関の制御装置において、
前記停止位置検出手段が、前記2つのカウンタによる計数値のリセットを、前記内燃機関が停止過程に入ってからは禁止することを特徴とする内燃機関の制御装置。
上記発明によると、停止過程に入る前に、計数値が無用に大きくなってしまうことを抑制できる。
(ロ)請求項(イ)記載の内燃機関の制御装置において、
前記停止位置検出手段が、機関回転速度が所定速度未満になった時点で、前記内燃機関が停止過程に入ったことを判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
上記発明によると、機関回転速度に基づいて、機関の停止過程に入ったことを適切に判断できる。
(ハ)請求項2又は3記載の内燃機関の制御装置において、
前記停止位置検出手段が、前記2つのカウンタによる計数値の少なくとも一方が異常値である場合に、前記2つのカウンタによる計数値に基づく停止位置の算出を禁止することを特徴とする内燃機関の制御装置。
上記発明によると、計数結果が異常になった場合に、異常値に基づいて停止位置が誤って検出されてしまうことを抑制できる。
(ニ)請求項2又は3記載の内燃機関の制御装置において、
前記回転センサが出力する回転信号が、正転時・逆転時の双方で、上側閾値SLHよりも周期的に高くなる信号であって、かつ、正転時は下側閾値SLL(下側閾値SLL<上側閾値SLH)を周期的に下回るのに対し、逆転時には、前記下側閾値SLLを下回ることがない信号であり、
前記回転信号が前記上側閾値SLHを上回る場合にハイレベルを出力する第1コンパレータと、前記回転信号が前記下側閾値SLLを上回る場合にハイレベルを出力する第2コンパレータとを備え、
前記2つのカウンタのうちの一方が前記第1コンパレータからのパルス信号の出力をカウントし、他方が前記第2コンパレータからのパルス信号の出力をカウントすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
上記発明によると、正転・逆転によってレベル(振幅)の異なる信号が出力される場合に、正転・逆転によって異なるパターンでの計数を行わせ、正転・逆転に応じた停止位置の検出を行わせることができる。
101…内燃機関、114…エンジンコントロールユニット(ECU)、117…クランク角センサ、120…クランクシャフト、132…リングギアセンサ(回転センサ)、133…カムセンサ、134…カムシャフト

Claims (3)

  1. 内燃機関の出力軸の正転・逆転で異なる回転信号を出力する回転センサを備えた内燃機関に適用される制御装置であって、
    前記出力軸の正転を示す前記回転信号の発生数と、前記出力軸の逆転を示す前記回転信号の発生数とに基づいて、前記出力軸の停止位置を検出する停止位置検出手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記停止位置検出手段が、前記出力軸の正転・逆転に応じ、相互に異なるパターンでカウントアップされる2つのカウンタを備え、該2つのカウンタによる計数値から前記出力軸の停止位置を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記停止位置検出手段が、前記2つのカウンタによる計数値を、前記出力軸の所定回転位置毎にリセットし、前記所定の回転位置を基準に、前記出力軸の停止位置を検出することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015232329A (ja) * 2014-06-03 2015-12-24 コンティネンタル オートモーティヴ フランスContinental Automotive France 自動車用のクランクシャフトセンサの検出閾値を適応させる方法

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