JP2010216424A - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 HCドージングポンプ等の排気管内燃料供給用のポンプを、シリンダ内燃料供給装置に用いられるポンプと兼用することで、装置コストを低減する。ポンプを兼用するシステムを構築するにあたり、極力簡易な構成として、装置コストを一層低減させる。
【解決手段】 シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生すると、兼用ポンプ60を作動させ、第1の開閉弁17を閉状態にして、兼用ポンプ60から燃料を、エア抜き用燃料供給路70上の絞り171を介してシリンダ内燃料供給路10に供給する。また、排気管4内への燃料供給を指令する信号が発生すると、兼用ポンプ60を作動させ、第1の開閉弁17を開状態にして、兼用ポンプ60から燃料を、排気管内燃料供給路20を介して、排気管4へ供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの燃料供給装置に関し、特に、シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを行うエンジンの燃料供給装置に関するものである。
(従来の実施技術)
図10(a)、(b)はそれぞれ、従来のエンジンの燃料供給装置100の構成を例示している。
図10(a)は、フィードポンプ1を介してエンジン2のシリンダ内に燃料を供給するシリンダ内燃料供給装置110を示す。一方、図10(b)は、燃料をエンジン2の排気管4に供給するHC(ハイドロカーボン)ドージング装置120を示す。
図10(a)に示すシリンダ内燃料供給装置110では、燃料タンク5内の燃料が、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10bを介して、フィードポンプ1によって吸い込まれる。フィードポンプ1は、燃料を所定燃圧、たとえば3〜5kgf/cm2程度まで昇圧して供給路10cに吐出する。フィードポンプ1によって昇圧された燃料は、供給路10c、メインフィルタ7、供給路10dを介してサプライポンプ8に吸い込まれる。サプライポンプ8は、燃料を更に所定燃圧、たとえば1000〜1600kgf/cm2程度まで昇圧して供給路10eに吐出する。サプライポンプ8によって昇圧された燃料は、供給路10eを経由して図示しないコモンレール、インジェクタを介してエンジン2のシリンダ内に供給される。エンジン2のシリンダには、高圧の燃料が噴射されて、エンジン2が稼動する。なお、サプライポンプ8で燃料がオーバーフローした場合には、オーバーフローした燃料がオーバーフロー用燃料排出路11を介して燃料タンク5に排出される。
いわゆる「ガス欠」時、つまりエンジン2の稼動中に、燃料タンク5内の燃料が不足して、エンジン2に燃料が供給されない状態となったとき、あるいはプレフィルタ6またはメインフィルタ7を交換したときなどのときには、シリンダ内燃料供給路10にエア(空気)が混入することがある。シリンダ内燃料供給路10にエアが混入すると、シリンダ内燃料供給路10からエアが抜け切るまでの長時間、シリンダ内燃料供給路10を流れる燃料の燃圧が、適切な値まで上昇せず、エンジン2が不調になったり、エンジン始動そのものが困難となる。このために、燃料フィルタ交換の度に定期的に、たとえばエンジン2が500時間稼動する毎に、あるいはガス欠時に、プライミングポンプ9を作動させて、エア抜きを行ない、しかる後にエンジン2を稼動させる必要がある。
スイッチ12がオンされると、リレー13が付勢されて、プライミングポンプ9が作動する。エア抜きは、エンジン2が稼働しない状態で行う必要があるため、エンジン2が非稼働中に、プライミングポンプ9が作動する。
プライミングポンプ9が作動すると、燃料タンク5内の燃料が、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10b、吸込み用燃料供給路30を介して、プライミングポンプ9の吸い込み口9bに吸込まれる。プライミングポンプ9は、燃料をエア抜き用に適した所定燃圧、たとえば3〜5kgf/cm2程度まで昇圧して吐出口9aからエア抜き用燃料供給路31に吐出する。プライミングポンプ9によって昇圧された燃料は、エア抜き用燃料供給路31を介してメインフィルタ7に圧送され、サプライポンプ8を通過しオーバーフロー用燃料排出路11を介して燃料タンク5に排出される。またプライミングポンプ9によって昇圧された燃料は、エア抜き用燃料供給路31を介してメインフィルタ7に圧送され、エア抜き用燃料排出路32を介して燃料タンク5に排出される。これによりシリンダ内燃料供給路10内からエアが抜かれる。
つぎに図10(b)に示すHCドージング装置120について説明する。
近年のエンジン2の排気ガス規制の強化に伴い、排気管4内には、排気ガス後処理装置としてのディーゼル パティキュレート フィルタ14が設けられている。ディーゼルパティキュレートフィルタ14では、エンジン2の排気ガス中の粒子状物質(PM:パーティキュレートマター)が捕集され、大気へのPMの拡散が抑制される。
しかしながら、粒子状物質PMを長期にわたりディーゼルパティキュレートフィルタ14によって捕集していくと、排気管4内で圧力損失が増加して、排気ガスの排出が困難になったり、フィルタの目詰まりが生じ、ディーゼルパティキュレートフィルタ14の機能が低下していく。このため定期的に、たとえばエンジン2が数十時間稼動する毎に、ディーゼルパティキュレートフィルタ14に堆積した粒子状物質PMを除去してディーゼルパティキュレートフィルタ14の機能を再生させる必要がある。かかるディーゼルパティキュレートフィルタ14の再生方式には、種々の方式があるが、その1つの方式に、「HCドージング」方式がある。
すなわち、ディーゼルパティキュレートフィルタ14に堆積されている粒子状物質PMを除去するには、排気ガスの温度を高くして、フィルタに詰まった粒子状物質PM中のすすを燃焼させればよいことがわかっている。そのために、排気管4のうちディーゼルパティキュレートフィルタ14の前段に、酸化触媒15を配置して、酸化触媒15に燃料を噴射して、燃料中のHC(ハイドロ カーボン)と酸化触媒15を酸化反応させて熱を発生させ排気ガスの温度を上昇させるものである。
HCドージング装置120は、ディーゼルパティキュレートフィルタ14の再生のために、排気管4内に燃料を供給するために設けられている。
コントローラ50は、センサ51の検出信号に基づいて、排気ガス後処理装置を再生する時期(以下、単に再生時期という)になったことを判断し、その判断時点で、排気管4内への燃料供給を指令する信号を、HCドージング用ポンプ16、各弁17、19に加える。これによりHCドージング用ポンプ16が作動するとともに、各弁17、19が開弁する。排気管4への燃料の供給は、エンジン2が稼働して排気ガスが排出されている状態で行う必要があるため、エンジン2が稼働中に、HCドージング用ポンプ16が作動する。
HCドージング用ポンプ16が作動すると、燃料タンク5内の燃料が吸込み用燃料供給路41を介してHCドージング用ポンプ16の吸込み口16bに吸い込まれる。
HCドージング用ポンプ16は、燃料を排気管内への供給に適した所定燃圧、たとえば7〜10kgf/cm2程度まで昇圧して吐出口16aから供給路20aに吐出する。HCドージング用ポンプ16により昇圧された燃料は、供給路20a、第1の開閉弁17、流量制御弁19、供給路20b、ノズル21を介して排気管4内に噴射、供給される。
(特許文献にみられる従来技術)
フィードポンプとは別に、エア抜き専用のポンプを設けて、このポンプを作動させて、ディーゼルエンジンの燃料系統のエア抜きを行うという発明は、下記特許文献1に記載されている。
また、上述のHCドージング装置に関する発明は、下記特許文献2、3に記載されている。
また、上述のHCドージング装置と同じく、燃料を排気管に供給する技術として、下記特許文献4にみられるものがある。この特許文献4には、排気管に、排気ガス中のNOxを除去する触媒を設け、この触媒によるNOxの除去率を高めるために、触媒の還元剤としての軽油燃料を高圧の状態で排気管内に噴射して供給するという発明が記載されている。
特開平2−256869号公報 特公平5−34486号公報 特開2000−193824号公報 特開平8−68315号公報
上述したようにHCドージング装置120は、シリンダ内燃料供給装置110と独立して設けられており、HCドージング用ポンプ16は、シリンダ内燃料供給装置110に用いられる各種ポンプ1、8、9とは別に専用のものを用意する必要がある。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、HCドージングポンプ等の排気管内燃料供給用のポンプを、シリンダ内燃料供給装置110に用いられるポンプと兼用することで、装置コストを低減することを解決課題とするものである。
さらに本発明は、ポンプを兼用するシステムを構築するにあたり、極力簡易な構成として、装置コストを一層低減させることを解決課題とするものである。
第1発明は、
燃料ポンプを介してエンジンのシリンダ内に燃料を供給するシリンダ内燃料供給路と、燃料をエンジンの排気管内に供給する排気管内燃料供給路とが備えられたエンジンの燃料供給装置であって、
前記燃料ポンプとは別に設けられ、シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、
兼用ポンプの吐出口とシリンダ内燃料供給路とを連通するエア抜き用燃料供給路と、
兼用ポンプの吐出口と排気管とを連通する排気管内燃料供給路と、
エア抜き用燃料供給路上に設けられた絞りと、
排気管内燃料供給路上に設けられ、排気管内燃料供給路を開閉する第1の開閉弁と、
シリンダ内燃料供給路のエア抜きを指令する信号が発生した場合に、兼用ポンプを作動させ、第1の開閉弁を閉状態にして、兼用ポンプから燃料を、エア抜き用燃料供給路上の絞りを介してシリンダ内燃料供給路に供給するとともに、
排気管内への燃料供給を指令する信号が発生した場合に、兼用ポンプを作動させ、第1の開閉弁を開状態にして、兼用ポンプから燃料を、排気管内燃料供給路を介して、排気管へ供給する制御手段と
が備えられたことを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、
兼用ポンプの吸込み口に連通する吸込み用燃料供給路が設けられ、
エア抜き用燃料供給路または兼用ポンプまたは吸込み用燃料供給路のいずれかに、エア抜き用燃料供給路から兼用ポンプを介して吸込み用燃料供給路に向う燃料の流れを阻止するチェック弁または開閉弁が設けられていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明において、
絞りは、可変絞りであること
を特徴とする。
第4発明は、第1発明において、
シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吸込み口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第1の吸込み用燃料供給路と、
シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吐出口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第2の吸込み用燃料供給路と、
第1の吸込み用燃料供給路上に設けられ、第1の吸込み用燃料供給路を開閉する第1の吸込み用開閉弁と、
第2の吸込み用燃料供給路上に設けられ、第2の吸込み用燃料供給路を開閉する第2の吸込み用開閉弁と、
シリンダ内燃料供給路のエア抜きを指令する信号が発生した場合に、第1の吸込み用開閉弁を開状態にし、第2の吸込み用開閉弁を閉状態にして、前記燃料ポンプの吸込み口側から第1の吸い込み用燃料供給路を介して燃料を、兼用ポンプの吸込み口に吸込ませるとともに、
排気管内への燃料供給を指令する信号が発生した場合に、第2の吸込み用開閉弁を開状態にし、第1の吸込み用開閉弁を閉状態にして、前記燃料ポンプの吐出口側から第2の吸い込み用燃料供給路を介して燃料を兼用ポンプの吸込み口に吸込ませる制御手段と
が備えられたことを特徴とする。
第5発明は、第1発明において、
シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吸込み口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第1の吸込み用燃料供給路と、
シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吐出口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第2の吸込み用燃料供給路と、
第1の吸込み用燃料供給路上に設けられ、燃料ポンプの吸込み口側から兼用ポンプの吸込み口への流れのみを許容する第1のチェック弁と、
第2の吸込み用燃料供給路上に設けられ、燃料ポンプの吐出口側から兼用ポンプの吸込み口への流れのみを許容する第2のチェック弁と
が備えられたことを特徴とする。
第6発明は、第4発明において、
第1の吸込み開閉弁、第2の吸込み開閉弁は、電気信号によって開閉されること
を特徴とする。
第7発明は、
シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、
エア抜き時には、燃料を燃料ポンプの吸込み口側から第1の吸込み用燃料供給路を介して兼用ポンプに吸い込ませるようにし、
排気管への燃料供給時には、燃料を燃料ポンプの吐出口側から第2の吸込み用燃料供給路を介して兼用ポンプに吸い込ませるようにする手段と
が備えられたエンジンの燃料供給装置であることを特徴とする。
第8発明は、
シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、
エア抜き時には、兼用ポンプから排気管内への燃料供給を阻止しつつ、兼用ポンプからシリンダ内燃料供給路への燃料の供給を行わせ、
排気管への燃料供給時には、兼用ポンプからシリンダ内燃料供給路への燃料の供給を抑制しつつ、兼用ポンプから排気管内への燃料供給を行わせる手段と
が備えられたエンジンの燃料供給装置であることを特徴とする。
第1発明では、エンジンの燃料供給装置100には、燃料ポンプ(フィードポンプ)1を介してエンジン2のシリンダ内に燃料を供給するシリンダ内燃料供給路10と、燃料をエンジン2の排気管4内に供給する排気管内燃料供給路20とが備えられている。
兼用ポンプ60は、燃料ポンプ1とは別に設けられ、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きと排気管4内への燃料供給とを兼用している。
兼用ポンプ60の吐出口60aとシリンダ内燃料供給路10は、エア抜き用燃料供給路70によって連通されている。
兼用ポンプ60の吐出口60aと排気管4は、排気管内燃料供給路20によって連通されている。
エア抜き用燃料供給路70上には、絞り171が設けられている。
排気管内燃料供給路20上には、第1の開閉弁17が設けられており、第1の開閉弁17は、排気管内燃料供給路20を開閉する。
制御手段50は、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生すると、兼用ポンプ60を作動させ、第1の開閉弁17を閉状態にして、兼用ポンプ60から燃料を、エア抜き用燃料供給路70上の絞り171を介してシリンダ内燃料供給路10に供給する。また、制御手段50は、排気管4内への燃料供給を指令する信号が発生すると、兼用ポンプ60を作動させ、第1の開閉弁17を開状態にして、兼用ポンプ60から燃料を、排気管内燃料供給路20を介して、排気管4へ供給する。
第1発明によれば、兼用ポンプ60を用いて、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きと、排気管4内への燃料供給とを行うことができるので、装置コストを低減することができる。
また、絞り171を介してシリンダ内燃料供給路10に燃料を供給するようにしたので、ポンプを兼用するシステムを簡易な構成とすることができ、装置コストを一層低減することができる。
また、排気管4内への燃料供給開始時などのときに、排気管内燃料供給路20のうち兼用ポンプ60の吐出口60aと第1の開閉弁17とを連通する供給路20a内の燃圧が高まるような場合であっても、供給路20a内の燃料が絞り171を経由してシリンダ内燃料供給路10に流れ込むため、供給路20a内の燃圧の高まりを抑制できる。これにより兼用ポンプ60の耐久性を向上させることができる。
第2発明では、兼用ポンプ60の吸込み口60bに連通する吸込み用燃料供給路30が設けられる。そして、エア抜き用燃料供給路70または兼用ポンプ60または吸込み用燃料供給路30のいずれかに、チェック弁172(または開閉弁)が設けられる。チェック弁172(または開閉弁)によりエア抜き用燃料供給路70から兼用ポンプ60を介して吸込み用燃料供給路30に向う燃料の流れが阻止される。これにより、エンジン2が稼動中に、燃料がエア抜き用燃料供給路70上の絞り171を通過して、兼用ポンプ60、吸込み用燃料供給路30を経由して、シリンダ内燃料供給路10に還流することを防止することができる。
第3発明では、絞り171は、可変絞りであることを特徴とする。
第4発明では、シリンダ内燃料供給路10のうち燃料ポンプ(フィードポンプ)1の吸込み口1b側の供給路10bと、兼用ポンプ60の吸込み口60bは、第1の吸込み用燃料供給路80によって連通されている。
シリンダ内燃料供給路10のうち燃料ポンプ1の吐出口1a側の供給路10cと、兼用ポンプ60の吸込み口60bは、第2の吸込み用燃料供給路81によって連通されている。
第1の吸込み用燃料供給路80上には、第1の吸込み用燃料供給路80を開閉する第1の吸込み用開閉弁82が設けられている。
第2の吸込み用燃料供給路81上には、第2の吸込み用燃料供給路81を開閉する第2の吸込み用開閉弁83が設けられている。
制御手段50は、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生すると、第1の吸込み用開閉弁82を開状態にし、第2の吸込み用開閉弁83を閉状態にして、燃料ポンプ1の吸込み口1b側から第1の吸い込み用燃料供給路80を介して燃料を、兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込ませる。また、制御手段50は、排気管4内への燃料供給を指令する信号が発生した場合に、第2の吸込み用開閉弁83を開状態にし、第1の吸込み用開閉弁82を閉状態にして、燃料ポンプ1の吐出口1a側から第2の吸い込み用燃料供給路81を介して燃料を兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込ませる。
第4発明によれば、排気管4内への燃料供給を行うときには、燃料ポンプ1の吐出口1a側から燃料が兼用ポンプ60に吸込まれて、燃料が排気管4内への燃料供給に適した燃圧まで昇圧する。
排気管4内への燃料供給時は、エンジン2が稼動しており燃料ポンプ(フィードポンプ)1が作動している。兼用ポンプ60は、燃料ポンプ1によって既に所定圧(3〜5kgf/cm2程度)まで昇圧された燃料を更に、排気管4内への燃料供給に適した燃圧(7〜10kgf/cm2程度)まで昇圧すればよいので、燃圧が上がっていない燃料を昇圧する場合と比べて、兼用ポンプ60の昇圧能力は低くて済む。
一方、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きは、主としてエンジン2の非稼動時に行われる。第2発明によれば、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを行うときには、燃料ポンプ1の吸込み口1b側から燃料タンク5内の燃料を兼用ポンプ60に吸込むようにしているため、エンジン2が非稼動で燃料ポンプ1が作動していないときでも、燃料ポンプ1の吸込み1b側の燃料タンク5から燃料を良好に吸込むことができる。ただし、燃料タンク5内の燃料(大気圧)を、兼用ポンプ60で昇圧したときの燃圧(4kgf/cm2程度)は、燃料ポンプ1の作動により既に所定圧(3〜5kgf/cm2程度)まで昇圧された燃料を更に昇圧させたときの燃圧(7〜9kgf/cm2程度)よりも低くなるが、元々、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きは、排気管4内への燃料供給時よりも低い燃圧でよいため、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを、十分に行うことができる。
第4発明によれば、兼用ポンプ60の昇圧能力を低く抑えることができ、兼用ポンプ60を小型化することができる。
第4発明における第1の吸込み開閉弁82、第2の吸込み開閉弁83を第1のチェック弁、第2のチェック弁で構成して同様の作用効果を奏効させることができる。チェック弁で構成した場合には、弁に作用する燃圧によって弁が自動的に開閉作動するため、第4発明における弁の開閉制御は不要となる(第5発明)。
第6発明では、第4発明における第1の吸込み開閉弁82、第2の吸込み開閉弁83は、電気信号によって開閉される。
第7発明は、第4発明、第5発明の上位概念の発明である。
第8発明は、第1発明の上位概念の発明である。
図1(a)は、実施例のエンジンの燃料供給装置の構成図で、エンジンが非稼動の場合にエア抜きが行なわれるときの動作を説明する図であり、図1(b)は、流量制御弁の機能をノズルの組み込んだ場合の構成図である。 図2は、図1の装置において、エンジンが稼動中にエア抜きもHCドージングも行われないときの動作を説明する図である。 図3は、図1の装置において、エンジンが稼動中にHCドージングが行われるときの動作を説明する図である。 図4は、図1に示す絞りを可変絞りで構成したときの構成図である。 図5は、図1とは異なる実施例のエンジンの燃料供給装置の構成図で、エンジンが非稼動の場合にエア抜きが行なわれるときの動作を説明する図である。 図6は、図5の装置において、エンジンが稼動中にエア抜きもHCドージングも行われないときの動作を説明する図である。 図7は、図5の装置において、エンジンが稼動中にHCドージングが行われるときの動作を説明する図である。 図8は、図5に示す第1の吸込み用開閉弁、第2の吸込み用開閉弁を電気指令信号が与えられることで動作する弁で構成したときの構成図である。 図9(a)は、コントローラの機能ブロック図である。また、図9(b)、(c)は、図1、図2、図3に示す実施例の動作を説明するフローチャートであり、図9(b)は、スイッチの操作に伴う処理を、また図9(c)は、コントローラで行われる処理を示した図である。 図10(a)、(b)は、従来技術の構成図である。
以下、図面を参照して本発明に係るエンジンの燃料供給装置の実施の形態について説明する。
図1(a)は、実施例のエンジンの燃料供給装置100の構成図を示している。
同図1(a)に示すように、実施例のエンジンの燃料供給装置100は、フィードポンプ1を介してエンジン2のシリンダ内に燃料を供給するシリンダ内燃料供給路10と、燃料をエンジン2の排気管4に供給する排気管内燃料供給路20を含んで構成されている。なお、フィードポンプ1は、たとえばトロコイドポンプが用いられる。
シリンダ内燃料供給路10は、燃料タンク5とエンジン2のシリンダ内とを連通している。シリンダ内燃料供給路10には、燃料タンク5、プレフィルタ6、フィードポンプ1、メインフィルタ7、サプライポンプ8、エンジン2が配置されている。エンジン2は、ディーゼルエンジンである。
フィードポンプ1、サプライポンプ8は、燃料ポンプを構成する。プレフィルタ6は、水セパレータを含む燃料フィルタであり、燃料に混入した水を分離して捕集するとともに、燃料に混入したゴミを捕集するために設けられている。メインフィルタ7は、燃料フィルタであり、燃料に混入したゴミを捕集するために設けられている。
シリンダ内燃料供給路10は、各供給路10a、10b、10c、10d、10eからなる。燃料タンク5とプレフィルタ6は、供給路10aによって連通され、プレフィルタ6とフィードポンプ1は、供給路10bによって連通され、フィードポンプ1とメインフィルタ7は、供給路10cによって連通され、メインフィルタ7とサプライポンプ8は、供給路10dによって連通され、サプライポンプ8とエンジン2は、供給路10eによって連通されている。サプライポンプ8と燃料タンク5は、オーバーフロー用燃料排出路11によって連通されている。オーバーフロー用燃料排出路11には、サプライポンプ8から燃料タンク5への燃料の流れのみを許容するチェック弁28が設けられている。
兼用ポンプ60は、フィードポンプ1とは別に設けられている。兼用ポンプ60は、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きと排気管4内への燃料供給、つまりHCドージングとを兼用している。
兼用ポンプ60は、電動ポンプで構成されている。スイッチ12とリレー13と兼用ポンプ60は、電気的に接続されている。兼用ポンプ60は、リレー13が付勢されることにより作動する。シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令するために、スイッチ12がオン操作されると、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生する。この信号は、リレー13に印加されてリレー13が付勢される。リレー13が付勢されることで兼用ポンプ60が作動する。
エア抜きは、吸込み用燃料供給路30と、エア抜き用燃料供給路70と、エア抜き用燃料排出路32と、オーバーフロー用燃料排出路11とを用いて行われる。
供給路10bと兼用ポンプ60の吸い込み口60bは、吸込み用燃料供給路30によって連通されている。ここで、プレフィルタ6の出口側の供給路10bから兼用ポンプ60に燃料を吸い込ませるようにしているのは、プレフィルタ6を通過した清浄度の高い燃料を兼用ポンプ60から吐出させるためである。
兼用ポンプ60の吐出口60aとシリンダ内燃料供給路10のメインフィルタ7は、エア抜き用燃料供給路70によって連通されている。エア抜き用燃料供給路70上には、絞り171が設けられている。図1では、絞り171は、固定絞りを用いている。
絞り171は、開口面積は、つぎの点を考慮して定められのが好ましい。
a)兼用ポンプ60からシリンダ内燃料供給路10側に向けてシリンダ内燃料供給路10内のエア抜きを行うに必要十分な量の燃料が供給されること
b)兼用ポンプ60の耐久性を考慮すること。すなわち、排気管4内への燃料供給開始時などのときに、排気管内燃料供給路20のうち兼用ポンプ60の吐出口60aと第1の開閉弁17とを連通する供給路20a内の燃圧が高まるような場合であっても、供給路20a内の燃料が絞り171を経由してシリンダ内燃料供給路10に流れ込むことで、供給路20a内の燃圧の高まりを抑制すること。
c)ノズル21の性能を考慮して、ノズル21に必要十分な圧の燃料を圧送できるようにすること。すなわち、排気管4内への燃料供給時に、絞り171を介してシリンダ内燃料供給路10側に多少の燃料が流れこみ、排気管内燃料供給路20内の燃圧が多少低くなるようなことがあったとしても、ノズル21に必要十分な圧を圧送して、燃料を良好に噴霧させて、霧化状態の燃料を排気管4に供給できるようにすること。
なお、実施例では、エア抜き用燃料供給路70は、兼用ポンプ60の吐出口60aとシリンダ内燃料供給路10のメインフィルタ7とを連通するものとしているが、エア抜き用燃料供給路70は、兼用ポンプ60の吐出口60aとシリンダ内燃料供給路10の供給路10cとを連通するものであってもよく、また、エア抜き用燃料供給路70は、兼用ポンプ60の吐出口60aとシリンダ内燃料供給路10の供給路10dとを連通するものであってもよい。
メインフィルタ7と燃料タンク5は、エア抜き用燃料排出路32によって連通されている。エア抜き用燃料排出路32には、絞り29が設けられている。
燃料タンク5内の燃料は、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10bを介して、フィードポンプ1に吸い込まれる。フィードポンプ1は、燃料を所定燃圧、たとえば3〜5kgf/cm2程度まで昇圧して供給路10cに吐出する。フィードポンプ1によって昇圧された燃料は、供給路10c、メインフィルタ7、供給路10dを介してサプライポンプ8に吸い込まれる。サプライポンプ8は、燃料を更に所定燃圧、たとえば1000〜1600kgf/cm2程度まで昇圧して供給路10eに吐出する。サプライポンプ8によって昇圧された燃料は、供給路10eを経由して図示しないコモンレール、インジェクタを介してエンジン2のシリンダ内に供給される。エンジン2のシリンダには、高圧の燃料が噴射されて、エンジン2が稼動する。なお、サプライポンプ8で燃料がオーバーフローした場合には、オーバーフローした燃料がオーバーフロー用燃料排出路11を介して燃料タンク5に排出される。
兼用ポンプ60の吐出口60aには、チェック弁172が設けられている。このチェック弁172は、エア抜き用燃料供給路70から兼用ポンプ60を介して吸込み用燃料供給路30に向う燃料の流れを阻止するように配置されている。
なお、チェック弁172は、兼用ポンプ60の吐出口60aに限られず、エア抜き用燃料供給路70または兼用ポンプ60または吸込み用燃料供給路30のいずれか任意の場所に配置することができる。
エンジン2の排気管4内には、排気ガス後処理装置としてのディーゼルパティキュレートフィルタ14が設けられている。ディーゼルパティキュレートフィルタ14では、エンジン2の排気ガス中の粒子状物質(PM:パーティキュレートマター)が捕集され、大気へのPMの拡散が抑制される。
排気管4のうちディーゼルパティキュレートフィルタ14の前段には、酸化触媒15が配置されている。酸化触媒15に燃料が噴射されると(HCドージング)、燃料中のHC(ハイドロ カーボン)と酸化触媒15が酸化反応して熱が発生し排気ガスの温度が上昇する。排気ガスの温度が高くなると、ディーゼルパティキュレートフィルタ14のフィルタに詰まった粒子状物質PM中のすすが燃焼され、ディーゼルパティキュレートフィルタ14の機能が再生される。
排気管内燃料供給路20は、排気管4内に燃料を供給すること(HCドージング)によりディーゼルパティキュレートフィルタ14の再生を行うために設けられている。
排気管内燃料供給路20は、兼用ポンプ60と、排気管4とを連通している。
兼用ポンプ60、第1の開閉弁17、第2の開閉弁18、流量制御弁19、ノズル21は、排気管内燃料供給路20に配置されている。
排気管内燃料供給路20は、供給路20a、20b、20cからなる。
兼用ポンプ60の吐出口60aと第1の開閉弁17は、供給路20aによって連通されている。第1の開閉弁17は、コントローラ50から与えられる電気指令信号に応じて、排気管内燃料供給路20を開閉する。
第1の開閉弁17の出口17aと、第2の開閉弁18と、流量制御弁19の入口19bとは、供給路20bによって連通されている。流量制御弁19とノズル21は、供給路20cによって連通されている。ノズル21は、排気管4に取り付けられており、排気管4内に燃料を噴射する。ノズル21は、酸化触媒15と図示しない排気マニホールドとの間に設けられている。なお、ノズル21を排気マニホールドに設けてもよい。
第2の開閉弁18と燃料タンク5は、燃料排出路40によって連通されている。第2の開閉弁18で燃料がオーバーフローした場合には、オーバーフローした燃料が燃料排出路40を介して燃料タンク5に排出される。
高圧の燃料を酸化触媒15に噴射して燃料の霧化を促進してHCと酸化触媒15との酸化反応を起こさせるには、HCドージング時に、兼用ポンプ60から、エア抜き時に要求される燃圧(3〜5kgf/cm2程度)よりも高い燃圧、たとえば7〜10kgf/cm2程度の燃圧の燃料を吐出する必要がある。
各弁17、18、19は、電気信号を与えることで作動する電磁弁で構成されている。なお、各弁17、18、19を油圧信号を与えることで作動する油圧パイロット方式の弁で構成してもよい。
兼用ポンプ60と、各弁17、18、19と、コントローラ50とは、電気的に接続されている。コントローラ50は、リレー13に電気的に接続されている。エンジン2の非稼動時には、コントローラ50から各弁17、18、19に対する電気指令信号はオフされており、各弁17、18、19は閉じられているとともに、コントローラ50からリレー13に対して与えられる、リレー13を付勢させるための電気指令信号はオフされている。
ノズル21から噴射される燃料の噴射量(単位時間当たりの燃料流量)は、供給路20b内の燃圧とノズル21から燃料を噴射している時間との積算値によって定まる。たとえば流量制御弁19は、所定のデューティ比でオン(開)、オフ(閉)を繰り返し、流量制御弁19がオン(開)されている間、ノズル21に燃料を供給し、ノズル21から燃料を噴射させる。流量制御弁19がオン(開)されている時間とそのときの燃圧との積を累算することで、ノズル21から噴射される燃料の噴射量が定まる。センサ173は、供給路20b内の燃圧を検出する。センサ173の検出信号はコントローラ50に入力される。コントローラ50は、センサ173の検出信号に基づいて、ノズル21から噴射される燃料の噴射量が所望の値になるように、流量制御弁19に制御信号を出力して流量制御弁19の開口のオン/オフを制御する。
図1(b)は、流量制御弁19の機能をノズル21内に組み込んだ場合の構成図を部分的に示している。この場合、センサ173は、第2の開閉弁18と、ノズル21とを連通する供給路20b´に設けられる。コントローラ50は、センサ173の検出信号に基づいて、ノズル21から噴射される燃料の噴射量が所望の値になるように、ノズル21に制御信号を出力してノズル21を制御する。
排気管4には、排気管4内のエンジン2の排気ガスの圧力、あるいはディーゼルパティキュレートフィルタ14の前後の圧力の差圧を検出するセンサ51が設けられている。センサ51の検出信号は、コントローラ50に入力される。コントローラ50は、センサ51の検出信号に基づいて、再生時期になったことを判断する。
以下では、圧力をゲージ圧で表し、絞り171のクラッキング圧が2kgf/cm2に設定され、フィードポンプ1の吐出圧が3kgf/cm2であり、兼用ポンプ60の吐出圧が7kgf/cm2であるとして説明する。なお、これら圧力の数値は、説明をわかりやすくするために例示したものであって、本発明はこれら数値に限定されるものでない。
図9(a)は、コントローラ50の機能ブロック図である。また、図9(b)、(c)は、図1、図2、図3に示す実施例の動作を説明するフローチャートであり、図9(b)は、スイッチ12の操作に伴う処理を、また図9(c)は、コントローラ50で行われる処理を示している。
以下、図9(a)、(b)、(c)を併せ参照して、図1、図2、図3に示す実施例の動作について説明する。なお、図1、図2、図3における黒矢印は燃料の流れを示す。これは図4、図5、図6、図7、図8における実施例でも同様である。
(エア抜き時の動作;図1)
いわゆる「ガス欠」時、つまりエンジン2の稼動中に、燃料タンク5内の燃料が不足して、エンジン2に燃料が供給されない状態となったとき、あるいはプレフィルタ6またはメインフィルタ7を交換したときなどのときには、シリンダ内燃料供給路10にエア(空気)が混入することがある。シリンダ内燃料供給路10にエアが混入すると、シリンダ内燃料供給路10からエアが抜け切るまでの長時間、シリンダ内燃料供給路10を流れる燃料の燃圧が、適切な値まで上昇せず、エンジン2が不調になったり、エンジン始動そのものが困難となる。このために、燃料フィルタ交換の度に定期的に、たとえばエンジン2が500時間稼動する毎に、あるいはガス欠時にエア抜きを行ない、しかる後にエンジン2を稼動させる必要がある。
オペレータは、エンジン2の始動前、エンジン2の非稼動時に、エア抜きを行うため、スイッチ12をオンにする(図9(b)のステップの101の判断YES)。
スイッチ12がオンされると、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生してリレー13が付勢される。リレー13が付勢されることで兼用ポンプ60が作動する。 兼用ポンプ60が作動すると、燃料タンク5内の燃料が、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10b、吸込み用燃料供給路30を介して、兼用ポンプ60の吸い込み口60bに吸込まれる。兼用ポンプ60は、燃料を7kgf/cm2まで昇圧して吐出口60aからエア抜き用燃料供給路70に吐出する。こうしてエンジン2が非稼働中に、兼用ポンプ60が作動する。兼用ポンプ60から吐出された燃圧7kgf/cm2の燃料は、エア抜き用燃料供給路70上の絞り171を通過する(図9(b)のステップ102)。
一方、エンジン2が非稼動中であるため(図9(c)のステップ201の判断NO)、コントローラ50の出力部50cから各弁17、18、19に対する電気指令信号はオフされており、各弁17、18、19は閉じられているとともに、コントローラ50の出力部50cからリレー13に対して与えられる、リレー13を付勢させるための電気指令信号はオフされ、リレー13は消勢されている(図9(c)のステップ202)。ただし、上述したようにオペレータによるスイッチ12のオン操作によってリレー13が付勢されていることになる(図9(b)のステップ102)。
第1の開閉弁17が閉じられ、それにより排気管内燃料供給路20は閉じられているため、兼用ポンプ60から吐出された燃料が、排気管内燃料供給路20を通って排気管4内に供給されることが阻止される。
第1の開閉弁17が閉じられているため、第1の開閉弁17の出口17aの供給路20bは、大気圧となっている。これは、後述するように、供給路20bを介して燃料が排気管4に供給された後で、供給路20b内の圧力を大気圧まで低下させる動作が行なわれるためである。
兼用ポンプ60によって昇圧された燃料は、エア抜き用燃料供給路70の絞り171を介してメインフィルタ7に圧送され、サプライポンプ8を通過しオーバーフロー用燃料排出路11を介して燃料タンク5に排出される。また兼用ポンプ60によって昇圧された燃料は、エア抜き用燃料供給路70の絞り171を介してメインフィルタ7に圧送され、エア抜き用燃料排出路32を介して燃料タンク5に排出される。ここで絞り171の開口面積は、上記a)の点を考慮して定められているため、兼用ポンプ60からシリンダ内燃料供給路10側に向けてシリンダ内燃料供給路10内のエア抜きを行うに必要十分な量の燃料が供給されることになる。これによりシリンダ内燃料供給路10内からエアが抜かれる(図9(b)のステップ103)。
以上のように、エンジン2の非稼動時にシリンダ内燃供給路10のエア抜きが行われる。しかも本実施例によれば、エア抜き時に要求される燃圧(3〜5kgf/cm2程度)よりも高い、HCドージングに適した高圧の燃圧(7kgf/cm2)でエア抜きが行われるため、エア抜きを短時間で行うことができる。
(エア抜きもHCドージングも行われていないエンジン稼動時の動作;図2)
オペレータが図示しないエンジン始動用キースイッチをオンすると、エンジン2が始動して、エンジン2が稼動する(図9(c)のステップ201の判断YES)。これにより図2に示すように、エンジン2の図示しないクランクシャフトに連結されたフィードポンプ1、サプライポンプ8が作動する。
フィードポンプ1が作動すると、燃料タンク5内の燃料は、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10bを介して、フィードポンプ1の吸い込み口1bに吸い込まれる。フィードポンプ1は、燃料を燃圧3kgf/cm2まで昇圧して吐出口1aから供給路10cに吐出する。フィードポンプ1によって昇圧された燃料は、供給路10c、メインフィルタ7、供給路10dを介してサプライポンプ8に吸い込まれる。
コントローラ50では、センサ51の検出信号を入力部50aを介して入力し、演算処理部50bでセンサ51の検出信号に基づき再生時期になっているか否かが判断される。その結果、再生時期になっていないと判断された場合には(図9(c)のステップ203の判断NO)、コントローラ50の出力部50cを介して、排気管4内への燃料供給を指令する信号は生成されない。このためコントローラ50の出力部50cから各弁17、18、19に対する電気指令信号はオフされており、各弁17、18、19は閉じられているとともに、コントローラ50の出力部50cからリレー13に対して与えられる、リレー13を付勢させるための電気指令信号はオフされており、リレー13は消勢されている(図9(c)のステップ204)。
第1の開閉弁17が閉じられているため、第1の開閉弁17の出口17aの供給路20bは、大気圧となっている。これは、後述するように、供給路20bを介して燃料が排気管4に供給された後で、供給路20b内の圧力を大気圧まで低下させる動作が行なわれるためである。
シリンダ内燃料供給路10のエア抜きをしないときには、スイッチ12はオフされている(図9(b)のステップ101の判断NO)。スイッチ12がオフのときには、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号は発生せず、リレー13を付勢させるための電気指令信号はオフされている。
以上のように、リレー13には、リレー13を付勢させるための電気指令信号は加えられておらず、リレー13は消勢している。これにより兼用ポンプ60は作動しない。
このため兼用ポンプ60の吐出口60aからエア抜き用燃料供給路70を介して絞り171に燃料が供給されることはない。
よって兼用ポンプ60からエア抜き用燃料供給路70、排気管内燃料供給路20のいずれにも燃料が吐出されることなくエンジン2が稼動する。
しかし、シリンダ内燃料供給路10側から絞り171を介して燃料がエア抜き用燃料供給路70に流れ込むことがある。これに対しては、チェック弁172が設けられているため、
チェック弁172によりエア抜き用燃料供給路70から兼用ポンプ60を介して吸込み用燃料供給路30に向う燃料の流れが阻止される。これにより、エンジン2が稼動中に、燃料がエア抜き用燃料供給路70上の絞り171を通過して、兼用ポンプ60、吸込み用燃料供給路30を経由して、シリンダ内燃料供給路10に還流することを防止することができる。なお、チェック弁172の代わりに開閉弁を設けて、必要時に開閉弁を閉動作して、エア抜き用燃料供給路70から兼用ポンプ60を介して吸込み用燃料供給路30に向う燃料の流れを阻止するようにしてもよい。
(HCドージング時の動作;図3)
オペレータが図示しないエンジン始動用キースイッチをオンすると、エンジン2が始動して、エンジン2が稼動する(図9(c)のステップ201の判断YES)。これにより図3に示すように、エンジン2の図示しないクランクシャフトに連結されたフィードポンプ1、サプライポンプ8が作動する。
フィードポンプ1が作動すると、燃料タンク5内の燃料は、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10bを介して、フィードポンプ1の吸い込み口1bに吸い込まれる。フィードポンプ1は、燃料を燃圧3kgf/cm2まで昇圧して吐出口1aから供給路10cに吐出する。フィードポンプ1によって昇圧された燃料は、供給路10c、メインフィルタ7、供給路10dを介してサプライポンプ8に吸い込まれる。
コントローラ50で、センサ51の検出信号に基づき再生時期になっていると判断された場合には(図9(c)のステップ203の判断YES)、コントローラ50の出力部50cを介して、排気管4内への燃料供給を指令する信号が生成される。これによりコントローラ50の出力部50cから各弁17、19に対して電気指令信号が出力され、各弁17、19が開かれ、弁18が閉じられるとともに、コントローラ50の出力部50cからリレー13に対して、リレー13を付勢させるための電気指令信号が出力される。これによりリレー13が付勢される(図9(c)のステップ205)。リレー13が付勢されることで兼用ポンプ60が作動する。こうしてエンジン2が稼働中に、兼用ポンプ60が作動する。兼用ポンプ60が作動すると、燃料タンク5内の燃料が、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10b、吸込み用燃料供給路30を介して、兼用ポンプ60の吸い込み口60bに吸込まれる。
兼用ポンプ60は、燃料を排気管4内への供給に適した燃圧7kgf/cm2まで昇圧して吐出口60aから供給路20aに吐出する。兼用ポンプ60により昇圧された燃料は、供給路20a、第1の開閉弁17、流量制御弁19、供給路20b、ノズル21を介して排気管4内に噴射、供給される。流量制御弁19の開口は、HCドージングに必要な流量が得られるようにオン/オフ制御されて、必要な流量の燃料をノズル21に供給する。これにより再生が行われる(図9(c)のステップ206)。第2の開閉弁18は、HCドージングの終了時に閉状態から開状態に変化され、第2の開閉弁18と流量制御弁19の間の燃料供給路20b内の圧力を大気圧まで低下させるように動作する。
兼用ポンプ60の吐出圧7kgf/cm2の燃料は、エア抜き用燃料供給路70上の絞り171にも供給される。
ここで、絞り171の開口面積は、上記b)の点を考慮して定められている。すなわち、排気管4内への燃料供給開始時などのときに、供給路20a内の燃圧が7kgf/cm2を大きく超えて高まることがある。たとえば流量制御弁19の開口が開く前に第1の開閉弁17が開くことがある。このとき兼用ポンプ60の吐出口60a側の供給路20a内の燃圧が非常に高圧となる。このように排気管4内への燃料供給開始時などのときに、供給路20a内の燃圧が7kgf/cm2を大きく超えて高まるような場合であっても、本実施例では供給路20a内の燃料が絞り171を経由してシリンダ内燃料供給路10に流れ込むため、供給路20a内の燃圧の高まりを抑制することができる。これにより兼用ポンプ60の耐久性が向上する。
しかも、絞り171の開口面積は、上記c)の点を考慮して定められているため、排気管4内への燃料供給時に、絞り171を介してシリンダ内燃料供給路10側に多少の燃料が流れこみ、排気管内燃料供給路20内の燃圧が多少低くなるようなことがあったとしても、ノズル21に必要十分な圧を圧送して、燃料を良好に噴霧させて、霧化状態の燃料を排気管4に供給できる。
以上のようにして、エンジン2の稼動時に、HCドージングが行われ、再生が行われる。
以上のように本実施例では、シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、エア抜き時には、兼用ポンプから排気管内への燃料供給を阻止しつつ、兼用ポンプからシリンダ内燃料供給路への燃料の供給を行わせ、排気管への燃料供給時には、兼用ポンプからシリンダ内燃料供給路への燃料の供給を抑制しつつ、兼用ポンプから排気管内への燃料供給を行わせる手段とを備えるようにした。よって兼用ポンプ60を用いて、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きと、排気管4内への燃料供給とを行うことができるので、装置コストを低減することができる。
また、絞り171を介してシリンダ内燃料供給路10に燃料を供給するようにしたので、ポンプを兼用するシステムを簡易な構成とすることができ、装置コストを一層低減することができる。
また、排気管4内への燃料供給開始時などのときに、排気管内燃料供給路20のうち供給路20a内の燃圧が高まるような場合であっても、供給路20a内の燃料が絞り171を経由してシリンダ内燃料供給路10に流れ込むため、供給路20a内の燃圧の高まりを抑制できる。これにより兼用ポンプ60の耐久性を向上させることができる。
図1、図2、図3に示す実施例では、絞り171が、固定絞りで構成される場合を想定して説明したが、絞り171を、可変絞りで構成する実施も可能である。
図4は、図1(a)〜図3に対応する図で、絞り171を、可変絞りで構成した実施例を示している。なお、図4では、HCドージング時の燃料の流れを黒矢印で図示している。
「エア抜き時の動作」、「エア抜きもHCドージングも行われていないときの動作」、「HCドージング時の動作」は、図1〜図3で説明したのと同様であるので説明は省略する。ただし、固定絞りと異なり、可変絞り171の開口面積を各動作に応じて最適に調整する実施が可能となる。たとえばエア抜きを迅速に行いたい場合には、エア抜き時に限り、可変絞り171の開口面積が大きくなるように調整することができる。
図1に示す装置では、一律に、フィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bから燃料を兼用ポンプ60に吸込ませるように構成しているが、エンジン2が稼動しておりHCドージングを行うときには、フィードポンプ1の吐出口1a側の供給路10cから燃料を兼用ポンプ60に吸込ませるように構成して、兼用ポンプ60を、昇圧能力の小さい小型のポンプとする実施も可能である。
図5は、エンジン2が稼動しておらずエア抜きを行うときには、兼用ポンプ60が燃料をフィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bを吸込むようにし、エンジン2が稼動しておりHCドージングを行うときには、兼用ポンプ60が燃料をフィードポンプ1の吐出口1a側の供給路10cを吸込むように構成した実施例を示している。
以下では、図1と同一の構成要素には、同一の符号を付けて、それら構成要素についての説明は適宜省略する。
図5に示す実施例装置では、シリンダ内燃料供給路10のうちフィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bと、兼用ポンプ60の吸込み口60bは、第1の吸込み用燃料供給路80によって連通されている。
また、シリンダ内燃料供給路10のうちフィードポンプ1の吐出口1a側の供給路10cと、兼用ポンプ60の吸込み口60bは、第2の吸込み用燃料供給路81によって連通されている。
第1の吸込み用燃料供給路80上には、第1の吸込み用燃料供給路80を開閉する第1の吸込み用開閉弁82が設けられている。第1の吸込み用開閉弁82は、チェック弁で構成され、フィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bから、兼用ポンプ60の吸込み口60bへの方向の流れのみを許容する。
第2の吸込み用燃料供給路81上には、第2の吸込み用燃料供給路81を開閉する第2の吸込み用開閉弁83が設けられている。第2の吸込み用開閉弁83は、パイロットチェック弁で構成され、フィードポンプ1の吐出口1a側の供給路10cから、兼用ポンプ60の吸込み口60bへの方向の流れのみを許容する。
(エア抜き時の動作;図5)
オペレータは、エンジン2の始動前、エンジン2の非稼動時に、エア抜きを行うため、スイッチ12をオンにする。
スイッチ12がオンされると、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生してリレー13が付勢される。リレー13が付勢されることで兼用ポンプ60が作動する。
一方、エンジン2が非稼動中であるため、フィードポンプ1は作動しておらず、フィードポンプ1の吐出口1aからは燃料は吐出されず吐出口1a側の供給路10cの圧力は、大気圧となっており、第2の吸込み用開閉弁83の入口83bは大気圧となっている。一方、フィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bの圧力は、大気圧となっており、第1の吸込み用開閉弁82の入口82bが同様に大気圧となっている。
兼用ポンプ60の作動により、燃料タンク5内の燃料が、フィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bから、第1の吸込み用燃料供給路80を介して、兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込まれる。兼用ポンプ60は、大気圧の燃料を4kgf/cm2まで昇圧して、エア抜き用燃料供給路70に吐出する。なお、第1の吸込み用開閉弁82の出口82aを通過した燃料は、第2の吸込み用開閉弁83に阻止されて、フィードポンプ1の吐出口1a側の供給路10cに流れ込むことが阻止される。
このように、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生すると、第1の吸込み用開閉弁82が開状態になり、第2の吸込み用開閉弁83が閉状態になって、フィードポンプ1の吸込み口1b側から第1の吸い込み用燃料供給路80を介して燃料が、兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込まれる。その他の動作は図1と同様であり、エア抜きが行われる。
(エア抜きもHCドージングも行われていないエンジン稼動時の動作;図6)
オペレータが図示しないエンジン始動用キースイッチをオンすると、エンジン2が始動して、エンジン2が稼動する。これにより図6に示すように、エンジン2の図示しないクランクシャフトに連結されたフィードポンプ1、サプライポンプ8が作動する。
フィードポンプ1が作動すると、燃料タンク5内の燃料は、供給路10a、プレフィルタ6、供給路10bを介して、フィードポンプ1の吸い込み口1bに吸い込まれる。フィードポンプ1は、燃料を燃圧3kgf/cm2まで昇圧して吐出口1aから供給路10cに吐出する。フィードポンプ1によって昇圧された燃料は、供給路10c、メインフィルタ7、供給路10dを介してサプライポンプ8に吸い込まれる。
コントローラ50で、センサ51の検出信号に基づき再生時期になっていないと判断された場合には、コントローラ50では、排気管4内への燃料供給を指令する信号は生成されない。このためコントローラ50から各弁17、18、19に対する電気指令信号はオフされており、各弁17、18、19は閉じられているとともに、コントローラ50からリレー13に対して与えられる、リレー13を付勢させるための電気指令信号はオフされている。
シリンダ内燃料供給路10のエア抜きをしないときには、スイッチ12はオフされている。スイッチ12がオフのときには、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号は発生せず、リレー13を付勢させるための電気指令信号はオフされている。
以上のように、リレー13には、リレー13を付勢させるための電気指令信号は加えられておらず、リレー13は消勢している。これにより兼用ポンプ60は作動しない。
フィードポンプ1が作動すると、フィードポンプ1の吐出口1aから燃料が吐出され吐出口1a側の供給路10cの燃圧は、3kgf/cm2となり、この燃圧が第2の吸込み用開閉弁83の入口83b側に加えられる。一方、フィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bの圧力は、負圧となっており、第1の吸込み用開閉弁82の入口82bが同様に負圧となる。
このため第1の吸込み用開閉弁82が閉じられるとともに、第2の吸込み用開閉弁83が開かれる。ただし兼用ポンプ60は作動していないため、第2の吸込み用開閉弁83を通過して兼用ポンプ60の吸込み口60bに向かう流れは生じない。
(HCドージング時の動作;図7)
オペレータが図示しないエンジン始動用キースイッチをオンすると、エンジン2が始動して、エンジン2が稼動する。これにより図7に示すように、エンジン2の図示しないクランクシャフトに連結されたフィードポンプ1、サプライポンプ8が作動する。
コントローラ50で、センサ51の検出信号に基づき再生時期になっていると判断された場合には、コントローラ50では、排気管4内への燃料供給を指令する信号が生成される。これによりコントローラ50から各弁17、19に対して電気指令信号が出力され、各弁17、19が開かれ、弁18が閉じられるとともに、コントローラ50からリレー13に対して、リレー13を付勢させるための電気指令信号が出力される。これによりリレー13が付勢される。リレー13が付勢されることで兼用ポンプ60が作動する。こうしてエンジン2が稼働中に、兼用ポンプ60が作動する。
フィードポンプ1が作動すると、フィードポンプ1の吐出口1aから燃料が吐出され吐出口1a側の供給路10cの燃圧は、3kgf/cm2となり、この燃圧が第2の吸込み用開閉弁83の入口83b側に加えられる。一方、フィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bの圧力は、負圧となっており、第1の吸込み用開閉弁82の入口82bが同様に負圧となる。このため第1の吸込み用開閉弁82が閉じられるとともに、第2の吸込み用開閉弁83が開かれ、フィードポンプ1の吐出口1a側の供給路10cから、3kgf/cm2まで昇圧された燃料が、第2の吸込み用燃料供給路81を介して、兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込まれる。兼用ポンプ60は、既に3kgf/cm2まで昇圧された燃料を更に7kgf/cm2まで昇圧して、排気管内燃料供給路20に吐出する。なお、第1の吸込み用開閉弁82の入口82bは負圧になっており第1の吸込み用開閉弁82の出口82aには、高圧(3kgf/cm2)が作用して、第1の吸込み用開閉弁82は閉じられているため、燃料が第1の吸込み用開閉弁82を通過して兼用ポンプ60に吸い込まれたり、第2の吸込み用開閉弁83を通過した燃料が第1の吸込み用開閉弁82を通ってフィードポンプ1の吸込み口1b側の供給路10bに流れ込むことはない。
このように、排気管4内への燃料供給を指令する信号が発生した場合に、第2の吸込み用開閉弁83が開状態になり、第1の吸込み用開閉弁82が閉状態になって、フィードポンプ1の吐出口1a側から第2の吸い込み用燃料供給路81を介して燃料が兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込まれる。その他の動作は図3と同様であり、HCドージングが行われる。
以上のように、図5、図6、図7に示す実施例によれば、排気管4内への燃料供給を行うときには、フィードポンプ1の吐出口1a側から燃料が兼用ポンプ60に吸込まれて、燃料が排気管4内への燃料供給に適した燃圧7kgf/cm2まで昇圧する。
排気管4内への燃料供給時は、エンジン2が稼動しておりフィードポンプ1が作動している。兼用ポンプ60は、フィードポンプ1によって既に所定圧3kgf/cm2程度まで昇圧された燃料を更に、排気管4内への燃料供給に適した燃圧7kgf/cm2程度まで昇圧すればよいので、燃圧が上がっていない燃料を昇圧する場合と比べて、兼用ポンプ60の昇圧能力は低くて済む。
一方、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きは、主としてエンジン2の非稼動時に行われる。本実施例によれば、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを行うときには、フィードポンプ1の吸込み口1b側から燃料タンク5内の燃料を兼用ポンプ60に吸込むようにしているため、エンジン2が非稼動でフィードポンプ1が作動していないときでも、フィードポンプ1の吸込み1b側の燃料タンク5から燃料を良好に吸込むことができる。ただし、燃料タンク5内の燃料(大気圧)を、兼用ポンプ60で昇圧したときの燃圧4kgf/cm2は、フィードポンプ1の作動により既に所定圧3kgf/cm2まで昇圧された燃料を更に昇圧させたときの燃圧7kgf/cm2よりも低くなるが、元々、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きは、排気管4内への燃料供給時よりも低い燃圧でよいため、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きを、十分に行うことができる。
本実施例によれば、兼用ポンプ60の昇圧能力を低く抑えることができ、兼用ポンプ60を小型化することができる。
図5、図6、図7に示す実施例では、第1の吸込み開閉弁82、第2の吸込み開閉弁83をチェック弁で構成した場合を想定して説明したが、第1の吸込み開閉弁82、第2の吸込み開閉弁83を、電気信号によって開閉する弁で構成する実施も可能である。
図8は、図1〜図3に対応する図で、第1の吸込み開閉弁82、第2の吸込み開閉弁83を、電気指令信号が加えられることで開閉動作する電磁弁で構成した実施例を示している。
なお、図8では、HCドージング時の燃料の流れを黒矢印で図示している。
(図8のエア抜き時の動作)
すなわち、「エア抜き時」には、スイッチ12がオンされて、スイッチ12でシリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生すると、スイッチ12から、この指令信号が電気指令信号として、第1の吸込み用開閉弁82に与えられて第1の吸込み用開閉弁82が開状態になる。また、コントローラ50で排気管4内への燃料供給を指令する信号が発生しないため、第2の吸込み用開閉弁83に対する電気指令信号がオフとなって第2の吸込み用開閉弁83が閉状態になる。これによりフィードポンプ1の吸込み口1b側から第1の吸い込み用燃料供給路80を介して燃料が、兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込まれる。
また、コントローラ50で排気管4内への燃料供給を指令する信号が発生しないため、第1の開閉弁17が閉じられる。このため図5と同様にして、HCドージングは行わず、シリンダ内燃料供給路10のエア抜きが行われる。
(図8のエア抜きもHCドージングも行われていないときの動作)
また、「エア抜きもHCドージングも行われていないエンジン稼動時」には、スイッチ12がオフされるためシリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生せず、排気管4内への燃料供給を指令する信号がコントローラ50で生成されないため、コントローラ50によって第1の吸込み用開閉弁82が閉じられるとともに、第2の吸込み用開閉弁83が閉じられる。
また、コントローラ50で排気管4内への燃料供給を指令する信号が生成されないため、第1の開閉弁17は閉じられる。このため図6と同様にエア抜きもHCドージングも行われない。
(図8のHCドージング時の動作)
「HCドージング時」には、スイッチ12がオフされているためシリンダ内燃料供給路10のエア抜きを指令する信号が発生せず、第1の吸込み用開閉弁82に対する電気指令信号がオフとなるため、第1の吸込み用開閉弁82が閉状態になる。また、コントローラ50で排気管4内への燃料供給を指令する信号が生成されるため、第2の吸込み用開閉弁83に対して電気指令信号が与えられて第2の吸込み用開閉弁83が開状態になる。これによりフィードポンプ1の吐出口1a側から高い燃圧の燃料が第2の吸い込み用燃料供給路81を介して兼用ポンプ60の吸込み口60bに吸込まれる。
また、コントローラ50で排気管4内への燃料供給を指令する信号が生成され、この信号が電気指令信号として第1の開閉弁17に加えられて、第1の開閉弁17が開かれる。このため図7と同様にして、HCドージングが行われ排気管4内へ燃料が供給される。
以上のように図5、図6、図7、図8に示す実施例では、シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、エア抜き時には、燃料を燃料ポンプの吸込み口側から第1の吸込み用燃料供給路を介して兼用ポンプに吸い込ませるようにし、排気管への燃料供給時には、燃料を燃料ポンプの吐出口側から第2の吸込み用燃料供給路を介して兼用ポンプに吸い込ませるようにする手段とを備えるようにした。このため兼用ポンプ60の昇圧能力を低く抑えることができ、兼用ポンプ60を小型化することができる。
なお、実施例では、ディーゼルパティキュレートフィルタ14などの排気ガス後処理装置の再生を行うために排気管4に燃料を供給する場合を想定して説明したが、本発明は、このような目的に限定されるわけでなく、任意の目的のために排気管4内に設けられた排ガス後処理装置に対して燃料を供給する場合に、適用することができる。たとえば、排気管4に、排気ガス中のNOxを除去する触媒を設け、この触媒によるNOxの除去率を高めるために、触媒の還元剤としての軽油燃料を高圧の状態で排気管に噴射、供給する場合に本発明を適用してもよい。
また図示はしていないが、第1の開閉弁17の入口に高い燃圧がかかることを抑制して第1の開閉弁17を保護するために、供給路20aのうち第1の開閉弁17の入口付近に、絞りを配置するように構成してもよい。
100 エンジンの燃料供給装置100、1 燃料ポンプ(フィードポンプ)、2 エンジン、10 シリンダ内燃料供給路10と、4 排気管、20 排気管内燃料供給路、60 兼用ポンプ、70 エア抜き用燃料供給路、171 絞り、172 チェック弁、17 第1の開閉弁、50 コントローラ、51 センサ

Claims (8)

  1. 燃料ポンプを介してエンジンのシリンダ内に燃料を供給するシリンダ内燃料供給路と、燃料をエンジンの排気管内に供給する排気管内燃料供給路とが備えられたエンジンの燃料供給装置であって、
    前記燃料ポンプとは別に設けられ、シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、
    兼用ポンプの吐出口とシリンダ内燃料供給路とを連通するエア抜き用燃料供給路と、
    兼用ポンプの吐出口と排気管とを連通する排気管内燃料供給路と、
    エア抜き用燃料供給路上に設けられた絞りと、
    排気管内燃料供給路上に設けられ、排気管内燃料供給路を開閉する第1の開閉弁と、
    シリンダ内燃料供給路のエア抜きを指令する信号が発生した場合に、兼用ポンプを作動させ、第1の開閉弁を閉状態にして、兼用ポンプから燃料を、エア抜き用燃料供給路上の絞りを介してシリンダ内燃料供給路に供給するとともに、
    排気管内への燃料供給を指令する信号が発生した場合に、兼用ポンプを作動させ、第1の開閉弁を開状態にして、兼用ポンプから燃料を、排気管内燃料供給路を介して、排気管へ供給する制御手段と
    が備えられたことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  2. 兼用ポンプの吸込み口に連通する吸込み用燃料供給路が設けられ、
    エア抜き用燃料供給路または兼用ポンプまたは吸込み用燃料供給路のいずれかに、エア抜き用燃料供給路から兼用ポンプを介して吸込み用燃料供給路に向う燃料の流れを阻止するチェック弁または開閉弁が設けられていることを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃料供給装置。
  3. 絞りは、可変絞りであること
    を特徴とする請求項1または2記載のエンジンの燃料供給装置。
  4. シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吸込み口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第1の吸込み用燃料供給路と、
    シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吐出口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第2の吸込み用燃料供給路と、
    第1の吸込み用燃料供給路上に設けられ、第1の吸込み用燃料供給路を開閉する第1の吸込み用開閉弁と、
    第2の吸込み用燃料供給路上に設けられ、第2の吸込み用燃料供給路を開閉する第2の吸込み用開閉弁と、
    シリンダ内燃料供給路のエア抜きを指令する信号が発生した場合に、第1の吸込み用開閉弁を開状態にし、第2の吸込み用開閉弁を閉状態にして、前記燃料ポンプの吸込み口側から第1の吸い込み用燃料供給路を介して燃料を、兼用ポンプの吸込み口に吸込ませるとともに、
    排気管内への燃料供給を指令する信号が発生した場合に、第2の吸込み用開閉弁を開状態にし、第1の吸込み用開閉弁を閉状態にして、前記燃料ポンプの吐出口側から第2の吸い込み用燃料供給路を介して燃料を兼用ポンプの吸込み口に吸込ませる制御手段と
    が備えられたことを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃料供給装置。
  5. シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吸込み口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第1の吸込み用燃料供給路と、
    シリンダ内燃料供給路のうち燃料ポンプの吐出口側の供給路と、兼用ポンプの吸込み口とを連通する第2の吸込み用燃料供給路と、
    第1の吸込み用燃料供給路上に設けられ、燃料ポンプの吸込み口側から兼用ポンプの吸込み口への流れのみを許容する第1のチェック弁と、
    第2の吸込み用燃料供給路上に設けられ、燃料ポンプの吐出口側から兼用ポンプの吸込み口への流れのみを許容する第2のチェック弁と
    が備えられたことを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃料供給装置。
  6. 第1の吸込み開閉弁、第2の吸込み開閉弁は、電気信号によって開閉されること
    を特徴とする請求項4記載のエンジンの燃料供給装置。
  7. シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、
    エア抜き時には、燃料を燃料ポンプの吸込み口側から第1の吸込み用燃料供給路を介して兼用ポンプに吸い込ませるようにし、
    排気管への燃料供給時には、燃料を燃料ポンプの吐出口側から第2の吸込み用燃料供給路を介して兼用ポンプに吸い込ませるようにする手段と
    が備えられたことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  8. シリンダ内燃料供給路のエア抜きと排気管内への燃料供給とを兼用する兼用ポンプと、
    エア抜き時には、兼用ポンプから排気管内への燃料供給を阻止しつつ、兼用ポンプからシリンダ内燃料供給路への燃料の供給を行わせ、
    排気管への燃料供給時には、兼用ポンプからシリンダ内燃料供給路への燃料の供給を抑制しつつ、兼用ポンプから排気管内への燃料供給を行わせる手段と
    が備えられたことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
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