JP2010215243A - 茎の保存袋及び保存方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
本発明の茎の保存袋1は、開口部5を備えた有底な袋状に形成されると共に開口部5を閉じることで内部に茎Sを密閉状態で収容可能とされており、開口部5と反対側の端部は開口部5側に比べて細く絞られた筒状に形成されており、細く絞られた筒状の部分を茎Sごと切断できる構成とされていることを特徴とするものである。
【選択図】図1
Description
例えば特許文献1には茎を収容するのに適した野菜袋が開示されている。特許文献1の野菜袋は、包装フィルムを袋状に形成したものであり、空気や水を入れたまま袋の口を結束すれば茎を密閉状態で収容できるようになっている。それゆえ、持ち運びや抜き取りのときに水やゴミが落ちる心配がなく、売り場や購入者の衣服を汚す心配もない。
また、茎の先(切断面)は長時間に亘って水につけていると腐りやすく、茎を長期間に亘って保管する場合には定期的に茎の先を切断して新たな切断面を出しておく必要がある。ところが、特許文献1の野菜袋のように茎が袋内に収容されていると、袋を開封して茎を取り出した後でなければ切断作業ができない。当然、この切断作業も、一つ一つの袋を開けたり閉じたりする作業を伴うものであり、空気や水の取り替え同様に面倒で時間がかかるものとなっていた。
即ち、本発明の茎の保存袋は、開口部を備えた有底な袋状に形成されると共に当該開口部を閉じることで内部に茎を収容可能とされており、前記開口部と反対側の端部は開口部側に比べて細く絞られた筒状に形成されており、前記細く絞られた筒状の部分を前記茎ごと切断できる構成とされていることを特徴とするものである。
このように茎を保存袋の内部に収容しておけば、茎を抜き取ったり持ち運んだりする際には保存袋を逆さまにすれば水が垂れたりゴミが落ちたりする心配がなく、売り場や購入者の衣服を汚す心配がない。
その上、茎の先端を定期的に切断する場合には、茎の先端ごと開口部と反対側の保存袋の端部を切断すれば、鮮度保持のために必要な茎の切断作業を効率的に行うこともでき、保管時の取り扱いが簡単に行える。
なお、保存袋はエチレンガスを吸収可能な材料から形成されているのが好ましい。茎は自身が発生するエチレンガスを取り込むことでその鮮度が劣化するが、このように袋本体をエチレンガスを吸収可能な材料で形成しておけば、茎に吸収されるエチレンガスの量を低減することができ、茎の鮮度を長期間に亘って維持することが可能となるからである。
このようにすれば、切断された部分から袋本体の内部に新鮮な水や空気が供給されるため、茎を鮮度を落とすことなく長期間に亘って茎を保管できる。また、茎の先端を定期的に切断する場合には、茎の先端ごと開口部と反対側の端部をさらに切断すれば良く、一つ一つの茎を袋内から取り出して切断する必要はない。それゆえ、鮮度保持のために必要な茎の切断作業を効率的に行うことができ、茎の保管が簡単且つ確実に行える。
図1に示されるように、本発明の保存袋1は、ガーデニングショップ、ホームセンター、または種苗店などの販売店で取り扱われる茎Sを収容して保存するものである。このような販売店で販売等される茎Sとしては、サツマイモのほふく茎(いわゆる芋がら)、ネギやアスパラガスなどの野菜類の地下茎、カトレア、イワダレソウなどの草木や、ドラセナ、モンステラ、マングローブ、ユッカ、パキラ、又はポトスなどの観葉植物であって、挿し木で繁殖可能な植物の茎が挙げられる。また、茎Sとしては、活け花やフラワーアレンジメントなどで用いられるバラやカスミソウなどの切り花を含めることもできる。なお、以下の実施形態ではサツマイモのほふく茎が収容された保存袋を例に挙げて、本発明の保存袋1を説明する。
保存袋1の上端側には上方に向かって開口する開口部5が形成されており、この開口部5には折り返しで重なり合ったフィルム2同士を接着するシール部3が形成されており、またこのシール部3の上側には保存袋1を持ち運び易いように手を挿し込める程度の大きさの穴部4が重なり合ったフィルム2同士を連通するように穿孔されている。
保存袋1を構成するフィルム2はエチレンガスを吸収する材料から形成されている。このエチレンガスを吸収する材料としては、例えば、活性炭、ゼオライト、過マンガン酸カリなどを主体としたエチレンガスの吸着剤をフィルム2中に分散配合したものが挙げられる。このようにフィルム2にエチレンガスを吸収可能な材料を分散配合しておけば、茎Sに吸収されるエチレンガスの量を低減することができ、茎Sの鮮度を長期間に亘って維持することが可能となるからである。
粘着剤6は、一度粘着しても再び人の手で剥がすことができる程度の粘着力を発揮できるような接着剤であり、人の手で剥がせない程度に強固に接着できる接着剤に対して疑似接着剤と呼ばれるものである。このような粘着剤6は、フィルム2の材質に合わせて好ましい成分や配合が変化するため一概にその種類を規定することはできないが、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤、ポリ酢酸ビニル系粘着剤などを適宜用いることができる。
そこで、本発明の保存袋1では、開口部5と反対側の端部(下端側)を開口部5側に比べて細く絞られた筒状に形成し、この細く絞られた筒状の部分を挿し込まれた茎Sごと切断できる構成としている。
図3に示されるように、粘着剤6を介して接着し合っているフィルム2同士を剥がして開口部5を開き、この開口部5からゴムやひもなどの結束具で括り付けられた複数本の茎S(茎Sの束)を袋内に入れる。そうすると、上述のように保存袋1は下側に向かうにつれて細く絞られた筒状に形成されているため、この細く絞られた筒状の部分に茎Sの束が入り込むようにして茎Sの束が保存袋1に収容される。
このように保存袋1の切断に合わせて茎Sを新たに切断しておけば、切断面7から茎Sに水や栄養分が十分に補給されやすくなり、茎Sを健常な状態で保存することができる。また、保存袋1は切断された部分が水に浸かっているため、袋内部は外気が浸入しない密閉状態に保持される。それゆえ、そばに置かれた他の植物から発生するエチレンガスが袋内部に浸入して茎Sの鮮度を悪化させることがない。また、保存袋1の外部が空調などにより乾燥していても、水に浸かっている袋の内部は一定の湿度に維持される。それゆえ、鮮度を落とさないように茎Sを保存することができる。
上記実施形態では、サツマイモのほふく茎が収容された保存袋1を例に挙げたが、本発明の保存袋1に収容される茎Sはサツマイモのほふく茎に限定されるものではない。本発明の保存袋1には、例えば挿し木で栽培が可能なパキラやドラセナなどの観葉植物の茎を収容することもできるし、バラやカスミソウなどの切り花を収容することもできる。
上記実施形態では、下側の折り返し端の左右の隅をそれぞれ円弧状に切り取ると共に切り取られた縁同士を貼り合わせることで細く絞られた筒状に形成された保存袋を例に挙げた。しかしながら、開口部5と反対側の袋端部を開口部5側に比べて細く絞られた筒状に形成する方法は、切り取りに限られない。例えば、三角錐形状にカットされたフィルム2同士を貼り合わせたり、有底円筒状に形成されたフィルム2の下側にこれより口径の小さな有底円筒状のフィルム2を取り付けても良い。
上記実施形態では、保存袋1を構成するフィルム2にエチレンガスを吸収する吸着剤が分散配合されたものを例示したが、エチレンガスを吸収する材料はフィルム2に配合されるものに限られない。例えばエチレンガスを吸着する成分を含む鮮度保持剤を保存袋1内に貼り付けたり入れたりしておくこともできる。
2 フィルム
3 シール部
4 穴部
5 開口部
6 粘着剤
7 切断面
S 茎
Claims (4)
- 開口部を備えた有底な袋状に形成されると共に当該開口部を閉じることで内部に茎を収容可能とされており、
前記開口部と反対側の端部は開口部側に比べて細く絞られた筒状に形成されており、
前記細く絞られた筒状の部分を前記茎ごと切断できる構成とされていることを特徴とする茎の保存袋。 - エチレンガスを吸収可能な材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の茎の保存袋。
- 開口部を備えた有底な袋状である共に前記開口部と反対側の端部が開口部側に比べて細く絞られた筒状に形成された保存袋に対して、
前記細く絞られた筒状の部分に前記茎の先端を挿し込んで前記開口部を閉じ、
前記細く絞られた筒状の部分を前記茎ごと切断して水につけることで茎を保存することを特徴とする茎の保存方法。 - 前記保存袋をエチレンガスを吸収可能な材料から形成しておき、
前記茎から発生するエチレンガスを前記保存袋で吸収しながら当該茎を保存することを特徴とする請求項3に記載の茎の保存方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009061306A JP2010215243A (ja) | 2009-03-13 | 2009-03-13 | 茎の保存袋及び保存方法 |
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JP2010215243A true JP2010215243A (ja) | 2010-09-30 |
Family
ID=42974518
Family Applications (1)
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JP2009061306A Pending JP2010215243A (ja) | 2009-03-13 | 2009-03-13 | 茎の保存袋及び保存方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010215243A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017137062A (ja) * | 2016-02-01 | 2017-08-10 | 株式会社常盤産業 | 袋体および包装体 |
JP2021008315A (ja) * | 2019-07-03 | 2021-01-28 | サキョ−株式会社 | リップ付包装袋 |
Citations (4)
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JPH0393473U (ja) * | 1990-01-09 | 1991-09-24 | ||
JPH06329187A (ja) * | 1993-05-20 | 1994-11-29 | Fushimi Jushi Kk | 切花用包装袋 |
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JP2003290007A (ja) * | 2002-04-03 | 2003-10-14 | Hachioji Terminal Biru Kk | 花の陳列用什器 |
-
2009
- 2009-03-13 JP JP2009061306A patent/JP2010215243A/ja active Pending
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