JP2010214874A - パターン形成装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板やフィルムの表面に微細な金型の凹凸パターンを転写成形するナノインプリント法において、離型する際に転写成形された凹凸パターンに欠陥の生じない、連続して安定したパターン形成を行うことの出来る、パターン形成装置及び方法を提供する。
【解決手段】 基板もしくはフイルムの被加工物に、凹凸パターンを有する金型を押し付け凹凸パターンを転写成形するパターン形成装置であって、前記金型を前記被加工物から離型する際の力を検出する検出器と、前記転写成形を連続して行うことによる、前記検出器の測定結果の経時変化から前記金型の凹凸表面に塗布される離型剤の塗布時期を判断する判断手段を備えた装置及び方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板やフイルム上の表面に微細な凹凸パターンを転写成型する、パターン形成の装置及び方法に関する。
基板やフイルムなどの被加工物上に塗布された樹脂材料(以下、インプリント材料)の表面に、ナノメートルレベル(数nmから数百nmの寸法)の微細な凹凸パターンを有する金型を押し付け、パターンを転写成形する方法として、ナノインプリント法がある。ナノインプリント法の中には、光ナノインプリント法や熱ナノインプリント法と呼ばれる工法がある。
光ナノインプリント法について、図6(a)〜(d)を参照しながら以下に簡単に説明する。図6(a)〜(d)は、光ナノインプリント法によるパターン形成の状態を工程順に示す要部断面図である。
先ず、図6(a)に示すように、表面に微細な凹凸パターンが形成された金型30と、インプリント材料22の塗布された被加工物21が、前記金型30の凹凸パターン側と前記被加工物21のインプリント材料22の塗布側とが対向して配置され、パターン形成の位置合わせが行われる。インプリント材料22は、例えば光硬化性樹脂や熱可塑性樹脂である。また、前記金型30の凹凸パターン側の表面には、離型剤31が塗布されている。
次に、図6(b)に示すように、金型30が被加工物21に向けて押し付けられ、インプリント材料22は、金型30の表面の凹凸パターン形状にならい、変形する。
次に、図6(c)に示すように、紫外線200が、金型30側からインプリント材料22に向けて所定時間だけ照射される。
次に、図6(d)に示すように、金型30と被加工物21とを引き離し(以下、離型)すると、金型の凹凸パターンと対の表面形状を成して硬化したインプリント材料22aが被加工物21上に形成されて残る。その後、硬化したインプリント材料22a上に付着して残った離型剤の膜(図示せず)を除去する工程を経る。
特開2008−183731号
前記ナノインプリント法に基づく工法(以下、インプリント)において、被加工物21上のインプリント材料22と金型30とを離型する際の剥離効果を改善するために、金型30の凹凸パターン表面には離型剤31が塗布されている。離型剤31は、一度塗布すれば、ある程度は剥離効果が持続する。離型剤31の剥離効果が十分に残っている状態で離型剤31を再塗布することは、生産性を悪くする要因にもなるため、出来るだけ再塗布をする回数を減らしたい。しかし、インプリントを繰り返し行うに連れて、剥離効果は徐々に弱まってくる。もし、金型30と硬化したインプリント材料22aとの間の剥離効果が弱い状態で離型を行ってしまうと、インプリントで形成したパターンに欠陥が生じることになる。
前記インプリントで形成したパターンの欠陥には、離型する際に発生する欠陥と、離型後に発生する欠陥とに分類することができる。ここでは特に、離型する際に発生する欠陥について着目する。離型する際に発生する欠陥には、硬化したインプリント材料22a自身が破断されてしまう材料破断モードと、硬化したインプリント材料22aと被加工物21とが密着していた界面で剥離してしまう界面剥離モードとがある。
前記剥離時のパターン欠陥例について、図7〜8を用いながら、説明をする。
[材料破壊モード]
図7に、材料破断モードによって生じた、インプリントによるパターン形成後の欠陥例を示す要部断面図を示す。図7で示すように、金型30が被加工物21上の硬化したインプリント材料22aから離型される際に、破断したインプリント材料201が、金型30の表面の凹凸パターンに付着した状態になる。この現象が生じる原因として、次の理由が示される。
(摩擦が起因)
材料破壊モードによるパターン形成後の欠陥の要因として、金型30の凹凸パターンと、これに対向する硬化したインプリント材料22aとの間ではたらく摩擦が示される。前記金型30を離型する際、前記金型30の凹凸パターンと、これに対向する硬化したインプリント材料22aとは、離型剤31を挟んで対向している。しかし、離型する際、離型剤31が減ってくると、金型30の凹凸パターンの側面部と、これに対向する硬化したインプリント材料の凹凸パターンの側面部分22bとが触れあった状態になり、前記側面部分22bにはたらく摩擦が増加する。
前記側面部分22bにはたらく摩擦が増加することにより、離型する際には、硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力がはたらく。もし、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、硬化したインプリント材料22aのもつ弾性変形の限界を示す力(いわゆる、耐力)よりも小さい状態を維持して離型が完了すれば、離型後も硬化したインプリント材料22aの形状は維持される。
しかし、離型する際の、硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、前記耐力を超えてしまうと、硬化したインプリント材料22aには延びが生じ、離型が完了して前記引っ張り上げようとする力がなくなった後も、硬化したインプリント材料22aの変形は残ったままとなる。
さらに、離型中の前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、硬化したインプリント材料22aのもつ弾性変形の許容力よりも大きくなった場合は、インプリントで形成されたパターンの材料内部に変形が生じ、破断や延びなどの欠陥が生じ、破断したインプリント材料201となる。
(密着が起因)
材料破壊モードによるパターン形成後の欠陥の要因として、前記摩擦とは別に、密着による力が起因する場合がある。離型する際、前記金型30の凹凸パターンと、硬化したインプリント材料22aとは、離型剤31を挟んで対向している。離型する際、離型剤31が減ってくると、金型30の表面の凹凸パターンと、硬化したインプリント材料22aの凹凸パターンとは、互いに密着した状態になる。
この状態から金型30をZ方向上向きに動かして離型する際、金型30の下面には離型を妨げる方向(つまりは、Z方向下向き)の力がはたらく一方、硬化したインプリント材料の頭頂部22cに対しては、前記頭頂部22cをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力がはたらく。もし、前記頭頂部22cをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、硬化したインプリント材料22aのもつ弾性変形の限界を示す力(いわゆる、耐力)よりも小さい状態を維持して離型が完了すれば、離型後も硬化したインプリント材料22aの形状は維持される。
しかし、離型する際に、前記硬化したインプリント材料22aを引っ張り上げようとする力が、前記耐力を超えてしまうと、硬化したインプリント材料22aには延びが生じ、変形する。前記延びによる硬化したインプリント材料22aの変形は、金型30の離型が完了して前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力がなくなった後も、残ったままとなる。
また、離型する際の、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、硬化したインプリント材料22aのもつ弾性変形の許容力よりも大きくなった場合は、インプリントで形成されたパターンの材料内部に変形が生じ、破断や延びなどの欠陥が生じ、破断したインプリント材料201となる。
(複合して起因)
また、離型する際の、前記摩擦によるZ方向上向きの力と、前記密着によるZ方向上向きの力とが複合されて、硬化したインプリント材料22aの凹凸パターン表面にはたらく場合がある。前記複合された力が硬化したインプリント材料22aの持つ引張強度よりも大きくなると、硬化したインプリント材料22aは材料内部に亀裂を生じ、それが広がることで破断し、破断したインプリント材料201となる。
金型30に離型剤31を塗布直後は、離型剤31による剥離効果が十分にあり、前記金型30凹凸パターンと、前記硬化したインプリント材料22aの凹凸パターンとはお互い密着しにくくなっている。そのため、離型する際の、前記金型30凹凸パターンと、前記硬化したインプリント材料22aの凹凸パターンとが接する側面部分に生じる摩擦は小さい。また、離型する際の、前記金型30凹凸パターンと、前記硬化したインプリント材料22aの凹凸パターンとの密着力も小さい。
しかし、パターン形成を繰り返し行うことにより、離型剤31による剥離効果が弱くなってくると、前記摩擦や前記密着による力は大きくなり、離型する際に硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が大きくなり、前記耐力よりも大きくなると、硬化したインプリント材料22aが断裂してしまう。こうなると、所望のパターン形成が出来ず、欠陥品となる。その上、破断したインプリント材料201の個片は金型30に付着し、その後のパターン形成において欠陥を生じさせる。
[界面剥離モード]
次にもう一例、パターン形成後の欠陥例を示す。図8に、インプリントによるパターン形成後の欠陥例を示す要部断面図を示す。図8に示すように、被加工物21上の硬化したインプリント材料22aと、金型30とが離型される際に、剥離したインプリント材料202が、金型30の表面の凹凸パターンに付着した状態になる。
この現象が生じる原因としては、離型する際の前記金型30凹凸パターンと前記硬化したインプリント材料22aの凹凸パターンとの間で生じる前記摩擦や前記密着による力もしくは前記複合力で示される、硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、硬化したインプリント材料22aと被加工物21との密着力よりも大きくなったことが示される。
離型剤31の塗布直後は、離型剤31による剥離効果が十分にあり、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力は小さい。そのため、離型しても、硬化したインプリント材料22aに欠陥は生じない。しかし、離型剤31による剥離効果が弱くなってくると、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力は大きくなってくる。
そして、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が、硬化したインプリント材料22aと被加工物21との密着力よりも大きくなると、硬化したインプリント材料22aの一部が被加工物21から剥離してしまう。こうなると、所望のパターン形成が出来ず、欠陥品となる。その上、剥離したインプリント材料202の個片は金型30に付着し、その後のパターン形成において欠陥を生じさせる原因となる。
前記のようにインプリントで形成したパターンに欠陥が生じると、製品としては欠陥品となってしまう。また、金型の凹凸パターン内にインプリント材料の一部が残留したまま生産を継続すると、次の被加工物にも欠陥が連鎖して生じることとなる。
そこで本発明の目的は、基板やフイルムの表面に微細な金型の凹凸パターンを転写成形するナノインプリント法において、離型する際に転写成形された凹凸パターンに欠陥の生じない、連続して安定したパターン形成を行うことの出来る、パターン形成装置及び方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
基板もしくはフイルムの被加工物に、凹凸パターンを有する金型を押し付け凹凸パターンを転写成形するパターン形成装置であって、
前記金型を前記被加工物から離型する際の力を検出する検出器と、
前記転写成形を連続して行うことによる、前記検出器の測定結果の経時変化から
前記金型の凹凸表面に塗布される離型剤の塗布時期を判断する判断手段を備えていることを特徴とするパターン形成装置である。
請求項2に記載の発明は、
基板もしくはフイルムの被加工物に、凹凸パターンを有する金型を押し付けて凹凸パターンを転写形成するパターン形成方法であって、
前記金型を前記被加工物に押し付けるステップと、
前記被加工物から前記金型を離型させるステップとを有しており、
前記金型を離型させるステップが、前記金型を離型する際の力を検出させるステップと、
前記転写成形を連続して行うことによる、前記金型を離型する際の力を検出させた測定結果の経時変化から、前記金型の凹凸表面に塗布される離型剤の塗布時期を判断するステップと、を有していることを特徴とするパターン形成方法である。
本発明のパターン形成装置および方法によれば、金型を離型する際の力を検出し、その検出した力の経時変化から離型剤を再塗布する最適時期が分かるため、欠陥品の発生を防止することができ、生産性を向上させることができる。
本発明の実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態の一例を示す機器構成図である。 (a)〜(c)本発明の実施形態の一例を示す要部断面図である。 本発明の実施形態によるパターン形成の際の荷重変化を示すグラフである。 本発明の実施形態による離型時最大荷重の変化の一例を示すグラフである。 (a)〜(d)光ナノインプリント法によるパターン形成の状態を工程順に示す要部断面図である。 インプリントによるパターン形成後の欠陥例を示す要部断面図である。 インプリントによるパターン形成後の欠陥例を示す要部断面図である。
本発明を実施するための形態について、図を用いながら説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施形態の一例を示す機器構成図である。
図3(a)〜(c)は、本発明の実施形態の一例を示す要部断面図であり、パターン形成の際における各部状態の変化を示している。
各図において直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、XY平面を水平面、Z方向を鉛直方向とする。特にZ方向は矢印の方向を上とし、その逆方向を下と表現する。
パターン形成装置1には、被加工物21を載置する被加工物保持部2と、前記被加工物21の上方に配置された金型30を上方から吊り下げて保持しながらZ方向に移動が可能な構造にした金型保持部3と、被加工物保持部2が載設されている装置ベース11に共に載設された支柱12と梁13とからなる門型の構造をした装置フレーム部10と、パターン形成装置1内の各機器を制御する制御部4とが含まれている。
金型保持部3は、装置フレーム部10の梁13から吊り下げて保持されおり、金型上下駆動駆動部305によりZ方向に移動させることができ、金型30を被加工物21に押し付けたり、被加工物21から離型したりすることができる。
パターン形成装置1は前記のような構造をしているので、金型30を被加工物21に押し付け、被加工物21に対して荷重をかけられるようになっている。また、金型30を被加工物21から離型する際に、金型30に対して被加工物21とは逆方向に荷重をかけられるようになっている。
被加工物保持部2には、被加工物保持台23が装置ベース11上に載設されており、その上に被加工物21が載置される。被加工物21は、インプリントにおける金型30を押し付けたり離型する際に、被加工物保持台23から外れたり位置ずれしないように、載置される。また、前記被加工物21は、インプリントが終わった後は被加工物保持台23から簡単に取り外しができるよう、かつ、次の被加工物21を被加工物保持台23に簡単に載置できるようになっている。
被加工物21の表面には、インプリント材料22が塗布されている。光インプリント法におけるインプリント材料22としては、光硬化性樹脂などの材料が例示される。光硬化性樹脂は、紫外線などの特定波長領域を含む光を所定時間以上照射することにより、硬化する性質を持つ。
金型保持部3には、金型30と、金型ホルダー301と、金型上下駆動機構302と、荷重検出器303と、金型上下駆動駆動部305とが含まれる。
前記金型30は、前記被加工物21に対向するように、前記金型ホルダー301によって上方より保持されて配置されている。前記金型ホルダー301は、金型上下駆動機構302にて上方より保持されており、前記金型ホルダー301と前記金型上下駆動機構302との間には、荷重検出器303が配置されている。前記金型上下駆動機構302は、装置ベース11上に配置された支柱12上の梁13からなる門柱型の構造物から吊り下げられるように配置されている。また、前記金型上下駆動機構302は、金型上下機構駆動部305により、Z方向に移動可能な構造をしている。
図2に示すように、制御部4には、制御用コンピュータ40と、前記制御用コンピュータに接続された情報入力手段41と、情報出力手段42と、発報手段43と、情報記録手段44とが含まれている。
前記情報入力手段41としては、キーボードやマウスやスイッチなどが例示される。
前記情報出力手段42としては、画像表示ディスプレイやランプなどが例示される。
前記発報手段43としては、ブザーやスピーカなどが例示される。
前記情報記録手段44としては、半導体記録媒体や磁気記録媒体や光磁気記録媒体などが例示される。
また、制御用コンピュータ40には、前記金型上下機構駆動部305と接続された金型上下機構駆動用アンプ306が接続されており、前記金型上下機構駆動部305を制御して金型30をZ方向に移動させることが出来るようになっている。
パターン形成装置1は、前記のような機器構成及び配置をしているため、金型30をZ方向の任意の位置に移動させ、かつ静止させることが可能な構造となっている。
次に、図3(a)〜(c)を用いながら、本発明の実施形態によるパターン形成の際における各部状態の変化を示す。
図3(a)は、本発明の実施形態の一例を示す要部断面図であり、パターン形成前の状態を示している。
被加工物21の上面に、インプリント材料22が塗布されている。金型30は、金型表面の凹凸パターン面を被加工物21と対向させて、基板保持部301にて保持されている。基板保持部301は、金型上下駆動機構302にて上方より保持されており、金型ホルダー301と金型上下駆動機構302との間には、荷重検出器303が配置されている。
荷重検出器303としては、歪みゲージやロードセルなどの、外部加わった力を電気信号に変換して出力するものが例示される。荷重検出器303は、信号変換器304を介して制御部4の制御用コンピュータ40に接続されており、金型ホルダー301に働く荷重を測定することが出来る。
前記荷重検出器303は、金型30と金型ホルダー301の重量による荷重と、離型する際に硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力を検出するものであり、本発明の金型30を被加工物21から離型する際の力を検出する検出器に相当する。
次に、金型上下機構駆動部305の動作により、金型上下駆動機構302をZ方向下向きに移動させる。金型上下駆動機構302をZ方向下向きに移動させるとともに、前記金型上下駆動機構302に載設されている荷重検出器303及び金型ホルダー301、金型30もZ方向下向きに移動させる。
図3(b)は、本発明の実施形態の一例を示す要部断面図であり、金型30が、被加工物21の上面に塗布されたインプリント材料22に押し付けられ、インプリント材料22が金型30の表面形状にならい変形し、その状態で均衡している様子を示している。この時、金型30が取り付けられた金型ホルダー301の上面301a,301bは、金型上下駆動機構302の下面302a,302bによりZ方向下向きに押し付けられている。インプリントでは、この状態を維持しながらインプリント材料22に紫外線(図示せず)を所定時間だけ照射し、インプリント材料22を硬化させる。
次に、前記インプリント材料22は前記紫外線を所定時間だけ照射されて硬化した後は、金型30を被加工物21から離すようにZ方向上向きに移動させ、金型30と被加工物21とを離型する。このとき、金型上下機構駆動部305の動作により、金型上下駆動機構302を、Z方向上向きに移動させる。金型上下駆動機構302をZ方向上向きに移動させるとともに、前記金型上下駆動機構302に載設されている荷重検出器303及び金型ホルダー301、金型30をZ方向上向きに移動させる。
図3(c)は、本発明の実施形態の一例を示す要部断面図であり、パターン形成後に金型を離型している状態を示している。このとき、金型30と硬化したインプリント材料22aとの間には、前記摩擦や前記密着による力が発生するため、荷重検出器303から出力される荷重の値は、金型30と金型ホルダー301の重量による荷重よりも、大きな値を示す。
図3(a)〜(c)において、金型上下駆動機構302と金型上下駆動機構駆動部305として、ラック・アンド・ピニオンと一般に呼ばれる機構を例示した。この他にウォームギアを用いた機構やカム機構やリンク機構などの回転動力を直線往復運動に変換する機構や、油圧や空気圧などのアクチュエータによる直動機構を選択しても良い。
次に、図4に示しながら、荷重検出器303から出力される荷重変化の様子を説明する。図4は、本発明の実施形態によるパターン形成の際の荷重変化を示すグラフであり、横軸に時間t、縦軸に荷重Fを示す。
先ず、インプリントの開始時(S100)から、荷重測定を開始する。この時は、荷重検出器303には、金型30と金型ホルダー301の重量による荷重がかかっている。この状態の時に、荷重検出器303から出力される荷重の値を、便宜上ゼロとして取り扱う。
その後、金型30が下降し、インプリント材料に接触し始めると、荷重検出器303にかかっていた金型30の荷重の一部が減少するため、荷重検出器から出力される荷重の値は小さくなる。
さらに、金型上下駆動機構302の下面302a,302bにて、金型ホルダー301の上面301a,301bが押し込まれ、金型ホルダー301に取り付けられた金型30がZ方向下向きに押し込まれた状態(S101)になると、荷重検出器303にかかる荷重は最小となり、荷重検出器303から出力される荷重の値は一定となる。
そして、金型30がZ方向下向きに押し込まれたまま、インプリント材料22に紫外線が所定時間だけ照射され、インプリント材料が硬化されるまで、この状態が維持される。
インプリント材料22が硬化した後、金型30が被加工物21から離型され始める(S102)されると、荷重検出器303に加わる力が大きくなり、荷重の値が大きくなってゆく。金型30と硬化したインプリント材料22aとが離れる寸前(S103)が、荷重の値が最大となる。
その後、金型から硬化したインプリント材料22aが徐々に剥離するにつれて、荷重の値は徐々に小さくなってゆく。
金型30と硬化したインプリント材料22aとが完全に離型(S104)されたら、荷重検出器303にかかる荷重は、金型30と金型ホルダー301の重量による荷重だけとなり、S100の状態と同じく、荷重検出器303から出力される荷重の値はゼロを示すことになる。
インプリントの1回のサイクルが終了(S105)したら、荷重計測を終了する。前記S100〜S105までのステップを、インプリント毎に繰り返し、S103の時に荷重検出器303で計測された荷重を離型時最大荷重Fmaxとし、荷重の計測を続ける。
次に、図5に示しながら、離型時最大荷重Fmaxの変化の様子を説明する。図5は、本発明の実施形態による離型時最大荷重の変化の一例を示すグラフであり、横軸にインプリント回数n、縦軸に離型時最大荷重Fmaxを示す。
離型剤31が塗布された直後(S201)は、離型する際の剥離効果が十分にあり、
金型30と硬化したインプリント材料22aとの間にはたらく前記摩擦や前記密着による力もしくは前記複合力による、硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力は小さく、離型時最大荷重Fmaxの値も小さい。
しかし、離型剤31を再塗布せず、インプリントを繰り返すと、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力が徐々に増加する。こうなると、離型時最大荷重Fmaxの値は徐々に大きくなってくる(S202)。
さらに、離型剤31を再塗布せず、インプリントを繰り返すと、前記硬化したインプリント材料22aをZ方向上向きに引っ張り上げようとする力がさらに増加する(S203)。この場合、離型時最大荷重Fmaxの値はさらに大きくなってくる。
S203の様なインプリント回数になると、金型30の離型後に前記図7や図8で示したような、パターン形成後の欠陥が生じ始める。更にインプリントを継続すると、前記欠陥は増えてゆく。つまり、S203で示される状態は、インプリントで金型を離型する際にパターンの欠陥が発生する、臨界点であると考えて良い。
しかし、S203よりも少ないインプリント回数であれば、離型時最大荷重Fmaxの値は、S203の状態で出力される荷重の値よりも小さく、前記図7や図8で示したようなパターン形成後の欠陥は認められない(S204)。
前記硬化したインプリント材料22aの欠陥の生じやすさは、インプリントで形成される凹凸パターンの形状やアスペクト比、インプリント材料の種類、つまりはパターン転写され、硬化したインプリント材料22a自身の強度によって決まる。そのため、離型剤31の再塗布を行う時期を管理し、最適に保つことは非常に重要である。
パターン形成装置1では、離型剤31を再塗布せずにインプリントを継続させ、S203で示される、インプリントで形成されたパターンに欠陥が生じ始めるときの荷重をFsとし、設定する。また、この荷重Fsよりも小さな荷重、つまりはS204で示される荷重を事前警告荷重Fmとし、設定する。
前記の値Fsに対して、前記事前警告荷重Fmをどれ位の値に設定するかは、経験則や安全率を考慮して適宜決定するものとする。
前記荷重Fsや前記事前警告荷重Fmは、インプリントで使用する金型30の凹凸パターンの違いや、インプリント材料22の違いや、被加工物21の寸法の違い等に応じた品種毎に設定され、設定され品種毎に紐付けされたデータとして、制御部4の情報記録手段44に記憶される。また、前記荷重Fsや前記事前警告荷重Fmは、制御部4の情報記録手段44から適宜読み出し可能なようにしておく。
パターン形成装置1の制御部4では、前記のように記憶しておいた荷重Fs,Fmが適宜読み出され、離型する際の荷重検出器303からの測定値との大きさが比較され、どちらの値が大きいかが判断される。前記判断結果をもとに、パターン形成後の欠陥が生じ始めるよりも前に、離型剤31の再塗布を行う時期かどうか、前記制御部4で判断ができるようになる。
もし、インプリント毎に計測された離型時最大荷重Fmaxが、前記比較の結果、前記荷重Fmよりも小さければ、まだ離型剤31の再塗布を行う時期ではないと判断できるので、離型剤31を再塗布することなく、インプリントを継続する。
もし、インプリント毎に計測された離型時最大荷重Fmaxが、前記比較の結果、前記荷重Fmよりも大きければ、離型剤31を再塗布ふる時期であると判断できるので、次回インプリントを開始する前に離型剤31を再塗布する時期である旨を、制御部4の情報表示手段42や発報手段43を通じて、作業者に知らせるようにする。
これにより作業者は、次回のインプリントに先だって、金型の交換または離型剤31の再塗布などの処置を講ずるようにできる。もしくは、作業者が処置を講ずるのではなく、パターン形成装置1の中で自動的に離型剤31を再塗布できるようにしても良い。
前記のように、離型剤31の再塗布を適宜繰り返せば、インプリントを連続して行う場合に、離型剤31の再塗布を必要以上に行うことがなくなる。その結果、離型剤31の塗布回数を必要最小限に留めることが出来る。そして、離型剤31の効果がある状態を維持できるため、その後のパターン形成における欠陥の発生を防止し、歩留まりを向上させることができる。
もし、インプリント毎に計測された離型時最大荷重Fmaxが、前記荷重Fsよりも大きいと判断されれば、離型する際に硬化したインプリント材料22aに欠陥が生じたと判断できるので、次回インプリントは行わず、情報表示手段42や発報手段43を通じて、点検の必要がある旨を作業者に知らせるようにする。
これにより、不良品が連鎖して発生することがなくなり、不良品の発生を最小限にとどめることができる。
1 パターン形成装置
2 被加工物保持部
3 金型保持部
4 制御部
11 装置ベース
12 支柱
13 梁
21 被加工物
22 インプリント材料
22a 硬化したインプリント材料
22b 硬化したインプリント材料の側面部分
22c 硬化したインプリント材料の頭頂部分
23 被加工物保持台
30 金型
31 離型剤
32 金型移動方向
33 金型のくぼみ
34 密閉空間
35 金型の凹凸パターンの側面部分
40 制御用コンピュータ
41 情報入力手段
42 情報表示手段
43 発報手段
44 情報記録手段
200 紫外線
201 破断したインプリント材料
202 剥離したインプリント材料
301 金型ホルダー
301a 金型ホルダーの上面
301b 金型ホルダーの上面
302 金型上下駆動機構
302a 金型上下駆動機構の下面
302b 金型上下駆動機構の下面
303 荷重検出器
304 信号変換器
305 金型上下機構駆動部
306 金型上下機構駆動用アンプ

Claims (2)

  1. 基板もしくはフイルムの被加工物に、凹凸パターンを有する金型を押し付け凹凸パターンを転写成形するパターン形成装置であって、
    前記金型を前記被加工物から離型する際の力を検出する検出器と、
    前記転写成形を連続して行うことによる、前記検出器の測定結果の経時変化から
    前記金型の凹凸表面に塗布される離型剤の塗布時期を判断する判断手段を備えていることを特徴とするパターン形成装置。
  2. 基板もしくはフイルムの被加工物に、凹凸パターンを有する金型を押し付けて凹凸パターンを転写形成するパターン形成方法であって、
    前記金型を前記被加工物に押し付けるステップと、
    前記被加工物から前記金型を離型させるステップとを有しており、
    前記金型を離型させるステップが、前記金型を離型する際の力を検出するステップと、
    前記転写成形を連続して行うことによる、前記金型を離型する際の力を検出させた測定結果の経時変化から、前記金型の凹凸表面に塗布される離型剤の塗布時期を判断するステップと、を有していることを特徴とするパターン形成方法。
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