JP2010213295A - 通信システムにおけるデータ送信の方法とシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】通信システムにおけるデータ送信の方法とシステムであって、逆方向リンク上で増加したデータスループットを可能にする装置及び方法を提供する。
【解決手段】TDMA時間間隔でデータを送信することを希望しているアクセス端末は、アクセス端末の逆方向リンク品質測定基準とTDMA時間間隔の焦燥関数とを評価して好機レベル(OL1)を決定する。アクセス端末は自身が送信可能なデータレートを推定し、それに応じてデータタイプを生成する。アクセス端末は次に、パケット準備完了チャネル上で次の値を送信するためのルールが満足されているかどうかを判定する。ルールが満足されると、アクセス端末は要求されたデータレートと好機レベルをパケット要求(PR)チャネル上でタイムスロットnとn+1とで通信する。
【選択図】図7

Description

本発明は、有線通信システム又は無線通信システムにおける通信に関する。詳しくは、本発明は、このような通信システムにおけるデータ送信の方法とシステムに関する。
通信システムは、情報信号を発信局から物理的に判明な宛先局に情報信号を送信することを可能とするために開発されてきた。発信局から情報信号を通信チャネルを介して送信する際に、この情報信号は最初にこの通信チャネルを介しての効率的な送信に適すような形態に変換される。情報信号を変換、すなわち、変調する場合、搬送波のパラメータを情報信号に従って変更し、これで、結果として得られる変調搬送波のスペクトルが通信チャネルの帯域幅に収まるようにする。宛先局では、オリジナルの情報信号は、通信チャネル
から受信された変調搬送波から再構成される。一般に、このような再構成は、発信局によって用いられる変調プロセスの逆を用いることによって達成される。
変調によってまた、多重アクセス、すなわち、共通の通信チャネルを介しての複数の信号を同時に送信及び/又は受信する動作がしやすくなる。いくつかの多重アクセス技法が技術上周知であるが、その中には、時分割多重アクセス方式(TDMA)と周波数分割多重アクセス方式(FDMA)がある。別のタイプの多重アクセス技法としては、ここではIS−95規格と呼ばれる「デュアルモード広帯域スペクトル拡散セルラーシステムのTIA/EIA/IS−95モバイル局/基地局コンパティビリティ規格」に適合する符号分割多重アクセス(CDMA)スペクトル拡散システムがある。多重アクセス通信システムでCDMA技法を用いることは、双方共本譲受人に譲渡されている、「人工衛星又は地上中継器を用いるスペクトル拡散多重アクセス通信システム(SPREAD SPECTRUM MULTIPLE-ACCESS COMMUNICATION SYSTEM USING SATELLITE OR TERRESTRIAL REPEATERS)」という題名の米国特許第4,901,307号と「CDMAセルラー電話システムにおいて波形を生成するシステムと方法(SYSTEM AND METHOD FOR GENERATING WAVEFORMS IN A CDMA CELLULAR TELEPHONE SYSTEM)」という題名の米国特許第5,103,459号に開示されている。
多重アクセス通信システムは、無線式であったり有線式であったりするが、音声トラフィック及び/又はデータトラフィックを搬送する。音声トラフィックとデータトラフィックの双方を搬送する通信システムの例としてIS−95規格に準拠したシステムがあるが、これは、通信チャネル上で音声トラフィックとデータトラフィックを送信することを指定するものである。データを固定サイズを持つコードチャネルフレーム中で送信する方法が、本譲受人に譲渡されている「送信用データのフォーマッティングの方法と装置(METHOD AND APPARATUS FOR THE FORMATTING OF DATA FOR TRANSMISSION)」という題名の米国特許第5,504,773号に詳細に記載されている。IS−95規格によれば、データトラフィックや音声トラフィックは、幅20ミリ秒でデータレートが14.4Kbpsのコードチャネルフレームに区切られる。音声トラフィックとデータトラフィックの双方を搬送する通信システムの別の例には、文書番号3G TS 25.211、3G TS 25.212、3G TS 25.213及び3G TS 25.214(W−CDMA規格)を含む文書の集合に具体化されている「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)又は「cdma2000スペクトル拡散システムのTR−45.5物理層規格」(IS−2000規格)に準拠する通信システムがある。
基地局という用語はアクセスネットワークのエンティティであり、これと加入者局が通信する。IS−856規格を参照すると、基地局はアクセスポイントとも呼ばれる。セルとは、この用語が用いられる文脈次第で、基地局又は基地局からサービスを受ける地理的な包括領域のことである。セクタとは基地局の区分であり、基地局からサービスを受ける地理的領域の区分にサービスを提供する。
「加入者局」という用語は、ここでは、アクセスネットワークの通信相手のエンティティを意味するために用いられる。IS−856規格を参照すると、基地局は、アクセス端末とも呼ばれる。加入者局は移動式であったり静止していたりする。加入者局は、無線チャネル又は有線チャネル、例えば、光ファイバや同軸ケーブルを通じて通信するなんらかのデータデバイスである。加入者局はさらに、これに限られないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部モデムもしくは内部モデム又は無線電話もしくは有線電話を含む多くのタイプのデバイスの内のいずれかである。基地局とのアクティブトラフィックチャネル接続を確立している最中の加入者局は、接続セットアップ状態にあるといわれる。基地局とのアクティブトラフィックチャネル接続を確立した加入者局はアクティブ加入者局と呼ばれ、また、トラフィック状態にあるといわれる。
アクセスネットワークという用語は、少なくとも1つの基地局(BS)と1つ以上の基地局のコントローラの収集物である。アクセスネットワークは、情報信号を複数の加入者局同士間で輸送する。アクセスネットワークは、企業のイントラネットやインターネットなどの、アクセスネットワーク外にあるさらなるネットワークにさらに接続されており、また、情報信号を各々の基地局とこのような外部ネットワーク間で輸送する。
上記の多重アクセス無線通信システムでは、ユーザ同士間の通信は1つ以上の基地局を通じて実行される。ユーザという用語は、姓名のあるエンティティと姓名のないエンティティの双方のことである。1つの無線加入者局上の第1のユーザは、情報信号を逆方向リンク上で基地局に伝達することによって第2の無線加入者局上の第2のユーザに対して通信する。この基地局はこの情報信号を受信して、この情報信号を順方向リンク上で第2の加入者局に伝達する。第2の加入者局が、基地局がサービスを提供する領域中にいない場合、この基地局はデータを、第2の加入者局が位置しているサービス領域を持つ別の基地局にルーティングする。次に、第2の基地局は情報信号を順方向リンク上で第2の基地局に伝達する。この順方向リンクは、基地局から無線加入者局に至る送信のことであり、逆方向リンクとは無線加入者局から基地局に至る送信のことである。同様に、この通信は無線加入者局上にある第1のユーザと陸線局上の第2のユーザとの間で実行される。基地局はデータを無線加入者局上の第1のユーザから逆方向リンク上で受信し、そのデータを公衆交換電話網(PSTN)を介して陸線局上の第2のユーザに対してルーティングする。多くの通信システム、例えば、IS−95や、W−CDMAや、IS−2000では、順方向リンクと逆方向リンクは互いに別個の周波数を割り当てられている。
音声トラフィックのみのサービスとデータトラフィックのみのサービスに関する研究の結果、これら2つのタイプのサービスの間にはある重要な相違が存在することが分かった。1つの違いは、情報コンテンツの伝達の遅延時間に関するものである。音声トラフィックサービスでは、厳しくそして固定した遅延要件が課せられる。一般には、スピーチフレームと呼ばれる所定量の音声トラフィック情報の全体的な一方向遅延時間は100ms未満でなければならない。それとは対照的に、全体的な一方向データトラフィック遅延時間は可変のパラメータであり、これを用いて、通信システムが提供するデータトラフィックサービスの効率を最適化する。例えば、音声トラフィックサービスで許容され得る遅延時間よりかなり大きい遅延時間を必要とするマルチユーザダイバーシティ技法や、より好ましい状況が到来するまでのデータ送信遅延技法や、より効率的な誤り訂正コーディング技法や、さらに他の技法が利用可能である。データをコーディングする例示の効率的なスキームが、本譲受人に譲渡されている1999年8月3日にSindhushayanaらに対して発行された現在では米国特許第5,933,462号で、1996年11月6日に提出された「重畳エンコーディングされた暗示語句をデコーディングする軟判定出力デコーダ(SOFT DECISION OUTPUT DECODER FOR DECODING CONVOLUTIONALLY ENCODED CODEWARDS)」という題名の米国特許出願第08/743,688号に開示されている。
音声トラフィックサービスとデータトラフィクサービスの間の別の重要な相違は、前者が、全てのユーザに対して固定した共通したサービスのグレード(GOS)を必要とすることである。一般的には、音声トラフィックサービスを提供するディジタル通信システムの場合、この要件は、全てのユーザに対して送信レートが固定していて等しいことと、スピーチフレームのエラーレートが最大許容値であることに形を変える。それとは対照的に、データサービスのGOSは、ユーザによって異なって、可変のパラメータであり、これを最適化すると、データトラフィックサービスを提供する通信システムの全体的な効率が増加する。データトラフィックサービス提供通信システムのGOSは、一般的には、例えば、データパケットを含む所定量のデータトラフィック情報の転送で発生する総遅延時間であると定義される。パケットという用語は、特定のフォーマット中に配置されたデータ(ペイロード)と制御エレメントを含むビットのグループである。制御エレメントは、例えば、プリアンブル、品質測定基準(quality metric)及び当業者には周知のその他から成る。品質測定基準は、例えば、巡回冗長検査(CRC)、パリティビット及び当業者には周知のその他から成る。
音声トラフィックサービスとデータトラフィクサービスの間のさらに別の重要な相違は、前者が、信頼性のある通信リンクを必要とすることである。第1の基地局と音声トラフィックを通信している加入者局が、この第1の基地局によってサービス提供されるセルのエッジに移動すると、この加入者局は第2の基地局によってサービス提供される別のセルとの重なり領域に入る。このような領域に入ると、加入者局は、第1の基地局との音声トラフィック通信を維持しながらも、第2の基地局との音声トラフィック通信を確立する。このような同時通信においては、加入者局は、2つの基地局から同じ情報を搬送する信号を受信する。同様に、双方の基地局もまた、加入者局から情報を搬送する信号を受信する。
このような同時通信はソフトハンドオフと呼ばれる。加入者局が第1の基地局のサービス提供セルからついに離れて、第1の基地局との音声トラフィック通信を切っても、加入者局は第2の基地局との音声トラフィック通信を継続する。ソフトハンドオフは「切る前に接続する」メカニズムであるため、ソフトハンドオフによって、コールが中断される確率が最小化される。ソフトハンドオフプロセス中に2つ以上の基地局を介して加入者局と通信する方法とシステムが、本譲受人に譲渡された「CDMAセルラー電話システムにおけるモバイル支援式ソフトハンドオフ(MOBILE ASSISTED SOFT HAND-OFF IN A CDMA CELLULAR TELEPHONE SYSTEM)」という題名の米国特許第5,267,261号に開示されている。
よりソフトなハンドオフも類似のプロセスであり、これによって、マルチセクタ基地局の少なくとも2つのセクタ上で通信が発生する。よりソフトなハンドオフのプロセスは、本譲受人に譲渡されており、1999年8月3日にGilhousenらに対して発行され、現在では米国特許第5,933,787号であり、1996年12月11日に提出された「共通の基地局のセクタ同士間でハンドオフを実行する方法と装置(METHOD AND APPARATUS FOR PERFORMING HAND-OFF BETWEEN SECTORS OF A COMMON BASE STATION)」という題名の同時係属米国特許出願第08/763,498号に詳細に記載されている。したがって、音声サービスに対してソフトなハンドオフとよりソフトなハンドオフを実行すると、その結果、2つ以上の基地局から冗長な送信が実施されて信頼性が向上する。
この追加の信頼性はデータトラフィック送信にはあまり重要ではないが、それは、誤って受信されたデータパケットは再送信することが可能であるからである。データサービスにとって重要なパラメータは、データパケットの転送に必要とされる送信遅延とデータトラフィック送信システムの平均のスループットである。送信遅延は、音声通信におけるインパクトと同じインパクトをデータ送信では及ぼさないが、送信遅延はデータ通信システムの品質を測定するためには重要な測定基準である。平均のスループットレートは、通信システムの送信能力の効率の尺度である。送信遅延要件が緩和されているため、順方向リンク上でのソフトハンドオフをサポートするために用いられる送信出力と送信リソースとを用いてさらなるデータを送信し、これで、効率を増加させて平均スループットレートを増大させることが可能である。
逆方向リンク上では状況が異なる。加入者局が送信した信号を複数の基地局で受信することが可能である。加入者局からパケットを再送信するには、電力の限られた電源(バッテリ)からさらに電力を必要とするため、リソースを複数の基地局に割り当てて、加入者局から送信されたデータパケットを受信して処理することによって逆方向リンク上でソフトハンドオフをサポートすると効率的である。このようにソフトハンドオフを利用すると、包括範囲と逆方向リンク容量の双方が増加するが、これについては、1994年10月に発行された通信における選ばれた領域に関するIEEEジャーナルの12号と8号中のAndrew J. ViterbiとKlein S. Gilhousenによる論文「ソフトハンドオフはCDMA包括範囲を拡大し、リンク容量を増大させる」に検討されている。ソフトハンドオフという用語は、加入者局と2つ以上のセクタ間の通信であり、各々のセクタは互いに別のセルに属している。IS−95規格の文脈では、逆方向リンク通信は双方のセクタによって受信され、順方向リンク通信は2つ以上のセクタの順方向リンク上で同時に搬送される。IS−856規格の文脈では、順方向リンク上のデータ送信は2つ以上のセクタの内の1つのセクタと端末間で非同時に搬送される。加えて、よりソフトなハンドオフがこの目的のために用いられる。よりソフトなハンドオフという用語は、加入者局と2つ以上のセクタ間での送信であり、各々のセクタは同じセルに属している。IS−95規格の文脈では、逆方向リンク通信は双方のセクタによって受信され、順方向リンク送信は2つ以上のセクタの順方向リンクの内の1つのリンク上で同時に搬送される。IS−856規格の文脈では、順方向リンク上のデータ送信は、2つ以上のセクタの内の1つのセクタと端末間で非同時に搬送される。
無線送信システムにおけるデータ転送の品質と有効性はソース端末と宛先端末間の通信チャネルの状態によって異なることが公知である。このような条件は、例えば、信号対干渉波・雑音比(SINR)と表されるが、いくつかの要因によって影響され、その中には、例えば、基地局の包括範囲内における加入局の経路損失及び経路損失の変動、同じセル及び他のセルからの他の加入者局からの干渉、他の基地局からの干渉並びに当業者には周知の他の要因がある。通信チャネルの状態が変動する下であるレベルのサービスを維持するために、TDMAシステムやFDMAシステムは、互いに異なった周波数及び/又はタイムスロットでユーザを分離するという手段をとっているおり、また、干渉を軽減するために周波数を再使用することをサポートしている。周波数の再使用によって、利用可能なスペクトルが多くの周波数集合に分割される。所与のセルが、たった1つの集合からの周波数しか使用しないが、このセルのすぐ隣のセルは同じ集合からの周波数は用いない。CDMAシステムでは、同一の周波数を通信システムの全てのセルで再使用し、これで、全体的な効率を向上させている。干渉は他の技法、例えば、直交コーディング法、送信出力制御法、可変レートデータ法及び通常の当業者には周知の他の技法によっても軽減される。
上記の方式は、高データレート(HDR)通信システムとして知られるデータトラフィックオンリー通信システムの開発に利用されたものである。このような通信システムは、本譲受人に対して譲渡され、2003年6月3日にPadovaniらに対して発行され、現在では米国特許第6,574,211号であり、1997年11月3日に提出された「高レートパケットデータ送信の方法と装置(METHOD AND APPARATUS FOR HIGH RATE PACKET DATA TRANSMISSION)」という題名の同時係属出願第08/963,386号に詳細に開示されている。HDR通信システムは、以後IS−856規格と呼ばれるTIA/EIA/IS−856工業規格として標準化された。
IS−856規格は、アクセスポイント(AP)がデータを加入者局(アクセス端末)に送出する38.4kbpsから2.4Mbpsまでのデータレートの集合であると定義される。アクセスポイントは基地局と類似のものであるため、セルとセクタに関する用語は音声システムに関しては同じである。IS−856規格にしたがって、順方向リンク上で送信されるデータはデータパケットに区分される、各々のデータパケットは、順方向リンクが分割されている1つ以上の時間間隔(タイムスロット)にわたって送信される。タイムスロット毎に、データはアクセスポイントから、このアクセスポイントの包括範囲領域内にあるたった1つのアクセス端末に対して、順方向リンクと通信システムによってサポート可能な最大データレートで送信される。アクセス端末は、アクセスポイントとアクセス端末間での順方向リンクの状況に従って選択される。この順方向リンクの状況は、双方共時間に依存するアクセスポイントとアクセス端末との間の干渉と経路損失によって異なる。経路損失と経路損失の変動とは、特定のアクセスポイントに至るアクセス端末の順方向リンクの状況が、残余のアクセス端末に対する送信より低出力又は高データレートでの送信を可能とする決定済みの判断基準を満足する時間間隔でアクセスポイントでの送信をスケジューリングすることによって利用され、これによって、順方向リンク送信のスペクトル効率を向上させる。
それとは対照的に、IS−856規格によれば、アクセスポイントの包括範囲領域内に存在する複数のアクセス端末から逆方向リンク上でデータが送信される。さらに、アクセス端末のアンテナパターンは全方向性であるため、アクセスポイントの包括範囲領域内のいかなるアクセス端末でもこれらのデータ送信を受信する。その結果、逆方向リンク送信は、いくつかの干渉ソース、すなわち、他のアクセス端末の符号分割多重オーバヘッドチャネルや、アクセスポイントの包括範囲領域中に存在するアクセス端末(セルが同じであるアクセス端末)からのデータ送信や、他のアクセスポイントの包括範囲領域中に存在するアクセス端末(他のセルのアクセス端末)からのデータ送信など、にさらされる。一般に多重や多重化は、1つの通信チャネル上で複数のデータストリームを通信することを意味する。
無線データサービスの開発に伴って、ホストからの要求に応答してサーバが高レートのデータを提供するインターネットサービスというモデルにならって、順方向リンク上でのデータのスループットの増大に努力が払われてきた。サーバからホストという方向は高スループットを必要とする順方向リンクに類似しており、一方、ホストからサーバへの要求及び/又はデータの転送でのスループットは低い。しかしながら、現在の開発状況は、逆方向リンクでのデータ集約的な応用分野、例えば、ファイル転送プロトコル(FTP)、ビデオ会議、ゲーム及び他の一定レートでのデータサービスが成長していることを示している。このような応用分野では、より高いデータレートを達成するために逆方向リンクの効率を向上することを必要としており、そのため、逆方向リンク上での高スループットが必要とされる。したがって、逆方向リンク上でのデータスループットを増大させる、理想的には、順方向リンクと逆方向リンクのスループットを対称的なものとする技術上の必要性がある。
創意ある逆方向リンク送信の方法と装置の実施形態が、本発明の譲受人に譲渡され、2002年12月6日に提出された「通信システムにおける逆方向リンクでのデータ送信の方法と装置(METHOD AND APPARATUS FOR A DATA TRANSMISSION OVER A REVERSE LINK IN A COMMUNICATION SYSTEM)」という題名の同時係属出願第10/313,553号と第10/313,594号に開示されている。この創意ある逆方向リンク送信の方法と装置は、以下に詳述するように、リンクに掛かる予算を考慮すると、すでに構築されている(従来式の)通信システムには完全に適用することは不可能である。その結果、この出願第10/313,553号と第10/313,594号による創意ある逆方向リンク送信方法と装置とを従来式の通信システムに導入すると、上記のリンクに掛かる予算事項と、創意ある逆方向リンクを受信可能な加入者局(新式加入者局)とIS−856の逆方向リンクだけしか受信できない加入者局(従来式の加入者局)との共存とに関連する問題が発生する。加えて、創意ある逆方向リンク送信方法と装置とはさらに、出力制御とデータレートの決定のための方法と装置に対する技術上の必要性を生じさせる。
したがって、上記の問題を考慮して、逆方向リンク上でのデータスループットの増加を可能とする装置と方法に対する技術上の必要性が存在する。
本出願は、すべてが本発明の譲受人に譲渡される、2003年3月13日に提出された「通信システムにおけるデータ送信の方法とシステム(Method and System for a Data Transmission in a Communication System)」という題名の米国出願第10/389,176号(代理人事件整理番号第030215U2号)と、2003年3月13日に提出された「通信システムにおけるデータ送信のためのリンクのパラメータを推測する方法とシステム(Method and System For Estimating Parameters of a Link For Data Transmission in a Communication System)」という題名の米国出願第10/389,716号(代理人事件整理番号第030215U3号)と、2003年3月13日に提出された「通信システムにおける出力制御の方法とシステム(Method and System for a Power Control in a Communication System)」という題名の米国出願第10/389,656号(弁理士事件整理番号第030215U4号)とに関する。
[発明の概要]
本発明の一態様では、上記の必要性は、アクセス端末の集合の第1のサブ集合と第2のサブ集合の各々のところで、各々が多重アクセスのモードを関連する時間間隔のシーケンスの割り当てを受信するステップであり、前記第2のサブ集合は第1のサブ集合と互いに排他的である、前記ステップと、前記第1のサブ集合のアクセス端末の各々のところで第1の多重アクセスモードと関連する時間間隔のスケジューリング判定を受信するステップであり、前記時間間隔は第1の部分と第2の部分に分割される、前記ステップと、第1のサブ集合のアクセス端末の各々のところで、データを多重化するモードを選択するステップであり、第1のモードが多重化フォーマットを用いてユーザデータを前記第1の時間間隔部分にだけ構築する動作を含み、第2のモードが前記第2の時間間隔部分の少なくとも1つの再分割部分にだけユーザデータを構築する動作を含み、前記少なくとも1つの再分割部分の各々が多重化フォーマットと関連しており、第3のモードが前記第1のモードと前記第2のモードを合成して前記時間間隔にユーザデータを構築する、前記ステップと、前記第1のサブ集合のアクセス端末の少なくとも1つから前記第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中のユーザデータを選択されたデータ多重化モードを用いて前記スケジューリング判定に従って送信するステップと、によって処理される。
本発明の別の態様では、上記の必要性は、前記第2のサブ集合のアクセス端末の各々のところでデータ多重化モードを選択するステップであり、第3のモードが前記第1の時間間隔部分中だけにユーザデータを多重化フォーマットを用いて構築する動作を含み第4のモードが前記第2の時間間隔部分中にだけユーザデータを前記多重化フォーマットを用いて構築する動作を含み、第3のモードが前記時間間隔中にユーザデータを前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせて構築する動作を含む、前記ステップと、前記第2のサブ集合のアクセス端末の少なくとも1つのところからユーザデータを前記第2の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔で前記選択されたデータ多重化モードを用いて送信するステップと、によって処理される。
本発明のさらに別の態様では、上記の必要性は、前記第2のサブ集合のアクセス端末の内の少なくとも1つのところでユーザデータを第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中のユーザデータを前記第1のデータ多重化モードを用いて送信するステップによって処理される。
本発明のさらに別の態様では、上記の必要性は、前記ユーザデータを第3のサブ集合のアクセス端末から送信するステップであり、前記第3のサブ集合が前記第1のサブ集合と前記第2のサブ集合と互いに排他的である、前記ステップによって処理される。
図1に、通信システムの概念図を示す。このような通信システムはIS−856規格に従って構築することが可能である。アクセスポイント100はデータをアクセス端末104に対して順方向リンク106(1)上で送信し、アクセス端末104からのデータを逆方向リンク108(1)上で受信する。同様に、アクセスポイント102はデータをアクセス端末104に対して順方向リンク106(2)上で送信し、アクセス端末104からのデータを逆方向リンク108(2)上で受信する。順方向リンク上でのデータ送信は、1つのアクセスポイントから1つのアクセス端末に対して、順方向リンクと通信システムによってサポート可能な最大のデータレート又はこれに近いレートで発生する。順方向リンクの追加のチャネル、例えば、制御チャネルは複数のアクセスポイントから1つのアクセス端末に送信される。逆方向リンクデータ送信は、1つのアクセス端末から1つ以上のアクセスポイントに対して発生する。アクセスポイント100とアクセスポイント102はアクセスネットワークコントローラ110に対してバックホール112(1)と112(2)を介して接続されている。「バックホール」とは、コントローラとアクセスポイント間の通信リンクのことである。図1ではたった2つのアクセス端末と1つのアクセスポイントしか示していないが、これは説明目的に過ぎず、通信システムは複数のアクセス端末とアクセスポイントを含むことが可能である。
アクセス端末がアクセスネットワークにアクセスすることが許容される登録が実施された後では、アクセス端末104とアクセスポイントの内の1つ、例えば、アクセスポイント100とは、所定のアクセス手順を用いて通信リンクを確立する。接続された状態では、前記所定のアクセス手順によって、アクセス端末104はアクセスポイント100からデータと制御メッセージを受信することが可能であり、また、データと制御メッセージとをアクセスポイント100に送信することが可能である。アクセス端末104は、アクセス端末104のアクティブ集合に追加することが可能な他のアクセスポイントを継続的に探索する。アクティブ集合は、アクセス端末104との通信が可能なアクセスポイントのリストを含んでいる。このようなアクセスポイントが発見されたら、アクセス端末104は、信号対干渉波・雑音比(SINR)を含む、アクセスポイントの順方向リンクの品質測定基準(quality metric)を計算する。SINRはパイロット信号に基づいて測定される。アクセス端末104は、他のアクセスポイントと探索してアクセスポイントのSINRを測定する。同時に、アクセス端末104は、アクセス端末104のアクティブ集合中の各々のアクセスポイントの順方向リンクの品質測定基準を計算する。特定のアクセスポイントのこの順方向リンク品質測定基準が、所定の時間期間にわたって所定の追加閾値より大きい又は所定の降下閾値未満であれば、アクセス端末104はこの情報をアクセスポイント100に報告する。アクセスポイント100からのその後のメッセージに指令されて、アクセス端末104は、この特定のアクセスポイントをアクセス端末104のアクティブ集合に対して追加したりこれから削除したりする。
アクセス端末104は、サービス提供するアクセスポイントをアクセス端末104のアクティブ集合からパラメータの集合に基づいて選択する。サービス提供アクセスポイントとは、特定のアクセス端末にデータを通信するように選択されたアクセスポイント又は特定のアクセス端末にデータを通信しているアクセスポイントのことである。パラメータの集合は、現在のSINR及び以前のSINRの測定値、例えばビットエラーレートやパケットエラーレートの内のどれか1つ及び他のいずれかの周知のパラメータを含む。したがって、例えば、サービス提供アクセスポイントは、最大のSINR測定値に基づいて選択される。次に、アクセス端末104は、データ要求メッセージ(DRCメッセージ)をデータ要求チャネル(DRCチャネル)上で放送する。DRCメッセージは、要求されたデータレート又は、代替例では、順方向リンクの品質の表示、例えばSINR測定値、ビットエラーレート、パケットエラーレート及び築地物を含むことが可能である。アクセス端末104は、DRCメッセージを特定のアクセスポイントに対して放送するようにコードを用いて方向付けするが、このコードは特定のアクセスポイントを一意に識別するものである。一般的に、このコードはウオルシュコードを含んでいる。DRCメッセージの記号は、固有のコードを排他的論理和結合(XOR)されている。このXOR演算は、信号のコードカバリングと呼ばれる。アクセス端末104のアクティブ集合中の各々のアクセスポイントは固有のウオルシュコードで識別されるため、アクセス端末104が正しいウオルシュコードを用いて実行したのと同じXOR演算を実行する選択されたアクセスポイントだけがDRCメッセージを正しくデコーディングすることが可能である。
アクセス端末104に送信されたデータはアクセスネットワークコントローラ110に到達する。その後、アクセスネットワークコントローラ110は、そのデータをアクセス端末104のアクティブ集合中の全てのアクセスポイントに対してバックホール112上で送出する。代替例では、アクセスネットワークコントローラ110は、最初に、どのアクセスポイントがアクセス端末104によってサービス提供アクセスポイントとして選択されるかを判定し、次に、データをサービス提供アクセスポイントに送出する。データはアクセスポイントのところに列を成して記憶される。呼び出しメッセージが次に1つ以上のアクセスポイントからアクセス端末104に対してそれぞれの制御チャネル上で送出される。アクセス端末104は、1つ以上の制御チャネル上の信号を復調してデコーディングして、呼び出しメッセージを得る。
順方向リンクの時間間隔毎に、アクセスポイントは、呼び出しメッセージを受信したアクセス端末の内のどれに対するデータ送信をもスケジューリングする。送信をスケジューリングする例示の方法が、本譲受人に譲渡されている「通信システムでリソースを割り当てるシステム」という題名の米国特許第6,229,795号に記載されている。アクセスポイントは、各々のアクセス端末からのDRCメッセージ中で受信されたレート制御情報を用いて、可能な最高のレートで順方向リンクデータを効率的に送信する。データのレートは変動するため、通信システムは可変レートモードで動作する。アクセスポイントは、データをアクセス端末104に送信するデータレートを、アクセス端末104から受信したDRCメッセージの最新の値に基づいて決定する。加えて、アクセスポイントは、アクセス端末104に対する送信を、そのモバイル局に固有の拡散コードを用いることによって一意に識別する。この拡散コードは長い擬似雑音(PN)コード、例えば、IS−856規格で定義される拡散コードである。
データパケットの宛先であるアクセス端末104は、データパケットを受信してデコーディングする。データパケットはその各々が識別子、例えば、行方不明の又は二重の送信を検出するためにアクセス端末104が用いる連続番号と関連している。このような事象では、アクセス端末104は、行方不明のデータパケットの連続番号を逆方向リンクデータチャネルを介して通信する。アクセス端末104と通信しているアクセスポイントを介してアクセス端末104からデータメッセージを受信するアクセスネットワークコントローラ110は次に、アクセスポイントに対して、どのデータユニットがアクセス端末104によって受信されたかを示す。すると、アクセスポイントはこのようなデータパケットの再送信をスケジューリングする。
可変レートモードで動作しているアクセス端末104とアクセスポイント100間の通信リンクが所定の信頼性レベル未満に劣化すると、アクセス端末104は最初に、可変レートモードにある別のアクセスポイントが受け入れ可能なデータレートをサポートすることが可能であるかどうか判定しようとする。アクセス端末104がこのようなアクセスポイント(例えば、アクセスポイント102)を確認すると、別の通信リンクに至るアクセスポイント102が再ポインティグされる。再ポインティングという用語は、アクセス端末のアクティブリストのメンバーであるセクタを選択することであり、ここで、このセクタは現時点で選択されているセクタとは別のセクタである。データの送信は、可変レートモードにあるアクセスポイント102から継続される。
通信リンクの上記の劣化は、例えば、アクセス端末104がアクセスポイント100の包括範囲領域からアクセスポイント102の包括範囲領域に移動することや、シャドーイングや、フェージングや他の公知の理由によって引き起こされ得る。代替例では、現在用いられている通信リンクより高いスループットレートを達成するアクセス端末104と別のアクセスポイント(例えば、アクセスポイント102)間の通信リンクが利用可能になると、別の通信リンクに至るアクセスポイント102が再ポインティングされ、可変レートモードにあるアクセスポイント102からデータが継続して送信される。アクセス端末104が可変レートモードで動作して受け入れ可能なデータレートをサポートすることが可能なアクセスポイントの検出に失敗すると、アクセス端末104は固定レートモードに遷移する。このようなモードでは、アクセス端末は1つのレートで送信する。
アクセス端末104は全てのアクセスポイント候補との通信リンクを可変レートデータモードと固定レートデータモードの双方の場合に対して評価して、最高のスループットを生じるアクセスポイントを選択する。
上記のセクタがもはやアクセス端末104のアクティブ集合のメンバーではなければ、アクセスポイント104は固定レートモードから可変レートモードに切り替わって戻る。
上記の固定レートモードと固定レートモードに遷移したりこれから遷移したりする関連の方法とは、本譲受人に譲渡された「モバイル無線通信システムにおける可変及び固定の順方向リンクレートの制御の方法と装置(METHOD AND APPARATUS FOR VARIABLE AND FIXED FORWARD LINK RATE CONTROL IN A MOBILE RADIO COMMUNICATION SYSTEM)」という題名の米国出願第6,205,129号に詳細に開示されているものと類似している。他の固定レートモードと固定レートモードに遷移したりこれから遷移したりする関連の方法とも、本発明の範囲内にあると考察することが可能である。
順方向リンク構造
図2に、順方向リンクの構造200を示す。以下に説明する持続時間、チップ長及び値範囲は例として与えらただけであり、他の持続時間、チップ長及び値範囲も通信システムの基礎的原理から逸脱することなく用いられることが理解されるであろう。「チップ」という用語は、可能な2つの値を有するコード拡散信号の単位である。
順方向リンク200はフレームに置き換えて定義される。フレームは16個のタイムスロット202から成る構造体であり、各々のタイムスロット202は2048チップ長であり、1.66msのタイムスロット持続時間に対応しており、その結果、26.66msというフレーム持続時間となる。各々のタイムスロット202は2つのハーフタイムスロット202aと202bに分割され、パイロットバースト204aと204bは各々のハーフタイムスロット202aと202b内で送信される。各々のパイロットバースト204aと204bは96チップ長であり、その関連するハーフタイムスロット202aと202bの中間点のあたりに置かれている。パイロットバースト204aと204bは、コード、例えば、インデックス0を持つウオルシュコードによってカバーされるパイロットチャネル信号を含んでいる。順方向媒体アクセス制御チャネル(MAC)206は2つのバーストを形成しており、これは各々のハーフタイムスロット202のパイロットバースト204の直前と直後に送信される。MACは最大で64個のコードチャネルから成っており、これらのチャネルは64−アリー(ary)コード、例えば、ウオルシュコードによって直交的にカバーされている。各々のコードチャネルは、1から64の値を取るMACインデックスで識別されて、固有の64−アリーのカバーリングウオルシュコードを識別する。逆方向出力制御チャネル(RPC)を用いて、各々の加入者局の逆方向リンク信号の出力を調整する。RPCは利用可能なMACの内の1つ、例えば、5から63までのMACインデックスを持つMACに割り当てられる。逆方向アクティビティ(RA)チャネルを用いて、各々の加入者局のデータの逆方向リンクレートを、逆方向リンクアクティビティ(RAB)ストリームを送信することによって調整する。RAチャネルは、利用可能なMACの内の1つ、例えば、インデックする4のMACに割り当てられる。順方向リンクトラフィックチャネル又は制御チャネルペイロードは、第1のハーフタイムスロット202aの残余の部分208aと第2のハーフタイムスロット202bの残余の部分208bcで送出される。トラフィックチャネルはユーザデータを搬送し、一方、制御チャネルは制御メッセージを搬送し、さらに、ユーザデータを搬送することもある。制御チャネルは、76.8kbps又は38.4kbpsというデータレートで256スロット分の期間と定められたサイクルで送信される。トラフィックとも呼ばれるユーザデータという用語は、オーバヘッドデータ以外の情報のことである。オーバヘッドデータという用語は、通信システムにおいてエンティティの動作を可能とする情報、例えば、コール維持用信号、診断・報告情報及び類似物のことである。
パックド承諾チャネルと自動再送信要求
既述したように、通信システムは、IS−856規格に準拠した逆方向リンクを操作しているアクセス端末、すなわち従来式のアクセス端末と、記述の方式に準拠して逆方向リンクを操作しているアクセス端末、すなわち新式アクセス端末との双方をサポートする必要がある。このような操作をサポートするためには、追加のチャネル、すなわち、パケット承諾(PG)チャネルが順方向リンク上で必要とされる。PGチャネルは、上記のMACチャネルの内の1つ、例えば、RPCチャネルの変調方式を二相位相シフトキーイング(BPSK)から直交位相シフトキーイング(QPSK)に変更することによって提供される。逆方向リンクの時間間隔の第2の部分はたった1つのアクセス端末の専用である(以下を参照)場合、たった1つのPGチャネル、すなわち一次PGチャネルしか、必要としない。
出力制御コマンドは、あるアクセス端末に割り当てられたRPCチャネルの同相ブランチ上で変調される。出力制御コマンド情報は二進法であり、ここで、出力制御ビットが第1の値(「up」)であれば、アクセス端末は自身の送信出力を、第1の所定の分量だけ増加させるように指令され、出力制御ビットが第2の値(「down」)であれば、アクセス端末は自身の送信出力を、第2の所定の分量だけ減少させるように指令される。図3に示すように、「up」コマンドは+1として表され、「down」コマンドは−1として表される。しかしながら、他の値を用いてもよい。
一次PGチャネルはアクセス端末に割り当てられたRPCチャネルの直行ブランチ上で送信される。一次PGチャネル上で送信される情報は三進法の情報である。図3に示すように、第1の値は+1として表され、第2の値は0として表され、第3の値は−1として表される。この情報はアクセスポイントとアクセス端末の双方に対して次の意味を有する。
+1は、新しいパケットを送信する許可が承諾されたことを意味し、
0は、パケットを送信する許可が承諾されなかったことを意味し、
−1は、以前に送信されたパケットを送信する(再送信)許可が承諾されたことを意味する。
それによって情報値0を送信するには信号エネルギをまったく必要としない上記の信号報知によって、アクセスポイントは、パケットを送信する指示を送信する場合にだけ、一次PGチャネルにエネルギを割り当てることが許容される。たった1つ又は少数のアクセス端末しかある時間間隔で逆方向リンク上で送信する許可を承諾されないため、一次PGチャネルは、逆方向リンク送信情報を提供するためにはほとんど出力を必要としない。その結果、出力の割り当てが不当に混乱することなく、全てのアクセス端末のところで一次PGチャネルを信頼性高く受信することを保証するに十分な出力を、一次PGチャネルに割り当てることが可能である。その結果、RPC出力割り当て方法に対する影響が最小化される。RPC出力割り当て方法が、例えば、双方共本譲受人に譲渡されている2000年9月25日に提出された「基地局チャネルに出力を割り当てる方法と装置(Methods and apparatus for allocation of power to base station channels)」という題名の同時係属米国特許出願第09/669,950号と2002年10月02日に提出された「セルラーネットワーク上での出力制御ビットに対する出力割り当て(Power Allocation for Power Control Bits in a Cellular Network)」という題名の同時係属米国特許出願第10/263,976号に開示されている。さらに、アクセス端末は、アクセス端末がデータ送信要求に続いて応答を期待しているばあいにだけ、又は、アクセス端末がペンディングのデータ送信を有している場合にだけ、直角ストリームに対する三進法の判定を実行する必要がある。しかしながら、この三進法の値の選択は設計上の選択であり、上記の値以外の値を代わりに用いてもよいことが理解されるであろう。
アクセス端末は、アクセス端末のアクティブ集合中の全てのアクセスポイントからRPC/一次PGチャネルを受信して変調する。その結果、アクセス端末は、アクセス端末のアクティブ集合中の全てのアクセスポイント向けのRPC/一次PGチャネルの直角ブランチ上で伝達された一次PGチャネル情報を受信する。アクセス端末は、受信した一次PGチャネル情報のエネルギを1つの更新時間間隔でフィルタリングして、このフィルタリングされたエネルギを閾値の集合と比較する。この閾値を適切に選択することによって、送信許可が承諾されなかったアクセス端末は一次PGチャネル値を0であると高い確率でもってデコーディングする。
一次PGチャネル上で伝達された情報はさらに、自動再送信要求のための手段として用いられる。
アクセス端末からのパケットの逆方向リンク送信がサービス提供アクセスポイントによって受信中である場合、このサービス提供アクセスポイントは、アクセス端末から以前のパケットが正しく受信された場合にはパケットを送信するようにとのアクセス端末の要求に対する応答として新しいパケットを送信する許可を生成して送信する。この場合、一次PGチャネル上のこのような情報は肯定応答(ACK)として働く。サービス提供アクセスポイントは、アクセス端末からの以前のパケットが間違って受信されている場合には、アクセス端末のパケット送信要求に対する応答としてこの以前のパケットを再送信する許可を生成して送信する。一次PGチャネル上のこのような情報は否定応答(NACK)として働く。したがって、ACK/NACKチャネルを別個に備える必要はない。
代替例では、アクセス端末からのパケットの逆方向リンク送信は、複数のアクセスポイントで受信される。
サービスを提供していないアクセスポイントが送信しているアクセス端末から逆方向リンクを受信してデコーディングすると、このサービスを提供していないアクセスポイントは、ユーザデータが成功裏にデコーディングされたかどうかを示す情報をサービス提供側アクセスポイントに提供する。すると、サービス提供側アクセスポイントは、一次PGチャネル上でACK/NACKをアクセス端末に送出する。
代替例では、ペイロード情報を受信したアクセスポイントはペイロード情報を集中したエンティティに送出して、ソフト判定デコーディングを実行するようにさせる。すると、この集中エンティティはペイロードデコーディングが成功したかどうかをサービス提供側アクセスポイントに通知する。すると、サービス提供側アクセスポイントは、ACK/NACKを一次PGチャネル上でアクセス端末に送出する。
代替例では、逆方向リンクをデコーディングすると、サービスを提供していないアクセスポイントは同時にACK/NACKをアクセス端末に対して一次PGチャネル上で送出する。したがって、アクセス端末が矛盾する情報を一次PGチャネルを介して受信することがありえるが、それは、一部のアクセスポイントがアクセス端末の送信を正しく受信することに失敗したためや、一次PGチャネル上の情報が消去されたもしくは間違って受信されたためや、又はその他の理由のためである。その結果、一次PGチャネル上での逆方向リンク送信に対する応答として送信された情報は、サービス提供している又はしていないアクセスポイントによって送信されると異なって解釈される。どのアクセスポイントがアクセス端末の送信を受信したかは、アクセスネットワークから見ればどうでもよいことであるため、アクセス端末は、一次PGチャネル上で情報をいずれかのアクセスポイントからのACKであると解釈して受信すると、サービス提供側アクセス端末が以前に送信されたパケットを再送信する許可を送出しているとはいえ、新たなパケットを次に送信が承諾された際に送信する。
アクセス端末は、一次PGチャネル上でサービス提供側アクセスポイントから受信した三進法判定と一次PGチャネル上であるアクセスポイントから受信した二進法判定を実施するため、アクセス端末は、三進法判定と二進法判定とでは異なった閾値を用いる。
逆方向リンク時間間隔の第2の部分は1つのアクセス端末だけの専用である場合(以下を参照)、上記のPGチャネルは満足する情報を提供する。しかしながら、逆方向リンク時間間隔の第2の部分が複数のアクセス端末の専用である場合、追加の情報、すなわち、複数のアクセス端末の内でどのアクセス端末が送信許可を得、逆方向リンク時間間隔の第2の部分のどの再分割部分で送信することになっているかということ。このような情報は補足のPGチャネル上で提供される。
補足PGチャネルの構造は上記のPGチャネルと正確に同じであるが、例外は、補足PGチャネルのMACインデックスが異なっていることである。図3を再度参照すると、補足PGチャネル情報は、同相ブランチと直角ブランチの双方で通信される。この情報はPGチャネルから獲得された情報を一緒に次のように解釈される。
・PGチャネルからアクセス端末に対して、パケットを送信する許可が承諾されなかったことが知らされると、補足PGチャネル情報は無視される。
・PGチャネルからアクセス端末に対して、新たなパケットを送信する許可又は以前に送信されたパケットを送信する(再送信)許可が承諾されたことが知らされると、
0であれば、アクセス端末が逆方向リンク時間間隔の第2の部分を全て用いることになっており、
それ以外の4つの値の内のいずれかであれば、逆方向リンク時間間隔の第2の部分の4つの再分割部分の内のいずれかを示す。
したがって、上記の信号報知では、逆方向リンク時間間隔の第2の部分の4つの再分割部分をサポートすることが可能である。それ以上の再分割部分が必要とされる場合、さらなる補足PGチャネルが追加される。
PGチャネル、すなわち、MACインデックスは、アクセス端末が通信システムにアクセスすると、そのアクセス端末に割り当てられる。代替例では、PGチャネルはアクセス端末に割り当てられ、また、補足PGチャネルはアクセス端末によって、そのPGチャネルのMACインデックスに基づいて、すなわち、所定のオフセットをそのPGチャネルに付加することによって判定される。
逆方向アクティビティチャネル
上述したように、IS−856規格に準拠した通信システムは逆方向アクティビティチャネルを用いて、逆方向リンクアクティビティビット(RAB)ストリームを送信することによって各々の加入者局に対するデータの逆方向リンクレートを調整する。TDMA目的で指定された時間間隔で送信している新式端末だけが通信システム中で動作している限りはこの逆方向アクティビティチャネルで十分である。しかしながら、従来式アクセス端末とTDMA目的で指定された時間間隔で送信している新式端末との双方をサポートするには、順方向リンク上での追加のチャネルが必要とされる。
TDMA目的で指定された時間間隔で送信している新式アクセス端末用の逆方向リンクデータレートをサポートするには、逆方向リンクアクティビティチャネルが、データレートを調整し、2ビット以上を必要とする値の送信をサポートする必要がある。順方向リンクの設計を不当に変更することは好ましくないため、追加の逆方向アクティビティチャネルは従来式逆方向アクティビティチャネルと同じ構造を有しているが、異なったMACインデックスを割り当てられる。このような逆方向アクティビティチャネルは1ビットの送信しかサポートしていないため、マルチビットの値は逆方向アクティビティチャネルの複数の送信インスタンス上で送信される。
上記の順方向リンク200は、IS−856規格に準拠した通信システムの順方向リンクの修正物である。この修正物は順方向リンク構造に対して及ぼす影響は最小であると信じられており、その結果、IS−856規格に対する変更も最小である。しかしながら、この教示は別の順方向リンク構造に対しても適用可能であることが理解されるであろう。したがって、例えば、上記の順方向リンクチャネルは、逐次にではなく同時に送信される。加えて、このようなリンクの代わりに、PGチャネル、補足PGチャネル及びRAチャネル、例えば、別個のPGチャネルやACK/NACKコードチャネル、従来式のRAチャネルとは異なった新しいRAチャネル上で提供される情報の通信を可能とする限りどの順方向リンク構造を用いてもよい。
逆方向リンク
上述したように、データ転送の品質と有効性は、ソース端末と宛先端末間のチャネルの状態によって異なる。チャネルの状態は、干渉と経路損失とに依存するが、その双方が時間変動する。したがって、逆方向リンクの性能は干渉を軽減する方法によって向上する。逆方向リンク上では、アクセスネットワーク上の全てのアクセス端末が、同じ周波数(1つの周波数再使用集合)で同時に送信するか又は、アクセスネットワーク上の複数のアクセス端末が同じ周波数(2つ以上の周波数再使用集合)上で同時に送信する。ここに記載する逆方向リンクはどの周波数再使用でも利用しえることに注意すべきである。したがって、どのアクセス端末の逆方向リンク送信も、複数の干渉源に晒される。最も強力な干渉源は以下のとおりである。
・同じセルと他のセルの双方中の他のアクセス端末からの符号分割多重オーバヘッドチャネルの送信と、
・同じセル中のアクセス端末による符号分割多重ユーザデータの送信と、
・他のセルからのアクセス端末による符号分割多重ユーザデータの送信。
符号分割多重アクセス(CDMA)通信システムにおける逆方向リンクの性能の研究によれば、同じセルの干渉を解消すると、データ転送の品質と有効性がかなり向上することが示されている。CDMAを用いている通信システム、すなわち、IS−856規格による通信システムにおける同じセルからの干渉は、逆方向リンク上同時に送信するアクセス端末の数を制限することによって軽減される。
2つの動作モード、すなわち、同時に送信するアクセス端末の数を制限するモードと同時に送信することを全てのアクセス端末に対して許容するモードとが存在するため、アクセスネットワークは、アクセス端末に対してどのモードが用いられるかを示す必要がある。この指示はアクセス端末に対して、周期的な時間間隔で、すなわち、順方向リンクチャネルの所定の部分で、例えば、全ての制御チャネルサイクルで通信される。代替例では、この指示は、順方向リンクチャネル、例えば、逆方向出力制御チャネルにおいて放送メッセージが変更されたときにだけ、アクセス端末に対して通信される。
上記のパックド承諾順方向リンクチャネルは、制限モードで操作しているときには、送信許可を要求しているアクセス端末に対する送信に対して許可又は拒否を与えるために利用される。
同じセルによる干渉もまた、逆方向リンクの時間分割多重トラフィックチャネルとオーバヘッドチャネルとによって、また、送信を要求しているアクセス端末の内のどれが、ユーザデータ又はトラフィックを逆方向リンク時間間隔で、例えば、フレームや、タイムスロットや、通信システムでサポートされている他のいずれかの時間間隔で送信することを許可されているかをスケジューリングすることによって軽減される。このスケジューリングでは、アクセスネットワーク全体が考慮され、また、集中エンティティ、例えば、アクセスネットワークコントローラ110によって実行される。このようなスケジューリング方法によって、セルの隣り合ったセクタで送信している端末による干渉を最小化される。代替例では、このスケジューリングでは、たった1つのアクセスポイントから成るアクセスネットワークの一部が考慮され、集中エンティティと分散エンティティ、例えば、アクセスポイントコントローラのどちらでも実行可能である。このようなスケジューリング方法では、同じセルからの干渉しか軽減されない。さらに、上記2つの方法を組み合わせて用いられることもあるが、この場合、ネットワーク全体ではないがいくつかのアクセスポイントは1つのエンティティによってスケジューリングされる。
ある時間間隔で送信することを許容されるアクセス端末の数は逆方向リンク上での干渉に、したがって、逆方向リンク上でのサービス品質(QoS)に影響を及ぼすことが理解されるであろう。したがって、送信許可を与えられているアクセス端末の数は設計上の判断基準となる。その結果、このような数は、変化する状況及び/又はQoSに対する要件に準拠したスケジューリング方法によって調整することが可能である。
他のセルからの干渉を軽減することによってさらなる向上が達成される。ユーザデータ送信中の他のセルからの干渉は、好機に送信することや、マルチセクタセル内での各々のアクセス端末の最大送信出力とユーザデータレートを制御することによって軽減される。「適宜送信」(及びマルチユーザダイバーシティ)とは、所定の好機閾値を超えている時間間隔でアクセス端末の送信をスケジューリングすることを暗に意味する。ある時間間隔は、その時間間隔における逆方向リンクチャネルの瞬時的品質測定基準や、その逆方向リンクチャネルの平均品質測定基準や、ユーザ同士の区別化を可能とする機能(以下に説明するような焦燥関数など)にしたがって決定された測定基準が好機閾値を越えると好機であると見なされる。この方法によって、アクセス端末は、ユーザデータをより低い送信出力で送信したり及び/又はより少ない時間間隔でパケット送信を完了したりすることが可能となる。低い送信出力及び/又は少ない時間間隔でのパケット送信の完了の結果、マルチセクタセルのセクタ中の送信中のアクセス端末からの干渉が軽減され、したがって、全体的な他のセルからの隣接するセルのアクセス端末に対する干渉が軽減される。代替例では、平均的なチャネル状況より状況が良好であると、端末は、利用可能な出力を利用して、より高いデータレートで送信し、それで、非好機な送信時間間隔中で同じ利用可能な出力を利用してより低いデータレートで送信することによってアクセス端末がもたらすのと同じ干渉を他のセルに対して及ぼすことが可能である。
逆方向リンクチャネル上での干渉の軽減に加えて、経路損失と経路損失の変動とをマルチユーザダイバーシティで利用すると、スループットが向上する。「マルチユーザダイバーシティ」とは、例えば、ロケーションが異なればシャドーイングとフェージングも時間の関数として異なることによってアクセス端末同士間でチャネルの状況が多様化するために発生するものである。ユーザ端末同士間でのこのチャネル状況の多様性によって、あるアクセス端末のチャネル状況がより低い又は高いデータレートでの送信を許容するための所定の判断基準を満足する時間間隔におけるこのアクセス端末の送信をスケジューリングし、これで、逆方向リンク送信のスペクトル効率を改善することが可能となる。このような判断基準には、あるアクセス端末の逆方向リンクチャネルの平均品質測定基準に関してより良好であるこのアクセス端末の逆方向リンクチャネルの品質測定基準を含む。
スケジューラの設計を用いて、アクセス端末のQoSを制御する。したがって、例えば、スケジューラをアクセス端末のサブ集合に向けてバイアスさせることによって、このサブ集合に送信の優先度が与えられるが、しかし、これらの端末のよって報告される好機はこのサブ集合には属さない端末によって報告される好機より低い。以下に説明する焦燥関数を用いることによって同様の効果が達成されることが理解されるであろう。サブ集合という用語は、そのメンバーが別の集合のメンバーの内の少なくとも1つから全部に至るまでを含む集合である。
好機的送信方法を用いることによっても、送信されたパケットはアクセスポイントで誤って受信されたり及び/又は消去されたりする。消去という用語は、必要とされる信頼性を備えたメッセージの内容の判定に失敗することである。この間違って受信するという現象は、他のセルによる干渉のため、アクセス端末の逆方向リンクチャネルの品質測定基準を正確に予測することをこのアクセス端末ができないことから発生する。他のセルからの干渉は、別のマルチセクタセルに属すセクタからのアクセス端末の送信が非同期で、短くそして無相関である通信システム中で定量化することが難しい。
不正確な推定を減少させて、干渉を平均化するため、自動再送信要求(ARQ)方法がしばしば用いられる。ARQ方法は、物理層又はリンクで行方不明の又は間違って受信されたパケットを検出して、これらのパケットを送信端末から再送信することを要求するものである。
層化とは、別様にデカップリングされた処理エンティティ、すなわち、層同士間の良好に定められた封入データ単位に通信プロトコルを組織化する方法である。プロトコル層は、アクセス端末とアクセスポイントの双方で実現される。開放型システム相互接続(OSI)モデルによれば、プロトコル層L1は基地局と遠隔局間での無線信号の送信と受信とのためのものであり、層L2は信号報知メッセージの正確な送信と受信とのためのものであり、層L3は通信システムのための制御メッセージ通知のためのものである。層L3は、アクセス端末とアクセスポイント間での通信プロトコルの意味論とタイミングにしたがって信号報知メッセージを発信させたり終了させたりする。
IS−856通信システムでは、エアーインタフェース信号報知層L1は物理層と呼ばれ、L2はリンクアクセス制御(LAC)層又は媒体アクセス制御(MAC)層と呼ばれ、L3は信号報知層と呼ばれる。信号報知層より上にはさらに層があり、これはOSIモデルによればL4からL7まで番号を付けられ、輸送層、セッション層、提示層及びアプリケーション層と呼ばれる。物理層ARQは、本譲受人に譲渡され、2000年4月14日に提出された「通信システムにおける迅速な信号の再送信の方法と装置」という題名の米国特許出願第09/549,017号に開示されている。リンク層ARQ方法の例として、無線リンクプロトコル(RLP)がある。RLPは否定応答(NAK)ベースのARQプロトコルとして知られる誤り制御プロトコルのクラスである。このようなRLPの1つが、以降RLP2と呼ばれる、「スペクトル拡散システムのためのデータサービスオプション:無線リンクプロトコルタイプ2」という題名のTIA/EIA/IS−707−A.8に記載されている。オリジナルのパケットと再送信されたパケット双方の送信が好機の送信である。
逆方向リンク送信
従来式アクセス端末からの逆方向リンク送信では、符号分割多重アクセス方式(CDMA)、例えば、IS−856規格に準拠したCDMA方式が利用される。
新式のアクセス端末では、通信システムによって可能とされるオプションに準拠した逆方向リンクチャネルの多重アクセス方法がいくつか利用される。第1に、新式のアクセス端末は、従来式端末によって用いられるCDMA、例えば、IS−856規格に準拠したCDMAを利用する。
加えて、通信システムは、主として時分割多重アクセス方式(TDMA)のための逆方向リンク動作を可能とする。このような動作は、逆方向リンクを複数の時間間隔に分割し、これら時間間隔の各々をCDMA又はTDMAと関連付けることによって可能とされる。アクセスネットワーク上の制御エンティティ、例えば、アクセスネットワークコントローラ110は、CDMAやTDMAの時間間隔のシーケンスの割り当てを判定して指定する。この判定は、特定のアクセス端末の逆方向リンク状態と、従来式端末の数及びアクティビティと、通信システムの他の設計上の判断基準とにしたがってなされる。逆方向リンクの状態は、DRCチャネルの消去レートに基づいて確認される。設計上の判断基準には、例えば、特定のアクセス端末のハンドオフ状態、逆方向リンクのローディング及び当業者には周知の他の判断基準が含まれる。その配布物には、多重アクセス方法の内の1つに関連した時間間隔だけしか含まれないことが明らかである。
次に、アクセスネットワーク上の制御エンティティが、配布物をアクセスネットワークの全てのアクセス端末に通信することによって、割り当てについてアクセス端末に通知する。代替例では、この割り当ては、新式アクセス端末に対してだけ通信される。この割り当ては、周期的な時間期間、すなわち、順方向リンクチャネルの所定の部分で、例えば、制御チャネル毎に通信される。代替例では、この割り当ては、順方向リンクチャネル、例えば、制御チャネルの中で放送メッセージによる変更があった場合にだけアクセス端末に通信される。このメッセージ中のビット(インジケータのビット)の数は、互いに異なったシーケンスの数によって異なる。
この新式アクセス端末は割り当て情報を受信して、CDMA動作とTDMA動作のどちらを自発的に選ぶかの選択権を与えられていない場合、この割り当て情報に指定されている多重アクセスを入力する。アクセス端末がCDMA動作とTDMA動作のどちらを選ぶかの選択権を与えられている場合、前記の新式アクセス端末は自発的に通信システムの設計判断基準にしたがって判定する。このような判断基準には、例えば、パワーアンプヘッドルーム、順方向リンク品質測定基準、新式アクセス端末のハンドオフ状態、逆方向リンク品質測定基準、送信されるデータ量、焦燥関数値、QoS要件及び他の周知の設計判断基準がある。したがって、例えば、閾値を超えるデータレートでの逆方向リンク送信を可能とするリンク予算を持つ新式アクセス端末はTDMAを利用するか、そうでなければ、この新式アクセス端末はCDMAを利用する。さらに、TDMAを利用することが可能であるがデータパケットサイズが小さすぎて高データレートが不可能な新式アクセス端末は、CDMAを選択する。加えて、ATは低レーテンシ応用分野用にCDMAを選択する。
逆方向リンクチャネル
上記したように、従来式アクセス端末はIS−856規格にしたがって動作し、その結果、従来式端末用の逆方向リンク波形はIS−856規格の逆方向リンクと同一であり、ここでは詳述しない。
加えて、符号分割アクセス、例えば、IS−856規格に準拠したCDMAを利用する新式アクセス端末のそれは、IS−856の逆方向リンク波形と同じ逆方向リンク波形を利用する。
TDMA時間間隔で動作する新式アクセス端末の例示の逆方向リンク波形を図4Aから4Cに示す。以下に記載する持続時間、チップ長、値範囲は例示目的のみであり、他の持続時間、チップ長、値範囲も、通信システムの基礎的原理から逸脱することなく用いられることが理解されるであろう。
逆方向リンク400は、時間間隔402に置き換えて定義される。時間間隔とは、所定の数のタイムスロット404から成る構造である。図4Aに示すように、時間間隔はm個のタイムスロットから成っているが、タイムスロットの数は設計上の判定事項であり、その結果、どの数のスロットでも時間間隔を構成しえる。各々のタイムスロット404(1)、...,404(m)は2つの部分406と408に分割される。第1の部分406はオーバヘッドチャネル412−418と追加のオーバヘッドチャネル420が付随するオプションとしてのトラフィックチャネルとから成っている。
逆方向リンクオーバヘッドチャネルは、パイロットチャネル(PC)412と、データ要求チャネル(DRC)414と、肯定応答チャネル(ACK)416と、パケット要求チャネル(PR)418とから成っている。オプションとして、まとめて参照番号420で示す逆方向レート表示チャネル(RRI)が付随したトラフィックチャネルもまた、第1の部分406に含まれる。
第2の部分408はさらに再分割部分410に分割され、その各々406がトラフィックチャネルを搬送し、アクセス端末の逆方向レート表示チャネル(RII)402に付随している。図4Aに示すように、第1のタイムスロット404(1)の第2の部分408(1)中にはn個の再分割部分410があり、その結果、互いに異なったn個のアクセス端末が時間間隔404(1)の第2の部分408(1)で送信するが、m番目のタイムスロット404(m)の第2の部分408(m)中にはl個の再分割分410があり、その結果、互いに異なったn個のアクセス端末が時間間隔404(m)の第2の部分408(m)で送信する。スケジューラの設計に準拠したアクセスネットワークでは、再分割部分410の数が変化する。1つの再分割部分とは、時間間隔の第2の部分全体が1つのアクセス端末によって使用されることを意味する。再分割部分410で提供される追加のトラフィックチャネルと付随するRRIチャネルでは、TDM、OFDM、CDM又は他のいずれかの多重方式が利用される。
図4Bに具体的なTDMAの時間間隔402を示す。TDMA時間間隔は1つのタイムスロット404から成る。タイムスロット404は2048チップ長であり、これは、1.66msのタイムスロットの持続時間に対応している。タイムスロット404は各々が2つの部分406と408に分割されており、その各々の部分がハーフタイムスロットに等しい。第2の部分408はさらに再分割されることはなく、第2の部分408は1番目の再分割部分410に対応している。
上述したオーバヘッドチャネルは、さまざまなコードによって、例えば、さまざまなウオルシュコードによってカバーされて第1の部分406中に組織化されることによって区別される。逆方向レート表示チャネル(RRI)が付随していて、参照番号420でまとめて示されるオプションとしてのトラフィックチャネルもまた、第1の部分406に含まれる。RRIはトラフィックチャネル中にパンクチャ(puncture)され、その結果得られる構造420はオーバヘッドチャネルと、さまざまなコードによって、例えば、さまざまなウオルシュコードによってカバーされることによって区別される。その結果、トラフィックチャネルとRRIチャネル420はCDMトラフィックチャネルと呼ばれ、それぞれはCDM/RRIチャネルと呼ばれる。代替例では、(図示しない)RRIチャネルはCDMトラフィック中にパンクチャされることはない。その結果、CDMトラフィックチャネルとRRIチャネルは、各々が固有のコードによってカバーされることによって区別される。
追加のトラフィックチャネル422(T)と付随する逆方向レート表示チャネル(RRI)422(RRI)とは、第2のハーフタイムスロット408中に提供される。図4Bに示すように、トラフィックチャネル422(T)と付随するRRIチャネル(RRI)422(RRI)とは、時分割多重化され、TDMトラフィックチャネルと呼ばれ、それぞれはTDM/RRIチャネルと呼ばれる。
図示しないが、第2のハーフタイムスロット408中に提供される追加のトラフィックチャネルと付随するRRIチャネルとは、OFDM、CDM又は他のいずれかの変調方式(図示せず)を利用する。加えて、以下に説明するように、第2のハーフタイムスロット408中に提供される追加のトラフィックチャネルと付随するRRIチャネルとは、データレートしだいでさまざまな多重化方式、例えば、TDMやOFDMなどを利用する。
図4CにTDMA時間間隔で動作するが、第2のハーフタイムスロット408中ではデータを何も搬送しないアクセス端末の逆方向リンク波形を示す。図示するように、オーバヘッドチャネル406−418とオプションのCDMトラフィックチャネル/CDM RRIチャネル420とは、それでも第1のハーフタイムスロット406中で送信され、第2のハーフタイムスロット408ではエネルギは伝達されない。
その結果、ユーザデータをTDMA用の時間間隔中に構築するため、新式アクセス端末は、ユーザデータをこのような時間間隔で多重化する互いに異なった次の3つのプロトコル(モード)を利用する。
・ユーザデータを時間間隔の第1の部分中に符号分割多重化方式(CDM)を用いて構築する、
・ユーザデータを時間間隔の第2の部分中に時分割多重化方式(TDM)又は直交周波数分割多重化方式(OFDM)を用いて構築する、
・ユーザデータをCDMを用いて時間間隔の第1のデータ部分とこの時間間隔の第2の部分の中にTDM/OFDMを用いて構築する。
図4Dに、CDMA時間間隔中で動作し、ハーフタイムスロット406と408の双方中でCDMユーザデータを搬送する新式アクセス端末の場合の逆方向リンク波形を示す。図示するように、オーバヘッドチャネル412−418とオプションのCDMトラフィックチャネル/CDM RRIチャネル420とは、第1のハーフタイムスロット406間に送信される。追加のCDMチャネル422は第2のハーフタイムスロット408中で送信される。
図4Dには図示しないが、新式アクセス端末はCDMトラフィックチャネルを利用する、すなわち、ユーザデータをCDMA用の時間間隔中にCDMを用いて、
・ユーザデータを時間間隔の第1の部分406中に構築し、
・ユーザデータを時間間隔の第2の部分408中に構築し、
・ユーザデータを第1の部分406と第2の部分408の双方中に構築する、
ことによって構築する。
タイムスロットのCDM部分とTDM/OFDM部分中で送信されるデータは、同じ情報コンテンツに関するデータ、例えば、ビデオを含んでいる。加えて、ベースビデオがタイムスロットのCDM部分中で送信され、エンハンストビデオがタイムスロットのTDM/OFDM部分中で送信され、その結果、端末がタイムスロットの第2の部分間に送信不可能な場合でさえも容認可能なビデオが受信される。代替例では、各々の半分が互いに異なった情報コンテンツに関するデータを含んでいる。したがって、例えば、音声データはタイムスロットのCDM部分で送信され、ビデオはタイムスロットのTDM/OFDM部分中で送信される。
パイロットチャネル
一実施形態では、パイロットチャネル412を用いて逆方向リンクチャネルの品質を推定する。加えて、パイロットチャネル412を用いて、第1のハーフタイムスロット406で送信されたチャネルのコヒーレント復調を実施する。パイロットチャネル412は、二進法値「0」を持つ未変調記号を含む。図5を参照すると、未変調記号がブロック510(1)に提供され、このブロックがこの二進法記号を、選択された変調タイプに従って変調記号上にマッピングする。例えば、この選択された変調タイプが二相位相シフトキーイング(BPSK)であれば、二進法記号値「0」は変調記号値+1にマッピングされ、二進法記号値「1」は変調記号値−1にマッピングされる。マッピング記号はブロック510(4)で、ブロック510(2)によって生成されたウオルシュ関数でカバーされる。次にウオルシュカバード記号が提供されてさらに処理される。
データ要求チャネル
データ要求チャネル414をアクセス端末が用いて、アクセスネットワークに対して、選択されたサービス提供セクタと要求されたデータレートを順方向トラフィックチャネル上で示す。この要求された順方向トラフィックチャネルデータレートは、例えば、4ビットのDRC値を含む。図5を参照すると、DRC値がブロック506(2)に提供され、このブロックはこの4ビットのDRC値をエンコーディングして、双直交性コードワードを発生する。このDRCコードワードはブロック506(4)に提供され、このブロックはこのコードワードの各々を2回繰り返す。繰り返されたコードワードはブロック506(6)に提供され、このブロックはこの二進法記号を、選択された変調タイプにしたがって変調記号上にマッピングする。マッピングされたこの記号はブロック506(8)に提供され、このブロックは各々の記号をコード、例えば、ブロック506(10)によって生成されたウオルシュコードで、インデックスiで識別されるDRCカバーにしたがってカバーする。次に、結果として得られる各々のウオルシュチップがブロック506(12)に提供され、ここで、このウオルシュチップは別のコード、例えば、ブロック504(14)によって生成された別のウオルシュコードでカバーされる。このウオルシュカバード記号は次にさらに処理されるように出力される。
ACKチャネル
ACKチャネル416をアクセス端末が用いて、順方向トラフィックチャネル上送信されたユーザデータが成功裏に受信されたかどうかアクセスネットワークに報知する。このアクセス端末は、このアクセス端末宛の検出されたプリアンブルと関連する全ての順方向トラフィックチャネル時間間隔に応答してACKチャネルビットを送信する。このACKチャネルビットは、順方向トラフィックチャネルパケットが成功裏に受信された場合には+1(ACK)に設定され、そうでなければ、ACKチャネルビットは−1(NAK)に設定される。送信されたユーザデータを保護しているCRCがデコーディングされたユーザデータに基づいて計算されたCRCと同じであれば、順方向トラフィックチャネルのユーザデータは成功裏に受信されたものと見なされる。図5を参照すると、ACKチャネルビットはブロック508(2)で繰り返されて、ブロック508(4)に提供される。ブロック508(4)はこの二進法記号を、選択された変調タイプに従って変調記号上にマッピングする。このマッピングされた記号は次にブロック508(6)に提供され、このブロックは、ブロック508(8)によって生成されたウオルシュコードで各々の記号をカバーする。このウオルシュカバード記号は次にさらに処理されるように出力される。
パケット準備完了チャネル
送信を希望するアクセス端末はその各々が、送信されるユーザデータが将来の時間間隔において入手可能である及び/又は将来の時間間隔での送信が好機であることをサービスを提供するセクタに対して示す。時間間隔は、逆方向リンクチャネルの瞬時的な品質測定基準が、通信システムの設計しだいでさらなる要因にしたがって決定された好機レベルで修正されたその逆方向リンクチャネルの平均品質測定基準を上回れば好機であると見なされる。
逆方向リンクの品質測定基準(quality metric)は、逆方向パイロットチャネル、例えば、次の式(1)にしたがって決定される。
Figure 2010213295
ここで、Tx Pilot(n)は、パイロットチャネルがn番目の時間間隔で送信される際の出力であり、
Filt Tx Pilot(n)は、n番目の時間間隔で評価された過去k個の時間間隔にわたってフィルタリングされたフィルタリング済みパイロット信号の出力である。スロットの数で表されるフィルタ時定数は、逆方向リンクチャネルの適切な平均値となるように決定される。
その結果、式(1)は、平均の逆方向リンクに対して瞬時的逆方向リンクがどの程度良いか悪いかを示す。アクセス端末はTx Pilot(n)とFilt Tx Pilot(n)の測定と、さらに、全ての時間間隔で式(1)による品質測定個準の計算を実行する。次に、計算されたこの品質測定基準を用いて、将来における所定の数の時間間隔にわたる品質測定基準を推定する。時間間隔のこの所定の数は2である。このような品質推定方法が、本譲受人譲渡されている、2001年10月10日に提出された「通信システムにおける送信制御をスケジューリングする方法と装置(Method and Apparatus for Scheduling Transmissions Control in a Communication System)」という題名の米国特許出願第09/974,933号に詳細に記載されている。
逆方向リンク品質測定基準の上記の推定方法は、例示目的で与えられただけである。したがって、他の方法も使用されえる。例えば、アクセス端末はパイロットチャネルとトラフィックチャネルの送信出力レベルに関する情報をアクセスポイントに提供し、次に、このアクセスポイントはこの情報を用いて、好機の送信時間間隔を決定する。
好機レベルを判定する要因には、例えば、最大受け入れ可能送信遅延時間t(パケットがアクセス端末に到着してからパケットが送信されるまでの遅延時間)、アクセス端末での待ち行列中のパケットの数(送信待ち行列長)及び逆方向リンクth上での平均スループットがある。上記の要因は「焦燥(impatience)」関数I(t,l,th)を定義するものである。この焦燥関数I(t,l,th)は、入力されたパラメータの所望の影響力に基づいて決定される。例えば、アクセス端末での待ち行列に送信用の第1のパケットが到達した直後においては、焦燥関数は低い値を有しているが、アクセス端末での待ち行列中のパケットの数が閾値を越えるとその値は増大する。最大受け入れ可能送信遅延時間に達すると、焦燥関数は最大値に達する。待ち行列長パラメータと送信スループットパラメータは同様に、焦燥関数に影響する。
焦燥関数(impatience function)に対する入力としての上記の3つのパラメータの用法は説明目的で記載しただけであり、通信システムの設計上の考慮に従って、パラメータはいくつ用いても、また、別のパラメータさえ用いてもよい。加えて、ユーザが異なれば焦燥関数も異なり、これでユーザが区別される。さらに、焦燥関数以外の関数を用いてユーザ同士を区別してもよい。したがって、各々のユーザに、ユーザのQoSにしたがって属性が割り当てられる。この属性自体は、焦燥関数の代わりとして働く。代替例では、属性を用いて、焦燥関数の入力パラメータを修正する。
焦燥関数I(t,l,th)を用いて、次式(2)にしたがって品質測定基準を修正する。
Figure 2010213295
式(2)に基づいて計算された値と閾値Tjとを用いて、好機レベルを定義することが可能である。適切な好機レベルの集合を表1に例示する。上記のものの代わりに好機レベルに対してさまざまな数値とさまざまな定義を用いられることが理解されるであろう。
Figure 2010213295
適切な好機レベルがエンコーディングされてPRチャネル上で送信される。PRチャネルは、好機レベルが0以外、すなわち、「送信データなし」が示されていなければ送信される。上記の4つの好機レベルは2つの情報ビットとして表される。PRチャネルは高い信頼性でもって受信する必要があるが、それはPRチャネル受信中のなんらかのエラーがあると、その結果、ユーザデータの送信を要求していない又は低い好機レベルを報告したアクセス端末をスケジューリングしてしまう可能性があるからである。代替例では、このようなエラーの結果、高い好機レベルを報告したアクセス端末をスケジューリングしそこなうことになりかねない。その結果、この2つの情報ビットは十分な信頼性でもって伝達する必要がある。
上述したように、好機送信時間期間が暗示されているが、それは、アクセスポイントとアクセス端末の双方が好機レベルを持つと推定される将来における所定の数の時間間隔に関する知識を有するからである。アクセスポイントとアクセス端末のタイミングは同期を取っているため、アクセスポイントは、どの時間間隔が送信端末が好機レベルであると報告した好機の送信時間間隔であるかを判定することが可能である。しかしながら、好機送信レベルが変動し、また、アクセスポイントに対して明示的に通信されるよな他の装置を用いてもよいことが理解されるであろう。
上記の方式によるPRチャネル418の値は2ビット値として表される。図5を参照すると、PR値はブロック512(2)に提供され、このブロックはこの2ビットをエンコーディングしてコードワードとする。このコードワードはブロック512(4)に提供され、このブロックはこのコードワードの各々を繰り返す。繰り返されたこのコードワードはブロック512(6)に提供され、このブロックはこの二進法記号を選択された変調タイプに従って変調記号上にマッピングする。マッピングされた記号は次にブロック512(8)に提供され、このブロックは各々の記号を、ブロック512(10)で生成されたウオルシュコードでカバーする。
CDMトラフィックチャネル
CDMトラフィックチャネル420は、パケットベースのレート変動型チャネルである。アクセスポイント向けのユーザデータパケットは、例えば、データレート9.6、19.2、38.4、76.8及び153.6(キロビット/秒:kbps)から成るデータレートの集合から選択されたデータレートで送信される。
図5を参照すると、送信されるデータ(データビット)は所定サイズのブロックに分割されてブロック504(2)に提供される。ブロック504(2)はターボエンコーダを備えている。ブロック504(2)の出力は、コード記号を含んでいる。このコード記号はブロック504(4)によってインタリーブされる。一実施形態では、ブロック504(4)はビット反転チャネルインタリーバを備えている。データレートとエンコーダコードレートによっては、インタリーブされたコード記号のシーケンスが、固定した変調記号レートを達成するために必要とされる回数だけブロック504(6)中で繰り返されて、ブロック504(8)に提供される。ブロック504(8)はCDM RRIチャネル記号を提供されて、CDM RRIチャネル記号をCDMトラフィックチャネル記号にパンクチャする。このパンクチャされた記号はブロック504(10)に提供され、このブロックはこの二進法記号を、選択された変調タイプに従って変調記号上にマッピングする。このマッピングされた記号は次にブロック504(12)に提供され、このブロックは各々の記号をブロック504(14)が生成したウオルシュコードでカバーする。結果として得られるチップは出力されて、以下に詳しく説明するようにさらに処理される。CDMトラフィックチャネル/RRIチャネルパケットは、ユーザデータ対パイロットの比率、パケットサイズ及び所与の決定済みデータレートしだいで1つから複数のハーフタイムスロットで送信される。
CDM逆方向レート表示チャネル
CDM RRIチャネル420は逆方向リンクパケットタイプの表示を提供する。このパケットタイプ表示によって、アクセスポイントは、自身が、現在受信されたパケットに基づいた軟判定が以前に受信されたパケットに基づいた軟判定とソフト合成することが可能であるかどうかを判定するにあたって支援と成る情報を提供される。ソフト合成は、以前に受信されてデコーディングされたパケットから得られたビット位置におけるエネルギの値(軟判定値)を利用するものである。アクセスポイントは、パケットのビット値を、軟判定値と閾値と比較することによって判定する(硬判定)。あるビットに対応するエネルギがこの閾値より大きい場合、そのビットには第1の値、例えば「1」を割り当てられ、そうでなければ、このビットには第2の値、例えば、「0」が割り当てられる。次に、アクセスポイントは、パケットが正しくデコーディングされたかどうかを、例えば、パケットがデコーディングされた後でCRCチェック又は他のいずれかの等価なもしくは適切な方法を実施することによって確認する。このテストの結果が不可であれば、そのパケットは消去されたものと見なされる。しかしながら、アクセスポイントは軟判定値を(そのパケットの再送信試行回数が最大許容試行数未満であれば)保存し、自身が現在のパケットの軟判定値を獲得したら、この保存された軟判定値を現在のパケットの軟判定値と合成して、この合成された軟判定値を閾値と比較することが可能となる。
合成の方法は公知であり、したがって、ここで詳細に説明する必要はない。1つの適切な方法が、本譲受人に譲渡されている「記号を累積することによる時間効率的な再送信の方法と装置(Method and Apparatus for Time Efficient Re-transmission Using Symbol Accumulation)」という題名の米国特許第06,101,168号に詳述されている。
しかしながら、パケットを意味があるようにソフト合成するためには、アクセス端末は、パケットが、合成の方法と合成される情報とを含んでいることを知っている必要がある。RRI値の集合はこの合成方法に従って決定される。RRIチャネルはIS−856規格に準拠したRRIチャネルに類似している。図5を参照すると、例えば3ビットで表されているRRI値はブロック502(2)に提供され、このブロックはこの3ビットをエンコーディングして、7ビットのコードワードとする。エンコーディングする例を表2に示す。
Figure 2010213295
コードワードはブロック502(4)に提供され、このブロックはコードワードの各々を繰り返す。この繰り返されたコードワードはブロック502(6)に提供され、このブロックはブロック504(8)に提供して、CDMトラフィックチャネルに対してパンクチャするようにする。ブロック502(8)、502(10)及び502(12)は利用されない。
代替例では、コードワードはブロック502(4)に提供され、このブロックはコードワードの各々を繰り返す。この繰り返されたコードワードはブロック502(6)に提供され、このブロックはブロック502(8)に提供し、このブロックはこの二進法記号を、選択された変調タイプに従って変調記号上にマッピングする。このマッピングされた記号は次に、ブロック504(10)に提供され、このブロックは各々の記号を、ブロック504(12)が生成したウオルシュコードでカバーする。結果として得られるチップは出力されて、以下に詳述するようにさらに処理される。
TDMトラフィックチャネル
TDMトラフィックチャネル422(RRI)はパケットベースのレート変動型チャネルである。アクセスポイント向けのユーザデータパケットは、例えば、データレート76.8、153.6、230.4、307.2、460.8、614.4、921.6、1228.8及び1843.2kbpsから成るデータレートの集合から選択されたデータレートで送信される。送信されるデータ(データビット)は所定サイズのブロックに分割されてブロック504(2)に提供される。ブロック504(2)は、コードレート1/5のターボエンコーダを備えている。ブロック504(2)の出力は、コード記号を含んでいる。このコード記号はブロック504(4)によってインタリーブされる。ブロック504(4)はビット反転チャネルインタリーバを備えている。データレートとエンコーダコードレートによっては、インタリーブされたコード記号のシーケンスが、固定した変調記号レートを達成するために必要とされる回数だけブロック504(6)中で繰り返されて、ブロック504(8)に提供される。ブロック504(8)はこれらの記号をブロック504(10)に渡し、このブロックはこの二進法記号を、選択された変調タイプに従って選択された変調記号上にマッピングする。このマッピングされた記号は次にブロック504(12)に提供され、このブロックは各々の記号をブロック504(14)が生成したウオルシュコードでカバーし、結果として得られるチップは出力されて、以下に詳しく説明するようにさらに処理される。
この処理の1部として、コード記号は変調記号に変換される。TDMトラフィックチャネル変調記号は次に、RRIチャネルのチップで時分割多重化される。しかしながら、TDMチャネルのサイズは、RRIチャネルチップとパケットを表すTDMトラフィックチャネル変調記号とを合成した結果得られる記号のサイズと必ずしも一致するとは限らない。その結果、オリジナルのパケット記号を表すチップはサブパケットに分割され、これらはTDMチャネル中に挿入されて送信される。この送信方法、すなわち、インクレメンタル冗長性は、本譲受人に譲渡されている、2001年5月22日に提出された「増大したデータスループットに対する向上したチャネルインタリーブ動作(ENHANCED CHANNEL INTERLEAVING FOR INCREASED DATA THROUGHPUT)」という題名の同時係属米国特許出願第09/863,196号に記載されている。
上記のサブパケット送信は、パケットパラメータを示す表3を参照して記載する。データレートと関連のパケットパラメータとは例として示すものであり、その結果、他のデータレートと関連のパケットパラメータとが予期される。
Figure 2010213295
1843.2kbpsというデータレートを考えると、送信されるデータは6144ビットというサイズを持つブロックに分割される。1/5というコードレートでエンコーディングすると、6144×5=30720個のコード記号と成る。変調タイプは16−QAMであり、これは、それぞれ4つのコード記号が1つの変調記号となることを意味する。30720個のコード記号もまた、30720/4=7680個の変調記号となる。TDMチャネルは2つのハーフタイムスロットから成っているため、TDMチャネルサイズはスロット当たり1024である。タイムスロット中のRRIチップの数は64であるため、TDMチャネルには2×(1024−64)=1920個の変調記号を収めるスペースがある。
第1のサブパケットは、総計で7680個の変調記号の内の第1の1920個の変調記号をTDMチャネル中に挿入することによって形成される。このサブパケットはパケットのデータビットを回復するために必要とされる全ての情報を包含しているため、送信が成功であった場合、すなわち、サブパケットがデコーディングする場合、次のパケットが送信される。送信が失敗であれば、次のサブパケットが形成される。一実施形態では、次のサブパケットは、総計で7680個の変調記号の内の第2の1920個の変調記号をTDMチャネル中に挿入することによって形成される。この方法は、パケットのデータビットが成功裏にデコーディングされるまで又はサブパケット送信もしくは再送信の回数が所定の数に達するまで繰り返される。
アクセスポイントがこのインクレメンタル冗長(HARQ)方法で送信されたサブパケットをソフト合成することを可能とするため、各々のサブパケットにサブパケットインデックスを割り当てる。このサブパケットインデックスは、以下に記載するようにTDM逆方向レート表示チャネル上で送信される。
サブパケットという用語は、前の説明では教示的目的で、すなわち、インクレメンタル冗長性の概念を説明するために用いられた。このような区別は主として意味論的なものであり、パケットという用語は、明瞭に理解する必要がない限り一緒にして用いられる。
TDM逆方向レート表示チャネル
TDM RRIチャネル422(RRI)は、CDM.RRIとしての類似の目的に役立つ。その結果、TDM RRIチャネルは、逆方向リンクパケットタイプ、例えば、(ペイロードサイズ、コードレート、変調及び類似物)と、インクレメンタル冗長(HARQ)のために用いられるサブパケットインデックスの表示を提供する。
必要とされる表示を提供するために、RRIは5ビットの情報を含んでいる。図5を参照すると、RRI値はブロック502(2)に提供され、このブロックはこの5ビットを双直交的にエンコーディングしてコードワードとする。このコードワードはブロック502(4)に提供され、このブロックはこのコードワードの各々を繰り返す。この繰り返されたコードワードはブロック502(6)に提供され、このブロックはこの二進法記号を選択された変調タイプにしたがって変調記号上にマッピングする。マッピングされたこの記号はブロック502(8)に提供され、このブロックは各々の記号をブロック502(10)が生成したウオルシュコードでカバーし、結果として得られるチップは出力されて、以下に詳しく説明するようにさらに処理される。
表4にRRIコードワード値を要約する。
Figure 2010213295
表4を参照すると、アクセスポイントは、値「0」を持つRRIコードワードを受信してデコーディングすると、76.8kbpsというデータレートのサブパケットをデコーディングすることを試行する。このサブパケットのデコーディングが失敗すると、アクセスポイントは次のパケットを受信して、値「1」を持つRRIコードワードをデコーディングし、アクセスポイントは現在のサブパケットを以前に受信したサブパケットと合成するが、それは、値「1」を持つRRIが、インデックス「1」を持つサブパケットと合成されるインデックス「2」を持つ現在受信したサブパケットを識別するからである。
上述したように、パイロットチャネルは基準信号であり、すなわち、パイロット信号のパラメータ、例えば、構造、送信出力及び他のパラメータがアクセスポイントでは周知である。パイロットチャネルを受信すると、アクセスポイントは、通信リンクの影響を受けたままの逆方向パイロット信号のパラメータを判定する。2つのパラメータ集合、すなわち、送信時のパラメータと受信時のパラメータとを関連付けることによって、アクセスポイントは通信リンクを推定して、通信リンクのチャネルをコヒーレントに復調する。通信リンクを推定するために基準信号を用いる方法が技術上周知である。参考のため、例えば、本譲受人に譲渡されており、08/30/01に提出された「無線通信システムにおける多経路推定の方法と装置(METHOD AND APPARATUS FOR MULTI-PATH ELIMINATION IN A WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM)」という題名の同時係属米国特許出願第09/943,277号を参照されたい。
図4Aから図4Bを参照すると、逆方向リンクの推定と第1のハーフタイムスロットで送信されたチャネルのコヒーレント復調とに用いられる逆方向パイロットチャネルは、第2のハーフタイムスロットでは利用不可能である。しかしながら、相対的に高い送信出力と入念なエンコーディングによって、RRIチャネルが受信され正確にデコーディングされる確率が高いことが保証される。さらに、アクセス端末とアクセスポイントの双方が、表4に要約されている情報によって提供される。
したがって、アクセスポイントは、どのデータレートとどのRRIコードワードが送信されたかの仮説を立て、また、この仮説を試行することによってRRIをデコーディングしようとする。アクセスは、仮説の試験で用いられる測定基準に基づいて最も蓋然性の高い仮説を選択する。以下に検討するように、逆方向パイロットチャネルは、出力制御ループで決定された出力で送信され、これで、全てのアクセス端末からの逆方向パイロットチャネルが同じ出力(PPilot)で受信されるようにする。RRIチャネル出力(P)は逆方向リンク送信出力(以下の式(3)を参照)と関連しているため、ひとたびRRIチャネルが正確にデコーディングされたら、アクセスポイントは式(3)を用いて、逆方向リンクチャネルの品質を推定するために必要なRRIチャネルのパラメータを決定する。その結果、RRIチャネルはパイロットチャネルの代わりに基準信号として用いて、逆方向リンクチャネル品質を推定し、第2のハーフタイムスロットで送信されたチャネルをコヒーレントに復調する。
式(3)を正しく用いるために、アクセスポイントは、オーバヘッド送信時間間隔とトラフィック送信時間間隔間のライズオーバサーマル(rise over thermal)(ROT)差異であるAの値を知っている必要がある。以下にさらに検討するように、アクセスポイントはAの値を測定する。
CDMトラフィックチャネル/CDM RRIチャネルをTDMトラフィックチャネルとTDM RRIチャネルを発生する同じ構造を用いるものとして説明したが、このようにする必要はなく、CDMトラフィックチャネル、CDM RRIチャネル、TDMトラフィックチャネル及びTDM RRIチャネルに対してそれぞれ別個の構造が存在する。
OFDM逆方向トラフィックチャネル
既述したように、データの送信レートは、通信チャネルの特徴、例えば、信号対干渉波・雑音比(SINR)によって異なり、データレートが高ければ、高いSINRを必要とする。多経路干渉波は干渉波・雑音にかなり寄与するため、高データレートでの干渉波の軽減によって、通信システムの性能がかなり向上する。
多経路干渉波を軽減する1つの手段は、直交周波数分割変調方式(OFDM)である。OFDMは周知の変調タイプであり、その基本を図6を参照して説明する。OFDM通信システム600はユーザデータ602を取ってそれをブロック604に提供する。(ブロック604以前のユーザデータの前処理、すなわち、エンコーディング、繰り返し、インタリーブ動作及び類似物は簡潔さのため図示せず。)ブロック604はユーザデータを多くの並行ビン606間に分配するが、その正確な数は使用された高速フーリエ変換(FFT)のサイズの関数である。並行ビン606はブロック608中で逆FFT(IFFT)によって変調される。並行ビンと同じ数の信号から成るバンクを含むこの変調された信号は次に無線周波数サブ搬送波の集合にアップ変換され、増幅されて、通信チャネル612上で運ばれる。この信号はFFTを用いてブロック614によって受信されて復調される。復調されたデータ616は次にブロック618によってユーザデータ620に再配布される。
このユーザデータは多経路誘導周波数選別フェージングから保護されている。サブ搬送波がフェージングを経験すると、失われるユーザデータは集合としてのユーザデータの極少量である。送信されたユーザデータは誤り訂正ビットを含んでいるため、行方不明のものはその後回復される。
上記のOFDMは、次に説明するように、TDM時間間隔の第2の半分部分での送信に利用される。アクセス端末、逆方向リンク上で送信されるユーザデータのレートは所定のデータレート、例えば、614.4kbpsを上回ると判定すると、ユーザデータをTDMの代わりにOFDMを利用して送信する。
OFDM逆方向レートインジケータチャネル
必要とされる表示を提供するため、OFDM RRIは5ビットの情報を含む。RRI値602(2)はユーザデータ602(1)とは別個に(図6Aの)ブロック604に対して提供されるが、このブロックはRRIデータを少なくとも1つの所定の並行ビン606(2)に配布し、また、ユーザデータを残りの並列ビン606(1)上で配布する。(ブロック604以前のユーザデータとRRIデータの前処理、すなわち、エンコーディング、繰り返し、インタリーブ動作及び類似物は簡潔さのため図示せず。)さらなる処理は図6に示すように進行する。図6Aに戻ってこれを参照すると、受信時において、信号はブロック614で受信されてFFTを用いて復調される。復調されたRRIデータ616(2)と復調されたユーザデータ616(2)とは次に、ブロック618によって再配布されて、ユーザ値620(1)とRRI値620(2)となる。
代替例では、ユーザデータとRRIデータは多重化されて(図6の)ブロック604に提供される。(ブロック604以前のユーザデータの前処理、すなわち、エンコーディング、繰り返し、インタリーブ動作及び類似物は簡潔さのため図示せず。)その結果、RRI値は、ユーザデータと共に、並列ビン606同士間に配布される。さらなる処理は図6に示すように進行する。図6Cを参照すると、受信時において、信号はブロック614で受信されてFFTを用いて復調される。復調されたRRIデータと復調されたユーザデータ616は次にブロック618によって再送付されて、ユーザ値620(1)とRRI値620(2)となる。
逆方向リンクアーキテクチャ
図5Cにさらに、逆方向リンクチャネルのアーキテクチャを示す。TDMトラフィックチャネル422(T)と(図4の)TDM RRIチャネル422(RRI)とはブロック514中で時分割多重化されて、利得調整ブロック516(1)に提供される。利得調整後は、時分割多重化された信号が復調器518に提供される。
パイロットチャネル412、データリソースチャネル4414、肯定応答チャネル416、パケット要求チャネル418(図4を参照)はそれぞれの利得調整ブロック516(2)−516(5)に提供される。利得調整後は、これらそれぞれのチャネルは変調器518に提供される。
加えて、オプションのCDMトラフィックチャネル/CDM RRIチャネル420(図4参照)は利得調整ブロック516(7)に提供される。利得調整後は、それぞれのチャネルが変調器518に提供される。
変調器518は入力チャネル信号を合成して、この合成されたチャネル信号を適切な変調方法、例えば、二進法位相シフトキーイング方法(BPSK)、直交位相シフトキーイング方法(QPSK)、直交振幅変調方法(QAM)、8位相シフトキーイング方法(8−PSK)及び通常の当業者に周知の他の変調方法にしたがって変調する。この適切な変調方法は、送信されるデータのレート、チャネル状態及び/又は通信システムの他の設計パラメータに基づいて変化する。入力チャネル信号の上記の合成もそれにしたがって変化する。例えば、選択された変調方法がQPSKであれば、入力チャネル信号は同相信号と直交信号に合成され、これらの信号は直交拡散される。チャネル信号の選択は通信システムの設計パラメータ、例えばチャネルを配布し、これで同相信号と直交信号間でのデータの負荷が均衡し、結果として得られる波形のピークツーアベレージが低下するようなパラメータと他の設計パラメータとにしたがって同相信号と直交信号に合成される。
変調された信号はブロック520でフィルタリングされ、ブロック522中で搬送周波数にアップ変換されて送信用に提供される。
逆方向リンクアクセス方法
既述したように、従来式アクセス端末からの逆方向リンクユーザデータ送信では、符号分割多重方式、例えば、IS−856規格に準拠したCDMA方式が利用される。IS−856規格にしたがって、アクセス端末は逆方向リンクの搬送周波数にアクセスし、したがって、TDMA時間間隔とCDMA時間間隔間での考えられるあらゆる逆方向リンクでの配布を無視して、逆方向リンク送信を自発的に開始する。初期の逆方向リンク送信は、所定のデータレート、例えば、9.6kbpsで発生する。逆方向アクティビティチャネル上で受信された逆方向リンクアクティビティビット(RAB)がゼロであれば、アクセス端末は確率pで次に高いレートにレートを増加させ、RABが1であれば、アクセス端末はレートを確率qで次に低いレートに減少させる。各々のレートに対する確率pとqは、アクセスネットワークからアクセス端末に送信されるか又はアクセスポイントとアクセス端末間で例えば、接続されると交渉される。
その結果、符号分割多重方式、例えば、IS−856規格に準拠したCDMA方式を利用している新式アクセス端末は、上述したように、TDMA時間間隔とCDMA時間間隔間での考えられるあらゆる逆方向リンクでの配布を無視して、自発的に逆方向リンク送信を開始する。
CDMA指定の時間間隔変調方式を利用する新式アクセス端末は、上述したように自発的にCDMA制定の時間間隔で逆方向リンク送信を開始する。
TDMAしての時間間隔を利用する新式アクセス端末からの逆方向リンク送信は、アクセス端末の内の少なくとも1つから逆方向リンク時間間隔の1部分中で発生する。上記の1つのタイムスロット構造がどのようにして複数のタイムスロット時間間隔にまで拡大するかを示すため、以下に説明するような逆方向リンクデータ送信では2つのタイムスロットに等しい時間間隔を用いる。しかしながら、上述したように、タイムスロットをいくつ用いて時間間隔を構成してもよい。TDMA指定の時間間隔を利用する新式アクセス端末の逆方向リンクの搬送周波数に対するアクセスは、データを多重化するモードによって異なる。
CDMオンリーモードを利用している、すなわち、TDMA時間間隔でCDMだけを用いてユーザデータを送信するような新式アクセス端末は、逆方向リンクの搬送周波数にアクセスする、したがって、上述したように自発的に逆方向リンク送信を開始する。
それとは対照的に、逆方向リンクの搬送周波数に対するアクセス、したがって、TDM/OFDM又はCDM及びTDM/OFDMモードを利用する新式アクセス端末の場合の逆方向リンク送信、すなわち、TDMA時間間隔でのTDM/OFDMもしくはCDM及びTDM/OFDMを用いてのユーザデータの送信は、ユーザデータを伝達せよとのアクセス端末の要求に応答してアクセスネットワーク中のエンティティによってスケジューリングされる。アクセス端末は、逆方向リンク上の時間間隔中でそのアクセス端末のチャネルの品質測定基準と、そのアクセス端末の逆方向リンク品質測定基準と、焦燥関数とにしたがってスケジューリングされる。新式アクセス端末がスケジューリングされない場合、すなわち、アクセス端末の送信許可が否認された場合、アクセス端末は時間間隔の少なくともTDM/OFDM部分中での送信を抑圧しなければならない。したがって、アクセス端末はその時間間隔ではデータを何も送信しない又はその時間間隔のCDM部分でだけデータを送信する、すなわち、TDMA時間間隔のCDM部分を利用する。
TDMAを要求しているアクセス端末の場合の逆方向リンクデータ送信の1例と図7に示しこれを参照して説明する。図7に、理解目的だけの、1つのアクセス端末の場合の逆方向リンクデータ送信の交渉を示す。さらに、サービス提供するアクセスポイントだけを示してある。しかしながら、以下に説明するように、この概念は複数のアクセス端末にまで拡大されえることが理解されるであろう。加えて、アクセスネットワークの複数のアクセスポイントは、送信側のアクセス端末からの逆方向リンクを受信しデコーディングして、ユーザデータが成功裏にデコーディングされたかどうかの情報をサービス提供側アクセスポイントに提供する。代替例では、ペイロード情報を受信したアクセスポイントはこのペイロード情報を集中エンティティに送出して、軟判定デコーディングを実行するようにする。次に、中央デコーダはサービス提供側アクセスポイントにペイロードデコーディングが成功であったかどうかを通知する。サービス提供側アクセスポイントはPGチャネル上でACKを示して、不必要な再送信を防止する。
アクセス手順、サービス提供セクタの選択及び他のコールセットアップ手順は、上述したようにIS−856規格に準拠した通信システムの相似関数に依存しているため、繰り返されることはない。唯一の相違は、新式アクセス端末が、TDM/OFDMハーフタイムスロット中ではアクセス端末のチャネルプローブを送信しないことである。
送信予定のデータを受信し、また、TDMA時間間隔で送信することを希望しているアクセス端末(図示せず)は、アクセス端末の逆方向リンク品質測定基準とTDMA時間間隔の焦燥関数とを評価して、好機レベル(OL1)を生成する。理解目的だけであるが、時間間隔は全てTDMAとして指定されるものと仮定する。アクセス端末は、自身が送信可能なデータレートを推定し、それに応じてデータタイプを生成する。既述したように、パケットデータタイプはデータレートを示すだけではなくオリジナルの又は再送信されたパケットを指定する。以下により詳述するように、レート決定方法では、送信されるデータ量と、アクセス端末の最大送信出力と、パイロットチャネルに割り当てられる送信出力とに基づいてサポート可能な最大レートを決定する。アクセス端末は次に、パケット準備完了チャネル上で次の値を送信するためのルールが満足されているかどうかを判定する。これらのルールには次のものがある。
・パケット準備完了チャネル上での次の値が、ある時間間隔で、例えば、2つのタイムスロットで送信される。
・パケット準備完了チャネル上での次の値が、好機レベルが変化すると送信される。
・パケット準備完了チャネル上での次の値が、所定の時間間隔に対してパケットの承諾が受信されなかった場合には好機レベルが変化しなくても送信される。
・アクセス端末が送信データをなんら有しない場合にはパケット準備完了チャネルは送信されない。
これらのルールが満足されると、アクセス端末は要求されたデータレートと好機レベルをPRチャネル上でタイムスロットnとn+1とで通信する。
アクセスネットワークのサービス提供側アクセスポイント(図示せず)は、逆方向リンクを受信して、タイムスロットnとn+1に含まれている情報をスロットN+1の中でデコーディングする。サービス提供側アクセスポイントは次に、データを送信する許可を要求している全てのアクセス端末の好機レベルと、パケットデータタイプと、要求されたデータレートとをスケジューラ(図示せず)に提供する。スケジューラは、送信用のパケットをスケジューリングルールに従ってスケジュールする。既述したように、スケジューリングルールは、要求されるQoS又はデータ配布の公平さを達成しながら同時にアクセス端末相互間の逆方向リンク干渉を最小化しようとするものである。このルールは以下のとおりである。
i.送信優先順位を最高の好機レベルを報告しているアクセス端末に与える。
ii.いくつかのアクセス端末が同じ好機レベルを報告すれば、送信スループットの低いアクセス端末に優先順位を与える。
iii.いくつかのアクセス端末がルール(i)と(ii)を満足すれば、アクセス端末はランダムに選択される。
iv.報告された好機レベルが逆方向リンクの利用を最大化するために低い値であったとしても、送信用データを持つアクセス端末の内の1つに送信許可が与えられる。
スケジューリングを決定したら、サービス提供側アクセスポイントはPGチャネル上での送信の許可を要求しているアクセス端末の各々に対するスケジューリングの決定を送信する。図示するように、サービス提供側アクセスポイントはスケジューリングの決定(SD 0)を送出し、アクセス端末によるスロットN+2とN+3での新しいパケットの送信許可要求を否認した。
アクセス端末はPRチャネルに対する応答をなんら受信しなかったし、また、アクセス端末は送信すべきデータを有するため、アクセス端末はアクセス端末の逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数とを再度評価するが、今回はこのため、好機レベルが増加する(OL 3)。アクセス端末はさらに、パケットデータタイプを生成し、データレートを推定して、パケットデータタイプと要求されたデータレートとをRRIチャネル上で提供し、好機レベルを逆方向リンクのPRチャネル上でタイムスロットn+1とn+3で提供する。
サービス提供側アクセスポイントは、逆方向リンクを受信して、タイムスロットn+2とn+3に含まれている情報をスロットN+3中でデコーディングする。次に、サービス提供側アクセスポイントは、データ送信許可を要求している全てのアクセス端末の好機レベル、パケットデータタイプ及び要求されているデータレートをスケジューラに提供する。スケジューリングを決定したら、サービス提供側アクセスポイントはPGチャネル上での送信の許可を要求しているアクセス端末の各々に対するスケジューリングの決定を送信する。図示するように、サービス提供側アクセスポイントは、スケジューリングの決定(SD 1)を送信して、タイムスロットN+4とN+5での新しいパケットの送信許可を許可する。
アクセス端末は、タイムスロットn+3中で、PGチャネルを受信して、タイムスロットN+2とN+3で送信されたスケジューリング決定(SD 0)をデコーディングする。アクセス端末はしたがって、タイムスロットn+4とn+5中では送信を差し控える。アクセス端末は送信すべきデータを有しており、その結果、アクセス端末は自身の逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数とを評価する。図示するように、アクセス端末は好機レベル(OL 3)を判定したが、これはこの送信より2スロット前のレベルと同じであり、その結果、アクセス端末はタイムスロットn+4とn+5ではPRチャネルの送信を差し控える。
サービス提供側アクセスポイントは、アクセス端末の送信を許可するスケジューリング決定(SD 1)を実施し、その結果、サービス提供側アクセスポイントは、PGチャネル上での送信許可を要求しているアクセス端末の各々に対するスケジューリング決定を送信する。図示するように、サービス提供側アクセスポイントはスケジューリング決定(SD 1)を送信して、タイムスロットN+4とN+5での新たなパケット送信を許可する。
アクセス端末は、タイムスロットn+5中で、PGチャネルを受信して、タイムスロットN+4とN+5で送信されたスケジューリング決定(SD 1)をデコーディングする。スロットn+6とn+7で送信されるデータに加えて、アクセス端末は送信予定のデータを有しており、その結果、アクセス端末は自身の逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数とを評価する。図示するように、アクセス端末は好機レベル(OL 2)を決定しており、その結果、アクセス端末はPRチャネルをタイムスロットn+6とn+7で送信する。アクセス端末は送信の許可を得ているため、アクセス端末はさらに、ユーザデータをタイムスロットn+6とn+7で逆方向リンクトラフィックチャネルのTDM/OFDM部分中で送信する。
図7に示すように、アクセス端末は2つの要求後に送信許可を得ている。パケット要求の各々が、同じパケット又は別々のパケットと関連している。パケット要求の各々が別のパケットと関連している場合、一実施形態では、アクセス端末は、どのパケットを送出すべきであるかを自発的に判定する。代替例では、送信許可は第1の非承諾のパケット要求と関連している。しかしながら、他の戦略も本発明の完全に範囲内にある。
サービス提供側アクセスポイントは、逆方向リンクを受信して、タイムスロットn+6とn+7中に含まれているPRチャネル情報をスロットN+7中で、タイムスロットn+6とn+7中に含まれているユーザデータをタイムスロットN+8とN+9中でデコーディングする。サービス提供側アクセスポイントは次に、好機レベルと、パケットデータタイプと、データ送信許可を要求している全てのアクセス端末の要求されたデータレートとをスケジューラに提供する。スケジューリングを決定したら、サービス提供側アクセスポイントはPGチャネル上での送信の許可を要求しているアクセス端末の各々に対するスケジューリングの決定を送信する。アクセスポイントはユーザデータを成功裏にデコーディングしているため、サービス提供側アクセスポイントはスケジューリング決定(SD 1)を送出し、タイムスロットN+10とN+11での新しいパケットの送信を許可する。
アクセス端末はタイムスロットn+8とn+9でも、また、タイムスロットn+10とn+11でもPRを送出しなかったが、それは、アクセス端末が逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数を評価した際に、パケット準備完了チャネル上の次の値を送信するルールが満足されなかったからである。
アクセス端末は、スロットn+11でPGチャネルを受信してスケジューリング決定SD 1をデコーディングする。アクセス端末は送信許可を得ているため、アクセス端末はさらに、好機タイムスロットn+12とn+13のTDM/OFDM部分でユーザデータを送信する。
サービス提供側アクセスポイントは逆方向リンクを受信して、タイムスロットN+14とN+15中のタイムスロットn+12とn+13に含まれているユーザデータをデコーディングする。アクセスポイントはユーザデータを成功裏にデコーディングしているが、サービス提供側アクセスポイントはなんら顕著なパケット要求を有していないため、アクセスポイントはPGを送信しない。
アクセスネットワークが、スロットn+6とn+7において逆方向リンク上で送出されたペイロードを正しくデコーディングできない場合を図8に示す。
サービス提供側アクセスポイントは逆方向リンクを受信して、スロットN+7中のタイムスロットn+6とn+7中に含まれているPRチャネル情報と、タイムスロットN+8とN+9中のタイムスロットn+6とn+7中に含まれているユーザデータとをデコーディングする。サービス提供側アクセスポイントは次に、好機レベルと、パケットデータタイプと、データ送信許可を要求している全てのアクセス端末の要求されたデータレートとをスケジューラに提供する。スケジューリングを決定したら、サービス提供側アクセスポイントはPGチャネル上での送信の許可を要求しているアクセス端末の各々に対するスケジューリング決定を送信する。アクセスポイントはユーザデータを成功裏にデコーディングすることに失敗しているため、サービス提供側アクセスポイントはスケジューリング決定(SD −1)を送出し、タイムスロットN+10とN+11での以前に送信されたパケットの再送信を許可する。
アクセス端末はタイムスロットn+8とn+9でPRを送出しなかったが、それは、アクセス端末が逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数を評価した際に、パケット準備完了チャネル上の次の値を送信するルールが満足されなかったからである。しかしながら、アクセス端末はタイムスロットn+10とn+11でPRを送出したが、それは、アクセス端末が逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数を評価した際に、好機レベルが変更になったからである。
アクセス端末は、タイムスロットn+1中で、PGチャネルを受信して、タイムスロットn+11中のタイムスロットN+10とN+11で送られたスケジューリング決定SD−1をデコーディングする。アクセス端末は前に送信されたパケットを再送信する許可は得ているが新しいパケットのそれは得ていないため、アクセス端末は送出予定のデータを有しており、その結果、アクセス端末は自身の逆方向リンク品質測定基準と焦燥関数とを評価する。図示するように、アクセス端末は好機レベル(OL 3)を決定しており、その結果、アクセス端末はPRチャネルをタイムスロットn+12とn+13で送信する。さらに、アクセス端末は、好機時間スロットn+12とn+13のTDM/OFDM部分でユーザデータを再送信する。
サービス提供側アクセスポイントは、逆方向リンクを受信して、タイムスロットn+12とn+13中に含まれているPRチャネル情報をスロットN+13中で、タイムスロットn+12とn+13中に含まれているユーザデータをタイムスロットN+14とN+15中でデコーディングする。サービス提供側アクセスポイントは次に、好機レベルと、パケットデータタイプと、データ送信許可を要求している全てのアクセス端末の要求されたデータレートとをスケジューラに提供する。スケジューリングを決定したら、サービス提供側アクセスポイントはPGチャネル上での送信の許可を要求しているアクセス端末の各々に対するスケジューリング決定を送信する。アクセスポイントはユーザデータを成功裏にデコーディングしているため、サービス提供側アクセスポイントはスケジューリング決定(SD 1)を送信し、タイムスロットN+14とN+15での新しいパケットの送信を許可する。
アクセス端末はPGチャネルを受信して、スロットn+15でスケジューリング決定SD 1をデコーディングする。アクセス端末は送信許可を得ているため、アクセス端末はさらに、ユーザデータを好機タイムスロットn+16とn+17のTDM/OFDM部分で送信する。
サービス提供側アクセスポイントは逆方向リンクを受信して、タイムスロットn+16とn+18中に含まれるユーザデータをタイムスロットN+18とN+19でデコーディングする。アクセスポイントはユーザデータを成功裏にデコーディングしているが、サービス提供側アクセスポイントは顕著なパケット要求は有していないため、アクセスポイントはPGを送信しない。
サービス提供側アクセスポイントはアクセス端末を自身が受信した最新の送信要求にしたがってスケジューリングすることが理解されるであろう。
アクセスネットワークはPRチャネルの受信に失敗しえることが理解されるであろう。アクセス端末は好機レベルが変化するまではPRチャネルを再送信せず、これによって、通信が失敗しないようにしているため、アクセス端末は所定の時間後にPRチャネルを再送信する。
パケットアクセスネットワークは数回再送信を試行した後でさえもパケットの受信に失敗し得ることが理解されるであろう。再送信を過度に試行することを防止するために、通信システムは所定の回数だけ再送信を試行したら(パーシステンス時間間隔)再送信の試行を放棄する。次に、行方不明のパケットを別の方法、例えば、無線リンクプロトコル(RLP)で処理する。
逆方向リンク出力制御
既述したように、あるセクタ中の少なくとも1つのアクセス端末はTDMAを用いて逆方向リンク上でデータトラフィックを送信している。CDMA通信システムでは端末は全て同じ周波数で送信しているため、送信中のアクセス端末はその各々が、隣のセクタ中のアクセス端末にとっては干渉波のソースとして作用する。逆方向リンク上でこのような干渉を最小化してキャパシティを最大化するためには、各々のアクセス端末に対するパイロットチャネルの送信出力を2つの出力制御ループによって制御する。次に、残りのオーバーヘッドチャネルとCDMトラフィックチャネルとの送信出力をパイロットチャネルの送信出力の割合として決定する。TDMトラフィックチャネルの送信出力は、所与のデータレートのトラフィック対パイロットの出力比と、オーバーヘッド送信時間間隔とトラフィック送信時間間隔間間のライズオーバーサーマル差で補正したものとして決定される。ライズオーバーサーマルとは、受信機の雑音フロアーと総受信出力の差をアクセス端末で測定したものである。
パイロットチャネル出力制御
パイロットチャネル出力制御ループは、本発明の譲受人に譲渡されており、ここに参照して組み込む「CDMAセルラーモバイル電話システムにおいて送信出力を制御する方法装置(METHOD AND APPARATUS FOR CONTROLLING TRANSMISSION POWER IN A CDMA CELLULAR MOBILE TELEPHONE SYSTEM)」という題名の米国特許第5,056,109号に詳細に開示されているCDMAシステムのそれに類似している。他の出力制御方法も予期されており、また、本発明の範囲内にある。
第1の出力制御ループ(外部ループ)は所望の性能レベルを最良の品質測定基準で逆方向リンクを受信しているセクタで評価した値が維持されるようにセットポイントを調整する。この性能のレベルは、例えば、DRCチャネル消去レートとCDMトラフィックチャネルパケットエラーレート(PER)とを含んでいる。このセットポイントは次に示すようなルールに従って更新される。
DRC消去レートが閾値、例えば、25%未満であり、CDM−RRIが成功裏に検出されているとして、CDMパケットが成功裏にデコーディングされた場合にはセットポイントは減少し、
DRC消去レートが閾値より大きく、CDM−RRIが成功裏に検出されているとして、CDMパケットが成功裏にはデコーディングされなかった場合にはセットポイントは増加する。
セットポイントは、アクセスポイントでの多様な選択に次いで所定の数のフレームが経過する毎に周期的に更新される。DRC消去レートはその時間間隔で測定される。この更新時間間隔内でCDMトラフィックチャネルが受信されなければ、セットポイントはDRC消去レートだけにしたがって更新される。前記のフレームの所定の数が2以上であれば、セットポイントは更新時間間隔で更新されるか、又は、CDM RRIが成功裏に検出されたとしてCDMパケットを成功裏にデコーディングすることに失敗する。
第2の出力制御ループ(内部ループ)アクセス端末の送信出力を、逆方向リンク品質測定基準がセットポイントに維持されるように調整する。この品質測定基準はチップ当たりエネルギ対雑音プラス干渉波率(Ecp/Nt)があり、これは逆方向リンクを受信しているアクセスポイントのところで測定される。その結果、セットポイントはまたEcp/Ntで測定される。アクセスポイントは測定されたEcp/Ntを出力制御セットポイントと比較する。このEcp/Ntの測定値がこのセットポイントより大きければ、アクセスポイントは出力制御メッセージをアクセス端末に送信して、アクセス端末の送信出力を減少させる。代替例では、測定されたEcp/Ntがセットポイント未満であれば、アクセスポイントは出力制御メッセージをアクセス端末に送信して、アクセス端末の送信出力を増加させる。出力制御メッセージは、1つの出力制御ビットで実現されている。この出力制御ビットが第1の値(「up」)であれば、アクセス端末は、自身の送信出力を増加するように指令され、低い値(「down」)であれば、アクセス端末は、自身の送信出力を減少するように指令される。複数のセクタから出力制御ビットを受信するアクセス端末は、出力制御コマンドの内の1つでも「down」であれば送信出力を減少させ、そうでなければ送信出力を増加させる。
各々のアクセスポイントと通信している全てのアクセス端末に対する出力制御ビットは順方向リンクのMACチャネル上で送信される。
残余のオーバーヘッドチャネルとCDMトラフィックチャネルの出力制御
あるタイムスロットに対するパイロットチャネルの送信出力がひとたび出力制御ループの動作によって決定されれば、残余のオーバーヘッドチャネルとCDMトラフィックチャネルの各々のチャネルの送信出力はパイロットチャネルの送信出力に対する特定のオーバーヘッドナヘッドチャネルとCDMチャネルの送信出力の比として決定される。オーバーヘッドチャネルとCDMチャネルの各々のチャネルのこの比は、シミュレーションや、研究所での実験や、現場での試行や、通常の当業者に対して周知の他の工学的方法にしたがって決定される。
したがって、例えば、逆方向トラフィックチャネルのパイロットチャネルの出力に対するCDMトラフィックチャネル/RRIチャネルの出力は、表5に示すようにデータレートによって異なる。
Figure 2010213295
TDMトラフィックチャネル出力制御
トラフィックチャネルにとって必要とされる送信出力もまた、パイロットチャネルの送信出力に基づいて決定される。一実施形態では、この必要なトラフィックチャネル出力は次式を用いて計算される。
Pt=Ppilot.G(r).A (3)

ここで、Pはトラフィックチャネルの送信出力であり、
pilotはパイロットチャネルの送信出力であり、
G(r)は所与のデータレートがrの場合のトラフィック対パイロットの送信出力比である。
Aは、オーバーヘッド送信時間間隔とトラフィック送信時間間隔間のライズオーバーサーマル(ROT)差の推定値である。「ライズオーバーサーマル」という用語はここでは、雑音フロアーと総受信出力のアクセス端末での測定値間の差を意味するために用いられる。
アクセスポイントにおけるAの測定に必要とされる、オーバーヘッド送信時間間隔(ROTオーバーヘッド)とトラフィック(ROTトラフィック)送信時間間隔におけるROTの測定は、技術上公知である。このような測定は、本発明の譲受人に譲渡され、「逆方向リンクローディング推定の方法と装置(Method and apparatus for reverse link loading estimation)」という題名の米国特許第6,192,249号に開示されている。ひとたびオーバーヘッド送信時間間隔とトラフィック送信時間間隔双方における雑音が測定されると、Aは次式を用いて計算される。
A=ROTtraffic−ROToverhead (4)

次に、Aの計算値はアクセスポイントに対して、例えば、通信システム中にはTDMAを用いて動作しているアクセス端末しか存在しない場合には従来式のRAチャネルを介して、従来式と新式双方のアクセス端末が通信システム中に存在する場合には新式のRAチャネルを介して送信される。
代替例では、Aの値は、式(3)によって与えられるROTの差の推定値である。Aの初期値は、シミュレーションや、研修所での実験や、実地試験や、通常の当業者に周知な他の方法によって決定される。次の、Aの値は逆方向リンクパケットのエラーレート(PER)にしたがって調整され、これで、決定されたPERが所与のパケットの最大許容送信回数で維持されるようにする。逆方向リンクパケットエラーレートは、上述したように逆方向リンクパケットのACK/NACKにしたがって決定される。一実施形態では、Aの値は、ACKが最大でM回の再送信試行の内のN回の再送信試行以内で受信された場合には第1の増量分だけ増加される。同様に、Aの値は、ACKが最大でM回の再送信試行の内のN回の再送信試行以内で受信されなかった場合には第2の増量分だけ減少される。
式(3)から、トラフィックチャネル送信出力はデータレートrの関数であることが分かる。加えて、アクセス端末の出力は、最大送信出力量(Pmax)に制約される。したがって、アクセス端末は最初にPmaxと決定済みのPpilotからどれほどの出力が利用可能であるか判定する。次に、アクセス端末は、送信されるデータの量を決定して、利用可能な出力とこのデータ量とに基づいてデータレートrを選択する。次に、アクセス端末は、式(3)を評価して、雑音差の推定値Aの影響の結果、最大利用可能出力を超えなかったかどうか判定する。最大利用可能出力を超えている場合、アクセス端末はデータレートrを減少させ、このプロセスを繰り返す。
アクセスポイントは、アクセス端末が送信可能な最大データレートを、このアクセス端末に最大許容値G(r)・Aを、通信システム中にはTDMAを用いて動作しているアクセス端末しか存在しない場合には従来式のRAチャネルを介して、従来式と新式双方のアクセス端末が通信システム中に存在する場合には新式のRAチャネルを介して、供給することによって制御することが可能である。
代替例では、ATはG(r)・Aを、トラフィック対パイロット出力比と、上述したようにACK/NACKにしたがって決定された逆方向リンクパケットエラーレート(PER)に基づいて調整されたAの推定値とに基づいてG(r)・Aの値を決定する。
パケットデコーディングの修正
上記で導入した所与のデータレートrに対するトラフィック対パイロット送信出力比G(r)は、パケットを正確にデコーディングするためにパケットの(再)送信回数を考慮して決定される。したがって、パケットを1回の送信で正しくデコーディングすべきである場合、トラフィック対パイロット送信出力比は、1回以上の送信が許容される場合のトラフィック対パイロット送信出力比より大きくなる。
(再)送信回数によってレーテンシ(latency)が決まるが、これはサービス品質(QoS)に影響を及ぼす。例えば、音声パケットや、ファイル転送プロトコルパケットや、類似物などのようにパケットのタイプが異なれば、必要とされるQoSも異なり、パケットのタイプが異なれば、割り当てられるトラフィック対パイロット送信出力比も異なる。したがって、例えば、アクセス端末は、あるQoS(低レーテンシ)を必要とする音声パケットを送信すべきであると判定すると、第1のトラフィック対パイロット送信出力比を利用するが、この比は、別のQoS(高レーテンシ)を必要とするFTPパケットを送信する場合に利用される第2のトラフィック対パイロット送信出力比より大きい。
RRIチャネル出力制御
既述したように、RRIチャネルはトラフィックチャネルペイロードで時分割多重される。トラフィック/RRIチャネルタイムスロットのRRI部分をトラフィック部分とは異なった出力レベルで送信する必要性を解消するため、RRIチャネルとトラフィックチャネル間の出力配分は、送信されたデータレートの関数としてRRIチャネルに割り当てられるチップの数によって制御される。
ウオルシュカバードコードワードを含む所定の数のチップを正確にデコーディングすることを保証するには、必要とされる出力を決定すればよい。代替例では、送信に必要なトラフィック/ペイロードの出力が周知であり、また、トラフィック/RRIチャネルタイムスロットのRRI部分が同じ出力で送信される場合、RRIチャネルを信頼性を持ってデコーディングするために適切なチップの数を決定することが可能である。その結果、ひとたびデータレートと、したがって、トラフィック/RRIチャネルタイムスロットの送信のための出力が決定されれば、RRIチャネルに割り当てられるチップの数も決定される。アクセス端末は5ビットのパケットタイプを生成し、双直交的にこの5ビットをエンコーディングして記号を得て、RRIチャネルに割り当てられたチップの数をこの記号で満たす。RRIチャネルに割り当てられるチップの数が記号の数より大きい場合、これらの記号はRRIチャネルに割り当てられるチップが全て満たされるまで繰り返される。
ATとAPの構造
アクセス端末900を図9に示す。順方向リンク信号はアンテナ902によって受信されて、受信機を備えているフロントエンド904に対してルーティングされる。この受信機は、アンテナ902から提供された信号をフィルタリングし、増幅し、復調し、ディジタル化する。このディジタル化された信号は復調器(DEMOD)906に提供され、ここから復調されたデータはデコーダ908に提供される。デコーダ908は、アクセス端末で実行される信号処理機能の逆を実行して、デコーディングされたユーザデータをデータシンク910に提供する。このデコーダはさらにコントローラ912と通信し、このコントローラ912にオーバーヘッドデータを提供する。コントローラ912はさらに、アクセス端末900を備えている他のブロックと通信して、例えば、データのエンドーディングや出力の制御など、アクセス端末900の動作を正しく制御する。コントローラ912は、例えば、プロセッサと、このプロセッサとカップリングされ、このプロセッサで実行可能な命令の集合を含んでいる記憶媒体とを備えることが可能である。
アクセス端末に送信予定のユーザデータは、コントローラ912の指示にしたがってデータソース914によってエンコーダ916に提供される。エンコーダ916は、コントローラ912からオーバーヘッドデータをさらに提供される。エンコーダ916はこのデータをエンコーディングして、エンコーディングされたデータを変調器(MOD)918に提供する。エンコーダ916と変調器918中でのデータ処理は、上記の本文と図面に記載されているような逆方向リンクの生成に基づいて実行される。次に、処理されたデータはフロントエンド904内の送信機に提供される。この送信機は逆方向リンク信号を変調し、フィルタリングし、増幅し、無線でアンテナ902を介して逆方向リンクで送信する。
コントローラ1000とアクセス端末1002を図10に示す。データソース1004によって生成されたユーザデータは、インタフェースユニット、例えば、パケットネットワークインタフェース、PSTN(図示せず)を介してコントローラ1000に提供される。既述したように、コントローラ1000は複数のアクセス端末をインタフェースしていて、アクセスネットワークを形成している(簡潔さのため、たった1つのアクセス端末1002しか図10では示していない)。このユーザデータは、複数のセレクタエレメントに提供される(簡潔さのため、図10ではたった1つのセレクタエレメント1002しか示していない)。これらのセレクタエレメントの内の1つは、データソース1004及びデータシンク1006と1つ以上の基地局との間でのユーザデータの交換をコール制御プロセッサ1010の制御下で制御するために割り当てられる。このコール制御プロセッサ1010は、例えば、プロセッサと、このプロセッサとカップリングされ、このプロセッサで実行可能な命令の集合を含んでいる記憶媒体とを備えることが可能である。図10に示すように、セレクタエレメント1002はユーザデータをデータ待ち行列1014に提供するが、この待ち行列は、アクセス端末1002からサービスを受けるアクセス端末(図示せず)に送信される予定のユーザデータを含むものである。スケジューラ1016の制御にしたがって、このデータデータはデータ待ち行列1014からチャネルエレメント1012に提供される。チャネルエレメント1012は、ユーザデータをIS−856規格に従って処理して、処理されたデータを送信機1018に提供する。このデータはアンテナ1022から順方向リンク上で送信される。
アクセス端末(図示せず)からの逆方向リンク信号はアンテナ1024で受信されて受信機1016に提供される。受信機1016は、この信号をフィルタリングし、増幅し、復調し、ディジタル化して、ディジタル化された信号をチャネルエレメント1016に提供する。チャネルエレメント1016は、アクセスポイントで実行される信号処理機能の逆を実行して、デコーディングされたデータをセレクタエレメント1012に提供する。セレクタエレメント1012はこのユーザデータをデータシンク906にルーティングし、オーバーヘッドデータをコール制御プロセッサ1010にルーティングする。
当業者は、フローチャートは理解しやすいように順に示されているが、実際の実施例ではあるステップを並列に実行することが可能であることを理解されるであろう。
当業者は、情報を信号は互いに異なったさまざまな技術や技法の内のいずれかを用いて表されることを理解するであろう。例えば、上記の説明全体にわたって参照されているデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光学場もしくは光学粒子又はこれらのいずれかの組み合わせによって表される。
当業者は、ここに開示する実施形態と関連して説明したさまざまな解説的な論理ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップは電子的ハードウエア、コンピュータソフトウエア又はこれら双方の組み合わせとして実現されることをさらに理解されるであろう。このハードウエアとソフトウエアの交換性を明瞭に解説するため、さまざまな解説的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路及びステップを概してその機能性という点で説明した。このような機能性をハードウエアとして実現するかソフトウエアとして実現するかは、特定の応用分野とシステム全体に課せられる設計上の制約とによって決まる。熟練した技能者は、この説明した機能性を特定の応用分野毎にさまざまな方法で実現するが、このように決定された実現物は本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈すべきではない。
ここに開示した実施形態を関連させて説明したさまざまな解説的な論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウエアコンポーネント又はここに記載する機能を実行するように設計されたこれらの何らかの組み合わせで実現又は実施される。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであるが、代替例では、このプロセッサはいずれかの従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ又は状態マシンである。プロセッサはまた、計算デバイスの組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連した1つ以上のマイクロプロセッサ又は他のいずれかのこのような構成の組み合わせとして実現される。
ここに開示する実施形態と関連して説明した方法又はアルゴリズムのステップは、プロセッサで実行されるハードウエアとして、ソフトウエアモジュールとして、又はこれら2つの組み合わせとして直接的に実現される。ソフトウエアモジュールはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し式ディスク、CD−ROM又は技術分野内の他のいずれかの形態の記憶媒体中に存在する。例示の記憶媒体はプロセッサにカップリングされ、これでプロセッサがこの記憶媒体に対して情報の書き込みと読み出しが可能となるようにする。代替例では、この記憶媒体は、プロセッサに対して一体化されている。プロセッサと記憶媒体はASIC中に存在する。このASICはユーザ端末中に常駐する。代替例では、プロセッサと記憶媒体はディスクリートコンポーネントとしてユーザ端末中に存在する。
開示の実施形態に関する上記の説明は、当業者なら誰でも、本発明を作成又は利用することが可能となるように提供されたものである。これらの実施形態に対するさまざまな修正が当業者には容易に明らかであろうし、また、ここに定められた一般的な原理は、本実施形態の範囲から逸脱することなく他の実施形態にも適用可能である。したがって、本発明は本書に示す実施形態に限られることを意図するものではなく、ここに開示する原理と新規な特徴とに矛盾しない最も広い範囲を与えられるべきである。
本特許文書の開示のある部分に、著作権保護に当たる材料が含まれている。この著作権の所有者は、特許・商標庁の特許ファイルや記録にある限りでは、本特許文書又は本特許開示をだれがファクシミリで再生してもなんら異議を申し立てることはないが、それ以外では、あらゆる著作権を留保するものである。
本発明の実施形態による動作が可能な通信システムのブロック概念図である。 本発明の順方向リンクの波形の実施形態の図である。 逆方向出力制御チャネル上で出力制御コマンドとパケット承諾コマンドを通信する方法を示す図である。 逆方向リンク波形の実施形態の図である。 逆方向リンク波形の実施形態の図である。 逆方向リンク波形の実施形態の図である。 逆方向リンク波形の実施形態の図である。 逆方向リンクチャネルのアーキテクチャの実施形態の図である。 逆方向リンクチャネルのアーキテクチャの実施形態の図である。 逆方向リンクチャネルのアーキテクチャの実施形態の図である。 OFDM通信システムのブロック概念図である。 OFDM通信システムのブロック概念図である。 OFDM通信システムのブロック概念図である。 逆方向リンクでのデータ送信の実施形態の図である。 逆方向リンクでのデータ再送信の実施形態の図である。 アクセス端末の図である。 アクセスポイントの図である。
100…アクセスポイント、102…アクセスポイント、104…アクセス端末、106…順方向リンク、108…逆方向リンク、110…アクセスネットワークコントローラ、112…バックホール、200…順方向リンクの構造、202…タイムスロット、204…パイロットバースト、400…逆方向リンク、412―418,420…オーバヘッドチャネル、900…アクセス端末、1000…コントローラ

Claims (68)

  1. 同じ周波数で逆方向リンクを送信するアクセス端末の集合からユーザデータを送信する装置であって、前記装置は、
    第1の集合を成すアクセス端末であり、前記第1の集合を成すアクセス端末の各々が、
    受信機と、
    命令を記憶するように構成された記憶媒体と、
    前記受信機と前記記憶媒体とに通信可能に結合され、前記命令から成る集合を処理することが可能な少なくとも1つのプロセッサとを具備し、
    前記プロセッサは、
    前記受信機によって提供された信号を処理して、各々が多重アクセスモードを関連している時間間隔のシーケンスの割り当てを得り、
    前記受信機によって提供された信号を処理して、第1の多重アクセスモードと関連する時間間隔でのスケジューリング決定を得るが、前記時間間隔が第1の部分と第2の部分に分割され、前記第1の部分がオーバーヘッドチャネルからなり、
    データ多重化モードを選択するが、ここで、
    第1のモードでは、ユーザデータを、多重化形式を用いて第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の第1の部分中だけに構築することからなり、
    第2のモードでは、ユーザデータを、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の第2の部分の少なくとも1つの再分割部分中だけに構築するが、前記少なくとも1つの再分割部分の各々が多重化形式と関連しており、
    第3のモードでは、ユーザデータを、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせることによって第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中に構築することからなり、
    前記送信機に、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて前記第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔でユーザデータを送信させる、
    前記装置。
  2. 各々の時間間隔が符号分割多重アクセス(TDMA)又は時分割多重アクセス(TDMA)と関連している請求項1記載の装置。
  3. 前記第1の多重アクセスモードはTDMAを具備する請求項1記載の装置。
  4. 前記受信機は、
    少なくとも第1の一次チャネルを受信し、
    前記受信された第1の一次チャネルから情報を抽出し、
    オプションとして、前記受信された少なくとも1つの補足の第1のチャネルから情報を抽出し、
    前記抽出された情報を前記少なくとも1つのプロセッサに提供する、
    ように構成されている請求項1記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、多重化形式を用いて第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第1の部分中だけにユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータを、符号分割多重方式(CDM)を用いて、前記時間間隔の前記第1の部分中だけに構築させる請求項1記載の装置。
  6. 前記少なくとも1つのプロセッサは、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第2の部分の少なくとも1つの再分割部分中だけにユーザデータを構築させ、前記少なくとも1つの再分割部分の各々が命令の集合を処理することによって多重化形式と関連しており、これで、
    前記スケジューリング決定にしたがって前記少なくとも1つの再分割部分を決定し、
    ユーザデータを前記決定された少なくとも1つの再分割部分中に構築させる、
    請求項1記載の装置。
  7. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記決定された少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータを前記時間間隔の前記第2の部分全体中に構築させる請求項6記載の装置。
  8. 前記少なくとも1つのプロセッサが命令の集合を処理することによって前記スケジューリング決定に従って前記少なくとも1つの再分割部分を決定し、これで、
    前記少なくとも1つの第1の補足チャネルからの前記抽出された情報を処理し、
    前記少なくとも1つの再分割部分を前記抽出された情報に基づいて決定する、
    請求項6記載の装置。
  9. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第2の部分の少なくとも1つの再分割部分中だけにユーザデータを構築させ、これで、
    第1の多重アクセスモードと関連している前記時間間隔の第2の部分の前記少なくとも1つの再分割部分を、符号分割多重方式(CDM)、時分割多重方式(TDM)及び直交周波数分割多重(OFDM)の内の1つを関連させ、
    前記関連する多重形式を用いて前記少なくとも1つの再分割部分の各々の中にデータを構築させる、
    請求項1記載の装置。
  10. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、TDM方式と関連する前記少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータのレートが閾値未満であれば、TDM方式を用いて前記少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させる請求項9記載の装置。
  11. 前記少なくとも1つのプロセッサがさらに、命令の集合を処理し、これで、OFDM方式を別様に用いて前記少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させる請求項9記載の装置。
  12. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせることによって第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中にユーザデータを構築させ、これで、データソースから発信されたユーザデータを、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第1の部分中と、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第2の部分の前記少なくとも1つの再分割部分中に構築させる請求項1記載の装置。
  13. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせて第1の多重アクセスモードと関連する時間間隔中にユーザデータを構築させ、これで、
    第1のデータソースから発信されたユーザデータを、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第1の部分中に構築させ、
    第2のデータソースから発信されたユーザデータを、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第2の部分の前記少なくとも1つの再分割部分の内の少なくとも1つの中に構築させる、
    請求項1記載の装置。
  14. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中でユーザデータを前記送信機に送信させ、これで、
    前記受信された第1の一次チャネルからの前記抽出された情報を処理し、
    前記抽出された情報に従って前記ユーザデータを前記送信機に送信させる、
    請求項1記載の装置。
  15. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中で前記送信機にユーザデータを送信させ、これで、前記スケジューリング決定が送信許可であれば、前記ユーザデータを前記送信機に送信させる請求項1記載の装置。
  16. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔中でユーザデータを前記送信機に送信させ、これで、前記第1のデータ多重化モードが選択されて、そして、前記スケジューリング決定が送信否認であれば、前記ユーザデータを前記送信機に送信させる請求項1記載の装置。
  17. 前記プロセッサはさらに、命令の集合を処理し、これで、前記第2のサブ集合のアクセス端末の内の少なくとも1つからユーザデータを、第1の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔で、前記第1のデータ多重化モードを用いて送信するように構成されている、請求項1記載の装置。
  18. 前記プロセッサはさらに、命令の集合を処理し、これで、
    前記受信機から提供された信号の処理を無視して、第2の多重アクセスモードと関連する時間間隔にわたるスケジューリング決定を得るが、前記時間間隔は第1の部分と第2の部分に分割され、前記第1の部分はオーバーヘッドチャネルを具備しており、
    前記第2のサブ集合のアクセス端末の各々のところで、データ多重化モードを選択し、ここで、
    第3のモードは、ユーザデータを、多重化形式を用いて第2の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の第1の部分中だけに構築することからなり、
    第4のモードは、前記多重化形式を用いて前記時間間隔の前記第2の部分中だけにユーザデータを構築することからなり、
    第3のモードは、ユーザデータを、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせることによって前記時間間隔中に構築することからなり、
    前記送信機に、前記選択されたデータ多重化モードを用いて前記第2の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔でユーザデータを送信させる、
    ように構成されている請求項1記載の装置。
  19. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、多重化形式を用いて第2の多重アクセスモードと関連する前記時間間隔の前記第1の部分中だけにユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータを、符号分割多重方式(CDM)を用いて、前記時間間隔の前記第1の部分中だけに構築させる請求項18記載の装置。
  20. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせて前記時間間隔中にユーザデータを構築させ、これで、
    第1のデータソースから発信されたユーザデータを前記時間間隔の前記第1の部分中に構築させ、
    第2のデータソースから発信されたユーザデータを前記時間間隔の前記第2の部分中に構築させる、
    請求項18記載の装置。
  21. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせることによって前記時間間隔中にユーザデータを構築させ、これで、第1のデータソースから発信されたユーザデータを、前記時間間隔の前記第2の部分中の前記第1の部分中に構築させる請求項18記載の装置。
  22. 第2の集合のアクセス端末をさらに具備し、前記第2の集合のアクセス端末の各々が、
    受信機と、
    送信機と、
    命令を記憶するように構成された記憶媒体と、
    前記受信機と前記記憶媒体とに通信可能に結合され、前記命令から成る集合を処理して前記ユーザデータを送信することが可能な少なくとも1つのプロセッサと、
    を具備する請求項1記載の装置。
  23. 前記ユーザデータは符号分割多重アクセス方式を用いて送信される請求項22記載の装置。
  24. 前記ユーザデータは、IS−856規格に準拠した符号分割多重アクセス方式を用いて送信される請求項23記載の装置。
  25. ある周波数で逆方向リンクを送信するアクセス端末の集合からユーザデータを送信する装置であって、前記装置は、
    第1の集合を成すアクセス端末であり、前記第1の集合を成すアクセス端末の各々が、
    受信機と、
    送信機と、
    命令を記憶するように構成された記憶媒体と、
    前記受信機と前記記憶媒体とに通信可能に結合され、前記命令から成る集合を処理することが可能な少なくとも1つのプロセッサとを具備し、
    前記プロセッサは、
    前記受信機によって提供された信号を処理して、時間間隔のスケジューリング決定を得るが、前記時間間隔が第1の部分と第2の部分に分割され、前記第1の部分がオーバーヘッドチャネルを具備し、
    データ多重化モードを選択するが、ここで、
    第1のモードでは、ユーザデータを、多重化形式を用いて前記時間間隔の前記第1の部分中だけに構築することからなり、
    第2のモードでは、ユーザデータを前記時間間隔の前記第2部分の少なくとも1つの再分割部分中だけに構築し、前記少なくとも1つの再分割部分の各々は多重化形式と関連しており、
    第3のモードでは、ユーザデータを、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせることによって前記時間間隔中に構築することからなり、
    前記送信機に、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて前記時間間隔でユーザデータを送信させる、
    前記装置。
  26. 前記受信機は、
    少なくとも第1の一次チャネルを受信し、
    前記受信された第1の一次チャネルから情報を抽出し、
    オプションとして、前記受信された少なくとも1つの補足の第1のチャネルから情報を抽出し、
    前記抽出された情報を前記少なくとも1つのプロセッサに提供する、
    ように構成されている請求項25記載の装置。
  27. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、多重化形式を用いて前記時間間隔の前記第1の部分中だけにユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータを、符号分割多重方式(CDM)を用いて、前記時間間隔の前記第1の部分中だけに構築させる請求項25記載の装置。
  28. 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記時間間隔の前記第2の部分の少なくとも1つの再分割部分中だけにユーザデータを構築させ、前記少なくとも1つの再分割部分の各々が命令の集合を処理することによって多重化形式と関連しており、これで、
    前記スケジューリング決定にしたがって前記少なくとも1つの再分割部分を決定し、
    ユーザデータを前記決定された少なくとも1つの再分割部分中に構築させる、
    請求項25記載の装置。
  29. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記決定された少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータを前記時間間隔の前記第2の部分全体中に構築させる請求項25記載の装置。
  30. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって前記スケジューリング決定に従って前記少なくとも1つの再分割部分を決定し、これで、
    前記少なくとも1つの第1の補足チャネルからの前記抽出された情報を処理し、
    前記少なくとも1つの再分割部分を前記抽出された情報に基づいて決定する、
    請求項28記載の装置。
  31. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって前記時間間隔の前記第2の部分の少なくとも1つの再分割部分中だけにユーザデータを構築させ、これで、
    時間間隔の第2の部分の前記少なくとも1つの再分割部分を、符号分割多重方式(CDM)、時分割多重方式(TDM)及び直交周波数分割多重(OFDM)の内の1つを関連させ、
    前記関連する多重形式を用いて前記少なくとも1つの再分割部分の各々の中にデータを構築させる、
    請求項25記載の装置。
  32. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、TDM方式と関連する前記少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させ、これで、ユーザデータのレートが閾値未満であれば、TDM方式を用いて前記少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させる、
    請求項31記載の装置。
  33. 前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、命令の集合を処理し、これで、OFDM方式を別様に用いて前記少なくとも1つの再分割部分中にユーザデータを構築させる、
    請求項32記載の装置。
  34. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせる前記時間間隔中にユーザデータを構築させ、これで、データソースから発信されたユーザデータを、前記時間間隔の前記第1の部分中と、前記時間間隔の前記第2の部分の前記少なくとも1つの再分割部分中に構築させる、
    請求項25記載の装置。
  35. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記第1のモードと前記第2のモードを組み合わせてある時間間隔中にユーザデータを構築させ、これで、
    第1のデータソースから発信されたユーザデータを、前記時間間隔の前記第1の部分中に構築させ、
    第2のデータソースから発信されたユーザデータを、前記時間間隔の前記第2の部分の前記少なくとも1つの再分割部分の内の少なくとも1つの中に構築させる、
    請求項25記載の装置。
  36. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて前記時間間隔中でユーザデータを前記送信機に送信させ、これで、
    前記受信された第1の一次チャネルからの前記抽出された情報を処理し、
    前記抽出された情報に従って前記ユーザデータを前記送信機に送信させる、
    請求項25記載の装置。
  37. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて前記時間間隔中でユーザデータを前記送信機に送信させ、これで、前記スケジューリング決定が送信許可であれば、前記ユーザデータを前記送信機に送信させる、
    請求項35記載の装置。
  38. 前記少なくとも1つのプロセッサは、命令の集合を処理することによって、前記スケジューリング決定に従って前記選択されたデータ多重化モードを用いて前記時間間隔中でユーザデータを前記送信機に送信させ、これで、前記第1のデータ多重化モードが選択されており、前記スケジューリング決定が送信否認であれば、前記ユーザデータを前記送信機に送信させる、
    請求項31記載の装置。
  39. 前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、命令の集合を処理し、これで、
    前記受信機によって提供された信号の処理を無視して、ある時間間隔にわたるスケジューリング決定を得て、
    前記第1のデータ多重化モードを用いて前記時間間隔中で前記送信機にユーザデータを送信させる、
    ように構成されている、請求項25記載の装置。
  40. 第2の集合を成すアクセス端末をさらに具備し、前記第2の集合を成すアクセス端末の各々が、
    受信機と、
    送信機と、
    命令を記憶するように構成された記憶媒体と、
    前記受信機と前記記憶媒体とに通信可能に結合され、前記命令から成る集合を処理して、前記ユーザデータを送信することが可能な少なくとも1つのプロセッサと、
    を具備する請求項25記載の装置。
  41. 前記ユーザデータは符号分割多重アクセス方式を用いて送信される請求項40記載の装置。
  42. 前記ユーザデータはIS−856規格に準拠した符号分割多重アクセス方式を用いて送信される請求項41記載の装置。
  43. リンクのパラメータを推定する装置であって、前記装置は、
    命令を記憶するように構成された記憶媒体と、
    前記受信機と前記記憶媒体とに通信可能に結合され、前記命令から成る集合を処理することが可能な少なくとも1つのプロセッサとを具備し、前記プロセッサは、
    第1のチャネルのパラメータを測定し、
    前記第1のチャネルの前記測定パラメータにしたがって第2のチャネルのパラメータを決定し、
    前記第1のチャネルの前記パラメータと前記第2のチャネルの前記パラメータとに従って前記リンクのパラメータを推定する、
    前記装置。
  44. 前記少なくとも1つのプロセッサが前記命令の集合を処理することによって、第1のチャネルのパラメータを測定し、これで、第1のチャネルの振幅と位相を測定する請求項43記載の装置。
  45. 前記少なくとも1つのプロセッサが前記命令の集合を処理することによって第2のチャネルのパラメータを決定し、これで、
    前記第2のチャネルをデコーディングして、前記第2のチャネルのデータレートと位相とを得て、
    前記データレートに従って、前記第1のチャネルに対する前記第2のチャネルの送信出力比を決定し、
    第3のチャネルの品質測定基準にしたがって前記送信出力比を調整し、
    前記調整された送信出力比にしたがって前記第2のチャネルの振幅を決定する、
    請求項43記載の装置。
  46. 前記少なくとも1つのプロセッサは前記第2のチャネルをデコーディングして、前記命令から成る集合を処理することによって前記第2のチャネルのデータレートと位相とを得て、これで、
    前記データのデータレートと内容とに従って仮説の集合を構成し、
    前記仮説の集合の各々の集合に従って前記第2のチャネルをデコーディングし、
    前記仮説を試験するために用いられる前記測定基準にしがたって蓋然性の最も高い仮説を選択する、
    請求項45記載の装置。
  47. 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令の集合を処理することによって、前記第1のチャネルの前記パラメータと前記第2のチャネルの前記パラメータとにしたがって前記リンクのパラメータを推定し、これで、
    前記第1のチャネルの前記パラメータを前記第2のチャネルの前記パラメータと合成し、
    前記合成されたパラメータにしたがって前記リンクの複合チャネル利得を推定する、
    請求項43記載の装置。
  48. 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令の集合を処理することによって、前記第1のチャネルの前記パラメータを前記第2のチャネルの前記パラメータと合成し、これで、最大の比の合成を利用する請求項47記載の装置。
  49. 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記命令の集合を処理することによって、前記第1のチャネルの前記パラメータを前記第2のチャネルの前記パラメータと合成し、これで、前記第1のチャネルの前記パラメータをゼロ値に設定する請求項47記載の装置。
  50. 前記リンクは逆方向リンクからなり、
    前記第1のチャネルが逆方向リンクパイロットチャネルからなり、
    前記第2のチャネルが逆方向レートインジケータチャネルからなる、
    請求項43記載の装置。
  51. 前記第3のチャネルはデータ要求チャネルからなる請求項45記載の装置。
  52. チャネルの出力制御のための装置であって、前記装置は、
    プロセッサと、
    前記プロセッサに結合され、前記プロセッサで実行可能な命令の集合を含む記憶媒体とを具備し、前記プロセッサは、
    第1のチャネルの送信出力を決定し、
    前記チャネル上で送信されるサービスの品質(QoS)を決定し、
    前記QoSにしたがって前記チャネル上で送信されるデータのレートの場合の記第1のチャネルに対する前記チャネルの送信出力の比を決定し、
    前記チャネルの品質測定基準にしたがって前記送信出力比を調整し、
    前記調整された送信出力比にしたがって前記チャネル送信出力を計算する、
    前記装置。
  53. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって第1のチャネルの送信出力を決定し、これで、
    第2のチャネルの品質測定基準と第3のチャネル中にユーザデータが存在するかどうかの検出とに基づいてセットポイントを決定し、
    前記送信出力の現在の値が前記決定されたセットポイント未満であれば前記送信出力の値を増加させる、
    請求項52記載の装置。
  54. 前記プロセッサは命令の集合を実行し、これで、前記送信出力の前記現在の値が前記セットポイント未満であれば、前記送信出力の値を増加させる請求項53記載の装置。
  55. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、第2のチャネルの品質測定基準と第3のチャネル中にユーザデータが存在するかどうかの検出とに基づいてセットポイントを決定し、これで、
    前記第2のチャネルの前記品質測定基準を決定し、
    前記第3のチャネル中のユーザデータが存在するがどうかを検出し、
    前記第3のチャネル中にユーザデータが存在することが検出されたら、ユーザデータをデコーディングし、
    前記品質測定基準と前記検出の結果とにしたがって前記セットポイントを決定する、
    請求項53記載の装置。
  56. 前記プロセッサが命令の集合を実行することによって、第1のチャネルの品質測定基準を決定し、これで、前記第2のチャネルの消去レートを決定する請求項55記載の装置。
  57. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記第3のチャネル中にユーザデータが存在することを検出し、これで、
    信号報知データのレートと前記信号報知データの内容とに基づいて仮説の集合を構成し、
    前記仮説の集合の各々の集合に従って前記信号報知データをデコーディングし、
    前記仮説を試験するために用いられる前記測定基準にしがたって蓋然性の最も高い仮説を選択し、
    前記選択された仮説が第1の閾値より大きい場合にはユーザデータが存在することを宣言する、
    請求項55記載の装置。
  58. 命令の集合を実行することによって、前記第3のチャネル中にユーザデータが存在することが検出されたら、前記プロセッサは前記ユーザデータをデコーディングし、これで、前記第3のチャネルからの符号分割多重化(CDM)されたユーザデータをデコーディングする請求項55記載の装置。
  59. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記品質測定基準と前記検出の結果とに基づいて前記セットポイントを決定し、ユーザデータが存在することが検出された場合に、
    前記品質測定基準が第2の閾値未満であり、また、前記コーディングが成功であれば、前記セットポイントを減少させ、
    前記品質測定基準が前記第2の閾値より大きく、また、前記コーディングが不成功であれば、前記セットポイントを増加させる、
    請求項55記載の装置。
  60. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記品質測定基準と前記検出の結果とに基づいて前記セットポイントを決定し、ユーザデータが存在することが検出されなかった場合に、
    前記品質測定基準が第2の閾値未満であれば、前記セットポイントを減少させ、
    前記品質測定基準が前記第2の閾値より大きければ、前記セットポイントを増加させる、
    請求項55記載の装置。
  61. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記チャネルの品質測定基準に基づいて前記送信出力比を調整し、これで、前記チャネル上でユーザデータを決定された第1の回数だけ再送信することに失敗した場合に、前記送信出力比を第1の決定された量だけ増加させる、
    請求項53記載の装置。
  62. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記チャネルの品質測定基準に基づいて前記送信出力比を調整し、これで、前記チャネル上でユーザデータが、決定された第2の送信回数以内で成功裏に送信された場合に、前記送信出力比を第2の決定された量だけ減少させる、
    請求項53記載の装置。
  63. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記チャネルの品質測定基準に基づいて前記送信出力比を調整し、これで、
    前記第1のチャネルの送信時間期間と前記チャネルの送信時間期間との間のライズオーバーサーマル差を決定し、
    前記ライズオーバーサーマル差を調整し、
    前記調整されたライズオーバーサーマル差にしたがって前記送信出力比を調整する、
    請求項53記載の装置。
  64. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記第1のチャネルの送信時間期間と前記チャネルの送信時間期間との間のライズオーバーサーマル差を決定し、これで、
    前記第1のチャネルの送信時間間隔におけるライズオーバーサーマルを測定し、
    前記チャネルの前記送信時間間隔におけるライズオーバーサーマルを測定し、
    前記第1のチャネルの前記送信時間間隔における前記ライズオーバーサーマルと前記チャネルの前記送信時間間隔における前記ライズオーバーサーマル間の差を計算する、
    請求項63記載の装置。
  65. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記第1のチャネルの送信時間期間と前記チャネルの前記送信時間期間との間のライズオーバーサーマル差を決定し、これで、前記ライズオーバーサーマル差を推定する、
    請求項63記載の装置。
  66. 前記プロセッサは、命令の集合を実行することによって、前記ライズオーバーサーマル差を推定し、これで、前記チャネルの前記品質測定基準に基づいて前記ライズオーバーサーマル差を推定する、
    請求項65記載の装置。
  67. 前記チャネルは第1のトラフィックチャネルを具備し、
    前記第1のチャネルはパイロットチャネルを具備する、
    請求項53記載の装置。
  68. 前記第2のチャネルはデータ要求チャネルを具備し、
    前記第3のチャネルは第2のトラフィックチャネルを具備する、
    請求項54記載の装置。
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