JP2010212899A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの眼における視力・視機能や疲労を効果的に回復させることができるヘッドマウントディスプレイを提供する。
【解決手段】ヘッドマウントディスプレイは、外光を透過しつつ、画像信号に応じた画像光をユーザの眼に投射して当該ユーザに前記画像光に応じた画像を視認させる。ヘッドマウントディスプレイは、外光の透過量の低減と、画像の表示位置を遠くする調節とを連動して行わせる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ヘッドマウントディスプレイに関するものであり、特に、外光を透過しつつ、画像信号に応じた画像光をユーザの眼に投射してユーザに画像光に応じた画像を視認させる表示手段を備えたシースルー型のヘッドマウントディスプレイに関するものである。
従来、動画ファイル、静止画ファイル、文章ファイル等の各種コンテンツ情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶したコンテンツ情報を再生する再生手段とを備えた情報処理装置が知られている。
この情報処理装置の代表例としては、パーソナルコンピュータがある。一般にパーソナルコンピュータは、前記記憶手段や前記再生手段等を備えたコンピュータ本体と、このコンピュータ本体に所定の動作を行わせるために使用者が操作するキーボードやマウス等の機械的な操作手段と、再生手段により再生されたコンテンツ情報を画像として表示するディスプレイ等とから構成されている。
この情報を表示するディスプレイとしては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ等の卓上に載置して使用する表示装置が一般的であったが、液晶表示素子を画像表示デバイスとして用い、ユーザが頭部に装着した状態で画像を視認することができるヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」ということがある。)等も開発されている。
また、このようなHMDにおいては、外光をも透過するシースルー型のHMDがあり、コンテンツ情報を画像として表示している最中であっても、コンテンツ情報を視認させながら、ユーザが外界を視認できるように構成している。
ところで、上述したようなディスプレイにおいては、例えば、特許文献1に示すように、画像の表示位置を奥行き方向に調節することによって、視力・視機能を回復するための訓練を行わせるものが開示されている。また、このディスプレイには、ユーザの眼の周りに刺激を発生させる機能があり、マッサージを行うこともできる。
特開平7−275286号公報
しかし、従来のシースルー型のHMDでは、使用頻度や使用時間などによりユーザの眼における疲労を招き、外光の光量によっては特に、ユーザの眼における疲労を著しく蓄積してしまうおそれがあった。特に、学習や作業補助で使用する場合は、表示画像に対する視点が近点に偏りやすく、視力低下や眼の疲労を招き易かった。上記特許文献1に記載の技術では、視力・視機能の回復を図る訓練や眼の周りの筋肉をほぐすマッサージをすることができるものの、シースルーで外景も視認できるような場合を考慮しておらず、このような場合には、視力・視機能の回復のための表示画像が外景画像と重なって視認しにくくなり、ユーザの眼における視力・視機能や眼の疲労を回復させるには十分ではない。
そこで、本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの眼における視力・視機能や疲労を効果的に回復させることができるヘッドマウントディスプレイを提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
すなわち、請求項1記載の本発明では、外光を透過しつつ、画像信号に応じた画像光をユーザの眼に投射して当該ユーザに前記画像光に応じた画像を視認させる表示手段を備えたシースルー型のヘッドマウントディスプレイにおいて、外光の透過量を所定値以上低減する透過量低減手段と、前記画像の表示位置を調節する表示位置調節手段と、前記透過量低減手段による外光の透過量の低減と、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と、を連動して行わせる制御手段と、を備えている。
また、請求項2記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と連動して表示される画像が記憶されている画像記憶手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記表示位置調節手段は、画像光の波面曲率を小さくすることによって前記画像の表示位置を遠くすることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明では、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記表示手段は、ユーザの両方の眼に対してそれぞれの眼に対応する画像を表示させ、前記制御手段は、前記透過量低減手段による外光の透過量の低減と、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と、ユーザのそれぞれの眼に対する画像の視差量を小さくすることと、を連動して行わせることを特徴とするものである。
また、請求項5記載の本発明では、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、ユーザの眼の疲労を検知する眼精疲労検知手段を備え、前記制御手段は、前記眼精疲労検知手段によってユーザの眼が疲労したと検知すると、前記透過量低減手段による外光の透過量の低減と、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と、を連動して行わせることを特徴とするものである。
また、請求項6記載の本発明では、請求項5に記載の発明において、前記眼精疲労検知手段は、ユーザの体温を検知するセンサを有し、ユーザの体温に基づいて、ユーザの眼の疲労を検知することを特徴とするものである。
本発明によれば、HMDを使用するユーザの眼における視力・視機能や疲労(以下、単に「ユーザの眼における疲労」と呼ぶ。)をより効果的に回復させることができる。
本発明の一実施形態に係るHMDを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るHMD本体を示す外観図である。 本発明の一実施形態に係るHMDの電気的及び光学的構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るHMDの表示画面を示す説明図である。 HMDにおいて制御を行う際に実行する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ1を示す説明図である。
[HMD概観]
図1に示すように、本実施形態に係るHMD1は、ユーザPが頭部に装着した状態で、動画ファイル、静止画ファイル、文章ファイル等の各種コンテンツ情報を画像としてそのユーザPに視認可能に表示するHMD本体2と、そのHMD本体2に対して画像信号を供給する処理を主に行うコントローラ3と、を備えている。
HMD1は、ユーザPがHMD本体2を頭部に装着した状態で使用される。このHMD1は、内部又は外部に記憶されている各種コンテンツ情報を画像信号に変換し、この画像信号に基づいて生成した光(以下、「画像光」とも呼ぶ。)を、ユーザPの網膜上で2次元方向に走査させることにより、ユーザPにコンテンツ情報に対応する画像(以下、単に「コンテンツ」という。)を視認させることができるように構成している。なお、このHMD1の具体的構成については、後に詳述する。
また、このHMD1は、コンテンツを表示している最中であっても、ユーザPの視野の中で、少なくともそのコンテンツを表示している領域以外の領域では、ユーザPが外界(背景)を視認できるように構成している。
すなわち、このHMD1は、外光を透過しつつ、コンテンツ情報に応じた画像光をユーザPの眼に投射するシースルー型のヘッドマウントディスプレイである。また、詳しくは後述するが、ユーザPの眼の疲労が検知された疲労検知時においては、外光の透過量を、通常時の透過量よりも低減させることとなる。
HMD本体2は、ユーザPの両目に対応するように左右両側に設定されている。このように、HMD本体2は、外光を透過しつつ、画像信号に応じた画像光をユーザの両方の眼に投射して当該ユーザに画像光に応じた画像を視認させる表示手段として機能する。
このHMD本体2には、光合成部40(図3参照)等が内蔵されており、コントローラ3には、後述する光源ユニット部10や制御部110(図3参照)等が内蔵されている。そして、左右のHMD本体2とコントローラ3とを、後述する光ファイバ30を含むその他の各種信号線などからなる伝送ケーブル7により接続している。なお、図示するように、本実施形態では、左右のHMD本体2から伸延する伝送ケーブル7が1本にまとめられてコントローラ3と接続している。
また、本実施形態のHMD1は、音楽を発生させるためのイヤホン型のスピーカ4が音発生手段として設置されている。このスピーカ4は、例えば、疲労検知時にユーザPの疲労を回復させるための音を発生することができる。
[HMD本体外観]
本実施形態に係るHMD本体2の外観について図2を用いて以下に説明する。図2は、本実施形態に係るHMD本体2を示す説明図である。
HMD本体2は、図2に示すように、略眼鏡形状とした支持部材2aと、使用者に認識させるための画像を形成する画像形成部2bとを備え、この画像形成部2bは、ユーザPの両目に対してそれぞれ設けられている。尚、以下においては、発明の理解を容易とするために、画像形成部2bをユーザPの一方の眼Yに対応する構成について主に説明し、他方の眼Yに対応する構成については説明を省略する。
HMD本体2の左右の各画像形成部2bは、ユーザPの眼前にハーフミラー2cを設けており、外光Laはハーフミラー2cを透過させてユーザPの眼Yに入射させ、コンテンツ情報に応じた画像光Lbはハーフミラー2cで反射させてユーザPの眼Yに入射させるようにしている。このようにHMD1は、外光Laを透過しつつ、コンテンツ情報に応じた画像光をユーザPの眼Yに投射するシースルー型のヘッドマウントディスプレイとしている。
また、左右の支持部材2aには、ユーザPのこめかみ近傍に接触するように、ユーザPの体温を検知するための体温検知センサ5がそれぞれ設けられている。この体温検知センサ5は、ユーザPの体温を検知するセンサであり、ユーザの体温に基づいて、ユーザPの眼の疲労を検知する眼精疲労検知手段として機能する。
また、ユーザPの左右の眼Yの前方には、液晶シャッタ6がそれぞれ設置されている。また、液晶シャッタ6は、ユーザPの左右の眼Yを基準としてハーフミラー2cの前方に設置されている。この液晶シャッタ6は、通常時においては略透明である高い透過量の開状態に制御される一方、疲労検知時においては、開状態よりも透過量を低減させる閉状態に制御される。つまり、この液晶シャッタ6は、外光Laの透過量を所定値以上低減する透過量低減手段として機能する。このように、液晶シャッタ6が外光Laの透過量を所定値以上低減した場合であっても、ユーザPの左右の眼Yと液晶シャッタ6との間にハーフミラー2cが配置されているため、各画像形成部2bからの画像を視認可能である。
[HMDの電気的構成]
本実施形態におけるHMD1の電気的構成などについて図3を用いて説明する。尚、本実施形態においては、画像形成部2bについてはユーザPの両目に対応する構成であるが、発明の理解を容易とするために、図3においては、ユーザPの一方の眼Yに対応する画像形成部2bの光合成部40について主に説明し、ユーザPの右眼に対応する光合成部40についての説明を省略する。
図3に示すように、HMD1は、当該HMD1全体の動作を統括制御する制御部110と、この制御部110から供給される画像信号に応じた強度で変調されたレーザ光(画像光)を生成する光源ユニット部10と、生成した画像光を2次元的に走査することにより画像を表示する光合成部40と、を備えている。
光源ユニット部10は、制御部110とともにコントローラ3に設けられており、この光源ユニット部10には、外部からの画像信号が入力され、それに基づいて画像を合成するための要素となる各信号を発生する画像信号供給回路11が設けられ、この画像信号供給回路11から画像信号13(13r,13g,13b)、水平駆動信号18a、垂直駆動信号18b、波面変調信号18cが出力される。この光源ユニット部10は、画像信号に応じて画像光を出射する光源部として機能する。
また、この光源ユニット部10には、画像信号供給回路11から画像信号13として伝達される赤(R),緑(G),青(B)の各画像信号をもとにそれぞれ強度調整されたレーザ光を出射するように、Rレーザ21,Gレーザ22,Bレーザを23、それぞれ駆動するためのRレーザドライバ15,Gレーザドライバ16,Bレーザドライバ17が設けられている。さらに、各レーザより出射されたレーザ光を平行光にコリメートするように設けられたコリメート光学系24と、それぞれコリメートされたレーザ光を合波するダイクロイックミラー25と、合波されたレーザ光を光ファイバ30に導く結合光学系26とが設けられている。尚、Rレーザ21,Gレーザ22,Bレーザ23として、レーザダイオード等の半導体レーザや固体レーザを利用してもよい。
画像形成部2bに設けられる光合成部40には、光源ユニット部10から伝搬されたレーザ光の波面曲率を変更して水平走査系42に導く波面変調系41と、波面曲率が変更されたレーザ光を、光走査素子としてのガルバノミラー42aを利用して水平方向に走査する水平走査系42と、水平走査系42によって走査されたレーザ光を垂直走査系44に導く第1リレー光学系43と、水平走査系42に走査され、第1リレー光学系43を介して入射されたレーザ光を、光走査素子としてのガルバノミラー44aを利用して垂直方向に走査する垂直走査系44と、垂直走査系44に走査されたレーザ光をユーザの瞳孔47に入射するように第2リレー光学系45と、が設けられている。
尚、具体的な一例としては、波面変調系41は、光源ユニット部10から光ファイバ30によって伝搬されたレーザ光を再度平行光にコリメートする第2コリメート光学系41aと、このようにコリメートされたレーザ光を、透過光と、透過光の垂直方向に反射された反射光とに分離するビームスプリッタ41bと、ビームスプリッタ41bに反射されたレーザ光を収束する焦点距離の正の屈折力を持つレンズ系41cと、レンズ系41cに収束されたレーザ光を入射方向に反射する可動ミラー41dと、画像信号供給回路11からの波面変調信号18cに基づいて、レンズ系41cに接近させるか又は遠ざける向きに可動ミラー41dを変位させ、入射したレーザ光の波面曲率を変更して、画像の表示位置を変更する波面変調駆動回路41eと、を備えている。尚、本実施形態において、このような波面変調系41は、画像の表示位置を調節する表示位置調節手段として機能する。
また、水平走査系42は、表示すべき画像の1走査線ごとに、レーザ光を水平方向に水平走査(1次走査の一例)させる光学系である。また、水平走査系42は、レーザ光を水平方向に走査するガルバノミラー42aと、そのガルバノミラー42aの駆動制御を行う水平制御回路42cとを備えている。
これに対し、垂直走査系44は、表示すべき画像の1フレームごとに、レーザ光を最初の走査線から最後の走査線に向かって垂直に垂直走査(2次走査の一例)する光学系である。また、垂直走査系44は、垂直走査するガルバノミラー44aと、そのガルバノミラー44aの駆動制御を行う垂直制御回路44cとを備えている。
水平走査系42は、垂直走査系44より高速にすなわち高周波数でレーザ光を走査するように設計されている。また、水平走査系42,垂直走査系44は、各々画像信号供給回路11に接続され、画像信号供給回路11より出力される水平駆動信号18a、垂直駆動信号18bにそれぞれ同期してレーザ光を走査するように構成されている。
また、本実施形態においては、水平走査系42のガルバノミラー42aと、垂直走査系44のガルバノミラー44aとは、名称を同じように説明したが、レーザ光を走査するように其の反射面が揺動(回転)させられるものであれば、圧電駆動、電磁駆動、静電駆動等いずれの駆動方式によるものであってもよいことは言うまでもない。また、本実施形態においては、水平走査系42を共振タイプの走査系とし、垂直走査系44を非共振タイプの走査系としたが、これに限らず、例えば、垂直走査系44を共振タイプの走査系としてもよい。
第1リレー光学系43は、水平走査系42と垂直走査系44との間でのレーザ光を中継する。ガルバノミラー42aによって水平方向に走査されたレーザ光は、第1リレー光学系43によってガルバノミラー44aの反射面に収束され、ガルバノミラー44aによって垂直方向に走査されて、2次元的に走査された走査画像光として、第2リレー光学系45へ出射される。
第2リレー光学系45は、正の屈折力を持つレンズ系を有している。垂直走査系44から出射された表示用の画像光は、第2リレー光学系45によって、それぞれの画像光がその画像光の中心線を相互に略平行にされ、かつそれぞれ収束画像光に変換される。そして、第2リレー光学系45によってそれぞれほぼ平行な画像光となると共に、これらの画像光の中心線が観察者の瞳孔47に収束するように変換される。
ここで、本発明の一実施形態のHMD1が、外部からの画像信号を受けてから、ユーザの網膜上に画像を投影するまでの過程について説明する。
図3に示すように、本実施形態のHMD1では、光源ユニット部10に設けられた画像信号供給回路11が外部からの画像信号の供給を受けると、画像信号供給回路11は、赤,緑,青の各色のレーザ光を出力させるためのR画像信号13r,G画像信号13g,B画像信号13bからなる画像信号13と、水平駆動信号18aと、垂直駆動信号18bと、波面変調信号18cとを出力する。Rレーザドライバ15,Gレーザドライバ16,Bレーザドライバ17は各々入力されたR画像信号13r,G画像信号13g,B画像信号13bに基づいてRレーザ21,Gレーザ22,Bレーザ23に対してそれぞれの駆動信号を出力する。この駆動信号に基づいて、Rレーザ21,Gレーザ22,Bレーザ23はそれぞれ強度調整されたレーザ光を発生し、各々をコリメート光学系24に出力する。また、画像信号供給回路11は、後述する水平走査系42のガルバノミラー42aの駆動状態を示すBD同期タイミング信号(図示せず)に応じて、レーザ光を発生し、各々をコリメート光学系24に出力するタイミングを制御する。つまり、このようなHMD1(画像信号供給回路11)は、ガルバノミラー42aなどにレーザ光を出射させるタイミングを制御することとなる。各レーザ21,22,23から発生されるレーザ光は、このコリメート光学系24によってそれぞれが平行光にコリメートされ、さらに、ダイクロイックミラー25に入射されて1つのレーザ光となるよう合成された後、結合光学系26によって光ファイバ30に入射されるよう導かれる。
光ファイバ30によって伝搬されたレーザ光は、光ファイバ30から波面変調系41に出射される。この波面変調系41においては、光源ユニット部10から入射したレーザ光が第2コリメート光学系41aによって平行光にコリメートされる。そして、その平行光がビームスプリッタ41bで反射し、レンズ系41cを通った後、可動ミラー41dで反射する。そして、再度、レンズ系41cを通った後に、ビームスプリッタ41bを透過して水平走査系42へ出射される。また、この際に、波面変調信号18cに基づいて、波面変調駆動回路41eが可動ミラー41dを変位させることによって、レーザ光の波面曲率を変更して、焦点距離が調整されて出射される。
波面変調系41から出射されたレーザ光は、水平走査系42のガルバノミラー42aの反射ミラー42bに入射される。また、ガルバノミラー42aの反射ミラー42bに入射したレーザ光は水平駆動信号18aに同期して水平方向に走査されて第1リレー光学系43を介し、垂直走査系44のガルバノミラー44aの反射ミラー44bに入射する。ガルバノミラー44aは、垂直駆動信号18bに同期して、その反射ミラー44bが入射光を垂直方向に反射するように往復振動をしており、このガルバノミラー44aによってレーザ光は垂直方向に走査される。ガルバノミラー44aによって走査されたレーザ光は、第2リレー光学系45を介して、ハーフミラー2cで反射され、ユーザの瞳孔47に入射し、網膜48上に画像信号に応じた画像が投影される。これによって、ユーザはこのように2次元走査されて網膜48上に投影されたレーザ光による画像を認識することができる。
つまり、このHMD1は、画像に関する画像信号に応じて変調されたレーザ光である画像光を走査させて出射させることで、ユーザの両方の眼Y.Yに対してそれぞれの眼Yの網膜に画像を投影し、画像を表示する網膜走査型画像形成装置である。また、ハーフミラー2cは、外界光も透過させるので、画像光を視認しながら外界も視認することができる。
また、制御部110は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)としての不揮発性メモリであるフラッシュメモリ(図中においてはFlash Memoryと示す)102と、RAM(Random Access Memory)103と、表示させる画像データを記憶しておくVRAM(Video Random Access Memory)105とを備えている。
そして、これらCPU101、フラッシュメモリ102、RAM103、VRAM105は、データ通信用のバスにそれぞれ接続されており、このデータ通信用のバスを介して各種情報の送受信を行う。
また、この制御部110は、当該HMD1の電源スイッチSW、音を発生するスピーカ4、ユーザPの体温を検知する体温検知センサ5、ユーザPの両目の前方にそれぞれ配置され、外光の透過量を調整する液晶シャッタ6、ユーザPによって操作可能な操作部8、他の装置との通信を制御するための通信回路9、パーソナルコンピュータ等の外部装置と接続可能なインターフェース104とも接続されている。
特に、詳しくは後述するが、この制御部110は、体温検知センサ5により検知した体温が基準となる体温より高い場合に眼Yが疲労していると判定し、こうして疲労を検知したときには、外光の透過量の低減、画像の焦点距離を遠くにすること、音楽の発生などを連動させるようにしている。尚、本実施形態において、このような制御部110は、後述するような処理を実行する制御手段として機能する。
CPU101は、各種情報処理プログラムを実行することにより、HMD1を構成する各種回路を動作させて、HMD1が備える各種機能を実行させる演算処理装置である。
フラッシュメモリ102は、HMD1により表示するコンテンツの表示制御を行う際に光源ユニット部10や水平走査系42、垂直走査系44等を動作させるための情報処理プログラム等、制御部110がHMD1全体の動作を統括制御するためにCPU101により実行される上記各種情報処理プログラムを記憶している。
尚、本実施形態においては、フラッシュメモリ102に各種情報処理プログラムが記憶されるが、これに限らず、例えば、別途、ROMなどの記憶媒体を備え、その記憶媒体に各種情報処理プログラムが記憶されていてもよい。
また、このフラッシュメモリ102には、HMD本体2によって画像を表示させるための画像データが記憶されている。この画像データは、通常時における画像データと、疲労検知時における画像データとがあり、疲労検知時における画像データは、通常時における画像データよりも遠景の疲労回復用画像データである。本実施形態においては、ユーザPの両方の眼Y,Yに対してそれぞれの眼Yに視差量が生ずるために、左右用の一対の画像データを通常時、疲労検知時毎にフラッシュメモリ102に記憶させている。すなわち、フラッシュメモリ102には、一種類の画像を表示させるために、通常時における左右一対の画像データ、疲労検知時における左右一対の画像データの4つの画像データが記憶されている。さらに、フラッシュメモリ102には、波面変調を行うための奥行きデータも共に記憶されている。なお、疲労検知時における画像は遠景の画像であり、基本的に殆ど視差が無いため、視差のない同じ画像を左右両目に表示させても良い。また、その時の奥行きデータは、フラッシュメモリ102に記憶しておいても良いが、遠景の画像を表示する時に予め定めた所定の波面曲率に自動的に切り換えるようにしても良い。
また、通常時における画像データは、フラッシュメモリ102に予め記憶されていても、逐次外部から入力されてもよいが、疲労検知時において表示する疲労回復用画像データはフラッシュメモリ102に予め記憶されている。このように、本実施形態においては、疲労検知時において画像の表示位置を遠くする調節と連動して表示される画像が予めフラッシュメモリ102に記憶されているので、その連動して表示される画像自体を生成する必要がなく、制御負荷が軽減される。尚、本実施形態において、このようなフラッシュメモリ102は、通常時や疲労検知時に表示される画像が記憶されている画像記憶手段として機能する。
尚、フラッシュメモリ102に記憶されているプログラムに基づいて画像を表示させる場合、VRAM105に一度画像データが展開され、光源ユニット部10に供給するアナログの画像信号が生成されることとなる。
[表示画面]
ここで、本実施形態に係るHMD1における表示画面について、図4を参照して説明する。図4は本実施形態に係るHMD1の表示画面を示す説明図である。
このHMD1においては、図4(A)に示すように、表示領域Aにおいて、通常時の画像データに基づく画像B(ここでは、複合機の画像)が所定の焦点位置(所定の呈示位置)で表示される。また、通常時においては、液晶シャッタ6が略透明の透過率の高い開状態であるため、外光に基づく背景が視認可能であり、この場合においては、画像Bが外界と重ねて視認可能である。
かかる状態、すなわち、画像の焦点位置が一定で、外光が十分に眼Yに届く状態は、眼Yが疲労しやすいため、HMD1を長時間使用すると眼Yが疲労してしまう。しかし、本実施形態では、その眼Yの疲労が検知された疲労検知時においては、図4(B)に示すように、通常時とは異なり、表示領域Aにおいて、疲労回復用画像データに基づいて、疲労検知時の画像Cが表示される。この画像Cには、緑が茂った山が表示されており、通常時の画像Bよりも画像自体が遠景の疲労回復用画像である。また、この疲労検知時における画像Cは、通常時の画像Bよりも焦点位置が遠く(略無限遠)に設定される。すなわち、図4(C)に示すように、通常時においては、左眼用の画像Lと右眼用の画像Rとで、その視差量がd1とした画像が表示されるが、一方、疲労検知時においては、図4(D)に示すように、視差量をd2(<d1)とした画像が表示される。また、液晶シャッタ6が透過量の低い閉状態となるため、外光に基づく背景が視認し難くなる。
ここで、焦点位置の調整は、次のように行われる。例えば、画像Bの焦点距離が1mの距離にある場合は、この画像Bの視差量は1mに対応した画像であり、波面変調駆動回路41eによる波面変調で1mの位置から発散するようなレーザ光が眼に入射される。これにより眼は1mの位置にピントを合わせる。また、疲労検知時の画像Cの焦点距離が例えば10mである場合は、この画像Cの視差量は10mに対応した画像であり、波面変調駆動回路41eによる波面変調で10mの位置からの発散光、すわなち、1mの時と比べてより平行光に近くなるようにレーザ光の波面が変化させられ眼に入射される。ユーザは画像を視認するために10mの位置に眼の焦点を合わせようとするが同時に1m先の実像(外景)がある場合にはその実像も見えることから1mの位置にも合わせようとし競合が起こる。そこで、液晶シャッタ6で透過光量を減少させ外光に基づく背景を暗くすることにより、このような競合を抑えることができ、眼はより明るい10m先の画像Cに自然に焦点を合わせて、眼に適切な運動を行わせることができ、これによっても疲労を軽減できる。
このように、ユーザPの眼Yが疲労したと検知すると、外光Laの透過量の低減と、画像の表示位置を遠くする調節(表示する画像自体を疲労回復用の画像に変更し、波面変調により焦点位置を遠くすること)と、が連動して行われるので、変化する画像に対し、眼Yはピントを合わせるなどの適宜な運動を行うことになるため疲労が軽減されることになり、使用頻度や使用時間に大きな制限を加えることなく、ユーザPの眼Yにおける疲労を効果的に回復させることができる。
[制御動作]
次に、図5のフローチャートを参照して、HMD1の動作について説明する。図5は、HMD1において実行される処理の動作を示すフローチャートであり、HMD1の電源がオンされた際に制御部110によって実行される。
[メイン処理]
最初に、図5に示すように、HMD1に電源が投入されると、制御部110は、初期設定を行う(ステップS10)。この処理において、制御部110は、RAMアクセス許可、作業領域の初期化等を実行する。特に、制御部110は、体温検知センサ5からの情報に基づいて、使用開始時におけるユーザPの体温を計測し、RAM103などに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS11に処理を移す。
ステップS11において、制御部110は、液晶シャッタ6を開状態に制御する。すなわち、通常時においては、この処理において、制御部110は、液晶シャッタ6に対して開信号を供給し、略透明である透過率の高い開状態に制御する。この処理が終了した場合には、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、制御部110は、通常時に対応した近くの焦点距離に設定する。この処理において、制御部110は、光源ユニット部10に対して信号を供給し、画像を近くの焦点距離に設定させる制御を行う。これによって、光源ユニット部10における画像信号供給回路11は、波面変調駆動回路41eに信号を供給し、画像光の波面曲率を大きくして焦点距離を近くにする制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、制御部110は、通常画像表示処理を行う。この処理において、制御部110は、通常時の画像データを読み出し、その画像データに基づく画像信号を光源ユニット部10に対して供給する。これによって、通常時における画像が表示されることとなる。この通常時の画像データとは、図4(A)に示すように、外部から入力された画像データに基づくものである。この画像データは、通常時の画像データであり、所定の焦点位置(例えば、1m)に応じた視差量でユーザの左右の眼に入力する画像の情報である。制御部110は、この通常時の画像データに基づいて、ユーザPのそれぞれの眼に対して画像の焦点距離に応じた所定の視差量となる画像を表示する。この処理が終了した場合には、ステップS14に処理を移す。尚、所定の視差量でユーザの左右の眼に入力する画像は、例えば、所定の焦点位置に対応する左目から見た画像と右目から見た画像を撮像手段などで撮像して生成することができる。
ステップS14において、制御部110は、ユーザPの体温に変化があるか否かを判定する。この処理において、制御部110は、体温検知センサ5からの情報に基づいて、使用開始時に測定したユーザPの体温と比較し、ユーザPの体温に変化があるか否かを判定する。また、この処理において、制御部110は、ユーザPの体温に基づいてユーザPの眼Yの疲労を検知するものであり、ユーザPの体温に変化がある場合に眼Yが疲労していると判定する。尚、本実施形態においては、ユーザPの変化量が一定値に設定されているが、これに限らず、例えば、初期設定時に変化量を変更可能に設定してもよい。
制御部110は、体温に変化があると判定すると(ステップS14:YES)、ステップS21に処理を移す。一方、制御部110は、体温に変化がないと判定すると(ステップS14:NO)、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、制御部110は、所定時間が経過したか否かを判定する。この処理において、制御部110は、通常時における画像の表示を開始してから経過した時間を測定し、所定時間が経過したか否かを判定する。具体的には、制御部110は、通常時における画像の表示を開始してから30分経過したか否かを判定することとなる。尚、本実施形態においては、所定時間が一定値(例えば、30分など)に設定されているが、これに限らず、例えば、初期設定時に所定時間を変更可能に設定してもよい。
制御部110は、所定時間が経過したと判定すると(ステップS15:YES)、ステップS21に処理を移す。一方、制御部110は、所定時間が経過していないと判定すると(ステップS15:NO)、ステップS20に処理を移す。
ステップS20において、制御部110は、電源オフであるか否かを判定する。この処理において、制御部110は、電源スイッチSWの操作等に応じて、電源オフであるか否かを判定することとなる。制御部110は、電源オフであると判定すると(ステップS20:YES)、メイン処理を終了する。一方、制御部110は、電源オフではないと判定すると(ステップS20:NO)、再度、ステップS13に処理を移す。これによって、制御部110は、電源オフとなるまで、ステップS11からステップS15、後述するステップS21からステップS25を繰り返し実行することとなる。
ステップS21において、制御部110は、液晶シャッタ6を閉状態に制御する。この処理において、制御部110は、液晶シャッタ6に対して閉信号を供給し、透過率の低い閉状態に制御する。つまり、制御部110は、液晶シャッタ6の開状態と比べて外光の透過量を所定値以上低減することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS22に処理を移す。
ステップS22において、制御部110は、表示する画像の焦点距離を長くした遠くの焦点距離に設定する。この処理において、制御部110は、光源ユニット部10に対して信号を供給し、画像を遠くの焦点距離に設定させる制御を行う。これによって、光源ユニット部10における画像信号供給回路11は、波面変調駆動回路41eに波面変調信号18cを供給し、波面変調駆動回路41eにより画像光の波面曲率を小さくして通常時よりも焦点距離を遠くにする制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS23に処理を移す。
ステップS23において、制御部110は、遠景画像表示処理を実行する。この処理において、制御部110は、通常時とは異なる疲労検知時の画像データを読み出し、その画像データに基づく画像信号を光源ユニット部10に対して供給する。これによって、疲労検知時における遠景画像が表示されることとなる。この疲労検知時の画像データとは、図4(B)に示すように、フラッシュメモリ102などに予め記憶された疲労回復用画像データに基づくものである。この疲労回復用画像データは、遠景の焦点位置(例えば、10m)に応じた視差量でユーザの左右の眼に入力する画像の情報である。制御部110は、この疲労回復用画像データに基づき、ユーザのそれぞれの眼に対して画像の焦点距離に応じた所定の視差量となる画像を表示する。この処理が終了した場合には、ステップS24に処理を移す。
ステップS24において、制御部110は、音楽出力処理を実行する。この処理において、制御部110は、フラッシュメモリ102に記憶されている音楽データに基づいて、音楽信号をスピーカ4に供給する。これによって、スピーカ4から音楽が発生する。この音楽データとしては、ユーザPの疲労を回復させるために、一般的にリラクゼーション効果の高い音楽データが採用される。この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25において、制御部110は、所定条件が成立したか否かを判定する。この処理において、制御部110は、疲労回復時の遠景画像を表示してから所定時間(例えば、1分など)が経過したか否かによって、所定条件が成立したか否かを判定する。制御部110は、所定条件が成立したと判定すると(ステップS25:YES)、ステップS11に処理を移す。一方、制御部110は、所定条件が成立していないと判定すると(ステップS25:NO)、ステップS23に処理を移す。尚、この所定条件は、疲労回復時の遠景画像を表示してから所定時間が経過したことに限定されることなく、例えば、体温が所定の変化量よりも小さくなったことであってもよく、これらの組合せであってもよい。
このように、制御部110は、ユーザPの体温や画像を表示した表示時間に基づいてユーザPの眼が疲労したと検知すると、外光の透過量の低減と、画像の表示位置を遠くする調節と、音の発生と、を連動して行わせることとなる。
すなわち、外光の透過量の低減と、画像の表示位置を遠くする調節とを連動して行わせることにより、ユーザPの視点が近くになり易い状態から、ユーザPの視点が遠くになり易い状態にすることができ、そのためにユーザPの眼の緊張を和らげることができる。従って、ユーザPの眼Yにおける疲労を効果的に回復することができる。また、上述した動作に、リラックスできる音の発生を連動して行わせるので、ユーザの疲労を効果的に軽減することができる。
[その他の実施形態]
尚、上述した実施形態においては、HMD本体2をユーザPの両目に対応するように左右両側に設定した両眼タイプのHMDの場合について説明したが、HMD本体2をユーザPの左右のいずれかの眼のみに設定した単眼タイプのHMDにおいても適用することができる。但し、この場合でも液晶シャッタ6を両眼の前に配置する必要がある。
また、上述した実施形態においては、視差量を有する画像データを用いて説明したが、これに限らず、視差量がない画像を表示するようにしてもよい。例えば、風景などのようにかなり遠景の画像は、基本的に殆ど視差は無いので、左右に同じ画像を使うことができる。なお、単眼タイプのHMDの場合には、視差量のある一対の画像データは必要がなく、一つのHMD本体2のみに用いる画像データを用意すれば足りる。
また、上述した実施形態においては、液晶シャッタ6を用いて外光の透過量を所定値以上低減したが、これに限らず、例えば、透過量を所定値以上低減するフィルタを物理的に変異させて、外光の透過量を所定値以上低減してもよい。
また、上述した実施形態においては、疲労検知時において、リラクゼーション効果を得るために、音楽などの音を発生させたが、これに限らず、例えば、疲労検知時であってもなくても音楽を発生させ、疲労検知時において音楽の音量を調節してもよい(具体的には音量を小さくするなど)。また、例えば、疲労検知時において、マイナスイオン発生器からマイナスイオンを発生させてもよい。
また、上述した実施形態においては、ユーザPの体温に基づいてユーザPの眼Yの疲労を検知したが、これに限らず、例えば、ユーザPの眼Yを撮像し、その撮像された画像を解析することによって、眼Yの充血などを検知し、ユーザPの眼Yの疲労を検知してもよい。また、例えば、ユーザPの眼Yの屈折率によってユーザPの眼Yの疲労を検知してもよい。また、例えば、ユーザPの眼Yの瞬き間隔に基づいてユーザPの眼の疲労を検知してもよい。また、例えば、画像を表示させている時間を計測し、その時間に基づいてユーザPの眼Yの疲労を検知してもよい。また、例えば、ユーザPの眼Yの疲労を検知しなくても、ユーザPの操作に応じて上述した連動制御を行ってもよい。
また、上述した実施形態においては、疲労検知時において、表示領域Aの全域を遠くの焦点距離に調整したが、これに限らず、例えば、表示領域Aの一部(例えば、画像Bのみ)を遠くの焦点距離に調整してもよい。この場合においては、例えば、表示領域Aの一部となる領域の焦点距離が遠くとなる画像データを記憶すれば実現可能である。また、疲労検知時において、ユーザPの視野のうちの大半を、外光の透過量を低減させるように制御したが、これに限らず、例えば、ユーザPの視野のうちの一部を、外光の透過量を低減させたるように制御してもよい。
また、上述した実施形態においては、波面変調を行う波面変調系41によって焦点距離を調整したが、これに限らず、例えば、焦点距離を調節する別の構成であってもよい。
また、上述した実施形態においては、制御部110により疲労検知を検知して、外光の透過量を低減し、画像の焦点距離を遠くにするようにしたが、これに限られない。例えば、外光の透過量を低減する透過量低減手段をユーザの操作によりユーザの眼の前方に配置自在とし、ユーザの操作で透過量低減手段がユーザの眼の前方に配置されたときに、画像の焦点距離を遠くにするようにしてもよい。すなわち、外光の透過量の低減と、画像の焦点距離を遠くにする制御とが連動して行われれば、どのような構成であってもよい。例えば、眼に入射する外光を遮光可能なマスクを備えたシースルー型のHMDで、マスクで遮光するのに連動して、疲労回復用の画像が表示される構成としてもよい。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。例えば、本発明を適用したHMDは、例えば、シースルー型の液晶表示装置などの表示手段を備えたHMDであればよい。つまり、HMDは、画像に関する画像信号に応じて変調された光を走査させて出射させることで、画像を表示するHMDでなくても問題なく、更には、画像に関する画像信号に応じて変調された光を走査させて出射させることで、ユーザの少なくとも一方の眼の網膜に画像を投影し、画像を表示する網膜走査型のHMDでなくても問題ない。
1 HMD
2 HMD本体
4 スピーカ
5 体温検知センサ
6 液晶シャッタ
110 制御部

Claims (6)

  1. 外光を透過しつつ、画像信号に応じた画像光をユーザの眼に投射して当該ユーザに前記画像光に応じた画像を視認させる表示手段を備えたシースルー型のヘッドマウントディスプレイにおいて、
    外光の透過量を所定値以上低減する透過量低減手段と、
    前記画像の表示位置を調節する表示位置調節手段と、
    前記透過量低減手段による外光の透過量の低減と、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と、を連動して行わせる制御手段と、を備えたことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  2. 請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と連動して表示される画像が記憶されている画像記憶手段を備えたことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  3. 請求項1又は2に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記表示位置調節手段は、画像光の波面曲率を小さくすることによって前記画像の表示位置を遠くすることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記表示手段は、ユーザの両方の眼に対してそれぞれの眼に対応する画像を表示させ、
    前記制御手段は、前記透過量低減手段による外光の透過量の低減と、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と、ユーザのそれぞれの眼に対する画像の視差量を小さくすることと、を連動して行わせることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、
    ユーザの眼の疲労を検知する眼精疲労検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記眼精疲労検知手段によってユーザの眼が疲労したと検知すると、前記透過量低減手段による外光の透過量の低減と、前記表示位置調節手段によって前記画像の表示位置を遠くする調節と、を連動して行わせることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  6. 請求項5に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記眼精疲労検知手段は、ユーザの体温を検知するセンサを有し、ユーザの体温に基づいて、ユーザの眼の疲労を検知することを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
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