JP2010210620A - スペクトル解析 - Google Patents

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    • G01R19/2509Details concerning sampling, digitizing or waveform capturing

Abstract

【課題】産業および/またはマルチユーザの用途において遭遇するインパルス性または過渡的性質の干渉を含む信号の検討に適したスペクトル解析方法を提供する。
【解決手段】所望の信号および干渉信号を含む入力信号s(t)についての離散時間クロスレーション関数値を発生させるクロスレータXLAと、離散時間クロスレーション関数値に対してフーリエ変換を行うことで周波数依存値を生成するフーリエ変換器FPSと、フーリエ変換器により生成された周波数依存値をスケーリングすることで電力スペクトル密度値を発生するスケーラFPSと、からなるスペクトル解析器CSSにより実現するスペクトル解析方法。
【選択図】図5

Description

[発明の分野]
本発明は、決定論的または確率的性質の広範なクラスの信号のスペクトル解析を意図した方法および装置に関する。本発明は、信号の認識および分類を目的としてリアルタイムで行われる解析に特に適用可能であるが、それに限定されない。
[発明の背景]
科学および工学において対象とされる物理現象は、通常、信号または波形と呼ばれる振幅対時間の関数により観測および解釈される。関数の瞬時値、すなわち振幅は、変位、速度、圧力、温度などの何らかの対象物理量(観測可能なもの(observable))を表し得る。関数の引数、すなわち時間は、相対的時間、距離、空間的位置、角度位置など任意の適切な独立変数を表し得る。
多くの物理現象は非決定論的性質を有する、すなわち、厳密に反復される見込みはなく、このため正確に予測することは不可能な唯一の時系列が、実験毎に発生する。重要な時系列群、すなわち定常時系列は、時間を通じて不変である統計的特性を示し、ある時期における統計的挙動は、他のいずれの時期におけるものとも同じである。
時系列の表現および解析には、2つの異なる、しかし大まかに言えば等価なアプローチが存在する。すなわち、時間領域法および周波数領域法(またはスペクトル法)である。従来のノンパラメトリック周波数領域法は、「ピリオドグラム」の概念に基づくか、または何らかの形態のフーリエ変換を用いて相関関数をパワースペクトルに変換するかのいずれかである。
実際の用途において遭遇する多くの波形は、明らかに非定常的であるが、ほとんどのスペクトル解析手法は、対象波形が定常的である、という暗黙の仮定に基づいている。そのため、従来のスペクトル法は、産業および/またはマルチユーザの用途において遭遇するインパルス性または過渡的性質の干渉を含む信号の検討には好適でない。
本発明によれば、入力信号を処理することで、入力信号についての離散時間クロスレーション(crosslation)関数値を発生させるように動作可能なクロスレータ(crosslator)と、離散時間クロスレーション関数値を変換することで、周波数依存値を生成する時間領域−周波数領域変換器とを備えるスペクトル解析器が提供される。
好ましくは、クロスレータは、それぞれの時間窓(各々、所定の持続時間を有する)における入力信号値を検出し、各窓における値を処理することで各窓についての離散時間クロスレーション関数値を生成することにより入力信号を処理することで、リアルタイムで動作するように編成される。同様に、時間領域−周波数領域変換器は、各時間窓についての離散時間クロスレーション関数値を周波数領域に変換するように編成される。
また、本発明は、上記のスペクトル解析器により行われるようなスペクトル解析方法を提供する。
従来技術のクロスレータシステムの機能ブロック図である。 (a)は、従来技術のクロスレータシステムにおいて処理された信号のセグメントを重ねたものを示す。(b)は、処理対象信号を表すクロスレーション関数C(τ)を示す。 ある信号と、ハードリミッティングによりその信号から得られる2値波形と、2値波形の導関数を表す双極インパルス系列との例を示す。 本発明の第1および第2の実施形態により構成されたスペクトル解析器において用いるために好適に変更された、クロスレータの一例を示す。 本発明の第1の実施形態により構成されたクロスレーションベーススペクトル解析器CSSのブロック図である。 図5のクロスレーションベーススペクトル解析器により行われる基本的な演算の結果を象徴的に示す。 本発明の第2の実施形態により構成された他のクロスレーションベーススペクトル解析器のブロック図である。 図7のクロスレーションベーススペクトル解析器により行われる基本的な演算の結果を象徴的に示す。
[基礎理論]
本発明の実施形態について説明する前に、まず、各実施形態の動作の基礎となる理論について説明し、理解を支援する。
各実施形態では、クロスレーションとして知られる手法を用いる。この手法は、時間領域処理についていくつかの特許において開示されている。例えば、米国特許第7,120,555号明細書、米国特許第6,539,320号明細書、および米国特許第7,216,047号明細書を参照のこと。
以下、クロスレーション手法の概要を参照目的で説明し、本発明の実施形態に関係するその特有の特徴についての理解を容易にする。
クロスレーションアルゴリズムによれば、対象信号s(t)が検討され、そのレベルが正の傾き(アップ交差)または負の傾き(ダウン交差)のいずれかでゼロと交差する時刻が決定される。これらの交差イベントの時刻を用いて、信号s(t)の各セグメント(所定の持続時間を有する)を得る。ゼロアップ交差に対応するセグメントをすべて合算し、その合計からゼロダウン交差に対応するセグメントをすべて減算する。合成されたセグメントは、解析対象信号の統計的特徴に関する圧縮された情報を含む奇関数(クロスレーション関数と呼ばれる)により表される。
クロスレーションをさらに説明するため、連続的なゼロ平均信号s(t)について考える。信号が正または負の傾きでゼロレベルと交差する時刻が存在する。これらの時刻
1,t2,…,tk,…,tK
は、ゼロのアップ交差およびダウン交差の集合を形成する。s(t)のゼロ交差のうちのいずれか1つ(例えばtkにおけるもの)が選択されたものとする。ここで、この選択された時刻tkにおいて生じるゼロ交差(s(tk)=0)の前後における一次信号s(t)について考える。
このような解析を目的とする場合、信号のゼロ交差に関連する信号の「軌跡」(signal trajectory)の考え方を導入すると便利である。tkにおいて生じるゼロ交差について、信号軌跡sk(τ)は、次式から決定される。
k(τ)=s(tk+τ); k=1,2,…,K
式中、τは(正または負の)「相対的時間」である。従って、各軌跡sk(τ)は、単純に、時間シフトされた一次信号s(t)のコピーである。時間シフト(各軌跡について異なる)は、信号軌跡を時間領域(t)からタウ領域(τ)に変換させるために用いる次式の時間変換から得られる。
τ=t−tk; k=1,2,…,K
従って、単一の一次信号s(t)により、複数の軌跡{s(tk+τ);k=1,2,…,K}を順次生成することが可能で、それらの軌跡は、軌跡からなる別の集合{sk(τ);k=1,2,…,K}に(時間シフトにより)マッピングされる。軌跡の各々は、タウ領域における相対的時間τの関数である。かかる構成により、一次信号s(t)のすべてのゼロ交差が、時間において整合させた場合に相対的時間τの同じ原点τ=0を共同で定義するという意味において等価となる。
さらなる信号処理に用いられる各軌跡の持続時間は、事前選択された「軌跡フレーム」により決定される。加えて、このフレーム内で、特定の位置(例えば中央付近)を選択して相対的時間τの原点とする。
上記の時間シフト手順を、選択されたK個のゼロ交差の各々について反復すると、タウ領域における軌跡フレームはK個の信号軌跡を有することになり、対応するゼロ交差の位置は相対的時間の原点(τ=0)と一致することになる。説明目的で、図2(a)は、ゼロアップ交差に関連する時間整列された信号軌跡を重ねたものを示す。
一次信号s(t)のゼロ交差{s(tk)=0}に関連するK個の信号軌跡{s(tk+τ);k=1,2,…,K}を用いて、次式により定義されるクロスレーション関数C(τ)を決定する。
Figure 2010210620
式中、ゼロアップ交差についてはψ=0、ゼロダウン交差についてはψ=1である。従って、ゼロアップ交差に関連する各信号軌跡は、結果的に得られる合計に加算され、一方、ダウン交差に関連する軌跡は、その合計から減算されている。
クロスレーション関数C(τ)は、τ=0において常にゼロ値となる。しかし、相対的時間τがゼロでない他の値においても、他のゼロ値が観測され得る。図2bは、タウ領域において好適に整合されたいくつかの信号軌跡を平均化することにより得られるクロスレーション関数の例を示す。
定常的特性を有する信号を処理する場合、すべてのゼロ交差を漏れなく用いてクロスレーション関数を決定する必要はない、ということを指摘しておくべきである。例えば、比較的長い間記録された定常的なランダム信号が提供されるときは、互いに少なくとも所定の時間間隔だけ離れたゼロ交差を選択することが可能である。
クロスレーションベースのスペクトル解析の文脈では、各軌跡は実際に観測された「今」の時刻において開始し、(実)時間においては遡るため、相対的時間τは経過時間を意味し、このため、検討対象の信号に関する推定のためには蓄積された「過去の経験」のみが利用される、ということに留意されたい。
クロスレータシステムXLTの機能ブロック図を図1に示す。本システムは、N個の遅延セルDC1,…,DCn,…,DCNのカスケード(タップ付き遅延線TDLを形成する)と、同一の極性反転回路PI複数個からなるアレイと、複数のサンプルアンドホールド回路SH1,…,SHn,…,SHNと、複数のアキュムレータAC1,…,ACn,…,ACNと、メモリMEMと、一定遅延線RDLと、イベント検出器EVDと、イベントカウンタECTと、2つの補助遅延ユニットDとを備える。
遅延線TDLのN個のタップの各々は、入力SCに印加された解析される信号s(t)の時間遅延されたレプリカを提供する。いずれの時刻においても、線TDLのN個のタップにおいて観測される値は、線TDLに沿って伝搬される入力信号s(t)の有限セグメントの表現を共同で形成する。好ましくは、TDLの連続するタップの間の相対的遅延は、一定値を有する。
並列の信号路において、入力信号s(t)は、タップ付き遅延線TDLにより導入される合計遅延の半分にほぼ等しい時間量だけ、一定遅延線RDLにおいて遅延される。遅延線RDLの出力により、イベント検出器EVDが駆動される。
イベント検出器EVDは、遅延された信号s(t)においてゼロ交差を検出すると、出力TIおいて短いトリガパルスTIを発生させ、出力IZは検出されたゼロ交差の種類(アップまたはダウン)を示す信号を供給する。
同一の極性反転回路のアレイにおける各回路PIは、遅延線TDLのそれぞれのタップにより駆動され、対応するサンプルアンドホールド回路に信号を供給する。制御入力IZにおける信号に応答して、各回路PIは、その入力信号を逆極性で通過させる(ゼロダウン交差の検出時)か、またはその入力信号を元の形態のまま通過させる(ゼロアップ交差の検出時)。
イベント検出器EVDにより短いトリガパルスTIが生成されると、すべてのサンプルアンドホールド回路SH1,…,SHn,…,SHNが、共通入力SHを介して同時に動作を開始する。各サンプルアンドホールド回路SHnは、その入力に出現する信号の瞬時値を捕捉する。この値は、次いで、共通入力SAに印加される遅延されたトリガパルスTIにより決定される時刻に、それぞれのアキュムレータACnにより取得される。また、トリガパルスTIは、入力CIを介して、イベントカウンタECTの現在の状態を1だけインクリメントする。
イベントカウンタECTの容量は、入力信号s(t)において検出される所定数のゼロ交差に等しい。従って、所定数のゼロ交差を検出するのに必要な時間区間により、クロスレータシステムの動作の完全な1サイクルの持続時間が決定される。
イベントカウンタECTの容量は、適切な外部制御信号を入力CSに印加することにより要求される値に設定することが可能である。加えて、イベントカウンタECTの状態は、入力CRを介して、初期の「ゼロ状態」にリセットすることが可能である。この「ゼロ状態」により、すべてのアキュムレータもゼロにリセットされる。イベントカウンタECTは、フリーランニング式に連続的に動作するように編成することも可能である。
遅延ユニットDにおいて遅延されたトリガパルスTIにより、それぞれのサンプルアンドホールド回路により駆動されるすべてのアキュムレータの動作が、共通入力SAを介して同時に開始される。各アキュムレータACnの機能は、クロスレータシステムの各フル動作サイクルの間にその入力において連続的に出現する信号値を加算することである。以下で説明するように、すべてのアキュムレータは、新しい動作サイクルの各々の開始前に、共通入力IRを介してゼロにリセットされる。
所定数のゼロ交差がイベント検出器EVDにより検出され、イベントカウンタECTにより登録されると、カウンタECTの出力においてサイクル終了パルスECが発生する。このパルスにより、入力DTを介して、アキュムレータのデータのメモリMEMへの転送が開始される。結果として、決定されたクロスレーション関数C(τ)の離散時間バージョンが、メモリMEMのN個の出力CF1,…,CFn,…,CFNにおいて出現する。
遅延ユニットDにおいて適切に遅延されたサイクル終了パルスECを用いて、すべてのアキュムレータを共通入力IRを介してゼロにリセットする。また、フリーランニングモードで動作しているときは、イベントカウンタECTは、その最大値(容量)に到達後、その初期の「ゼロ状態」に復帰する。この段階において、クロスレータシステムXLTは、その動作のフルサイクルを1つ終え、新しいサイクルの開始に備える。クロスレータXLTの動作は、適切な制御信号をイベントカウンタECTの入力CRに印加することにより、いつでも終了および再開始することが可能である、ということを指摘しておくべきである。
図2(a)は、ある支配的な周波数成分を含む変動信号s(t)の時間整合されたセグメント{sk(τ)}を重ねた例を示す。図2(b)は、処理対象信号を表すのに用いられる結果的に得られるクロスレーション関数C(τ)を示す。
クロスレーション関数は、同じ信号の異なるセグメントの間のタイミングまたは位相、関係に一般的に関連する情報を含む。しかし、周波数領域における信号の検出および解析を目的とする場合は、クロスレーションベースのスペクトル法を開発することが有益であろう。好ましくは、かかる方法は、低コストのハードウェア/ソフトウェアで実装されるように、十分に低い計算複雑性を有するべきである。
そのため、非定常性の信号の認識および分類のために用いられる、リアルタイムでスペクトル解析を行うことが可能なクロスレーションベースの方法を提供することが望ましい。
本発明の各実施形態では、検討対象の信号s(t)のクロスレーション関数C(τ)が、信号s(t)と、その信号のハードリミッティングされたバージョンである2値波形b(t)の時間導関数d(t)との間の相互相関関数と同じ形状を有し得る、という事実が利用される。
図3は、信号s(t)と、ハードリミッティングによりその信号から得られる2値波形b(t)と、その2値波形b(t)の導関数を表す双極インパルス(ディラックのデルタ関数)系列d(t)との例を示す。
広範なクラスの信号について、信号s(t)と、ハードリミッティングにより得られるその2値バージョンb(t)との間の相互相関関数Rsb(τ)は、その信号の正規化された自己相関関数ρss(τ)に比例する。かかるクラスの信号には以下が含まれる。
−ガウス確率過程
−搬送波位相とは独立して変調された周波数変調波または位相変調波
−ランダムまたは非ランダムに2つの振幅レベルの間を入れ替わる波形
より具体的には、信号s(t)とその2値バージョンb(t)との間の相互相関関数Rsb(τ)は、次式により表すことが可能である。
sb(τ)=γρss(τ)
式中、ρss(τ)は信号s(t)の正規化された自己相関関数ρss(τ)であり、γはその信号の平均絶対値である。
観測時間区間Tが十分に長い場合、解析対象信号s(t)の平均絶対値γは、次式から推定することが可能である。
Figure 2010210620
例えば、ガウス雑音については
Figure 2010210620
(式中、σnは雑音の二乗平均平方根(rms)の値)であり、振幅Aの正弦波についてはγ=2A/πである。
検討対象のクラスの信号について、信号s(t)とインパルス系列d(t)との間の相互相関関数Rsd(t)は、次式のように表すことが可能である。
Figure 2010210620
式中、
Figure 2010210620
は信号電力であり、Rss(τ)は信号の自己相関関数である。
Figure 2010210620
の値は、次式から推定することが可能である。
Figure 2010210620
式中、Tは十分に長い観測区間である。ガウス雑音については
Figure 2010210620
(式中、σnは雑音の二乗平均平方根の値)であり、振幅Aの正弦波については
Figure 2010210620
である。
信号s(t)のクロスレーション関数C(τ)は、相互相関関数Rsd(τ)に等しいことを示すことが可能である。故にC(τ)=Rsd(τ)であり、ひいては次式が成立する。
Figure 2010210620
このため、実際に対象とされる多くの場合において、従来の相関解析をクロスレーション解析で置換することが可能である。一例には、リアルタイムで行われるクロスレーションベースのスペクトル解析がある。
ウィーナー・ヒンチンの定理によれば、信号s(t)の自己相関関数Rss(τ)とその電力スペクトル密度G(f)とにより、フーリエ対が形成される。すなわち、G(f)=F[Rss(τ)](式中、F[・]はフーリエ変換演算を表す)となる。そのため、対象信号s(t)の電力スペクトル密度G(f)は、次式により決定することが可能であり、
Figure 2010210620
または、次式のようにクロスレーション関数により決定しても等価である。
Figure 2010210620
しかし、クロスレーション関数は、対応する相関関数を実装するために用いられる方法よりもはるかに簡単な方法で実装することが可能である、ということを指摘しておくべきである。
クロスレーション関数C(τ)は時間τの奇関数であるため、複素フーリエ変換はその虚部のみに帰着される。このため、要求されるフーリエ変換は、高速正弦変換(FST)として簡便に実装することが可能である。
[第1および第2の実施形態において用いられるクロスレータ例]
ここで、本発明の後述の第1および第2の実施形態において用いることが可能なクロスレータの例について説明する。しかし、他の形態のクロスレータを代わりに用いることも可能であることは言うまでもない。
図4は、リアルタイムスペクトル解析器の様々な実施形態において用いるために適切に変更された、図1のクロスレータのブロック図である。
変更されたクロスレータXLAは、N個の遅延セルDC1,…,DCn,…,DCNのカスケード(タップ付き遅延線TDLを形成する)と、同一の極性反転回路PI複数個からなるアレイと、複数のサンプルアンドホールド回路SH1,…,SHn,…,SHNと、複数のアキュムレータAC1,…,ACn,…,ACNと、メモリMEMと、イベント検出器EVDと、遅延ユニットDと、タイマTMRとを備える。
遅延線TDLのN個のタップの各々は、入力SCに印加された解析される信号s(t)の時間遅延されたレプリカを提供する。いずれの時刻においても、遅延線TDLのN個のタップにおいて観測される値は、遅延線TDLに沿って伝搬される入力信号s(t)の有限セグメントの表現を共同で形成する。遅延線TDLの連続するタップの間の相対的遅延は、一定値Δを有し、かかる値により各信号表現の量子化ステップが決定され、その合計持続時間NΔも決定される。
イベント検出器EVDは、入力信号s(t)においてゼロ交差を検出すると、出力TIにおいて短いトリガパルスTIを発生させ、出力IZは検出されたゼロ交差の種類(アップまたはダウン)を示す信号を供給する。
同一の極性反転回路のアレイにおける各回路PIは、遅延線TDLのそれぞれのタップにより駆動され、対応するサンプルアンドホールド回路SHnに信号を供給する。制御入力IZにおける信号に応答して、各回路PIは、その入力信号を逆極性で通過させる(ゼロダウン交差の検出時)か、またはその入力信号を元の形態のまま通過させる(ゼロアップ交差の検出時)。
イベント検出器EVDにより短いトリガパルスTIが生成されると、すべてのサンプルアンドホールド回路SH1,…,SHn,…,SHNが、共通入力SHを介して同時に動作を開始する。各サンプルアンドホールド回路SHnは、その入力に出現する信号の瞬時値を捕捉する。この値は、次いで、共通入力SAに印加される遅延されたトリガパルスTIにより決定される時刻に、それぞれのアキュムレータACnにより取得される。
遅延ユニットDにおいて遅延されたトリガパルスTIにより、それぞれのサンプルアンドホールド回路により駆動されるすべてのアキュムレータの動作が、共通入力SAを介して同時に開始される。各アキュムレータACnの機能は、クロスレータシステムの各フル動作サイクルの間にその入力において連続的に出現する信号値を加算することである。以下で説明するように、すべてのアキュムレータは、新しい動作サイクルの各々の開始前に、共通入力IRを介してゼロにリセットされる。
所定の時間区間Tが経過すると、サイクル終了パルスECがタイマTMRの出力において発生する。このパルスにより、入力DTを介して、アキュムレータのデータのメモリMEMへの転送が開始される。結果として、決定されたクロスレーション関数C(τ)の離散時間バージョンが、メモリMEMのN個の出力CF1,…,CFn,…,CFNにおいて出現する。
また、タイマTMRは、サイクル終了パルスECの遅延バージョンを発生させ、すべてのアキュムレータを共通入力IRを介してゼロにリセットする。この段階において、クロスレータシステムXLAは、その動作のフルサイクルを1つ終え、新しいサイクルを開始する。
この構成において、イベント検出器EVDは、入力SCにおいてリアルタイムで連続的に展開する入力信号s(t)におけるゼロ交差を検出する。このため、実時間tにおいて決定される、結果的に得られるクロスレーション関数C(τ)は、経過時間τの関数となる。かかる関数の原点(τ=0)は、実時間tにおいて絶えず移動し、その結果、遅延線TDLは常に「過去の」信号サンプルを含むことになる。
図1の編成とは対照的に、図4の構成において、クロスレータXLAは、所定の時間区間T内で入力信号s(t)を処理する。そのため、入力信号s(t)において観測されるゼロ交差の数は、信号のスペクトル特性によって変化する。
クロスレータXLAの出力CF1,CF2,…,CFNでは、入力信号s(t)を特徴付けるクロスレーション関数C(τ)のサンプルC(Δ),C(2Δ),…,C(NΔ)がそれぞれ提供される。遅延線TDLにおけるタップの数Nおよび連続するタップの間の増分遅延Δは、クロスレーション関数C(τ)(0<τ<NΔ)の十分に長いセグメントNΔが得られるように選定される。増分遅延Δにより、離散時間クロスレーション関数の量子化ステップが決定される。
[第1の好適な実施形態]
図5は、本発明の第1の実施形態によるクロスレーションベーススペクトル解析器CSSのブロック図である。本解析器は、次の機能ブロックを備える。
−制御ユニットCTU
−クロスレータXLA(本実施形態では、図4を参照して上で説明したクロスレータを構成する)
−平均絶対値計算器MAV
−平均平方値計算器MQV
−2つの乗算器MX1およびMX2
−時間窓関数を格納する読み出し専用メモリWME
−高速正弦変換器FST
−周波数プロファイルスケーリングブロックFPS
検討対象の信号s(t)を、スペクトル解析器CSSの入力SCに印加する。クロスレータXLAは、時間区間T内で入力信号を処理し、クロスレーション関数C(τ)の次式の離散時間片側表現(discrete-time one-sided representation){C(n)}を発生させる。
{C(n)}=C(1),C(2),…,C(n),…,C(N)
クロスレータXLAの出力CFにおいて出現する系列{C(n)}を、乗算器MX1において、次式の適切な(片側)時間窓系列{W(n)}で乗算する。
{W(n)}=W(1),W(2),…,W(n),…,W(N)
上記の窓系列は、読み出し専用メモリWMEの出力WIにおいて発生する。
このステップは、経過時間τの最大値NΔまで、クロスレーション関数C(τ)の支援(support)を切り捨てる効果を低減するため好ましい。ここで、NはクロスレータXLAの遅延線TDLにおけるタップ(セル)の数であり、Δは連続するタップの間の増分遅延である。
多くの好適な時間窓が当業者に周知である。例えば、ベッセル窓またはカイザー窓を用いることが可能である。
遅延時間指標nがNまで増加するにつれて、決定されたクロスレーション系列{C(n)}が徐々にゼロ値まで減少する場合は、窓系列{W(n)}による乗算を省略することが可能である、ということを指摘しておくべきである。
結果的に得られる、窓処理されたクロスレーション関数の片側系列
W(1)C(1),W(2)C(2),…,W(n)C(n),…,W(N)C(N)
が、乗算器MX1の出力CWにおいて提供され、これを高速正弦変換器FSTに印加し、その出力FFに、より高周波数の成分が強調された「生の」周波数スペクトルF(f)を表す系列
{F(j)}=F(1),F(2),…,F(j),…,F(J)
を発生させる。
系列{F(j)}を乗算器MX2の一方の入力に印加し、乗算器MX2の他方の入力は、周波数プロファイルスケーリングブロックFPSの出力SFにより駆動される。系列{F(j)}をスケーリングすることにより、電力スペクトル密度G(f)の表現{G(j)}が次式のように得られる。
Figure 2010210620
式中、
Figure 2010210620
入力信号s(t)の電力スペクトル密度G(f)の離散周波数表現{G(j)}が、乗算器MX2の出力GFに出現する。
パラメータ
Figure 2010210620
は、平均平方値計算器MQVにより信号s(t)から決定される。このパラメータの値を、周波数プロファイルスケーリングブロックFPSの入力MSに印加する。平均絶対値計算器MAVは、入力信号s(t)からパラメータγの値を決定する。この値を、周波数プロファイルスケーリングブロックFPSの入力ABに印加する。
これらの2つのパラメータは、当業者に周知のように、アナログまたはデジタルで決定することが可能である。
ガウス雑音の場合、倍率αは次式により表すことが可能である。
Figure 2010210620
そのため、ガウス信号が処理対象であるときは、1つのパラメータ
Figure 2010210620
のみを推定すればよい。
いくつかのハードウェア実装では、高速正弦変換器FSTにおいてフーリエ変換を行う前に、クロスレーション関数を次式のように正規化することが有益である。
Figure 2010210620
適用可能な場合、かかる正規化は、適切な窓系列{W(n)}によるクロスレーション系列{C(n)}の乗算と組み合わせることが可能である。かかる場合、「生の」周波数スペクトルF(f)のスケーリングもそれに応じて変更する。
また、クロスレーションベーススペクトル解析器CSSは、制御ユニットCTUを組み込んでいる。制御ユニットCTUは、スペクトル解析器CSSのすべてのブロックの機能および動作を開始および同期させる。
図6は、本実施形態により構成されたクロスレーションベーススペクトル解析器CSSにより行われる基本的な動作の結果を象徴的に示す。結果の解釈を容易にするため、時間τおよび周波数fは離散値でなく連続値を用いて、それぞれの関数を表している。
[第2の好適な実施形態]
第1の実施形態で用いた、「生の」周波数スペクトルF(f)の因子1/fによる乗算は、特に比較的低い周波数範囲(ゼロ付近)において、現実的には困難な場合がある。結果的に得られるスペクトル歪みは、強い低周波数成分を有する信号の場合、帯域通過信号については無視可能であるが、かかる歪みは、少なくともいくつかの用途においては過剰になり得る。この問題は、以下で説明する第2の実施形態において回避される。
図7は、本発明の第2の実施形態により構成された、別のクロスレーションベーススペクトル解析器CSCのブロック図である。本解析器は、次の機能ブロックを備える。
−制御ユニットCTU
−クロスレータXLA(本実施形態では、図4を参照して先に説明したクロスレータを構成する)
−平均絶対値計算器MAV
−平均平方値計算器MQV
−2つの乗算器MX1およびMX2
−時間窓関数を格納する読み出し専用メモリWME
−高速余弦変換器FCT
−「連続時間(running-time)」積分器RIN
本実施形態において、フーリエ変換を行う前に、クロスレーション関数C(τ)を、元になる信号s(t)の正規化された自己相関関数ρss(τ)に次式のように変換する。
Figure 2010210620
式中、γは信号の平均絶対値である。
このため、次式の形態の正規化されたクロスレーション系列に対して、「連続」積分を行う。
Figure 2010210620
例えば、正規化された自己相関系列{ρss(n)}を、次式のように再帰的に決定することが可能である。
Figure 2010210620
ここでρss(0)=1である。
自己相関関数ρss(τ)は時間τの偶関数であるため、複素フーリエ変換はその実部のみに簡約化される。そのため、実際には、要求されるフーリエ変換は、高速余弦変換(FCT)として簡便に実装することが可能である。
正規化および積分の演算は、「連続時間」積分器RINにより行われる。「連続時間」積分器RINは、クロスレータXLAにより供給されるクロスレーション関数を、その入力CFにおいて受信する。また、積分器RINは、他方の入力ABにおいて、平均絶対値計算器MAVにより供給されるパラメータγを受信する。積分器RINは、その出力RNにおいて、正規化された自己相関関数ρss(τ)(τ≧0)の表現{ρss(n)}を発生させる。
乗算器MX1は、信号電力の推定値MSを用いて、入力RNに出現する正規化された相関関数ρss(τ)を適切にスケーリングする。入力信号s(t)の自己相関関数Rss(τ)は、互いに同一である2つの出力RRの各々において提供される。自己相関関数それ自体が信号の特徴付けに利用される場合、別々の出力が有用である。
信号電力の推定値MSは、平均平方値計算器MQVにより供給される。
乗算器MX2は、(入力RRにおいて受信した)自己相関関数を、読み出し専用メモリWMEから入力WIにおいて受信した適切な窓関数で乗算する。自己相関関数の「窓処理された」バージョンを、高速余弦変換器FCTの入力RWに印加する。入力信号s(t)の電力スペクトル密度G(f)が、スペクトル解析器CSCの出力GFにおいて提供される。
また、クロスレーションベーススペクトル解析器CSCは、制御ユニットCTUを組み込んでいる。制御ユニットCTUは、スペクトル解析器CSCのすべてのブロックの機能および動作を開始および同期させる。
図8は、第2の実施形態により構成されたクロスレーションベーススペクトル解析器CSCにより行われる基本的な動作の結果を象徴的に示す。結果の解釈を容易にするため、時間τおよび周波数fは離散値でなく連続値を用いて、それぞれの関数を表している。
[変更および変形]
上記の実施形態に対して、多くの変更および変形を行うことが可能である。
特に、本発明の好適な実施形態の上記の説明は、例示および説明の目的で提示したものである、ということが理解されよう。網羅的であることや、本発明を開示したとおりの形態に限定することを意図するものではない。上記の説明に鑑み、多くの改変、変更、および変形を行うことで、当業者が、考慮されている特定の用途に適した様々な実施形態において本発明を利用することが可能になる、ということは明白である。

Claims (15)

  1. 入力信号を処理することで、前記入力信号についての離散時間クロスレーション関数値を発生させるように動作可能なクロスレータと、
    前記離散時間クロスレーション関数値に対してフーリエ変換を行うことで、周波数依存値を生成するように動作可能なフーリエ変換器と、
    を備える、スペクトル解析器。
  2. 前記フーリエ変換器により生成された前記周波数依存値をスケーリングすることで、電力スペクトル密度値を発生させるように動作可能なスケーラをさらに備える、請求項1に記載のスペクトル解析器。
  3. 前記入力信号の平均絶対値を計算するように動作可能な平均絶対値計算器と、
    前記入力信号の平均平方値を計算するように動作可能な平均平方値計算器と、
    をさらに備え、
    前記スケーラは、前記平均絶対値および前記平均平方値を用いて、前記フーリエ変換器により生成された前記周波数依存値をスケーリングするように編成されている、請求項2に記載のスペクトル解析器。
  4. 前記フーリエ変換器により生成される前記周波数依存値が電力スペクトル密度値を含むように、前記クロスレータにより発生した前記離散時間クロスレーション関数値を、前記フーリエ変換器への入力前に前記入力信号の自己相関関数値に変換するように動作可能な変換器をさらに備える、請求項1に記載のスペクトル解析器。
  5. 前記入力信号の平均絶対値を計算するように動作可能な平均絶対値計算器をさらに備え、
    前記変換器は、前記計算された平均絶対値を用いて、前記クロスレータにより発生した前記離散時間クロスレーション関数値を正規化された自己相関関数値に変換するように編成されている、請求項4に記載のスペクトル解析器。
  6. 前記フーリエ変換器への入力前に、値の時間窓系列を前記離散時間クロスレーション関数値に適用するように動作可能な時間窓関数生成器をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスペクトル解析器。
  7. 前記クロスレータは、次式のクロスレーション関数C(τ)を用いて前記入力信号を処理することで、前記離散時間クロスレーション関数値を生成するように編成されており、
    Figure 2010210620
    式中、
    1,t2,…,tk,…,tKは、前記入力信号s(t)がゼロレベルと交差してs(tk)=0となる時刻であり、
    kにおいて生じるゼロ交差について、信号軌跡はsk(τ)=s(tk+τ)であり、
    τは、各軌跡sk(τ)が前記入力信号s(t)の時間シフトされたコピーとなる相対的時間であり、前記時間シフトは、τ=t−tkにより与えられ、
    {s(tk+τ);k=1,2,…,K}は、前記時間シフトにより、軌跡からなる別の集合{sk(τ);k=1,2,…,K}にマッピングされ、
    前記ゼロレベルに対するアップ交差についてはψ=0であり、
    前記ゼロレベルに対するダウン交差についてはψ=1である
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のスペクトル解析器。
  8. 前記クロスレータは、
    前記クロスレータが前記入力信号を処理するように編成される時間区間を設定するように動作可能なタイマと、
    前記クロスレータの入力に接続されるイベント検出器であって、前記クロスレータがリアルタイムで前記クロスレーション関数値を決定するように動作可能となるように、前記入力信号が前記入力においてリアルタイムで連続的に展開するにつれて前記入力信号のゼロ交差を検出するように動作可能なイベント検出器と、
    をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の周波数解析器。
  9. 信号を処理することでスペクトル解析を行う方法であって、
    入力信号に対してクロスレーション演算を行うことで、前記入力信号についての離散時間クロスレーション関数値を発生させることと、
    前記離散時間クロスレーション関数値に対してフーリエ変換を行うことで、周波数依存値を生成することと、
    を含む、方法。
  10. 前記フーリエ変換により生成された前記周波数依存値をスケーリングすることで、電力スペクトル密度値を発生させることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記入力信号の平均絶対値を計算することと、
    前記入力信号の平均平方値を計算することと、
    をさらに含み、
    前記フーリエ変換により生成された前記周波数依存値は、前記平均絶対値および前記平均平方値を用いてスケーリングされる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記フーリエ変換により生成される前記周波数依存値が電力スペクトル密度値を含むように、前記クロスレーション演算により発生した前記離散時間クロスレーション関数値を、前記フーリエ変換を行う前に前記入力信号の自己相関関数値に変換することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  13. 前記入力信号の平均絶対値を計算することをさらに含み、
    前記クロスレーション演算により発生した前記離散時間クロスレーション関数値は、前記計算された平均絶対値を用いて、正規化された自己相関関数値に変換される、請求項12に記載の方法。
  14. 次式のクロスレーション関数C(τ)を用いて前記クロスレーション演算が前記入力信号に対して行われることで、前記離散時間クロスレーション関数値が生成され、
    Figure 2010210620
    式中、
    1,t2,…,tk,…,tKは、前記入力信号s(t)がゼロレベルと交差してs(tk)=0となる時刻であり;
    kにおいて生じるゼロ交差について、信号軌跡はsk(τ)=s(tk+τ)であり;
    τは、各軌跡sk(τ)が前記入力信号s(t)の時間シフトされたコピーとなる相対的時間であり、前記時間シフトは、τ=t−tkにより与えられ;
    {s(tk+τ);k=1,2,…,K}は、前記時間シフトにより、軌跡からなる別の集合{sk(τ);k=1,2,…,K}にマッピングされ;
    前記ゼロレベルに対するアップ交差についてはψ=0であり、
    前記ゼロレベルに対するダウン交差についてはψ=1である
    請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記クロスレーション演算は、
    前記入力信号が処理される時間区間を設定することと、
    前記クロスレーション演算により前記クロスレーション関数値がリアルタイムで決定されるように、前記入力信号がリアルタイムで連続的に展開するにつれて前記入力信号のゼロ交差を検出することと、
    により行われる、請求項9〜14のいずれか一項に記載の方法。
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