JP2010210240A - 燃費表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の停止時、加速時等のそれぞれの運転状況に応じて車両の運転状態を表示する装置や、運転者の視認の負担を軽減する装置が求められている。
【解決手段】車両に搭載された燃費表示装置5であって、所定の時間間隔で車速を検出する手段1と、所定の時間間隔で車両の燃料消費率を算出する手段2と、一方の軸を車速とし他方の軸を燃料消費率とする座標系3を表示画面上に表示し、該座標系に、現在から過去にわたる、検出された車速および算出された燃料消費率からなる運転状態の履歴を表示する表示手段4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の燃費表示装置に関する。
近年、温室効果ガスによる地球温暖化が問題となっており、車両においても低燃費で車両を運転する低燃費運転(エコ運転)が求められている。現在、このエコ運転を支援するために、車両には様々な燃費表示器が設けられている。
特許文献1には、燃料1リットルあたりの走行距離を示す燃費をデジタル表示する燃費表示器および、区間ごとの燃費をデジタル表示する区間燃費表示器が、計器盤上に設けられていることが記載されている。
特許文献2には、1時間ごとの燃料消費量(リットル/h)をアナログ表示する燃費計が記載されている。該燃費計の燃料表示量を表示する目盛は低消費領域の間隔が大きく、高消費領域になるに従って小さくなる。
また、計器盤上にランプを設け、運転時において燃費が良好な場合に該ランプを点灯させ、運転者に対し現在の運転がエコ運転であることを知らせる装置も存在する。
実開昭64-27617 実公昭62-47056
燃費は燃料の単位容量あたりの走行距離であるので、車両の加速時は燃料消費量が大きくなるため燃費が低下する。このため、特許文献1に記載の燃費表示器や燃費に基づいてエコ運転を判定して知らせるランプでは、低い値しか示さず運転の目安になりにくい。また車両の停止時においても、車両の走行距離が0kmであるので燃費がゼロに設定され、運転の目安になりにくい。
さらに、特許文献1および2の燃費計やランプの点灯による表示は、現在(瞬時)の運転状態を表示するものである。このため、運転状態を把握するためには運転者が表示装置を注視する必要があり、視認の負荷が増大してしまう。
したがって、車両の停止時、加速時等のそれぞれの運転状況に応じて車両の運転状態を表示する装置や、運転者の視認の負担を軽減する装置が求められている。
この発明の一実施形態によると、車両に搭載された燃費表示装置であって、所定の時間間隔で車速を検出する手段と、所定の時間間隔で車両の燃料消費率を算出する手段と、一方の軸を車速とし他方の軸を燃料消費率とする座標系を表示画面上に表示し、該座標系に、現在から過去にわたる、検出された車速および算出された燃料消費率からなる運転状態の履歴を表示する表示手段と、を備える。
この発明によると、車速と単位時間あたりの燃料消費量である燃料消費率との関係を表示するので、車両の加速時や停止時等の各運転状況に応じた車両の運転状態を表示することができ、運転者のエコ運転の学習に貢献することができる。また、この発明によると、車速と燃料消費率との関係の履歴を表示するので、運転者が表示手段を注視する必要がなくなり、例えば信号待ちなどの余裕のある時に表示手段を確認すればよく、視認の負荷を軽減することができる。
この発明の一実施形態によると、表示手段は、所定時間分の運転状態の履歴を表示する、燃費表示装置である。
この発明によると、運転者のエコ運転の学習に必要な範囲で運転状態の履歴を表示することができるので、運転者はスムーズに自分の運転を認識することができる。
この発明の一実施形態によると、表示手段は、現在の運転状態を履歴上に強調表示する、燃料表示装置である。
この発明によると、運転者はリアルタイムで現在の運転状態を確認することができる。
本発明の一実施形態に係る、車両に搭載される燃費表示装置のブロック図。 本発明の一実施形態に係る、データを格納するバッファを示す図。 本発明の一実施形態に係る、表示装置に表示される運転状態の履歴および現在の運転状態を示す図。 本発明の一実施形態に係る、車両に搭載される燃費表示装置のプロセスのフローチャート。 (a)車両の停止時における運転状態の履歴および現在の運転状態を示す図、(b)車両の加速時における運転状態の履歴および現在の運転状態を示す図、(c)車両のクルーズ時における運転状態の履歴および現在の運転状態を示す図、(d)車両の加速時および減速時における運転状態の履歴および現在の運転状態を示す図。
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施形態に係る、車両に搭載される燃費表示装置のブロック図である。検出部1、算出部2、記憶装置3および表示部4は、電子制御装置(以下、ECUと呼ぶ)により実現されることができる。ECUは、中央演算処理装置(以下、CPUと呼ぶ)と記憶装置(メモリでよい)を備えるコンピュータである。
検出部1は、所定の時間間隔で車両の走行速度(車速)を検出する。車速は、例えば車両に搭載されたセンサによって求められる。所定の時間間隔とは、例えばエンジン始動時(イグニッションスイッチオン)からの所定時間(例えば100ms)経過ごとのタイミングである。
算出部2は、車速の検出と同じタイミングで単位時間あたりの燃料消費量である燃料消費率を求める。燃料消費量は、例えば、燃料噴射装置(インジェクタ)における燃料噴射量とエンジン回転数より算出することで求められる。なお、燃料消費量は他の任意の適切な手段によって算出してもよい。こうして求められた燃料消費量と該燃料の消費時間を用いて、燃料消費率を求める。
記憶装置3は、例えば図2に示すように、所定時間間隔に得られた車速および燃料消費率を組として、最新のn個のデータを時系列に格納する。n個は、表示装置5に表示される所定時間分の運転状態の履歴に対応する。記憶装置3は、例えば、n個のエントリ(要素)を持つリングバッファ等を用いて実施される。より詳しくは、ECUが車速および燃料消費率を得ると、リングバッファの書き込み用ポインタを用いて、該ポインタの示すアドレスに車速および燃料消費率の組を順次格納していく。
表示部4は、リングバッファに格納されるn個の車速および燃料消費率の組を、リングバッファの読み出し用ポインタを用いて時系列に読み出し、一方の軸を車速とし他方の軸を燃料消費率とする座標系を表示装置5に表示し、車速および燃料消費率からなる運転状態の履歴を表示する。リングバッファに格納された最新の車速と燃料消費率の組は現在の運転状態を示すものであるので、この点を、例えばマーク付けしたり、色を変化させたり、または矢印で指し示したりなど強調表示することによって、現在の運転状態を履歴上に表示する。
表示装置5は、運転者に視認可能なように設けられナビゲーションユニットの表示装置でもよいし、インスツルメントパネル上の所定のディスプレイでもよい。図3は、こうして表示装置5に表示された運転状態の履歴および現在の運転状態である。横軸が燃料消費率、縦軸が車速を示し、この例では現在の運転状態は黒丸で強調表示されている。
次に図4を参照して、本発明の一実施形態の車両に搭載される燃費表示装置のプロセスを説明する。該プロセスは、所定時間間隔(例えば100ms)でECUにより実行される。
ステップS401では、車速および燃料消費量を検出する。前述の通り、車速は車両に搭載されたセンサにより求められ、燃料消費量は燃料噴射装置における噴射量をもとにした算出によって求められる。
ステップS402では、単位時間あたりの燃料消費量である燃料消費率を算出する。例えば、ステップS401で検出された燃料消費量が0.1ccであるとすると、本実施形態では、100msでプロセスが実行されているので、燃料消費率は60cc/minとなる。
ステップS403では、ステップS401で検出された車速およびステップS402で求められた燃料消費率を記憶装置3に格納する。前述の通り、記憶装置3は、例えばn個のエントリ(要素)を持つリングバッファ等を用いて実施される。ステップS403では、リングバッファの書き込み用ポインタを用いて、該ポインタの示すアドレスに車速および燃料消費率の組を格納する。
ステップS404では、リングバッファに格納されているn個の車速および燃料消費率の組を、リングバッファの読み出し用ポインタを用いて時系列に読み出し、一方の軸を車速とし他方の軸を燃料消費率とする座標系を表示装置5に表示し、車速および燃料消費率からなる運転状態の履歴を表示する。リングバッファに格納された最新の車速と燃料消費率の組は現在の運転状態を示すものであるので、この点を、例えばマーク付けしたり、色を変化させたり、または矢印で指し示したりなど強調表示することによって、現在の運転状態を履歴上に表示する。こうして、一番古い運転状態の表示は消去されると共に現在の運転状態を含む所定時間間隔分の履歴に、表示画面は更新される。
本実施形態では、燃料の単位容量あたりの走行距離である燃費を表示する代わりに、車速と単位時間あたりの燃料消費量である燃料消費率との関係を表示するので、車両の加速時や停止時等の各運転状況に応じた運転状態を表示することができ、運転者のエコ運転の学習に貢献することができる。また、車速と燃料消費率との関係の履歴を表示するので、運転者が表示装置5を注視する必要がなくなり、例えば信号待ちなどの余裕のある時に表示装置5を確認すればよく、視認の負荷を軽減することができる。さらに、運転者のエコ運転の学習に必要な範囲で運転状態の履歴を表示することができるので、運転者はスムーズに自分の運転を認識することができる。さらに、現在の運転状態を強調表示するので、リアルタイムに現在の運転状態を確認することができる。
図5(a)〜(d)は、記憶装置3に格納されたn個の車速および燃料消費率の組の一部の組を、運転状態の履歴として表示装置5に表示した図である。横軸が燃料消費率、縦軸が車速を示し、この例では、現在の運転状態は「×」で強調表示されている。
図5(a)は、車両の停止時(アイドル)における運転状態の履歴の一例を示す図である。図5(a)では、車速は0km/hであり、燃料消費率は約10〜25cc/minの間で左右に変動している。現在の運転状態は、車速0km/hおよび燃料消費率約25cc/minの点であり、強調表示されている。運転者は該履歴を確認することで、余分な燃料を消費していることに気付くことができる。また、変速機のシフト位置をドライブからニュートラルに変更したり、エアコンのスイッチをオフにしたり、またはフォグライトを消灯したりなどして、燃料消費率を減少させることにより、運転者はこれらの機器への操作によってどの程度燃料消費が抑えられるかを学習することができる。
図5(b)は、車両の加速時における運転状態の履歴の一例を示す図である。図5(b)では、車速は増加していき60Km/h付近でほぼ一定になり、燃料消費率は車速の増加に伴って増加していき、150cc/min付近で推移し、その後減少している。現在の運転状態は、車速約60km/hおよび燃料消費率約80cc/minの点であり、強調表示されている。運転者は該履歴を確認することで、急激なアクセル操作を行っていることに気付くことができる。また、より効率の良い加速を行うために徐々にアクセルを踏み込み、燃料消費率を低く保つように加速していくような運転を行うことにより、より燃料消費を抑える加速操作を学習することができる。
図5(c)は、車両のクルーズ時における運転状態の履歴の一例を示す図である。図5(c)では、車速は50Km/h付近であり、燃料消費率は約25〜90cc/minの間で左右に変動している。現在の運転状態は、車速約50km/hおよび燃料消費率約50cc/minの点であり、強調表示されている。運転者は該履歴を確認することで、無意識に行われるアクセルのオンオフ(アクセルムラ)に気付くことができる。また、燃料消費率がほぼ一点に留まるようアクセルムラの少ない運転を行うことにより、ほぼ一定速度を保ったスムーズでより燃料消費を抑えるクルーズ走行を学習することができる。
図5(d)は、車両の加速から減速時にかかる運転状態の履歴の一例を示す図である。図5(d)では、車速は増加していき(加速時)、60Km/h付近でほぼ一定になり、その後減少している(減速時)。燃料消費率は、車速の増加に伴って増加していき、160cc/min付近で増減を繰り返し、その後減少する。現在の運転状態は、アクセルペダルから足を離したこと(アクセルオフ)に応じてフューエルカットされた状態であり、車速約50km/hおよび燃料消費率0cc/minの点で強調表示されている。運転者は該履歴の減速時を確認することで、アクセルをオフすることにより、フューエルカット(燃料消費率0cc/min)等が行われて直感的に燃料が消費されていないことを認識することができる。したがって、運転者は、燃料消費率がゼロの状態が生じるように早めにアクセルをオフすることにより、より燃料消費を抑えた減速操作を学習することができる。なお、加速時については前述の通りである。運転者は、自身の運転を確認し、より燃費の良い運転を学習することができる。
このように、アクセルペダルおよびブレーキペダルに対する操作や車両に搭載された機器への操作に応じて、燃料消費の様子がリアルタイムに変化するのを視認することができるので、運転者は、より燃料消費を抑えた操作を学習することができる。
以上に、この発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含むものである。
1 検出部
2 算出部
3 記憶装置
4 表示部
5 表示装置

Claims (3)

  1. 所定の時間間隔で車速を検出する手段と、
    前記所定の時間間隔で車両の燃料消費率を算出する手段と、
    一方の軸を車速とし他方の軸を燃料消費率とする座標系を表示画面上に表示し、該座標系に、現在から過去にわたる、前記検出された車速および前記算出された燃料消費率からなる運転状態の履歴を表示する表示手段と、
    を備える、車両に搭載された燃費表示装置。
  2. 前記表示手段は、所定時間分の運転状態の履歴を表示する、請求項1に記載の燃費表示装置。
  3. 前記表示手段は、現在の運転状態を前記履歴上に強調表示する、請求項1または2に記載の燃費表示装置。
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