JP2010209657A - 樹脂サッシのリフォーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂サッシの耐火性を高めるためのリフォームを、壁を壊さず足場を組まずに室内から簡単に短時間で完了させる。
【解決手段】樹脂サッシのフレーム材11の内周面に、該フレーム材の内周面の形状に合わせて成形した金属製の第一のカバー材12を装着するとともに、この第一のカバー材の室内側端部を被覆する水平面と、フレーム材の室内側の壁部を被覆する垂直面とを備える断面略L字形状の金属製の第二のカバー材14をフレーム材の室内側端部に配設する一方、第二のカバー材の垂直面の室内側に、樹脂によって成形した化粧断熱枠材20を配する(請求項1)。金属製のカバー材12、14により耐火性を確保し、化粧断熱枠材20により断熱性を改善する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂サッシのリフォームに係り、とくに躯体に固定されている樹脂製のフレーム材の耐火性能を向上させるリフォーム構造に関する。
住宅の窓には、アルミサッシ窓、樹脂サッシ窓、木製サッシ窓等の種類がある。一般には、耐久性やコストに優れるアルミサッシ窓が用いられるが、近年、アルミサッシ窓の欠点である結露を防止する等の目的で、寒冷地では樹脂サッシ窓が用いられる機会が多くなった。
樹脂サッシ窓は、躯体開口に固定される樹脂製のフレーム材と、このフレーム材に開閉可能に装着する窓本体とからなる。窓本体は、ガラスの外周を樹脂製の框材によって囲い、これをサッシのフレーム材に取り付ける。
樹脂サッシは、アルミサッシに較べると風合いが良いとされ、木製サッシより価格が安く、結露を防止できるといった利点をもつ。
しかし樹脂サッシは、耐火性の点ではアルミサッシに劣っていた。しかしながら耐火性の問題は、下記特許文献1によって原理的には解消されたと考えられ、近時、高層マンションや各種ビルディング等を中心として、寒冷地に限らず全国的にも広く普及するようになっている。
特許文献1の技術は、樹脂サッシを構成する樹脂製のフレーム材(躯体開口に固定する枠材)と、ガラスの外周を支持する縦横の框(かまち)を、内部中空として、それらの部材の内部に耐火材料を装填したものである。耐火材料は、例えばテープ状や短冊状に形成され、樹脂サッシを構成する縦材や横材の中空部位に納められるので、火災の発生時には耐火材料が膨張し、サッシまわりに火炎や熱の通り道となる隙間が生じることを防止して、法令で求められる基準の耐火性能を発揮するとされる。
特開2005−009304号公報
問題は、樹脂サッシの構成部材の内部(中空部分)に装填される耐火材料が、十分な効果を発揮できない場合である。これは、例えば、化学品である耐火材料の品質の劣化、装填量の不足などによって、期待された防火性能を発揮できないというかたちで顕在化する。火災が発生しなければ問題はないが、火災が発生したときには、大きな社会問題となる可能性をもつ。
この問題に対処することは現実には容易なことではない。
理屈の上では、樹脂サッシの構成部材をすべて完全な耐火性のある部材に交換すれば良い。しかし、躯体開口に固定されているフレーム材を交換するとなれば、例えば高層マンションの外側に足場を組んで、一部屋ごとにフレーム材を外し、新規のフレーム材に付け替えてから、新規の窓本体を装着しなおす必要がある。足場を組む作業工事は長期化しやすいので、マンション住人の全員の許可を得るのは非常に難しくなるのが実情である。火災が発生しなければ問題が顕在化しないため、緊急を要しない工事に反対する住人もいるからである。
また、フレーム材を交換する場合、フレーム材の周囲を一旦壊し交換後に補修するのであるが、以前と同じになる保証がないなどの理由で、建物オーナーの同意が得られない場合もあるし、工期が長くなり改修費用も嵩むなどの問題もある。
そこで、本発明の目的は、樹脂サッシを構成するフレーム材の耐火性を高めるための改修工事(リフォーム)を、壁を壊さず足場を組まずに室内から簡単に短時間で完了可能とする点にある。
前記目的を達成して、課題を解決するため、本発明に係る樹脂サッシのリフォーム構造は、樹脂サッシのフレーム材の内周面に、該フレーム材の内周面の形状に合わせて成形した金属製の第一のカバー材を装着するとともに、この第一のカバー材の室内側端部を被覆する水平面と、フレーム材の室内側の壁部を被覆する垂直面とを備える断面略L字形状の金属製の第二のカバー材をフレーム材の室内側端部に配設する一方、第二のカバー材の垂直面の室内側に、樹脂によって成形した化粧断熱枠材を配する(請求項1)。
このリフォーム構造は、樹脂サッシのフレーム材(躯体開口に固定してあるもの)を取り外すことなく、金属製のカバー材によってフレーム材を被覆(被冠)するものである。
金属製のカバー材のうち、第一のカバー材はフレーム材の内周面を被覆するものであるから、樹脂サッシの風合い等の外観品質には影響しない。第二のカバー材は、フレーム材の室内側の壁部を被覆するため、そのままでは樹脂サッシの外観品質に影響を与える。このため、第二のカバー材の垂直面の室内側に、樹脂によって成形した化粧断熱枠材を配し、樹脂サッシ本来の風合いなど外観品質を保つようにしてある。この化粧断熱枠材は、樹脂サッシのフレーム材や窓本体に高熱が伝わる時間を遅延させる効果を併せ持つ。
樹脂サッシのフレーム材を、金属製のカバー材によって被覆すれば、火災発生時に、高熱空気や火炎の通り道となる隙間が生じない。建築基準法等の法令で要求される基準を担保することが出来る。
建物の外側に足場を組んでフレーム材を取り外すといった大がかりな工事をしなくても、金属製のカバー材を室内側から装着するだけでよく、耐火材料の質や量に起因する樹脂サッシの問題を解消できるわけである。なお、窓本体は、室内側から交換が可能である。このように、室内側から個別にリフォーム施工を行うことが出来るため、住人全員の承認を得るといった煩わしさもなく、施工時間を短縮し、リフォームに要するコストも確実に低減できる。
請求項2は、第一のカバー材の室内側端部を被覆する第二のカバー材の水平面の裏面に、当該部分を熱的に絶縁する肉薄の遮熱スペーサを配する。
樹脂製のフレーム材を金属製のカバー材によって被覆する(被冠する)に際して、カバー材を二つ(第一、第二)に分割するのは、フレーム材の内周面には凹凸があるため、凹凸のある内周面と室内側の壁部を一体成形したカバー材によって被覆することが難しいからである。
また、それと同時に、カバー材を二つ(第一、第二)に分割する方が好ましい理由がある。それは、二つに分離させたカバー材が重なり合う部分に、肉薄の遮熱スペーサを配することによって、例えば冬期間では外側にある第一のカバー材からの冷却を遮断し、第二のカバー材の結露を防止することが出来るからである。
第一のカバー材と第二のカバー材を一体成形して配するよりも、熱的分断ができるため、断熱性能の改善という点で好ましい結果を得る。
本発明に係る樹脂サッシのリフォーム構造によれば、耐火性を高めるためのリフォームを、壁を壊さず室内から簡単にできるため、施工時間を短縮し、施工コストも低減させることが出来る。なにより、大規模マンション等における改修工事に際して住人全員の許諾を得るという煩雑がなく、できるところからリフォームを行っていくことが出来る。このため、樹脂サッシの耐火材料の不具合に起因する火災事故の可能性を、効率的に低下させてゆくことが出来る。
実施形態に係るフレーム材の固定状態を例示する斜視図である。 実施形態に係る第一のカバー材の配設例を示す斜視図である。 実施形態に係る第二のカバー材の配設例を示す斜視図である。 実施形態に係る第二のカバー材の配設状態を例示する断面図である。 実施形態に係る化粧断熱枠材の配設例を示す斜視図である。 実施例1に係る引違い窓のリフォーム構造を例示する部分断面図である。 実施例2に係るリフォーム構造を部分例示する斜視図である。 実施例3に係るリフォーム構造を部分例示する斜視図である。
図1〜図5は、本発明に係るリフォーム構造の一実施例を示すものである。
図1に示すように、本発明が耐火性を改善しようとするフレーム材11は、建物(躯体)の開口部に強固に固定されている。フレーム材11を固定するための躯体開口の近傍を波線によって示す。波線によって示す部分の符号1は建物の壁、2は、壁1の開口側壁部、3は、開口下壁部である。なお、図面を簡単にするため、以下の図では波線1、2、3を省略する。
フレーム材11に装着される窓本体は、本発明とは直接の関係がないので図示を省略する。なお、本発明に係るリフォーム構造と同時に、窓本体も耐火材料の機能に問題がない新規のものに交換することが望ましい。窓の種類には、一般住宅で用いられる引違い窓のほか、ホテルやオフィスビルで用いられるはめ殺し窓、片開き窓、その他、突上げ窓、回転窓、がらり窓、両開き窓などがある。本発明に係るリフォーム構造は、いずれの窓にも適用できる。いずれの窓も、フレーム材11が躯体開口部に固定されている点で同じだからである。
躯体開口に固定されているフレーム材11を取り外すことなく耐火性能を改善するため、図2に示すように、フレーム材11の内周面の形状(とくに凹凸形状)に合わせて成形した金属製の第一のカバー材12を装着する。好ましくは、カバー材12は鋼板を使用する。耐火性、成形の容易、コスト低減といった要請に応えるからである。
第一のカバー材12は、フレーム材11の内周の四面に簡単に装着(冠着)できるよう、フレーム材11の縦横の長さに合わせて、縦横に各二つ、合計四つの部材に分割成形しておくことが望ましい。フレーム材11の内周面には凹凸があるため、枠状に一体成形した部材を室内側から嵌め込むことは困難である。カバー材12を四分割しておいた方がフレーム材11の内周面への取り付け作業は容易となる。寸法誤差等により、分割させたカバー材12の接合部に隙間が生じるときは、耐火性材料を用いて隙間を充填すればよい。耐火性材料としては、偶角部を被覆する金属製部材を配設するか、あるいは、モルタルや耐火シーリング材などを充填して対応できる。
第一のカバー材12は、フレーム材11の内周面に被冠するものであるから、フレーム材11の内周面の凹凸形状に合わせた凹凸形状に成形しておく。また、第一のカバー材12は、フレーム材11の耐火性能を補完するためのものであるから、フレーム材11の凹部形状が複雑な場合、凸部に対応して被冠できる形状、つまりフレーム材11の凸形状に合わせた凸形状を備えていればよい。この点、樹脂サッシのフレーム材11は、アルミサッシと異なり複雑な凹部形状をもたないことが多いため、カバー材12の成形も比較的容易である。
なお、図面の簡単のため、図2(図1〜図5)には、フレーム材11の内周面の凹凸とカバー材12の凹凸を示していない。フレーム材11の内周面の凹凸は、窓の種類によってそれぞれ異なるためである。
次に、図3に示すように、フレーム材11の内周面に金属製の第二のカバー材14を装着する。図3において斜線で示してある部分は、第一のカバー材12を装着した部分である。
第二のカバー材14は、第一のカバー材12の室内側端部を被覆する水平面15と、フレーム材11の室内側の壁部11Fを被覆する垂直面16とを備える断面略L字形状を呈しており、フレーム材11の室内側端部に配設する。図3において、第二のカバー材14を示してある側が室内側である。好ましくは、カバー材14も鋼板を使用する。耐火性、成形の容易、コスト低減といった要請に応えるからである。
第二のカバー材14の水平面15の幅W2は、第一のカバー材12の内周面の幅W1よりも小さい。第二のカバー材14の水平面15は、第一のカバー材12の室内側端部を被覆すればよいからである。
図4に、第一のカバー材12と、第二のカバー材14との重なり具合を具体的に例示する。この図4に示す窓は、いわゆる片開き窓であり、第一のカバー材12は、樹脂製のフレーム材11の内周面にネジB1によって固定され、この第一のカバー材12の室内側の立ち上がり水平部の上に、第二のカバー材14の水平面15が重なっている。水平面15は、ネジB2によって、第一のカバー材12の室内側の立ち上がり水平部と固定してある。ネジB2は、フレーム材11の室内側の凸部に打ち込むので、第二のカバー材14の水平面15と第一のカバー材12の室内側の立ち上がり水平部は、ネジB2を介してフレーム材11に固定された状態となっている。
また、第二のカバー材14は、フレーム材11の室内側の壁部11F(図3参照)を被覆する垂直面16を備えるので、この垂直面16にもネジB3を打ち込み、カバー材14の垂直面16をフレーム材11の壁部11Fに固定する。
第二のカバー材14の垂直面16は、フレーム材11の室内側の壁部11Fの外周縁近傍から、室内側に折曲させたフランジ17を備えることが望ましい(図3には図示せず)。このようなフランジ17があれば、ネジB4を介して当該フランジ17を躯体に強固に固定でき、室内側で発生する火炎の勢いに抗して第二のカバー材14に隙間が生じにくくなり、フレーム材11を火災から護るからである。フランジ17がなくても、第二のカバー材14の垂直面16がフレーム材11の壁部11Fを被覆していれば、耐火機能を従前よりも改善することは出来る。
図4において、符号Qで示す部材は、遮熱スペーサ(断熱材)である。この遮熱スペーサQは、例えば、第一のカバー材12とフレーム材11とが重なる部分、第一のカバー材12と第二のカバー材14とが重なる部分に配する。具体的には、例えば、ネジB1、B2、B4の打ち込み箇所に設ける。ネジB1、B2、B4を介して遮熱スペーサQも同時に固定できるからである。遮熱スペーサQを介在させることにより、外気が第一のカバー材12や第二のカバー材14を介して室内に伝達されるのを防止できるとともに、打ち込んだネジB1、B2、B4周りからのフレーム材11内への浸水を防止することが出来る。遮熱スペーサQは、肉薄でも構わない。例えば、シート状、テープ状のものを使用することが出来る。遮熱スペーサQは、裏面に粘着層を備えるものであっても良い。
フランジ17とフレーム材11とが重なる部分には、フランジ17の下に耐火材(熱膨張性耐火材)Rを配しておく。火災時にフランジ17の周囲のフレーム材11が焼失した場合でも、炎が通過してしまうのを防ぐためである。耐火材Rはモルタル、耐火シーリング材などの充填でもよい。その場合は、耐火材Rが躯体に達するように十分な量を配しておくことが望ましい。
図5は、第一のカバー材12と第二のカバー材14とを装着したフレーム材11の室内側、つまり第二のカバー材14の垂直面16の室内側の面に、樹脂によって成形した化粧断熱枠材20を配することを示すものである。なお、この化粧断熱枠材20は、図4にも示してある。
また図5において斜線で示してある部分は、第一のカバー材12と第二のカバー材14とを配設した部分である。
化粧断熱枠材20は、樹脂成形する。リフォーム終了時には、この化粧断熱枠材20が室内側に露出し、旧前の優れた樹脂サッシの風合いを担保する。最終的に室内側からは化粧断熱枠材20しか見えないため、リフォームの前後でどのような改善が行われたのかは居住者には外見上からの判断は難しく、見栄えを損なわずに耐火性を改善するリフォームが出来る。
この化粧断熱枠材20は、樹脂特有の美観の維持に限らず、金属製のカバー材12、カバー材14による、熱伝達による室内温度の影響変化を最小限に抑える作用も併せもつ。冬期の室内暖房熱が外部に逃げることを阻止し、夏期の屋外熱気が室内に伝わって冷房効果を低下させることを阻止する。
化粧断熱枠材20は、例えば、硬質樹脂で成形した断面略矩形の長尺材の内部に、断熱性を高める軽量の樹脂断熱材(例えばウレタンスポンジ、メラミンフォーム等)を貼付けしたものを使用する。また現場で樹脂断熱材を充填してもかまわない。この化粧断熱枠材20は、火災の発生時には焼失しても構わない。
化粧断熱枠材20を、第二のカバー材14の垂直面16の室内側の面に配設するときは、第二のカバー材14の垂直面16の下端までカバーさせる(被覆させる)ことが望ましい(図4参照)。断熱性能を向上させるためである。
その場合、フレーム材11を固定する開口(2、3)の室内側の壁部には、カバー材14の外周端部を嵌め込むための凹部(凹溝部)を切削形成して、当該凹部にカバー材14の外周端部を嵌入させる(図4)。化粧断熱枠材20は、耐火性能とは直接の関係はない。従って、単純に樹脂サッシの美観の保持だけを図るならば、開口(2、3)のまわりに化粧断熱枠材20があればよいので、カバー材14の外周端部を嵌め込むための凹部に化粧断熱枠材20を入れ込む必要はない。
なお、図4では、開口下壁部3にのみ数字符号を附してあるが、開口上壁部3−2の構造も、開口下壁部3と同様であり、開口側壁部2の構造も同様である。樹脂サッシのフレーム材11は、多くの場合、上下の水平内周面と左右の垂直内周面とが同一の凹凸構造で成形されているからである。長方形の樹脂サッシの場合、上下の水平内周面と左右の垂直内周面との違いは長さ寸法であるから、使用するネジB1〜B4の本数が異なる場合があるが基本的には同一構造をとる。略正方形のフレーム材(11)の場合は、特別の理由がない限りネジB1〜B4の本数も同数として構わない。
化粧断熱枠材20の外周端部を、窓開口の室内側に切削形成した凹部(凹溝部)に嵌入させる場合は、化粧断熱枠材20は、第一のカバー材12と同様に、上下水平用と左右垂直用に分割させた四分割部材を用いることが望ましい。化粧断熱枠材20を、例えば図5に示すような枠状部材として一体成形した場合は、化粧断熱枠材20の外周端部を、切削凹部へ嵌め入れることが作業上難しくなるからである。もちろん、化粧断熱枠材20の外周端部を、第二のカバー材14の垂直面16の下端まで被覆させない場合は、枠状の化粧断熱枠材20を使用できる。
このようにして、第一のカバー材12、第二のカバー材14、化粧断熱枠材20を取り付けてフレーム材11の耐火性を高めた後、耐火性能を高めたフレーム材11に再び窓本体を取り付けてリフォームを終える。
従って、かかるリフォーム構造によれば、躯体に固定してあるフレーム材11を取り外す必要がないため、耐火性を高めるための樹脂サッシのリフォームを、室内から簡単に行うことが出来る。
第一のカバー材12と第二のカバー材14は、金属製(例えば鋼製)であるから、樹脂成形されているフレーム材11を火災時の高熱から一定時間まもることが出来る。樹脂サッシは火災時に燃えることを前提としており、法令(消防法)では、その場合でも一定時間、高熱や火炎(かえん)の通り道となる隙間がサッシまわりに出来なければよいとされる。本発明に係るリフォーム構造によれば、樹脂製のフレーム材11に何らかの問題があっても、このような法令の要件を十分に満たすよう改善することが出来る。
また、化粧断熱枠材20を室内側に配するため、樹脂サッシ特有の美観を損なうこともない。むしろ、化粧断熱枠材20を配することで、従前よりも断熱性能を改善できる利点がある。美観を損なわずに断熱性能が向上するため、マンションやオフィスビルにおける居住者、テナント各位の工事許諾も受けやすい。
図6は、いわゆる引違い窓におけるリフォーム構造を例示するものである。第一のカバー材22の凹凸形状が、前記カバー材12と異なるだけで、第二のカバー材14、化粧断熱枠材20、ネジB1〜B4の構成は略同一である。
引違い窓の場合は、フレーム材11の内周面の幅が大きいため、第一のカバー材22の幅は、フレーム材11の内周面の適宜箇所まで達するようにしておけば良い。必ずしもフレーム材11の内周面の幅全体を第一のカバー材22によって被覆する必要はない。これは、開き窓でも同じである。耐火構造は、室内側のある程度の範囲においてなされていれば良いからであり、屋外側の縁部まで第一のカバー材12、22を延設する必要はない。
図7は、第一のカバー材12(22)を取り付ける場合に、コーナー(角隅部)を重ね合わせて固定する場合を例示するものである。B5は、重なり部分を固定する固定用金具(ビス、リベット等)である。コーナーを重ね合わせることにより、フレーム材11が火災時に溶融や焼失した場合でも、それに沿って形成したカバー材14の構成が崩れるのを防ぐことが出来る。
図8は、第二のカバー材14を取り付ける場合に、コーナー(角隅部)にL字状の補強ジョイント18を設ける場合を例示するものである。第二のカバー材14は、図3に示すように一体成形しても良いが、上下の水平内周面と左右の垂直内周面をそれぞれ個別に被覆するよう、部材を四分割させてもよい。縦横の部材を分割して配置する場合は、コーナー(角隅部)の構造強度と耐火性能を高めるため、L字状の補強ジョイント18を上面からあてがって固定用金具(ビス、リベット等)B6を介して固定することが望ましい。カバー材14の構成を保持し、耐火性能も確実に向上させることが出来る。
1 壁
2 開口側壁部
3 開口下壁部
3−2 開口上壁部
11 フレーム材
11F (フレーム材11の室内側の)壁部
12、22 第一のカバー材
14 第二のカバー材
15 (第二のカバー材の)水平面
16 (第二のカバー材の)垂直面
17 フランジ
18 補強ジョイント
20 化粧断熱枠材
B1〜B4 ネジ
B5、B6 固定用金具(ビス、リベット等)
W1 (第一のカバー材12の内周面の)幅
W2 (第二のカバー材14の水平面15の)幅
Q 遮熱スペーサ(断熱材)
R 耐火材

Claims (2)

  1. 樹脂サッシのフレーム材の内周面に、該フレーム材の内周面の形状に合わせて成形した金属製の第一のカバー材を装着するとともに、
    この第一のカバー材の室内側端部を被覆する水平面と、フレーム材の室内側の壁部を被覆する垂直面とを備える断面略L字形状の金属製の第二のカバー材をフレーム材の室内側端部に配設する一方、
    第二のカバー材の垂直面の室内側に、樹脂によって成形した化粧断熱枠材を配することを特徴とする樹脂サッシのリフォーム構造。
  2. 第一のカバー材の室内側端部を被覆する第二のカバー材の水平面の裏面に、当該部分を熱的に絶縁する肉薄の遮熱スペーサを配することを特徴とする請求項1記載の樹脂サッシのリフォーム構造。
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