JP2010209143A - 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、有機elディスプレイおよび有機el照明 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドーパント材料、ホスト材料および溶剤を含有する有機電界発光素子用組成物において、該ドーパント材料および該ホスト材料はいずれもトルエンに2wt%以上溶解し、かつ該ドーパント材料および該ホスト材料の分子長が下記式(a)を満たすことを特徴とする有機電界発光素子用組成物。
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a)
【選択図】図1
Description
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a)
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a)
本発明の有機電界発光素子用組成物は、ドーパント材料、ホスト材料および溶剤を含有する有機電界発光素子用組成物において、該ドーパント材料および該ホスト材料はいずれもトルエンに2wt%以上溶解し(即ち、溶解度2wt%以上)、かつ該ドーパント材料および該ホスト材料の分子長が下記式(a)を満たすことを特徴とする。
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a)
本発明の有機電界発光素子用組成物に含有されるドーパント材料およびホスト材料は、いずれもトルエンに対する溶解度が2wt%以上であることを特徴とする。このように、トルエンに対する溶解度が2wt%以上のドーパント材料およびホスト材料を含有することにより、材料が均一に分散し、良分散された膜が形成されるため、好ましい。
本発明の有機電界発光素子用組成物に含まれるドーパント材料とホスト材料は、上述のトルエン溶解度を満たすと共に、それぞれの分子長が下記式(a)を満たすことを特徴とする。
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a)
有機電界発光素子材料とは、有機電界発光素子の陽極と陰極の間の層に含有される材料である。有機電界発光素子材料としては、例えば、正孔輸送性材料や電子輸送性材料などの電荷輸送性材料、発光材料、電子受容性化合物などが挙げられる。
有機電界発光素子材料の分子量が小さ過ぎると、ガラス転移温度や融点、分解温度等が低くなりやすく、有機電界発光素子材料および形成される有機薄膜の耐熱性が著しく低下し、再結晶化や分子のマイグレーションなどに起因する膜質の低下や、材料の熱分解に伴う不純物濃度の上昇などを引き起こし、素子性能の低下を引き起こす場合がある。
一方、分子量が大きすぎると、有機電界発光素子材料の構造や組成物(インク)の調製に使用する溶剤の種類によっては溶剤に対する有機電界発光素子材料の溶解度が小さくなりすぎる場合があり、例えば材料製造工程における精製が困難となる場合がある。また、成膜時に薄膜が形成されない部分が生じたり、形成された有機薄膜の膜厚が薄くなりすぎるなどの問題が生じ、素子としたときに、黒点の発生や短絡の原因となる場合がある。
本発明の有機電界発光素子用組成物に含有される有機電界発光素子材料のうち、少なくとも1種は発光材料であることが好ましく、本発明の有機電界発光素子用組成物は、通常、有機電界発光素子の発光層を形成するために使用される。また、発光材料は通常有機電界発光素子用組成物中のドーパント材料となる。
有機電界発光素子用組成物中の発光材料の含有量がこの下限を下回ると、有機電界発光素子用組成物中の固形分含有量が不足することにより成膜時に薄膜が形成されない部分が生じる、あるいは形成された薄膜の膜厚が薄くなりすぎるなどの問題が生じ、最終的に得られた素子の黒点の発生や短絡の原因となる等、所望の機能を十分に得ることが出来ない場合がある。また、有機電界発光素子用組成物に通常含まれる電荷輸送性材料に対する濃度の相対値が低下してしまい、電荷輸送性材料からの電荷あるいはエネルギーの移動が不十分となり、無効電流の増大による消費電力の低下や電荷輸送性材料そのものからの発光による色ずれなどが生じる場合もある。
一方、有機電界発光素子用組成物中の発光材料の含有量がこの上限を上回ると、成膜時に得られる薄膜の膜厚が厚くなりすぎ素子の駆動電圧が上昇する、薄膜の不均一性(塗布ムラ)が生じやすくなり素子発光面の輝度ムラの原因となる等、やはり所望の機能を十分に得られない場合がある。また、一般に濃度消光と呼ばれる発光材料分子間の相互作用の増大による消光現象や、乾燥時の発光材料の凝集、発光材料が発光層へ注入された電荷のトラップとして作用することによる駆動電圧の上昇や素子の耐久性の低下などが起こりやすくなる場合もある。
該含有量は、本発明の有機電界発光素子用組成物中に含まれる発光材料が複数ある場合には、その合計量を表す。
有機電界発光素子において、発光材料は、電荷輸送性のホスト材料から電荷またはエネルギーを受け取って発光することが好ましい。従って、本発明の有機電界発光素子用組成物に含まれるホスト材料は、発光材料をドーパント材料とする電荷輸送性材料であることが好ましい。電荷輸送性材料としては、正孔輸送性の化合物(正孔輸送性材料)や電子輸送性の化合物(電子輸送性材料)が挙げられる。
電荷輸送性材料の分子量が小さ過ぎると、発光材料の場合と同様に、ガラス転移温度や融点、分解温度等が低くなりやすく、有機電界発光素子材料および得られた有機薄膜の耐熱性が著しく低下し、再結晶化や分子のマイグレーションなどに起因する膜質の低下や、材料の熱分解に伴う不純物濃度の上昇などを引き起こし、素子性能の低下を引き起こす場合がある。
一方、電荷輸送性材料の分子量が大きすぎると、有機電界発光素子材料の構造や組成物の調製に使用する溶剤の種類によっては溶剤に対する材料の溶解度が小さくなりすぎ、例えば材料製造工程における精製が困難となるため不純物濃度が高くなり、有機電界発光素子の発光効率や耐久性の低下の原因となる、あるいは湿式成膜時に薄膜が形成されない部分が生じる、形成された薄膜の膜厚が薄くなりすぎるなどの問題が生じ、最終的に得られた素子の黒点の発生や短絡の原因となる等、所望の機能を十分に得ることが出来ない場合がある。
本発明の有機電界発光素子用組成物に含有されるドーパント材料およびホスト材料は、前述のトルエン溶解性と式(a)を満たすものであればよく、例えば、上述の有機電界発光素子材料のうち、前述のトルエン溶解性と式(a)を満たす材料が選択使用されるが、特に次のような化合物であることが好ましい。
ホスト材料は、分子内にアントラセン環を含む化合物であることが効率の点で好ましい。
ドーパント材料は、下記式(1)で表される化合物(以下、この化合物を「芳香族アミン系化合物(1)」と称す場合がある。)であることが発光効率の点で好ましく、この芳香族アミン系化合物(1)のなかでも特に、Ar35がクリセン環由来の基であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子用組成物は溶剤を含有する。ここで、本発明における溶剤とは、20℃、1気圧の雰囲気において液体であり、本発明の有機電界発光素子用組成物に含有されるドーパント材料(例えば、発光材料)やホスト材料(例えば、電荷輸送性材料)を溶解することが可能な化合物である。
本発明の有機電界発光素子用組成物は、上記ホスト材料、ドーパント材料および溶剤の他、レベリング剤、消泡剤、増粘剤等の塗布性改良剤、電子受容性化合物や電子供与性化合物などの電荷輸送補助剤、バインダー樹脂などを含有していてもよい。これらのその他の成分の有機電界発光素子用組成物中の含有量は、形成される薄膜の電荷移動を著しく阻害しないこと、発光材料の発光を阻害しないこと、薄膜の膜質を低下させないことなどの観点から、通常50wt%以下である。
本発明の有機電界発光素子用組成物を、後述の本発明の有機電界発光素子の発光層を形成するための発光層形成用組成物として用いる場合、有機電界発光素子用組成物中の溶剤の含有量は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常50wt%以上、通常99.9999wt%以下、である。なお、溶剤として2種以上の溶剤を混合して用いる場合には、これらの溶剤の合計がこの範囲を満たすようにする。
また、ホスト材料、ドーパント材料、その他の材料等の全固形分濃度としては、通常0.01wt%以上、通常70wt%以下である。この濃度が高すぎると形成される薄膜の膜厚ムラが生じる可能性があり、また、低すぎると形成される薄膜に欠陥が生じる可能性がある。
本発明の有機電界発光素子は、陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機層が、上述の本発明の有機電界発光素子用組成物を用いて、好ましくは湿式成膜法により形成された層であること、即ち、前述のトルエン溶解性と式(a)を満たすドーパント材料とホスト材料を含有する層であることを特徴とするものである。当該有機層は、特に発光層であることが好ましい。
また、該ドーパント材料とホスト材料の含有量比は、重量比でホスト材料:ドーパント材料=10:0.1〜20であることが本発明の効果を確実に得る上で好ましい。
図1は本発明の有機電界発光素子10の構造例を示す断面の模式図であり、図1において、1は基板、2は陽極、3は正孔注入層、4は正孔輸送層、5は発光層、6は正孔阻止層、7は電子輸送層、8は電子注入層、9は陰極を各々表す。
基板1は有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシート等が用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン等の透明な合成樹脂の板が好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリア性が小さすぎると、基板を通過した外気により有機電界発光素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
陽極2は発光層側の層への正孔注入の役割を果たすものである。
正孔注入層3は、陽極2から発光層5へ正孔を輸送する層であり、通常、陽極2上に形成される。
湿式成膜により正孔注入層3を形成する場合、通常は、正孔注入層3を構成する材料を適切な溶剤(正孔注入層用溶剤)と混合して成膜用の組成物(正孔注入層形成用組成物)を調製し、この正孔注入層形成用組成物を適切な手法により、正孔注入層3の下層に該当する層(通常は、陽極)上に塗布して成膜し、乾燥することにより正孔注入層3を形成する。
正孔注入層形成用組成物は通常、正孔注入層の構成材料として正孔輸送性化合物および溶剤を含有する。
正孔注入層形成用組成物は正孔注入層の構成材料として、電子受容性化合物を含有していることが好ましい。
正孔注入層の材料としては、本発明の効果を著しく損なわない限り、上述の正孔輸送性化合物や電子受容性化合物に加えて、さらに、その他の成分を含有させてもよい。その他の成分の例としては、各種の発光材料、電子輸送性化合物、バインダー樹脂、塗布性改良剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
湿式成膜法に用いる正孔注入層形成用組成物の溶剤のうち少なくとも1種は、上述の正孔注入層の構成材料を溶解しうる化合物であることが好ましい。また、この溶剤の沸点は通常110℃以上、好ましくは140℃以上、中でも200℃以上、通常400℃以下、中でも300℃以下であることが好ましい。溶剤の沸点が低すぎると、乾燥速度が速すぎ、膜質が悪化する可能性がある。また、溶剤の沸点が高すぎると乾燥工程の温度を高くする必要があし、他の層や基板に悪影響を与える可能性がある。
正孔注入層形成用組成物を調製後、この組成物を湿式成膜により、正孔注入層3の下層に該当する層(通常は、陽極2)上に塗布成膜し、乾燥することにより正孔注入層3を形成する。
真空蒸着により正孔注入層3を形成する場合には、正孔注入層3の構成材料(前述の正孔輸送性化合物、電子受容性化合物等)の1種または2種以上を真空容器内に設置されたるつぼに入れ(2種以上の材料を用いる場合は各々のるつぼに入れ)、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度まで排気した後、るつぼを加熱して(2種以上の材料を用いる場合は各々のるつぼを加熱して)、蒸発量を制御して蒸発させ(2種以上の材料を用いる場合はそれぞれ独立に蒸発量を制御して蒸発させ)、るつぼと向き合って置かれた基板の陽極2上に正孔注入層3を形成させる。なお、2種以上の材料を用いる場合は、それらの混合物をるつぼに入れ、加熱、蒸発させて正孔注入層3を形成することもできる。
正孔輸送層4は、正孔注入層がある場合には正孔注入層3の上に、正孔注入層3が無い場合には陽極2の上に形成することができる。また、本発明の有機電界発光素子は、正孔輸送層を省いた構成であってもよい。
中でも、ポリアリールアミン誘導体やポリアリーレン誘導体が好ましい。
中でも、ベンゼン環由来の基(フェニル基)、ベンゼン環が2環連結してなる基(ビフェニル基)およびフルオレン環由来の基(フルオレニル基)が好ましい。
ポリアリーレン誘導体としては、下記式(III-1)および/または下記式(III-2)からなる繰り返し単位を有する重合体が好ましい。
また、さらに、レベリング剤、消泡剤等の塗布性改良剤;電子受容性化合物;バインダー樹脂;などを含有していてもよい。
成膜後の加熱の手法は特に限定されない。加熱温度条件としては、通常120℃以上、好ましくは400℃以下である。
加熱時間としては、通常1分以上、好ましくは24時間以下である。加熱手段としては特に限定されないが、成膜された層を有する積層体をホットプレート上に載せたり、オーブン内で加熱するなどの手段が用いられる。例えば、ホットプレート上で120℃以上、1分間以上加熱する等の条件を用いることができる。
正孔注入層3の上、または正孔輸送層4を設けた場合には正孔輸送層4の上には発光層5が設けられる。発光層5は、電界を与えられた電極間において、陽極2から注入された正孔と、陰極9から注入された電子との再結合により励起されて、主たる発光源となる層である。
発光層5は、その構成材料として、少なくとも、発光の性質を有する材料(発光材料)を含有するとともに、好ましくは、正孔輸送の性質を有する化合物(正孔輸送性化合物)、あるいは、電子輸送の性質を有する化合物(電子輸送性化合物)を含有する。発光材料をドーパント材料として使用し、正孔輸送性化合物や電子輸送性化合物などをホスト材料として使用してもよい。発光材料としては、前述の本発明の有機電界発光素子用組成物の説明の項で例示したものを用いることができる。
湿式成膜法により発光層5を形成する場合は、発光層に用いる材料を適切な溶剤に溶解させて発光層形成用組成物(例えば、本発明の有機電界発光素子用組成物)を調製し、それを用いて成膜することにより形成する。
発光層5と後述の電子注入層8との間に、正孔阻止層6を設けてもよい。正孔阻止層6は、発光層5の上に、発光層5の陰極9側の界面に接するように積層される層である。
発光層5と後述の電子注入層8の間に、電子輸送層7を設けてもよい。
電子注入層8は、陰極9から注入された電子を効率よく発光層5へ注入する役割を果たす。電子注入を効率よく行うには、電子注入層8を形成する材料は、仕事関数の低い金属が好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属等が用いられる。例えばフッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、酸化リチウム(Li2O)、炭酸セシウム(II)(CsCO3)等が挙げられる(Applied Physics Letters, 1997年, Vol.70, pp.152;特開平10−74586号公報;I有機ELディスプレイおよび有機EL照明 Transactions on Electron Devices, 1997年,Vol.44, pp.1245;SID 04 Digest, pp.154等参照)。その膜厚は通常0.1nm以上、5nm以下が好ましい。
陰極9は、発光層5側の層(電子注入層8または発光層5など)に電子を注入する役割を果たすものである。
本発明の有機電界発光素子は、その趣旨を逸脱しない範囲において、別の構成を有していてもよい。例えば、その性能を損なわない限り、陽極2と陰極9との間に、上記説明にある層の他に任意の層を有していてもよく、また、任意の層が省略されていてもよい。
電子阻止層は、正孔注入層3または正孔輸送層4と発光層5との間に設けられ、発光層5から移動してくる電子が正孔注入層3に到達するのを阻止することで、発光層5内で正孔と電子との再結合確率を増やし、生成した励起子を発光層5内に閉じこめる役割と、正孔注入層3から注入された正孔を効率よく発光層5の方向に輸送する役割とがある。特に、発光材料として燐光材料を用いたり、青色発光材料を用いたりする場合は電子阻止層を設けることが効果的である。
本発明の有機電界発光素子は、有機ELディスプレイや有機EL照明に使用される。本発明により得られる有機電界発光素子は、例えば、「有機ELディスプレイ」(オーム社,平成16年8月20日発行,時任静士、安達千波矢、村田英幸著)に記載されているような方法で有機ELディスプレイや有機EL照明を形成することができる。
内容量2〜10mlのガラス製サンプル瓶に、溶質Xg(通常3〜10mgの範囲)、溶剤としてトルエンYgを投入し、該サンプル瓶の蓋を閉じた後、50℃以下の温度で、撹拌し、極力溶解を促進する。その後、室温(通常、10〜30℃)下、1時間以上静置したとき、目視あるいは顕微鏡観察により、析出物、懸濁あるいは層分離が確認されなかった場合、溶解度は{X/(X+Y)}×100wt%以上であり、析出物が確認された場合、溶解度は{X/(X+Y)}×100wt%未満であると判定した。
ガラス基板1の上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm成膜したもの(スパッタ成膜品、シート抵抗15Ω)を通常のフォトリソグラフィ技術により2mm幅のストライプにパターニングして陽極2を形成した。パターン形成したITO基板を、アセトンによる超音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールによる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
ドーパント材料として、上記化合物D−1の代わりに、下記構造の化合物D−2を使用した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光素子を得た。化合物D−2のトルエンへの溶解度は2wt%以上であった。化合物D−2の分子長は33.5Åであり、(化合物D−2の分子長)/(化合物E−2の分子長)=1.50であった。
なお、表中、語句の意味は、以下の通りである。
・最高輝度:250mA/cm2の電流を流したときの正面輝度
・駆動電圧:正面輝度100cd/m2時の駆動電圧
・電流効率:10mA/cm2の電流を流したときの電流効率
・CIE色度座標:正面輝度10〜1000cd/m2時のCIE色度座標
・T50:室温条件下、初期正面輝度1,000cd/m2で定電流駆動したとき、
正面輝度が初期輝度の50%まで低下するまでに要した時間
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 電子注入層
9 陰極
10 有機電界発光素子
Claims (8)
- ドーパント材料、ホスト材料および溶剤を含有する有機電界発光素子用組成物において、
該ドーパント材料および該ホスト材料はいずれもトルエンに2wt%以上溶解し、かつ該ドーパント材料および該ホスト材料の分子長が下記式(a)を満たすことを特徴とする、有機電界発光素子用組成物。
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a) - 該ホスト材料が、分子内にアントラセン環を含む化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子用組成物。
- 陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機層が、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子用組成物を用いて形成された層であることを特徴とする、有機電界発光素子。
- 該有機電界発光素子用組成物を用いて形成された層が発光層であることを特徴とする、請求項4に記載の有機電界発光素子。
- 陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた有機層を有する有機電界発光素子であって、該有機層は、ドーパント材料およびホスト材料を含有し、
該ドーパント材料および該ホスト材料はいずれもトルエンに2wt%以上溶解し、かつ、該ドーパント材料および該ホスト材料の分子長が下記式(a)を満たすことを特徴とする、有機電界発光素子。
(ドーパント材料の分子長)/(ホスト材料の分子長)≦ 1.4 ・・・(a) - 請求項4ないし6のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を有する、有機ELディスプレイ。
- 請求項4ないし6のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を有する、有機EL照明。
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