JP2010208185A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】高密度にノズルを配列したインクジェット記録ヘッドを提供する。
【解決手段】インク滴を吐出する複数のノズルが配置されたノズル板と、前記複数のノズルに連通する連通路に連結する圧力室を有する流路を複数有する流路板と、前記圧力室に対応して配置された前記インク滴を吐出するためのインク滴吐出手段を有する吐出手段含有板とを備えたインクジェット記録ヘッドであって、前記流路板と前記吐出手段含有板のユニットを上段および下段の2段に構成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドに関し、特にプリンタなどの画像形成装置に用いるインクジェット記録ヘッドに関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジェットプリンタなどの記録装置において、液滴吐出ヘッドであるインクジェット記録ヘッドが使用されている。このインクジェット記録ヘッドは、記録時の騒音がきわめて少ないこと、高速印字が可能であること、インク選択の自由度が高く、記録媒体として安価な普通紙を使用できることなど、多くの利点を有する。
インクジェットプリンタには、ピエゾ素子を使用して機械振動力をインクの圧力波に変換してインク液滴を吐出させる方式、インクを急激に加熱して気泡を発生させ気泡の圧力波でインク液滴を吐出させる方式、静電力でインクを吸引して飛翔させる方式等種々の方式がある。中でもピエゾ素子を使用した方式は、特に注目されている方式である。
このような発明として、たとえば特許文献1には、マルチノズルインクジェット記録ヘッドの発明が開示されている。この公報では、高密度なノズル配列が難しいために、インク液室の間に存在して、全てのあるいは一部のインク液室のインクを吐出させることが出来る駆動機能を有する平板状部材が、前記ノズルの配列方向に積層して配列されていることを特徴としている。
しかしながら、この文献に記載されたノズルは1列に配列されたものであり、ノズル板に形成されたノズル列に対して特定の構造を有する平板状部材がノズル列方向に積層されたインクジェット記録ヘッドが記載されているにとどまっている。
また、特許文献2は本願出願人に係る発明であり、この文献の図3には、ノズルが2列に配列されたノズル板を含むインクジェットヘッドの発明が開示されている。そして、前記した図3には、ノズルを有するノズル板と、ノズルが連通する加圧液室を有する流路基板と、振動板などが積層された構造が開示されている。
しかしながら、この文献には流路基板と振動板が1組使用されていることは示されているが、これらを複数用いた構成までは言及していない。
ところで、印字密度(印写密度)を上げるすなわちノズルヘッドの高密度化のためには、ノズルのピッチを微細化する手法と、ノズル列を増やしピッチをずらして配列する手法とがある。前者の手法すなわちノズルのピッチを微細化する手法を採用するには、さらなる微細化加工が必要であり、また後者の手法にはインクジェットヘッドユニットを並べる必要があり、後者の手法を単に用いたのでは設置面積がノズルの数に比例して増大し、装置に設置できなくなる惧れもある。
本発明は、このような上記した従来技術の課題を解決するために成されたものであって、高密度にノズルを配列したインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の解決手段を有する。
(1) インク滴を吐出する複数のノズルが配置されたノズル板と、
前記複数のノズルに連通する連通路に連結する圧力室を有する流路を複数有する流路板と、
前記圧力室に対応して配置された前記インク滴を吐出するためのインク滴吐出手段を有する吐出手段含有板とを備えたインクジェット記録ヘッドであって、
前記流路板と前記吐出手段含有板のユニットを上段および下段の2段に構成したことを特徴とする。
(2) 前記(1)に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記ノズル板の前記複数のノズルは複数のノズル列で構成され、前記ノズル列ごとに、前記2段に構成した上段または下段のいずれかの段の流路と連結されていることを特徴とする。
(3) 前記(2)に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記ノズル列は4列に構成され、前記ノズル列の両端の列が前記上段の各流路に連結され、前記ノズル列の両端以外のノズル列が前記下段の各流路に連結されるように構成されていることを特徴とする。
(4) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記流路板は長尺部材であり、前記上段または下段の流路板の少なくとも1つは長尺方向の両端部にインクを流入する管通孔が配置されていることを特徴とする。
(5) 前記(4)に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記下段のユニットは前記上段のユニットよりも前記長尺方向に延伸され、前記下段の前記吐出手段含有板の延伸方向両端部に、前記管通孔が配置されていることを特徴とする。
(6) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記下段の流路板には前記上段の前記連通路の各々と接続される流路が形成されていることを特徴とする。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記上段の流路板の前記連通路は前記ノズル板まで連通されていることを特徴とする。
(8) 前記(1)〜(7)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記流路板の流路は対向して配置された流路のピッチが各々1/2ずれて配置されていることを特徴とする。
(9) 前記(1)〜(8)のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記上段と下段の流路のピッチが、各々1/4ずれて配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、流路板とインク滴吐出手段を有する吐出手段含有板とからなるユニットを2段構成にすることで設置面積を小さくすることが可能となるようにし、このため、微細化加工のさらなる微細化に依らずに、また設置面積を増大しないという効果がもたらされる。
本発明のインクジェットヘッドを、積層順に分解した斜視図で示す例図である。 ノズル板をインク吐出側から見た平面図である。 各ノズル列と、上段ユニットU、下段ユニットLの各ユニットの流路の連結の配置を示す例図であり、(A)は各ノズル列が右肩上がりに配列した場合を示したものであり、(B)は各ノズル列の配置と、上段ユニットU、下段ユニットLの各ユニットの流路との連結のより好ましい例であり、(C)は各ノズル列と、上段ユニットU、下段ユニットLの各ユニットの流路との連結との好適な配置を示す例である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態におけるインクジェットヘッドを示し、(A)はその側面断面図、(B)は積層順に分解した側面図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの別の例を示すもので、(A)はその側面断面図、(B)は積層順に分解した側面図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの積層して構成した各層構成を説明するための正面断面図である。 図3(B)に示す、より好ましい態様における各段の流路とノズル配置との関係を示す図である。
本発明は、インクジェット記録ヘッドとして、流路板とインク滴吐出手段を有する吐出手段含有板との組をユニットとして、上段のユニットU、下段のユニットLの2段構成としたものである。
以下、このような本発明のインクジェット記録ヘッドについて、詳説する
<インクジェット記録ヘッド>
本発明のインクジェット記録ヘッドについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、インクジェット記録ヘッドを構成する各プレート(板)を積層順に分解した斜視図である。10は複数のノズル10aが一定方向に配列されたノズル板である。11と15が流路板であり、12と16が吐出手段含有板である。この例ではインク滴吐出手段として薄層アクチュエータ13、17を用いた振動板を吐出手段含有板の例として説明している。
流路板11は下段ユニットLにおける流路板であり、流路板11はノズル10aに連通する複数の圧力室11aが各流路11e、11cに設けられ、流路11eと流路11cとは対向して配置され、これらは1/2ピッチずれて配置されている。
振動板12の連通孔(インク流入口)12(12a−1、12a−2)は、流路板11に配置した流路11c、11eの各々に連通するように配置されている。また、流路板11には、複数の位置決め孔11bと位置決め孔11dとを有して構成されている。
吐出手段含有板の例である振動板12(下段ユニットLの振動板)には、連通孔12b、12cが設けられており、流路板11に配置された位置決め孔11b、11dにそれぞれ連通するように配置される。吐出手段含有板として振動板を用いた本実施形態では、振動板12に配置される連通孔12b、12cは前記したように流路板11に配置された位置決め孔11b、11dと同一ピッチで配置され、位置決め孔はバカ穴となっている。本実施形態では前述したように吐出手段含有板として振動板12を用いる例を示すが、この例において振動板12には薄膜アクチュエータ13が具備されその下は振動が伝達しやすい構造となっている。
15は上段に配置される流路板であり、ノズル10aに連通する流路15eと流路15cとからなり、流路15eと流路15cとは対向して配置され、これらは1/2ピッチずれて配置されている。
また、振動板16は上段に配置される吐出手段含有板としての振動板であり、連通孔16a(16a−1、16a−2)は流路板15に配置された流路15c、15eの各々に連通するように配置されている。振動板16には前記した振動板12と同様に薄膜アクチュエータ17が流路毎に具備され、その下に振動が伝達しやすい構造となっている。
14は上段ユニットUと下段ユニットLとのユニット間に配置され、上段ユニットUと下段ユニットLの段の平行を維持するためのスペーサである。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、ノズル板10上に設けられる流路板11(又は15)と、薄膜アクチュエータ13(又は17)などの吐出手段を有する吐出手段含有板(たとえば振動板)12(又は16)とが1組のユニットとして構成され、これらは上段ユニットUと下段ユニットLの2段に構成されている。すなわち図1に示すように、流路板11と振動板12、流路板15と振動板16とが組(ユニット)となり、これらのユニットが2段に構成され、1段目の組(以下、下段のユニットL)と2段目の組(上段のユニットU)との間に、スペーサ(スペーサ板)14が設けられる。ただし前記スペーサ板14を、その機能を有するように上段または下段のユニットに設けることにより、スペーサ板14を省略することもできる。以下、本明細書中に、上段のユニット、下段のユニットを単に上段、下段と言って説明することがある。
図1に示すノズル板10に設けられるノズルは4列で構成されている。図1に示すように、第1列と第4列(外側の2列)は、好ましくは下段Lの流路11eと11cとで連結されており、また第2列と第3列(中央部の2列)は、好ましくは上段Uの流路15e、15cと連結されている。
本発明のインクジェットヘッドにおいて、上記したように、ノズル列を4列に構成した場合、各ノズル列と、上段Uあるいは下段Lのユニットの流路との連結と、各ノズル10aとの配置には、好ましい関係が存在する。以下に、図2を参照しながら、この好ましい関係について、説明する。
図2は、図1に示したノズル板10に設けられるノズル列を抽出して示した拡大説明図である。図2中、列は縦方向に形成されている。図1に示すノズル板10には、ノズル10aが、前記したように4列10a−1〜10a−4に配列されている。各列10a−1、10a−2、10a−3、10a−4の各ノズル10aの間隔は1ピッチであり、図2に示す例では、各ノズル列は、隣接するノズル列に対して1/4ピッチずつずれ、いわゆる右肩下がりに配置された例を示している。なお説明上、1列(10a−1、10a−2、10a−3、10a−4)ごとのノズル数を6個として説明するが、ノズルの数6は説明のためであり、本発明は、ノズルの数に制限されない。
図3は、各ノズル列(10a−1、10a−2、10a−3、10a−4)と、前記した上段U、下段Lの各ユニットの流路との連結を説明するための図である。図3中、ノズル列は横方向に形成されている。なお図3は、ノズルの配列を説明するため、各列(10a−1〜10a−4)の端部のノズルとその隣のノズルまでを図示し、それ以外のノズルの表示を省略している。図3中、第1列〜第4列の各ノズルを通る垂線は、1/4ピッチの間隔で記している。
図3(A)は各ノズル列が右肩上がりに配列した場合を示したものである。すなわち、左端のノズル列を第1列10a−1とし、右端のノズル列を第4列10a−4とした場合に、右隣のノズル列が次第に上がっているノズル列とした場合を示す。隣のノズル列とは1/4ピッチずれて配置させている。
図3(B)は本発明のインクジェット記録ヘッドにおいて、各ノズル列の配置と、上段U、下段Lの各ユニットの流路との連結の、より好ましい態様を示すものである。左端のノズル列(第1列10a−1)を基準にすると、第2列10a−2のノズル列は3/4ピッチずらして(−1/4ピッチ遅らせて(あるいは1/4ピッチ早めて))配置し、第3列10a−3のノズル列を第1列10a−1のノズル列に対して1/4ピッチずらして(1/4ピッチ遅らせて(あるいは−1/4ピッチ早めて))配置し、第3列10a−3のノズル列を第1列10a−1のノズル列に対して1/2ピッチずらして配置している。この例では、第1列10a−1と第4列10a−4のノズル列、第2列10a−2と第3列10a−3のノズル列のピッチが、1/2ピッチずつずれている配置となっており、第1列10a−1のノズル列と第4列10a−4のノズル列を下段Lの各ユニットの流路と連結し、第2列10a−2のノズル列と第3列10a−3のノズル列を上段Uのユニットの各流路との連結によって、上段Uと下段Lのユニットのノズルピッチが等ピッチ(1/2ピッチずつ)にすることができるため、より好ましい態様の配列となる。すなわち流路11eと流路11c、位置決め孔11bと位置決め孔11dとは、それぞれ対向して配置され、流路11eと流路11cは1/2ピッチずれて配置される。また流路11aと位置決め孔11bとは1/4ピッチずれて配置される。また位置決め孔11bと位置決め孔11dも1/2ピッチずれて配置される。
また図3(C)は第1列10a−1のノズル列に対して第2列10a−2のノズル列を1/2ピッチずらし、第1列10a−1のノズル列に対して第3列10a−3のノズル列を1/4ピッチずらして(1/4ピッチ遅らせて(あるいは−1/4ピッチ早めて))配置し、第1列10a−1のノズル列に対して第4列10a−4のノズル列を3/4ピッチずらして(−1/4ピッチ遅らせて(あるいは1/4ピッチ早めて))配置している。
このような本発明のインクジェット記録ヘッドにおいて、上記した中で図3(B)に示した配列が上段U、下段Lのユニット共、ノズルピッチが等間隔(1:1)に設定可能であるため、より好ましい態様の配置となる。その他の配置のしかたでは、等間隔とはならず、たとえば1ピッチを分割する場合に3:1の分割割合となる。しかしこの分割でも、ノズル数に比例した面積よりも小さくできるので、ノズル列の配置として好ましい。
このように本発明は、各段の流路板の対向する流路をシリコンウェハ上に1/2ピッチずつずらして流路を設けることで、ノズルの位置調整を不要とすることができる。さらに本発明は、上段と下段との流路を1/4ピッチずつずらして設けることにより2段に構成が可能となる。
また本発明は、ノズル板(ノズルプレート)に加工されたノズルは4列が等間隔に配置され、それぞれのノズル列のピッチを1/4ずつずらして加工することで1枚のノズルプレート上でのノズルの高密度化を実現することができる。
次に図3(B)のようなノズル配置を採る場合の、インクジェット記録ヘッドの2段に設けられた積層体の断面図を参照しながら、上段Uおよび下段Lの吐出プレート(吐出手段含有板)に設けられる連通孔(インク流入口)16a、12aとの位置関係について、そのより好ましい態様における場合を例にして以下に説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、図1に示すように、下段Lのユニットには、ノズル板10のノズル列の両端の列(第1列10a−1および第4列10a−4)にインクを送るための流路11e、11cが形成されている。また上段Uのユニットは中央のノズル列(第2列10a−2および第3列10a−3)とが接続されるように構成される。これにより共通液室からのインク供給をスムーズに行うことができる。これはまた、液流速の抵抗がどの程度になるのか予測可能であり、制御しやすい構造となっている。
本発明では、上段Uを中央のノズル列(第2列10a−2および第3列10a−3)と上段Uの流路板15に設けられた流路15e、15cとを連結するようにし、下段Lをノズル板10に設けられたノズル列における両端のノズル列(第1列10a−1および第4列10a−4)と下段Lの流路板11の流路11e、11cとをそれぞれ連結するように構成した。たとえばノズルを150dpiとした場合、第1列10a−1のノズル列に対向する第4列10a−4のノズル列を1/2ピッチずらして配置するので、全体として300dpiとでき、第2列10a−2および第3列10a−3のノズル列の配置を、第1列10a−2のノズル列と第4列10a−4のノズル列との間に配置することにより、全体として解像度を600dpiに上げることもできる。
このように連結することで、下段Lのユニットの振動板12に設けられる連通孔(インク流入口)12a−1、12a−2からインクをスムーズに入力できる構成とすることができる。この構成については後述する図6についての説明で述べる。
図4(A)は、本実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの側面断面図であって、上段の流路板15に設けられた連通部15b、15dがノズル板10の上面まで突出して設けられていることを示す図である。
また図4(B)は、図4(A)に示すインクジェット記録ヘッドを構成する各板を、積層順に並べて示した側面断面図である。図4の(B)に示すように、各板は図1に示すような構成となっており、この構成については図1を参照しながら説明したので、その構成については、説明を省略する。
また図5は、本実施形態のインクジェット記録ヘッドの機能を同一に維持できるようにした変形例を示すインクジェットヘッドの側面断面図であり、図5(A)は、上段に配置される流路板15の連通部15b、15dが下段に配置された流路板11の上面まで突き出ている構成例を示す図である。また本例では、連通部15b、15dは、それぞれ、位置決め孔11b、11dと連通され、各ノズル10aと連通されている。下段に配置される流路板11の連通路11f、11gは各ノズルと連通されている。また図5(B)は、図5(A)に示すインクジェット記録ヘッドを構成する各板を、積層順に並べて示した側面断面図である。
図6は、本実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの正面断面図である。31は共通液室31aと上段液室31bと下段液室31cで構成されるフレームである。30は共通液室にインクを供給するための継ぎ手30aを具備した共通液室31aの蓋の役割も兼ね備えるカバーである。他の符号は、図1と同様のものである。図6に示す本発明のインクジェット記録ヘッドの実施形態では、2段に形成される吐出手段含有板12、16と流路板11、15とのユニットが、図5に示すように構成されている場合を示している。
このインクジェット記録ヘッドは、図示を省略しているインク供給口(図4の表面方向から奥方向(紙の裏面方向)に向かってインクを供給する)と共通液室31aとなる彫り込みを形成したフレーム31と、ノズル10aに連通する連通孔12a、16aを形成した流路板11、15と、ノズル10aを形成するノズル板10とを有している。
この図は、図5(A)における右半分の部分を拡大した断面図である。この図6において、吐出手段含有板として振動板15、12を用いた場合、吐出手段として用いられる左半分の部分の薄膜アクチュエータは、図示していない。この図において、上段の流路板15には上段液室31bからインクが流入するように、インク流入口16aが設けられている。下段の流路板11には下段液室31cからインクが流入するように、インク流入口12aが設けられている。また吐出手段含有板としての振動板17、12と、流路板15、11とは、それぞれの段を、接着層を介して接合することにより、各段(上段、下段)をユニットとしている。
<インクジェット記録ヘッドの製造方法>
以下、図1、図6を参照しながら説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記した実施形態において、吐出板として薄膜アクチュエータ(振動アクチュエータ)13、17を吐出手段として有する振動板12、16を例として説明した。この前記した実施形態では、インクの流路11e、11c、15e、15cなどに存在するインク液に、振動板上に設けられた薄膜アクチュエータに所定の電圧を図示しない電圧印加手段により印加して、振動を励起し、インク流路内の容積を変化させることにより、ノズル板10に設けられた各ノズル10aから、インク滴を吐出するように調整されている。このようないわゆるピエゾ素子である薄膜アクチュエータ13、17を吐出手段として上記した実施形態では使用し、吐出板としては振動板を用いている。
しかしながら本発明では、吐出手段として、インクを急激に加熱して気泡を発生させ気泡の圧力波でインク液滴を吐出させる加熱手段を吐出手段として用いてもよく、また静電力でインクを吸引して飛翔させる吐出手段(特開平6−71882号公報参照)を用いるいずれの方式でもよい。なお吐出プレートのインク滴吐出手段として、ピエゾ素子を使用した手段を用いた例について、以下に記載する。なお本発明では以下に記載する例以外の公知のピエゾ素子を使用した手段を用いることもできる。
たとえばベース基板として、チタン酸バリウム系セラミックなどの基材を選択し、薄層圧電素子をアクチュエータとして配置したもの(薄層アクチュエータ)を用いることができる。
また、薄層アクチュエータとして、たとえば、厚さ10〜50μm程度のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層を、CVD法などにより積層したものを用いることができる。
連通孔(インク流入口)12a、16aとなる開口は、たとえば電鋳工法によるNiメッキ膜を2層重ねて形成することができる。
流路板11、15はたとえばシリコン単結晶基板を用いて、流体抵抗部、液室31b、31cとなる彫り込み、及びノズル10aに対する位置に連通孔11b、11d、11g、11fとなる貫通口をエッチング工法でパターニングして形成することができる。
エッチングで残された部分が液室31b、31cの隔壁となる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部とすることもできる。
ノズル板10は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したものを用いることができ、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル10aを複数形成している。このノズル10aの内部形状(内側形状)は、たとえばホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成することができる。また、このノズル10aの径はたとえばインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また各列のノズルピッチはたとえば150dpi、300dpiなど適宜選択可能とすることができる。
なお、インク滴の吐出手段として加熱手段を用いる場合、インクジェット記録ヘッド内の吐出手段には、印加する熱を供給するために、電力をサーマルヘッドに供給して熱エネルギーを前記したインクに供給して気泡を発生させることにより、吐出するようにしてもよい。また静電力を用いて前記した電力を印加するための電源を制御するための制御手段としては、前記した吐出手段のいずれにおいてもその制御可能な公知の制御手段により行うことができ、このような制御手段としてはシーケンサー、コンピュータ、マイクロコンピュータなど、自在に使用可能である。
また流路板11、15は例えばシリコン単結晶基板を用いて、図示しない流体抵抗部、加圧液室となる彫り込み、及びノズル10aに対する位置に連通口となる貫通口をエッチング工法でパターニングすることにより形成することができる。
エッチングで残された部分が加圧液室11a、15aなどの隔壁となる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設け、これを流体抵抗部として形成することができる。
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、記録信号に応じて駆動部に駆動波形(たとえば10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部に積層方向の変位を生起させ、振動板12、16を介して11c、15eなどの流路の少なくとも一部が加圧室11a、15aとなって加圧されて圧力が上昇し、ノズル10aからインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、流路15c、11cなどのインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって流路に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室31aに流入し、各段の液室31b、31cから、それぞれのインク流入口16a、12aを経て、流路15c、11cなどに入り、薄膜アクチュエータ直下の流路内に充填される。
たとえばインク流入口から薄膜アクチュエータ13、17の直下までの流路の一部にたとえば流体抵抗部を設けることができる。このような流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスを取るようにし、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くすることもできる。
本発明のインクジェット記録ヘッドでは、吐出手段を有する振動板と、流路板とのユニットを上下に2段重ねて配置することでインクジェットプリンターヘッドの設置面積を増大させずに印字密度(印写密度)を容易に2倍にすることが出来る。
また下段に配置される流路板に4列の圧力室もしくは2列の圧力室と2列の圧力室位置決め孔をウェハ上に一体加工することでピッチ精度を上げることが可能となる。
また好ましくは、上段に連通するノズル列の第1列10a−1とこれに対向して配置される第4列10a−4を1/2ピッチに配列することにより2倍の印写密度が可能となる。
また1枚のノズル板に4列のノズル孔を1/4ピッチずつずらして配置することによりノズルの配置精度が向上するとともに組み立てが容易になる。たとえば、上段と下段の流路とをノズル孔10aに連結する仕方として、第2列のノズル列10a−2をノズル列10a−1に対して1/4ピッチずらす(+1/4ピッチ)ようにし、また第3列のノズル列10a−3を第4のノズル列10a−4よりも1/4ずらす(−1/4ピッチ(すなわち10a−1列のノズルに対して3/4ピッチ))ようにし、ノズル列10a−2とノズル列10a−3とを、上段の流路板の流路と連結するように、各段の流路を連結するようにしている。
このようなより好ましい態様を図7に示す。図7に示す図は図3に示す好ましいノズル配列の中での図3(B)のノズル列と各層の流路とのより好ましい連結例を表す。
図7に示すように、本発明のインクジェット記録ヘッドのより好ましい態様では、両端部のノズル2列10a−1、10a−4が、下段Lの流路板11の流路11e、11cとそれぞれ連結され、前記両端部以外のノズル2列10a−2、10a−3が上段Uの流路板15の流路15e、15cとそれぞれ連結される。下段Lの流路11eと11cとは対向して形成され、それぞれ、1/2ピッチずれて形成される。また上段Uの流路板15の流路15eと15cも下段Lの流路と同様に対向して形成され、それぞれ、1/2ピッチずれて形成される。
また上段Uに設置された流路板15に加工された流路と下段Lに設置された流路板11の流路の長さに差を有していることで1個のフレーム内に4箇所、液室を構成することが出来る。
本発明は、このように、吐出手段として薄膜アクチュエータを有する振動板を吐出手段含有板として上下のユニットに設置し、この上下のユニットの流路の長さを変えることで各流路にインクを供給できる液室を設置できるフレーム構造とすることができる。
10 ノズル板
10a ノズル
10a−1 第1のノズル列
10a−2 第2のノズル列
10a−3 第3のノズル列
10a−4 第4のノズル列
11 下段の流路板
11a 圧力室
11b 位置決め孔(連通路)
11c 流路
11d 位置決め孔(連通路)
11e 流路
12 下段に配置される吐出手段含有板(振動板)
12a(12a−1、12a−2) 連通孔(インク流入口)
12b バカ孔(11bと同一ピッチ)
13 薄膜アクチュエータ(吐出手段)
14 スペーサ
15 上段の流路板
15a 圧力室
15b 連通路
15c 流路
15d 連通路
15e 流路
16 上段に配置される吐出手段含有板(振動板)
16a(16a−1、16a−2) 連通孔(インク流入口)
17 薄膜アクチュエータ(吐出手段)
30 カバー(共通液室の蓋も兼務)
30a 継ぎ手
31 フレーム
31a 共通液室
31b 上段液室
31c 下段液室
特開2000−062165号公報 特開2002−240270号公報

Claims (9)

  1. インク滴を吐出する複数のノズルが配置されたノズル板と、
    前記複数のノズルに連通する連通路に連結する圧力室を有する流路を複数有する流路板と、
    前記圧力室に対応して配置された前記インク滴を吐出するためのインク滴吐出手段を有する吐出手段含有板とを備えたインクジェット記録ヘッドであって、
    前記流路板と前記吐出手段含有板のユニットを上段および下段の2段に構成したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記ノズル板の前記複数のノズルは複数のノズル列で構成され、前記ノズル列毎に、前記2段に構成した上段または下段のいずれかの段の流路と連結されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記ノズル列は4列に構成され、前記ノズル列の両端の列が前記上段の各流路に連結され、前記ノズル列の両端以外のノズル列が前記下段の各流路に連結されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記流路板は長尺部材であり、前記上段または下段の流路板の少なくとも1つは長尺方向の両端部にインクを流入する管通孔が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記下段のユニットは前記上段のユニットよりも前記長尺方向に延伸され、前記下段の前記吐出手段含有板の延伸方向両端部に、前記管通孔が配置されていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記下段の流路板には前記上段の前記連通路の各々と接続される流路が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 前記上段の流路板の前記連通路は前記ノズル板まで連通されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 前記流路板の流路は対向して配置された流路のピッチが各々1/2ずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 前記上段と下段の流路のピッチが、各々1/4ずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
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