JP2010206498A - マルチキャリア伝送方式で送信する機能を有する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置と、それを構成する送信局及び受信局 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチキャリア伝送方式で通信する送信局と受信局を有する伝送装置において、受信局が受信を希望する希望送信局からの送信信号、即ち希望信号から受信を希望しない干渉局からの送信信号、即ち干渉信号を除去するようにする。
【解決手段】各送信局は、送信信号に、他の送信局とは異なり送信局自身に特有の種類の信号であって受信局において識別可能な識別信号を付加する機能を有し、受信局は、識別信号から受信局自身が受信を希望する希望送信局からの送信信号と、受信を希望しない干渉局からの干渉信号とを区別してその干渉信号を除去し、以て希望信号のみを検出する機能を有する。受信局は、識別信号を周波数軸上で区別することにより、希望信号から干渉信号を除去し、以て上記希望信号のみを検出する機能を有する
【選択図】図2

Description

本発明は、マルチキャリア伝送方式で送信する機能を有する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置と、それを構成する送信局及び受信局に関する。
セルラーシステムや無線伝送装置において、隣接局からの送信される信号は自局において同一の周波数を用いている場合は、自局内の受信局にとって干渉信号となる。このために通常は隣接局では、自局の周波数と異なった周波数を用いて、お互いが干渉しないように周波数を設定する。このため、セルラーシステムの様に、多くのセルが相互に配置するシステムでは多くの周波数を用いる必要があり周波数利用効率を上げることが課題であった。
符号分割多重方式(CDMA:Code Division Multiple Access)はこの問題を解決する方式とし、異なった拡散符号で送信信号を拡散することにより、同一周波数がどのセルにおいても用いることができる様にした。
しかし、より高速のデータ通信を提供する方法としては、今まで実現されてきたCDMA方式ではなく、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Devision Multiple Access)方式の採用が必要である。OFDM方式はマルチキャリア伝送方式の一つで、各サブキャリアを周波数軸で直交させながら伝送する方式である。
このため、通常のシングルキャリア伝送に比べて、2倍の効率で伝送することが可能である。しかし、通常のOFDM方式においては、近接したセル間で異なった周波数を用いて、お互いが干渉しないようにしなければならない。このため、周波数利用効率を上げることはできなかった。
OFDM方式を用いても、隣接セル間において同一周波数を用いることができれば、OFDMの特徴である、高速データ通信が可能になるばかりでなく、周波数利用の高い通信システムが実現する。
欧州のGSMにおいては、隣接セルから同一の周波数で送信され、自局での送信周波数と同じ周波数で受信された信号から、隣接セルから送信された干渉信号を除去することにより、自局の信号のみを選択する干渉除去技術について実用化が図られた(特許文献1および特許文献2を参照)。
しかし、GSM方式はGMSK方式を採用しているため、信号を時間領域で扱うことになる。例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)のように、変調信号が+1、−1に対応して送信される。このとき、GSMの信号の干渉信号と希望信号のチャンネル推定は時間軸で行っている。
OFDM方式は送信する際に、離散逆フーリェ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourie Transform)を適用して送信することから、送信信号はランダムなアナログ信号となる。このため、OFDM信号に対してチャンネル推定する方式として、GSMで採用されたような時間軸でのチャンネル推定干渉除去方式では干渉信号を除去できず、採用できない。

周波数領域でのチャンネル推定を行う方法として最小自(二)乗法に基づく方法がある。最小自乗法を用いたLMS−MLSEは、希望信号及び干渉信号のパイロットを用いて、チャンネル推定を行う(非特許文献1,非特許文献2,および非特許文献3参照)。
しかし、そのような技術では、干渉信号のパイロットがわからない場合に適用できない。また、干渉信号と希望信号が非同期で送信される場合には、適用できないなどの問題があった。
ここで、上記各従来の技術の特徴、問題についてより具体的に説明すると次の通りである。
先ず、特許文献1に記載された技術は、GMSに用いられる同一チャンネル間干渉の除去方式であり、その回路構成を図8に示す。この図から明らかなように、検出器DET1、2、・・・Nと、チャンネル推定器EST1、2、・・・Nにより回路が構成されている。
そして、各チャンネル推定器EST1、2、・・・Nは、干渉信号からトレーニングによりチャンネル推定を行い、干渉信号のレプリカを作成し、受信信号からそれを除去することにより信号の検出を行うようになっている。
この技術は、干渉信号に対してブラインドになっていない。各干渉信号からトレーニングによってチャンネル推定を行うことを以て干渉信号の推定を行うのである。
また、この技術においては、チャンネル時間領域で干渉除去を行い、周波数領域では行わない。従って、計算量が多い。また、同期方式には対応できるが、非同期方式には対応できない。
次に、特許文献2に記載された技術は、TDMA方式のものであり、送信局側において送信信号に、コード、パワー等による他の送信局と異なる自己に特有の情報を付加し、受信局側においてその付加情報により希望送信局からの送信信号と干渉送信局からの送信信号の区別をするようにするものであり、その回路構成を図9に示す。
各送信局のDevice(1、2、・・・)において情報の付加が行われる。そして、受信局のJOINT DATE CITONにおいて付加情報の検出が行われる。
この技術は、ブラインド型には適用できず、他の干渉信号からのトレーニング信号(パイロット信号)で希望信号と干渉信号の区別をすることが必要である。
また、チェンネル推定は行わない、付加的情報としてパワーレベル等特別なコードを必要とする、時間軸での干渉検出が行われ、計算の量が非常に多くなる。
次に、非特許文献1に記載された技術は、最尤推定に基づいて受信局側にて干渉信号と希望信号のチャンネル推定により両チャンネル推定を行い干渉信号の除去を行うものであり、図10はその回路構成を示す。
この技術は、ブラインド型ではなく、全ての干渉信号からのトレーニング信号をすることが干渉、希望信号の検出に必要とする。
また、この技術においては、時間領域で干渉除去を行い、周波数領域では行わない。従って、計算量が多い。また、同期方式には対応できるが、非同期方式には対応できない。
次に、非特許文献2に記載された技術は、希望送信信号のみならず干渉送信信号を含むレプリカ信号を生成し、このレプリカ信号を受信信号から減算することにより尤度情報を得て、最尤系列推定に基づく信号推定を行うものであり、図11はその回路構成を示す。
この技術は、希望信号及び干渉信号のシンボル系列候補をそれぞれのチャンネルインパルス応答の推定値で畳み込み、希望号及び干渉信号のレプリカを生成し、これらを受信信号から減算して誤差信号を計算し、誤差信号の絶対値の2乗を尤度情報として最尤度推定を行うものである。
この最尤度推定は、具体的には、誤差信号の絶対値2乗累積値を最小とする希望送信信号と干渉送信信号のシンボル系列候補を、ビタビアルゴリズムにより探索する。
この技術は、ブラインド型ではなく、全ての干渉信号にはチャンネル推定、検出回路のためのトレーニング信号が必要である。
また、この技術はJMAPの代わりにJMLSEアルゴリズムを用いており、復号化には事前情報は必要としない。従って、ターボ符号器は使えない。
また、この技術においては、時間領域で干渉除去を行い、周波数領域では行わない。従って、計算量が多い。また、同期方式OFDMには対応できるが、非同期の同一チャンネル間干渉の除去には使えない。
図13は更に別の従来技術に係るCVD(従来型ビタビ復調器)の構成を示すもので、受信信号では干渉信号を雑音として扱い、そのままDFTおよびDEMODでデータの復調を行い、その後、P/S(パラレルシリアル変換器)にてシリアル信号に直してデインターリーバーを行った後、ビタビ復号を行っている。この例では、ビタビ復号には符号化率1/2の畳み込み符号器が使用されている。
以上が従来の技術の詳細な説明であるが、概ね次のようなことが言える。
従来、GSMによって提案された方法は、GMSK(Gaussian Minimum Shift Keying)の様に、定振幅変調方式で送信された信号については有効な手法であった。GSMに用いられるGMSKはシングルキャリア伝送方式で、振幅の変化で情報を伝送することから、マッチドフィルターによって、干渉信号と希望信号を分離することができる。
しかし、近年のより効率の良い通信方式としてマルチキャリア伝送方式として多値変調方式を用いたOFDM(Orthogonal Frequency Division Muliplex)が用いられるようになった。多値変調方式を用いたマルチキャリア伝送方式では、情報が振幅だけでなく位相にも情報があることから、マッチドフィルターでは、干渉信号と希望信号を分離して、希望信号だけを検出するころはできない。
米国特許第5995499号公報明細書 カナダ特許出願公開第2200186号公報 ピー.エイ.ランタ,エイ.ホッティネン,ゼット.ホンカサーロ(P.A.Ranta, A.Hottinen, and Z.Honkasalo),TDMA移動体システムのための同一チャンネル干渉キャンセリング受信機(Co-channel interference cancelling receiver for TDMA mobile systems),米国ワシントン州シアトル IEEE ICC’95 会報(in Proc. IEEE ICC'95 Seattle, WA, USA), pp.17-21 エイチ.ヨシノ,エイ.スジルウィック(H.Yoshino, and A.Czylwik),OFDM通信システムのための適合同一チャンネル干渉キャンセレーション(Adaptive Co-channel interference(CCI)Cancellation for OFDM Communication System),2000年国際チューリッヒセミナー会報(in Proc. 2000 International Zurich Seminar),vol.2000,pp.245-250,Zurich,Swiss,2000 ヘンドリック ショーエネイッヘン,ピーター エイ.ホエハー(Hendrik Schoeneichn and Peter A.Hoeher),単一アンテナ干渉キャンセレーション:連結最大尤度干渉キャンセレーションのための反復セミバンドアルゴリズムと性能(Single Antenna Interference Cancellation:Iterative Semi-band algorithm and performance bound for joint maximum-like hood interference cancellation),IEEE グローブコム(Globecom),page1716-1720,2003
ところで、上述したように、効率がより良いので近年多く用いられていた多値変調方式を用いたマルチキャリア伝送方式では、情報が振幅にだけではなく位相にも情報があることから、GSMに用いられるところの振幅だけに情報が存在するシングルキャリア伝送方式であるGMSKにおけるようにマッチドフィルターによって干渉送信信号と希望送信信号とを分離するという技術は用いることができない。
そこで、本願発明者は、マルチキャリア伝送方式として多値変調方式を用いた伝送装置においても干渉送信信号を希望送信信号から分離することの必要性を認識し、その必要性に応えることのできる技術の確立を模索した。
そして、OFDM信号を用いて、希望送信局、即ち希望局と、干渉送信局、即ち干渉局とが同一の周波数を採用しているばかりでなく、希望局と干渉局がOFDM信号を任意の時間に非同期で送信しても、受信局では希望局からの送信信号、即ち希望信号と干渉局からの送信信号、即ち干渉信号のチャンネル推定を行って、お互いの信号を識別して、希望局の信号を復号化することによって、周波数利用効率の高い通信システムを構成するという着想を得たが、更に、その着想を具体化するべく、思索し、干渉局と希望局にてそれぞれ、固有のトレーニング信号を付加することで、希望信号と干渉信号とを互いに分離し、かつ、希望信号のデータを復調することにより、干渉雑音下においても、希望信号を正しく復調し、周波数利用効率の高い通信システムを構成する。
本発明はこのような模索、着想を経て完成するに至ったものであり、マルチキャリア伝送方式で送信する機能する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置において、干渉信号と希望信号とを分離し、干渉信号を除去できるようにすることにより希望送信信号のデータを復調できるようにし、以て、干渉雑音下においても希望局からの送信信号(希望信号)を復調し、周波数利用効率の高い通信システムを構成できるようにすることを第1の課題とし、更に、周波数領域での干渉信号と希望信号との分離を行うことにより同期方式のみならず非同期方式にも適応できるようにすることを第2の課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、マルチキャリア伝送方式で送信する機能を有する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置において、上記各送信局には、送信信号に、他の送信局とは異なり送信局自身に特有の種類の信号であって受信局において識別可能な識別信号を付加する機能を与え、上記受信局には、上記識別信号から受信局自身が受信を希望する希望局からの希望信号と、受信を希望しない干渉局の干渉信号とを区別してその干渉信号を除去し、以て上記希望信号のみを検出する機能を与えるものである。
そして、受信局における干渉の除去のための希望局と干渉局とからの識別信号の区別を周波数軸上で行うことがより好ましい。
なお、ここでいう識別信号とは、トレーニング信号,パイロット信号,あるいはそれらの信号を組み合わせたものを含む。
本発明によれば、各送信局には、送信信号に、他の送信局とは異なり送信局自身に特有の種類の信号であって受信局において識別可能な識別信号を付加する機能を与え、上記受信局には、上記識別信号から受信局自身が受信を希望する希望局の希望信号と、受信を希望しない干渉局の干渉信号とを区別してその干渉信号を除去し、以て上記希望信号のみを検出する機能を与えるようにしたので、受信局において各送信局からの互いに異なる識別信号に基づいて希望信号と干渉信号との区別ができる。
従って、マルチキャリア伝送方式であっても識別信号により希望信号と干渉信号との区別を行って干渉信号を除去することが可能となる。
更に、希望局と干渉局とからの識別信号の区別を周波数軸上で行うこととした場合には、上述した上記従来の時間軸での区別を行う場合に比較して、仕事量が少なくて済むという利点があり、更に、同期方式のみならず、非同期方式にも適用できるという利点もある。
本発明の一実施例の伝送装置を構成する送信局を複数示す回路ブロック図であり、一方が希望局、他方が干渉局である。 本発明の一実施例の各送信局から送信される送信信号のフレーム構成の一例を示すフレーム構成図である。 本発明の上記実施例の伝送装置を構成する復調器の構成を示す回路ブロック図である。 上記復調器の復調過程のフローチャートである。 トレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合と時間軸上で行う場合における同期式のケースのSNR(横軸)・BER(縦軸)関係図である。 トレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合と時間軸上で行う場合における非同期式のケースのSNR(横軸)・BER(縦軸)関係図であり、希望局と干渉局の送信信号のずれが162.75nsのケースである。 トレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合と時間軸上で行う場合における非同期式のケースのSNR(横軸)・BER(縦軸)関係図であり、希望局と干渉局の送信信号のずれが33.3312μsのケースである。 特許文献1に記載された従来技術を示す回路ブロック図である。 特許文献2に記載された従来技術を示す回路ブロック図である。 非特許文献1に記載された従来技術を示す回路ブロック図である。 非特許文献2に記載された従来技術を示す回路ブロック図である。 更に別の従来技術[CVD(従来型ビタビ復調器)]を示す回路ブロック図である。
本発明は、基本的には、各送信局には送信信号に識別信号として例えばトレーニング信号を付加して出力させ、受信局には、そのトレーニング信号に基づいて希望局と干渉局との送信信号の区別をさせ、干渉局からの干渉信号を除去するものであるが、前記希望局と干渉局からのトレーニング信号の区別は時間軸上で行うよりも周波数軸上で行う方がより良い。
なぜならば、処理すべき情報量が少なくて済み、更に、同期式には当然のこと、非同期式にも対応できるからである。
以下、本発明を実施例により図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図4は本発明の一つの実施例を示すもので、図1は伝送装置を構成する送信局を複数示す回路ブロック図、図2は各送信局から送信される送信信号のフレーム構成の一例を示すフレーム構成図、図3は受信局の復調器の構成を示す回路ブロック図、図4は復調器の復調過程のフローチャートである。
図において、101は希望局、115は干渉局である。両者には、基本的に構成に差異がなく、条件の変化により或る送信局が希望局に、其れ以外の送信局が干渉局になるので、一方の送信局(希望局101)についてのみ構成を説明し、その説明中において符号の記載は、一方の送信局についてのものを括弧無しで使用し、それに他方の送信局(干渉局115)についての符号を括弧書きで付するという態様で行う。
送信局101(115)は、入力データ102(119)に対して誤り訂正符号化器103(118)により誤り訂正符号化処理をした上で、シリアルパラレル変換器104(117)により複数のサブキャリア信号に分割する。
サブキャリア信号は、各々変調器105(116)によりマッピングされる。107(115)はそのマッピングされたサブキャリア信号を示している。このサブキャリア信号107(115)はIDFT108(114)により離散フーリェ変換され、パラレルシリアル変換器109(114)によりシリアル信号に変換されてOFDM信号となる。このOFDM信号は無線伝播器110(112)を介して外部に、即ち図1では図示しない受信局へ送信される。
前述のように、このようなことは各送信局101、115等において共通する。
111は熱雑音を発生する熱雑音発生源を抽象的に示すものであり、実際上、受信局に送信される送信信号にはこのような熱雑音も加わる。
以上のことから、受信局には、受信を希望する希望局からの送信信号と、受信を希望しない干渉局からの送信信号とが混在し、更にそれに熱雑音等の雑音が付加されて入力されるのである。
そして、本発明は、その混在した受信信号から希望局からの送信信号、即ち、希望信号と、干渉局からの信号、即ち、干渉信号を分離して受信できるようにすることを目的とするのである。そして、その目的は、送信局において送信信号にトレーニング信号を付加し、受信局においてトレーニング信号から希望信号を識別することにより達成するのであり、そのトレーニング信号に係るフレーム構成の一例を図2により説明する。
図2に示すフレーム構成において、全フレーム長は10m秒であり、307、200のOFDMシンボルで構成される。1フレームは20のスロットで構成される。従って、1スロット長は0.5m秒である。
そして、1スロットは2つのパイロット信号(トレーニング信号)と5つのデータで構成され、二つのスロットを合わせて1サブフレームという。
そして、最初の5スロットがパイロット信号と15個のデータで構成される。LSEの初期チャンネル推定のアルゴリズムを示す。先ず、希望局の送信信号に用いるトレーニング信号と受信信号を下記の数式数1に示す。さらに15個のデータ中にもパイロットを挿入することも可能である。
Figure 2010206498
ここでは、干渉信号を雑音として計算している。kはサブチャンネルの番号を示す。また、d ’d(1)〜d ’d(1)は希望基地局のトレーニング系列であり、r (1)〜r (1)は受信信号であり、H ’d(1)〜H ’d(1)は伝播路応答特性である。
次に、図3に示す復調器について説明する。受信信号302は前述のように、希望信号と干渉信号が混在した信号で、下記の数式2に示す。
Figure 2010206498
ここでのn(k)は、DFTした雑音を意味する。受信した信号302はシリアルパラレル変換器303にてパラレルのサブキャリア信号に変換され、離散フーリェ変換(DFT:Descrete Fourier Transfrom)器304により変換される。この離散フーリェ変換器304の出力はデータセパレータ301によりトレーニング信号及びパイロット信号と、データとに分離される。トレーニング信号及びパイロット信号は、最小二乗法を行うLMS(Least Mean Square)313で希望信号の初期チャンネル推定に供される。315はその初期チャンネル推定の結果を示す信号である。尚、314はInitial LSEである。
尚、308は復調部としてのデモデュレータ、309はシリアルパラレル変換器、310は音声符号化器であり、311はその音声符号化器310の出力信号を示す。
希望局の初期チャンネル推定値は最小二乗法の一般式より下記の数式数3で示す。
Figure 2010206498
ここで、干渉局の初期チェンネル推定値を0に設定しておく。また、添え字のHは転値行列を示す。
一方、DFT304による離散フーリェ変換の後、希望信号のガードインターバル(GI:Guard Interval)が削除され、受信トレーニング系列かパイロット信号は下記の数式数4で示される。
Figure 2010206498
希望信号のトレーンニング系列とデータが分離された後、LMSチャンネル推定アルゴリズムは次式で示される。ここで希望信号、干渉信号のデータはJMAPにより判定され、317はその信号である。LMS313において受信信号より引き算することによる残差信号は次式数5で示される。
Figure 2010206498
更新された希望局からの希望信号と干渉局からの干渉信号のチャンネル推定値318は次式数6で示される。
Figure 2010206498
ここで、数式数6において、ステップサイズμは、ここでは0.25で与えられている。また、e(n)は誤差をあらわす。
そして、k番目のサブキャリアに対するメトリックは次式数7で示される。
Figure 2010206498
なお、σは標準偏差である。このメトリックを用いて最大のメトリックを有するMAPでの複合化を行う。これにより前値確率(上記数式数7中の前値確率の定義部分参照)を用いて最大のメトリックを有するデータが選択される。
データの場合は、20スロット分のデータが、パイロット毎に更新され、パイロット毎にデータが判定される。受信された信号がパイロットかトレーニングの場合は、SWを切り替えて、直接LMSに入力してチャンネル更新を行う。通常は、RSJMAPにおいて干渉信号(数式数4の定義部分参照)は復調する必要はない。希望信号(数式数4の定義部分参照)のみDEMOD、S/P,インターリーバを介して復調する。
図4は実際の復調過程を示すフローチャートであり、このフローチャートを参照して説明する。
最初に、希望信号と干渉信号の混在した信号を受信する。
受信器において、干渉信号からのパイロット、トレーニング信号が分かっていない場合は、図4のNOのブランド型プロセスに移る。ここでは、LMS−BRSJMAPのアルゴリズムを実行する。データセパレータ301ではパイトッとかデータかは、希望局のパイロットが既知であることから分離ができる。
最初に、図2の希望信号のパイロット信号の最初の♯0を使って、初期LSE(Logarithm Sum Exponential)で希望信号の伝搬路の初期チャネル推定を行う。当然、干渉信号とパイロット信号は混在していることから正確なチャネル推定ができてはいない。この推定したチャネルの推定値をLMSへ入力する。LMSでは320を介して♯1以降のパイロット信号が入力し、チャネル推定値の更新を行い順次チャネルの推定値の精度が上がる。この推定したチャネル推定値はRS−MAPへ入力する。
データセパレータから分離された干渉局信号はRS−JMAPに入力して、推定されたチャネル推定値を使って317として復号化される。この間、LMSでは順次チャネルの推定値が更新される。その値は318としてRS−JMAPで順次データ判定に使われる。データセパレータで希望局の信号がデータの場合は、319のデータ信号がLMSに参照信号として用いられる。一方、317からの判定データとがLMSにおいて順次チャネル推定の値を更新する。
一方、干渉信号と希望信号が同期している場合について示す。干渉信号からのトレーニング信号あるいはパイロットが分かっている場合は、ここでは、希望信号、干渉信号のチャネル推定のLMSの初期チャネル推定の値をランダムにする。次の受信シンボルが、パイロットシンボルかトレーニングの場合はYESに移る。319からトレーニングあるいはパイロット信号がLMSに入り、この場合は、パイトッロとトレーニングを使ってLMSでチャネル推定を更新する。また、希望、干渉信号ともデータの場合は、NOに移り、RSJMAPで希望、干渉信号を推定する。その後、317から推定された、希望データおよび干渉データを使ってLMSでチャネル推定を行う。
尚、本明細書において、下記の略語を用いたので、その略語の正確な用語を示す。
BRSJMAP:Blind Reduced State Joint Maximum A Posteriro
LMS−RSJMAP:Lease Mean Square−Blind State Joint Maximum A Posteriro
このような実施例の技術によれば、セルラーシステムのように同じ周波数を繰り返し使用することにより周波数利用効率を増大させるシステムにおいて、希望局と干渉局が同じ周波数を用いることにより、希望局と干渉局が、お互いが干渉して受信局で受信されていても、希望局のみの信号を検出できることから、周波数利用効率が極めて高い通信システムの提供ができる。
即ち、この技術においては、希望局と干渉局がお互いに同期して送受信が行われている場合、希望局と干渉局からの送信信号に対して、トレーニング信号が無くても、希望局の信号の検出が可能である。また、希望局と干渉局が非同期でランダムにデータを送信している場合においても、希望局と干渉局の送信信号に付加されたトレーニング信号かパイロット信号を検出することにより、希望局の信号の検出が可能である。また、本方式によれば、希望局の信号だけでなく、干渉局の信号も同時に検出することが可能である。このため、同じデータを複数の局より送信し、受信局で全てを受信して合成することにより、ダイバシティにより受信の利得を向上することができるのである。
ここで、上記本発明の上記実施例の技術の評価の結果について順次説明する。
下記の表1は上記技術の情報量をシミュレーション評価するためのパラメータを示すものである。
このシミュレーション評価については、図3に示す復調器による、希望局と干渉局とのトレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合(LMS‐BRSMAP)を、時間軸上で行う場合(Conventyonal MAP)を比較基準として行っている。トレーニング信号の区別を時間軸上で区別する技術にも新しさがあるので、決して従来技術とは言えないが、周波数軸上で区別する技術は時間軸上で区別する技術よりも情報量について優れており(同期式のみならず非同期式にも対応できるという点でも優れている)、その優れた点をその時間軸上で区別する技術を比較対象としてシミュレーション評価するものである。
そして、その下記の表1に示すパラメータは、トレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合(LMS‐BRSMAP)及び時間軸上で行う場合(Conventyonal MAP)に共通するものである。
Figure 2010206498
そして、下記の表2はそのシミュレーション評価を示すものであり、Conventyonal MAPの行がトレーニング信号の区別を時間軸上で行う場合を示し、LMS‐BRSMAPの行がトレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合を示している。
Figure 2010206498
図5〜図7はトレーニング信号の区別を周波数軸上で行う場合と時間軸上で行う場合におけるSNR(横軸)・BER(縦軸)関係図であり、図5は同期式の場合を示しており、図6、図7は非同期式の場合を示している。図6と図7とは、非同期式である点では共通するが、希望局と干渉局の送信信号のずれが異なるというケースの違いがあり、図6の場合はそのずれが162.75nsであるのに対して、図7のケースはそのずれが33.3312μsのケースである。
図5〜図7の何れにおいても、図1〜図4に示した実施例の技術によれば、BER(誤り率)はSNRが1からSNRが25に渡って略一定である。それに対して、上記比較対象技術によればBERはSNRの値が大きくなるに伴って垂下する特性を有している。
本発明は、マルチキャリア伝送方式で送信する機能する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置と、それを構成する送信局及び受信局に広く産業上の利用可能性がある。
101 希望局
102 入力データ
103 誤り訂正符号器
104 シリアルパラレル変換器
105 変調器
107 サブキャリア信号
108 IDFT(離散逆フーリェ変換器)
109 パラレルシリアル変換器
110 無線伝播器
115 干渉局
119 入力データ
118 誤り訂正符号器
117 シリアルパラレル変換器
116 変調器
115 サブキャリア信号
114 IDFT(離散逆フーリェ変換器)
113 パラレルシリアル変換器
112 無線伝播器
302 入力データ
303 シリアルパラレル変換器
304 DFT(離散フーリェ変換器)
301 データセパレータ
306 RSMAP
314 Initial LSE
313 LMS
308 デモデュレータ
309 パラレルシリアル変換器
310 音声符号化器

Claims (5)

  1. マルチキャリア伝送方式で送信する機能を有する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置を構成する送信局であって、
    送信信号に、他の送信局とは異なり上記送信局自身に特有の種類の信号であって受信局において識別可能な識別信号を付加する機能を有する
    ことを特徴とする送信局。
  2. マルチキャリア伝送方式で送信する機能を有する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置を構成する受信局であって、
    各送信局が送信信号に付加したところの送信局自身に特有の種類の識別信号から受信局自身が受信を希望する希望送信局からの希望送信信号と、受信を希望しない干渉送信局からの干渉送信信号とを区別してその干渉送信信号を除去し、以て上記希望送信信号のみを検出する機能を有する
    ことを特徴とする受信局。
  3. 請求項2の受信局であって、
    前記希望送信局と干渉送信局からの識別信号を周波数軸上で区別することにより干渉送信局からの干渉送信信号を除去し、以て上記希望局からの希望送信信号のみを検出する機能を有する
    ことを特徴とする受信局。
  4. マルチキャリア伝送方式で送信する機能を有する複数の送信局とマルチキャリア伝送方式で受信する受信局からなる伝送装置において、
    上記各送信局は、送信信号に、他の送信局とは異なり送信局自身に特有の種類の信号であって受信局において識別可能な識別信号を付加する機能を有し、
    上記受信局は、上記識別信号から受信局自身が受信を希望する希望送信局からの希望送信信号と、受信を希望しない干渉送信局からの干渉送信信号とを区別してその干渉送信信号を除去し、以て上記希望送信信号のみを検出する機能を有する
    ことを特徴とする伝送装置。
  5. 請求項4の伝送装置において、
    前記受信局は、識別信号を周波数軸上で区別することにより、希望送信信号から干渉送信信号を除去し、以て上記希望送信信号のみを検出する機能を有する
    ことを特徴とする伝送装置。
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