JP2010206316A - 無線リソース割当装置、無線リソース割当方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線リソース割当問題において、非リアルタイム系アプリケーション及びリアルタイム系アプリケーションの両方を扱うと共に、ユーザ又はアプリケーションの視点で満足度を最大化する最適解を求めることを図る。
【解決手段】各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得するステップ(S1)と、該要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行うステップ(S2)と、未割当として残っている余剰無線リソースがあるか判断するステップ(S3)と、該無線リソース割当で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行うステップ(S4)と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線リソース割当装置、無線リソース割当方法及びコンピュータプログラムに関する。
近年、各標準化団体(例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、3GPP2(3rd Generation Partnership Project 2)、IEEE802.16標準化団体など)で新しい無線システムの標準規格が検討されている。例えば、第3世代(3G)セルラシステムの後継システムとして、LTE(Long Term Evolution:正式名称は「Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA)」である)やUMB(Ultra Mobile Broadband)といった、次世代のセルラシステム(3.9Gセルラシステムとも呼ばれる)が検討されている。さらには、3.9Gセルラシステムの進化系である、IMT−Advancedシステム(4Gセルラシステムとも呼ばれる)が検討されている。
それらの検討されている無線システムの中には、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)方式を採用するものがある。例えば、LTE、UMB、WiMAX、さらには現在、4Gセルラシステム向けに検討されている、LTE−AdvancedやIEEE802.16mなどである。
OFDMA方式を使用する無線システム(以下、OFDMAシステムと称する)では、利用可能な周波数帯域内の複数のサブキャリアを移動端末に割り当てることができる。また、その割当内容は時間とともに変更することができる。したがって、一般的に、OFDMAシステムでは、周波数成分と時間成分から成る二次元的な無線リソースを用いて、柔軟に、無線リソースの割当を行うことができる。
また、3.9Gセルラシステムや4Gセルラシステムでは、従来の3Gシステムに比べて利用可能な周波数帯域幅が広くなっていること、さらにOFDMA方式に加えてMIMO(Multiple-Input-Multiple-Output)などの技術を用いることによって、高速データ伝送サービスを提供したり、遅延の少ないアプリケーションを運用したりすることができるようになっている。この特徴を生かすことにより、例えば3.9Gシステムでは、QoS(Quality of Service)を考慮した各種サービスを展開することが可能である(例えば、非特許文献1参照)。そして、4Gセルラシステムでは、3.9Gセルラシステム以上に広帯域となるため、既存のサービスにはない新たなサービスを提供することができると期待されている。
特許文献1等の従来の無線リソース割当技術では、テレビ電話やVoIP(Voice over IP)などのリアルタイム系アプリケーションで要求されるQoSを満足させるために、リアルタイム系アプリケーションによって送信されるパケットの遅延時間の制限を守るようにしている。これは、一般にリアルタイム系アプリケーションでは、パケットの伝送遅延時間の制限(以下、遅延デッドラインと称する)を超えたパケットは無用となり破棄されるためである。
一方、非リアルタイム系アプリケーション(例えば、ファイルダウンロード、ホームページ閲覧、電子メール送受信)を対象にしたQoS制御技術として、例えば非特許文献2では、QCI(QoS Class Identifier)と呼ばれるQoSを定義するクラスを規定し、非リアルタイム系アプリケーションに対しても、物理層の無線パケットにおける遅延デッドラインを定義することが可能になっている。
また、既存のセルラシステムでは、非リアルタイム系アプリケーションについてはベストエフォート型サービスという位置付けであってその無線リソース割当方法は、まずリアルタイム系アプリケーションなどに優先的に割り当ててから、可能な限り割り当てるというものである。但し、ユーザ間の公平性を確保するため、既存のセルラシステムでは、非リアルタイム系アプリケーションについては、プロポーショナルフェアネス(Proportional Fairness)と呼ばれる割当アルゴリズム(例えば、非特許文献4,5参照)を適用している。
特開2008−252514号公報
しかし、上述した従来の無線リソース割当技術では、以下に示すような課題がある。
(1)無線システムが複雑化するにつれて無線リソース割当問題も複雑になるが、従来のプロポーショナルフェアネスなどによるヒューリスティック型の無線リソース割当方法では、無線リソース割当問題の最適解を求めることが困難になってきている。
(2)非リアルタイム系アプリケーションはリアルタイム系アプリケーションよりも無線リソース割当の優先度が低いため、リアルタイム系アプリケーションのトラヒックの負荷があまりに大きいと、非リアルタイム系アプリケーションに対する無線リソース割当が行われない事象が発生し、非リアルタイム系アプリケーションを使用しているユーザの満足度が下がる。
(3)従来の無線リソース割当方法で参照する情報は物理層又はデータリンク層の情報のみであり、アプリケーションの視点を考慮した無線リソース割当を行うことができない。例えば、非特許文献2におけるQCIの仕組みでは、QCIはアプリケーションごとに定義できるが、ユーザの挙動や環境、また、アプリケーションの状況(たとえば、緊急の度合い)を考慮した、遅延デッドラインを扱うことはできない。このため、アプリケーションを利用するユーザの満足度を的確に上げることが難しい。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、無線リソース割当問題において、非リアルタイム系アプリケーション及びリアルタイム系アプリケーションの両方を扱うと共に、ユーザ又はアプリケーションの視点で満足度を最大化する最適解を求めることのできる無線リソース割当装置、無線リソース割当方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る無線リソース割当装置は、各端末が自己に割り当てられた無線リソースを使用して基地局と無線通信する無線システムにおける無線リソース割当装置において、各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得する情報取得手段と、前記要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行う第1の無線リソース割当手段と、前記第1の無線リソース割当手段で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行う第2の無線リソース割当手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る無線リソース割当装置においては、前記要求条件に基づいた要求転送速度に対する、無線リソース割当によって得られる転送速度の割合によって、満足度関数の値を算出する満足度関数演算手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る無線リソース割当装置においては、前記要求条件に基づいた要求転送速度に対する、無線リソース割当によって得られる転送速度と微小値の和の割合によって、満足度関数の値を算出する満足度関数演算手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る無線リソース割当装置においては、送信すべき情報量の初期値と送信すべき情報量の残りとの比率をもとにして満足度関数の値を算出する満足度関数演算手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る無線リソース割当装置においては、前記満足度関数演算手段は、遅延デッドラインまでの残り時間の割合をさらに加味して満足度関数の値を算出することを特徴とする。
本発明に係る無線リソース割当装置においては、前記情報取得手段は、各端末のサービス毎に前記要求条件を取得することを特徴とする。
本発明に係る無線リソース割当方法は、各端末が自己に割り当てられた無線リソースを使用して基地局と無線通信する無線システムにおける無線リソース割当方法であって、各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得するステップと、前記要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行うステップと、未割当として残っている余剰無線リソースがあるか判断するステップと、前記無線リソース割当で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行うステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、各端末が自己に割り当てられた無線リソースを使用して基地局と無線通信する無線システムにおける無線リソース割当処理を行うためのコンピュータプログラムであって、各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得するステップと、前記要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行うステップと、未割当として残っている余剰無線リソースがあるか判断するステップと、前記無線リソース割当で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行うステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
これにより、前述の無線リソース割当装置がコンピュータを利用して実現できるようになる。
本発明によれば、無線リソース割当問題において、非リアルタイム系アプリケーション及びリアルタイム系アプリケーションの両方を扱うと共に、ユーザ又はアプリケーションの視点で満足度を最大化する最適解を求めることができるという効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る無線スケジューラ1の構成を示すブロック図である。 同実施形態に係る無線リソースの構成を示す概念図である。 同実施形態に係る無線システムのプロトコルスタックを示す図である。 図1に示す無線リソース割当部3の処理手順を示すフローチャートである。 要求転送速度Rij(t)を説明するための概念図である。 LTEシステムの下りリンクにおけるRB割当規則「Resource Allocation Type 0」を説明するための概念図である。 LTEシステムの下りリンクにおけるRB割当規則「Resource Allocation Type 1」を説明するための概念図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る無線スケジューラ1の構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る無線リソースの構成を示す概念図である。図3は、本実施形態に係る無線システムのプロトコルスタックを示す図である。
まず図2を参照して、本実施形態に係る無線リソースの構成を説明する。図2に示す無線リソースは、OFDMAシステムのものであり、一定の周波数帯域幅と一定の時間幅を有するリソースブロック(RB)から構成される。
例えば、非特許文献2では、図2に示す無線フレームのことをサブフレーム(Sub-frame)と呼び、サブフレームの長さは1ミリ秒である。また、RBは、12個のサブキャリアから構成される180kHzの周波数帯域幅と1個のサブフレームの時間幅を有する。セルラシステムの基地局は、サブフレーム毎に、各RBに割り当てるユーザ端末(User Equipment:UE)を決定する。
次に図3を参照して、本実施形態に係る無線システムの構成を説明する。図3において、無線システムは、基地局と、基地局に無線接続する端末とを有する。基地局は、本実施形態に係る無線スケジューラ1を有する。端末及びサーバは、物理層からアプリケーション層までを有する。基地局は、物理層からデータリンク層までを有する。ゲートウェイは、物理層からIP層までを有する。
端末とサーバは、アプリケーション通信を行う。アプリケーションデータが格納されたパケット(TCP/IPパケット)は、基地局(物理層、データリンク層)及びゲートウェイ(物理層、データリンク層、IP層)を介して、端末とサーバ間で送受される。
端末は、セッション毎に、サーバ間で送受するパケットの伝送遅延に関する要求条件を基地局へ送信する。セッションは、IPアドレスとポート番号の組み合わせによって一意に特定される、サービスを指す。パケットの伝送遅延に関する要求条件としては、例えば、遅延デッドライン、スループットなどが挙げられる。本実施形態では、パケットの伝送遅延に関する要求条件として、遅延デッドラインを用いる。あるサービスにおける遅延デッドラインは、当該サービスのパケット群が送信元から宛先へ送達完了するまでの期限を表す。例えば、端末がサーバからファイルをダウンロードするサービスを行う場合、該サービスの開始時刻から所定時間以内に端末が当該ファイルを受信すること、を遅延デッドラインとして要求する。
遅延デッドラインは、端末からデータリンク層のデータとして基地局へ送られる。具体的には、セルラシステムのシグナリングプロトコルにおいて遅延デッドラインを伝達するための遅延デッドライン伝達メッセージを設け、物理層の無線リソースを使用して遅延デッドライン伝達メッセージを端末から基地局へ送信する。基地局では、物理層を介してデータリンク層で遅延デッドライン伝達メッセージを受信し、受信した遅延デッドライン伝達メッセージを無線スケジューラ1へ渡す。
また、端末は、無線チャネル品質情報(Channel Quality Indicator:CQI)など、物理層及びデータリンク層の情報を基地局へ送信する。
次に図1を参照して、本実施形態に係る無線スケジューラ1の構成を説明する。図1において、無線スケジューラ1は、入力情報取得部2と無線リソース割当部3と割当結果通知部4と統計情報作成部5を有する。
入力情報取得部2は、無線回線品質情報と無線リソース割当における各種パラメータを取得する。無線回線品質情報としては、例えば、端末のアクティブ情報(Active/Inactive)、端末の性能情報(Capability)、CQI、SINR(Signal-to-Interference and Noise Ratio)、IoT(Interference over Thermal)、MIMO用のRI(Rank Indicator)やPMI(Preferred Matrix Indicator)などである。無線リソース割当における各種パラメータとしては、例えば、システム情報(周波数帯域幅、RB当たりのサブキャリア数、無線フレーム長、制御チャネルに使用する無線リソース領域など)、QCIごとの要求性能条件、ハンドオーバー閾値などである。また、入力情報取得部2は、統計情報作成部5から、過去の無線リソース割当の統計情報を取得する。入力情報取得部2は、取得した情報を無線リソース割当部3へ渡す。
無線リソース割当部3は、入力情報取得部2から受け取った情報を用いて、無線リソースの割当を行う。割当結果通知部4は、無線リソース割当部3による無線リソース割当結果をシステムの仕様に沿ったフォーマットの無線リソース割当データに変換し、無線リソース割当データを必要とする基地局内の各部へ出力する。統計情報作成部5は、無線リソース割当部3による無線リソース割当結果の統計情報を作成する。
次に、本実施形態に係る無線リソース割当部3の動作を説明する。図4は、無線リソース割当部3の処理手順を示すフローチャートである。図4において、無線リソース割当部3は、第1の無線リソース割当処理(S2)と第2の無線リソース割当処理(S4)の2段階で無線リソースの割当を行う。
まず、第1、第2の無線リソース割当処理で使用する変数を定義する。
i:端末の識別子(UE_ID)。端末(i)は、UE_IDがiである端末を指す。
j:サービスの識別子(サービスID)。サービス(j)は、サービスIDがjであるサービスを指す。
k:RBの識別子(RB_ID)。RB(k)は、RB_IDがkであるRBを指す。
t:無線フレームの識別子(無線フレームID)。無線フレーム(t)は、無線フレームIDがtである無線フレームを指す。本実施形態では、tは、無線フレームが送信される時刻とする。
RB:無線システムで使用可能なRBの総数。
ijk(t):無線フレーム(t)において、端末(i)のサービス(j)にRB(k)を割り当てるか否かを示すフラグ(割り当てる場合は1、割り当てない場合は0)。
ij(t):無線フレーム(t)における端末(i)のサービス(j)の満足度関数。
なお、満足度関数Sij(t)は、ユーザ又はアプリケーションの視点での満足度を表すものである。満足度関数Sij(t)の詳細は後述する。
以下、図4を参照して、無線リソース割当部3の動作を説明する。
ステップS1:入力情報取得部2から各種情報を入力する。
ステップS2:第1の無線リソース割当処理を行う。第1の無線リソース割当処理では、ユーザ間の公平性を保つため、満足度関数Sij(t)の最小値を最大化するように、RBの割当を行う。具体的には、次式(1)から(4)で表される0−1整数計画問題を解く。この計画問題の解法については、公知手法である分枝限定法を利用することができる。
Figure 2010206316
なお、式(1),(2)は、次式と等しい。
Figure 2010206316
この第1の無線リソース割当処理によって、特定の端末やサービスにRBの割当が集中することを避けると共に、最低限の満足度を共有化することが可能となる。
ステップS3:ステップS2で割り当てたRBの総数と、無線システムで使用可能なRBの総数NRBとを比較し、未割当として残っているRB(余剰無線リソース)があるか判断する。余剰無線リソースがない場合は図4の処理を終了する。一方、余剰無線リソースがある場合はステップS4に進み、第2の無線リソース割当処理を行う。
ステップS4:第2の無線リソース割当処理を行う。第2の無線リソース割当処理では、第1の無線リソース割当処理(S2)の結果によるユーザ間の公平性を保ちながら、満足度向上のため、余剰無線リソースの割当を行ってユーザの満足度の総和を最大化する。具体的には、次式(5),(3),(4),(6)で表される0−1整数計画問題を解く。この計画問題の解法については、公知手法である分枝限定法を利用することができる。
Figure 2010206316
第2の無線リソース割当処理(S4)では、式(6)に示すように、第1の無線リソース割当処理(S2)で求められた最低の満足度sを保つことを条件に、全体の満足度を最大化している。
無線リソース割当部3は、第1の無線リソース割当処理(S2)の割当結果(xijk(t))と第2の無線リソース割当処理(S4)の割当結果(xijk(t))を出力する。
なお、上記式(2),(6)を次式(2’),(6’)に変更することも可能である。
Figure 2010206316
式(2),(6)を使用する場合は、各端末のサービス毎に満足度関数Sij(t)の最小値を最大化することになる。一方、式(2’),(6’)を使用する場合は、サービスの区別なしで端末毎に満足度関数Sij(t)の最小値を最大化することになる。
次に、本実施形態に係る満足度関数Sij(t)の実施例を順次説明する。
まず、満足度関数Sij(t)の実施例で使用する変数を定義する。
ij:端末(i)のサービス(j)の遅延デッドライン。
ij(t):無線フレーム(t)において端末(i)のサービス(j)に割り当てられるRBを用いて得られる転送速度(ビットレート)。Aij(t)は次式で算出される。Aij(t)は、RBの割当状況の変化に伴って更新される。
Figure 2010206316
但し、WはRB当たりの周波数帯域幅である。Eij(t)は、無線フレーム(t)において端末(i)のサービス(j)に割り当てられるRB(k)の集合によって決まる周波数利用効率(ビットレート/Hz)である。なお、該RB(k)の集合の総数Zは次式で表される。
Figure 2010206316
ij(t):無線フレーム(t)における端末(i)のサービス(j)の要求転送速度(要求ビットレート)。Rij(t)は次式で算出される。Rij(t)は、図5に示されるように、無線リソースの割当時刻の経過に伴って更新される。
Figure 2010206316
但し、Qij(t)は無線フレーム(t)において端末(i)のサービス(j)の未送信として残っている情報量(ビット)である。tは端末(i)のサービス(j)の送信すべき情報に係る転送要求開始時刻である。Qij(t)は、時刻tにおいて、端末(i)のサービス(j)の送信すべき情報量の初期値(ビット)である。qij(t)は無線フレーム(t)までに既に送信完了した情報量(ビット)である。
ij(t):無線フレーム(t)における端末(i)のサービス(j)の満足度関数。
実施例1では、満足度関数Sij(t)を次式で表す。
Figure 2010206316
実施例1では、上式で示されるように、送信すべき情報量を遅延デッドラインまでに送信完了するために必要な要求転送速度Rij(t)に対する、無線リソース割当によって得られる転送速度Aij(t)の割合によって、満足度関数Sij(t)を定義する。Aij(t)はRBの割当フラグxijk(t)の関数であるので、RBの割当の経過に応じて、満足度関数Sij(t)の値が変化する。
実施例1で満足度関数Sij(t)に転送速度を使用したのは、「送信すべき残りの情報量が遅延デッドラインまでに送信完了するか?」ということを主眼に置いていることに起因する。これは、「送信すべき残りの情報量が遅延デッドラインまでに送信完了するか?」ということは、つまり、「転送速度が、送信すべき残りの情報量を遅延デッドラインまでの残り時間で割って得られる要求転送速度を満足するか?」という問題に置き換えることができるからである。
実施例2では、満足度関数Sij(t)を次式で表す。
Figure 2010206316
但し、εは定数(微小値)である。
実施例2では、上式で示されるように、実施例1に改良を加えたものである。実施例1の場合、端末(i)のサービス(j)に割り当てられるRBが存在しない(つまり、割り当てられるRBの数が0となる)と、「Aij(t)=0」となって「Sij(t)=0」となる。そのような端末(i)のサービス(j)の組(i,j)が複数存在する場合、それらの組(i,j)の満足度関数Sij(t)の値は要求転送速度Rij(t)の大小にかかわらず一律に0となるので、割り当てられるRBが存在しないと要求転送速度Rij(t)の異なる組(i,j)であっても同等に扱われることになる。このような事象を避けるために、実施例2では、微小な値εを実施例1の満足度関数Sij(t)の式の分子に加えている。これにより、割り当てられるRBが存在しないために「Aij(t)=0」となっても、満足度関数Sij(t)の値は要求転送速度Rij(t)応じて異なることになる。
実施例3では、満足度関数Sij(t)を次式で表す。
Figure 2010206316
上述の実施例1,2では、送信すべき情報量を遅延デッドラインまでに送信完了することを主眼においているが、実施例3では、さらに、遅延デッドライン以前のできる限り早い時点で送信完了することを考慮する。これは、ユーザにとっては、遅延デッドライン以前のできる限り早い時点で送信完了したほうが望ましいと思われるからである。
実施例4では、満足度関数Sij(t)を次式で表す。
Figure 2010206316
又は、
Figure 2010206316
実施例4では、送信すべき情報量の初期値と送信すべき情報量の残りとの比率をもとにして満足度関数Sij(t)を定義する。これは、送信すべき情報量の残りが少ないほど、ユーザ満足度の向上につながることを想定している。
なお、上述の実施例1から4では、単純な四則演算を用いて満足度関数を定義したが、満足度の度合いを調整するために、指数関数等の高度な関数を用いて満足度関数を定義してもよい。さらに、満足度を表すそれぞれの項に対して、重み係数で重み付けするようにしてもよい。
上述の実施形態によれば、無線リソース割当問題において、非リアルタイム系アプリケーション及びリアルタイム系アプリケーションの両方を扱うと共に、ユーザ又はアプリケーションの視点で満足度を最大化する最適解を求めることができるようになる。これにより、非リアルタイム系トラヒックについても、ユーザの満足度を考慮しながら無線リソースを割り当てることが可能となる。また、ユーザ間の公平性についても、物理層やデータリンク層での公平性ではなく、アプリケーションの観点での公平性を確保しながら、ユーザの満足度を的確に向上させることが可能となる。また、プロポーショナルフェアネス型割当手法などのヒューリスティックアルゴリズムとは異なり、最適問題定義式に従い、最適解を得ることができるようになる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、本発明はパケット交換型の無線アクセスシステムに適用可能である。
また、上述の実施形態を非特許文献2,3で想定しているLTE方式の無線システム(以下、LTEシステムと称する)に応用することも可能である。この応用例を以下に説明する。
まず、LTEシステムの上りリンク(端末から基地局方向のリンク)では、SC−FDMA(Single Carrier FDMA)と呼ばれるシングルキャリア伝送方式を採用しており、端末が送信するときは連続するRBを使用することが規定されている。したがって、基地局が上りリンクの無線リソース割当を行う場合には、その規定を守る必要がある。このために、上述の図4のステップS2,S4において、次式(7),(8)を制約条件に追加する。
Figure 2010206316
但し、Bij(t)は、無線フレーム(t)における端末(i)のサービス(j)の要求転送速度Rij(t)を達成するために必要なRBの数である。Bij(t)は、次式で算出される。
Figure 2010206316
なお、上式(7),(8)の制約条件の追加は、LTEシステムの下りリンク(基地局から端末方向のリンク)におけるRB割当規則「Resource Allocation Type 2」に対しても適用可能である。
また、LTEシステムの下りリンクにおけるRB割当規則「Resource Allocation Type 0」(図6参照)では、割当単位がRBグループ(RBG)であるので、割当単位をRBGに変更すれば適用可能となる。
さらに、LTEシステムの下りリンクにおけるRB割当規則「Resource Allocation Type 1」(図7参照)では、「Subset」と呼ばれるRBの割当領域があらかじめ定められている。このため、上述の図4のステップS2,S4において、上述の式(7),(8)ではなく、次式(9)を制約条件に追加する。
Figure 2010206316
これにより、LTEシステムに対して上述の実施形態を応用することができるようになるので、SC−FDMAやRB割当規則を考慮した無線リソース割当を行うことが可能になる。
また、図4に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、無線リソース割当処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1…無線スケジューラ、2…入力情報取得部、3…無線リソース割当部、4…割当結果通知部、5…統計情報作成部

Claims (8)

  1. 各端末が自己に割り当てられた無線リソースを使用して基地局と無線通信する無線システムにおける無線リソース割当装置において、
    各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得する情報取得手段と、
    前記要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行う第1の無線リソース割当手段と、
    前記第1の無線リソース割当手段で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行う第2の無線リソース割当手段と、
    を備えたことを特徴とする無線リソース割当装置。
  2. 前記要求条件に基づいた要求転送速度に対する、無線リソース割当によって得られる転送速度の割合によって、満足度関数の値を算出する満足度関数演算手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線リソース割当装置。
  3. 前記要求条件に基づいた要求転送速度に対する、無線リソース割当によって得られる転送速度と微小値の和の割合によって、満足度関数の値を算出する満足度関数演算手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線リソース割当装置。
  4. 送信すべき情報量の初期値と送信すべき情報量の残りとの比率をもとにして満足度関数の値を算出する満足度関数演算手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線リソース割当装置。
  5. 前記満足度関数演算手段は、遅延デッドラインまでの残り時間の割合をさらに加味して満足度関数の値を算出することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の無線リソース割当装置。
  6. 前記情報取得手段は、各端末のサービス毎に前記要求条件を取得することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の無線リソース割当装置。
  7. 各端末が自己に割り当てられた無線リソースを使用して基地局と無線通信する無線システムにおける無線リソース割当方法であって、
    各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得するステップと、
    前記要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行うステップと、
    未割当として残っている余剰無線リソースがあるか判断するステップと、
    前記無線リソース割当で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行うステップと、
    を含むことを特徴とする無線リソース割当方法。
  8. 各端末が自己に割り当てられた無線リソースを使用して基地局と無線通信する無線システムにおける無線リソース割当処理を行うためのコンピュータプログラムであって、
    各端末から、アプリケーションデータが格納されたパケットの伝送遅延に関する要求条件を取得するステップと、
    前記要求条件に関する満足度を表す満足度関数の最小値を最大化するように、無線リソースの割当を行うステップと、
    未割当として残っている余剰無線リソースがあるか判断するステップと、
    前記無線リソース割当で求められた最低の満足度を維持しながら、余剰無線リソースの割当を行うステップと、
    をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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