JP2010205689A - ヒータ装置および恒温装置 - Google Patents

ヒータ装置および恒温装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010205689A
JP2010205689A JP2009052832A JP2009052832A JP2010205689A JP 2010205689 A JP2010205689 A JP 2010205689A JP 2009052832 A JP2009052832 A JP 2009052832A JP 2009052832 A JP2009052832 A JP 2009052832A JP 2010205689 A JP2010205689 A JP 2010205689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
heaters
temperature
voltage value
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009052832A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Fukuda
充浩 福田
Hiroaki Kase
広明 加瀬
Masami Taura
方三 田浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009052832A priority Critical patent/JP2010205689A/ja
Publication of JP2010205689A publication Critical patent/JP2010205689A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Direct Air Heating By Heater Or Combustion Gas (AREA)

Abstract

【課題】複数のヒータへの通電制御において、電源電圧の切換えに伴い、前記ヒータの発熱量に変化が生じ、これに起因してヒータの劣化が進行し、ヒータの寿命が短縮されていた。
【解決手段】電源の電圧値に応じて複数のヒータ3、4への通電経路を変更することにより、電源1の電圧値が変わった場合であっても、前記各ヒータ3、4の消費電力および前記各ヒータ3、4の発熱に伴う熱応力を略一定にし、この応力等に起因した各ヒータ3、4の劣化の進行を抑制してヒータ3、4の長寿命化をはかる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のヒータを具備し、電源の電圧値に応じて前記各ヒータへの通電系統を切換えるヒータ装置、およびそのヒータ装置を熱源とする恒温装置に関するものである。
従来、電源電圧の変動に伴い、ヒータへの通電を制御する構成として、複数のヒータを具備し、電源電圧の変動に伴って前記ヒータの通電回路を、複数のヒータが直列接続となる回路、あるいは複数のヒータが並列接続となる回路に切換える構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる構成は、電源となる電気二重層コンデンサの放電電圧が開始された状態において、ヒータの温度を検出し、放電開始前の温度との比較において、電気ヒータの温度上昇がない場合でも、電気二重層コンデンサの端子電圧の低下に合せて強制的にヒータの抵抗値を下げ、電気二重層コンデンサから定電力放電に近い放電を実現させるものである。
また、他の通電制御として、前記ヒータに電力を供給するバッテリーの出力電圧を検出するバッテリー電圧検出手段を備え、前記電力供給制御手段により、前記バッテリーの出力電圧に応じて前記ヒータに供給する電気信号のデューティ比を制御することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−069593号公報 特開2005−002814号公報
しかしながら上記特許文献1の制御構成は、ヒータに対する電力供給元が、交流電源のみ、蓄電装置のみ、交流電源と蓄電装置との並列接続、交流電源と蓄電装置の直列接続と選択可能であるため、ヒータに印加される電圧値は、電源の選択状態によって異なる制御構成である。
したがって、通電状態にあるヒータは、大幅に異なる電圧値が印加されることとなり、この電圧値の変化に伴ってヒータの発熱量も変化する。これに伴い、ヒータにかかる熱応力も安定し難く、これに起因してヒータは劣化が進み易い条件にあり、ヒータの長寿命化をはかることが困難であった。
また、上記特許文献2の制御構成は、デューティ制御を行なうにあたり、一定時間当たりの消費電力を一定とすることはできるものの、単位時間で区切ると100%の通電と0%(OFF)とを組合せた制御である。
したがって、ヒータは熱応力が断続的に作用した状態となっており、この断続的な熱応力に伴う劣化が進行し、寿命を縮めるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、電源電圧が異なる場合であっても、それぞれのヒータに印加される電圧を一定の範囲に維持し、ヒータにかかる熱応力を安定させ、ヒータの長寿命化を可能とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、電源の電圧値に応じて複数のヒータへの通電回路を形成し、前記電源の電圧値が異なる場合であっても前記各ヒータに印加される電圧値を所定の範囲内とし、前記各ヒータの消費電力を略一定にして、特定のヒータに突出した電圧値が印加されないようにしたものである。
したがって、通電時における各ヒータには、電源の電圧値が異なる場合であっても略同じ値の電流が流れ、その結果、消費電力を略一様とすることができ、各ヒータに作用する熱応力も一様化でき、ヒータの劣化の進行を抑制することができる。
本発明のヒータ装置は、電圧値が異なる電源に接続された場合であっても、特定のヒータに突出した電圧値が印加されることもなく、複数のヒータの発熱を略一様にして前記発熱に伴う各ヒータへの熱応力作用を安定させることができる。
したがって、前記熱応力に起因したヒータの劣化の進行を抑制することができ、前記ヒータの寿命を長期化することができる。
さらに、前記ヒータへの通電が所定時間連続通電状態にある場合、一時的に該ヒータへの通電を停止するため、万が一前記温度検出手段系統に故障が発生した場合であっても、安全性を確保することができる。
また、本発明の恒温装置は、ヒータ装置の長寿命化に伴い、長期に亘って高い信頼性を発揮することができ、さらに安定した温度管理が可能となり、恒温装置の信頼性、および安全性を高めることができる。
請求項1に記載の発明は、電源の電圧値を検出する電圧検出手段と、直流電圧が印加される複数のヒータと、前記複数のヒータ周辺の熱媒体温度を検出する温度検出手段と、前記電圧検出手段によって検出された電圧値と前記温度検出手段による検出温度値が共に所定の範囲内の場合に前記複数のヒータへの通電を可能とする制御手段を具備し、さらに、前記制御手段に、前記複数のヒータにおける前記電源の駆動極側および基準極側に接続され、かつ前記電圧検出手段によって検出された電圧値が所定値以上の場合に前記複数のヒータを直列接続系統とし、前記検出された電圧値が所定値以下の場合に前記複数のヒータを並列接続系統とする切換え手段と、前記複数のヒータへの通電が所定時間連続した場合に、前記温度検出手段の検出温度にかかわりなく前記複数のヒータへの通電を一時的に停止するタイマー手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記電源の電圧値と前記検出温度値が共に所定の範囲内の場合に前記複数のヒータへの通電を可能とするため、過剰な電圧値の印加による前記各ヒータの破損等が防止でき、また不要な各ヒータへの通電を防止して消費電力を抑制することができる。
また、印加される電圧値に応じて前記複数のヒータを、直列接続系統と並列接続系統に切換えるため、特定のヒータに突出した電流が流れることもなく、各ヒータの発熱を所定の範囲で安定させることができる。その結果、前記各ヒータに過剰な熱応力が作用することも抑制でき、これに起因する各ヒータの劣化の進行を抑制し、各ヒータの寿命を長期化することができる。
さらに、前記複数のヒータへの通電が所定時間連続通電状態にある場合、一時的に各ヒータへの通電を停止するため、万が一前記温度検出手段系統に故障が発生した場合であっても、安全性を確保することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基準極側に接続された切換え手段を、前記駆動極側に接続された切換え手段よりも先に動作させて基準極側を通電可能な状態にし、その後に前記駆動極側に接続された切換え手段を動作させて前記複数のヒータへの通電を行うようにしたものである。
かかることにより、前記複数のヒータへの通電に際し、駆動極と基準極の通電に時差を設けて基準極の回路が形成された後に電圧が印加されるため、正規の回路への通電が安定して行え、誤動作を抑制して信頼性を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記電圧検出手段によって前記電源電圧の切換わりを検出したとき、前記複数のヒータへの通電を一旦遮断し、その後前記複数のヒータを、切換えられた電圧値に対応する接続系統に切換える制御を行なうようにしたものである。
かかる構成とすることにより、ヒータの切換え動作が確実なものとなり、ヒータ装置の信頼性を高めることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記複数のヒータに印加される電圧値の切換わりに伴い、前記複数のヒータの接続が直列接続系統あるいは並列接続系統に切換わった場合であっても、前記複数のヒータに印加される電圧値が略同電圧値となるようにしたものである。
かかる構成とすることにより、前記各ヒータの通電状態は、接続形態にかかわらず、いずれも略同電圧値が印加されることとなり、前記各ヒータの発熱に伴う劣化を略一様化させることができる。
したがって、特定のヒータの劣化促進に伴うヒータ装置の保守、交換等が短期化されることも抑制でき、ヒータ装置の稼動期間を長期化することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記切換え手段を、接点式リレーまたは半導体リレーより構成したものである。
かかる構成とすることにより、前記各ヒータの接続系統の切換えに伴う消費電力を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、前記各ヒータの定格を、同一としたものである。
かかる構成とすることにより、前記各ヒータに印加される電圧値を同じとすることが容易となり、そのための回路構成も簡素化し易く、さらに、前記各ヒータの発熱量を同じ発熱量に統一し、各ヒータの劣化の進行も統一することができる。
請求項7に記載の発明は、制御機器等を格納する空間を具備した本体の前記空間内に、前記空間内を所定の温度に維持する温度制御装置および前記空間内の空気を循環させる送風手段を設け、前記温度制御装置の熱源に、請求項1から6のいずれか一項に記載のヒータ装置を用いた恒温装置である。
かかることにより、長期に亘るヒータ装置の稼動による恒温制御が可能となり、恒温装置の付加価値および信頼性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるヒータ装置の機能構成を示すブロック回路図である。図2は、同ヒータ装置の動作内容を示すフローチャートである。なお、本実施の形態1においては、便宜上、電源に24V(ボルト)または48V(ボルト)の直流電源が用いられる場合とし、また、ヒータについては、同じ定格値のヒータを二本具備した構成を例に説明する。さらに、前記電源の電圧値24V、48Vが、若干の変動を含む電圧値であることはいうまでもない。
図1において、ヒータ装置は、電源1から供給される電圧値を検出する電圧検出手段2と、後述する第一ヒータ3と第二ヒータ4が配置された周辺の空気温度(熱媒体温度)を検出する温度検出手段5と、電圧検出手段2による検出信号、および温度検出手段5による検出信号を入力し、第一、第二の各ヒータ3、4における通電回路の形成と第一、第二の各ヒータ3、4への通電を制御する通電制御手段6と、通電制御手段6の信号により、第一、第二の各ヒータ3、4が直列接続(直列接続系統)、あるいは並列接続(並列接続系統)となる回路に切換え形成する切換え手段7と、切換え手段7の切換え動作に数マイクロ秒(数μ秒)程度の時差を形成する時差出力手段8と、第一、第二の各ヒータ3、4の連続通電時間を計測し、所定時間にわたって連続通電された場合に通電制御手段6へ信号を出力するタイマー手段9を具備している。
ここで、切換え手段7は、第一、第二の各ヒータ3、4を挟むように接続されており、換言すると、電源1の駆動極(プラス極)側と基準極(マイナス極)側にそれぞれ接続されている。この切換え手段7は、電流の導通状態、非導通状態を形成する、所謂スイッチング機能を具備しており、非導通状態にある場合は、第一、第二の各ヒータ3、4の通電が停止された状態を形成する。
また、時差出力手段8は、直列接続、あるいは並列接続状態にある第一、第二の各ヒータ3、4への通電に際し、電源1の基準極側に接続された切換え手段7を電源1の駆動極側に接続された切換え手段7よりも先に動作させ、通電可能な状態を形成する。
上記構成において、図2を参照しながらヒータ装置における主要な動作の概要について説明する。
ヒータ装置は、上述の如く直流の電源1に接続され、動作することを基調としているもので、初期動作として電圧検出手段2によって電源1より印加される電圧値を検出し、その信号を入力して通電制御手段6が、その電圧値が設定範囲(24Vから48V)内の値であるか否かを検出する(Step1)。
検出した電圧値が設定した範囲外の場合は、Step2へ移行し、切換え手段7が動作してヒータ3、4への通電を行わないように回路を形成する。また後述するタイマー手段9の動作をリセット(カウントクリア)する(Step3)。そして、Step4でStep2の処理(ヒータ通電OFF)が、後述するStep7の処理(電圧値の変更検知)またはStep12の処理(タイマーカウントup)に伴うものか否かを判定し、Step7の処理またはStep12の処理に伴う場合は、後で詳述するStep5およびStep6にてヒータ3、4への通電を所定時間強制的に停止するリセットカウント(時間計測)を行い、そのリセットカウントを終了した時点でヒータ装置の動作を可能にし(Step6)、これにより、第一、第二の各ヒータ3、4への通電が可能となる一つの条件が形成される。また、Step4の処理がStep7の処理またはStep12の処理に伴わないと判断した場合、すなわち、Step1の処理または後述するStep8の処理に伴う場合は、図2には記載していないが適宜設定された待機時間(例えば、数秒)経過後にStep1へ戻る。
一方、印加された電圧値が設定範囲内の場合、Step7へ移行し、例えば、48Vから24Vというように電源1の電圧値に変更があったか否かを判定する。このとき、電圧値に変更がなければStep8へ移行するが、電圧値に変更があればStep2へ移行し、上述のStep2からStep6の処理が行われ、第一、第二の各ヒータ3、4の通電は、一旦停止される。この通電停止時間は、第一、第二の各ヒータ3、4への再通電に際し、支障がないと判断される長さであればよく、適宜設定するものである。
そして、Step7において、電源1の電圧値に変更がないことを確認すると、Step8へ移行する。ここでは、温度検出手段5の信号に基づき、通電制御手段6が、第一、第二の各ヒータ3、4への通電を行うか否かを判定する。ここで、第一、第二の各ヒータ3、4周辺の空気温度(熱媒体温度)、所謂ヒータ装置を設置した環境温度が予め設定した温度よりも高い場合は、第一、第二の各ヒータ3、4への通電が不要であると判断し、前述の如くStep2、3、4、5、6へ移行する。
また、温度検出手段5の信号に基づき、通電制御手段6が、第一、第二の各ヒータ3、4への通電が必要と判定した場合は、Step9へ移行し、第一、第二の各ヒータ3、4の接続系統を直列接続とするか並列接続とするかを判定(選択・決定)する。換言すると、ここでは、印加された電源1の電圧値が24V(低い)、または48V(高い)かを判定する。
なお、Step1において先に温度検出手段5による温度判定を行い、Step7、Step8において電源1の電圧値の判定、および電源1の電圧値の変更有無を判定するようにすることも可能であることは、当業者であれば容易に理解できるところである。
Step9において、電源1の電圧値が48Vであると判定された場合は、Step10へ移行し、切換え手段7がそれぞれ動作して電源1による電流が、第一、第二の各ヒータ3、4を直列に流れるように回路が形成される。また、電源1の電圧値が24Vであると判定された場合は、Step11へ移行し、切換え手段7がそれぞれ動作して電源1による電流が第一、第二の各ヒータ3、4を並列に流れるように回路が形成される。
ここで、本実施の形態1においては、便宜上電源1の電圧値が48Vの場合として説明する。したがって、第一、第二の各ヒータ3、4は、直列に接続された回路構成に形成される。
そして、Step12へ移行し、タイマー手段9による計測時間の状況を確認する。この場合は、初期の動作であり、タイマー手段9は時間計測を行っていないため、Step13からStep14へ移行する。
すなわち、Step13では、タイマー手段9が時間の計測を開始し、タイマー手段9が時間計測を行っている状態でStep14へ移行する。
Step14では、第一、第二の各ヒータ3、4へ通電が行われる。この通電状態は、Step9での判定結果に基づく直列回路状態(Step10)での通電となる。
この第一、第二の各ヒータ3、4への通電は、時差出力手段8により、電源1の基準極側に接続された切換え手段7が、電源1の駆動極側に接続された切換え手段7よりも先に動作して通電可能な状態に形成された状態で行われる。すなわち、電源1の駆動極側に接続された切換え手段7が動作することによって第一、第二の各ヒータ3、4への通電が開始される。
上述のフローを経て再びStep1へ移行し、以下、電源1の電圧値に変更がなく、また、ヒータ装置周辺の温度が所定温度に到達していなければ、Step1、Step7、Step8、Step9、Step10、Step12、Step13、Step14を繰り返し、第一、第二の各ヒータ3、4は発熱状態にある。
かかるヒータ装置の動作状態において、Step13でタイマー手段9による計測時間が所定時間に到達した場合、上述のフローにおけるStep12でこれを判定し、Step2へ移行する。
その結果、ヒータ3、4の通電が停止され、Step3においてStep13で計測された時間がリセットされる。
そして、Step4において、Step2の処理(ヒータ通電停止)が、Step7またはStep12に基づく処理であるか否かを判定するが、この場合は、Step12に基づくため、Step5へ移行し、Step5の処理およびStep6の処理にて強制的に一定時間第一、第二の各ヒータ3、4への通電が停止される。すなわち、Step3でのリセットと同時にStep5で第一、第二の各ヒータ3、4への通電停止時間が計測され、Step6でその時間の経過が判定される。このStep6での通電停止時間は、ヒータ装置周辺の温度が、第一、第二の各ヒータ3、4の連続通電を要する環境にあることを鑑みれば数十秒程度が好ましいが、強制通電停止の目的に応じて適宜設定することができるものである。
また、このStep6での時間経過までの間を利用して、Step1、Step7、Step8、Step9、Step10またはStep11までの処理を並行して進めることもできる。
上記Step6による時間が経過すると再びStep1からの処理が開始され、第一、第二の各ヒータ3、4への通電が開始される。
また、第一、第二の各ヒータ3、4の通電状態において、ヒータ装置の周辺の空気温度が設定温度に到達すると、Step8においてその状態が判定され、Step2以降の処理が行われる。この場合は、Step4から前述の如く、待機時間(数秒)経過後にStep1に戻り、以下、Step7、Step8と移行し、このStep8で温度検出手段5による検出温度が第一、第二の各ヒータ3、4への通電を要する温度を検出していない場合は、Step2、Step3の処理を行い、Step4で再び待機時間の経過後にStep1へ戻るルートを繰り返す。そして、前記ルートの繰り返しの中において、Step8で温度検出手段5による検出温度が第一、第二の各ヒータ3、4への通電を要する温度を検出した場合、Step9へ移行し、以下、上述の如く再びヒータ3、4への通電が開始される。
なお、電源1の電圧値が24Vの場合は、同様にStep1から処理が開始され、Step9での電圧判定(24V判定)に伴ってStep11へ移行する。Step11では、切換え手段7によって第一、第二の各ヒータ3、4が並列接続となるように回路が形成される。そして、以降は48Vの場合と同様に処理が行われ、第一、第二の各ヒータ3、4の通電が制御される。
このように、本実施の形態1においては、第一、第二の各ヒータ3、4への通電に際し、電源1の電圧値が高い(48V)場合は、第一、第二の各ヒータ3、4を直列接続とし、電源1の電圧値が低い(24V)場合は、第一、第二の各ヒータ3、4を並列接続として、第一、第二の各ヒータ3、4に流れるそれぞれの電流値を所定の範囲内とするもので、電圧値の変化に伴い第一、第二の各ヒータ3、4の発熱量が大幅に変化することを抑制し、発熱に伴う熱応力に起因した第一、第二の各ヒータ3、4の劣化の進行を抑制して第一、第二の各ヒータ3、4の寿命を延長することができる。
特に、第一、第二の各ヒータ3、4の定格値を同じとすることにより、特定の第一ヒータ3または第二ヒータ4に大電流が流れないようにし、劣化の進行を一様化することができる。その結果、ヒータ装置の保守・点検頻度を低くすることができる。
また、第一、第二の各ヒータ3、4への通電に際し、時差出力手段8によって、電源1の基準極側に接続された切換え手段7を電源1の駆動極側に接続された切換え手段7よりも先に動作させ、通電可能な状態を形成することにより、電源1の基準極への通電が確実となるため、正規の回路への通電が安定して行え、誤動作を抑制して信頼性を高めることができる。
さらに、第一、第二の各ヒータ3、4の通電状態において、電源1の電圧値が変更となった場合は、Step7で一旦第一、第二の各ヒータ3、4への通電を停止し、Step2からStep6で処理される所定時間が経過してからStep9、Step10(Step11)で切換え手段7を動作させ、電圧値に対応した回路形成を行うため、第一、第二の各ヒータ3、4の切換え動作が確実なものとなり、ヒータ装置の信頼性を高めることができる。
また、電源1の電圧値およびヒータ装置周辺の空気温度が安定状態にあり、第一、第二の各ヒータ3、4への通電が所定時間連続通電状態にある場合においても、タイマー手段9がその連続通電時間を検出し、一時的にヒータ3、4への通電を停止する構成であるため、万が一温度検出手段5系統に故障が発生した場合であっても、安全性を確保することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2におけるヒータ装置の回路構成図である。図4は、同実施の形態2におけるヒータ装置の各ヒータの直列接続系統回路を構成する関係部位の動作状態を示すタイムチャートである。図5は、同実施の形態2におけるヒータ装置の各ヒータの並列接続系統回路を構成する関係部位の動作状態を示すタイムチャートである。
本実施の形態2は、先の実施の形態1で説明した動作を行うための回路を具現化したものであり、先の実施の形態1と同様の構成要件については、同一の符号を付して説明する。また、同定格値のヒータを二本採用し、電源の電圧値に対応して直列接続または並列接続に切換える制御を例に説明する。
図3において、電源1は、直流電圧を形成するもので、低電圧を出力するバッテリー(蓄電池)、あるいは交流を直流に変換する変換回路より構成される。ここでは、定格電圧値が24Vのバッテリーと定格電圧値が48Vのバッテリーを採用する場合の構成を例に説明する。また、電圧検出手段2は、電源1の電圧値を検出し、その検出結果を出力するもので、周知の構成からなるものである。
温度検出手段5は、ヒータ装置の周辺の空気温度値を検出し、その検出結果を出力するもので、サーミスタ等の周知の構成要件で構成されている。
制御手段10は、少なくとも電圧検出手段2および温度検出手段5からの信号を入力し、第一ヒータ3および第二ヒータ4への通電を制御するもので、実施の形態1における通電制御手段6と、時差出力手段8と、タイマー手段9の機能を具備している。
この制御手段10は、周知の如くマイクロプロセッサーを主体とする回路構成であり、複数の入力ポートP01、P02、P03、P21、P41と、複数の出力ポートP11、P12、P13、P14、P15、P31、および電源ポートVb、Vccを具備している。そして、前述の電圧検出手段2および温度検出手段5は、入力ポートP21および入力ポートP41にそれぞれ接続され、出力ポートP31には、ヒータ装置の運転状態等を表示する表示手段35が接続されている。ここで、入力ポートP01、P02、P03、P21、P41は、周知の如くレベルの異なるHi信号およびLo信号を入力し、出力ポートP11、P12、P13、P14、P15、P31は、周知の如くレベルの異なるHi信号およびLo信号を出力するもので、これらの信号に基づき、制御手段10において第一ヒータ3および第二ヒータ4の通電回路の形成、および第一、第二の各ヒータ3、4への通電の要否が判定される。
また、電源ポートVbには、サーモスタット(接点式)21が接続されており、温度検出手段5の検出温度によって制御する温度よりも高い、所謂異常温度を検出したときに断線動作(以下、OFF動作と称す)し、通常は導通動作(以下、ON動作と称す)状態にある。
サーモスタット21の信号は、分圧抵抗31、32を介して保護抵抗33、通電制御用のスイッチングトランジスタ(以下、通電トランジスタと称す)34を通り、制御手段10の入力ポートP01へ入力される。この入力ポートP01は、電源ポートVccに対してプルアップ抵抗41を介して接続されており、サーモスタット21がON動作している時はLo信号が入力され、OFF動作している時はHi信号が入力される。サーモスタット21がOFF動作した時は、制御手段10で処理された制御内容に関わらず優先して第一ヒータ3および第二ヒータ4への通電を停止する。
第一、第二の各ヒータ3、4はそれぞれ、スイッチ機能として動作する第一から第四の電解効果トランジスタ(以下、FETと称す)12、13、22、23と、規定の温度を越えたときに、第一、第二の各ヒータ3、4への通電を停止し、第一、第二の各ヒータ3、4の保護を行う温度ヒューズ等で構成される第一、第二の温度保護装置14、24を具備したそれぞれの直列回路内に、直列となるように配置接続されている。
上記第一、第二の各ヒータ3、4を具備した各直列回路は、並列に接続され、過剰な電流が流れたときに第一、第二の各ヒータ3、4への通電を停止する電流ヒューズ等で構成される電流保護装置15を介して、電源1の駆動極(プラス極)+と基準極(マイナス極)−に接続されている。
また、第二ヒータ4を具備した直列回路には、第五FET25が並列に接続されている。この第五FETは、ドレイン側が第三FET22と第二温度保護装置24の間に接続され、ソース側が電源1の基準極−に接続されている。
第一から第五の各FET12、13、22、23、25は、それぞれ第一から第五の各フォトカプラ16、17、18、19、20と対を成して動作するもので、第一から第五の各フォトカプラ16、17、18、19、20の受光側が第一から第五の各FET12、13、22、23、25のゲート側に接続されている。かかることにより、第一から第五の各FET12、13、22、23、25は、第一から第五の各フォトカプラ16、17、18、19、20のON動作(発光動作)およびOFF動作(消光動作)に伴ってON動作(導通動作)およびOFF動作(断線動作)が可能となる。
さらに、第一から第五の各フォトカプラ16、17、18、19、20は、それぞれ第一から第五の各スイッチングトランジスタ(以下、トランジスタと称す)26、27、28、29、30と対を成して動作するもので、周知の如く各トランジスタ26、27、28、29、30のON動作およびOFF動作により発光側がON動作およびOFF動作し、これに伴って受光側もON動作(導通動作)およびOFF動作(断線動作)する。
換言すると、第一から第五の各FET12、13、22、23、25および、第一から第五の各フォトカプラ16、17、18、19、20、および第一から第五の各スイッチングトランジスタ(以下、トランジスタと称す)26、27、28、29、30は、それぞれ対を成すことにより、実施の形態1で説明した切換え手段7を構成している。
なお、以下の説明において、説明の便宜上フォトカプラの各端子を、発光側においてはダイオードで定義されるアノードおよびカソードと称し、受光側においてはトランジスタで定義されるコレクタおよびエミッタと称して説明する。
第一および第三の各FET12、22のゲートは、保護抵抗42、44を介して第一および第三の各フォトカプラ16、18のコレクタにそれぞれ接続され、第二、第四および第五の各FETのゲートは、電流制限抵抗43、45、46を介して第二、第四、第五の各フォトカプラ17、19、20のエミッタに接続されている。
また、第一および第三の各フォトカプラ16、18のエミッタは、第一および第三の各フォトカプラ16、18の動作を安定させる電流制限抵抗47、49を介して電源1の基準極−に接続され、第二、第四および第五の各フォトカプラ17、19、20のコレクタは、第二、第四および第五の各フォトカプラ17、19、20の動作を安定させる保護抵抗48、50、51を介して電源1の駆動極+側に接続されている。
さらに、第一および第三の各フォトカプラ16、18のそれぞれのアノードは、プルアップ抵抗52、54およびサーモスタット21を介して電源ポートVbと接続され、第二、第四および第五の各フォトカプラ17、19、20のそれぞれのアノードは、プルアップ抵抗55、56、57を介して電源ポートVccと接続されている。
そして、制御手段10の出力ポートP11、P12、P13、P14、P15は、第一から第五の各スイッチングトランジスタ(以下、トランジスタと称す)26、27、28、29、30のベースに信号を出力する。
また、第一ヒータ3と第二FET13の間、および第二ヒータ4と第四FET23の間には、第一および第二の各ヒータ3、4における基準極−側の短絡回路を形成する短絡ライン60が接続されている。この短絡ライン60には、プルアップ抵抗59を介して第六フォトカプラ58の発光側が接続されている。また第六フォトカプラ58における受光側のコレクタは、保護抵抗61およびプルアップ抵抗41を介して入力ポートP01に接続されている。さらに、第六フォトカプラ58における受光側のコレクタは、制御手段10の入力ポートP02にも接続されている。
さらに、第三FET22と第二温度保護装置24の間には、第七フォトカプラ62における発光側のアノードがプルアップ抵抗63を介して接続され、また、第七フォトカプラ62における発光側のカソードは、電源1の基準極−に接続されている。さらに、第七フォトカプラ62における受光側のコレクタは、保護抵抗64およびプルアップ抵抗41を介して入力ポートP01に接続されている。また、第七フォトカプラ62における受光側のコレクタは、制御手段10の入力ポートP03にも接続されている。
次に、図4、図5を参照しながら、図3に示すヒータ装置の動作について説明する。なお、図4は、電源1に定格電圧値が48Vのバッテリーが用いられた場合であり、図5は、電源1に定格電圧値が24Vのバッテリーが用いられた場合である。
図3、図4において、電源1として電圧値48Vが採用された場合、電圧検出手段2がこれを検出し、制御手段10はヒータ装置を動作させる規定電圧値であることを認識する。
一方、制御手段10は、温度検出手段5の検出温度を入力し、ヒータ装置を動作させる温度条件であることを認識する。
ここで、上記の電圧値がヒータ装置を動作させる規定電圧の範囲外である場合、あるいは検出温度がヒータ装置を動作させる温度条件外である場合は、制御手段10は動作することなく、ヒータ装置を動作させる条件が検出されることを待つ。
そして、電源1の電圧値およびヒータ装置の周辺温度がともにヒータ装置を動作させる条件となると、制御手段10では、電圧値が48Vであることから第一ヒータ3および第二ヒータ4への通電が直列となるように回路を構成する。
その回路形成は、制御手段10により第一から第五の各トランジスタ26、27、28、29、30の動作を制御することによって形成される。具体的には、最初に第五トランジスタ30を動作させて第五フォトカプラ20を駆動し、第五FET25をON動作とする(図4のA領域)。
そして、第五フォトカプラ20のON動作から例えば数μ秒程度遅延して第一トランジスタ26を動作させて第一フォトカプラ16を駆動することにより、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が行われる(図4のB領域)。この数μ秒程度の遅延動作は、実施の形態1で説明した時差出力手段8の機能によるもので、本実施の形態2においては、制御手段10の内部での処理により行われる。
したがって、第一ヒータ3と第二ヒータ4の直列回路には、電圧値48Vの電圧が印加された状態であるが、第一、第二それぞれのヒータ3、4にかかる電圧値は、第一、第二各ヒータの定格値が同一であることから24Vである。
上述の制御の結果、第二から第四の各トランジスタ27、28、29はそれぞれ動作しないため、第二から第四の各フォトカプラ17、18、19および、第二から第四の各FET13、22、23もそれぞれOFF状態にある。その結果、電源1の駆動極+から電流保護装置15、第一FET12、第一温度保護装置14、第一ヒータ3、短絡ライン60、第二ヒータ4、第二温度保護装置24、第五FET25、電源1の基準極−へと電流が流れる回路が形成され、電流は、第一ヒータ3と第二ヒータ4の直列回路を流れる。
この通電回路において、第一ヒータ3と第二ヒータ4には、第一ヒータ3と第二ヒータ4が同定格値であることから、それぞれ24Vが印加されており、一方のヒータにかかる電圧値(電流値)が突出した値となることはない。
そして、第一ヒータ3と第二ヒータ4への連続通電が所定時間経過した場合、あるいは、温度検出手段5による検出温度がヒータ装置の運転を必要としない温度となる等に伴い、第一ヒータ3と第二ヒータ4への通電を停止する場合は、先に第一トランジスタ26をOFF動作させて第一フォトカプラ16および第一FET12をOFF動作させ、この第一フォトカプラ16のOFF動作から例えば数μ秒程度遅延して第五トランジスタ30および第五フォトカプラ20をOFF動作させて第五FET25をOFF動作することにより(図4のC領域)、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電を停止する(図4のD領域)。
その後、再びヒータ装置の運転を行う条件が発生すると、前述の如く第五トランジスタ30を動作させて第五フォトカプラ20を駆動し、第五FET25を先にON動作とする(A領域)。そして、第五フォトカプラ20のON動作から例えば数μ秒程度遅延して第一トランジスタ26を動作させて第一フォトカプラ16を駆動することにより、第一FET12がON動作して第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が行われる(図4のB領域)。この数μ秒程度の遅延動作も、上述の如く制御手段10の内部での処理により行われるものである。
以下、上述の動作を繰り返すことにより、適宜ヒータ装置を動作させ、第一ヒータ3、第二ヒータ4の発熱作用によって熱媒体である空気を加熱することができ、また第一ヒータ3、第二ヒータ4の輻射熱によってヒータ装置の周辺を加熱することができる。
次に、電源1に定格電圧値が24Vのバッテリーを採用した場合について説明する。
図3、図5において、電源1として電圧値24Vが採用された場合、電圧値48Vのときと同様に、電圧検出手段2がこれを検出し、制御手段10はヒータ装置を動作させる規定電圧値であることを認識する。
一方、制御手段10は、温度検出手段5の検出温度を入力し、ヒータ装置を動作させる温度条件であることを認識する。
ここで、上記の電圧値がヒータ装置を動作させる規定電圧の範囲外である場合、あるいは検出温度がヒータ装置を動作させる温度条件外である場合は、電圧値が48Vの場合と同様に、制御手段10は動作することなく、ヒータ装置を動作させる条件が検出されることを待つ。
そして、電源1の電圧値およびヒータ装置の周辺温度がともにヒータ装置を動作させる条件となると、制御手段10では、電圧値が24Vであることから第一ヒータ3および第二ヒータ4への通電が並列となるように回路を構成する。
その回路形成は、制御手段10により第一から第五の各トランジスタ26、27、28、29、30の動作を制御することによって形成される。具体的には、最初に第二トランジスタ27および第四トランジスタ29を動作させて第二フォトカプラ17および第四フォトカプラ19を駆動し、第二FET13および第四FET23をON動作とする(図5のa領域)。
そして、48Vのときと同様に第二フォトカプラ17および第四フォトカプラ19のON動作から例えば数μ秒程度遅延して第一トランジスタ26と第三トランジスタ28を動作させ、第一フォトカプラ16および第三フォトカプラ18をそれぞれ駆動することにより、第一FET12と第二FET22をON動作させ、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が行われる(図5のb領域)。この数μ秒程度の遅延動作は、制御手段10の内部での処理により行われる。
したがって、第一ヒータ3と第二ヒータ4が並列に接続されていることに伴い、第一、第二それぞれのヒータ3、4にかかる電圧値は、共に24Vである。
上述の制御の結果、第五トランジスタ30が動作しないため、第五フォトカプラ20および第五FET25もOFF状態にあり、その結果、電源1の駆動極+から電流保護装置15、第一FET12、第一温度保護装置14、第一ヒータ3、第二FET13、電源1の基準極−へ電流が流れる回路と、電源1の駆動極+から電流保護装置15、第三FET22、第二温度保護装置24、第二ヒータ4、第四FET23、電源1の基準極−へ電流が流れる回路が形成され、電流は、第一ヒータ3aと第二ヒータ4aの並列回路を流れる。
この通電回路においても、電圧値48Vの場合と同様に、第一ヒータ3と第二ヒータ4には、第一ヒータ3と第二ヒータ4が同定格値であることから、それぞれ24Vが印加されており、一方のヒータにかかる電圧値(電流値)が突出した値となることはない。
そして、第一ヒータ3と第二ヒータ4への連続通電が所定時間経過した場合、あるいは、温度検出手段5による検出温度がヒータ装置の運転を必要としない温度となる等に伴い、第一ヒータ3と第二ヒータ4への通電を停止する場合は、先に第一トランジスタ26と第三トランジスタ28をそれぞれOFF動作させて第一フォトカプラ16および第三フォトカプラ18をOFF動作させ、これに伴い第一FET12および第三FET22をOFF動作させる。さらに、この第一フォトカプラ16および第三フォトカプラ18のOFF動作から例えば数μ秒程度遅延して第二トランジスタ27と第四トランジスタ29をOFF動作させて第二フォトカプラ17および第四フォトカプラ19をOFF動作させる。これに伴い、第三FET13と第四FET23がOFF動作し、(図5のc領域)、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が停止する(図5のd領域)。
その後、再びヒータ装置の運転を行う条件が発生すると、前述の如く第二トランジスタ27、第四トランジスタ29を動作させて第二フォトカプラ17と第四フォトカプラ19を駆動し、第二FET13と第四FET23を先にON動作する(a領域)。そして、例えば数μ秒程度遅延して第一トランジスタ26と第三トランジスタ28を動作させて第一フォトカプラ16および第三フォトカプラ18を駆動することにより、第一FET12および第三FET22がそれぞれON動作して第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が行われる(図4のb領域)。この数μ秒程度の遅延動作も、上述の如く制御手段10の内部での処理により行われるものである。
以下、上述の動作を繰り返すことにより、適宜ヒータ装置を動作させ、第一ヒータ3、第二ヒータ4の発熱作用によって熱媒体である空気を加熱することができ、また第一ヒータ3、第二ヒータ4の輻射熱によってヒータ装置の周辺を加熱することができる。
さらに、電源1の電圧値が48V、あるいは24Vの通電状態において、何らかの要因で電圧値が切換わった場合であっても、電圧検出手段2がこれを検知し、実施の形態1で説明したように、所定時間第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電を停止し、制御手段10によって検出した電圧値に対応する通電回路を形成した後に通電を開始する。この通電回路の形成および通電動作は、上述の如く行うものである。
なお、本実施の形態2において、第一から第五のトランジスタ26、27、28、29、30、および第一から第五のフォトカプラ16、17、18、19、20、さらに第一から第五のFET12、13、22、23、25等で構成されるスイッチング機能に替えて、接点式のリレー(図示せず)を採用することも可能であり、同様の作用効果が期待できる。
また、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電の開始時、停止時に設けた、第一ヒータ3、第二ヒータ4を挟んで駆動極+側の第一、第三FET12、22と基準極−側の第二、第四、第五FET13、23、25のON動作の時差(数μ秒)は、任意に設定できるものであり、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電回路が確実に形成される時差が確保できればよいものである。
以上のように、本実施の形態2によれば、電源1の電圧値とヒータ装置周辺の温度が共に所定の範囲内の場合に第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電を可能とするため、過剰な電圧値の印加による第一、第二の各ヒータ3、4の破損が防止でき、また不要な第一、第二の各ヒータ3、4への通電を防止して消費電力を抑制することができる。
また、電源1の電圧値が48Vあるいは24Vと異なった場合に、電圧検出手段2によってこれを検出し、制御手段10によって第一ヒータ3と第二ヒータ4への通電状態が直列接続系統、あるいは並列接続系統となるように通電回路を形成するもので、電圧値が異なった場合であっても第一ヒータ3、第二ヒータ4を流れる電流値を略一定の範囲(本実施の形態2においては、同一値)とすることができる。その結果、特定のヒータに突出した電流が流れることがなく、第一ヒータ3、第二ヒータ4の発熱を所定の範囲で安定させることができる。これに伴い、第一ヒータ3、第二ヒータ4に過剰な熱応力が作用することも抑制でき、これに起因するヒータの劣化の進行を抑制し、特定のヒータの寿命を短縮することを抑制してヒータの寿命を長期化することができるものである。
さらに、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が所定時間連続通電状態にある場合、一時的に第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電を停止するため、万が一温度検出手段5の系統等に故障が発生した場合であっても、安全性を確保することができる。
また、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電に際し、駆動極と基準極の通電に時差を設けて基準極側の回路が形成された後に駆動極側を通電して電圧が印加されるように制御しているため、正規の回路への通電が安定して行え、誤動作を抑制して信頼性を高めることができるものである。
さらに、電源1の電圧値の切換わりを検出したときは、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電を一旦遮断し、その後第一ヒータ3、第二ヒータ4を、切換えられた電圧値に対応する接続系統に切換える制御を行なうため、第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電切換え動作が確実なものとなり、ヒータ装置の信頼性を高めることができる。
また、電源1の電圧値の切換わりに伴い、第一ヒータ3、第二ヒータ4の接続が直列接続系統あるいは並列接続系統に切換わった場合であっても、第一ヒータ3、第二ヒータ4に印加される電圧値が略同電圧値となるようにしたことにより、第一ヒータ3、第二ヒータ4の通電状態は、接続形態にかかわらず、いずれも略同電圧値が印加されることとなり、第一ヒータ3、第二ヒータ4の発熱に伴う劣化を略一様化させることができる。したがって、特定のヒータの劣化促進に伴うヒータ装置の保守、交換等が短期化されることも抑制でき、ヒータ装置の稼動期間を長期化することができる。
さらに、第一ヒータ3、第二ヒータ4の通電回路形成を行う切換え手段を、第一から第五のトランジスタ26、27、28、29、30、および第一から第五のフォトカプラ16、17、18、19、20、さらに第一から第五のFET12、13、22、23、25等で構成される半導体リレーを含む構成としているため、第一ヒータ3、第二ヒータ4の接続系統の切換えに伴う消費電力を抑制することができ、また、電流回路にノイズが重畳した場合であっても、第一から第五のフォトカプラ16、17、18、19、20によって制御手段10への影響を抑制することができる。
また、本実施の形態2においては、第一ヒータ3、第二ヒータ4の定格を、同一としているため、第一ヒータ3、第二ヒータ4に印加される電圧値を同じとすることが容易となり、そのための回路構成、回路設計も簡素化し易く、さらに、第一ヒータ3、第二ヒータ4の発熱量を同じ発熱量に統一し、第一ヒータ3、第二ヒータ4の劣化の進行も統一することができる。
なお、本実施の形態2においては、ヒータを二本採用し、この第一ヒータ3、第二ヒータ4への通電が、直列接続系統または並列接続系統となるように通電回路を形成するようにしたが、三本以上のヒータを採用する場合についても同様に実施することができる。
特に、定格値が異なる複数のヒータを採用する場合は、適宜抵抗器等(図示せず)の負荷との組合せを行うことにより、直列接続系統または並列接続系統の場合であっても、特定のヒータに突出した電流が流れることを抑制することが可能となる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における恒温装置の構成を示す模式図である。なお、先の実施の形態1、実施の形態2と同様の構成要件については、同一の符号を付して説明する。また、電源1の電圧値は、48Vで安定している直流とする。
図6において、恒温装置70は、一面が開口した断熱性を有する本体71と、前記開口に開閉可能に設けられた断熱性を有する扉体72と、本体71の内部に配置された熱源装置73を主体とする構成である。
熱源装置73は、本体を形成する筺体74と、この筺体74の内部を風が通過するように流入口75と流出口76を有し、また筺体74内部には、実施の形態1、実施の形態2で説明したヒータ装置77と、ヒータ装置77の第一、第二の各ヒータ3、4の発熱に伴う温風を本体71内で循環させる送風機(本発明の送風手段に相当)78を具備した構成である。
そして、本体71の内部には、一定の温度範囲内で保存管理される物品、あるいは一定の温度範囲内での維持管理を必要とする制御機器等の収納物79が配置されている。
上記構成において、ヒータ装置77の運転制御は、先の実施の形態1、実施の形態2で説明したように、温度検出手段5が、本体71内の温度を第一、第二の各ヒータ3、4の通電を必要とする温度を検出したときに行われる。
したがって、本体71内の温度が第一、第二の各ヒータ3、4の通電を必要とする温度になると、第一、第二の各ヒータ3、4は、直列に電流が流れるように通電回路が形成され、発熱する。一方で、送風機78が流出口76から温風を吹出し、本体71内を循環した空気を流入口75より筺体74内へ導き、ここで第一、第二の各ヒータ3、4と循環空気を熱交換し、該循環空気を所定の温風にして流出口76から吹出し、再び本体81内を循環させる。
そして、第一、第二の各ヒータ3、4への連続通電時間が所定時間に到達したとき、あるいは温度検出手段5による検出温度が第一、第二の各ヒータ3、4への通電を必要としない温度に到達したとき、実施の形態2で説明した通電制御によって第一、第二の各ヒータ3、4への通電を停止する。このとき、送風機78は、連続して運転することにより、本体71内の温度変化を逸早く検出し、ヒータ装置77の再起動を円滑に行うことができる。
かかる温風の循環と、第一、第二の各ヒータ3、4への通電制御により、恒温装置70の本体71内の温度を所定の範囲内に維持し、収納物79の収納管理を行うことができる。
また、電源1の電圧値が24Vの場合は、先の実施の形態1、2で説明した通電回路を形成する制御により、電圧値24Vに適応した通電回路、すなわち第一、第二の各ヒータ3、4が並列接続となる通電回路を形成し、同様の通電制御によって恒温装置70の本体71内の温度を所定の範囲内に維持し、収納物79の収納管理を行うことができる。
したがって、ヒータ装置77は、第一、第二の各ヒータ3、4の発熱に伴う劣化の進行を抑制した通電制御により、第一、第二の各ヒータ3、4の長寿命化をはかっているため、長期に亘り高い信頼性が発揮でき、恒温装置70の安定した温度管理と信頼性を高めることができる。また、第一、第二の各ヒータ3、4への連続通電を、予め設定した所定時間としているため、恒温装置の安全性をさらに高めることができる。
本発明にかかるヒータ装置は、印加される電圧値に対応して複数のヒータへの通電回路を直列接続系統あるいは並列接続系統に変更することにより、特定のヒータが突出して熱量(電力)を消費することを抑制するもので、長期間に亘り極力メンテナンスの回数、部品交換作業を少なくすることが望ましい機器に適応するものである。
本発明の実施の形態1におけるヒータ装置の機能構成を示すブロック回路図 同ヒータ装置の動作内容を示すフローチャート 本発明の実施の形態2におけるヒータ装置の回路構成図 同ヒータ装置の各ヒータの直列接続系統回路を構成する関係部位の動作状態を示すタイムチャート 同ヒータ装置の各ヒータの並列接続系統回路を構成する関係部位の動作状態を示すタイムチャート 本発明の実施の形態3における恒温装置の構成を示す模式図
1 電源
2 電圧検出手段
3 第一ヒータ
4 第二ヒータ
5 温度検出手段
6 通電制御手段
7 切換え手段
8 時差出力手段
9 タイマー手段
10 制御手段(通電制御手段、時差出力手段、タイマー手段)
12 第一FET(切換え手段)
13 第二FET(切換え手段)
16 第一フォトカプラ(切換え手段)
17 第二フォトカプラ(切換え手段)
18 第三フォトカプラ(切換え手段)
19 第四フォトカプラ(切換え手段)
20 第五フォトカプラ(切換え手段)
22 第三FET(切換え手段)
23 第四FET(切換え手段)
25 第五FET(切換え手段)
26 第一トランジスタ(切換え手段)
27 第二トランジスタ(切換え手段)
28 第三トランジスタ(切換え手段)
29 第四トランジスタ(切換え手段)
30 第五トランジスタ(切換え手段)
60 短絡ライン
70 恒温装置
71 本体
72 扉体
73 熱源装置(温度制御装置)
77 ヒータ装置
78 送風機(送風手段)
79 収納物(制御機器等)

Claims (7)

  1. 電源の電圧値を検出する電圧検出手段と、直流電圧が印加される複数のヒータと、前記複数のヒータ周辺の熱媒体温度を検出する温度検出手段と、前記電圧検出手段によって検出された電圧値と前記温度検出手段による検出温度値が共に所定の範囲内の場合に前記複数のヒータへの通電を可能とする制御手段を具備し、さらに、前記制御手段に、前記複数のヒータにおける前記電源の駆動極側および基準極側に接続され、かつ前記電圧検出手段によって検出された電圧値が所定値以上の場合に前記複数のヒータを直列接続系統とし、前記検出された電圧値が所定値以下の場合に前記複数のヒータを並列接続系統とする切換え手段と、前記複数のヒータへの通電が所定時間連続した場合に、前記温度検出手段の検出温度にかかわりなく前記複数のヒータへの通電を一時的に停止するタイマー手段を設けたヒータ装置。
  2. 前記基準極側に接続された切換え手段を、前記駆動極側に接続された切換え手段よりも先に動作させて基準極側を通電可能な状態にし、その後に前記駆動極側に接続された切換え手段を動作させて前記複数のヒータへの通電を行うようにした請求項1に記載のヒータ装置。
  3. 前記電圧検出手段によって前記電源電圧の切換わりを検出したとき、前記複数のヒータへの通電を一旦遮断し、その後前記複数のヒータを、切換えられた電圧値に対応する接続系統に切換える制御を行なうようにした請求項1または2に記載のヒータ装置。
  4. 前記複数のヒータに印加される電圧値の切換わりに伴い、前記複数のヒータの接続が直列接続系統あるいは並列接続系統に切換わった場合であっても、前記複数のヒータに印加される電圧値が略同電圧値となるようにした請求項1から3のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  5. 前記切換え手段を、接点式リレーまたは半導体リレーより構成した請求項1から4のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  6. 前記各ヒータの定格を、同一とした請求項1から5のいずれか一項に記載のヒータ装置。
  7. 制御機器等を格納する空間を具備した本体の前記空間内に、前記空間内を所定の温度に維持する温度制御装置および前記空間内の空気を循環させる送風手段を設け、前記温度制御装置の熱源に、請求項1から6のいずれか一項に記載のヒータ装置を用いた恒温装置。
JP2009052832A 2009-03-06 2009-03-06 ヒータ装置および恒温装置 Pending JP2010205689A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009052832A JP2010205689A (ja) 2009-03-06 2009-03-06 ヒータ装置および恒温装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009052832A JP2010205689A (ja) 2009-03-06 2009-03-06 ヒータ装置および恒温装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010205689A true JP2010205689A (ja) 2010-09-16

Family

ID=42966965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009052832A Pending JP2010205689A (ja) 2009-03-06 2009-03-06 ヒータ装置および恒温装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010205689A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220045289A (ko) * 2020-10-05 2022-04-12 한국항공우주연구원 열진공챔버 히터 스위칭 장치 및 그의 작동방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220045289A (ko) * 2020-10-05 2022-04-12 한국항공우주연구원 열진공챔버 히터 스위칭 장치 및 그의 작동방법
KR102430236B1 (ko) * 2020-10-05 2022-08-08 한국항공우주연구원 열진공챔버 히터 스위칭 장치 및 그의 작동방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2851811C (en) Apparatus for controlling in-vehicle heater
EP1872984B1 (en) Load drive controller and control system
JP5851930B2 (ja) 加熱装置
US10094587B2 (en) Heat-exchange ventilation device
JP2015130289A5 (ja)
JP2013229966A (ja) 通電回路の保護装置
KR102532331B1 (ko) 배터리 온도 관리 시스템 및 방법
US9270106B2 (en) Temperature protection device of electronic device
WO2013161362A1 (ja) 通電回路の保護装置
JP2015011836A (ja) リレー制御装置
JP6287227B2 (ja) 空調制御装置
JP2013026116A (ja) 電池温度制御システムおよび方法
JP5399113B2 (ja) 浴室用乾燥暖房機および浴室用乾燥暖房機の制御方法
JP2010205689A (ja) ヒータ装置および恒温装置
JP2010212174A (ja) ヒータ装置および恒温装置
JP6699394B2 (ja) 制御装置
JP2019160639A (ja) 燃料電池システム
JP2014147193A (ja) 電動車両用冷却装置
JP2001176652A (ja) 加熱調理器
JP6070987B2 (ja) 燃焼装置
KR0156279B1 (ko) 냉장고의 제상히터 단선감지장치
JP2010121898A (ja) 温風暖房機
JP2013088153A (ja) 湿度検出装置
JP2009104824A (ja) ヒーター制御装置
JPH04250491A (ja) 温度制御装置