JP2010205531A - 高周波加熱装置の加熱コイル管理装置及び加熱コイル管理方法 - Google Patents

高周波加熱装置の加熱コイル管理装置及び加熱コイル管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱コイル毎に使用情報を管理することができる高周波加熱装置の加熱コイル管理装置及び加熱コイル管理方法を提供することである。
【解決手段】加熱コイル1に固有の識別情報が記録されたICチップ6aを当該加熱コイル1に装着する。前記ICチップ6aには加熱コイルの加熱実施回数等の使用情報が記録され、前記識別情報によって加熱コイルを識別し、且つ、ICチップ6aから加熱コイル1の使用情報を取得する取得手段10を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、高周波加熱装置の加熱コイルの使用情報を取得し、さらに管理する高周波加熱装置の加熱コイル管理装置及び加熱コイル管理方法に関するものである。
高周波加熱装置に装着される加熱コイルは、誘導加熱が実施される度に消耗することは避けられない。この加熱コイルの消耗には、誘導加熱時にワークと所定間隔を空けるためのスペーサとの接触に起因するものと、加熱焼損によるものとが存在する。そのうち、スペーサとの接触に起因する消耗については、本件出願人の出願である特許文献1の発明で解決が図られているが、加熱焼損については、加熱コイル内に冷却液を供給する以外に有効な対策は未だ見出されていない。
特開平8−246038号公報
そこで従来は、予め加熱コイル毎に使用回数の上限(耐用回数)を設定し、この耐用回数の範囲で誘導加熱を実施することにより、ワークの焼入品質を一定のレベル以上に保とうとしていた。
しかし、高周波加熱装置では、加熱対象のワークの大きさに応じて加熱コイルを取り替えなければならないので、加熱コイル毎に焼入回数を管理しなければならない。すなわち、加熱コイル毎に累積の焼入回数を管理しなければ、ワークの焼入品質を維持することは困難となる。加熱コイル毎に累積の焼入回数を管理するのは、ユーザにとって大変な負担であると共に、適切に累積の焼入回数が管理されなければ、ワークの焼入品質を一定レベル以上に維持するのが困難になる。
そこで本発明は上記事情に鑑み、加熱コイル毎に使用情報を管理することができる高周波加熱装置の加熱コイル管理装置及び加熱コイル管理方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、ICチップを備えたIDタグを加熱コイルに装着し、前記IDタグのICチップには加熱コイルの使用情報が記録され、前記ICチップから加熱コイルの使用情報を取得する取得手段を設けたことを特徴とする高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項1の発明では、ICチップを備えたIDタグを加熱コイルに装着し、前記IDタグのICチップには加熱コイルの使用情報が記録される。これにより加熱コイルの使用情報をICチップに蓄積することができる。また、前記ICチップから加熱コイルの使用情報を取得する取得手段を設けたので、ICチップに蓄積された使用情報を得ることができ、加熱コイルの使用状況を的確に把握することができる。
請求項2の発明は、固有の識別情報が記録されたICチップを備えたIDタグを当該加熱コイルに装着し、前記ICチップには加熱コイルの使用情報が記録され、前記識別情報によって加熱コイルを識別し、且つ、ICチップから加熱コイルの使用情報を取得する取得手段を設けたことを特徴とする高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項2の発明では、固有の識別情報が記録されたICチップを備えたIDタグを当該加熱コイルに装着したので、加熱コイルはICチップによって識別可能である。また、ICチップには加熱コイルの使用情報が記録され、ICチップから加熱コイルの使用情報を取得する取得手段を設けたので、加熱コイルの使用情報を取得することができる。すなわち加熱コイルは、装着されたIDタグに備えたICチップによって識別されるとともに、蓄積された使用情報が取得されて、加熱コイルの使用状態が把握される。
請求項3の発明は、固有の識別情報は、使用者名,加熱コイルの型番,加熱コイルの製造年月日,加熱コイルの修理履歴,設置先の装置名,パスワードであることを特徴とする請求項2に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項3の発明では、固有の識別情報は、使用者名,加熱コイルの型番,加熱コイルの製造年月日,加熱コイルの修理履歴,設置先の装置名,パスワードであるので、他の加熱コイルと確実に識別できる。パスワードとして、例えばコイルを識別するための数列を採用すると、個々の加熱コイルに固有の識別情報を構成し易い。
請求項4の発明は、前記IDタグは、電磁誘導を受けない素材,又は電磁誘導を受けにくい素材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項4の発明では、IDタグは、電磁誘導を受けない素材,又は電磁誘導を受けにくい素材で構成されているので、電磁誘導の影響を受けない,又は受けにくい。そのため、記録した使用情報や識別情報を確実に保存することができる。
請求項5の発明は、前記ICチップに記録される使用情報が、予め設定した所定条件に達したか否かを判定する判定手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項5の発明では、ICチップに記録される使用情報が、予め設定した所定条件に達したか否かを判定する判定手段を備えたので、加熱コイルの寿命を把握できる。
請求項6の発明は、前記判定手段は、高周波加熱装置に装着されている加熱コイルが交換された際に、新たに装着された加熱コイルの識別情報を取得することを特徴とする請求項5に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項6の発明では、判定手段は、高周波加熱装置に装着されている加熱コイルが交換された際に、新たに装着された加熱コイルの識別情報を取得するので、高周波加熱装置に誤った加熱コイルが装着されて焼入が実施されることを未然に防ぐことができる。
請求項7の発明は、前記ICチップに記録される使用情報は、加熱実施回数、加熱時における加熱コイルに供給される電力量、又は加熱コイルの温度のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項7の発明では、加熱実施回数、加熱時における加熱コイルに供給される電力量、又は加熱コイルの温度のうちの少なくとも一つをICチップに記録される使用情報とした。よって、加熱コイルの寿命を的確に把握できる。特に、加熱実施回数、加熱時における加熱コイルに供給される電力量を採用すると、加熱実施回数は積算値であり、電力量は積算量なので、加熱コイルに蓄積されたダメージの量が容易に把握でき、加熱コイルの使用限度を適切に判定するための情報を提供できる。
請求項8の発明は、加熱コイルの累積加熱実施回数が上限回数に達するか、加熱コイルに供給される電力量が上限電力量を超えるか、加熱コイルの温度が所定温度を超えた場合に警報を発することを特徴とする請求項7に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項8の発明では、加熱コイルの累積加熱実施回数が上限回数に達するか、加熱コイルに供給される電力量が上限電力量を超えるか、加熱コイルの温度が所定温度を超えた場合に警報を発するので安全性が高い。
請求項9の発明は、加熱コイルの使用情報は、予め別の記憶装置に記憶され、前記記憶装置に記憶された使用情報がICチップへ書き込まれることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項9の発明では、加熱コイルの使用情報は、予め別の記憶装置に記憶され、前記記憶装置に記憶された使用情報がICチップへ書き込まれる。よって、IDタグの加熱コイルへの装着場所の選定の自由度が高まる。
請求項10の発明は、前記記憶装置に所定量の加熱コイルの使用情報が蓄積されると、記憶装置に蓄積された加熱コイルの使用情報がICチップに書き込まれることを特徴とする請求項9に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項10の発明では、記憶装置に所定量の加熱コイルの使用情報が蓄積されると、記憶装置に蓄積された加熱コイルの使用情報がICチップに書き込まれるので、加熱コイルが使用される度に使用情報を書き込まなくて済む。その際、記憶装置に記憶されている加熱コイルの使用情報は消去しても残しておいてもよい。仮に残しておくと、万が一、ICチップに事故が発生しても、加熱コイルの使用情報は引き続き蓄積することができ、加熱コイルを適切に管理できる。
請求項11の発明は、所定時間経過毎に、及び/又は、高周波加熱装置の電源が遮断される際に、記憶装置に蓄積された加熱コイルの使用情報がICチップに書き込まれることを特徴とする請求項9に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置である。
請求項11の発明では、所定時間経過毎に、及び/又は、高周波加熱装置の電源が遮断される際に、記憶装置に蓄積された加熱コイルの使用情報がICチップへ書き込まれるので、加熱コイルが使用される度に使用情報を書き込まなくて済む。また、加熱コイルを高周波加熱装置から取り外す際には、必ず使用情報がICチップに書き込まれるので、回収した加熱コイルから正確な使用情報を取得することができる。
請求項12の発明は、個々の加熱コイルに対応する固有の識別情報が記録されたICチップに、当該加熱コイルの使用情報を記録し、記録された使用情報が予め設定した所定条件に達すると、当該加熱コイルの使用を制限することを特徴とする高周波加熱装置の加熱コイル管理方法である。
請求項12の発明では、個々の加熱コイルに対応する固有の識別情報が記録されたICチップを使用するので、加熱コイルを確実に識別できる。また、加熱コイルの使用情報を当該ICチップに記録するので、加熱コイル毎に使用情報を把握できる。さらに、記録された使用情報が予め設定した所定条件に達すると、当該加熱コイルの使用を制限するので、寿命を越えた加熱コイルの使用を未然に防ぐことができ、安全性が高い。加熱コイルの使用を制限する方法としては、例えば、給電を停止することが考えられる。
請求項13の発明は、前記所定条件は、加熱コイルの累積加熱実施回数が上限回数に達するか、加熱コイルに供給される電力量が上限電力量を超えるか、加熱コイルの温度が所定温度を超えることであることを特徴とする請求項12に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理方法である。
請求項13の発明では、所定条件を、加熱コイルの累積加熱実施回数が上限回数に達するか、加熱コイルに供給される電力量が上限電力量を超えるか、加熱コイルの温度が所定温度を超えることとしたので、加熱コイルの損耗度合いを容易に把握できる。
本発明を実施することにより、従来は加熱コイル毎に焼入回数をメモで記録する必要があった煩雑な作業を不要にすることができ、利便性が飛躍的に向上する。焼入回数を確実に記憶することができるので、加熱コイルの耐用回数に達したか否かを容易に管理することができ、耐用回数が超えてワークの焼入品質が粗悪になることを防止することができる。
焼入回数を管理することができることにより、加熱コイルの劣化度合いを把握することができ、加熱コイルが消耗して冷却水漏れや変形を生じる前にメンテナンスを行うことができるようになる。
複数の加熱コイルを使用する場合においても、各加熱コイル毎にIDタグ(ICチップ)を装着することにより、各加熱コイル毎に焼入情報を蓄積することができ、各加熱コイル毎に適切なタイミングでメンテナンスを行うことができるようになる。
本発明を実施した高周波加熱装置の加熱コイル体の正面図である。 高周波加熱装置に加熱コイル体が装着された状態におけるICチップとPLCとを示す信号系統図である。 高周波加熱装置から取り外された加熱コイル体のICチップと、コンピュータとを示す信号系統図である。
図1は、本発明を実施した高周波加熱装置の加熱コイル体の正面図である。すなわち図1では、本発明の実施の一態様としてクランクシャフトを誘導加熱することができる加熱コイルを例にとって説明している。
図1に示すように高周波加熱装置の加熱コイル体1は半開放鞍型コイルであり、中空導体4からなる加熱コイル1aの表側(紙面の手前側)と裏側(紙面の向こう側)とを側板2,3で挟んだ構造を呈している。中空導体4の内部には冷却水が供給される。
焼入時に、加熱コイル1aに対向配置されるワーク9は、側板2,3に固着されたスペーサ7A〜7Cに当接することにより、加熱コイル1aとの間に、焼入に適した所定間隔を保つことができるようになっている。また、側板2,3の下方には冷却ジャケット8A,8Bが装着されており、加熱コイル1aに対向配置したワーク9に対して冷却水を噴射することができるようになっている。
加熱コイル体1の上方には、図示しないカレントトランス及び電源ユニット(高周波発振器)が配置されている。電源が投入されると、カレントトランスを介して加熱コイル1a(中空導体4)には電磁誘導によって高周波電流が流れ、ワーク9が誘導加熱(すなわち、加熱)される。
以上説明した構成を備えた加熱コイル体1の加熱コイル1a(中空導体4)には、ICチップ6aを内蔵するIDタグ6が、例えば接着によって取り付けられている。IDタグ6は非磁性で且つ耐熱性を有する素材で構成されており、電磁誘導の影響を受けない。ICチップ6aはRFID(Radio Frequency Identification)であり、無線によってデータの送受信を行う。ICチップ6aは、無線で信号の送受信を行うのが好ましいが、有線式とすることもできる。
また、高周波加熱装置側にはICチップ6aとデータの送受信を行うPLC12(Programmable Logic Controller)(図2)が設けられている。PLC12には、高周波加熱装置の加熱実施回数,印加された電力量(出力電圧,電力,周波数)や加熱時間,冷却水流量等の加熱情報(加熱コイルの使用情報)が記憶される。すなわち、PLC12はICチップ6aとは別の記憶装置として機能する。
以下では、図2及び図3を参照しながらIDタグ6に内蔵したICチップ6aの機能を説明する。図2は、高周波加熱装置に加熱コイル体が装着された状態におけるICチップとPLCとを示す信号系統図である。また、図3は、高周波加熱装置から取り外された加熱コイル体のICチップと、コンピュータとを示す信号系統図である。
ICチップ6aには、固有値(固有の識別情報)が記憶されている。すなわち、IDタグ6が取り付けられた加熱コイル体1は、ICチップ6aに記憶されている固有値によって他の加熱コイル体と識別できるようになっている。ICチップ6aには固有値として、例えば使用者名,コイル型番,製造年月日,加熱コイルの修理履歴,装着先の装置(ワーク番号),コイル識別用数列(パスワード),及び加熱回数が記憶される。また、ICチップ6aは、所定の記憶容量を有しており、上述のPLC12に記憶される加熱情報(加熱コイルの使用情報)や、加熱条件(出力電圧,電力,周波数,加熱時間,冷却時間,印加電力量)を記憶することができる。また、焼入に要するサイクルタイムや、冷却水流量,焼入水流量等の設備の運転状況を記憶させることもできる。
図2に示すように高周波加熱装置側に装着されたPLC12には、アンプ11を介してヘッド10が接続されている。ヘッド10は、無線によって加熱コイル側のICチップ6aと通信を行い、ICチップ6aに記憶されている固有値を読み出してPLC12に伝達したり、ICチップ6aに加熱情報を書き込んだりする機能を有している。アンプ11は、ICチップ6aに伝達される信号を増幅したり、ICチップ6aから読み取られた信号を増幅してPLC12に伝達する機能を有する。図2では、符号14で示す配線によってICチップ6aとヘッド10とが接続されている状態を示しているが、両者間の通信は、無線,有線のいずれで行っても差し支えない。ただし、加熱コイル体1は、高周波加熱装置に対して着脱されるので、無線式を採用するのが好ましい。
また、高周波加熱装置から加熱コイル体1を取り外し、メンテナンス用のパーソナルコンピュータ13(判定手段)の近くに配置することにより、ICチップ6aとパーソナルコンピュータ13との間で無線通信が行われる。図3では、符号15で示す配線によってICチップ6aとパーソナルコンピュータ13とが接続されている状態を示しているが、両者間の通信は、無線,有線のいずれで行っても差し支えない。ただし有線式であれば、上述の理由に加え、ICチップ6aとパーソナルコンピュータ13とを結線する必要があるので、やはり無線式の方が好ましい。
上述のように、ICチップ6aは、焼入時にはPLC12と通信を行い、メンテナンス時には加熱コイル体1毎取り外されて別の場所まで移送され、移送先にあるメンテナンス用のパーソナルコンピュータ13と通信を行う。パーソナルコンピュータ13は記憶装置13a(固定ディスク等)を備えており、記憶装置13aには、加熱コイル体1の許容値(許容加熱回数,許容加熱時間,許容印加電力量,許容加熱温度等)が記憶されている。
そしてパーソナルコンピュータ13は、許容値と、ICチップ6aから得られた焼入情報や加熱情報とを比較し、加熱コイル体1(加熱コイル1a)の診断(すなわち判定)を実施する。仮に、加熱回数等が許容値を超えていれば、それ以上の使用は無理であると判定し、加熱導体4の取替等のメンテナンスが実施される。逆に加熱回数等が許容値に達していなければ、パーソナルコンピュータ13は、当該加熱コイル体1の継続使用が可能であると判定する。
高周波加熱装置は、様々な大きさのワーク9の焼入を行う。そのため、ワーク9の大きさに応じた加熱コイル体1が使用可能(取替可能)に予め準備されている。これらの加熱コイル体1には、上述のIDタグ6が取り付けられており、IDタグ6に内蔵されるICチップ6aには固有値が記憶されている。よって、各加熱コイル体1は、このICチップ6aに記憶されている固有値によって他の加熱コイル体と識別される。
高周波加熱装置に加熱コイル体1が装着されると、PLC12は、まずICチップ6aに記憶されている固有値を読み取る。
上述のようにPLC12は各種の加熱情報が記憶可能である。さらに説明すると、PLC12は、複数の加熱コイル体毎に加熱情報を記憶する。
高周波加熱装置から加熱コイル体1が取り外されても、PLC12における当該加熱コイル体1の加熱情報の記憶は保持されており、再度同じ加熱コイル体1が装着されると、PLC12は当該加熱コイル体1の加熱情報を読み出し、加熱情報を累積書き込みする、或いは上書きする。すなわち、高周波加熱装置側のPLC12には、各加熱コイル体1の使用情報が蓄積される。
PLC12に蓄積された加熱コイル体1の使用情報は、当該加熱コイル体1に装着されているIDタグ6のICチップ6aに書き込まれる。
PLC12からICチップ6aに使用情報を書き込むタイミングは、例えば焼入回数が所定回数(10回,100回等)に達する毎や、焼入時間が所定時間(100時間,200時間等)毎に設定することができる。
すなわち、PLC12には焼入を実施する度に焼入情報(使用情報)を記憶し、ICチップ6aには上述のように所定のタイミング毎に焼入情報を記憶する。また、高周波加熱装置の電源を遮断する際には、上記条件を満たしていなくてもPLC12からICチップ6aに使用情報が書き込まれるようにするのが好ましい。むろん、焼入れを実施する度毎にICチップ6aに焼入情報を書き込んでもよい。
PLC12やICチップ6aに書き込まれる焼入情報(使用情報)としては、加熱コイル体1の製造年月日,製造者(製造会社),型式,対象装置(設備),焼入対象ワーク,焼入回数(加熱回数),修理年月日,修理内容,修理担当者名,加熱情報(電圧,電力,周波数,加熱時間,冷却水流量),独自の数列(加熱コイル体識別用パスワード)等とすることができる。
また、PLC12には、焼入を実施する度に高周波加熱装置の加熱情報が蓄積される。すなわち、上述の焼入情報は、各加熱コイル体1の焼入情報であると共に、高周波加熱装置の加熱情報でもある。
PLC12には、各加熱コイル体1毎に焼入情報が区別して記憶されるが、それらを集計することにより、高周波加熱装置の焼入情報として利用することもできるようになる。よってICチップ6aには、装着された加熱コイル体1の焼入情報とは別に、高周波加熱装置の加熱情報(他の加熱コイル体の加熱情報も含めた集計値)も記憶すると、メンテナンス時に回収された加熱コイル体1(ICチップ6a)によって、高周波加熱装置の使用状態も診断することができるようになる。
すなわち、回収された加熱コイル体1(ICチップ6a)に記憶された焼入情報と加熱情報とがパーソナルコンピュータ13(判定手段)によって読み出され、加熱コイル1aの使用状態の判定が行われる。
以上、説明した高周波加熱装置の加熱コイル管理装置の使用の一態様を説明する。
管理される加熱コイルが出荷されると、加熱コイルに装着されるICチップに、まず使用者名,コイルの型番,製造年月日,加熱コイルの修理履歴,装着先の装置(当該装置における本加熱コイルの識別番号),コイル識別用数列(パスワード)が書き込まれる。
ICチップ6aに書き込まれたパスワードは、高周波加熱装置側に設けたヘッド10によって読み取られ、PLC12によって高周波加熱装置に対応する加熱コイルであるか否かが判定される。すなわち、パスワードが認識されれば、装着した加熱コイルは当該高周波加熱装置に対応するものであり、パスワードが認識不能なものであるか、又はパスワード自体が読み込めない場合には、装着された加熱コイルは当該高周波加熱装置に対応しないものであると判定される。これにより、高周波加熱装置に対応する加熱コイルのみを使用してワークの加熱を実施することができるようになり、適合しない加熱コイルによる不測の事故を未然に回避することができる。
次に、実際に当該加熱コイルによって誘導加熱が実施されると、その都度、PLCには加熱回数が記録される。そして、焼入するワークの種別が変更される場合には、加熱コイルの交換が行われる。高周波加熱装置に装着されている加熱コイルは、まず、図示しない取り外しボタンを押すことから開始される。すなわち、取り外しボタンが押されると、PLC側から加熱コイルに装着されているICチップ側に最新の焼入情報,加熱情報が書き込まれる。その際、上述の加熱条件や設備運転状況も同時に書き込まれる。
この取り外しが、加熱コイルのメンテナンスを実施するためであれば、メンテナンス会社は、ICチップから焼入情報,加熱条件,修理履歴等を読み出す。そして、必要なメンテナンスを実施した後に、ICチップにはメンテナンスを実施した日時を書き込み、再度出荷する。
この加熱コイルが使用者に戻され、当該加熱コイルでワークを焼入する際には、まず、ICチップから焼入情報や加熱条件等がPLCに読み取られる。その際、仮にPLCがICチップから必要な情報が読み取れなかったり、対応する加熱コイルではないと判定した場合には警報を発し、使用者に注意を喚起する。また、高周波焼入装置側にリミッタを設けておき、ICチップが認識できない加熱コイル体が装着された際には、ワークの焼入が実施できないようにすることもできる。すなわち、品質が保証できない加熱コイルでワークが誘導加熱されることによって生じるワークの焼入不良を防止することができる。
また、本発明を実施すると、各加熱コイルの状態を管理することができるので、定期点検や部品交換等を適切に実施することが可能になる。
さらに、焼入情報や加熱情報を、パネル表示することによって、使用者が加熱コイルの状態を把握しながらワークの焼入を実施でき、所定の焼入品質を維持することができる。
本発明は、高周波加熱装置の加熱コイルの使用状況を把握することに利用できる。
1 加熱コイル体
1a 加熱コイル
4 中空導体(加熱コイル1a)
6 IDタグ
6a ICチップ
9 ワーク
10 ヘッド(読み取り装置)
12 PLC(別の記憶装置)
13 パーソナルコンピュータ

Claims (13)

  1. ICチップを備えたIDタグを加熱コイルに装着し、前記IDタグのICチップには加熱コイルの使用情報が記録され、前記ICチップから加熱コイルの使用情報を取得する取得手段を設けたことを特徴とする高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  2. 固有の識別情報が記録されたICチップを備えたIDタグを当該加熱コイルに装着し、前記ICチップには加熱コイルの使用情報が記録され、前記識別情報によって加熱コイルを識別し、且つ、ICチップから加熱コイルの使用情報を取得する取得手段を設けたことを特徴とする高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  3. 固有の識別情報は、使用者名,加熱コイルの型番,加熱コイルの製造年月日,加熱コイルの修理履歴,設置先の装置名,パスワードであることを特徴とする請求項2に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  4. 前記IDタグは、電磁誘導を受けない素材,又は電磁誘導を受けにくい素材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  5. 前記ICチップに記録される使用情報が、予め設定した所定条件に達したか否かを判定する判定手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  6. 前記判定手段は、高周波加熱装置に装着されている加熱コイルが交換された際に、新たに装着された加熱コイルの識別情報を取得することを特徴とする請求項5に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  7. 前記ICチップに記録される使用情報は、加熱実施回数、加熱時における加熱コイルに供給される電力量、又は加熱コイルの温度のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  8. 加熱コイルの累積加熱実施回数が上限回数に達するか、加熱コイルに供給される電力量が上限電力量を超えるか、加熱コイルの温度が所定温度を超えた場合に警報を発することを特徴とする請求項7に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  9. 加熱コイルの使用情報は、予め別の記憶装置に記憶され、前記記憶装置に記憶された使用情報がICチップへ書き込まれることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちのいずれかに記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  10. 前記記憶装置に所定量の加熱コイルの使用情報が蓄積されると、記憶装置に蓄積された加熱コイルの使用情報がICチップへ書き込まれることを特徴とする請求項9に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  11. 所定時間経過毎に、及び/又は、高周波加熱装置の電源が遮断される際に、記憶装置に蓄積された加熱コイルの使用情報がICチップへ書き込まれることを特徴とする請求項9に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理装置。
  12. 個々の加熱コイルに対応する固有の識別情報が記録されたICチップに、当該加熱コイルの使用情報を記録し、記録された使用情報が予め設定した所定条件に達すると、当該加熱コイルの使用を制限することを特徴とする高周波加熱装置の加熱コイル管理方法。
  13. 前記所定条件は、加熱コイルの累積加熱実施回数が上限回数に達するか、加熱コイルに供給される電力量が上限電力量を超えるか、加熱コイルの温度が所定温度を超えることであることを特徴とする請求項12に記載の高周波加熱装置の加熱コイル管理方法。
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