JP2010204707A - 有価証券売買処理システムおよびプログラム - Google Patents

有価証券売買処理システムおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】流動性を高めることができるとともに、顧客に有利な換金を実現することができる有価証券売買処理システムを提供する。
【解決手段】有価証券売買処理システム10は、売注文を受け付けると、売買区分・換金方法判定処理手段22により、有価証券買取システム50への買取請求または売買市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利かを判断し、買取請求が顧客に有利と判断した場合には、有価証券買取システム50へ買取請求信号を送信し、売買市場への発注が顧客に有利と判断した場合には、注文データを売注文用記憶手段34に記憶させることにより売買市場への売注文の発注処理を実行する。また、買注文を受け付けると、注文データを買注文用記憶手段33に記憶させることにより売買市場への買注文の発注処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有価証券の売買処理を実行するコンピュータにより構成された有価証券売買処理システムおよびプログラムに係り、例えば、個人向け利付国庫債券の売買処理を実行する国債売買処理システム等に利用することができる。
個人向け国債は、毎年4回発行され、市場全体の残高は、年々増加しているが、発行を重ねるにつれ、売却(換金)のニーズも除々に高まってきている。この個人向け国債を償還期限前に中途換金する方法としては、日本銀行に買取請求する方法がある。この場合、中途換金に対するペナルティとして所定回数分の利子相当額を差し引いた金額で日銀が買い取ることになり、例えば、個人向け利付国債(変動・10年)の場合は、2回分の利子相当額が中途換金に対するペナルティとして差し引かれた金額で日銀が買い取ることになる。より詳細には、現状の例では、日銀の買取金額(受渡金額)は、額面金額に経過利子相当額を加えた金額から、直前2回分の利子相当額(税引前)の80%の金額を差し引いた金額となる。また、個人向け国債には、発行から一定期間は中途換金することができない期間があり、例えば、個人向け利付国債(変動・10年)の場合は、発行から1年間となっている。
一方、通常の国債(個人向けでない国債)を流通させるためには、株取引のように取引所での取引を行うのではなく、証券会社等の業者が在庫を持ち、業者と顧客とが1対1で相対取引をする形態が一般的である。従って、業者が在庫を持たない限り、取引自体が成立しないことになる。しかし、個人向け国債については、業者が保有することはできないので、現状では、個人向け国債の流通市場は存在せず、本願出願人により個人向け国債の取引市場システムが提案されているにとどまる(特許文献1参照)。このため、換金するには、上記のように国(日本銀行)に対して買取請求を行うか、あるいは親子間や知人間等の特定の個人間での売買を行うしかないため、個人向け国債の流動性は低い。
なお、上述した特許文献1には、個人向け国債の取引市場システムをいわゆるザラバ方式(注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式)で実現し、その板情報を表示することが記載されている。また、国債に関する技術文献として、個人向け国債の取引報告書に中途換金調整額を記載することが開示された文献が知られている(特許文献2参照)。
特開2008−204426号公報 特開2005−276090号公報
上記のように、現状では、個人向け国債の流動性は低い。しかし、緊急の資金調達を要する個人顧客の存在が予想される。この顧客が、証券会社等の金融機関を通じて個人向け国債の日銀買取請求を行った場合、中途換金に対するペナルティが生じてしまう。このため、日銀に買取請求を行う方法は、日銀(国)が買い取ってくれるので、確実かつ早期に換金することができるという利点はあるものの、比較的高いペナルティを課されるので、必ずしも顧客にとって有利な換金方法であるとはいえない。従って、個人向け国債の流動性を高めることができ、かつ、顧客にとって、より有利な方法での換金を実現することができるシステムの構築が望まれる。
本発明の目的は、流動性を高めることができるとともに、顧客に有利な換金を実現することができる有価証券売買処理システムおよびプログラムを提供するところにある。
本発明は、有価証券の売買処理を実行するコンピュータにより構成された有価証券売買処理システムであって、
金融機関の顧客の口座に預けられた前記顧客の資金の残高を示す資金残高データを、顧客識別情報と対応付けて記憶するとともに、前記金融機関の前記顧客の口座に預けられた前記顧客の保有する有価証券の残高を示す証券残高データを、有価証券の銘柄識別情報および前記顧客識別情報と対応付けて記憶する顧客口座データベースと、
前記顧客またはその入力代行者の操作する端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記顧客識別情報、売買対象の有価証券の銘柄識別情報、売買区分、および注文数量を含む注文データを受信するとともに、受信した前記注文データに注文識別情報を付与する処理を実行する注文受付処理手段と、
この注文受付処理手段により受信した前記注文データを、前記注文識別情報と対応付けて記憶する注文データ記憶手段と、
前記顧客間の有価証券の売買を実現するために前記コンピュータにより前記コンピュータ内に形成された売買市場に発注された前記注文データのうちの買注文データを、前記注文識別情報と対応付けて記憶する買注文用記憶手段と、
前記売買市場に発注された前記注文データのうちの売注文データを、前記注文識別情報と対応付けて記憶する売注文用記憶手段と、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報と対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、有価証券買取システムへの買取請求を行ったときの受渡金額と前記売買市場への売注文の発注を行ったときの受渡金額との差額を求めるために予め定められてプログラム内に記述された判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報と対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行する売買区分・換金方法判定処理手段と、
互いに同一の前記銘柄識別情報に対応付けられて前記買注文用記憶手段に前記買注文データの注文数量として記憶された買注文数量と前記売注文用記憶手段に前記売注文データの注文数量として記憶された売注文数量とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文数量と売注文数量とが対応している分を買注文および売注文の約定数量として決定する処理を実行する約定処理手段と、
この約定処理手段により決定した買注文の前記約定数量を、前記買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文識別情報と対応させて記憶するとともに、売注文の前記約定数量を、前記売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文識別情報と対応させて記憶する振替処理データベースと、
前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記有価証券買取システムへの買取請求を行った売注文用の前記注文データについて、前記注文データ記憶手段に記憶された当該注文データの前記注文数量を、当該注文データの前記顧客識別情報および前記銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記証券残高データから減算するとともに、前記有価証券買取システムへの買取請求による換金額を、当該注文データの前記顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記資金残高データに加算する処理を実行する換金処理手段と、
前記振替処理データベースに記憶された前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、当該注文データの前記約定数量を、当該注文データの前記顧客識別情報および前記銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記証券残高データに加算するとともに、当該注文データの前記約定数量の代金相当額を、当該注文データの前記顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記資金残高データから減算する買注文用の振替処理を実行し、前記振替処理データベースに記憶された前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、当該注文データの前記約定数量を、当該注文データの前記顧客識別情報および前記銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記証券残高データから減算するとともに、当該注文データの前記約定数量の代金相当額を、当該注文データの前記顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記資金残高データに加算する売注文用の振替処理を実行する振替処理手段と
を備えたことを特徴とするものである。
ここで、「有価証券」としては、利子が変動するタイプの個人向け国債が好適であるが、これ以外の債券や、株式等であってもよい。
また、「顧客識別情報」は、1対1の対応関係を保つことができれば、本発明のシステムの処理の途中で別の種類の顧客識別情報に変換することにより、複数種類の顧客識別情報を混在させてもよい。例えば、顧客口座データベースで顧客識別情報としての口座番号に対応付けて各顧客のデータが管理されている状況下において、注文受付処理手段による注文データの受付時に、顧客識別情報として口座番号自体を入力させるようにしてもよいが、口座番号以外の種類の顧客識別情報(例えば、電話番号、電子メールアドレス、顧客コード等)を入力させ、本発明のシステムの処理過程で、口座番号以外の種類の顧客識別情報から、口座番号への変換を適宜行うようにしてもよく、このような変換を行う場合には、複数種類の顧客識別情報の対応関係を記憶する顧客データベースを設けておけばよい。なお、本願の請求項では、各処理過程における顧客識別情報の種類の変換が、発明の本質に影響を与えないことから、記載の便宜上、「顧客識別情報」で統一している。
さらに、「有価証券買取システム」については、代表的なものとしては、例えば、個人向け国債の買取を行う日本銀行システムのように、有価証券の発行体またはその代行者(代行機関)が一定の条件下で自己の発行した有価証券の買取を行うシステムが挙げられるが、この他に、有価証券の発行体以外の団体や個人が予め宣言した条件で有価証券の買取を行うシステム等であってもよい。
このような本発明の有価証券売買処理システムにおいては、売注文を受け付けると、売買区分・換金方法判定処理手段により、有価証券買取システムへの買取請求または売買市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利かを判断し、有価証券買取システムへの買取請求が顧客に有利と判断した場合には、有価証券買取システムへ買取請求信号を送信し、売買市場への売注文の発注が顧客に有利と判断した場合には、注文データを売注文用記憶手段に記憶させることにより売買市場への売注文の発注処理を実行するので、顧客にとって有利な換金を実現することが可能となる。
また、売注文のみならず買注文も受け付け、約定処理を実行することにより、売買市場を形成するので、有価証券の流動性を高めることが可能となり、有価証券買取システムへの買取請求以外の換金方法を具体的に用意し、買取請求以外の換金方法の成立の可能性を高めることが可能となり、これらにより前記目的が達成される。
そして、売買区分・換金方法判定処理手段による、有価証券買取システムへの買取請求または売買市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかという換金方法の判定処理については、以下に示すように、約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成としてもよく、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成としてもよい。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)の場合>
この場合は、前述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記買注文用記憶手段は、前記買注文データを、前記注文識別情報および約定済み若しくは未約定の別を示す約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
前記売注文用記憶手段は、前記売注文データを、前記注文識別情報および前記約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記買注文用記憶手段に新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされ、
前記約定処理手段は、
前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記買注文用記憶手段に前記新規の買注文データが記憶される都度に、前記買注文用記憶手段に記憶された前記新規の買注文データの買注文数量と、前記新規の買注文データに含まれる前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記売注文データの売注文数量とを突き合わせるとともに、前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記売注文用記憶手段に前記新規の売注文データが記憶される都度に、前記売注文用記憶手段に記憶された前記新規の売注文データの売注文数量と、前記新規の売注文データに含まれる前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記買注文データの買注文数量とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文数量と売注文数量とが対応している分を買注文および売注文の約定数量として決定し、約定させた前記買注文データおよび前記売注文データに対応付けられた前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合には、売買区分・換金方法判定処理手段により換金方法の判定処理を行う構成として、具体的には、次のような第1から第3の構成をとることができる。
先ず、約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段による換金方法の判定処理を行うための第1の構成として、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶されている前記買注文データの買注文数量の合計数量を算出し、算出した前記買注文数量の合計数量が、前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量以上である場合には、前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、算出した前記買注文数量の合計数量が、前記顧客の指定した注文数量未満である場合には、前記顧客の指定した注文数量のうち前記買注文数量の合計数量と同一の数量分を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行するとともに、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記顧客の指定した注文数量から前記買注文数量の合計数量を減じた残注文数量を含む買取請求信号を送信し、前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶されている前記買注文データがない場合には、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段を第1の構成とした場合(例えば、図8の場合)には、買注文用記憶手段に記憶されている未約定の買注文データの買注文数量の合計数量を算出し、この未約定の買注文数量の合計数量の範囲内で、売買市場への売注文の発注を行うので、発注した分については、すぐに約定させることが可能となり、また、顧客の指定した注文数量のうち売買市場への発注を行わなかった残数量分については、有価証券買取システムへの買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことが可能となる。
次に、約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段による換金方法の判定処理を行うための第2の構成として、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、前記売買市場の取引時間の経過後に、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段を第2の構成とした場合(例えば、図9の場合)には、売買市場の取引時間の経過後に、約定数量を取得して確認し、約定しなかった分については、有価証券買取システムへの買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことが可能となる。
さらに、約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段による換金方法の判定処理を行うための第3の構成として、
前記注文受付処理手段は、
前記注文データとして、前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文数量に加え、前記顧客が何日以内の換金を希望するのかを指定した換金期間指定情報を受信する構成とされ、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの最初の判断処理を実行し、
この最初の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
前記最初の判断処理で、前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、さらに、前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日まで、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの2回目以降の判断処理を繰り返し実行し、
この2回目以降の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合、または前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日になった時点で、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段を第3の構成とした場合(例えば、図10の場合)には、顧客に指定された換金期間中には、売買市場への売注文の発注が顧客に有利であれば、売買市場への発注を継続し、受渡日が換金期間内に収まる最終の取引日になった時点で、約定数量を取得して確認し、約定しなかった分については、有価証券買取システムへの買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことが可能となる。
また、約定処理手段を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合には、より具体的には、次のような構成とすることができる。
すなわち、前述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記振替処理データベースは、
前記約定数量を、前記注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および振替済み若しくは未振替の別を示す振替フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
前記約定処理手段は、
買注文数量判定処理手段および売注文数量判定処理手段を備え、
前記買注文数量判定処理手段は、
前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記買注文用記憶手段に前記新規の買注文データが記憶された場合に、当該新規の買注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む売注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている売注文データが、前記売注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な売注文データの有無を判定し、約定可能な売注文データがあると判定したときに、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、
(1)前記売注文数量が前記買注文数量よりも大きい第1のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、前記約定可能な売注文データの約定数量として、前記約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第1の約定処理を実行し、
(2)前記売注文数量が前記買注文数量と等しい第2のケースでは、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、前記約定可能な売注文データの約定数量として、前記約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行し、
(3)前記売注文数量が前記買注文数量よりも小さい第3のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、前記約定可能な売注文データの約定数量として、前記約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第3の約定処理を実行し、さらに、他の約定可能な売注文データがある場合には、前記他の約定可能な売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの減算された更新後の買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理を実行する構成とされ、
前記売注文数量判定処理手段は、
前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記売注文用記憶手段に前記新規の売注文データが記憶された場合に、当該新規の売注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む買注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データが、前記買注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データがあると判定したときに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理として、
(4)前記買注文数量が前記売注文数量よりも大きい第4のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、前記約定可能な買注文データの約定数量として、前記約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第4の約定処理を実行し、
(5)前記買注文数量が前記売注文数量と等しい第5のケースでは、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、前記約定可能な買注文データの約定数量として、前記約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第5の約定処理を実行し、
(6)前記買注文数量が前記売注文数量よりも小さい第6のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、前記約定可能な買注文データの約定数量として、前記約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第6の約定処理を実行し、さらに、他の約定可能な買注文データがある場合には、前記他の約定可能な買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの減算された更新後の売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理を実行する構成とされ、
前記振替処理手段は、
前記買注文用の振替処理および前記売注文用の振替処理に加え、振替処理を行った前記注文データについて前記振替処理データベースに記憶された前記振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に更新する振替フラグ更新処理を実行する構成とすることができる。
さらに、上記の構成において、次のように、買注文用および売注文用の優先順位管理番号を用いた約定処理を行う構成とすることが望ましい。
すなわち、上述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記買注文用記憶手段に前記新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データに対し、先に注文された前記顧客の買注文を優先して約定させるための買注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記買注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、
前記売注文用記憶手段に前記新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データに対し、先に注文された前記顧客の売注文を優先して約定させるための売注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記売注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされ、
前記買注文数量判定処理手段は、
前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記買注文用記憶手段に前記新規の買注文データが記憶された場合に、当該新規の買注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む売注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている売注文データが、前記売注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な売注文データの有無を判定し、約定可能な売注文データがあると判定したときに、前記約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、
(1)前記売注文数量が前記買注文数量よりも大きい第1のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第1の約定処理を実行し、
(2)前記売注文数量が前記買注文数量と等しい第2のケースでは、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行し、
(3)前記売注文数量が前記買注文数量よりも小さい第3のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第3の約定処理を実行し、さらに、前記約定可能な売注文データのうち次に優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データがある場合には、この売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの減算された更新後の買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理を実行する構成とされ、
前記売注文数量判定処理手段は、
前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記売注文用記憶手段に前記新規の売注文データが記憶された場合に、当該新規の売注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む買注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データが、前記買注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データがあると判定したときに、前記約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理として、
(4)前記買注文数量が前記売注文数量よりも大きい第4のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第4の約定処理を実行し、
(5)前記買注文数量が前記売注文数量と等しい第5のケースでは、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第5の約定処理を実行し、
(6)前記買注文数量が前記売注文数量よりも小さい第6のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第6の約定処理を実行し、さらに、前記約定可能な買注文データのうち次に優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データがある場合には、この買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの減算された更新後の売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理を実行する構成とすることが望ましい。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)の場合>
この場合は、前述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記買注文用記憶手段は、前記買注文データを、前記注文識別情報および約定済み若しくは未約定の別を示す約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
前記売注文用記憶手段は、前記売注文データを、前記注文識別情報および前記約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
前記約定処理手段は、
1日のうち予め定められた少なくとも1回の約定処理時刻に、互いに同一の前記銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記買注文データの買注文数量と前記売注文用記憶手段に記憶された前記売注文データの売注文数量とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文数量と売注文数量とが対応している分を買注文および売注文の約定数量として決定し、約定させた前記買注文データおよび前記売注文データに対応付けられた前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合には、売買区分・換金方法判定処理手段により換金方法の判定処理を行う構成として、具体的には、次のような第1から第3の構成をとることができる。
先ず、約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段による換金方法の判定処理を行うための第1の構成として、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶されている前記買注文データの買注文数量の合計数量を算出するとともに、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶されている前記売注文データの売注文数量の合計数量を算出し、前記買注文数量の合計数量が前記売注文数量の合計数量よりも大きいか否かを判断し、前記買注文数量の合計数量が前記売注文数量の合計数量よりも大きい場合には、その差に相当する買注文の超過数量が、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量以上であるか否かを判断し、前記買注文の超過数量が前記顧客の指定した注文数量以上である場合には、前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、前記買注文の超過数量が前記顧客の指定した注文数量未満である場合には、前記顧客の指定した注文数量のうち前記買注文の超過数量と同一の数量分を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行するとともに、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記顧客の指定した注文数量から前記買注文の超過数量を減じた残注文数量を含む買取請求信号を送信し、前記買注文の超過数量がない場合には、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段を第1の構成とした場合(例えば、図11の場合)には、買注文用記憶手段に記憶されている未約定の買注文データの買注文数量の合計数量と、売注文用記憶手段に記憶されている未約定の売注文データの売注文数量の合計数量とを算出し、これらの差に相当する買注文の超過数量の範囲内で、売買市場への売注文の発注を行うので、発注した分については、約定させることが可能となり、また、顧客の指定した注文数量のうち売買市場への発注を行わなかった残数量分については、有価証券買取システムへの買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことが可能となる。
次に、約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段による換金方法の判定処理を行うための第2の構成として、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、発注後に最初に到来した前記約定処理時刻、1日の最後の前記約定処理時刻、または予め定められた特定の前記約定処理時刻のいずれかの経過後に、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段を第2の構成とした場合(例えば、図12の場合)には、所定の約定処理時刻の経過後に、約定数量を取得して確認し、約定しなかった分については、有価証券買取システムへの買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことが可能となる。
さらに、約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段による換金方法の判定処理を行うための第3の構成として、
前記注文受付処理手段は、
前記注文データとして、前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文数量に加え、前記顧客が何日以内の換金を希望するのかを指定した換金期間指定情報を受信する構成とされ、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの最初の判断処理を実行し、
この最初の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
前記最初の判断処理で、前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、さらに、前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日まで、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの2回目以降の判断処理を繰り返し実行し、
この2回目以降の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合、または前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日になった時点で、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とすることができる。
このように約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合において、売買区分・換金方法判定処理手段を第3の構成とした場合(例えば、図13の場合)には、顧客に指定された換金期間中には、売買市場への売注文の発注が顧客に有利であれば、売買市場への発注を継続し、受渡日が換金期間内に収まる最終の取引日になった時点で、約定数量を取得して確認し、約定しなかった分については、有価証券買取システムへの買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことが可能となる。
また、約定処理手段を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合には、より具体的には、次のような構成とすることができる。
すなわち、前述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに対し、先に注文された前記顧客の注文を優先して約定させるための優先順位管理番号を付与し、前記買注文用記憶手段に前記新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に前記新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされ、
前記約定処理手段は、
互いに同一の前記銘柄識別情報を含む前記買注文データおよび前記売注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている前記買注文データおよび前記売注文データが前記買注文用記憶手段および前記売注文用記憶手段にそれぞれ記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データおよび売注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データおよび売注文データがあると判定したときに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量の合計数量Kと前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量の合計数量Uとの大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、
(1)前記売注文数量の合計数量Uが前記買注文数量の合計数量Kよりも大きい第1のケースでは、各買注文データの買注文数量を、前記各買注文データの約定数量として、前記各買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記各買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新するとともに、
前記約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量が、前記買注文数量の合計数量K以上である場合には、前記買注文数量の合計数量Kと同一の数量を、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算し、
前記約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量が、前記買注文数量の合計数量K未満である場合には、前記優先順位管理番号の優先順位の高い順に前記優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの売注文数量を合計していったときに前記買注文数量の合計数量K未満の範囲で最大となる合計数量である買注文対応範囲内最大合計数量UM、およびそのときの優先順位管理番号である買注文対応範囲内最低優先順位管理番号を求め、前記最も優先順位の高い優先順位管理番号から前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号までの各優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な各売注文データの売注文数量を、これらの約定可能な各売注文データの約定数量として、これらの約定可能な各売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記各売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、
さらに、前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの売注文数量のうち、前記買注文数量の合計数量Kから前記買注文対応範囲内最大合計数量UMを減じた数量分を、前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第1の約定処理を実行し、
(2)前記売注文数量の合計数量Uが前記買注文数量の合計数量Kと等しい第2のケースでは、各買注文データの買注文数量を、前記各買注文データの約定数量として、前記各買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、各売注文データの売注文数量を、前記各売注文データの約定数量として、前記各売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記各買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記各売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行し、
(3)前記売注文数量の合計数量Uが前記買注文数量の合計数量Kよりも小さい第3のケースでは、各売注文データの売注文数量を、前記各売注文データの約定数量として、前記各売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記各売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新するとともに、
前記約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量が、前記売注文数量の合計数量U以上である場合には、前記売注文数量の合計数量Uと同一の数量を、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算し、
前記約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量が、前記売注文数量の合計数量U未満である場合には、前記優先順位管理番号の優先順位の高い順に前記優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの買注文数量を合計していったときに前記売注文数量の合計数量U未満の範囲で最大となる合計数量である売注文対応範囲内最大合計数量KM、およびそのときの優先順位管理番号である売注文対応範囲内最低優先順位管理番号を求め、前記最も優先順位の高い優先順位管理番号から前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号までの各優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な各買注文データの買注文数量を、これらの約定可能な各買注文データの約定数量として、これらの約定可能な各買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記各買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、
さらに、前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの買注文数量のうち、前記売注文数量の合計数量Uから前記売注文対応範囲内最大合計数量KMを減じた数量分を、前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第3の約定処理を実行する構成とすることができる。
さらに、上記の構成は、買注文と売注文とで共通した優先順位管理番号を用いて約定処理を行う構成であるが、次のように、買注文用の優先順位管理番号と売注文用の優先順位管理番号とを用いて約定処理を行う構成としてもよい。
すなわち、上述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記買注文用記憶手段に前記新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データに対し、先に注文された前記顧客の買注文を優先して約定させるための買注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記買注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、
前記売注文用記憶手段に前記新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データに対し、先に注文された前記顧客の売注文を優先して約定させるための売注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記売注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成としてもよい。
<個人向け利付国庫債券の場合>
前述したように、本発明における有価証券は、個人向け利付国庫債券に限定されるものではないが、現状で、個人向け国債の日銀買取請求の仕組みが既に構築されているので、特に、本発明の有価証券売買処理システムは、個人向け利付国庫債券の売買を行う国債売買処理システムに利用することが好適である。
すなわち、前述した有価証券売買処理システムにおいて、
前記有価証券は、個人向け利付国庫債券であり、前記注文数量は、注文額面金額であり、前記買注文数量は、買注文額面金額であり、前記売注文数量は、売注文額面金額であり、前記約定数量は、約定額面金額であり、前記有価証券買取システムは、日本銀行システムであり、
前記個人向け利付国庫債券の銘柄毎の利払日、並びに現在および過去の適用利率を、前記銘柄識別情報に対応付けて記憶する国債データベースを備え、
前記判定用算出式には、中途換金に対してペナルティを課すための中途換金調整額を算出する項と、経過利子を算出する項とが含まれ、
前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
前記中途換金調整額を算出する項に、前記国債データベースに記憶された過去の所定回数の適用利率を代入し、前記経過利子を算出する項に、前記国債データベースに記憶された現在の適用利率および前回の利払日を代入する処理を実行する構成とすることが好適である。
そして、本発明のプログラムは、以上に述べた有価証券売買処理システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
なお、上記のプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)を利用した読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)を利用した読出し専用メモリ(DVD−ROM)、DVDを利用したランダム・アクセス・メモリ(DVD−RAM)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
以上に述べたように本発明によれば、注文受付処理手段により売注文を受け付けたときに、売買区分・換金方法判定処理手段により、有価証券買取システムへの買取請求または売買市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利かを判断し、有価証券買取システムへの買取請求が顧客に有利と判断した場合には、有価証券買取システムへ買取請求信号を送信し、売買市場への売注文の発注が顧客に有利と判断した場合には、注文データを売注文用記憶手段に記憶させることにより売買市場への売注文の発注処理を実行するので、顧客にとって有利な換金を実現することができ、また、注文受付処理手段により買注文も受け付けて約定処理手段による約定処理を行うので、有価証券の売買市場を形成して有価証券の流動性を高めることができるという効果がある。
本発明の有価証券売買処理システムの一実施形態である国債売買処理システムの全体構成図。 前記実施形態の注文データ記憶手段の構成図。 前記実施形態の国債データベースの構成図。 前記実施形態の買注文用記憶手段の構成図。 前記実施形態の売注文用記憶手段の構成図。 前記実施形態の振替処理データベースの構成図。 前記実施形態の顧客口座データベースの構成図。 前記実施形態の注文がPTS市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第1の換金要求受付方法の処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の注文がPTS市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第2の換金要求受付方法の処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の注文がPTS市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第3の換金要求受付方法の処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第1の換金要求受付方法の処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第2の換金要求受付方法の処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第3の換金要求受付方法の処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の注文画面の一例を示す図。 前記実施形態のPTS市場への売却が有利な期間および日銀買取請求が有利な期間の説明図。
以下に本発明の有価証券売買処理システムの一実施形態である国債売買処理システムについて図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の国債売買処理システム10の全体構成が示されている。図2には、注文データ記憶手段30の構成が示され、図3には、国債データベース32の構成が示され、図4には、買注文用記憶手段33の構成が示され、図5には、売注文用記憶手段34の構成が示され、図6には、振替処理データベース35の構成が示され、図7には、顧客口座データベース36の構成が示されている。また、図8〜図10には、注文がPTS市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第1〜第3の換金要求受付方法の処理の流れがフローチャートで示され、図11〜図13には、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第1〜第3の換金要求受付方法の処理の流れがフローチャートで示されている。さらに、図14には、注文画面100の一例が示され、図15には、PTS市場への売却が有利な期間および日銀買取請求が有利な期間の説明図が示されている。
図1において、有価証券売買処理システムである国債売買処理システム10は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、個人向け国債の売買に関する各種処理を実行する処理手段20と、この処理手段20に接続されて個人向け国債の売買に関する各種処理を実行するために必要な各種データを記憶する注文データ記憶手段30、顧客データベース31、国債データベース32、買注文用記憶手段33、売注文用記憶手段34、振替処理データベース35、および顧客口座データベース36とを備えて構成されている。
そして、この国債売買処理システム10により、個人向け国債を売買するPTS市場(私設取引システム(proprietary trading system)による売買市場、すなわち証券会社等の金融機関が開設したコンピューター・ネットワーク上の市場)が形成されている。
また、国債売買処理システム10には、通信回線であるネットワーク1を介して、注文の入力を行う顧客やその入力代行者(営業員やオペレータ等)の操作する端末装置40が接続されている。ここで、ネットワーク1には、例えば、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN、MAN、WAN、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。
さらに、国債売買処理システム10には、通信回線である専用線2を介して、有価証券買取システムである日本銀行システム50が接続されている。なお、国債売買処理システム10と日本銀行システム50とは、専用線2ではなく、ネットワーク1により接続してもよい。
処理手段20は、注文受付処理手段21と、売買区分・換金方法判定処理手段22と、約定処理手段23と、振替処理手段24と、換金処理手段25とを含んで構成されている。
注文受付処理手段21は、顧客またはその入力代行者による要求に応じ、注文画面100(図14参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信するとともに、顧客またはその入力代行者により入力されて端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる注文データ(顧客識別情報、売買対象の有価証券である個人向け国債の銘柄識別情報、売買の別を示す売買区分、注文数量である個人向け国債の注文額面金額、並びに、売却の場合における換金方法選択情報および換金期間指定情報を含む。)を受信し、受信した注文データに注文識別情報(注文番号)を自動付与し、注文データを注文識別情報と対応付けて注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させる処理を実行するものである。
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信した注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行し、注文受付処理手段21により受信した注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、以下に示すような所定の判定用算出式を用いて、日本銀行への買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断し、日銀買取請求が顧客に有利と判断した場合には、日本銀行システム50へ専用線2を介して注文データの銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を送信し、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利と判断した場合には、注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行するものである。但し、より詳細な処理内容は、約定処理手段23による約定処理をどのような方式で行うのかにより異なってくるため後述する。
また、売買区分・換金方法判定処理手段22は、買注文用記憶手段33(図4参照)に新規な買注文データを記憶させる際には、新規な買注文データに対し、先に注文された顧客の買注文を優先して約定させるための買注文用の優先順位管理番号を付与し、新規な買注文データを、注文識別情報(管理番号)、未約定を示す状態とされた約定フラグ、および買注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に新規な売注文データを記憶させる際には、新規な売注文データに対し、先に注文された顧客の売注文を優先して約定させるための売注文用の優先順位管理番号を付与し、新規な売注文データを、注文識別情報(注文番号)、未約定を示す状態とされた約定フラグ、および売注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成としてもよい。
さらに、買注文用の優先順位管理番号と売注文用の優先順位管理番号とを区別せずに、共通の優先順位管理番号を用いた約定処理を行う場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信した注文データに対し、先に注文された顧客の注文を優先して約定させるための優先順位管理番号を付与し、買注文用記憶手段33(図4参照)に新規な買注文データを記憶させる際には、新規な買注文データを、注文識別情報(注文番号)、未約定を示す状態とされた約定フラグ、および優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に新規な売注文データを記憶させる際には、新規な売注文データを、注文識別情報(注文番号)、未約定を示す状態とされた約定フラグ、および優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成とすることができる。なお、優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号、売注文用の優先順位管理番号、共通の優先順位管理番号のいずれも含む。)は、新たに発行付与される都度に、数値が増加する方向に更新されていくもの、すなわち数値が小さい方が優先順位が高いことを示すものでもよく、あるいは逆に、新たに発行付与される都度に、数値が減少する方向に更新されていくもの、すなわち数値が大きい方が優先順位が高いことを示すものでもよい。
なお、約定処理手段23による買注文額面金額(買注文数量)と売注文額面金額(売注文数量)との突き合わせによる約定処理は、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された買注文額面金額(買注文数量)と、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文額面金額(売注文数量)とを用いて行われることから、国債売買処理システム10では、注文データを、買注文用記憶手段33または売注文用記憶手段34に記憶させることが、PTS市場への買注文または売注文の発注処理に相当するものとなる。
ここで、所定の判定用算出式とは、日銀買取請求を行ったときの受渡金額Nと、PTS市場への売注文の発注を行ったときの受渡金額Pとの差額を求めるために、予め定められてプログラム内に記述された計算式であり、次の通りである。
日銀買取請求を行ったときの受渡金額N(顧客の受取金額)
=注文額面金額−中途換金調整額+経過利子相当額 ・・・・・・・・・・(1)
中途換金調整額
=(1/2)×(前々回の適用利率/100+前回の適用利率/100)
×注文額面金額×0.8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
経過利子相当額
=(直前の利払日から受渡日までの経過日数/365)
×(現在の適用利率/100)×注文額面金額 ・・・・・・・・(3)
上記の式(2)の中途換金調整額は、中途換金に対するペナルティとして顧客の受取金額から差し引かれる金額であり、上記の式(2)の場合には、直前2回分の利子(利払日が年2回であるから、1年分の利子となる。)がペナルティとして課されることになる。この直前2回分の利子は、現状のペナルティであって、今後、変わり得るものであり、要するに、中途換金調整額は、過去の所定回数(上記の例では、直前2回)の適用利率を代入して定まるものであればよい。また、上記の式(2)中の「×0.8」というのも、現状の取り決めであって、今後、変わり得るものであり、要するに、一定比率(「×1.0」であってもよい。)が乗じられていればよい。さらに、上記の式(2)中における前々回の適用利率および前回の適用利率は、パーセント(%)の数値で入力されるものであるが、これは、国債データベース32(図3参照)にこれらの適用利率がパーセント(%)の数値で記憶されていることを前提としたものであり、例えば、国債データベース32にパーミルで記憶されていれば、上記の式(2)中の「/100」を「/1000」に替え、0.0056等と記憶されていれば、「/100」を除く等、適宜調整すればよい。なお、これらの適用利率は、ともに1年分の利率を示す数値であるから、年2回、すなわち半年置きの利払日には、それぞれの適用利率の半分に相当する金額が支払われることになるので、上記の式(2)中では、(1/2)が乗じられている。
上記の式(3)中における現在の適用利率も、国債データベース32(図3参照)にパーセント(%)の数値で記憶されていることを前提とすれば、パーセント(%)の数値で入力されるものである。
PTS市場への売注文の発注を行ったときの受渡金額P(顧客の受取金額)
=注文額面金額−手数料+経過利子相当額 ・・・・・・・・・・・・・・(4)
上記の式(4)中において、注文額面金額となっているのは、本実施形態の国債売買処理システム10では、適用利率が変動するタイプの個人向け国債(変動・10年)の売買を取り扱うので、適用利率を固定したタイプの国債を流通させる場合のように、市中の金利の上下に応じ、国債の流通価格を上下させる必要もないため、例えば100円の額面金額の国債であれば、額面金額の100円のまま売買取引を行うことによるものである。また、通常、国債を売却すると、前回の利払日からその時点まで売主が国債を保有していたということで、売主は経過利子を受け取ることができるという慣習があるが、本実施形態の国債売買処理システム10では、買主のPTS市場での購入メリットを創出するため、売主が経過利子相当額の全部または一部の受け取りを放棄する仕組みを採用するので、上記の式(4)中の経過利子相当額はゼロになるか、または経過利子相当額×(1−放棄率)になる。そして、上記の式(4)中の経過利子相当額をゼロとし、手数料もゼロとすれば、日銀買取請求を行ったときの受渡金額Nと、PTS市場への売注文の発注を行ったときの受渡金額Pとの差額は、前述した式(1)および上記の式(4)を用いて、次の式(5)のようになる。
N−P=(注文額面金額−中途換金調整額+経過利子相当額)−注文額面金額
=経過利子相当額−中途換金調整額 ・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
従って、日銀買取請求が顧客にとって有利になるのは、N>P、すなわちN−P>0のときであるので、経過利子相当額が中途換金調整額よりも大きいときとなる(図15参照)。一方、PTS市場への売注文の発注が顧客にとって有利になるのは、N<P、すなわちN−P<0のときであるので、中途換金調整額が経過利子相当額よりも大きいときとなる(図15参照)。また、N=P、すなわちN−P=0のときは、どちらの換金方法が顧客にとって有利であるともいえないので、どちらの換金方法を採ってもよいが、PTS市場では約定しない可能性もあるため、本実施形態では、N−P=0のときは、日銀買取請求を行うものとする。なお、中途換金調整額は、直前2回分の利子であるため、各回の適用利率の変化が小さければ、経過利子相当額よりも大きくなるが、前々回や前回の適用利率に対し、現在の適用利率が急激に大きくなれば、図15に示すような経過利子相当額を示す実線と、中途換金調整額を示す点線とのクロスポイントが生じることになる。また、上記の式(4)中の経過利子相当額をゼロとしない場合(全部放棄としない場合)には、差額のN−Pは、次の式(6)のようになる。
N−P=(注文額面金額−中途換金調整額+経過利子相当額)
−{注文額面金額+経過利子相当額×(1−放棄率)}
=経過利子相当額×放棄率−中途換金調整額 ・・・・・・・・・・・・(6)
より詳細には、売買区分・換金方法判定処理手段22は、以下に示すような処理を実行する。以下には、約定処理手段23を、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合における3通りの処理内容を詳述するとともに、約定処理手段23を、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合における3通りの処理内容を詳述する。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)の場合における売買区分・換金方法判定処理手段22による第1の処理内容:図8参照>
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する。
また、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
一方、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を算出する。なお、本実施形態のPTS市場では、気配値に相当する単価が1つしかない状態(つまり、額面金額そのままの単価しかない状態)で、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理を行うため、買注文用記憶手段33(図4参照)に未約定の買注文データがあれば、売注文用記憶手段34(図5参照)には未約定の売注文データは存在しないことになり、この点が、いわゆる板寄せ方式と同様な方式の約定処理を行う場合と異なる点である。
そして、算出した買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が、注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)以上である場合には、顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文数量(売注文額面金額)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。また、算出した買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)未満である場合には、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)のうち買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)と同一の数量分(同一の金額分)を市場発注用の売注文数量(売注文額面金額)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行するとともに、注文データに含まれた銘柄識別情報および顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。さらに、注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている買注文データがない場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)の場合における売買区分・換金方法判定処理手段22による第2の処理内容:図9参照>
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する。
また、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
一方、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文受付処理手段21により受信した注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。
それから、PTS市場の取引時間の経過後に、PTS市場へ発注した注文データに対応付けられて注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文識別情報(注文番号)と同一の注文識別情報に対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された売注文用の約定額面金額(約定数量)を取得する。この際、振替処理データベース35(図6参照)に複数の売注文用の約定額面金額(約定数量)が記憶されている場合には、合計の約定額面金額(約定数量)を算出する。そして、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)がある場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)の場合における売買区分・換金方法判定処理手段22による第3の処理内容:図10参照>
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する。
また、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかの最初の判断処理を実行する。
そして、この最初の判断処理で、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
一方、最初の判断処理で、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文受付処理手段21により受信した注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。
さらに、日銀買取請求による代金の受渡日が注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる換金期間指定情報により指定された期間(例えば10日間等)の最終日に当たる取引日まで、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかの2回目以降の判断処理を繰り返し実行する。なお、日銀買取請求による代金の受渡日が顧客の指定した換金期間の最終日に当たる取引日までとしているのは、日銀買取請求を行った日に直ぐに換金されるとは限らず、日銀買取請求を行った日から代金の受渡日までは一定期間(例えば4日間等)を要することがあるので、顧客の指定した換金期間内に換金を行うためには、代金の受渡日が顧客の指定した換金期間内に収まるように、日銀買取請求を行う必要があるからである。
そして、この2回目以降の判断処理で、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合、または日銀買取請求による代金の受渡日が注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日になった時点で、PTS市場へ発注した注文データに対応付けられて注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文識別情報(注文番号)と同一の注文識別情報に対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された売注文用の約定額面金額(約定数量)を取得する。この際、振替処理データベース35(図6参照)に複数の売注文用の約定額面金額(約定数量)が記憶されている場合には、合計の約定額面金額(約定数量)を算出する。そして、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)がある場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)の場合における売買区分・換金方法判定処理手段22による第1の処理内容:図11参照>
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する。
また、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
一方、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文受付処理手段21により受信した注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を算出するとともに、注文受付処理手段21により受信した注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶されている売注文データの売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)を算出し、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)よりも大きいか否かを判断し、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)よりも大きい場合には、その差に相当する買注文の超過額面金額(超過数量)が、注文受付処理手段21により受信した注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)以上であるか否かを判断する。
そして、買注文の超過額面金額(超過数量)が顧客の指定した注文額面金額(注文数量)以上である場合には、顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。
一方、買注文の超過額面金額(超過数量)が顧客の指定した注文額面金額(注文数量)
未満である場合には、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)のうち買注文の超過額面金額(超過数量)と同一の数量分(同一の金額分)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行するとともに、注文データに含まれた銘柄識別情報および顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から買注文の超過額面金額(超過数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
さらに、買注文の超過額面金額(超過数量)がない場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)の場合における売買区分・換金方法判定処理手段22による第2の処理内容:図12参照>
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行するものである。
また、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
一方、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文受付処理手段21により受信した注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。
それから、発注後に最初に到来した約定処理時刻、1日の最後の約定処理時刻、または予め定められた特定の約定処理時刻のいずれかの経過後に、注文データに対応付けられて注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文識別情報(注文番号)と同一の注文識別情報に対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された売注文用の約定額面金額(約定数量)を取得する。この際、振替処理データベース35(図6参照)に複数の売注文用の約定額面金額(約定数量)が記憶されている場合には、合計の約定額面金額(約定数量)を算出する。そして、注文データ記憶手段30に記憶された注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)がある場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)の場合における売買区分・換金方法判定処理手段22による第3の処理内容:図13参照>
売買区分・換金方法判定処理手段22は、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する。
また、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかの最初の判断処理を実行する。
そして、この最初の判断処理で、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額(注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
一方、最初の判断処理で、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文受付処理手段21により受信した注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。
さらに、日銀買取請求による代金の受渡日が注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日まで、前述した判定用算出式を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかの2回目以降の判断処理を繰り返し実行する。
そして、この2回目以降の判断処理で、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合、または日銀買取請求による代金の受渡日が注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日になった時点で、注文データに対応付けられて注文データ記憶手段30に記憶された注文識別情報(注文番号)と同一の注文識別情報に対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された売注文用の約定額面金額(約定数量)を取得する。この際、振替処理データベース35(図6参照)に複数の売注文用の約定額面金額(約定数量)が記憶されている場合には、合計の約定額面金額(約定数量)を算出する。そして、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)がある場合には、注文データに含まれた銘柄識別情報および残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
約定処理手段23は、互いに同一の銘柄識別情報に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に買注文データの注文額面金額(注文数量)として記憶された買注文額面金額(買注文数量)と、売注文用記憶手段34(図5参照)に売注文データの注文額面金額(注文数量)として記憶された売注文額面金額(売注文数量)とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文額面金額(買注文数量)と売注文額面金額(売注文数量)とが対応している分を買注文および売注文の約定額面金額(約定数量)として決定し、決定した買注文の約定額面金額(約定数量)を、買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、決定した売注文の約定額面金額(約定数量)を、売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させる処理を実行するものである。
具体的には、約定処理手段23には、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合と、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する構成とする場合とがある。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実現する場合の約定処理手段23の処理内容>
証券取引所システムにより実現される有価証券の売買市場では、通常、複数の気配値について買気配数量や売気配数量が対応している状態であり、この状態で、新規発注があったときに、いわゆるザラバ方式の約定処理が行われる。これに対し、本実施形態の国債売買処理システム10によるPTS市場では、国債額面金額そのままの金額での売買取引となるため、気配値に相当する単価が1つしかなく、その1つの単価について買気配額面金額(買気配数量)や売気配額面金額(売気配数量)が対応している状態であり、このような状態で約定処理が行われるという点が、通常の売買市場とは異なるものの、その他の点では、同様であり、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理が行われる。
すなわち、約定処理手段23は、いわゆるザラバ方式と同様な方式を実現する場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により買注文用記憶手段33(図4参照)に新規の買注文データが記憶される都度に、買注文用記憶手段33に記憶された新規の買注文データの買注文額面金額(買注文数量)と、新規の買注文データに含まれる銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データの売注文額面金額(売注文数量)とを突き合わせるとともに、売買区分・換金方法判定処理手段22により売注文用記憶手段34(図5参照)に新規の売注文データが記憶される都度に、売注文用記憶手段34に記憶された新規の売注文データの売注文額面金額(売注文数量)と、新規の売注文データに含まれる銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けられて買注文用記憶手段33に記憶された買注文データの買注文額面金額(買注文数量)とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文額面金額(買注文数量)と売注文額面金額(売注文数量)とが対応している分を買注文および売注文の約定額面金額(約定数量)として決定し、約定させた買注文データおよび売注文データに対応付けられた約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する処理を実行するものである。
より詳細には、約定処理手段23は、いわゆるザラバ方式と同様な方式を実現する場合には、買注文数量判定処理手段23Aおよび売注文数量判定処理手段23Bを備えた構成とされる。
買注文数量判定処理手段23Aは、売買区分・換金方法判定処理手段22により買注文用記憶手段33(図4参照)に新規の買注文データが記憶された場合に、当該新規の買注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む売注文データであって約定フラグが未約定を示す状態になっている売注文データが、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な売注文データの有無を判定し、約定可能な売注文データがあると判定したときに、売注文用記憶手段34に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)と、当該新規の買注文データの買注文額面金額(買注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、次の(1)〜(3)の処理を実行するものである。
(1)売注文額面金額(売注文数量)が買注文額面金額(買注文数量)よりも大きい第1のケースでは、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の買注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された当該新規の買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、売注文用記憶手段34に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第1の約定処理を実行する。
(2)売注文額面金額(売注文数量)が買注文額面金額(買注文数量)と等しい第2のケースでは、売注文額面金額(売注文数量)または買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の買注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文額面金額(売注文数量)または買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された当該新規の買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行する。
(3)売注文額面金額(売注文数量)が買注文額面金額(買注文数量)よりも小さい第3のケースでは、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の買注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された当該新規の買注文データの買注文額面金額(買注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第3の約定処理を実行する。さらに、他の約定可能な売注文データがある場合には、他の約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)と、当該新規の買注文データの減算された更新後の買注文額面金額(買注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理を実行する。
売注文数量判定処理手段23Bは、売買区分・換金方法判定処理手段22により売注文用記憶手段34(図5参照)に新規の売注文データが記憶された場合に、当該新規の売注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む買注文データであって約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データが、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データがあると判定したときに、買注文用記憶手段33に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)と、当該新規の売注文データの売注文額面金額(売注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理として、次の(4)〜(6)の処理を実行するものである。
(4)買注文額面金額(買注文数量)が売注文額面金額(売注文数量)よりも大きい第4のケースでは、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の売注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された当該新規の売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第4の約定処理を実行する。
(5)買注文額面金額(買注文数量)が売注文額面金額(売注文数量)と等しい第5のケースでは、買注文額面金額(買注文数量)または売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の売注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文額面金額(買注文数量)または売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された当該新規の売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第5の約定処理を実行する。
(6)買注文額面金額(買注文数量)が売注文額面金額(売注文数量)よりも小さい第6のケースでは、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の売注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された当該新規の売注文データの売注文額面金額(売注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第6の約定処理を実行する。さらに、他の約定可能な買注文データがある場合には、他の約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)と、当該新規の売注文データの減算された更新後の売注文額面金額(売注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理を実行する。
また、約定処理手段23は、買注文用および売注文用の優先順位管理番号を用いた約定処理を行う構成としてもよく、その場合には、買注文数量判定処理手段23Aおよび売注文数量判定処理手段23Bは、次のような構成となる。
買注文数量判定処理手段23Aは、売買区分・換金方法判定処理手段22により買注文用記憶手段33(図4参照)に新規の買注文データが記憶された場合に、当該新規の買注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む売注文データであって約定フラグが未約定を示す状態になっている売注文データが、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な売注文データの有無を判定し、約定可能な売注文データがあると判定したときに、約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)と、当該新規の買注文データの買注文額面金額(買注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、次の(1)〜(3)の処理を実行するものである。
(1)売注文額面金額(売注文数量)が買注文額面金額(買注文数量)よりも大きい第1のケースでは、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された当該新規の買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第1の約定処理を実行する。
(2)売注文額面金額(売注文数量)が買注文額面金額(買注文数量)と等しい第2のケースでは、売注文額面金額(売注文数量)または買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の買注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文額面金額(売注文数量)または買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された当該新規の買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行する。
(3)売注文額面金額(売注文数量)が買注文額面金額(買注文数量)よりも小さい第3のケースでは、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の買注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、最も優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された当該新規の買注文データの買注文額面金額(買注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第3の約定処理を実行する。さらに、約定可能な売注文データのうち次に優先順位の高い売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データがある場合には、この売注文データの売注文額面金額(売注文数量)と、当該新規の買注文データの減算された更新後の買注文額面金額(買注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理を実行する。
売注文数量判定処理手段23Bは、売買区分・換金方法判定処理手段22により売注文用記憶手段34(図5参照)に新規の売注文データが記憶された場合に、当該新規の売注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む買注文データであって約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データが、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データがあると判定したときに、約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)と、当該新規の売注文データの売注文額面金額(売注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理として、次の(4)〜(6)の処理を実行するものである。
(4)買注文額面金額(買注文数量)が売注文額面金額(売注文数量)よりも大きい第4のケースでは、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の売注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された当該新規の売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第4の約定処理を実行する。
(5)買注文額面金額(買注文数量)が売注文額面金額(売注文数量)と等しい第5のケースでは、買注文額面金額(買注文数量)または売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の売注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文額面金額(買注文数量)または売注文額面金額(売注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された当該新規の売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第5の約定処理を実行する。
(6)買注文額面金額(買注文数量)が売注文額面金額(売注文数量)よりも小さい第6のケースでは、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、当該新規の売注文データの約定額面金額(約定数量)として、当該新規の売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文額面金額(買注文数量)と同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、最も優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された当該新規の売注文データの売注文額面金額(売注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第6の約定処理を実行する。さらに、約定可能な買注文データのうち次に優先順位の高い買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データがある場合には、この買注文データの買注文額面金額(買注文数量)と、当該新規の売注文データの減算された更新後の売注文額面金額(売注文数量)との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理を実行する。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実現する場合の約定処理手段23の処理内容>
証券取引所システムにより実現される有価証券の売買市場では、通常、複数の気配値について買気配数量や売気配数量が対応し、所定の約定処理時刻になったときに、いわゆる板寄せ方式の約定処理が行われる。これに対し、本実施形態の国債売買処理システム10によるPTS市場では、国債額面金額そのままの金額での売買取引となるため、気配値に相当する単価が1つしかなく、その1つの単価について買気配額面金額(買気配数量)および売気配額面金額(売気配数量)が対応した状態で約定処理が行われるという点が、通常の売買市場とは異なるものの、その他の点では、同様であり、いわゆる板寄せ方式と同様な方式の約定処理が行われる。
すなわち、約定処理手段23は、いわゆる板寄せ方式と同様な方式を実現する場合には、1日のうち予め定められた少なくとも1回の約定処理時刻に、互いに同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された買注文データの買注文額面金額(買注文数量)と、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データの売注文額面金額(売注文数量)とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文額面金額(買注文数量)と売注文額面金額(売注文数量)とが対応している分を買注文および売注文の約定額面金額(約定数量)として決定し、約定させた買注文データおよび売注文データに対応付けられた約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する処理を実行する。なお、約定処理時刻は、例えば、午前9時30分から午後5時30分までの間の1時間置きの時刻等である。
より詳細には、約定処理手段23は、互いに同一の銘柄識別情報を含む買注文データおよび売注文データであって約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データおよび売注文データが、買注文用記憶手段33(図4参照)および売注文用記憶手段34(図5参照)にそれぞれ記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データおよび売注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データおよび売注文データがあると判定したときに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)Kと、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)Uとの大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、次の(1)〜(3)の処理を実行するものである。
(1)売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)Uが買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)Kよりも大きい第1のケースでは、各買注文データの買注文額面金額(買注文数量)を、各買注文データの約定額面金額(約定数量)として、各買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された各買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する。また、約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)が、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)K以上である場合には、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)Kと同一の金額(同一の数量)を、最も優先順位の高い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、最も優先順位の高い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する。一方、約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)が、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)K未満である場合には、優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)の優先順位の高い順に優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な売注文データの売注文数量を合計していったときに買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)K未満の範囲で最大となる合計金額(合計数量)である買注文対応範囲内最大合計金額(買注文対応範囲内最大合計数量)UM、およびそのときの優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)である買注文対応範囲内最低優先順位管理番号(売注文用の買注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)を求め、最も優先順位の高い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)から買注文対応範囲内最低優先順位管理番号(売注文用の買注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)までの各優先順位管理番号(売注文用の各優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な各売注文データの売注文額面金額(売注文数量)を、これらの約定可能な各売注文データの約定額面金額(約定数量)として、これらの約定可能な各売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された各売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する。さらに、買注文対応範囲内最低優先順位管理番号(売注文用の買注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)の次に優先順位の低い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)のうち、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)Kから買注文対応範囲内最大合計金額(買注文対応範囲内最大合計数量)UMを減じた金額分(数量分)を、買注文対応範囲内最低優先順位管理番号(売注文用の買注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)の次に優先順位の低い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な売注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文対応範囲内最低優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)の次に優先順位の低い優先順位管理番号(売注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された約定可能な売注文データの売注文額面金額(売注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第1の約定処理を実行する。
(2)売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)Uが買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)Kと等しい第2のケースでは、各買注文データの買注文額面金額(買注文数量)を、各買注文データの約定額面金額(約定数量)として、各買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、各売注文データの売注文額面金額(売注文数量)を、各売注文データの約定額面金額(約定数量)として、各売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させるとともに、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された各買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された各売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行する。
(3)売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)Uが買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)Kよりも小さい第3のケースでは、各売注文データの売注文額面金額(売注文数量)を、各売注文データの約定額面金額(約定数量)として、各売注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された各売注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する。また、約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)が、売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)U以上である場合には、売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)Uと同一の数量(同一の金額)を、最も優先順位の高い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、最も優先順位の高い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する。一方、約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)が、売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)U未満である場合には、優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)の優先順位の高い順に優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)を合計していったときに売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)U未満の範囲で最大となる合計数量である売注文対応範囲内最大合計金額(売注文対応範囲内最大合計数量)KM、およびそのときの優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)である売注文対応範囲内最低優先順位管理番号(買注文用の売注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)を求め、最も優先順位の高い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)から売注文対応範囲内最低優先順位管理番号(買注文用の売注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)までの各優先順位管理番号(買注文用の各優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な各買注文データの買注文額面金額(買注文数量)を、これらの約定可能な各買注文データの約定額面金額(約定数量)として、これらの約定可能な各買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された各買注文データに対応する約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する。さらに、売注文対応範囲内最低優先順位管理番号(買注文用の売注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)の次に優先順位の低い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)のうち、売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)Uから売注文対応範囲内最大合計金額(売注文対応範囲内最大合計数量)KMを減じた金額分(数量分)を、売注文対応範囲内最低優先順位管理番号(買注文用の売注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)の次に優先順位の低い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられた約定可能な買注文データの約定額面金額(約定数量)として、この約定可能な買注文データの顧客識別情報、銘柄識別情報、売買区分、注文識別情報(注文番号)、および未振替を示す状態とされた振替フラグと対応付けて振替処理データベース35(図6参照)に記憶させ、かつ、売注文対応範囲内最低優先順位管理番号(買注文用の売注文対応範囲内最低優先順位管理番号でもよい。)の次に優先順位の低い優先順位管理番号(買注文用の優先順位管理番号でもよい。)に対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された約定可能な買注文データの買注文額面金額(買注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減算する第3の約定処理を実行する。
振替処理手段24は、未振替を示す状態となっている振替フラグに対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された注文データの売買区分が買いを示す情報である場合には、当該注文データの約定額面金額(約定数量)を、当該注文データの顧客識別情報および銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された証券残高データに加算するとともに、当該注文データの約定額面金額(約定数量)の代金相当額を、当該注文データの顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて顧客口座データベース36に記憶された資金残高データから減算する買注文用の振替処理を実行し、その後、振替処理を行った注文データについて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に更新する振替フラグ更新処理を実行するものである。
また、振替処理手段24は、未振替を示す状態となっている振替フラグに対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、当該注文データの約定額面金額(約定数量)を、当該注文データの顧客識別情報および銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された証券残高データから減算するとともに、当該注文データの約定額面金額(約定数量)の代金相当額を、当該注文データの顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて顧客口座データベース36に記憶された資金残高データに加算する売注文用の振替処理を実行し、その後、振替処理を行った注文データについて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に更新する振替フラグ更新処理を実行するものである。
換金処理手段25は、売買区分・換金方法判定処理手段22により日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態の売注文用の注文データ、すなわち注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスが「1」(ステータスの説明は後述する。)になっている注文データについて、注文データ記憶手段30に記憶された当該注文データの買取請求に係る注文額面金額(注文数量)、すなわち買取請求信号に含ませて日本銀行システム50に送信した注文額面金額(注文数量)を、当該注文データの顧客識別情報および銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された証券残高データから減算するとともに、日銀買取請求による換金額(前述した式(1)により算出される日銀買取請求を行ったときの受渡金額N、すなわち顧客の受取金額)を、当該注文データの顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された資金残高データに加算する処理を実行するものである。
注文データ記憶手段30は、図2に示すように、注文受付処理手段21により受け付けた注文データについての注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と、銘柄識別情報(個人向け国債の銘柄コード、すなわち国債のタイプおよび第何回債かを示す回号を識別する情報)と、売買の別を示す売買区分と、換金方法選択情報(日銀買取請求、PTS市場売却、または有利な方法での換金からの顧客の選択情報)と、換金期間指定情報(何日以内に換金することを希望するのかについて顧客が指定した期間の情報)と、注文額面金額(注文数量)と、注文受付日と、日銀買取請求を行った場合の請求に係る額面金額(数量)と、注文の処理状態を示すステータスとを対応付けて記憶するものである。
ここで、ステータスは、例えば、日本銀行システム50への買取請求信号の送信を行ったが、換金処理手段25による換金処理は済んでいない状態の場合は「1」とし、日本銀行システム50への買取請求信号の送信を行い、かつ、換金処理手段25による換金処理が済んでいる状態の場合は「2」とし、PTS市場への発注を行ったが、約定額面金額を確認することが必要な状態の場合は「3」とし、PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認する必要がない状態の場合は「4」とする等である。
顧客データベース31は、顧客管理番号、氏名、住所、生年月日、電話番号、電子メールアドレス、および口座番号等の顧客個人に関するデータを対応付けて記憶するものである。但し、本実施形態では、一例として、口座番号を、注文受付から振替処理や換金処理に至るまでの各処理過程で一貫して顧客識別情報として用いるので、口座番号とは別途の顧客管理番号の設置は省略することができる。なお、顧客データベース31に記憶された口座番号以外のデータ(複数のデータの組合せでもよい。)を顧客識別情報として用いてもよく、あるいは顧客データベース31に記憶されたデータの対応関係を用いて、注文受付から振替処理や換金処理に至るまでの各処理過程で、顧客識別情報の変換を行ってもよい。
国債データベース32は、図3に示すように、銘柄識別情報(個人向け国債の銘柄コード、すなわち国債のタイプおよび第何回債かを示す回号を識別する情報)と、発行日と、償還期限と、利払日と、前々回の適用利率と、前回の適用利率と、現在の適用利率とを対応付けて記憶するものである。
買注文用記憶手段33は、図4に示すように、売買区分・換金方法判定処理手段22によりPTS市場に発注された買注文データについての注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と、銘柄識別情報(個人向け国債の銘柄コード、すなわち国債のタイプおよび第何回債かを示す回号を識別する情報)と、売買の別を示す売買区分(ここでは、買いを示す情報となる。)と、買注文額面金額(買注文数量)と、買注文用の優先順位管理番号(但し、売注文用と共通の優先順位管理番号としてもよい。)と、約定済み若しくは未約定の別を示す約定フラグとを対応付けて記憶するものである。
売注文用記憶手段34は、図5に示すように、売買区分・換金方法判定処理手段22によりPTS市場に発注された売注文データについての注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と、銘柄識別情報(個人向け国債の銘柄コード、すなわち国債のタイプおよび第何回債かを示す回号を識別する情報)と、売買の別を示す売買区分(ここでは、売りを示す情報となる。)と、売注文額面金額(売注文数量)と、売注文用の優先順位管理番号(但し、買注文用と共通の優先順位管理番号としてもよい。)と、約定済み若しくは未約定の別を示す約定フラグとを対応付けて記憶するものである。
振替処理データベース35は、図6に示すように、約定処理手段23により約定させた注文データについての注文識別情報(注文番号)と、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と、銘柄識別情報(個人向け国債の銘柄コード、すなわち国債のタイプおよび第何回債かを示す回号を識別する情報)と、売買の別を示す売買区分と、約定額面金額(約定数量)と、振替済み若しくは未振替の別を示す振替フラグとを対応付けて記憶するものである。
顧客口座データベース36は、図7に示すように、証券会社等の金融機関の顧客の口座に預けられた顧客の資金の残高を示す資金残高データを、顧客識別情報である口座番号と対応付けて記憶するとともに、顧客の口座に預けられた顧客の保有する個人向け国債の残高(保有額面金額)を示す証券残高データを、銘柄識別情報(個人向け国債の銘柄コード、すなわち国債のタイプおよび第何回債かを示す回号を識別する情報)および顧客識別情報である口座番号と対応付けて記憶するものである。
そして、以上において、処理手段20に含まれる各処理手段21〜25は、国債売買処理システム10を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
また、注文データ記憶手段30、顧客データベース31、国債データベース32、買注文用記憶手段33、売注文用記憶手段34、振替処理データベース35、および顧客口座データベース36は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、国債売買処理システム10は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
端末装置40は、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段と、印刷手段とを備えている。なお、端末装置40は、例えば携帯電話機(PHSを含む。)や携帯情報端末(PDA)等の携帯機器であってもよい。
日本銀行システム50は、コンピュータにより構成され、証券会社等の金融機関の運用・管理する国債売買処理システム10から専用線2を介して送信されてくる個人向け国債の買取請求信号(買取請求に係る銘柄についての銘柄識別情報、および買取請求に係る額面金額を含む。)を受信し、受信内容を保存するとともに、国債売買処理システム10への受信内容の返信処理または受領通知処理を実行するシステムである。
このような本実施形態においては、以下のようにして国債売買処理システム10により個人向け国債の売買処理が実行される。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第1の換金要求受付方法(即時約定方式)の処理の流れ>
図8において、国債売買処理システム10による処理を開始し(ステップS1)、注文受付処理手段21により、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてきた顧客またはその入力代行者による注文画面表示要求信号を受信すると、注文画面100(図14参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する。すると、端末装置40には、図14に示すような注文画面100が表示される。
図14において、注文画面100には、個人向け国債の注文銘柄を入力する注文銘柄入力部101と、買注文または売注文のうちのいずれかを選択するための選択部102,103と、売注文を選択した場合において「日銀買取請求」、「PTS市場での売却」、または「日銀買取請求とPTS市場での売却とのうち有利な方法での換金」のうちのいずれかを選択するための選択部104,105,106と、有利な方法での換金を選択した場合において希望する換金期間を入力指定する換金期間入力部107と、注文額面金額を入力する注文額面金額入力部108と、入力したデータを国債売買処理システム10へ送信するための「送信」ボタン109とが設けられている。
図14の注文画面100において、顧客またはその入力代行者が、必要な入力または選択を行い、「送信」ボタン109をクリックすると、注文データが端末装置40からネットワーク1を介して国債売買処理システム10へ送信される。この際、送信される注文データには、顧客識別情報、注文銘柄についての銘柄識別情報、売買の別を示す売買区分、および注文額面金額が含まれ、さらに、売却の場合における換金方法選択情報および換金期間指定情報が含まれることがある。なお、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)は、注文画面100での入力作業前の適宜な段階で、顧客またはその入力代行者により入力されている。
国債売買処理システム10では、注文受付処理手段21により、端末装置40から送信されてきた注文データを受信すると、受信した注文データに注文識別情報(注文番号)を自動付与し、受信した注文データを、自動付与した注文識別情報(注文番号)と対応付けて注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させる(ステップS2)。
続いて、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分を参照し(ステップS3)、売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する(ステップS4)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認する必要がない状態を示す「4」とする。例えば、図2に示すように、注文データ記憶手段30に、注文識別情報=「T0006」、顧客識別情報=「K0036」、第17回債(変動10年)、買、注文額面金額=700万円という注文データが記憶されているとし、この注文データを発注すると、図4に示すように、買注文用記憶手段33に、注文識別情報=「T0006」、顧客識別情報=「K0036」、第17回債(変動10年)、買、買注文額面金額=700万円が記憶される。
また、ステップS3で、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データの換金方法選択情報を参照する。ここで、換金方法選択情報=「日銀買取請求」である場合は、顧客が自らの意思で日銀買取請求を行うことを選択した場合であるから、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信することになるが、この場合の処理は、本願発明に係る処理ではないので、図8における図示は省略している。例えば、注文識別情報=「T0005」、顧客識別情報=「K0025」、第4回債(変動10年)、売、換金方法選択情報=「日銀買取請求」、注文額面金額=500万円という売注文の場合が該当する。また、換金方法選択情報=「PTS市場売却」である場合は、顧客が自らの意思でPTS市場での売却を行うことを選択した場合であるから、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文数量(売注文額面金額)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行することになるが、この場合の処理も、本願発明に係る処理ではないので、図8における図示は省略している。例えば、注文識別情報=「T0008」、顧客識別情報=「K0024」、第15回債(変動10年)、売、換金方法選択情報=「PTS市場売却」、注文額面金額=300万円という売注文の場合が該当する。これらに対し、換金方法選択情報=「有利な方法」である場合には、本願発明に係る処理となるので、図8に示すように、売買区分・換金方法判定処理手段22により、前述した判定用算出式、並びに国債データベース32(図3参照)に記憶された前々回の適用利率、前回の適用利率、現在の適用利率、および利払日を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する(ステップS5)。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する(ステップS6)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、買取請求信号に含ませて送信した買取請求に係る注文額面金額(注文数量)を、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させるとともに、注文データ記憶手段30のステータスを、日本銀行システム50への買取請求信号の送信を行ったが、換金処理手段25による換金処理は済んでいない状態を示す「1」とする。例えば、図2の注文データ記憶手段30に記憶された、注文識別情報=「T0002」、顧客識別情報=「K0012」、第18回債(変動10年)、売、換金方法選択情報=「有利な方法」、注文額面金額=200万円という売注文の場合が該当する。
一方、ステップS5で、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を算出する(ステップS7)。例えば、第17回債(変動10年)の売注文が出されたときに、買注文用記憶手段33に記憶されたデータが、図4に示すような状態(銘柄識別情報でソートした状態が示されている。)であれば、第17回債(変動10年)についての未約定の買注文データの買注文額面金額の合計金額は、1,800万円と算出される。
そして、売買区分・換金方法判定処理手段22により、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が、注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)以上であるか否かを判断する(ステップS8)。ここで、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が、注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)以上である場合には、顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文数量(売注文額面金額)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する(ステップS9)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認する必要がない状態を示す「4」とする。
また、ステップS8で、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)未満である場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)のうち買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)と同一の数量分(同一の金額分)を市場発注用の売注文数量(売注文額面金額)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する(ステップS10)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認する必要がない状態を示す「4」とする。
さらに、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する(ステップS11)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、買取請求信号に含ませて送信した買取請求に係る注文額面金額(注文数量)、すなわち顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させるとともに、注文データ記憶手段30のステータスを、日本銀行システム50への買取請求信号の送信を行ったが、換金処理手段25による換金処理は済んでいない状態を示す「1」とする。
例えば、図2に示すような、注文識別情報=「T0007」、顧客識別情報=「K0015」、第20回債(変動10年)、売、注文額面金額=100万円という売注文が出されたときに、第20回債(変動10年)についての買注文額面金額の合計金額が50万円しか無かったとすると、ステップS10では、注文額面金額100万円のうち買注文額面金額の合計金額50万円と同一の金額分(つまり、50万円)を売注文額面金額とする売注文が、PTS市場へ発注されることになり、図5に示すように、売注文用記憶手段34には、注文識別情報=「T0007」、顧客識別情報=「K0015」、第20回債(変動10年)、売、売注文額面金額=50万円という売注文データが記憶されることになる。さらに、ステップS11では、注文額面金額100万円から買注文額面金額の合計金額50万円を減じた残りの額面金額分(つまり、50万円)について日銀買取請求を行うことになり、注文データ記憶手段30には、図2に示すように、注文識別情報=「T0007」、顧客識別情報=「K0015」、第20回債(変動10年)、売、注文額面金額=100万円という注文データに対応付けて、買取請求に係る額面金額50万円が記憶される。
さらに、注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている買注文データがない場合には、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)がゼロということであるから、ステップS10の処理は無くなり、ステップS11で買注文額面金額の合計金額=0とした場合の処理、すなわち注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する処理を実行する。
それから、ステップS4,S9,S10の処理が行われた場合には、その後、直ぐに、約定処理手段23により、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された買注文データや売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データを用いて、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理を実行し、その約定結果を、未振替を示す状態とされた振替フラグとともに振替処理データベース35(図6参照)に記憶させる(ステップS12)。なお、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理の内容については、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。
その後、振替処理手段24により、未振替を示す状態とされた振替フラグに対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された約定結果を示すデータを用いて、顧客口座データベース36に記憶された資金残高データや証券残高データを更新し、振替処理データベース35の振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に変える(ステップS13)。なお、振替処理の内容は、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。
また、ステップS6,S11の処理が行われた場合には、換金処理手段25により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスが「1」(日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態)になっている注文データについて、注文データ記憶手段30に記憶された当該注文データの買取請求に係る注文額面金額(注文数量)を用いて、顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された証券残高データや資金残高データを更新し、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、「1」(日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態)から「2」(日銀買取請求を行い、かつ、換金処理が済んでいる状態)に変える(ステップS14)。なお、換金処理の内容は、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。以上で、国債売買処理システム10による処理を終了する(ステップS15)。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第2の換金要求受付方法(全額発注方式)の処理の流れ>
図9において、国債売買処理システム10による処理を開始し(ステップS21)、注文受付処理手段21により注文を受け付ける(ステップS22)。このステップS22の処理は、前述した図8のステップS2の処理と同様である。
続いて、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分を参照し(ステップS23)、売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する(ステップS24)。このステップS24の処理は、前述した図8のステップS4の処理と同様である。
また、ステップS23で、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データの換金方法選択情報を参照する。ここで、換金方法選択情報=「日銀買取請求」または「PTS市場売却」である場合の処理が、本願発明に係る処理ではないことは、図8のフローチャートにおいて説明した通りであるから、図8の場合と同様に、図9においても図示は省略している。これらに対し、換金方法選択情報=「有利な方法」である場合には、本願発明に係る処理となるので、図9に示すように、売買区分・換金方法判定処理手段22により、前述した判定用算出式、並びに国債データベース32(図3参照)に記憶された前々回の適用利率、前回の適用利率、現在の適用利率、および利払日を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する(ステップS25)。このステップS25の処理は、前述した図8のステップS5の処理と同様である。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する(ステップS26)。このステップS26の処理は、前述した図8のステップS6の処理と同様である。
一方、ステップS25で、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する(ステップS27)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認することが必要な状態を示す「3」とする。
それから、ステップS24,S27の処理が行われた場合には、その後、直ぐに、約定処理手段23により、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された買注文データや売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データを用いて、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理を実行し、その約定結果を、未振替を示す状態とされた振替フラグとともに振替処理データベース35(図6参照)に記憶させる(ステップS28)。なお、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理の内容については、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。
その後、売買区分・換金方法判定処理手段22により、PTS市場の取引時間の終了後における所定の約定状態確認時刻になったか否かを判断し(ステップS29)、PTS市場の取引時間の経過後の所定の約定状態確認時刻になったときに、PTS市場へ発注した注文データであって注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスが「3」(PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認することが必要な状態)となっている注文データの注文識別情報(注文番号)と同一の注文識別情報に対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された売注文用の約定額面金額(約定数量)を取得する(ステップS30)。この際、振替処理データベース35(図6参照)に、同一の注文識別情報に対応付けられて複数の売注文用の約定額面金額(約定数量)が記憶されている場合には、合計の約定額面金額(約定数量)を算出する。
続いて、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)があるか否かを判断し(ステップS31)、残注文額面金額(残注文数量)がある場合には、当該注文データの注文識別情報(注文番号)に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データを削除するか、またはこの売注文データの残注文額面金額(残注文数量)をゼロとすることにより、PTS市場に発注されている売注文のうちの未約定分の取消を行う(ステップS32)。
さらに、売買区分・換金方法判定処理手段22により、当該注文データに含まれた銘柄識別情報および上記の残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する(ステップS33)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、買取請求信号に含ませて送信した買取請求に係る注文額面金額(注文数量)、すなわち顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させるとともに、注文データ記憶手段30のステータスを、日本銀行システム50への買取請求信号の送信を行ったが、換金処理手段25による換金処理は済んでいない状態を示す「1」とする。
その後、振替処理手段24により、未振替を示す状態とされた振替フラグに対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された約定結果を示すデータを用いて、顧客口座データベース36に記憶された資金残高データや証券残高データを更新し、振替処理データベース35の振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に変える(ステップS34)。なお、振替処理の内容は、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。
また、ステップS26,S33の処理が行われた場合には、換金処理手段25により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスが「1」(日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態)になっている注文データについて、注文データ記憶手段30に記憶された当該注文データの買取請求に係る注文額面金額(注文数量)を用いて、顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された証券残高データや資金残高データを更新し、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、「1」(日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態)から「2」(日銀買取請求を行い、かつ、換金処理が済んでいる状態)に変える(ステップS35)。なお、換金処理の内容は、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。以上で、国債売買処理システム10による処理を終了する(ステップS36)。
<注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)における第3の換金要求受付方法(換金期間指定注文方式)の処理の流れ>
図10において、国債売買処理システム10による処理を開始し(ステップS41)、注文受付処理手段21により注文を受け付ける(ステップS42)。このステップS42の処理は、前述した図8のステップS2の処理と同様である。
続いて、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分を参照し(ステップS43)、売買区分が買いを示す情報である場合には、注文データを、買注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶させることにより、PTS市場への買注文の発注処理を実行する(ステップS44)。このステップS44の処理は、前述した図8のステップS4の処理と同様である。
また、ステップS43で、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの売買区分が売りを示す情報である場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データの換金方法選択情報を参照する。ここで、換金方法選択情報=「日銀買取請求」または「PTS市場売却」である場合の処理が、本願発明に係る処理ではないことは、図8のフローチャートにおいて説明した通りであるから、図8の場合と同様に、図9においても図示は省略している。これらに対し、換金方法選択情報=「有利な方法」である場合には、本願発明に係る処理となるので、図10に示すように、売買区分・換金方法判定処理手段22により、前述した判定用算出式、並びに国債データベース32(図3参照)に記憶された前々回の適用利率、前回の適用利率、現在の適用利率、および利払日を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する(ステップS45)。このステップS45の処理は、前述した図8のステップS5の処理と同様である。
そして、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する(ステップS46)。このステップS46の処理は、前述した図8のステップS6の処理と同様である。
一方、ステップS45で、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する(ステップS47)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認することが必要な状態を示す「3」とする。
それから、ステップS44,S47の処理が行われた場合には、その後、直ぐに、約定処理手段23により、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶された買注文データや売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データを用いて、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理を実行し、その約定結果を、未振替を示す状態とされた振替フラグとともに振替処理データベース35(図6参照)に記憶させる(ステップS48)。なお、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理の内容については、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。
その後、売買区分・換金方法判定処理手段22により、PTS市場の取引時間の終了後における所定の約定状態確認時刻になったか否かを判断し(ステップS49)、PTS市場の取引時間の経過後の所定の約定状態確認時刻になったときに、PTS市場へ発注した注文データであって注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスが「3」(PTS市場への発注を行い、かつ、約定額面金額を確認することが必要な状態)となっている注文データの注文識別情報(注文番号)と同一の注文識別情報に対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された売注文用の約定額面金額(約定数量)を取得する(ステップS50)。この際、振替処理データベース35(図6参照)に、同一の注文識別情報に対応付けられて複数の売注文用の約定額面金額(約定数量)が記憶されている場合には、合計の約定額面金額(約定数量)を算出する。
続いて、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)があるか否かを判断し(ステップS51)、残注文額面金額(残注文数量)がある場合には、本日が、日銀買取請求による代金の受渡日が注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶された当該注文データに含まれる換金期間指定情報により指定された期間(例えば10日間等)の最終日に当たる取引日に該当するか否かを判断し(ステップS52)、該当する場合には、当該注文データの注文識別情報(注文番号)に対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶された売注文データを削除するか、またはこの売注文データの残注文額面金額(残注文数量)をゼロとすることにより、PTS市場に発注されている売注文のうちの未約定分の取消を行う(ステップS53)。
さらに、売買区分・換金方法判定処理手段22により、当該注文データに含まれた銘柄識別情報および上記の残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する(ステップS54)。また、売買区分・換金方法判定処理手段22により、買取請求信号に含ませて送信した買取請求に係る注文額面金額(注文数量)、すなわち顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から約定額面金額(約定数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を、注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させるとともに、注文データ記憶手段30のステータスを、日本銀行システム50への買取請求信号の送信を行ったが、換金処理手段25による換金処理は済んでいない状態を示す「1」とする。
一方、ステップS52で、本日が、日銀買取請求による代金の受渡日が顧客に指定された換金期間(例えば10日間等)の最終日に当たる取引日に該当しないと判断した場合には、翌日に、またはその日のうちに翌日の条件で、売買区分・換金方法判定処理手段22により、前述した判定用算出式、並びに国債データベース32(図3参照)に記憶された前々回の適用利率、前回の適用利率、現在の適用利率、および利払日を用いて、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断する(ステップS55)。このステップS55の判断処理は、翌日の条件で判断が行われるという点を除き、前述したステップS25の最初の判断処理と同様である。
そして、ステップS55で、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、ステップS53の処理に移行し、一方、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、ステップS48の処理に移行し、同一の銘柄についての新たな買注文が出れば残注文額面金額について約定させることが可能となるので、約定処理手段23により、いわゆるザラバ方式と同様な方式の約定処理を実行する。
その後、振替処理手段24により、未振替を示す状態とされた振替フラグに対応付けられて振替処理データベース35(図6参照)に記憶された約定結果を示すデータを用いて、顧客口座データベース36に記憶された資金残高データや証券残高データを更新し、振替処理データベース35の振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に変える(ステップS56)。なお、振替処理の内容は、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。
また、ステップS46,S54の処理が行われた場合には、換金処理手段25により、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスが「1」(日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態)になっている注文データについて、注文データ記憶手段30に記憶された当該注文データの買取請求に係る注文額面金額(注文数量)を用いて、顧客口座データベース36(図7参照)に記憶された証券残高データや資金残高データを更新し、注文データ記憶手段30(図2参照)のステータスを、「1」(日銀買取請求を行ったが換金処理は未だ済んでいない状態)から「2」(日銀買取請求を行い、かつ、換金処理が済んでいる状態)に変える(ステップS57)。なお、換金処理の内容は、既に詳述しているので、ここでの説明は省略する。以上で、国債売買処理システム10による処理を終了する(ステップS58)。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第1の換金要求受付方法(差額発注方式)の処理の流れ>
図11において、ステップS61〜S75の処理は、前述した図8のステップS1〜S15の処理と同様な処理が多いので、以下には、図8の場合と異なる処理のみについて説明する。
ステップS67では、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を算出するとともに、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データの銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた約定フラグに対応付けられて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶されている売注文データの売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)を算出し、さらに、買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)が売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)よりも大きいか否かを判断し、大きい場合には、これらの差額、すなわち買注文の超過額面金額(超過数量)を算出する。例えば、いわゆる板寄せ方式と同様な方式の約定処理を行う約定処理時刻になる前の時点で、第17回債(変動10年)の買注文および売注文が出され、買注文用記憶手段33および売注文用記憶手段34に記憶されたデータが、それぞれ図4および図5に示すような状態(銘柄識別情報でソートした状態が示されている。)であれば、第17回債(変動10年)についての未約定の買注文データの買注文額面金額の合計金額は、1,800万円と算出され、未約定の売注文データの売注文額面金額の合計金額は、1,600万円と算出され、買注文の超過額面金額(超過数量)が200万円と算出される。
そして、ステップS68では、売買区分・換金方法判定処理手段22により、買注文の超過額面金額(超過数量)が、注文受付処理手段21により受信して注文データ記憶手段30(図2参照)に記憶させた注文データに含まれる顧客の指定した注文額面金額(注文数量)以上であるか否かを判断する。
また、ステップS70では、買注文の超過額面金額(超過数量)が顧客の指定した注文額面金額(注文数量)未満である場合において、売買区分・換金方法判定処理手段22により、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)のうち買注文の超過額面金額(超過数量)と同一の数量分(同一の金額分)を市場発注用の売注文額面金額(売注文数量)として含む注文データを、売注文データとして注文識別情報(注文番号)および未約定を示す状態とされた約定フラグと対応付けて売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることにより、PTS市場への売注文の発注処理を実行する。
さらに、ステップS71では、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および顧客の指定した注文額面金額(注文数量)から買注文の超過額面金額(超過数量)を減じた残注文額面金額(残注文数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する。
なお、ステップS67の算出処理の結果、買注文の超過額面金額(超過数量)が無かった場合には、ステップS71で、売買区分・換金方法判定処理手段22により、注文データに含まれた銘柄識別情報および注文額面金額の全金額(注文数量の全数量)を含む買取請求信号を、専用線2を介して日本銀行システム50へ送信する。
そして、ステップS72の約定処理は、約定処理手段23により、いわゆる板寄せ方式と同様な方式で実行される。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第2の換金要求受付方法(全額発注方式)の処理の流れ>
図12において、ステップS81〜S96の処理は、前述した図9のステップS21〜S36の処理と同様な処理が多いので、以下には、図9の場合と異なる処理のみについて説明する。
ステップS89では、売買区分・換金方法判定処理手段22により、その日、1日の最後の約定処理時刻の経過後における所定の約定状態確認時刻になったか否かを判断し、所定の約定状態確認時刻になっていない場合には、ステップS88に戻り、その日中の次の約定処理時刻に、いわゆる板寄せ方式と同様な方式の約定処理を実行する。なお、発注後に最初に到来した約定処理時刻、または予め定められた特定の約定処理時刻(最後ではない約定処理時刻)の経過後における所定の約定状態確認時刻になったか否かを判断してもよい。
<所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)における第3の換金要求受付方法(換金期間指定注文方式)の処理の流れ>
図13において、ステップS101〜S118の処理は、前述した図10のステップS41〜S58の処理と同様な処理が多いので、以下には、図10の場合と異なる処理のみについて説明する。
ステップS109では、売買区分・換金方法判定処理手段22により、その日、1日の最後の約定処理時刻の経過後における所定の約定状態確認時刻になったか否かを判断し、所定の約定状態確認時刻になっていない場合には、ステップS108に戻り、その日中の次の約定処理時刻に、いわゆる板寄せ方式と同様な方式の約定処理を実行する。なお、発注後に最初に到来した約定処理時刻、または予め定められた特定の約定処理時刻(最後ではない約定処理時刻)の経過後における所定の約定状態確認時刻になったか否かを判断してもよい。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、国債売買処理システム10では、売注文を受け付けると、売買区分・換金方法判定処理手段22により、日銀買取請求またはPTS市場への売注文の発注のいずれが顧客に有利なのかを判断し、日銀買取請求が顧客に有利であると判断した場合には、日本銀行システム50へ買取請求信号を送信し、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であると判断した場合には、注文データを売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶させることによりPTS市場への売注文の発注処理を実行するので、顧客にとって有利な換金を実現することができる。
また、注文受付処理手段21により売注文のみならず買注文も受け付け、約定処理手段23により約定処理を実行することにより、PTS市場を形成するので、個人向け国債の流動性を高めることができ、日銀買取請求以外の換金方法を具体的に用意し、日銀買取請求以外の換金方法の成立の可能性を高めることができる。
さらに、約定処理手段23により、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実行し、かつ、売買区分・換金方法判定処理手段22により、図8に示すような第1の換金要求受付方法(即時約定方式)を実行する場合には、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている未約定の買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)を算出し、この未約定の買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)の範囲内で、PTS市場への売注文の発注を行うので、発注した分については、すぐに約定させることが可能となり、また、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)のうちPTS市場への発注を行わなかった残金額分(残数量分)については、日銀買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことができる。
そして、約定処理手段23により、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実行し、かつ、売買区分・換金方法判定処理手段22により、図9に示すような第2の換金要求受付方法(全額発注方式)を実行する場合には、PTS市場の取引時間の経過後に、約定額面金額(約定数量)を取得して確認し、約定しなかった分については、日銀買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことができる。
また、約定処理手段23により、注文が市場に発注される都度に約定処理を行う方式(いわゆるザラバ方式と同様な方式)を実行し、かつ、売買区分・換金方法判定処理手段22により、図10に示すような第3の換金要求受付方法(換金期間指定注文方式)を実行する場合には、顧客に指定された換金期間中には、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であれば、PTS市場への発注を継続し、日銀買取請求を行った場合の受渡日が換金期間内に収まる最終の取引日になった時点で、約定額面金額(約定数量)を取得して確認し、約定しなかった分については、日銀買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことができる。
さらに、約定処理手段23により、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実行し、かつ、売買区分・換金方法判定処理手段22により、図11に示すような第1の換金要求受付方法(差額発注方式)を実行する場合には、買注文用記憶手段33(図4参照)に記憶されている未約定の買注文データの買注文額面金額の合計金額(買注文数量の合計数量)と、売注文用記憶手段34(図5参照)に記憶されている未約定の売注文データの売注文額面金額の合計金額(売注文数量の合計数量)とを算出し、これらの差に相当する買注文の超過金額(超過数量)の範囲内で、PTS市場への売注文の発注を行うので、発注した分については、約定させることが可能となり、また、顧客の指定した注文額面金額(注文数量)のうちPTS市場への発注を行わなかった残金額分(残数量分)については、日銀買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことができる。
そして、約定処理手段23により、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実行し、かつ、売買区分・換金方法判定処理手段22により、図12に示すような第2の換金要求受付方法(全額発注方式)を実行する場合には、所定の約定処理時刻の経過後に、約定額面金額(約定数量)を取得して確認し、約定しなかった分については、日銀買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことができる。
また、約定処理手段23により、所定の約定処理時刻に約定処理を行う方式(いわゆる板寄せ方式と同様な方式)を実行し、かつ、売買区分・換金方法判定処理手段22により、図13に示すような第3の換金要求受付方法(換金期間指定注文方式)を実行する場合には、顧客に指定された換金期間中には、PTS市場への売注文の発注が顧客に有利であれば、PTS市場への発注を継続し、日銀買取請求を行った場合の受渡日が換金期間内に収まる最終の取引日になった時点で、約定額面金額(約定数量)を取得して確認し、約定しなかった分については、日銀買取請求を行うので、顧客に有利な換金方法を追求しつつ、遅滞なく顧客の換金要求を満たすことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、個人向け国債を売買処理の対象とする国債売買処理システム10とされていたが、本発明の有価証券売買処理システムによる売買処理の対象となる有価証券は、個人向け国債に限定されるものではなく、個人向け国債以外の債券や株式等であってもよい。但し、現状で、個人向け国債の日銀買取請求の仕組みが既に構築されているので、特に、本発明の有価証券売買処理システムは、個人向け利付国庫債券の売買を行う国債売買処理システム10に利用することが好適である。
以上のように、本発明の有価証券売買処理システムおよびプログラムは、例えば、個人向け利付国庫債券の売買処理を実行する国債売買処理システム等に用いるのに適している。
1 通信回線であるネットワーク
2 通信回線である専用線
10 有価証券売買処理システムである国債売買処理システム
21 注文受付処理手段
22 売買区分・換金方法判定処理手段
23 約定処理手段
24 振替処理手段
25 換金処理手段
30 注文データ記憶手段
32 国債データベース
33 買注文用記憶手段
34 売注文用記憶手段
35 振替処理データベース
36 顧客口座データベース
40 端末装置
50 有価証券買取システムである日本銀行システム

Claims (15)

  1. 有価証券の売買処理を実行するコンピュータにより構成された有価証券売買処理システムであって、
    金融機関の顧客の口座に預けられた前記顧客の資金の残高を示す資金残高データを、顧客識別情報と対応付けて記憶するとともに、前記金融機関の前記顧客の口座に預けられた前記顧客の保有する有価証券の残高を示す証券残高データを、有価証券の銘柄識別情報および前記顧客識別情報と対応付けて記憶する顧客口座データベースと、
    前記顧客またはその入力代行者の操作する端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記顧客識別情報、売買対象の有価証券の銘柄識別情報、売買区分、および注文数量を含む注文データを受信するとともに、受信した前記注文データに注文識別情報を付与する処理を実行する注文受付処理手段と、
    この注文受付処理手段により受信した前記注文データを、前記注文識別情報と対応付けて記憶する注文データ記憶手段と、
    前記顧客間の有価証券の売買を実現するために前記コンピュータにより前記コンピュータ内に形成された売買市場に発注された前記注文データのうちの買注文データを、前記注文識別情報と対応付けて記憶する買注文用記憶手段と、
    前記売買市場に発注された前記注文データのうちの売注文データを、前記注文識別情報と対応付けて記憶する売注文用記憶手段と、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報と対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、有価証券買取システムへの買取請求を行ったときの受渡金額と前記売買市場への売注文の発注を行ったときの受渡金額との差額を求めるために予め定められてプログラム内に記述された判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報と対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行する売買区分・換金方法判定処理手段と、
    互いに同一の前記銘柄識別情報に対応付けられて前記買注文用記憶手段に前記買注文データの注文数量として記憶された買注文数量と前記売注文用記憶手段に前記売注文データの注文数量として記憶された売注文数量とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文数量と売注文数量とが対応している分を買注文および売注文の約定数量として決定する処理を実行する約定処理手段と、
    この約定処理手段により決定した買注文の前記約定数量を、前記買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文識別情報と対応させて記憶するとともに、売注文の前記約定数量を、前記売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文識別情報と対応させて記憶する振替処理データベースと、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記有価証券買取システムへの買取請求を行った売注文用の前記注文データについて、前記注文データ記憶手段に記憶された当該注文データの前記注文数量を、当該注文データの前記顧客識別情報および前記銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記証券残高データから減算するとともに、前記有価証券買取システムへの買取請求による換金額を、当該注文データの前記顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記資金残高データに加算する処理を実行する換金処理手段と、
    前記振替処理データベースに記憶された前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、当該注文データの前記約定数量を、当該注文データの前記顧客識別情報および前記銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記証券残高データに加算するとともに、当該注文データの前記約定数量の代金相当額を、当該注文データの前記顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記資金残高データから減算する買注文用の振替処理を実行し、前記振替処理データベースに記憶された前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、当該注文データの前記約定数量を、当該注文データの前記顧客識別情報および前記銘柄識別情報と同一の顧客識別情報および同一の銘柄識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記証券残高データから減算するとともに、当該注文データの前記約定数量の代金相当額を、当該注文データの前記顧客識別情報と同一の顧客識別情報に対応付けられて前記顧客口座データベースに記憶された前記資金残高データに加算する売注文用の振替処理を実行する振替処理手段と
    を備えたことを特徴とする有価証券売買処理システム。
  2. 前記買注文用記憶手段は、前記買注文データを、前記注文識別情報および約定済み若しくは未約定の別を示す約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
    前記売注文用記憶手段は、前記売注文データを、前記注文識別情報および前記約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記買注文用記憶手段に新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされ、
    前記約定処理手段は、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記買注文用記憶手段に前記新規の買注文データが記憶される都度に、前記買注文用記憶手段に記憶された前記新規の買注文データの買注文数量と、前記新規の買注文データに含まれる前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記売注文データの売注文数量とを突き合わせるとともに、前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記売注文用記憶手段に前記新規の売注文データが記憶される都度に、前記売注文用記憶手段に記憶された前記新規の売注文データの売注文数量と、前記新規の売注文データに含まれる前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記買注文データの買注文数量とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文数量と売注文数量とが対応している分を買注文および売注文の約定数量として決定し、約定させた前記買注文データおよび前記売注文データに対応付けられた前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の有価証券売買処理システム。
  3. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
    前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
    前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶されている前記買注文データの買注文数量の合計数量を算出し、算出した前記買注文数量の合計数量が、前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量以上である場合には、前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、算出した前記買注文数量の合計数量が、前記顧客の指定した注文数量未満である場合には、前記顧客の指定した注文数量のうち前記買注文数量の合計数量と同一の数量分を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行するとともに、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記顧客の指定した注文数量から前記買注文数量の合計数量を減じた残注文数量を含む買取請求信号を送信し、前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶されている前記買注文データがない場合には、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の有価証券売買処理システム。
  4. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
    前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
    前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、前記売買市場の取引時間の経過後に、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の有価証券売買処理システム。
  5. 前記注文受付処理手段は、
    前記注文データとして、前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文数量に加え、前記顧客が何日以内の換金を希望するのかを指定した換金期間指定情報を受信する構成とされ、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの最初の判断処理を実行し、
    この最初の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
    前記最初の判断処理で、前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、さらに、前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日まで、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの2回目以降の判断処理を繰り返し実行し、
    この2回目以降の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合、または前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日になった時点で、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の有価証券売買処理システム。
  6. 前記振替処理データベースは、
    前記約定数量を、前記注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および振替済み若しくは未振替の別を示す振替フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
    前記約定処理手段は、
    買注文数量判定処理手段および売注文数量判定処理手段を備え、
    前記買注文数量判定処理手段は、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記買注文用記憶手段に前記新規の買注文データが記憶された場合に、当該新規の買注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む売注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている売注文データが、前記売注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な売注文データの有無を判定し、約定可能な売注文データがあると判定したときに、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、
    (1)前記売注文数量が前記買注文数量よりも大きい第1のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、前記約定可能な売注文データの約定数量として、前記約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第1の約定処理を実行し、
    (2)前記売注文数量が前記買注文数量と等しい第2のケースでは、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、前記約定可能な売注文データの約定数量として、前記約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行し、
    (3)前記売注文数量が前記買注文数量よりも小さい第3のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、前記約定可能な売注文データの約定数量として、前記約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第3の約定処理を実行し、さらに、他の約定可能な売注文データがある場合には、前記他の約定可能な売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの減算された更新後の買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理を実行する構成とされ、
    前記売注文数量判定処理手段は、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記売注文用記憶手段に前記新規の売注文データが記憶された場合に、当該新規の売注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む買注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データが、前記買注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データがあると判定したときに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理として、
    (4)前記買注文数量が前記売注文数量よりも大きい第4のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、前記約定可能な買注文データの約定数量として、前記約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第4の約定処理を実行し、
    (5)前記買注文数量が前記売注文数量と等しい第5のケースでは、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、前記約定可能な買注文データの約定数量として、前記約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第5の約定処理を実行し、
    (6)前記買注文数量が前記売注文数量よりも小さい第6のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、前記約定可能な買注文データの約定数量として、前記約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第6の約定処理を実行し、さらに、他の約定可能な買注文データがある場合には、前記他の約定可能な買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの減算された更新後の売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理を実行する構成とされ、
    前記振替処理手段は、
    前記買注文用の振替処理および前記売注文用の振替処理に加え、振替処理を行った前記注文データについて前記振替処理データベースに記憶された前記振替フラグを、未振替から振替済みを示す状態に更新する振替フラグ更新処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の有価証券売買処理システム。
  7. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記買注文用記憶手段に前記新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データに対し、先に注文された前記顧客の買注文を優先して約定させるための買注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記買注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、
    前記売注文用記憶手段に前記新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データに対し、先に注文された前記顧客の売注文を優先して約定させるための売注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記売注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされ、
    前記買注文数量判定処理手段は、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記買注文用記憶手段に前記新規の買注文データが記憶された場合に、当該新規の買注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む売注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている売注文データが、前記売注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な売注文データの有無を判定し、約定可能な売注文データがあると判定したときに、前記約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、
    (1)前記売注文数量が前記買注文数量よりも大きい第1のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第1の約定処理を実行し、
    (2)前記売注文数量が前記買注文数量と等しい第2のケースでは、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量または前記買注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行し、
    (3)前記売注文数量が前記買注文数量よりも小さい第3のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の買注文データの約定数量として、当該新規の買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、最も優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された当該新規の買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第3の約定処理を実行し、さらに、前記約定可能な売注文データのうち次に優先順位の高い前記売注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データがある場合には、この売注文データの売注文数量と当該新規の買注文データの減算された更新後の買注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理を実行する構成とされ、
    前記売注文数量判定処理手段は、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段により前記売注文用記憶手段に前記新規の売注文データが記憶された場合に、当該新規の売注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含む買注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている買注文データが、前記買注文用記憶手段に記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データがあると判定したときに、前記約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理として、
    (4)前記買注文数量が前記売注文数量よりも大きい第4のケースでは、前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第4の約定処理を実行し、
    (5)前記買注文数量が前記売注文数量と等しい第5のケースでは、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量または前記売注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第5の約定処理を実行し、
    (6)前記買注文数量が前記売注文数量よりも小さい第6のケースでは、前記買注文数量と同一の数量を、当該新規の売注文データの約定数量として、当該新規の売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文数量と同一の数量を、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、最も優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された当該新規の売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第6の約定処理を実行し、さらに、前記約定可能な買注文データのうち次に優先順位の高い前記買注文用の優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データがある場合には、この買注文データの買注文数量と当該新規の売注文データの減算された更新後の売注文数量との大小関係を比較し、大小関係に応じた第4から第6のケースの処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項6に記載の有価証券売買処理システム。
  8. 前記買注文用記憶手段は、前記買注文データを、前記注文識別情報および約定済み若しくは未約定の別を示す約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
    前記売注文用記憶手段は、前記売注文データを、前記注文識別情報および前記約定フラグと対応付けて記憶する構成とされ、
    前記約定処理手段は、
    1日のうち予め定められた少なくとも1回の約定処理時刻に、互いに同一の前記銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記買注文データの買注文数量と前記売注文用記憶手段に記憶された前記売注文データの売注文数量とを突き合わせ、これらの同一の銘柄についての買注文数量と売注文数量とが対応している分を買注文および売注文の約定数量として決定し、約定させた前記買注文データおよび前記売注文データに対応付けられた前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の有価証券売買処理システム。
  9. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
    前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
    前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶されている前記買注文データの買注文数量の合計数量を算出するとともに、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記銘柄識別情報と同一の銘柄識別情報を含み、かつ、未約定を示す状態とされた前記約定フラグに対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶されている前記売注文データの売注文数量の合計数量を算出し、前記買注文数量の合計数量が前記売注文数量の合計数量よりも大きいか否かを判断し、前記買注文数量の合計数量が前記売注文数量の合計数量よりも大きい場合には、その差に相当する買注文の超過数量が、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量以上であるか否かを判断し、前記買注文の超過数量が前記顧客の指定した注文数量以上である場合には、前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、前記買注文の超過数量が前記顧客の指定した注文数量未満である場合には、前記顧客の指定した注文数量のうち前記買注文の超過数量と同一の数量分を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行するとともに、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記顧客の指定した注文数量から前記買注文の超過数量を減じた残注文数量を含む買取請求信号を送信し、前記買注文の超過数量がない場合には、前記有価証券買取システムへ前記通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項8に記載の有価証券売買処理システム。
  10. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利かを判断し、
    前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
    前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、発注後に最初に到来した前記約定処理時刻、1日の最後の前記約定処理時刻、または予め定められた特定の前記約定処理時刻のいずれかの経過後に、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項8に記載の有価証券売買処理システム。
  11. 前記注文受付処理手段は、
    前記注文データとして、前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、および前記注文数量に加え、前記顧客が何日以内の換金を希望するのかを指定した換金期間指定情報を受信する構成とされ、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が買いを示す情報である場合には、前記注文データを、前記買注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記買注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への買注文の発注処理を実行し、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データの前記売買区分が売りを示す情報である場合には、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの最初の判断処理を実行し、
    この最初の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記注文数量を含む買取請求信号を送信し、
    前記最初の判断処理で、前記売買市場への売注文の発注が前記顧客に有利と判断した場合には、前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量の全数量を市場発注用の売注文数量として含む注文データを、前記売注文データとして前記注文識別情報および未約定を示す状態とされた前記約定フラグと対応付けて前記売注文用記憶手段に記憶させることにより、前記売買市場への売注文の発注処理を実行し、さらに、前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日まで、前記判定用算出式を用いて、前記有価証券買取システムへの買取請求または前記売買市場への売注文の発注のいずれが前記顧客に有利なのかの2回目以降の判断処理を繰り返し実行し、
    この2回目以降の判断処理で、前記有価証券買取システムへの買取請求が前記顧客に有利と判断した場合、または前記有価証券買取システムへの買取請求による代金の受渡日が前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記換金期間指定情報により指定された期間の最終日に当たる取引日になった時点で、前記注文データに対応付けられて前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文識別情報と同一の注文識別情報に対応付けられて前記振替処理データベースに記憶された売注文用の前記約定数量を取得し、前記注文データ記憶手段に記憶された前記注文データに含まれる前記顧客の指定した注文数量から前記約定数量を減じた残注文数量がある場合には、前記有価証券買取システムへ通信回線を介して前記注文データの前記銘柄識別情報および前記残注文数量を含む買取請求信号を送信する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項8に記載の有価証券売買処理システム。
  12. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記注文受付処理手段により受信した前記注文データに対し、先に注文された前記顧客の注文を優先して約定させるための優先順位管理番号を付与し、前記買注文用記憶手段に前記新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、前記売注文用記憶手段に前記新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされ、
    前記約定処理手段は、
    互いに同一の前記銘柄識別情報を含む前記買注文データおよび前記売注文データであって前記約定フラグが未約定を示す状態になっている前記買注文データおよび前記売注文データが前記買注文用記憶手段および前記売注文用記憶手段にそれぞれ記憶されているか否かを判定することにより、約定可能な買注文データおよび売注文データの有無を判定し、約定可能な買注文データおよび売注文データがあると判定したときに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量の合計数量Kと前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量の合計数量Uとの大小関係を比較し、大小関係に応じた第1から第3のケースの処理として、
    (1)前記売注文数量の合計数量Uが前記買注文数量の合計数量Kよりも大きい第1のケースでは、各買注文データの買注文数量を、前記各買注文データの約定数量として、前記各買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記各買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新するとともに、
    前記約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量が、前記買注文数量の合計数量K以上である場合には、前記買注文数量の合計数量Kと同一の数量を、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算し、
    前記約定可能な売注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量が、前記買注文数量の合計数量K未満である場合には、前記優先順位管理番号の優先順位の高い順に前記優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの売注文数量を合計していったときに前記買注文数量の合計数量K未満の範囲で最大となる合計数量である買注文対応範囲内最大合計数量UM、およびそのときの優先順位管理番号である買注文対応範囲内最低優先順位管理番号を求め、前記最も優先順位の高い優先順位管理番号から前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号までの各優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な各売注文データの売注文数量を、これらの約定可能な各売注文データの約定数量として、これらの約定可能な各売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記各売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、
    さらに、前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの売注文数量のうち、前記買注文数量の合計数量Kから前記買注文対応範囲内最大合計数量UMを減じた数量分を、前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な売注文データの約定数量として、この約定可能な売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられて前記売注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な売注文データの売注文数量から前記約定数量を減算する第1の約定処理を実行し、
    (2)前記売注文数量の合計数量Uが前記買注文数量の合計数量Kと等しい第2のケースでは、各買注文データの買注文数量を、前記各買注文データの約定数量として、前記各買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、各売注文データの売注文数量を、前記各売注文データの約定数量として、前記各売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させるとともに、前記買注文用記憶手段に記憶された前記各買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記各売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新する第2の約定処理を実行し、
    (3)前記売注文数量の合計数量Uが前記買注文数量の合計数量Kよりも小さい第3のケースでは、各売注文データの売注文数量を、前記各売注文データの約定数量として、前記各売注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文用記憶手段に記憶された前記各売注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新するとともに、
    前記約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量が、前記売注文数量の合計数量U以上である場合には、前記売注文数量の合計数量Uと同一の数量を、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算し、
    前記約定可能な買注文データのうち最も優先順位の高い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量が、前記売注文数量の合計数量U未満である場合には、前記優先順位管理番号の優先順位の高い順に前記優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの買注文数量を合計していったときに前記売注文数量の合計数量U未満の範囲で最大となる合計数量である売注文対応範囲内最大合計数量KM、およびそのときの優先順位管理番号である売注文対応範囲内最低優先順位管理番号を求め、前記最も優先順位の高い優先順位管理番号から前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号までの各優先順位管理番号に対応付けられた約定可能な各買注文データの買注文数量を、これらの約定可能な各買注文データの約定数量として、これらの約定可能な各買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記買注文用記憶手段に記憶された前記各買注文データに対応する前記約定フラグを未約定から約定済みを示す状態に更新し、
    さらに、前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの買注文数量のうち、前記売注文数量の合計数量Uから前記売注文対応範囲内最大合計数量KMを減じた数量分を、前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられた前記約定可能な買注文データの約定数量として、この約定可能な買注文データの前記顧客識別情報、前記銘柄識別情報、前記売買区分、前記注文識別情報、および未振替を示す状態とされた前記振替フラグと対応付けて前記振替処理データベースに記憶させ、かつ、前記売注文対応範囲内最低優先順位管理番号の次に優先順位の低い優先順位管理番号に対応付けられて前記買注文用記憶手段に記憶された前記約定可能な買注文データの買注文数量から前記約定数量を減算する第3の約定処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の有価証券売買処理システム。
  13. 前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記買注文用記憶手段に前記新規な買注文データを記憶させる際には、前記新規な買注文データに対し、先に注文された前記顧客の買注文を優先して約定させるための買注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な買注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記買注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させるとともに、
    前記売注文用記憶手段に前記新規な売注文データを記憶させる際には、前記新規な売注文データに対し、先に注文された前記顧客の売注文を優先して約定させるための売注文用の優先順位管理番号を付与し、前記新規な売注文データを、前記注文識別情報、未約定を示す状態とされた前記約定フラグ、および前記売注文用の優先順位管理番号と対応付けて記憶させる処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項12に記載の有価証券売買処理システム。
  14. 前記有価証券は、個人向け利付国庫債券であり、前記注文数量は、注文額面金額であり、前記買注文数量は、買注文額面金額であり、前記売注文数量は、売注文額面金額であり、前記約定数量は、約定額面金額であり、前記有価証券買取システムは、日本銀行システムであり、
    前記個人向け利付国庫債券の銘柄毎の利払日、並びに現在および過去の適用利率を、前記銘柄識別情報に対応付けて記憶する国債データベースを備え、
    前記判定用算出式には、中途換金に対してペナルティを課すための中途換金調整額を算出する項と、経過利子を算出する項とが含まれ、
    前記売買区分・換金方法判定処理手段は、
    前記中途換金調整額を算出する項に、前記国債データベースに記憶された過去の所定回数の適用利率を代入し、前記経過利子を算出する項に、前記国債データベースに記憶された現在の適用利率および前回の利払日を代入する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の有価証券売買処理システム。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の有価証券売買処理システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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