JP2010203841A - 車両のデータ収集装置およびこれを用いた車両の診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子制御装置に接離可能に設けた車両データ収集装置に、エンジンが不調および異常を検知した時に、再度同一現象が検知されない場合にあっても故障コードを消去することなく記憶せしめることによって、故障に関する情報量を多くして、故障原因特定に必要な時間を短縮せしめ、異常または不調に気づかずに車両が走行されることがないようにする。
【解決手段】演算処理手段が、異常データであって、複数続いて発生したことに基因して本異常判別に際して本異常であるとの判別に用いられた本異常判別データを受領し、また異常データであって仮異常判定に用いられ、続いて発生しないことに基因して本異常判別に際して本異常ではないことの判別に用いられた仮異常判定データで、前記電子制御装置の記憶装置に記憶消去される仮異常判定データをも受領し、当該仮異常判定データと該仮異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させる。
【選択図】図1
【解決手段】演算処理手段が、異常データであって、複数続いて発生したことに基因して本異常判別に際して本異常であるとの判別に用いられた本異常判別データを受領し、また異常データであって仮異常判定に用いられ、続いて発生しないことに基因して本異常判別に際して本異常ではないことの判別に用いられた仮異常判定データで、前記電子制御装置の記憶装置に記憶消去される仮異常判定データをも受領し、当該仮異常判定データと該仮異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両のデータ収集装置およびこれを用いた車両の診断方法に関する。
車両走行において、安全に且つ環境に優しい運転を積極的に実行するということは近年の地球環境保護の高まりからみても非常に好ましいことである。また、運転状況の結果を運転者自身に知らしめることにより燃費向上につながることが省エネ運転を推進する各種団体において確認されている。
最近の車両は同一現象のエンジン不調や異常が2回連続するドライビングサイクルで発生した場合、車載故障診断装置はエンジン不調や異常が発生したと確定し、ステアリング前面に設けられた警告灯を点灯させ運転手に警告を知らしめることができる。またこの故障は車載故障診断装置内に故障コードとして記録され、当該車両が整備工場に入庫された時に専用診断装置を用いて故障コードを読み取ることができる。しかるに、故障の真の原因を突き止めるにはかなりの経験と時間が必要であることが散見される。車両の電動電子制御化が複雑化している昨今、特にこの類の現象は増加傾向にある。
また走行中にエンジンに異常や不調が発生しても近年の電子技術制御の発展により、車両は走行を続けるので運転者自身はそれに気づかず基準以上の有害な排気物質を排出しながら走行し続けることがある。運転者が基準以上の有害物質を排出しながら走行するということは、大気を汚染することに直結し、世界的な地球温暖化防止の取り組みに逆行する行為であり、早急に改善されるべき課題である。
更に最近の車両において、走行時の燃費を表示する車両が増加しているが、一部の車両に限られている。道路を走る多くの車は同様の装置が未装着ゆえ、急発進や急ブレーキ等でどれだけ無駄な燃料を消費しているのか運転者に知らせる手段が無い状態である。
特許文献1には、車両情報表示装置が、車両側に配設されている車両診断用コネクタに接続用コネクタを接続して車両情報を連続的に取得することができる車両情報取得手段と、前記車両情報取得手段により取得した車両情報を適宜処理する車両情報処理手段と、前記車両情報取得手段により処理された車両情報を適宜改ざんして画面表示する車両情報表示手段と、を備えることが記載されている。
特許文献2には、異常であると判定されたときにはもう一度チェック処理を実行し、再び異常と判定されたときのみプログラムメモリに異常があると判定することが記載されている。
非特許文献3には、エンジン始動、運行状態及びエンジン停止状態を各1回含む期間(ドライビングサイクル)に故障検知装置が故障を検知した場合、これを仮故障とし故障データを記録し、次のドライビングサイクルに同じ故障が検知された場合、本故障と確定して故障情報を記録することが記載されている。そして、仮故障、本故障を確定した場合には、故障時の自動車使用状況データを記録することが記載されている。
発行社株式会社自動車新聞社2009年1月発行外部故障診断装置活用ガイド(14,15ページ)
上述のように、車両に搭載された電子制御装置にあっては、エンジンの始動、走行、停止を1サイクルとする1ドライビングサイクルでエンジンが不調および異常を検地した時に、その故障コードは仮故障として車載故障診断装置に記憶させるが、次のドライビングサイクルで同一現象が検知されない場合、該故障コードを消去している。連続した2回のドライビングサイクルで同一故障コードが検知された時に初めて、当該故障コードは確定され車載故障診断装置に本故障として記憶される。実際の故障により故障発生車両が整備工場で点検を受ける時、故障に関する情報量が多いほど原因特定に必要な時間が短縮されることは明らかである。
また、車両を運転する運転手がどんな状況で無駄な燃料消費をしているか知る機会が無く、またエンジンが異常または不調になっても車両が走行している限り、その異常または不調に気づかず走行を続け基準以上の有害物質を排出しながら走行し、結果的に大気汚染の増加を助長してしまうという点、および車両がエンジン不調や異常で整備工場に入庫した時の原因特定時間を短縮することが要求されている。
本発明は、かかる点に鑑みて電子制御装置に接触可能に設けた車両データ収集装置に、1ドライビングサイクルでエンジンが不調および異常を検知した時に、次のドライビングサイクルまでのサイクルで同一現象が検知されない場合にあっても故障コードを消去することなく記憶せしめることによって、車両が整備工場で点検を受ける時に、故障に関する情報量を多くして、故障原因特定に必要な時間を短縮せしめ、異常または不調に気づかずに車両が走行されることがないようにすることを目的とする。
本発明は、車両の故障診断装置より車両走行情報と車載故障診断装置内に記憶される本故障コードおよび1ドライビングサイクルで記憶された仮故障コードの診断結果情報を逐一取り込み、電子制御装置による連続した2回以内のドライビングサイクルによる同一故障コードが発生したことに基因して仮故障コード消去による故障データ消去に影響されることなく仮故障コードによる情報の加工処理を施し、その結果を記憶部に格納した後、外部へ出力させる手段を構成することを特徴とする。
本発明は、車両に搭載の電子制御装置に接続され、車両の運転状態データの送信を受け、受領した状態データを記憶装置に記憶する車両情報のデータ収集装置において、
記憶手段と、前記電子制御装置からの車両の状態データを出力するカプラーに接離可能に嵌合するコネクタと、該コネクタを介して車両の運転状態データを受領し、車両の異常データと異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させる演算処理手段と、を備え、
前記演算処理手段が、異常データであって、複数続いて発生したことに基因して本異常判断に際して本異常であるとの判別に用いられた本異常判別データを受領し、また異常データであって仮異常判定に用いられ、続いて発生しないことに基因して本異常判別に際して本異常ではないとの判別に用いられた仮異常判定データで、前記電子制御装置の記憶装置に記憶消去される仮異常判定データをも受領し、当該仮異常判定データと該仮異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させること、
を特徴とする車両データ収集装置を提供する。
記憶手段と、前記電子制御装置からの車両の状態データを出力するカプラーに接離可能に嵌合するコネクタと、該コネクタを介して車両の運転状態データを受領し、車両の異常データと異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させる演算処理手段と、を備え、
前記演算処理手段が、異常データであって、複数続いて発生したことに基因して本異常判断に際して本異常であるとの判別に用いられた本異常判別データを受領し、また異常データであって仮異常判定に用いられ、続いて発生しないことに基因して本異常判別に際して本異常ではないとの判別に用いられた仮異常判定データで、前記電子制御装置の記憶装置に記憶消去される仮異常判定データをも受領し、当該仮異常判定データと該仮異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させること、
を特徴とする車両データ収集装置を提供する。
本発明はまた、前記演算処理手段が、前記電子制御装置によって消去された仮異常判定データに対応して記憶手段に記憶された仮異常判定データを消去せずに、仮異常判定データとして前記記憶手段に保持させること
を特徴とする車両データ収集装置を提供する。
を特徴とする車両データ収集装置を提供する。
本発明はまた、前記演算処理手段が、記憶させた当該仮異常判定データを含む車両の運転状態データを前記電子制御装置を介して車載された表示部に出力させることを特徴とする車両データ収集装置を提供する。
本発明はまた、前記演算処理手段が、通信手段を介して記憶させた当該仮異常判定データを含めた車両の運転状態データを遠隔地のサーバへ転送させることを特徴とする車両データ収集装置を提供する。
本発明はまた、車両の運転状態は、走行距離、急加減速、アイドリング頻度、車両燃費、GPSで受信された車両位置のいずれかまたはこれらの複数の状態が含まれ、記憶された当該仮異常判定データが前記車両の運転状態データに付加されて出力されることを特徴とする車両データ収集装置を提供する。
本発明はまた、記憶された当該仮異常を含めた本異常を報告する音声発生器あるいは表示装置を備えることを特徴とする車両データ収集装置を提供する。
本発明はまた前記コネクタが前記カプラーから切離された車両データ収集装置の記憶手段に保持された当該仮異常判定データを含めた車両の運転状態データに基づいて、修理工場の車両診断装置によって車両の診断がなされることを特徴とする車両の診断方法を提供する。
本発明によれば車両データ収集装置の記憶手段から、記憶された車両走行情報と診断結果情報が、装置内の出力手段により車両の運転者に随時情報提示可能になり、運転者は過去の走行記録よりどの程度の無駄な燃料消費をする運転をしかたを数字で把握でき、以降の運転に燃費を向上するよう気をつけることができるとともに、車載故障診断装置内に記憶される本故障コードおよび1ドライビングサイクルで記憶された全ての仮故障コードの診断結果情報によりエンジンの異常または不調があった場合、多くの故障時の車両状況データを元に、いち早くエンジンの整備を行うことができるので整備時間の短縮を図ることが可能となり、安全性が確保されることになる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例である車両データ収集装置の構成を示す図である。
車両データ収集装置100は、車載故障診断装置のデータを取り出すカプラーに嵌合する車載情報の処理記憶装置のコネクタと処理部と記憶部と処理加工された出力部を同一の筐体内に構成することにより、部品点数の削減および取り付け性の向上を図ったコンパクトな装置として構成される。
車両データ収集装置100は、車載故障診断装置のデータを取り出すカプラーに嵌合する車載情報の処理記憶装置のコネクタと処理部と記憶部と処理加工された出力部を同一の筐体内に構成することにより、部品点数の削減および取り付け性の向上を図ったコンパクトな装置として構成される。
図1において、車両1は、エンジン2および電子制御装置(エンジンコントロールユニットECU)3を搭載する。電子制御装置3はその内部に車載故障診断装置4を備える。
電子制御装置3には、車両の運転状態データを示す現在状況が取り込まれる。周知のように、車両の運転状態データには、計算エンジン負荷、冷却水温度、エンジン回転数、スロットル絶対開度、車速、燃料圧力、吸気温度、吸気管圧力、吸入空気量、酸素センサ出力、空燃費センサ出力、フィードバック状況、燃料補正量、点火時期、二次空気の状態、保存されている故障コード数、警告灯の故障警告状態等があり、これらの状態データが諸機器が入力され、内蔵する記憶装置5に記憶(格納)される。
車両1に搭載されたエンジン2の状態を監視する車載故障診断装置4は、その情報を外部に出力する診断カプラー6を車室内に備えており、車速やエンジン回転数や燃料の燃焼が正常に行われているかの情報を送信可能となっている。車載故障診断装置4、すなわち電子制御装置によって検知された故障診断結果は記憶装置5に記憶される。
エンジンの始動、走行、停止を1サイクルとする1ドライビングサイクルでエンジンが不調および異常を検知した時に、その故障コードは仮故障として車載故障診断装置に記憶される。1ドライビングサイクルを含め、次のドライビングサイクルで同一現象が検知されない場合、該故障コードは消去される。連続した2回のドライビングサイクルで同一故障コードが検知された時に初めて、当該故障コードは確定され車載故障診断装置に本故障として記憶される。
電子制御装置3はカプラー6を備え、記憶装置5に記憶した車両の運転状態データを外部へ出力可能としている。
車両データ収集装置100は、その筐体10の中に演算処理部(演算処理手段,CPU)11、接続インターフェース12、電源回路13、タイマー14、出力部15を備え、更に通信モジュールおよび内蔵アンテナ16、GPS17および記憶部(記憶手段,メモリ)18を備える。これらの諸装置、手段は内部通信手段によって演算処理部11に接続され、演算処理部11の出力は表示装置としてのLED(緑)21、LED(赤)22、音声発生器としてのスピーカ23およびリセットボタン24を備える。
筐体10の側面にはコネクタ25が取り付けられ、接続インターフェース12に接続されるこのような構成で、コネクタ25は、車両1に設けたカプラー6に接離可能にして常時嵌合される。電子制御装置3の記憶装置5に記憶された車両の運転状態データである車両走行情報および故障診断結果情報がカプラー6とコネクタ25との接合手段を介して入力され、演算処理部11に送られる。
演算処理部11は、エンジン回転数の変化による急加速、急減速の頻度、アイドル回転数の頻度、燃料消費率等のデータを比較可能なデータに加工処理して記憶手段18に記憶する。また、本故障コードおよび1ドライビングサイクルで記憶された全ての仮故障コードの診断結果情報とその時の車両の運転状態データとを記憶手段18に記憶する。
このように、演算処理部11は、コネクタ25を介して車両の運転状態を受領し、車両の異常データと異常状態発生時の車両の運転状態データとを記憶手段18に記憶させ、記憶手段18はこれらのデータを記憶する。
演算処理部11は、更に異常データであって、ドライビングサイクルで複数続いて発生したことに基因して本異常判別に際して本異常であるとの判別に用いられた本異常判別データを受領し、また異常データであって、仮異常判定に用いられドライビングサイクルで続いて発生しないこと(通常、単発)に基因して本異常判別に際して本異常ではない(非本異常)との判別に用いられた仮異常判定データであって、電子制御装置の記憶装置5で記憶消去される仮異常判定データを受領し、この仮異常判定データとこの仮異常状態発生時の車両の運転状態データを記憶手段18に記憶させ、記憶手段18はこれらのデータを記憶する。
演算処理部11は、記憶手段18に記憶した諸データすなわち仮異常判定データを含む車両の運転状態データを出力部15から外部に、例えば修理工場端末に出力させる。
また、演算処理部11は、記憶手段18に記憶した諸データをコネクタ25を介して電子制御装置3に戻して、図2に示すようにして、車載された表示部30に出力、表示させる。このように表示することによって本異常ばかりでなく仮異常が発生した場合にも運転者はその都度確認することができる。
また、USBコネクタを設けることによって、運転者はコンピュータで本異常ばかりではなく仮異常をその都度確認することができる。
また、通信モジュールおよび内蔵アンテナ16を介して、遠隔地にあるサーバに諸データを送信させ、運転者に定期的に報告させることができる。
また、GPS17を介して、診断結果で異常があった場合のトラブルコードが発生した位置も特定でき、位置情報を加味した車両のトラブルの原因推定の一助とすることができる。
また、音声発生器あるいは/および表示装置を介して、急加減速時の警告や、エンジンの異常または不調発生を直ちに運転者に告知することができる。これによって、速やかに車両を修理工場へ案内することが可能となり、無駄な大気汚染の防止を図ることができる。
このように、車両の運転状態には少なくとも走行距離、急加減速、アイドリング頻度、車両燃費、GPSで受信された車両位置のいずれかまたはこれらの複数の状態が含まれ、記憶された仮異常判定データが車両の運転状態データに付加された形体で出力され得る。
図3は、本発明の実施例のフローを示す。図3では、電子制御装置3(車載故障診断装置を含む。)と車載情報のデータ収集装置100のフローに分けて表示してある。
図3において、電子制御装置3のフローを示すS1−S7は通常のステップを示している。計測手段31によって車両の運転状態が計測され(S1)、車両の運転状態データは予め定めた運転状態データとの比較が比較手段によってなされ(S2)、仮異常データ判定手段によって仮異常データ判定がなされる(S3)。この判定結果は仮異常データ記憶手段、すなわち記憶装置5に仮異常データとして記録される(S4)。次いてのドライビングサイクルにおいて、続いて発生した異常データを入れて本異常データ判別手段によって本異常判別され、本異常判別データが生成される。本異常判別データが異常データ2個以上の複数続いて発生したことに基因して本異常と判別されると、異常検出手段によって異常検出(本異常検出)とされ(S7)、記憶装置5に検出異常として記憶される。複数続いて発生しないことに基因して本異常判別の際に本異常ではないと判別されると、仮異常データ消去手段によって仮異常コード、すなわち仮異常データは消去される(S6)。
ステップS4において、仮異常データが記憶されると、この仮異常データはカプラー6およびコネクタ25の接合手段を介して車両データ収集装置100に送信される。すなわち仮異常データ受領手段(接続インターフェース12、演算処理部11)によって仮異常データが受領され(S11)、この仮異常データは直ちに記憶手段18にそのときの時刻と共に仮異常データとして記憶される。この仮異常データは、ステップS6の異常データ消去手段によって記憶装置5の仮異常データが消去されても消去されずに記憶手段5に保持される。
ステップS5の本異常判別データが生成されると、この本異常判別データ受領手段によって車両データ収集装置100に本異常判別データとして受領され、タイマー14の作動によって当該時刻と共に記憶手段18に記憶される。
ステップS6において、仮異常データが消去されると、仮異常消去データ受領手段によって車両データ収集装置100に仮異常が消去されたことを示す仮異常消去データが受領され、直ちにその時の時刻と共に記憶手段18に記憶される。この仮異常データの受領は、既に格納済の仮異常データに何等の影響を与えることがない。このように、演算処理部11は、電子制御装置によって消去された仮異常判定データに対応して記憶手段18に記憶された仮異常判定データを消去せずに、仮異常判定データとして記憶手段18に保持させる。
修理工場で当該車両の故障診断をする場合には、コネクタ25をカプラー6から切離して、車両データ収集装置100を車両から取り出し、記憶手段18に保持された仮異常判定データを含めた車両の運転状態データに基づいて、修理工場の車両診断装置によって車両の診断を行う。
このように、車両データ収集装置の記憶手段から、記憶された車両走行情報と診断結果情報が、装置内の出力手段により車両の運転者に随時情報提示可能になり、運転者は過去の走行記録よりどの程度の無駄な燃料消費をする運転をしたかを数字で把握でき、以降の運転に燃費を向上するよう気をつけることができるとともに、車載故障診断装置内に記憶される本故障コードおよび1ドライビングサイクルで記憶された全ての仮故障コードの診断結果情報によりエンジンの異常または不調があった場合、多くの故障時の車両状況データを元に、いち早くエンジンの整備を行うことができるので整備時間の短縮を図ることが可能となり、安全性が確保されることになる。
図4は、車両データ収集装置の記憶部18の記憶状態、車載故障診断装置4の記憶状態、車載故障診断装置の故障検出、エンジン回転数およびイングニッションON、OFF(Y軸)とドライビングサイクル(X軸)で表わされる時間との関係を示す。
図4において、各ドライビングサイクルのエンジン回転数およびイングニッションON、OFFとの関係において、車載故障診断装置4が各ドライビングサイクルにおいて異常A,異常Bを検出すると、車載故障診断装置4の記憶状態は、異常Aで異常Aデータ仮異常認定を行い、異常Bで異常Bデータ仮異常認定を行う。1ドライビングサイクル内であるいは当該1ドライビングと次の1ドライビングサイクル内ですなわち連続しての種類別異常検出がなされる。
1ドライビングサイクルの次の1ドライビングサイクルで異常Bと異常Cとが検出されたとする。先の1ドライビングサイクルで異常Bデータ仮異常認定の状態で、異常Bデータ仮異常認定がなされ、連続した1ドライビングサイクル内で2つの仮異常Bの認定がなされたので、次の1ドライビングサイクルでの異常Bデータ仮異常認定の時に、異常Bデータによる本異常認定がなされる。そして異常Cの検出による異常Cデータ仮異常認定がなされる。異常Aデータによる仮異常認定は、次の1ドライビングサイクルで異常Aの検出がなかったことにより次の次の1ドライビングサイクルの開始時に消去(異常Aデータ消去)がなされる。次の次の1ドライビングサイクルで異常Bおよび異常Cの検出がなかったので3つの次の1ドライビングサイクルの開始時に消去がなされる。
このような状況において、車両データ収集装置100の記憶部18の記憶状態は、1ドライビングサイクルでの仮異常A,仮異常Bが記憶され、次のドライビングサイクルで異常Bデータ、本異常認定がなされたことに伴い、本異常Bが記憶され、継続される。次の1ドライビングサイクルで異常Cの検出に伴って、仮異常Cが記憶される。このような状態で、1ドライビングサイクルで検出された異常Aによる仮異常Aは記憶装置5にあっては消去されたにもかかわらず、記憶部18に記憶され続けることになる。
このように、仮異常Aを記憶部18での記憶を継続することによって整備工場における診断を確実に行なうことができるようになる。従って、車両が整備工場で点検を受けた時に故障に関する情報量が多くなり、故障原因特定に必要な時間を短縮せしめ、異常または不調に気づかずに車両が走行されることが防止され得る。
1…車両、2…エンジン、3…電子制御装置、4…車載故障診断装置、5…記憶装置、6…カプラー、10…筐体、11…演算処理部(演算処理手段、CPU)、17…GPS、18…記憶部(記憶手段)、25…コネクタ、100…車両データ収集装置。
Claims (7)
- 車両に搭載の電子制御装置に接続され、車両の運転状態データの送信を受け、受領した状態データを記憶装置に記憶する車両情報のデータ収集装置において、
記憶手段と、前記電子制御装置からの車両の状態データを出力するカプラーに接離可能に嵌合するコネクタと、該コネクタを介して車両の運転状態データを受領し、車両の異常データと異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させる演算処理手段と、を備え、
前記演算処理手段が、異常データであって、複数続いて発生したことに基因して本異常判断に際して本異常であるとの判別に用いられた本異常判別データを受領し、また異常データであって仮異常判定に用いられ、続いて発生しないことに基因して本異常判別に際して本異常ではないとの判別に用いられた仮異常判定データで、前記電子制御装置の記憶装置に記憶消去される仮異常判定データをも受領し、当該仮異常判定データと該仮異常状態発生時の車両の運転状態データとを前記記憶手段に記憶させること、
を特徴とする車両データ収集装置。 - 請求項1において、前記演算処理手段が、前記電子制御装置によって消去された仮異常判定データに対応して記憶手段に記憶された仮異常判定データを消去せずに、仮異常判定データとして前記記憶手段に保持させること
を特徴とする車両データ収集装置。 - 請求項1において、前記演算処理手段が、記憶させた当該仮異常判定データを含む車両の運転状態データを前記電子制御装置を介して車載された表示部に出力させることを特徴とする車両データ収集装置。
- 請求項1において、前記演算処理手段が、通信手段を介して記憶させた当該仮異常判定データを含めた車両の運転状態データを遠隔地のサーバへ転送させることを特徴とする車両データ収集装置。
- 請求項1において、車両の運転状態は、走行距離、急加減速、アイドリング頻度、車両燃費、GPSで受信された車両位置のいずれかまたはこれらの複数の状態が含まれ、記憶された当該仮異常判定データが前記車両の運転状態データに付加されて出力されることを特徴とする車両データ収集装置。
- 請求項1において、記憶された当該仮異常を含めた本異常を報告する音声発生器あるいは表示装置を備えることを特徴とする車両データ収集装置。
- 前記コネクタが前記カプラーから切離された請求項1から6のいずれかに記載した車両データ収集装置の記憶手段に保持された当該仮異常判定データを含めた車両の運転状態データに基づいて、修理工場の車両診断装置によって車両の診断がなされることを特徴とする車両の診断方法。
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