JP2010203621A - 冷凍装置 - Google Patents

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覚 阪江
Masaaki Takegami
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Abstract

【課題】蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路と該冷媒回路を流れる冷媒を過冷却する過冷却回路とを備えた冷凍装置において、冷房時又は暖房時に効率のよい運転が行えるようにする。
【解決手段】冷凍装置の運転制御を行うコントローラ(45)に、熱源用圧縮機(21)における運転容量の上限値を、暖房運転時には第1制限値に設定し、冷房運転時には第1制限値よりも小さい第2制限値に設定する第1設定部(46b)を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒回路と該冷媒回路を流れる冷媒を過冷却する過冷却熱交換器とを備えた冷凍装置に関するものである。
従来より、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路と該冷媒回路を流れる高圧冷媒を過冷却する過冷却熱交換器が接続された過冷却回路とを備えた冷凍装置が知られている。
特許文献1の冷凍装置は、コンビニエンスストア等に設置されて、店内の空気調和とショーケース内の冷却とを行うものであり、室外ユニットと空調ユニットと冷蔵ショーケースと冷凍ショーケースと過冷却ユニットとを有している。
上記室外ユニットには熱源用圧縮機が接続された室外回路が、上記空調ユニットには空調回路が、上記冷蔵ショーケースには冷蔵回路が、上記冷凍ショーケースには冷凍回路がそれぞれ設けられており、上記室外回路に空調回路と冷蔵回路と冷凍回路とが並列に液側及びガス側の連絡配管で接続されることにより、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路が構成されている。
ここで、上記液側連絡配管は、上記室外回路の室外熱交換器から延びる本管と、該本管の端部から一方へ分岐して上記冷蔵回路及び上記冷凍回路の冷却用熱交換器(第1利用側熱交換器)に接続された第1枝管と、該本管から他方へ分岐して上記空調回路の空調用熱交換器(第2利用側熱交換器)に接続された第2枝管とを有している。
又、上記過冷却ユニットには、過冷却用圧縮機と過冷却熱交換器とが接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う過冷却回路が設けられている。ここで、上記過冷却熱交換器は、高温側流路と低温側流路とを有しており、上記高温側流路が上記液側連絡配管の本管に接続されるとともに上記低温側流路が上記過冷却回路の低圧ラインに接続されている。
この構成によれば、上記冷媒回路に設けられた圧縮機を起動すると、該冷媒回路の高圧冷媒が液側連絡配管を経て過冷却熱交換器の高温側流路を流れる。一方、上記過冷却回路に設けられた圧縮機を起動すると、該過冷却回路の低圧冷媒が低圧ラインを経て過冷却熱交換器の低温側流路を流れる。そして、上記過冷却熱交換器において、上記高温側流路を流れる上記冷媒回路の高圧冷媒が、上記低温側流路を流れる上記過冷却回路の低圧冷媒に放熱して冷却される。
特許2006−207990号公報
しかしながら、従来の冷凍装置において、上記室外熱交換器が凝縮器となって上記冷却用熱交換器及び上記空調用熱交換器が蒸発器となる冷房運転と、上記空調用熱交換器が凝縮器となって上記冷却用熱交換器が蒸発器となる暖房運転とを選択的に行うことができるように構成されたとする。この場合に、冷房運転及び暖房運転の区別なく、上記熱源用圧縮機と上記過冷却用圧縮機との運転制御を行ってしまうと、冷凍装置の運転効率が悪くなることがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路と該冷媒回路を流れる冷媒を過冷却する過冷却回路とを備えた冷凍装置において、冷房時又は暖房時に効率のよい運転が行えるようにすることにある。
第1の発明は、容量可変の熱源用圧縮機(21)と熱源側熱交換器(22)と第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)とが接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(1)と、容量可変の過冷却用圧縮機(11)が接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う過冷却回路(10a)と、第1高温側流路(14a)及び第1低温側流路(14b)を有して上記第1高温側流路(14a)が上記冷媒回路(1)の高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)に接続されるとともに上記第1低温側流路(14b)が上記過冷却回路(10a)の低圧ライン(7a,4)に接続された第1過冷却熱交換器(14)とを有し、上記熱源側熱交換器(22)が凝縮器となって第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)が蒸発器となる冷房運転と、第2利用側熱交換器(52)が凝縮器となって第1利用側熱交換器(62,72)が蒸発器となる暖房運転とを制御する制御手段(45)を備えた冷凍装置を前提としている。
上記冷凍装置の制御手段(45)は、上記第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)の現在の熱交換量が目標熱交換量に近づくように上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を調整する第1調整部(46a)と、上記冷房運転時に冷媒回路(1)における現在の低圧圧力が目標低圧圧力に近づくように上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を調整し、上記暖房運転時に冷媒回路(1)における現在の高圧圧力が目標高圧圧力に近づくように上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を調整する第2調整部(46d)と、上記暖房運転時には上記第1調整部(46d)よりも上記第2調整部(46a)の制御優先度を上げ、上記冷房運転時には上記第2調整部(46a)よりも上記第1調整部(46d)の制御優先度を上げるように設定する第1設定部(46b)を備えていることを特徴としている。
ここで、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(1)とは、この冷媒回路(1)内に封入された冷媒が該冷媒回路(1)を循環しながら圧縮行程と凝縮行程と膨張行程と蒸発行程とを順に繰り返すサイクルを行うことが可能であって上記各行程を行う構成要素を含むものである。第1の発明における冷媒回路(1)では、上記熱源用圧縮機(21)が上記冷媒回路(1)の圧縮行程を行う構成要素であり、上記利用側熱交換器(52,62,72)が上記冷媒回路(1)の凝縮行程又は蒸発行程を行う構成要素である。
又、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う過冷却回路(10a)とは、上記冷媒回路(1)と同様に、該過冷却回路(10a)内に封入された冷媒が該過冷却回路(10a)を循環しながら圧縮行程と凝縮行程と膨張行程と蒸発行程とを順に繰り返すサイクルを行うことが可能であるとともに上記各行程を行う構成要素を含むものである。第1の発明の過冷却回路(10a)では、上記過冷却用圧縮機(11)が圧縮行程を行う構成要素である。
又、上記冷媒回路(1)の高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)とは、上記冷媒回路(1)が行う冷凍サイクルの凝縮行程で凝縮して液相又は二相状態となった高圧冷媒が流れる冷媒配管のことである。又、上記過冷却回路(10a)の低圧ライン(7a,4)とは、上記過冷却回路(10a)の膨張行程で膨張した後の低圧冷媒が流れる冷媒配管のことである。
第1の発明では、上記第1調整部(46d)と上記第2調整部(46a)との間に制御優先度を設けている。そして、上記暖房運転時には上記第2調整部(46a)の方の制御優先度が上がり、上記冷房運転時には上記第1調整部(46d)の方の制御優先度が上がるようになっている。これにより、例えば、上記冷房運転時において、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合には、上記第1調整部(46d)の制御対象である上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量の方が先に増加する。一方、上記暖房運転時において、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合には、上記第2調整部(46d)の制御対象である上記熱源用圧縮機(21)の運転容量の方が先に増加する。
第2の発明は、第1の発明において、上記第1設定部(46b)は、上記熱源用圧縮機(21)における運転容量の上限値を、暖房運転時には第1制限値に設定し、冷房運転時には第1制限値よりも小さい第2制限値に設定するように構成されていることを特徴としている。
第2の発明では、上記暖房運転時と上記冷房運転時とで上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を比較すると、上記冷房運転時の方で、その運転容量が制限されるようになる。このことから、例えば、上記冷房運転時において、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量が第2制限値より大きくならないので、上記冷媒回路(1)の冷媒循環量が不足することがあり、第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)が熱交換量不足に陥りやすくなる。この場合には、上記第1調整部(46a)により上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加させて、第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)の冷凍効果を大きくすることで、その熱交換量不足を補っている。つまり、上記第1調整部(46a)において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加する機会が多くなる。
一方、上記暖房運転時は、上記冷房運転時に比べて、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量が制限されないため、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合に、その運転容量を第2制限値を超えて第1制限値まで大きくすることができる。この結果、第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)が熱交換量不足に陥りにくくなり、上記第1調整部(46a)において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加する機会が少なくなる。
このように、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合において、上記冷房運転時には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を抑えることで、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が増加する。一方、上記暖房運転時には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を増加させることで、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が抑えられるようになる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、第2高温側流路(24a)及び第2低温側流路(24b)を有して、上記第1高温側流路(14a)よりも熱源側熱交換器(22)側に位置するように上記第2高温側流路(24a)が上記冷媒回路(1)の高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)に接続されるとともに上記高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)から分岐して熱源用圧縮機(21)の中間ポートに接続されたインジェクション配管(28)に上記第2低温側流路(24b)が接続された第2過冷却熱交換器(24)と、上記第2低温側流路(24b)を流れる冷媒の流量を調整する流量調整弁(EV3,EV4,EV5)とを有し、上記制御手段(45)は、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)における弁開度の上限値を、暖房運転時には第3制限値に設定し、冷房運転時には第3制限値よりも小さい第4制限値に設定する第2設定部(46c)を備えていることを特徴としている。
第3の発明では、上記暖房運転時と上記冷房運転時とで上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の弁開度を比較すると、上記冷房運転時の方で、その弁開度が制限されるようになる。このことから、例えば、上記冷房運転時において、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなっても、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の弁開度が第4制限値より大きくならないので、上記第2過冷却熱交換器(24)の熱交換量は抑えられる。
その結果、第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)が熱交換量不足に陥りやすくなるので、第1の発明と同様に、上記第1調整部(46a)において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加する機会が多くなる。
一方、上記暖房運転時は、上記冷房運転時に比べて、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の弁開度が制限されないため、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなったとしても、その弁開度を第4制限値を超えて第3制限値まで大きくすることができる。この結果、第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)が熱交換量不足に陥りにくくなり、上記第1調整部(46a)において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加する機会が少なくなる。
このように、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合において、上記冷房運転時には、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の弁開度の開き具合を抑えることで、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が増加する。一方、上記暖房運転時には、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の弁開度を大きくすることで、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が抑えられる。
本発明によれば、上記冷凍装置において、上記冷房運転時における運転負荷が大きくなった場合には、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が先に増加するため、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量が抑えられる。一方、上記暖房運転時における運転負荷が大きくなった場合には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量が先に増加するため、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が抑えられる。
これにより、例えば、上記冷房運転時に、外気温度が高くなり過ぎている場合には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を抑えることで、冷媒回路(1)の高圧圧力が高くなり過ぎないようにすることができると同時に、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加させることで、上記第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)の冷凍効果を高めて、上記冷凍装置の冷房運転能力の減少を抑えることができる。
又、従来の冷凍装置では、上記暖房運転時に第2利用側熱交換器(52)で凝縮した冷媒を上記過冷却回路(10a)で過冷却した後に、第1利用側熱交換器(62,72)へ送っている場合がある。こうすると、上記過冷却回路(10a)で冷媒が過冷却されてしまうことで、第2利用側熱交換器(52)と第1利用側熱交換器(62,72)との間で100%熱回収ができなくなる。尚、この100%熱回収とは、第2利用側熱交換器(52)での冷媒の放熱量と、第1利用側熱交換器(62,72)での冷媒の吸熱量とが釣り合っている状態のことをいう。
ここで、上記過冷却回路(10a)で冷媒が過冷却されると、第2利用側熱交換器(52)及び上記過冷却回路(10a)における冷媒の放熱量と、第1利用側熱交換器(62,72)での冷媒の吸熱量とが釣り合ってしまうため、この100%熱回収できなくなる。
本発明によれば、上記暖房運転時において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量をなるべく抑えて、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を増加させることで、上記過冷却回路(10a)での冷媒の放熱量を小さくすることにより、この100%熱回収に近づけることができる。このように、上記冷凍装置において、冷房時又は暖房時に効率のよい運転を行うことができる。
また、上記第2の発明によれば、上記熱源用圧縮機(21)における運転容量の上限値を冷房運転時の場合と暖房運転の場合とで異ならせており、冷房運転時の方が上限値が小さくなるように設定されている。このように設定した場合でも、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
また、上記第3の発明によれば、上記第2過冷却熱交換器(24)を設けることで、暖房運転時における第1利用側熱交換器(62,72)の冷凍効果を大きくしつつ、第1の発明と同様に、上記冷凍装置において、冷房時又は暖房時に効率のよい運転を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
上記実施形態の冷凍装置は、図1に示すように、室外ユニット(20)と、室内ユニット(50)と、冷蔵ショーケース(60)と、冷凍ショーケース(70)と、過冷却ユニット(10)とコントローラ(45)を備えている。そして、上記室外ユニット(20)には室外回路(20a)が設けられている。室内ユニット(50)には室内回路(50a)が設けられている。冷蔵ショーケース(60)には冷蔵回路(60a)が設けられている。冷凍ショーケース(70)には冷凍回路(70a)が設けられている。過冷却ユニット(10)には過冷却回路(10a)が設けられている。尚、上記室内回路(50a)の冷媒回路図を図2に示し、上記冷蔵回路(60a)の冷媒回路図を図3に示す。
この冷凍装置では、各回路(10a,20a,50a,60a,70a)が連絡配管で接続されることにより、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(1)が構成されている。上記連絡配管は、第1及び第2液側連絡配管(80a,80c,80b,80d)と第1及び第2ガス側連絡配管(92,95)とからなる。尚、第1液側連絡配管(80b,80d)は、第1管(80b)と第2管(80d)とを有し、第2液側連絡配管(80a,80c)は、第1管(80a)と第2管(80c)とを有している。
上記第1液側連絡配管(80b,80d)において、上記第1管(80b)が上記室外回路(20a)の第2液側閉鎖弁(43d)と上記過冷却回路(10a)の第2端(18b)とを接続し、上記第2管(80d)が上記過冷却回路(10a)の第4端(18d)と上記冷蔵回路(60a)の液端(65)と上記冷凍回路(70a)の冷凍用液側閉鎖弁(85)とを接続している。
上記第2液側連絡配管(80a,80c)において、上記第1管(80a)が上記室外回路(20a)の第1液側閉鎖弁(43c)と上記過冷却回路(10a)の第1端(18a)とを接続し、上記第2管(80c)が上記過冷却回路(10a)の第3端(18c)と上記室内回路(50a)の液端(56)とを接続している。
上記第1ガス側連絡配管(92)は、上記室外回路(20a)の第1ガス側閉鎖弁(43a)と上記室内回路(50a)のガス端(55)とを接続している。上記第2ガス側連絡配管(95)は、上記室外回路(20a)の第2ガス側閉鎖弁(43b)と上記冷蔵回路(60a)のガス端(66)と上記冷凍回路(70a)の冷凍用ガス側閉鎖弁(84)とを接続している。
又、上記第1液側連絡配管(80b,80d)の第2管(80d)における上記過冷却回路(10a)から上記冷蔵回路(60a)側へ分岐した配管と、上記第2ガス側連絡配管(95)における上記室外回路(20a)から上記冷蔵回路(60a)側へ分岐した配管とを接続する連絡配管用バイパス配管(94)が設けられている。この連絡配管用バイパス配管(94)は、上記冷蔵回路(60a)の液封を防止するためのものであり、上記連絡配管用バイパス配管(94)には上記第1液側連絡配管(80b,80d)の第2管(80d)から上記第2ガス側連絡配管(95)に向かう冷媒の流れのみを許容する向きに逆止弁(CV20)が設けられている。
又、上記コントローラ(45)は、上記冷凍装置の冷房運転及び暖房運転の運転制御を行うものであり、本発明の制御手段を構成する。
〈室外ユニット〉
上記室外ユニット(20)の室外回路(20a)には、第1から第3までの3台の圧縮機(21a,21b,21c)からなる圧縮機構(熱源用圧縮機)(21)と、第1から第3までの四路切換弁(26a,26b,26c)と室外熱交換器(22)とレシーバ(23)と第1及び第2の室外用過冷却熱交換器(24,25)と、室外用過冷却減圧弁(EV7)と室外膨張弁(EV6)とが設けられている。
全ての圧縮機(21a,21b,21c)は、何れも全密閉式高圧ドーム型のスクロール圧縮機で構成され、上記各圧縮機(21a,21b,21c)には、中間圧位置の圧縮室に開口するように中間ポートが設けられている。
上記第1圧縮機(21a)の電動機には、該電動機の回転数を所定範囲内で自在に変更可能なインバータが接続されている。このインバータで電動機の回転数を調整することにより、上記第1圧縮機(21a)の運転容量を増減させることができるようになっている。又、上記第2,第3圧縮機(21b,21c)の電動機には、インバータが設けられておらず、該電動機の回転数は固定されている。したがって、上記2,3圧縮機(21b,21c)の運転容量は一定となる。
上記各圧縮機(21a,21b,21c)の吐出側には、吐出管(30a,30b,30c)が接続されている。尚、これらの吐出管(30a,30b,30c)は、吐出合流管(31)の一端で合流している。この吐出合流管(31)の他端は、後述する第1四路切換弁(26a)の第1ポートに接続されている。
上記各吐出管(30a,30b,30c)には、それぞれ油分離器(49a,49b,49c)が接続されている。この油分離器(49a,49b,49c)は、上記圧縮機(21a,21b,21c)から吐出される高圧冷媒から冷凍機油を分離するためのものである。そして、各油分離器(49a,49b,49c)には、冷凍機油を流出するための油流出管(47a,47b,47c)がそれぞれ接続されている。これらの油流出管(47a,47b,47c)は、油流出合流管(44)の一端で合流している。この油流出合流管(44)の他端は、後述するインジェクション配管(28)の途中に接続されている。この油分離器(49a,49b,49c)と油流出管(47a,47b,47c)と油流出合流管(44)とにより、油戻し回路が構成されている。
上記油流出管(47a,47b,47c)には、上記油分離器(49a,49b,49c)から上記油流出合流管(44)へ向かって順に逆止弁(CV5,CV6,CV7)とキャピラリチューブ(48a,48b,48c)とが設けられている。ここで、上記各逆止弁(CV5,CV6,CV7)は、上記油分離器(49a,49b,49c)から油流出合流管(44)へ向かう冷凍機油の流れのみを許容する向きに設けられている。
上記第1から第3までの圧縮機(21a,21b,21c)の吸入側には、吸入管(40a,40b,40c)が接続されている。第1圧縮機(21a)に接続された吸入管(40a)の端部は分岐して、一方が上記第3四路切換弁(26c)の第4ポートに接続され、他方が上記第2ガス側閉鎖弁(43b)に接続されている。又、第2圧縮機(21b)に接続された吸入管(40b)の端部は上記第3四路切換弁(26c)の第2ポートに接続されている。又、第3圧縮機(21c)に接続された吸入管(40c)の端部は分岐して、一方が逆止弁(CV18)を介して上記第3四路切換弁(26c)の第3ポートに接続され、他方が上記第2四路切換弁(26b)の第2ポートに接続されている。
又、第1四路切換弁(26a)は、第2ポートが第2四路切換弁(26b)の第4ポートに、第3ポートが室外熱交換器(22)の一端側に、第4ポートが第1ガス側閉鎖弁(43a)にそれぞれ接続されている。尚、第1四路切換弁(26a)の第1ポートは、上述したように吐出合流管(31)に接続されている。
上記第2四路切換弁(26b)は、第1ポートが吐出合流管(31)に、第3ポートが閉鎖されている。尚、第2四路切換弁(26b)の第2ポートは、上述したように第3吸入管(40c)に接続され、第2四路切換弁(26b)の第4ポートは、上述したように第1四路切換弁(26a)の第2ポートに接続されている。
上記第3四路切換弁(26c)は、第1ポートが上記第2冷媒配管(42)を介して上記吐出合流管(31)に、第2ポートが上述したように上記第2吸入管(40b)に、第3ポートが上述したように第3吸入管(40c)に、第4ポートが上述したように上記第1吸入管(40a)にそれぞれ接続されている。
そして、上記各四路切換弁(26a,26b,26c)は、第1ポートおよび第3ポートが互いに連通し且つ第2ポートおよび第4ポートが互いに連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートおよび第4ポートが互いに連通し且つ第2ポートおよび第3ポートが互いに連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とにそれぞれ切換可能となっている。
上記室外熱交換器(22)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。上記室外熱交換器(22)の近傍には、室外ファン(27)が設けられている。そして、上記室外熱交換器(22)は、室外ファン(27)によって送られた屋外の空気と該室外熱交換器(22)内を流れる冷媒とを熱交換するように構成されている。この室外熱交換器(22)の一端には、上述したように第1四路切換弁(26a)の第3ポートに接続され、他端には第3冷媒配管(32)が接続され、該第3冷媒配管(32)の端部は上記レシーバ(23)の頂部に接続されている。
尚、上記第3冷媒配管(32)には、逆止弁(CV9)と電磁弁(SV1)が設けられており、該逆止弁(CV9)は上記室外熱交換器(22)からレシーバ(23)へ向かう冷媒の流れのみを許容する向きに設けられている。又、上記室外回路(20a)には、上記第3冷媒配管(32)の逆止弁(CV9)と電磁弁(SV1)とをバイパスする第1バイパス配管(39)が設けられている。この第1バイパス配管(39)には、上記レシーバ(23)から上記室外熱交換器(22)へ向かう冷媒の流れのみを許容する向きに逆止弁(CV8)が取り付けられている。
上記レシーバ(23)は、室外熱交換器(22)で凝縮した高圧冷媒を一時的に貯留できるようになっている。また、上記レシーバ(23)の頂部には、電磁弁(SV0)を有するガス抜き管(27)の一端が接続されている。ガス抜き管(27)の他端は、後述するインジェクション配管(28)の途中に接続されている。
上記第1室外用過冷却熱交換器(24)は、高温側流路(24a)と低温側流路(24b)とを有し、上記高温側流路(24a)及び上記低温側流路(24b)を流れる冷媒同士が熱交換するように構成されている。尚、この第1室外用過冷却熱交換器(24)が、本発明の第2過冷却熱交換器を構成する。
又、上記第2室外用過冷却熱交換器(25)は、第1室外用過冷却熱交換器(24)と同様に、高温側流路(図示なし)と低温側流路(図示なし)とを有し、上記高温側流路及び上記低温側流路を流れる冷媒同士が熱交換するように構成されている。
上記レシーバ(23)の底部から延びる第4冷媒配管(33)は、端部が分岐して、一方が上記第1室外用過冷却熱交換器(24)における高温側流路(24a)の流入端に、他方が上記第2室外用過冷却熱交換器(25)における高温側流路の流入端にそれぞれ接続されている。又、上記室外回路(20a)には、上記第1室外用過冷却熱交換器(24)における高温側流路(24a)の流出端及び上記第2液側閉鎖弁(43d)を接続する第5冷媒配管(34)と、上記第2室外用過冷却熱交換器(25)における高温側流路の流出端及び上記第1液側閉鎖弁(43c)を接続する第6冷媒配管(35)とが設けられている。
上記第6冷媒配管(35)には、逆止弁(CV11)が設けられており、該逆止弁(CV11)は上記第2室外用過冷却熱交換器(25)から上記第1液側閉鎖弁(43c)へ向かう冷媒の流れのみを許容する向きに設けられている。
又、上記室外回路(20a)には、上記第6冷媒配管(35)における第1液側閉鎖弁(43c)及び逆止弁(CV11)の間から延びて上記第3冷媒配管(32)における上記レシーバ(23)及び逆止弁(CV9)の間に接続された第7冷媒配管(37)が設けられている。この第7冷媒配管(37)には、上記第6冷媒配管(35)から上記第3冷媒配管(32)へ向かう冷媒の流れを許容する向きに逆止弁(CV12)が設けられている。
又、上記室外回路(20a)には、上記第3冷媒配管(32)における上記室外熱交換器(22)及び電磁弁(SV1)の間から延びて上記第5冷媒配管(34)における上記第1室外用過冷却熱交換器(24)及び上記第2液側閉鎖弁(43d)の間に接続された第8冷媒配管(36)が設けられている。この第8冷媒配管(36)には、上記第3冷媒配管(32)から上記第5冷媒配管(34)へ向かって順に、上記室外膨張弁(EV6)と逆止弁(CV19)とが設けられている。尚、上記逆止弁(CV19)は、上記第5冷媒配管(34)から上記第8冷媒配管(36)へ向かう冷媒の流れのみを許容する向きに取り付けられている。上記室外膨張弁(EV6)は、開度可変な電動弁により構成されている。
又、上記室外回路(20a)には、上記第8冷媒配管(36)における上記室外膨張弁(EV6)及び逆止弁(CV19)の間から延びて上記第3冷媒配管(32)における上記レシーバ(23)及び逆止弁(CV9)の間に接続された第9冷媒配管(38)が設けられている。この第9冷媒配管(38)には、上記第8冷媒配管(36)から上記第3冷媒配管(32)に向かう流れのみを許容する向きに逆止弁(CV10)が接続されている。
上記第5冷媒配管(34)における上記第1室外用過冷却熱交換器(24)及び上記第2液側閉鎖弁(43d)の間にはインジェクション配管(28)の入口端が接続されている。そして、上記インジェクション配管(28)の出口端は3つに分岐して、その分岐端は各圧縮機(21a,21b,21c)の中間ポートに接続されている。
ここで、上記インジェクション配管(28)における入口端と分岐部分との間には、該入口端から分岐部分へ向かって順に、上記室外用過冷却減圧弁(EV7)と上記第2室外用過冷却熱交換器(25)の低温側流路と上記第1室外用過冷却熱交換器(24)の低温側流路(24b)とが接続されている。又、上記インジェクション配管(28)における分岐部分と各分岐端との間には、流量調整弁(EV3,EV4,EV5)が設けられている。尚、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)及び上記室外用過冷却減圧弁(EV7)は、それぞれ開度可変な電動弁により構成されている。
上記室外回路(20a)には、各種センサや圧力スイッチが設けられている。具体的に、各吐出管(30a,30b,30c)には、それぞれ吐出管温度センサ(106,107,108)と高圧圧力スイッチ(132,128,129)が設けられている。各吐出管温度センサ(106,107,108)は吐出管(30a,30b,30c)の温度を検出するものであり、高圧圧力スイッチ(132,128,129)は吐出圧力を検出して異常高圧時に冷凍装置を緊急停止させるものである。
上記第1吸入管(40a)の分岐管(40d)と上記第3吸入管(40c)とには、それぞれ第1、第2吸入管温度センサ(115,116)が設けられている。上記室外ファン(27)の近傍には、外気温度を検出するための外気温度センサ(110)が設けられている。上記インジェクション配管(28)における第1室外用過冷却熱交換器(24)の低温側流路(24b)の流出端近傍には、インジェクション用温度センサ(112)が設けられている。
上記各吐出管(30a,30b,30c)の合流箇所(即ち、吐出合流管(31)の流入端)には、圧縮機(21a,21b,21c)の吐出圧力を検出するための吐出圧力センサ(109)が設けられている。上記第1吸入管(40a)の分岐管(40d)には、冷媒の吸入圧力を検出する第1吸入圧力センサ(114)が設けられている。上記第3吸入管(40c)には、冷媒の吸入圧力を検出する第2吸入圧力センサ(116)が設けられている。又、上記インジェクション配管(28)には、上記室外用過冷却減圧弁(EV7)と上記各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)との間の圧力を検知するインジェクション用圧力センサ(113)が設けられている。
〈室内ユニット〉
図2に示すように、上記室内ユニット(50)における室内回路(50a)のガス端(55)から液端(56)に向かって順に室内熱交換器(空調用熱交換器)(52)および室内膨張弁(EV8)が設けられている。上記室内熱交換器(52)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成されている。この室内熱交換器(52)では、該室内熱交換器(52)を流れる冷媒と該室内熱交換器(52)の近傍に設けられた室内ファン(54)から該室内熱交換器(52)へ送風される室内空気との間で熱交換が行われ、該室内空気が冷却される。
上記室内膨張弁(EV8)は、開度が調節可能な電動膨張弁で構成されており、上記室内回路(50a)のガス端(55)近傍に設けられた第1室内用冷媒温度センサ(118)の検出温度に応じて、該室内膨張弁(EV8)の開度が調整される。又、上記室内熱交換器(52)における液端(56)寄りの伝熱管に第2室内用冷媒温度センサ(120)が設けられ、上記室内熱交換器(52)の近傍には、店内の空気の温度を検出する室内温度センサ(119)が設けられている。
〈冷蔵ショーケース〉
図3に示すように、上記冷蔵ショーケース(60)における冷蔵回路(60a)の液端(65)からガス端(66)へ向かって順に冷蔵用膨張弁(EV9)及び冷蔵用熱交換器(冷却用熱交換器)(62)が設けられている。冷蔵用熱交換器(62)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成されている。この冷蔵用熱交換器(62)では、該冷蔵用熱交換器(62)を流れる冷媒と該冷蔵用熱交換器(62)の近傍に設けられた冷蔵用ファン(64)から該冷蔵用熱交換器(62)へ送風される冷蔵ショーケース(60)内の空気との間で熱交換が行われ、該冷蔵ショーケース(60)内の空気が冷却される。
上記冷蔵用膨張弁(EV9)は、感温式膨張弁で構成されており、上記冷蔵用熱交換器(62)における上記ガス端(66)寄りの伝熱管に該冷蔵用膨張弁(EV9)の感温筒(121)が接続されている。又、上記冷蔵用熱交換器(62)の近傍には、冷蔵庫内の空気の温度を検出する冷蔵用庫内温度センサ(122)が設けられている。
〈冷凍ショーケース〉
上記冷凍ショーケース(70)の冷凍回路(70a)には、冷凍用過冷却熱交換器(73)と冷凍用熱交換器(冷却用熱交換器)(72)とブースター圧縮機(71)と冷凍用膨張弁(EV10)と第1、第2冷凍用減圧弁(EV11,EV12)とが設けられている。
上記冷凍回路(70a)の冷凍用液側閉鎖弁(85)に接続された第1冷凍用冷媒配管(78)の端部は第1から第4までの分岐端を有している。
上記第1分岐端は、上記冷凍用過冷却熱交換器(73)に設けられた高温側流路(73a)の流入口に接続されている。上記第2分岐端は、該第1冷凍用冷媒配管(78)に接続された逆止弁(CV15)を介して上記ブースター圧縮機(71)の吐出側に接続された吐出配管(76)に接続されている。尚、上記逆止弁(CV15)は、上記第1冷凍用冷媒配管(78)から上記吐出配管(76)へ向かう冷媒の流れのみを許容する向きに取り付けられている。
上記第3分岐端は、上記第1冷凍用減圧弁(EV11)を介して上記ブースター圧縮機(71)の吸入側に接続された吸入配管(86)に接続されている。上記第4分岐端は、上記第2冷凍用減圧弁(EV12)を介して上記冷凍用過冷却熱交換器(73)に設けられた低温側流路(73b)の流入口に接続されている。尚、上記低温側流路(73b)の流出口から延びる冷媒配管は、上記吐出配管(76)の途中に接続されている。
ここで、上記吐出配管(76)の端部は、上記冷凍回路(70a)の冷凍用ガス側閉鎖弁(84)に接続され、該吐出配管(76)には、油分離器(77)と逆止弁(CV13)とが設けられている。上記油分離器(77)には、その冷凍機油を流出するための油流出配管(79)が接続されている。この油流出配管(79)の一端は上記油分離器(77)の油流出口に、他端はキャピラリチューブ(81)を介して上記吸入配管(86)に接続されている。又、上記逆止弁(CV13)は、該ブースター圧縮機(71)から上記冷凍用ガス側閉鎖弁(84)へ向かう冷媒の流れのみを許容する向きに取り付けられている。
又、上記冷凍用過冷却熱交換器(73)に設けられた高温側流路(73a)の流出口に接続された第2冷凍用冷媒配管(83)の端部は、上記冷凍用膨張弁(EV10)を介して上記冷凍用熱交換器(72)の流入端に接続されている。上記冷凍用熱交換器(72)の流出端は、上記ブースター圧縮機(71)の吸入側から延びる上記吸入配管(86)の端部に接続されている。又、上記冷凍回路(70a)には、上記吐出配管(76)と上記吸入配管(86)とを接続するバイパス配管(75)が設けられている。このバイパス配管(75)には、上記吸入配管(86)から上記吐出配管(76)に向かう冷媒の流れのみを許容する向きに逆止弁(CV14)が設けられている。
上記冷凍用過冷却熱交換器(73)は、上述したように高温側流路(73a)と低温側流路(73b)とを有し、上記高温側流路(73a)及び上記低温側流路(73b)を流れる冷媒同士が熱交換するように構成されている。
上記冷凍用熱交換器(72)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。上記冷凍用熱交換器(72)の近傍には、冷凍ファン(74)が設けられている。そして、上記冷凍用熱交換器(72)は、冷凍ファン(74)によって送られた室外空気と該冷凍用熱交換器(72)内を流れる冷媒とを熱交換するように構成されている。
上記ブースター圧縮機(71)は、全密閉式高圧ドーム型のスクロール圧縮機で構成している。このブースター圧縮機(71)の電動機には、該電動機の回転数を所定範囲内で自在に変更可能なインバータが接続されている。このインバータにより電動機の回転数を調整して、上記ブースター圧縮機(71)の運転容量を増減させることができる。
上記冷凍用膨張弁(EV10)は、感温式膨張弁で構成されており、上記冷凍用熱交換器(72)における冷媒出口寄りの伝熱管に該冷凍用膨張弁(EV10)の感温筒(123)が接続されている。又、上記第1、第2冷凍用減圧弁(EV11,EV12)は、何れも開度可変な電動弁で構成されている。
上記冷凍回路(70a)には、各種センサや圧力スイッチが設けられている。具体的に、上記吐出配管(76)には、ブースター圧縮機用の吐出管温度センサ(125)とブースター圧縮機用の高圧圧力スイッチ(131)が設けられている。このブースター圧縮機用の吐出管温度センサ(125)は吐出配管(76)の温度を検出するものであり、ブースター圧縮機用の高圧圧力スイッチ(131)は吐出圧力を検出して異常高圧時には冷凍装置を緊急停止させるものである。
又、上記冷凍用過冷却熱交換器(73)における低温側流路(73b)の出口端付近には冷凍用冷媒温度センサ(126)が設けられている。上記吸入配管(86)には、上記ブースター圧縮機(71)の吸入圧力を検知するブースター圧縮機用の吸入圧力センサ(127)が設けられている。又、上記冷凍用熱交換器(72)の近傍には、冷凍庫内の空気の温度を検出する冷凍用庫内温度センサ(124)が設けられている。
〈過冷却ユニット〉
上記過冷却ユニット(10)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されている。
具体的に、上記過冷却回路(10a)には過冷却用圧縮機(11)が接続されている。この過冷却用圧縮機(11)は、室外ユニット(20)の圧縮機(21a,21b,21c)と同様に、全密閉式高圧ドーム型のスクロール圧縮機で構成され、上記過冷却用圧縮機(11)には、中間圧位置の圧縮室に開口するように中間ポートが設けられている。又、上記過冷却用圧縮機(11)の電動機には、該電動機の回転数を所定範囲内で自在に変更可能なインバータが接続されている。このインバータで電動機の回転数を調整することにより、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増減させることができるようになっている。
上記過冷却用圧縮機(11)の吐出側に接続された過冷却回路用吐出配管(2)の端部には凝縮器(12)が接続されている。具体的には、上記過冷却回路用吐出配管(2)の端部は上記凝縮器(12)の流入端に接続されている。ここで、上記過冷却回路用吐出配管(2)には、上記過冷却用圧縮機(11)から凝縮器(12)へ向かう冷媒の流れを許容する向きに逆止弁(CV1)が設けられている。
上記凝縮器(12)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。上記凝縮器(12)の近傍には、過冷却ユニット用の送風ファン(17)が設けられている。そして、上記凝縮器(12)は、過冷却ユニット用の送風ファン(17)によって送られた屋外空気と該凝縮器(12)内を流れる冷媒とを熱交換するように構成されている。
上記凝縮器(12)の流出端に接続された第11冷媒配管(3)の端部には過冷却用膨張弁(EV1)が接続されている。又、上記第11冷媒配管(3)から分岐するように接続された分岐配管(3a)の端部には中間圧膨張弁(EV2)が接続されている。尚、上記第11冷媒配管(3)が高圧液ラインを構成する。
上記過冷却用膨張弁(EV1)及び上記中間圧膨張弁(EV2)は、何れも開度が調節可能な電動膨張弁で構成されている。
上記過冷却用膨張弁(EV1)の出口側に接続された第12冷媒配管(7a)の端部には第1過冷却熱交換器(14)が接続されている。又、上記中間圧膨張弁(EV2)の出口側に接続された第13冷媒配管(7b)の端部には第2過冷却熱交換器(15)が接続されている。
上記第1過冷却熱交換器(14)は、第1高温側流路(14a)と第1低温側流路(14b)とを有し、上記第1高温側流路(14a)及び第1低温側流路(14b)を流れる冷媒同士が熱交換できるように構成されている。ここで、上記過冷却回路(10a)には、該過冷却回路(10a)の第2端(18b)と第4端(18d)とを繋ぐ第1接続配管(19b)が設けられており、この第1接続配管(19b)に上記第1過冷却熱交換器(14)の第1高温側流路(14a)が連通している。つまり、この第1接続配管(19b)を介して上記第2高温側流路(24a)が第1液側連絡配管(80b,80d)に接続されている。
上記第2過冷却熱交換器(15)は、第2高温側流路(15a)と第2低温側流路(15b)とを有し、上記第2高温側流路(15a)及び第2低温側流路(15b)を流れる冷媒同士が熱交換できるように構成されている。ここで、上記過冷却回路(10a)には、該過冷却回路(10a)の第1端(18a)と第3端(18c)とを繋ぐ第2接続配管(19a)が設けられており、この第2接続配管(19a)に上記第2過冷却熱交換器(15)の第2高温側流路(15a)が連通している。つまり、この第2接続配管(19a)を介して上記第2高温側流路(15a)が第2液側連絡配管(80a,80c)に接続されている。
そして、上記第1過冷却熱交換器(14)における第1低温側流路(14b)の出口側に接続された第14冷媒配管(4)の端部は、上記過冷却用圧縮機(11)の吸入口に接続され、上記第2過冷却熱交換器(15)における第2低温側流路(15b)の出口側に接続された第15冷媒配管(5)の端部は、上記過冷却用圧縮機(11)の中間ポートに接続されている。
尚、上記第12冷媒配管(7a)及び上記第14冷媒配管(4)が、上記過冷却用膨張弁(EV1)で減圧された低圧冷媒が流れる低圧ライン(7a,4)を構成し、上記第13冷媒配管(7b)及び第15冷媒配管(5)が、上記中間圧膨張弁(EV2)で減圧された中間圧冷媒が流れる中間圧ライン(7b,5)を構成する。
上記過冷却回路(10a)には、上記第15冷媒配管(5)から分岐して上記第14冷媒配管(4)の途中に接続される第16冷媒配管(6)が設けられている。この第16冷媒配管(6)が、上記中間圧ライン(7b,5)と上記低圧ライン(7a,4)とを接続する連通路(6)を構成する。又、この第16冷媒配管(6)には、該第16冷媒配管(6)を開閉する電磁弁(SV2)が接続されている。
上記過冷却回路(10a)には、各種センサや圧力スイッチが設けられている。具体的に、上記過冷却回路用吐出配管(2)には、過冷却回路用吐出管温度センサ(100)が設けられている。この過冷却回路用吐出管温度センサ(100)は上記過冷却回路用吐出配管(2)の温度を検出するものである。
上記第14冷媒配管(4)には、上記過冷却用圧縮機(11)の吸入口寄りに過冷却回路用吸入温度センサ(101)と過冷却回路用吸入圧力センサ(99)が設けられている。上記過冷却ユニット用の送風ファン(17)の近傍には、外気温度を検出するための外気温度センサ(105)が設けられている。
上記第1接続配管(19b)における第1過冷却熱交換器(14)の第1高温側流路(14a)の流出端近傍には、第1液温度センサ(102)が設けられ、上記第2接続配管(19a)における第2過冷却熱交換器(15)の第2高温側流路(15a)の流出端近傍には、第2液温度センサ(103)が設けられている。
又、上記第15冷媒配管(5)における第2過冷却熱交換器(15)の低温側流路(15b)の流出端近傍には、中間液温度センサ(104)が設けられている。
〈コントローラ〉
上記コントローラ(45)は、こ冷凍装置に設けられたアクチュエータ類(圧縮機、弁)の動作を制御するためのものであり、第1、2調整部(46a,46d)と第1、2設定部(46b,46c)とを備えている。
上記第1調整部(46a)は、上記室内熱交換器(52)、上記冷蔵用熱交換器(62)及び上記冷凍用熱交換器(72)の現在の熱交換量が目標熱交換量に近づくように上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を調整するものである。
具体的には、上記各熱交換器(52,62,72)の熱交換量が目標熱交換量よりも少ない場合には、第1液温度センサ(102)及び第2液温度センサ(103)の検出温度から算出される高圧冷媒の過冷却度が小さくなり、逆に上記各熱交換器(52,62,72)の熱交換量が目標熱交換量よりも多い場合には、第1液温度センサ(102)及び第2液温度センサ(103)の検出温度から算出される高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。このことから、上記第1調整部(46a)では、上記目標熱交換量に対応して設定された目標過冷却度に現在の過冷却度が近づくように上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を調整している。
上記2調整部(46d)は、上記冷房運転時に冷媒回路(1)における現在の低圧圧力が目標低圧圧力に近づくように上記各圧縮機(21a,21b,21c)の運転容量を調整し、上記暖房運転時に冷媒回路(1)における現在の高圧圧力が目標高圧圧力に近づくように上記各圧縮機(21a,21b,21c)の運転容量を調整するものである。
上記第1設定部(46b)は、上記各圧縮機(21a,21b,21c)における運転容量の上限値を、暖房運転時には第1制限値に設定し、冷房運転時には第1制限値よりも小さい第2制限値に設定するものである。例えば、上記第1制限値を運転容量100%(上限運転周波数で280Hz)に相当する値に設定し、上記第2制限値を運転容量67%(上限運転周波数で188Hz)に相当する値に設定する。尚、上記第1、2制限値の数値は単なる例示である、又、全ての圧縮機(21a,21b,21c)における第1、2制限値を同じ値にする必要はない。
こうすると、暖房運転時には上記各圧縮機(21a,21b,21c)の運転周波数を280Hzまで上昇させることができるが、冷房運転時には上記各圧縮機(21a,21b,21c)の運転周波数を188Hzまでしか上昇させることができなくなる。
上記第2設定部(46c)は、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)における弁開度の上限値を、暖房運転時には第3制限値に設定し、冷房運転時には第3制限値よりも小さい第4制限値に設定するものである。例えば、上記第3制限値を弁開度100%に相当する値に設定し、第4制限値を弁開度30%に相当する値に設定する。尚、上記第3、4制限値の数値は単なる例示である。又、全ての流量調整弁(EV3,EV4,EV5)における第3、4制限値を同じ値にする必要はない。
こうすると、暖房運転時には上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)における弁開度を全開させることができるが、冷房運転時には上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)における弁開度を全開に対して30%までしか開かなくなる。
−運転動作−
上記冷凍装置は、冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)の内部を冷却するとともに室内ユニット(50)で店内を冷房する冷房運転と、冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)の内部を冷却するとともに室内ユニット(50)で店内を暖房する暖房運転とが切換可能に構成されている。
〈冷房運転〉
上記冷房運転では、上記コントローラ(45)により、全ての四路切換弁(26a,26b,26c)が第1状態に設定される。また、室外膨張弁(EV6)が全閉状態に設定される。さらに、室内膨張弁(EV8)、冷蔵用膨張弁(EV9)および冷凍用膨張弁(EV10)の開度がそれぞれ適宜調節される。又、4台のファン(27,54,64,74)と3台の圧縮機(21a,21b,21c)とブースター圧縮機(71)とがそれぞれ運転状態となる。又、上記過冷却ユニット(10)において、上記過冷却用膨張弁(EV1)及び上記中間圧膨張弁(EV2)の開度が適宜調節され、上記過冷却用圧縮機(11)と上記過冷却ユニット用の送風ファン(17)とが適宜運転状態となる。尚、この過冷却ユニット(10)の運転動作は後述する。
又、上記コントローラ(45)の第1設定部(46b)により、各圧縮機(21a,21b,21c)の上限運転周波数が188Hzに設定される。又、上記第2設定部(46c)により、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の上限開度値が全開に対して30%に相当する値に設定される。
上記第1、第2、第3圧縮機(21a,21b,21c)で所定の圧力まで圧縮された各高圧ガス冷媒は、各圧縮機(21a,21b,21c)から吐出される。各圧縮機(21a,21b,21c)から吐出された高圧ガス冷媒は、それぞれ各吐出管(30a,30b,30c)を通過した後、各油分離器(49a,49b,49c)に流入する。該各油分離器(49a,49b,49c)では、高圧ガス冷媒から冷凍機油が分離される。この分離した冷凍機油は、一旦各油分離器(49a,49b,49c)内に貯留された後、各油流出管(47a,47b,47c)および油流出合流管(44)を経てインジェクション配管(28)へ流入する。
上記インジェクション配管(28)に流入した冷凍機油は、該インジェクション配管(28)を流れる冷媒と一旦合流した後で分流し、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)を通過した後、各圧縮機(21a,21b,21c)の中間ポートを介して中間圧位置の圧縮室に吸入される。
一方、冷凍機油が分離された高圧ガス冷媒は、各油分離器(49a,49b,49c)を流出した後、上記吐出合流管(31)で合流する。上記吐出合流管(31)で合流した高圧ガス冷媒は、上記第1、第2四路切換弁(26a,26b)を経て室外熱交換器(22)へ流入する。
上記室外熱交換器(22)では、高圧ガス冷媒が屋外空気に放熱して凝縮し、高圧冷媒となる。この高圧冷媒は、上記第3冷媒配管(32)を経て上記レシーバ(23)に流入する。
上記レシーバ(23)では、高圧冷媒が一時的に貯留された後、レシーバ(23)から流出する。上記レシーバ(23)から流出した高圧冷媒は、上記第4冷媒配管(33)に流入した後で分流し、一方が第1室外用過冷却熱交換器(24)の高温側流路(24a)に流入し、他方が上記第2室外用過冷却熱交換器(25)の高温側流路に流入する。
尚、上記レシーバ(23)に接続されたガス抜き管(27)の電磁弁(SV0)が開状態の場合には、上記レシーバ(23)内の高圧ガス冷媒が上記ガス抜き管(27)を経て上記インジェクション配管(28)へ流れる。
上記第1室外用過冷却熱交換器(24)の高温側流路(24a)に流入した高圧冷媒は、該第1室外用過冷却熱交換器(24)の低温側流路(24b)を流れる減圧冷媒に放熱して冷却された後、該高温側流路(24a)を流出する。この冷却により、上記高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。上記高温側流路(24a)を流出した高圧冷媒は、上記第5冷媒配管(34)を経て分流し、一方が上記インジェクション配管(28)に流入し、他方が上記第2液側閉鎖弁(43d)を通過して上記室外回路(20a)を流出した後、上記第1液側連絡配管(80b,80d)の第1管(80b)に流入する。
上記インジェクション配管(28)に流入した高圧冷媒は、上記室外用過冷却減圧弁(EV7)で所定の圧力まで減圧されて減圧冷媒となった後、上記第2室外用過冷却熱交換器(25)の低温側流路及び上記第1室外用過冷却熱交換器(24)の低温側流路(24b)を通過する。そして、この減圧冷媒は、各低温側流路を通過する際に、各低温側流路に対応する各高温側流路を流れる高圧冷媒から吸熱して加熱される。この加熱により、上記減圧冷媒は蒸発する。この蒸発した減圧冷媒は分流し、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)を通過する際に、その流量が調整される。そして、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)で流量調整された減圧冷媒は、各圧縮機(21a,21b,21c)における中間圧位置の圧縮室にインジェクションされる。
尚、上記コントローラ(45)により、上記室外用過冷却減圧弁(EV7)の開度は、上記インジェクション用温度センサ(112)の検出温度が所定の温度に近づくように調整される。又、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の開度は、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)に対応する各圧縮機(21a,21b,21c)の吐出管(30a,30b,30c)に設けられた吐出管温度センサ(106,107,108)の検出温度が所定の温度に近づくように調整される。
一方、上記第2室外用過冷却熱交換器(25)の高温側流路に流入した高圧冷媒は、該第2室外用過冷却熱交換器(25)の低温側流路を流れる減圧冷媒に放熱して冷却された後、該高温側流路を流出する。この冷却により、この高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。この高温側流路を流出した高圧冷媒は、上記第6冷媒配管(35)を経て、上記第1液側閉鎖弁(43c)を通過して上記室外回路(20a)を流出した後に上記第2液側連絡配管の第1管(80a)に流入する。
上記第1液側連絡配管の第1管(80b)に流入した高圧冷媒は、上記過冷却回路(10a)の第2端(18b)から該過冷却回路(10a)に流入した後、上記第1接続配管(19b)を経て、上記第1過冷却熱交換器(14)の第1高温側流路(14a)に流入する。該第1高温側流路(14a)に流入した高圧冷媒は、上記第1過冷却熱交換器(14)の第1低温側流路(14b)を流れる低圧冷媒に放熱して冷却された後、上記第1高温側流路(14a)を流出する。この冷却により、上記高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。上記第1高温側流路(14a)を流出した高圧冷媒は、上記過冷却回路(10a)の第4端(18d)を通過して該過冷却回路(10a)を流出した後、上記第1液側連絡配管(80b,80d)の第2管(80d)に流入する。
上記第1液側連絡配管の第2管(80d)に流入した高圧冷媒は分流して、一方が上記冷蔵回路(60a)の液端(65)から該冷蔵回路(60a)へ流入し、他方が上記冷凍回路(70a)の冷凍用液側閉鎖弁(85)から該冷凍回路(70a)へ流入する。
上記冷蔵回路(60a)に流入した高圧冷媒は、上記冷蔵用膨張弁(EV9)で所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒になった後、上記冷蔵用熱交換器(62)へ流れる。上記冷蔵用熱交換器(62)では、その低圧冷媒が冷蔵ショーケース(60)内の空気から吸熱して蒸発する。このときの低圧冷媒の蒸発温度は、−10℃程度である。そして、この低圧冷媒の蒸発により、冷蔵ショーケース(60)内の冷却が行われる。上記冷蔵用熱交換器(62)で蒸発した冷媒は、上記冷蔵回路(60a)のガス端(66)を経て、該冷蔵回路(60a)を流出する。
一方、上記冷凍回路(70a)に流入した高圧冷媒は、上記第1冷凍用冷媒配管(78)を経て、4つに分流する。
上記第1冷凍用冷媒配管(78)の第1分岐端から流出した高圧冷媒は、該冷凍用過冷却熱交換器(73)の低温側流路(73b)を流れる減圧冷媒に放熱して冷却される。この冷却により、上記高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。上記高温側流路(73a)を流出した高圧冷媒は、上記第2冷凍用冷媒配管(83)を経て、上記冷凍用膨張弁(EV10)で所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒になった後、上記冷凍用熱交換器(72)へ流入する。上記冷凍用熱交換器(72)へ流入した低圧冷媒は、冷凍ショーケース(70)内の空気から吸熱して蒸発した後、該冷凍用熱交換器(72)を流出する。ここで、上記低圧冷媒の蒸発温度は、−40℃程度であり、この低圧冷媒の蒸発により、冷凍ショーケース(70)内の冷却が行われる。そして、上記冷凍用熱交換器(72)を流出した低圧冷媒は、上記吸入配管(86)を経て、上記ブースター圧縮機(71)に吸入される。
上記ブースター圧縮機(71)に吸入された低圧冷媒は、所定の圧力まで圧縮された後、該ブースター圧縮機(71)から吐出され、上記吐出配管(76)及び上記冷凍回路(70a)の冷凍用ガス側閉鎖弁(84)を経て、該冷凍回路(70a)から流出する。
又、上記第1冷凍用冷媒配管(78)の第2分岐端から流出した高圧冷媒は、例えば上記ブースター圧縮機(71)が停止している場合、又は上記ブースター圧縮機(71)の吐出冷媒圧力が上記第2分岐端から流出した高圧冷媒の圧力よりも低い場合には、上記逆止弁(CV15)を通過して、上記吐出配管(76)に流入する。そして、上記吐出配管(76)に流入した高圧冷媒は、場合によっては、上記ブースター圧縮機(71)から吐出された冷媒と合流した後、上記冷凍回路(70a)の冷凍用ガス側閉鎖弁(84)を経て、該冷凍回路(70a)から流出する。
又、上記第1冷凍用冷媒配管(78)の第3分岐端から流出した高圧冷媒は、上記第1冷凍用減圧弁(EV11)に流入し、所定の圧力まで減圧されて減圧冷媒となった後、該第1冷凍用減圧弁(EV11)を流出する。そして、上記第1冷凍用減圧弁(EV11)を流出した減圧冷媒は、上記吸入配管(86)にインジェクションされて上記冷凍用熱交換器(72)から流れてきた低圧冷媒と合流した後、その合流後の冷媒が上記ブースター圧縮機(71)に吸入される。尚、上記コントローラ(45)により、上記第1冷凍用減圧弁(EV11)の開度は、上記吸入圧力センサ(127)の検出圧力値が所定の値よりも低くならないように調整される。
又、上記第1冷凍用冷媒配管(78)の第4分岐端から流出した高圧冷媒は、上記第2冷凍用減圧弁(EV12)に流入し、所定の圧力まで減圧されて減圧冷媒となった後、該第2冷凍用減圧弁(EV12)を流出する。そして、上記第2冷凍用減圧弁(EV12)を流出した減圧冷媒は、上記冷凍用過冷却熱交換器(73)の低温側流路(73b)を通過する。この通過の際に、上記減圧冷媒は該冷凍用過冷却熱交換器(73)の高温側流路(73a)を流れる高圧冷媒から吸熱して加熱される。この加熱により、上記減圧冷媒は蒸発する。そして、この蒸発した減圧冷媒は上記吐出配管(76)にインジェクションされて、上記ブースター圧縮機(71)から吐出された冷媒と合流した後、上記冷凍回路(70a)の冷凍用ガス側閉鎖弁(84)を経て、該冷凍回路(70a)から流出する。尚、上記コントローラ(45)により、上記第2冷凍用減圧弁(EV12)の開度は、上記冷凍用冷媒温度センサ(126)の検出温度が所定の値よりも高くならないように調整される。
上記冷蔵回路(60a)から流出した低圧冷媒と上記冷凍回路(70a)から流出した低圧冷媒とが上記第2ガス側連絡配管(95)で合流した後、その合流後の低圧冷媒が上記室外回路(20a)の第2ガス側閉鎖弁(43b)から該室外回路(20a)に流入する。
一方、上記第2液側連絡配管の第1管(80a)に流入した高圧冷媒は、上記過冷却回路(10a)の第1端(18a)から該過冷却回路(10a)に流入した後、上記第2接続配管(19a)を経て、上記第2過冷却熱交換器(15)の第2高温側流路(15a)に流入する。該第2高温側流路(15a)に流入した高圧冷媒は、上記第2過冷却熱交換器(15)の第2低温側流路(15b)を流れる中間圧冷媒に放熱して冷却された後、上記第2低温側流路(15b)を流出する。この冷却により、上記高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。上記第2高温側流路(15a)を流出した高圧冷媒は、上記過冷却回路(10a)の第3端(18c)を通過して該過冷却回路(10a)を流出した後、上記第2液側連絡配管(80a,80c)の第2管(80c)に流入する。
上記第2液側連絡配管の第2管(80c)に流入した高圧冷媒は、上記室内回路(50a)の液端(56)から該室内回路(50a)へ流入する。
上記室内回路(50a)に流入した高圧冷媒は、上記室内膨張弁(EV8)で所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒になった後、上記室内熱交換器(52)へ流れる。上記室内熱交換器(52)では、その低圧冷媒が店内の空気から吸熱して蒸発する。このときの低圧冷媒の蒸発温度は、5℃程度である。そして、この低圧冷媒の蒸発により、店内の冷房が行われる。上記室内熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、上記室内回路(50a)のガス端(55)を経て、該室内回路(50a)を流出する。尚、上記室内膨張弁(EV8)の開度は、上記第1室内用冷媒温度センサ(118)の検出温度が所定の値に近づくように調整される。
上記室内回路(50a)から流出した低圧冷媒は上記第1ガス側連絡配管(92)を通過した後、上記室外回路(20a)の第1ガス側閉鎖弁(43a)から該室外回路(20a)に流入する。
上記室外回路(20a)において、上記第1ガス側閉鎖弁(43a)から流入した低圧冷媒は、上記第1冷媒配管(41)及び第1及び第2四路切換弁(26a,26b)を通過した後、上記第3吸入管(40c)から上記第3圧縮機(21c)に吸入される。上記第3圧縮機(21c)に吸入された低圧冷媒は、その圧縮途中で上記中間ポートから中間圧冷媒がインジェクションされながら、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、上記第3圧縮機(21c)から再び吐出される。
又、上記第2ガス側閉鎖弁(43b)から流入した低圧冷媒は、上記第1吸入管(40a)の分岐管(40d)を経て、一部が上記第1吸入管(40a)から上記第1圧縮機(21a)に吸入され、残りが逆止弁(CV17)と第3四路切換弁(26c)とを経て、上記第2吸入管(40b)から上記第2圧縮機(21b)に吸入される。上記第1,2圧縮機(21a,21b)に吸入された各低圧冷媒は、その圧縮途中で各中間ポートから中間圧冷媒がインジェクションされながら、所定の圧力まで圧縮されて高圧ガス冷媒となり、上記第1,2圧縮機(21a,21b)から再び吐出される。
このように、上記冷凍装置では、冷媒が冷媒回路(1)を循環することにより、冷房運転が行われ、冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)の内部を冷却するとともに、室内ユニット(50)で店内を冷房する。
尚、上述したように、第2圧縮機(21b)は、冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)から流出した冷媒を吸入するために用いられているが、全ての四路切換弁(26a,26b,26c)のうちの第3四路切換弁(26c)のみを第2状態に切り換えることにより、該第2圧縮機(21b)を室内ユニット(50)から流出した冷媒を吸入するために用いることができる。
〈過冷却ユニットの運転動作〉
上記過冷却用圧縮機(11)で所定の圧力まで圧縮された高圧ガス冷媒は、上記過冷却回路用吐出配管(2)を経て、凝縮器(12)に流入する。上記凝縮器(12)では、高圧ガス冷媒が屋外空気に放熱して凝縮し、液相又は二相状態の高圧冷媒となる。この高圧冷媒は、凝縮器(12)から流出した後で第11冷媒配管(3)に流入した後で分流し、一方が過冷却用膨張弁(EV1)に流入し、他方が中間圧膨張弁(EV2)に流入する。
上記過冷却用膨張弁(EV1)に流入した高圧冷媒は、所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒となった後で該過冷却用膨張弁(EV1)を流出し、上記第1過冷却熱交換器(14)の第1低温側流路(14b)に流入する。この第1低温側流路(14b)に流入した低圧冷媒は、第1高温側流路(14a)の高圧冷媒から吸熱して蒸発した後で該第1低温側流路(14b)を流出する。
一方、上記中間圧膨張弁(EV2)に流入した高圧冷媒は、所定の圧力まで減圧されて上記低圧冷媒よりも圧力の高い中間圧冷媒となった後で該中間圧膨張弁(EV2)を流出し、上記第2過冷却熱交換器(15)の第2低温側流路(15b)に流入する。この第2低温側流路(15b)に流入した中間圧冷媒は、第2高温側流路(15a)の高圧冷媒から吸熱して蒸発した後で該第2低温側流路(15b)を流出する。
ここで、上記第16冷媒配管(6)の電磁弁(SV2)が開いているときには、上記第2過冷却熱交換器(15)から流出した中間圧冷媒の一部が第16冷媒配管(6)を経て、上記第1過冷却熱交換器(14)から流出した低圧冷媒と合流した後で、上記過冷却用圧縮機(11)の吸入口から吸入圧位置の圧縮室に吸入される。一方、上記電磁弁(SV2)が閉じているときには、上記低圧冷媒は、上記中間圧冷媒と合流することなく上記過冷却用圧縮機(11)の吸入口から吸入圧位置の圧縮室に吸入される。
そして、上記過冷却用圧縮機(11)では、その圧縮室が吸入圧位置から吐出圧位置へ変化する途中の中間圧位置にきたときに、第2過冷却熱交換器(15)で蒸発した中間圧冷媒が、その中間圧位置の圧縮室にインジェクションされる。このインジェクションされた中間圧冷媒は、途中まで圧縮された低圧冷媒と合流した後、所定の圧力まで圧縮されて高圧冷媒となり、該過冷却用圧縮機(11)から吐出される。そして、上記過冷却用圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒は、再び上記過冷却回路用吐出配管(2)を経て、凝縮器(12)に流入する。
このように、上記過冷却回路(10a)内を冷媒が循環することにより、上記第1液側連絡配管(80b,80d)を経て冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)へ送られる高圧冷媒が第1過冷却熱交換器(14)で冷却され、上記第2液側連絡配管(80a,80c)を経て室内ユニット(50)に送られる高圧冷媒が第2過冷却熱交換器(15)で冷却される。
〈暖房運転〉
上記暖房運転では、上記コントローラ(45)により、上記第1四路切換弁(26a)のみが第2状態に設定され、残りの上記第2、3四路切換弁(26b,26c)が第1状態に設定される。また、室外膨張弁(EV6)の開度が全閉状態に設定される。さらに、室内膨張弁(EV8)、冷蔵用膨張弁(EV9)および冷凍用膨張弁(EV10)の開度がそれぞれ適宜調節される。又、室外ファン(27)を除く3台のファン(54,64,74)と3台の圧縮機(21a,21b,21c)とブースター圧縮機(71)とがそれぞれ運転状態となる。又、上記過冷却ユニット(10)において、上記中間圧膨張弁(EV2)の開度が全閉状態に設定される。又、上記過冷却用膨張弁(EV1)の開度が適宜調節され、上記過冷却用圧縮機(11)と上記過冷却ユニット用の送風ファン(17)とが適宜運転状態となる。尚、この過冷却ユニット(10)の運転動作は後述する。
又、上記コントローラ(45)の第1設定部(46b)により、各圧縮機(21a,21b,21c)の上限運転周波数が280Hzに設定される。又、上記第2設定部(46c)により、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)の上限開度値が全開に相当する値に設定される。
上記第1、第2、第3圧縮機(21a,21b,21c)で所定の圧力まで圧縮された各高圧ガス冷媒は、各圧縮機(21a,21b,21c)から吐出される。各圧縮機(21a,21b,21c)から吐出された高圧ガス冷媒は、それぞれ各吐出管(30a,30b,30c)を通過した後、各油分離器(49a,49b,49c)に流入する。該各油分離器(49a,49b,49c)では、高圧ガス冷媒から冷凍機油が分離される。
各油分離器(49a,49b,49c)で分離された冷凍機油が各圧縮機(21a,21b,21c)の吸入側へ戻る冷凍機油の流れは、冷房運転と同じ流れであるため、説明は省略する。
上記各油分離器(49a,49b,49c)を流出した高圧ガス冷媒は、上記吐出合流管(31)で合流する。上記吐出合流管(31)で合流した高圧ガス冷媒は、上記第1四路切換弁(26a)と上記第1冷媒配管(41)とを経て、上記第1ガス側閉鎖弁(43a)を通過して上記室外回路(20a)を流出する。
上記室外回路(20a)を流出した高圧ガス冷媒は、上記第1ガス側連絡配管(92)を経て、上記室内回路(50a)のガス端(55)から該室内回路(50a)に流入する。上記室内回路(50a)に流入した高圧ガス冷媒は上記室内熱交換器(52)に流入する。上記室内熱交換器(52)では、高圧ガス冷媒が室内空気に放熱して凝縮し、液相又は二相状態の高圧冷媒となり室内熱交換器(52)を流出する。ここで、上記室内空気は、この高圧ガス冷媒の凝縮熱を吸収して加熱される。これにより、室内が暖房される。
上記室内熱交換器(52)を流出した高圧冷媒は、上記室内膨張弁(EV8)に流入し、所定の圧力まで減圧されて中間圧冷媒となった後、該室内膨張弁(EV8)を流出する。上記室内膨張弁(EV8)を流出した中間圧冷媒は、上記室内回路(50a)の液端(56)を通過して、該室内回路(50a)を流出する。
上記室内回路(50a)を流出した中間圧冷媒は、上記第2液側連絡配管の第2管(80c)を通過して、上記過冷却回路(10a)の第3端(18c)から該過冷却回路(10a)に流入した後、上記第2接続配管(19a)を経て、上記第2過冷却熱交換器(15)の第2高温側流路(15a)に流入する。このとき、上述したように、上記第2低温側流路(15b)側に設けられた中間圧膨張弁(EV2)の開度は全閉状態なので、該第2高温側流路(15a)に流入した中間圧冷媒は、熱交換されることなく該第2高温側流路(15a)を流出する。
上記第2高温側流路(15a)を流出した中間圧冷媒は、上記第2接続配管(19a)を経て、上記過冷却回路(10a)の第1端(18a)を通過して該過冷却回路(10a)から流出する。上記過冷却回路(10a)を流出した中間圧冷媒は、上記第2液側連絡配管の第1管(80a)を経て、上記室外回路(20a)の第1液側閉鎖弁(43c)から該室外回路(20a)に流入する。上記室外回路(20a)を流入した中間圧冷媒は、第7冷媒配管(37)とレシーバ(23)と第4冷媒配管(33)とを経て、第1室外用過冷却熱交換器(24)の高温側流路(24a)に流入する。
上記第1室外用過冷却熱交換器(24)の高温側流路(24a)に流入した中間圧冷媒は、該第1室外用過冷却熱交換器(24)の低温側流路(24b)を流れる減圧冷媒に放熱して冷却された後、該高温側流路(24a)を流出する。この冷却により、上記高圧冷媒の過冷却度が大きくなる。上記高温側流路(24a)を流出した高圧冷媒は、上記第5冷媒配管(34)を経て分流し、一方が上記インジェクション配管(28)に流入し、他方が上記第2液側閉鎖弁(43d)を通過して上記室外回路(20a)を流出した後、上記第1液側連絡配管の第1管(80b)に流入する。
上記インジェクション配管(28)に流入した中間圧冷媒は、上記室外用過冷却減圧弁(EV7)で所定の圧力まで減圧されて減圧冷媒となった後、上記第2室外用過冷却熱交換器(25)の低温側流路内で熱交換することなく通過し、第1室外用過冷却熱交換器(24)の低温側流路(24b)に流入する。該低温側流路(24b)に流入した減圧冷媒は、第1室外用過冷却熱交換器(24)の高温側流路(24a)を流れる中間圧冷媒から吸熱して蒸発する。この蒸発した減圧冷媒は分流し、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)を通過する際に、その流量が調整される。そして、各流量調整弁(EV3,EV4,EV5)で流量調整された減圧冷媒は、各圧縮機(21a,21b,21c)における中間圧位置の圧縮室にインジェクションされる。
一方、上記第1液側連絡配管の第1管(80b)に流入した中間圧冷媒は、上記過冷却回路(10a)の第2端(18b)から該過冷却回路(10a)に流入する。上記過冷却回路(10a)に流入した後、上記冷蔵回路(60a)及び上記冷凍回路(70a)を経て、上記室外回路(20a)の上記第1,2圧縮機(21a,21b)に吸入された後、再び吐出されるまでの冷媒の流れは、冷房運転と同じ流れであるため省略する。
このように、上記冷凍装置では、冷媒が冷媒回路(1)を循環することにより、冷房運転が行われ、冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)の内部を冷却するとともに、室内ユニット(50)で店内を暖房する。
〈過冷却ユニットの運転動作〉
上記過冷却用圧縮機(11)で所定の圧力まで圧縮された高圧ガス冷媒は、上記過冷却回路用吐出配管(2)を経て、凝縮器(12)に流入する。上記凝縮器(12)では、高圧ガス冷媒が屋外空気に放熱して凝縮し、液相又は二相状態の高圧冷媒となる。この高圧冷媒は、凝縮器(12)から流出した後で第11冷媒配管(3)に流入する。ここで、上述したように、上記中間圧膨張弁(EV2)は全閉状態に設定されているので、上記第11冷媒配管(3)に流入した高圧冷媒は、全て過冷却用膨張弁(EV1)に流入する。
上記過冷却用膨張弁(EV1)に流入した高圧冷媒は、所定の圧力まで減圧されて低圧冷媒となった後で該過冷却用膨張弁(EV1)を流出し、上記第1過冷却熱交換器(14)の第1低温側流路(14b)に流入する。この第1低温側流路(14b)に流入した低圧冷媒は、第1高温側流路(14a)の高圧冷媒から吸熱して蒸発した後で該第1低温側流路(14b)を流出する。上記第1低温側流路(14b)を流出した低圧冷媒は、上記過冷却用圧縮機(11)に吸入され、所定の圧力まで圧縮されて高圧ガス冷媒となり、該過冷却用圧縮機(11)から吐出される。そして、上記過冷却用圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒は、再び上記過冷却回路用吐出配管(2)を経て、凝縮器(12)に流入する。
このように、上記過冷却回路(10a)内を冷媒が循環することにより、上記第1液側連絡配管(80b,80d)を経て冷蔵ショーケース(60)及び冷凍ショーケース(70)へ送られる高圧冷媒が第1過冷却熱交換器(14)で冷却される。
尚、上述した暖房運転の場合において、各ショーケース(60,70)の冷却負荷が現在よりも大きくなり、上記室内熱交換器(52)だけでは十分に高圧冷媒を放熱することができないときには、第1四路切換弁(26a)とともに第2四路切換弁(26b)を第2状態に切り換えて、上記室外膨張弁(EV6)を全閉とせず必要に応じて開度調整を行う。こうすることにより、上記室内熱交換器(52)だけでなく、上記室外熱交換器(22)で高圧冷媒を放熱することができる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、上記暖房運転時と上記冷房運転時とで上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を比較すると、上記冷房運転時の方が、その運転容量が制限されるようになる。このことから、例えば、上記冷房運転時において、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合、上記第1、第2、第3圧縮機(21a,21b,21c)の運転容量が第2制限値より大きくならないので、上記冷媒回路(1)の冷媒循環量が不足することがあり、室内熱交換器(52)と冷蔵用熱交換器(62)と冷凍用熱交換器(72)とが熱交換量不足に陥りやすくなる。この場合には、上記第1調整部(46a)により上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加させて冷媒を過冷却して、室内熱交換器(52)と冷蔵用熱交換器(62)と冷凍用熱交換器(72)との冷凍効果を大きくすることで、その熱交換量不足を補っている。つまり、上記第1調整部(46a)において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加する機会が多くなる。
一方、上記暖房運転時は、上記冷房運転時に比べて、上記第1、第2、第3圧縮機(21a,21b,21c)の運転容量が制限されないため、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなったとしても、その運転容量を第2制限値を超えて第1制限値まで大きくすることができる。この結果、室内熱交換器(52)と冷蔵用熱交換器(62)と冷凍用熱交換器(72)とが熱交換量不足に陥りにくくなり、上記第1調整部(46a)において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を増加する機会が少なくなる。
このように、上記冷凍装置の運転負荷が大きくなった場合において、上記冷房運転時には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を抑えることで、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が増加する。一方、上記暖房運転時には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を増加させることで、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が抑えられるようになる。
以上より、例えば、上記冷房運転時に、外気温度が高くなり過ぎている場合には、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を抑えることで、冷媒回路(1)の高圧圧力が高くなり過ぎないようにすることができると同時に、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量が増加して冷媒を過冷却することで、上記室内熱交換器(52)と冷蔵用熱交換器(62)と冷凍用熱交換器(72)との冷凍効果が高められる。これにより、上記冷凍装置の冷房運転能力の減少を抑えることができる。
又、従来の冷凍装置では、上記暖房運転時に室内熱交換器(52)で凝縮した冷媒を上記過冷却回路(10a)で過冷却した後に、冷蔵用及び冷凍用熱交換器(62,72)へ送っている場合がある。こうすると、上記室内熱交換器(52)で凝縮した冷媒が過冷却回路(10a)で過冷却されてしまうことで、室内熱交換器(52)と冷蔵用及び冷凍用熱交換器(62,72)との間で100%熱回収ができなくなる。
本実施形態によれば、上記暖房運転時において、上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量をなるべく抑えて、上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を増加させることで、上記過冷却回路(10a)での冷媒の放熱量を小さくすることにより、この100%熱回収に近づけることができる。このように、上記冷凍装置において、冷房時又は暖房時に効率のよい運転を行うことができる。
又、上記第1室外用過冷却熱交換器(24)を設けることで、暖房運転時における冷蔵用及び冷凍用熱交換器(62,72)の冷凍効果を大きくしつつ、上記冷凍装置において、冷房時又は暖房時に効率のよい運転を行うことができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路と該冷媒回路を流れる冷媒を過冷却する過冷却熱交換器とを備えた冷凍装置について有用である。
本実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 本実施形態に係る冷凍装置の室内回路の冷媒回路図である。 本実施形態に係る冷凍装置の冷蔵回路の冷媒回路図である。 本実施形態に係る冷凍装置の冷房運転時における冷媒流れを示す冷媒回路図である。 本実施形態に係る冷凍装置の暖房運転時における冷媒流れを示す冷媒回路図である。
1 冷媒回路
10a 過冷却回路
11 過冷却用圧縮機
14 第1過冷却熱交換器
15 第2過冷却熱交換器
20 室外ユニット
45 コントローラ
46a 第1調整部
46b 第1設定部
46c 第2設定部
46d 第2調整部
50 室内ユニット
60 冷蔵ショーケース
70 冷凍ショーケース

Claims (3)

  1. 容量可変の熱源用圧縮機(21)と熱源側熱交換器(22)と第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)とが接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(1)と、容量可変の過冷却用圧縮機(11)が接続されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う過冷却回路(10a)と、第1高温側流路(14a)及び第1低温側流路(14b)を有して上記第1高温側流路(14a)が上記冷媒回路(1)の高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)に接続されるとともに上記第1低温側流路(14b)が上記過冷却回路(10a)の低圧ライン(7a,4)に接続された第1過冷却熱交換器(14)とを有し、
    上記熱源側熱交換器(22)が凝縮器となって第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)が蒸発器となる冷房運転と、第2利用側熱交換器(52)が凝縮器となって第1利用側熱交換器(62,72)が蒸発器となる暖房運転とを制御する制御手段(45)を備えた冷凍装置であって、
    上記制御手段(45)は、上記第1及び第2利用側熱交換器(52,62,72)の現在の熱交換量が目標熱交換量に近づくように上記過冷却用圧縮機(11)の運転容量を調整する第1調整部(46a)と、
    上記冷房運転時に冷媒回路(1)における現在の低圧圧力が目標低圧圧力に近づくように上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を調整し、上記暖房運転時に冷媒回路(1)における現在の高圧圧力が目標高圧圧力に近づくように上記熱源用圧縮機(21)の運転容量を調整する第2調整部(46d)と、
    上記暖房運転時には上記第1調整部(46d)よりも上記第2調整部(46a)の制御優先度を上げ、上記冷房運転時には上記第2調整部(46a)よりも上記第1調整部(46d)の制御優先度を上げるように設定する第1設定部(46b)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記第1設定部(46b)は、上記熱源用圧縮機(21)における運転容量の上限値を、暖房運転時には第1制限値に設定し、冷房運転時には第1制限値よりも小さい第2制限値に設定するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1又は2において、
    第2高温側流路(24a)及び第2低温側流路(24b)を有して、上記第1高温側流路(14a)よりも熱源側熱交換器(22)側に位置するように上記第2高温側流路(24a)が上記冷媒回路(1)の高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)に接続されるとともに上記高圧液ライン(32〜35,80a〜80d)から分岐して熱源用圧縮機(21)の中間ポートに接続されたインジェクション配管(28)に上記第2低温側流路(24b)が接続された第2過冷却熱交換器(24)と、上記第2低温側流路(24b)を流れる冷媒の流量を調整する流量調整弁(EV3,EV4,EV5)とを有し、
    上記制御手段(45)は、上記流量調整弁(EV3,EV4,EV5)における弁開度の上限値を、暖房運転時には第3制限値に設定し、冷房運転時には第3制限値よりも小さい第4制限値に設定する第2設定部(46c)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013119957A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Samsung Yokohama Research Institute Co Ltd 空気調和機

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