JP2010203416A - プレジャーボート - Google Patents
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Abstract
【課題】一定の速度で航走する場合に、操船者に違和感を感じさせることを抑制し、かつ、操船者が疲れてしまうことを抑制することが可能なプレジャーボートを提供する。
【解決手段】このプレジャーボート1は、スロットルバルブ33のスロットル開度を調節するための操作レバー5と、操作レバー5の操作によって調節されたスロットル開度を増加および減少させることによって操作レバー5により微調節されたスロットル開度を微調節するための微調節スイッチ8と、操作レバー5の操作量と、微調節スイッチ8の操作状態とに基づいて、スロットル開度を調節するエンジン側ECU36とを備えている。
【選択図】図3
【解決手段】このプレジャーボート1は、スロットルバルブ33のスロットル開度を調節するための操作レバー5と、操作レバー5の操作によって調節されたスロットル開度を増加および減少させることによって操作レバー5により微調節されたスロットル開度を微調節するための微調節スイッチ8と、操作レバー5の操作量と、微調節スイッチ8の操作状態とに基づいて、スロットル開度を調節するエンジン側ECU36とを備えている。
【選択図】図3
Description
この発明は、プレジャーボートに関し、特に、スロットルバルブを有するエンジンの駆動力により船体を推進させる推進機を備えたプレジャーボートに関する。
従来、スロットルバルブを有するエンジンの駆動力により船体を推進させる推進機を備えたプレジャーボートが知られている(たとえば、特許文献1参照)。一般的に、上記のようなプレジャーボートでは、スロットルバルブのスロットル開度を調節するための操作レバーが設けられているとともに、操作レバーの操作量とスロットル開度との対応関係が設定されたマップが記憶されている。操船者が操作レバーを操作した場合には、操作レバーの操作量と、マップとに基づいて、操作レバーの操作量に応じたスロットル開度となるようにスロットルバルブが駆動される。
また、上記特許文献1のプレジャーボートでは、エンジンの特性を切り替えるためのスイッチが設けられているとともに、通常の操船時において使用される基準マップとは別に、基準マップとは操作レバーの操作量とスロットル開度との対応関係が異なる変更マップが記憶されている。上記スイッチが押された場合には、操作レバーの操作量と、基準マップとは異なる変更マップとに基づいて、スロットル開度が調節される。上記特許文献1では、操船者の運転技術に応じてエンジンの出力特性を変更することを目的として、スイッチにより基準マップと変更マップとを切替可能に構成している。
また、上記特許文献2では、航走速度を一定に保つように自動的にスロットル開度を調節する、いわゆるクルーズコントロール機能を備えたプレジャーボートが開示されている。上記特許文献2では、クルーズコントロール機能を使用する場合の一例として、操船者が操作レバーを操作した状態において、クルーズコントロールスイッチが押されると、クルーズコントロールスイッチが押された時のエンジン回転数が記憶されるとともに、その後は記憶したエンジン回転数を維持するようにスロットル開度などを自動的に調節する構成が開示されている。また、他の例としては、予め航走速度を設定しておき、その航走速度に対応する操作レバーの操作量を超える量だけ操作レバーを操作する(たとえば、全開まで操作する)と、航走速度が設定速度となるようにスロットル開度およびエンジン回転数などが自動的に調節される構成が開示されている。
上記のようなプレジャーボートにおいては、たとえば、ウェイクボードを引っ張りながら航走する際などに、一定の速度で航走したいという要望がある。ここで、プレジャーボートの運転中に操作レバーの操作量を一定にしたとしても、プレジャーボートの速度は運転状況(たとえば、波および風の強さや向きなど)によって変化するので、一定の速度で航走する場合には、プレジャーボートの速度の変化に合わせて操船者が操作レバーを頻繁に微調節する必要がある。このため、一定の速度で航走する際に、操船者が疲れてしまうという問題点がある。
また、上記特許文献1においても、基準マップを用いた場合、および変更マップを用いた場合にも、一定の速度で航走する場合には、プレジャーボートの速度の変化に合わせて操船者が操作レバーを頻繁に微調節する必要がある。このため、一定の速度で航走する際に、操船者が疲れてしまうという問題点がある。
また、上記特許文献2では、記憶されたエンジン回転数または設定された航走速度となるようにスロットル開度などが自動的に制御されるので、操船者が疲れることなくプレジャーボートのエンジン回転数または航走速度を一定に維持することが可能である。しかしながら、クルーズコントロールを行っている間には、操作レバーの操作量に拘わらずエンジン回転数または航走速度が調節されてしまうので、操作レバーの操作量とスロットル開度との間にリニアリティ(相関関係)がなくなってしまう。したがって、操船者が加速または減速しようと考えて操作レバーを操作した場合にも、クルーズコントロールが解除されるまでは加速も減速もされないので、操作レバーの操作にプレジャーボートの挙動が追従せず、操船者が違和感を感じてしまう場合があるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、一定の速度で航走する場合に、操船者に違和感を感じさせることを抑制し、かつ、操船者が疲れてしまうことを抑制することが可能なプレジャーボートを提供することである。
この発明の一の局面によるプレジャーボートは、電気的に開閉制御可能なスロットルバルブを有するエンジンの駆動力により、船体を推進させる推進機と、スロットルバルブのスロットル開度を調節するための操作レバーと、操作レバーの操作によって調節されたスロットル開度を増加および減少させることによって操作レバーにより調節されたスロットル開度を微調節するための微調節スイッチと、操作レバーの操作量と、微調節スイッチの操作状態とに基づいて、スロットル開度を調節する制御部とを備えている。
この発明の一の局面によるプレジャーボートでは、上記のように、操作レバーの操作によって調節されたスロットル開度を増加および減少させることによって操作レバーにより調節されたスロットル開度を微調節するための微調節スイッチを設けることによって、操作レバーを操作しなくても、微調節スイッチによってスロットル開度を容易に微調節することができる。これにより、プレジャーボートの速度を一定にして航走したい場合に、プレジャーボートの速度が波および風などによって絶えず変化する場合にも、操作レバーの操作量は一定にしたまま微調節スイッチによって速度を増減させることができる。操作レバーを頻繁に操作してスロットル開度を調節するよりもスイッチ(微調節スイッチ)によってスロットル開度を調節する方が容易であるので、一定の速度で航走する場合に、操船者が疲れてしまうことを抑制することができる。また、操作レバーの操作量と、微調節スイッチの操作状態とに基づいて、操作レバーにより調節されたスロットル開度を調節することによって、クルーズコントロールを行う場合と異なり、常に操作レバーの操作量とスロットル開度との間に相関関係を保ちながら、微調節スイッチによりスロットル開度を微調節することができる。これにより、操船者が加速または減速するために操作レバーを操作するとともに微調節スイッチにより微調節した場合に、操作レバーおよび微調節スイッチの操作に応じてプレジャーボートを加速または減速させながら微調節することができるので、操船者が違和感を感じることを抑制することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、微調節スイッチは、操作レバーの操作によって調節されたスロットル開度を増加させるアップスイッチ部と、操作レバーの操作によって調節されたスロットル開度を減少させるダウンスイッチ部とを含み、制御部は、アップスイッチ部が押された場合に、アップスイッチ部の操作量に応じてスロットル開度を増加させ、ダウンスイッチ部が押された場合に、ダウンスイッチ部の操作量に応じてスロットル開度を減少させるように構成されている。このように構成すれば、操船者は、微調節スイッチのアップスイッチ部およびダウンスイッチ部を操作することにより、容易にスロットル開度を増減させて微調節することができる。
上記微調節スイッチがアップスイッチ部とダウンスイッチ部とを含む構成において、好ましくは、微調節スイッチによる微調節を行わない場合の操作レバーの操作量とスロットル開度との対応関係が設定された基準情報と、操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値が基準情報よりも大きい第1微調節情報と、操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値が基準情報よりも小さい第2微調節情報とが記憶された記憶部をさらに備え、制御部は、スロットル開度を微調節する際には、アップスイッチ部が押された場合に第1微調節情報を選択し、ダウンスイッチ部が押された場合に第2微調節情報を選択し、操作レバーの操作量と、選択した第1微調節情報または第2微調節情報とに基づいて操作レバーにより調節されたスロットル開度を微調節するように構成されている。このように構成すれば、操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値が基準情報よりも大きい第1微調節情報またはスロットル開度の設定値が基準情報よりも小さい第2微調節情報を微調節スイッチの操作に応じて選択することによって、操作レバーを操作することなく、スロットル開度を微調節することができる。すなわち、基準情報を用いてスロットル開度を一定にして一定速度で航走している場合に、波などの影響に起因して航走速度が減少した場合には、アップスイッチ部を押すことによって第1微調節情報に変更することにより、スロットル開度を増加させることができる。これにより、操作レバーを操作することなく、減少した航走速度を容易に元に戻すことができる。同様に、基準情報を用いてスロットル開度を一定にして一定速度で航走している場合に航走速度が増加した場合には、ダウンスイッチ部を押すことによって第2微調節情報に変更することにより、スロットル開度を減少させることができる。これにより、操作レバーを操作することなく、増加した航走速度を容易に元に戻すことができる。また、操作レバーの操作量と、選択した第1微調節情報または第2微調節情報とに基づいてスロットル開度を微調節することによって、操作レバーの操作量とスロットル開度との相関関係を保ちながら、容易にスロットル開度の微調節を行うことができるので、操船者に違和感を感じさせることを抑制することができる。
上記基準情報、第1微調節情報および第2微調節情報が記憶された記憶部を備える構成において、好ましくは、第1微調節情報は複数の第1サブ情報を含むとともに、複数の第1サブ情報のそれぞれは、操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値の基準情報に対する増加度合いが段階的に大きくなるように設定されており、第2微調節情報は複数の第2サブ情報を含むとともに、複数の第2サブ情報のそれぞれは、操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値の基準情報に対する減少度合いが段階的に小さくなるように設定されている。このように構成すれば、操船者は、段階的に設定された第1サブ情報および段階的に設定された第2サブ情報のいずれかを微調節スイッチを用いて選択することにより、基準情報による基準状態に対して速度の微調節(スロットル開度の微調節)をよりきめ細かく行うことができる。
上記第1微調節情報および第2微調節情報がそれぞれ第1サブ情報および第2サブ情報を含む構成において、好ましくは、同一の操作レバーの操作量に対して、第1サブ情報のスロットル開度の設定値の増加幅は略一定であり、同一の操作レバーの操作量に対して、第2サブ情報のスロットル開度の設定値の減少幅は略一定であり、第1サブ情報の増加幅は、第2サブ情報の減少幅よりも大きい。このように構成すれば、アップスイッチ部を押した場合と、ダウンスイッチ部を押した場合とで船体の速度の変化量(速度の増加度合いおよび減少度合い)が異なることに起因する操船者の違和感を低減することができる。すなわち、船体には常に水の抵抗がかかっているので、スロットル開度を同じ量だけ増加および減少させた場合には、スロットル開度を増加させた場合の船体の速度の増加幅よりもスロットル開度を減少させた場合の船体の速度の減少幅の方が大きくなる。本発明ではこの点を考慮して、スロットル開度の増加幅(第1サブ情報の増加幅)を減少幅(第2サブ情報の減少幅)よりも大きくすることによって、基準情報による基準状態に対する速度の増加幅と減少幅との差を小さくすることができるので、操船者が微調節スイッチによる速度調節(スロットル開度の微調節)を容易に行うことができる。
上記基準情報、第1微調節情報および第2微調節情報が記憶された記憶部を備える構成において、好ましくは、制御部は、微調節スイッチが1回操作された場合に、微調節スイッチの押圧状態が所定時間以上維持された場合にも、第1微調節情報または第2微調節情報を1段階だけ変更するように構成されている。言い換えれば、微調節スイッチの押圧時間に関わらず、微調節スイッチの1回の押圧に対して微調節情報の変更は1段階しか行わない。このように構成すれば、微調節スイッチが所定時間以上長押しされた場合にも、操船者の意図に反して船体の速度が増加または減少し過ぎてしまうことを抑制することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、制御部は、操作レバーの操作量が所定の第1閾値以上になった場合に、操作レバーの操作量に加えて、微調節スイッチの操作状態にも基づいて、スロットル開度を調節する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、一定の速度で航走したい速度域に合わせて第1閾値を設定することによって、操作レバーの操作量が第1閾値以上の速度域では微調節スイッチによるスロットル開度の微調節を行って一定の速度での航行を容易にしながら、第1閾値よりも操作レバーの操作量が小さい場合には、微調節スイッチによる制御とは別の制御を行うことができる。
上記操作レバーの操作量が所定の第1閾値以上になった場合に操作レバーの操作量に加えて微調節スイッチの操作状態にも基づいてスロットル開度を調節する制御を行う構成において、好ましくは、第1閾値は、第1閾値に対応するスロットル開度が、船体が水を掻き分けて航走する状態から船体が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移するスロットル開度となるように設定されている。このように構成すれば、プレジャーボートによってウェイクボードを一定速度で引っ張る場合などにおいてはプレジャーボートが滑走状態であるので、上記のように第1閾値を設定することによって、プレジャーボートによってウェイクボードを一定速度で引っ張る場合などに微調節スイッチによる制御を行うことができる。これにより、プレジャーボートによってウェイクボードを一定速度で引っ張る場合などに操船者が疲れてしまうことを抑制することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、操作レバーの操作量が第1閾値以上になり、かつ、エンジンの回転数が、船体が水を掻き分けて航走する状態から船体が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移する回転数以上になった場合に、操作レバーの操作量に加えて、微調節スイッチの操作状態にも基づいてスロットル開度を調節する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、操作レバーの操作量に加えてエンジンの回転数によっても船体が滑走状態に遷移することを検知してから微調節スイッチによる制御を開始することができる。これにより、より正確なタイミングで船体が滑走状態に遷移した時に微調節スイッチによる制御を開始することができる。
上記操作レバーの操作量が所定の第1閾値以上になった場合に操作レバーの操作量に加えて微調節スイッチの操作状態にも基づいてスロットル開度を調節する制御を行う構成において、好ましくは、制御部は、微調節スイッチによる制御を行っている状態で、操作レバーの操作量が第1閾値よりも小さい第2閾値を下回った場合に、微調節スイッチによる制御を停止するように構成されている。このように構成すれば、操作レバーの操作量が第1閾値以上になることによって微調節スイッチによる制御が開始された場合には、第2閾値まで操作レバーの操作量を小さくしない限り微調節スイッチによる制御が停止されないので、微調節スイッチによる制御が開始された直後に停止されてしまうことを防止することができる。
この場合、好ましくは、微調節スイッチによるスロットル開度の調節幅は、操作レバーの操作量が第1閾値から第2閾値に向かうに従って小さくなっていくとともに、第2閾値において、微調節スイッチによるスロットル開度の調節幅が略ゼロになる。このように構成すれば、微調節スイッチによる制御が停止されるタイミング(操作レバーの操作量が第2閾値)において、微調節スイッチによる調節幅が略ゼロになるので、微調節スイッチによってスロットル開度を大きく調節していた場合にも、微調節スイッチによる制御が停止された時にスロットル開度が急激に変動してしまうことを防止することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、微調節スイッチの操作によるスロットル開度の最大調節幅は、予め設定されており、制御部は、微調節スイッチが操作された場合に、最大調節幅の範囲内でスロットル開度を調節するように構成されている。このように構成すれば、微調節スイッチが誤動作した場合や誤操作された場合にも、際限なくスロットル開度が増加または減少してしまうことを防止することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、微調節スイッチの操作によるスロットル開度の調節幅は、操作レバーの操作量の増加に応じて大きくなるように設定されている。このように構成すれば、操作レバーの操作量が大きい場合には、微調節スイッチによって大きい量を微調節することができ、操作レバーの操作量が小さい場合には、微調節スイッチによって小さい量だけ微調節することができる。これにより、微調節スイッチにより、操作レバーの操作量に見合った大きさだけスロットル開度を微調節することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、微調節スイッチは、操作レバーの近傍に設けられている。このように構成すれば、微調節スイッチと操作レバーとが近い位置に配置されるので、操船者は、操作レバーを操作する位置から移動することなく微調節スイッチを操作することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、微調節スイッチの操作状態を操船者に報知する第1報知手段をさらに備える。このように構成すれば、操船者は第1報知手段によって微調節スイッチの操作状態を容易に認識することができる。
上記一の局面によるプレジャーボートにおいて、好ましくは、微調節スイッチが操作されたことを操船者に報知する第2報知手段をさらに備える。このように構成すれば、操船者が微調節スイッチを操作した場合に、微調節スイッチの操作が受け付けられたことを第2報知手段によって確認することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態によるプレジャーボート1の構造を説明する。
図1および図2に示すように、一実施形態によるプレジャーボート1では、船体2の後部に2つのエンジン3(右エンジン3aおよび左エンジン3b)とエンジン3の駆動力によって船体2を推進するジェット推進機4(右ジェット推進機4aおよび左ジェット推進機4b)が取り付けられている。エンジン3は、船体2の後部の内部に設けられたエンジンルーム2a内に収納されている。船体2には、エンジン3のスロットル開度を調節するための操作レバー5と、船体2の進行方向を変更するためのハンドル6などとが設置されている。また、エンジンルーム2a内には、プレジャーボート1の電気的な制御を行う船体側ECU7が配置されている。なお、ジェット推進機4および船体側ECU7は、それぞれ、本発明の「推進機」および「制御部」の一例である。
操作レバー5は、右エンジン3aおよび左エンジン3bにそれぞれ対応する2つの操作レバー5(右操作レバー51aおよび左操作レバー51b)を含んでいる。右操作レバー51aおよび左操作レバー51bは、それぞれが独立して回動可能に構成されている。操船者は、右操作レバー51aを回動させることにより、右エンジン3aのアクセル操作(スロットル開度の調節)を行うことが可能である。また、左操作レバー51bを回動させることにより、左エンジン3bのアクセル操作を行うことが可能である。なお、右操作レバー51aおよび左操作レバー51bは、本発明の「操作レバー」の一例である。
具体的には、操作レバー5の操作量に対応して、エンジン3のスロットル開度が大きくなるように構成されている。操作レバー5には、操作レバー5の回動角度を検出するアクセルポジションセンサ52(右アクセルポジションセンサ52aおよび左アクセルポジションセンサ52b)が右操作レバー51aおよび左操作レバー51bにそれぞれ対応して設けられている。右アクセルポジションセンサ52aおよび左アクセルポジションセンサ52bの検出結果に基づいて、エンジン3(右エンジン3aおよび左エンジン3b)のスロットル開度が制御されるように構成されている。
また、ハンドル6は、ジェット推進機4(右ジェット推進機4aおよび左ジェット推進機4b)による推進力の方向を変更するために設けられている。ハンドル6には、ハンドル6の回動角度を検出するためのハンドル角センサ6aが設けられている。ハンドル6には、ステアリングケーブル6bが連結されており、ステアリングケーブル6bは、後述するジェット推進機4のデフレクタ44に連結されている。操船者がハンドル6を操作した場合に、ステアリングケーブル6bを介してハンドル6に連結されたデフレクタ44が回動することにより、ジェット推進機4による推進方向を変更することが可能である。なお、右ジェット推進機4aのデフレクタ44および左ジェット推進機4bのデフレクタ44はステアリングケーブル6bによって連結されているので、ハンドル6の操作によって右ジェット推進機4aのデフレクタ44および左ジェット推進機4bのデフレクタ44が同じ角度で回動される。
エンジン3は、空気と燃料との混合気を燃焼させることにより駆動力を発生することが可能である。図2に示すように、エンジン3は、混合気の燃焼室(図示せず)に空気を供給する供給経路31に設けられ、アクチュエータ32の駆動力により全閉状態(開度0%)から全開状態(開度100%)まで開閉可能なスロットルバルブ33を含んでいる。スロットルバルブ33の開度(スロットル開度)を調節して空気の供給量を調節することにより、エンジン3の駆動力を調節することが可能である。スロットルバルブ33の開度は、スロットルポジションセンサ34によって検出される。また、エンジン3の回転数は、エンジン回転速度センサ35によって検出される。
エンジン3の駆動力はジェット推進機4に伝達される。すなわち、図1に示すように、エンジン3の回転によってインペラ41が取り付けられたインペラシャフト41aが回転される。インペラ41は、インペラハウジング42の内部に配置されている。船体2の下方に形成された開口部(図示せず)からインペラハウジング42およびインペラハウジング42の後方に設けられるノズル43を介して水の噴流経路が形成されている。インペラ41の回転によって、水面下の水が開口部を介して吸引されるとともに、ノズル43から後方に噴射されるように構成されている。船体2は、ノズル43から噴射されるジェット噴流による推進力によって推進される。また、ノズル43の後方には、ノズル43から後方に噴射される水の噴流を左右方向に転換するデフレクタ44が設けられている。
また、エンジン3(右エンジン3aおよび左エンジン3b)は、エンジン側ECU36(右エンジン側ECU36aおよび左エンジン側ECU36b)によって点火時期、燃料噴射量などが電気的に制御される。特に、エンジン側ECU36は、操作レバー5のアクセルポジションセンサ52(右アクセルポジションセンサ52aおよび左アクセルポジションセンサ52b)からの信号に基づいて、スロットルバルブ33のアクチュエータ32の駆動制御を行っている。
具体的には、エンジン側ECU36内のメモリ(図2参照)には、操作レバー5の操作量とスロットルバルブ33の開度(スロットル開度)との対応関係が設定された情報が記憶されている。エンジン側ECU36は、アクセルポジションセンサ52からの信号(操作レバー5の操作量)とメモリに記憶された情報とに基づいて、その操作レバー5の操作量に対応するスロットル開度となるように、アクチュエータ32を駆動制御している。なお、エンジン側ECU36内のメモリは、本発明の「記憶部」の一例である。
ここで、本実施形態では、図3に示すように、エンジン側ECU36のメモリには、基準情報Sと、基準情報Sよりも操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が大きい複数(本実施形態では、4つ)の加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4と、基準情報Sよりも操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が小さい複数(本実施形態では、4つ)の減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4とが記憶されている。4つの加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4は、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値の基準情報Sに対する増加度合いが加速側微調節情報U1から加速側微調節情報U4にかけて段階的に大きくなるように設定されている。4つの減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4は、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値の基準情報Sに対する減少度合いが減速側微調節情報D1から減速側微調節情報D4にかけて段階的に小さくなるように設定されている。すなわち、基準情報S、4つの加速側微調節情報U1〜U4および4つの減速側微調節情報D1〜D4からなる9つの情報は、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が段階的に異なるように設定されている。なお、加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4は、本発明の「第1微調節情報」および「第1サブ情報」の一例である。減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4は、本発明の「第2微調節情報」および「第2サブ情報」の一例である。
同一の操作レバー5の操作量(たとえば、図3のT1)に対して、4つの加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4のスロットル開度の設定値の段階的な増加幅A1は略一定である。同一の操作レバー5の操作量(たとえば、図3のT1)に対して、4つの減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4のスロットル開度の設定値の段階的な減少幅B1は略一定である。また、同一の操作レバー5の操作量(たとえば、図3のT1)に対して、増加幅A1は、減少幅B1よりも大きくなるように設定されている。同一の操作レバー5の操作量に対して加速側微調節情報U1〜U4の増加幅が減速側微調節情報D1〜D4の減少幅よりも大きい関係は、操作レバー5の操作量に拘わらず成立している。
また、操作レバー5の操作量の増加に応じて加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4のスロットル開度の増加幅および減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4の減少幅が大きくなるように設定されている。たとえば、操作レバー5の操作量が小さい場合(たとえば、図3のT1)の加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4のスロットル開度の設定値の増加幅A1よりも、操作レバー5の操作量が大きい場合(たとえば、図3のT2)の加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4のスロットル開度の設定値の増加幅A2の方が大きくなっている。同様に、操作レバー5の操作量が小さい場合(たとえば、図3のT1)の減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4のスロットル開度の設定値の減少幅B1よりも、操作レバー5の操作量が大きい場合(たとえば、図3のT2)の減速側微調節情報D1、D2、D3およびD4のスロットル開度の設定値の減少幅B2の方が大きくなっている。
また、本実施形態では、基準情報Sのみを用いてスロットル開度を調節する通常制御モードと、基準情報S、加速側微調節情報U1〜U4および減速側微調節情報D1〜D4を用いてスロットル開度を調節するアシスト制御モードとが自動的に切り替わるように構成されている。具体的には、エンジン3の始動時(エンジン側ECU36の起動時)には、エンジン側ECU36は制御モードを通常制御モードとし、通常制御モードにおいて操作レバー5の操作量がT3以上になった場合に、エンジン側ECU36は制御モードをアシスト制御モードに切り替えるように構成されている。また、アシスト制御モード時において操作レバー5の操作量がT3よりも小さい操作量T4を下回った場合(操作量T4よりも小さくなった場合)に、エンジン側ECU36は制御モードを通常制御モードに切り替えるように構成されている。通常制御モードからアシスト制御モードに切り替える際の操作量T3は、基準情報Sにおける操作量T3に対応するスロットル開度が、船体2が水を掻き分けて航走する状態から船体2が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移するスロットル開度となるように設定されている。なお、操作量T3および操作量T4は、それぞれ、本発明の「第1閾値」および「第2閾値」の一例である。また、アシスト制御モードは、本発明の「微調節スイッチによる制御」の一例である。
また、加速側微調節情報U1〜U4の段階的な増加幅および減速側微調節情報D1〜D4の減少幅は、操作レバー5の操作量がT4からT3に向かうに従って小さくなっていくとともに、操作量がT4において、加速側微調節情報U1〜U4の増加幅および減速側微調節情報D1〜D4の減少幅がゼロになっている。すなわち、アシスト制御モードから通常制御モードに切り替わる操作量T4の近傍においては、加速側微調節情報U1〜U4の設定値および減速側微調節情報D1〜D4の設定値が基準情報Sの設定値に収束していくように設定されている。
また、本実施形態では、アシスト制御モード時において、操船者が複数の情報(基準情報S、加速側微調節情報U1〜U4および減速側微調節情報D1〜D4)を手動で切り替えることが可能である。具体的には、操船者が情報を切り替えるための微調節スイッチ8(図2参照)が操作レバー5に取り付けられている。微調節スイッチ8は、アップスイッチ部8aおよびダウンスイッチ部8bを含んでおり、アップスイッチ部8aが押された場合には、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が上がるように情報が1段階切り替わる。たとえば、基準情報Sの時にアップスイッチ部8aが押された場合には、加速側微調節情報U1に切り替わる。また、減速側微調節情報D1の時にアップスイッチ部8aが押された場合には、基準情報Sに切り替わる。同様にして、ダウンスイッチ部8bが押された場合には、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が下がるように情報が1段階切り替わる。なお、アップスイッチ部8aおよびダウンスイッチ部8bは、それぞれ、本発明の「アップスイッチ部」および「ダウンスイッチ部」の一例である。
次に、情報の切り替え制御について詳細に説明する。アップスイッチ部8aまたはダウンスイッチ部8bが押された場合、エンジン側ECU36により検知される。なお、アップスイッチ部8aまたはダウンスイッチ部8bの押圧状態が所定時間以上維持された場合にも、エンジン側ECU36は1回のみ押圧がされたと検知される。エンジン側ECU36はカウンタ機能(図示せず)を有しており、アップスイッチ部8aが押圧された場合には、カウンタの値を+1とするとともに、ダウンスイッチ部8bが押圧された場合には、カウンタの値を−1とする。カウンタの値は、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3および+4の値を取ることが可能であり、それぞれが減速側微調節情報D4、D3、D2、D1、基準情報S、加速側微調節情報U1、U2、U3およびU4に対応している。エンジン側ECU36は、アップスイッチ部8aまたはダウンスイッチ部8bの操作に基づいてカウンタの値を増減させるとともに、カウンタの値に対応する情報を用いてスロットル開度を調節する。
本実施形態では、アップスイッチ部8aが押された場合に、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が上がるように情報が1段階切り替わるので、操作レバー5を操作することなく、スロットル開度を微増させることが可能である。加速が足りない場合には、アップスイッチ部8aを押した回数分だけ情報をさらに切り替えることが可能である。加速し過ぎた場合には、操船者がダウンスイッチ部8bを押すことにより、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が下がるように情報が1段階切り替わるので、操作レバー5を操作することなく、スロットル開度を微減させることが可能である。なお、加速側微調節情報U4による制御中にアップスイッチ部8aが押された場合には、加速側微調節情報U4による制御が継続される。同様に、減速側微調節情報D4による制御中にダウンスイッチ部8bが押された場合には、減速側微調節情報D4による制御が継続される。すなわち、微調節スイッチ8による調節幅は、加速側微調節情報U4および減速側微調節情報D4が限界値となっており、加速側微調節情報U4および減速側微調節情報D4に囲まれる範囲内でスロットル開度が調節される。
また、船体2に設けられた運転席2bの前方にダッシュボード2cが配置されている。本実施形態では、ダッシュボード2cには、ブザー部9および表示部10が設けられている。ブザー部9は、微調節スイッチ8が操作された場合に、ブザー音を発生させる機能を有する。図4に示すように、表示部10は、カウンタの値(−4〜+4までの値)を表示する機能を有する。表示部10に表示された値によって、操船者は、現在適用されている情報がどの情報かを確認することが可能である。なお、ブザー部9および表示部10は、それぞれ、本発明の「第2報知手段」および「第1報知手段」の一例である。
また、船体2には、船体2の速度を検出する速度センサ11が取り付けられている。速度センサ11の検出値は、船体側ECU7に入力される。
次に、図5を参照して、本発明の一実施形態によるプレジャーボート1のスロットル開度制御について説明する。
まず、図5のステップS1において、エンジン側ECU36は、エンジン回転数が所定の回転数n以上であるか否かを判断する。このエンジン回転数nは、船体2が水を掻き分けて航走する状態から船体2が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移する速度に対応するエンジン回転数である。エンジン回転数が所定の回転数nよりも小さい場合には、ステップS5において、通常制御モードと判定する。
エンジン回転数が所定の回転数n以上である場合には、ステップS2において、エンジン側ECU36は、操作レバー5の操作量がT3以上であるか否かを判断する。操作レバー5の操作量がT3より小さい場合には、ステップS4において、エンジン側ECU36は、操作レバー5の操作量がT4よりも小さいか否かを判断する。操作レバー5の操作量がT4よりも小さい場合には、エンジン側ECU36は、ステップS5において通常制御モードと判定する。また、ステップS2において、操作レバー5の操作量がT3以上であった場合には、エンジン側ECU36は、ステップS3において、アシスト制御モードと判定する。
ステップS4において、操作レバー5の操作量がT4以上である場合には、ステップS6において、エンジン側ECU36は、前回の判定時の判定結果がアシスト制御モードであったか否かを判断する。前回の判定時の判定結果がアシスト制御モードであった場合には、ステップS3に進み、エンジン側ECU36は、アシスト制御モードと判定する。また、前回の判定時の判定結果が通常制御モードであった場合には、ステップS5に進み、エンジン側ECU36は、通常制御モードであると判定する。
ステップS5において通常制御モードと判定した場合には、エンジン側ECU36は、操作レバー5の操作量と基準情報Sとに基づいてスロットル開度を調節するようにアクチュエータ32を駆動する。
また、ステップS3においてアシスト制御モードと判定した場合には、エンジン側ECU36は、微調節スイッチ8の操作によって選択された情報(加速側微調節情報U1〜U4、基準情報Sおよび減速側微調節情報D1〜D4のいずれか)と操作レバー5の操作量とに基づいてスロットル開度を調節するようにアクチュエータ32を駆動する。
具体的には、ステップS7において、エンジン側ECU36は、微調節スイッチ8が操作されたか否かを判断する。微調節スイッチ8が操作されない場合には、ステップS14に進み、エンジン側ECU36は、現在のカウンタに対応する情報を用いてスロットル開度を制御する。アシスト制御モードに移行した直後では、カウンタの値は0であるので、基準情報Sを用いてスロットル開度が調節される。
微調節スイッチ8が操作された場合には、ステップS8において、エンジン側ECU36は、その操作が加速指示であるか否かを判断する。すなわち、エンジン側ECU36は、アップスイッチ部8aが押圧されたか、または、ダウンスイッチ部8bが押圧されたかを判断する。アップスイッチ部8aが押圧された場合には、エンジン側ECU36は加速指示が行われたと判断し、ステップS11において、カウンタの値がMAX(本実施形態では、+4)であるか否かを判断する。カウンタの値がMAXである場合には、エンジン側ECU36はカウンタの値を変更せずにステップS13に進む。カウンタの値がMAXでない場合には、ステップS12において、エンジン側ECU36はカウンタの値を+1(インクリメント)してステップS13に進む。
また、ダウンスイッチ部8bが押圧された場合には、エンジン側ECU36は減速指示が行われたと判断し、ステップS9において、カウンタの値がMIN(本実施形態では、−4)であるか否かを判断する。カウンタの値がMINである場合には、エンジン側ECU36はカウンタの値を変更せずにステップS13に進む。カウンタの値がMINでない場合には、ステップS10において、エンジン側ECU36はカウンタの値を−1(デクリメント)してステップS13に進む。
そして、ステップS13において、エンジン側ECU36は、カウンタの値と対応する数字を表示部10に表示する。また、ステップS14において、エンジン側ECU36は、カウンタの値と対応する情報(加速側微調節情報U1〜U4、基準情報Sおよび減速側微調節情報D1〜D4のいずれか)を選択するとともに、その選択した情報と操作レバー5の操作量とに基づいてスロットル開度を調節するようにアクチュエータ32を駆動する。
次に、図6を参照して、本発明の一実施形態によるプレジャーボート1のスロットル制御を行う場合の一つの具体的な動作例について説明する。
図6に示すように、操作レバー5の操作量が0の場合には、通常制御モードと判定されている。この状態から操船者が操作レバー5の操作量を上げていくと、操作レバー5の操作量の増加に伴ってスロットル開度が上昇するので、エンジン回転数も上昇する。通常制御モードでは、微調節スイッチ8が操作された場合にも、カウンタの値は変更されず、スロットル開度も変化しない。タイミングt0においてアップスイッチ部8aが2回操作されているが、スロットル開度は変化していない。
この後、操作レバー5の操作量がT3を超える(タイミングt1)と通常制御モードからアシスト制御モードに移行する。この状態では、操作レバー5を操作することなく、アップスイッチ部8aおよびダウンスイッチ部8bを押すことによって、スロットル開度を微調節することが可能である。図6では、操作レバー5の操作量がT5で保持された状態で、タイミングt2において、アップスイッチ部8aを2回押している。これにより、カウンタの値が+2となるとともに、情報が基準情報Sから加速側微調節情報U1を介して加速側微調節情報U2に変更される。加速側微調節情報U2では、基準情報Sよりも操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が大きいので、操作レバー5が操作されていなくても、スロットル開度が上昇している。
タイミングt3においては、操作レバー5が操作されている(T5からT6まで操作されている)が、加速側微調節情報U2と操作レバー5の操作量とに基づいてスロットル開度が決定されるので、操作レバー5の操作に応じてスロットル開度も変化している。すなわち、操作レバー5の操作量とスロットル開度との関係がリニアリティ(直線的な相関関係)を有している。
この後、タイミングt4において、ダウンスイッチ部8bを4回押している。これにより、カウンタの値が+2から−2となるとともに、情報が加速側微調節情報U2から加速側微調節情報U1、基準情報S、減速側微調節情報D1を介して減速側微調節情報D2に変更される。これに伴い、4段階でスロットル開度が減少している。
この後、操作レバー5の操作量を小さくしていくと、タイミングt5において、操作量がT4を下回る。これにより、アシスト制御モードから通常制御モードに移行する。
本実施形態では、上記のように、操作レバー5の操作によって調節されたスロットル開度を増加および減少させることによって操作レバー5により調節されたスロットル開度を微調節するための微調節スイッチ8を設けることによって、操作レバー5を操作しなくても、微調節スイッチ8によってスロットル開度を容易に微調節することができる。これにより、プレジャーボート1の速度を一定にして航走したい場合に、プレジャーボート1の速度が波および風などによって絶えず変化する場合にも、操作レバー5の操作量は一定にしたまま微調節スイッチ8によって速度を増減させることができる。操作レバー5を頻繁に操作してスロットル開度を調節するよりもスイッチ(微調節スイッチ8)によってスロットル開度を調節する方が容易であるので、一定の速度で航走する場合に、操船者が疲れてしまうことを抑制することができる。また、操作レバー5の操作量と、エンジン側ECU36のメモリに記憶された基準情報S、加速側微調節情報U1〜U4および減速側微調節情報D1〜D4と、微調節スイッチ8の操作状態とに基づいてスロットル開度を調節することによって、クルーズコントロールを行う場合と異なり、常に操作レバー5の操作量とスロットル開度との間に相関関係を保ちながら、微調節スイッチ8によりスロットル開度を微調節することができる。これにより、操船者が加速または減速するために操作レバー5を操作するとともに微調節スイッチ8により微調節した場合に、操作レバー5および微調節スイッチ8の操作に応じてプレジャーボート1を加速または減速させることができるので、操船者に違和感を感じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、アップスイッチ部8aが押された場合に、アップスイッチ部の操作量に応じてスロットル開度を増加させ、ダウンスイッチ部8bが押された場合に、ダウンスイッチ部8bの操作量に応じてスロットル開度を減少させている。このように構成することによって、操船者は、微調節スイッチ8のアップスイッチ部8aおよびダウンスイッチ部8bを操作することにより、容易にスロットル開度を増減させて微調節することができる。
また、本実施形態では、上記のように、アップスイッチ部8aが押された場合に、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が上がるように情報を選択し、ダウンスイッチ部8bが押された場合に、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が下がるように情報を選択し、操作レバー5の操作量と、選択した情報とに基づいてスロットル開度を調節するように構成している。このように構成することによって、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が異なる情報を微調節スイッチ8の操作に応じて選択することによって、操作レバー5を操作することなく、スロットル開度を微調節することができる。また、操作レバー5の操作量と、選択した情報とに基づいてスロットル開度を調節することによって、操作レバー5の操作量とスロットル開度との相関関係を保ちながら、容易にスロットル開度の微調節を行うことができるので、操船者に違和感を感じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、基準情報Sと、基準情報Sよりも操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が大きい加速側微調節情報U1〜U4と、基準情報Sよりも操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値が小さい減速側微調節情報D1〜D4とを用いている。このように構成することによって、基準情報Sを用いて一定速度で航走している場合に、波などの影響に起因して速度が減少した場合には、アップスイッチ部8aを押すことによって加速側微調節情報U1〜U4に変更することにより、スロットル開度を増加させることができる。これにより、操作レバー5を操作することなく、減少した速度を容易に元に戻すことができる。同様に、基準情報Sを用いて一定速度で航走している場合に速度が増加した場合には、ダウンスイッチ部8bを押すことによって減速側微調節情報D1〜D4に変更することにより、スロットル開度を減少させることができる。これにより、操作レバー5を操作することなく、増加した速度を容易に元に戻すことができる。
また、本実施形態では、上記のように、加速側微調節情報U1〜U4のそれぞれを、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値の基準情報Sに対する増加度合いが段階的に大きくなるように設定し、減速側微調節情報D1〜D4のそれぞれを、操作レバー5の操作量に対するスロットル開度の設定値の基準情報Sに対する減少度合いが段階的に小さくなるように設定している。このように構成することによって、操船者は、段階的に設定された加速側微調節情報U1〜U4、基準情報Sおよび段階的に設定された減速側微調節情報D1〜D4のいずれかを微調節スイッチ8を用いて選択することにより、速度の調節(スロットル開度の調節)をよりきめ細かく行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、同一の操作レバー5の操作量に対して、加速側微調節情報U1〜U4のスロットル開度の設定値の増加幅を略一定とし、同一の操作レバー5の操作量に対して、減速側微調節情報D1〜D4のスロットル開度の設定値の減少幅を略一定とし、加速側微調節情報U1〜U4の増加幅を、減速側微調節情報D1〜D4の減少幅よりも大きくしている。このように構成することによって、アップスイッチ部8aを押した場合と、ダウンスイッチ部8bを押した場合とで船体2の速度の変化量(速度の増加度合いおよび減少度合い)が異なることに起因する操船者の違和感を低減することができる。すなわち、船体2には常に水の抵抗がかかっているので、スロットル開度を同じ量だけ増加および減少させた場合には、スロットル開度を増加させた場合の船体2の速度の増加幅よりもスロットル開度を減少させた場合の船体2の速度の減少幅の方が大きくなる。ここで、スロットル開度の増加幅(加速側微調節情報U1〜U4の増加幅)を減少幅(減速側微調節情報D1〜D4の減少幅)よりも大きくすることによって、基準情報Sを用いた場合に対する速度の増加幅と減少幅との差を小さくすることができるので、操船者が微調節スイッチ8による速度調節(スロットル開度の微調節)を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、微調節スイッチ8が1回操作された場合に、微調節スイッチ8の押圧状態が所定時間以上維持された場合にも、情報を1段階だけ変更するように構成することによって、微調節スイッチ8が所定時間以上長押しされた場合にも、操船者の意図に反して船体2の速度が増加または減少し過ぎてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、操作レバー5の操作量がT3以上になった場合に、アシスト制御モードに移行することによって、一定の速度で航走したい速度域に合わせてT3を設定することによって、操作レバー5の操作量がT3以上の速度域では微調節スイッチ8によるスロットル開度の微調節を行って一定の速度での航行を容易にしながら、T3よりも操作レバー5の操作量が小さい場合には、アシスト制御モードによる制御とは別の制御を行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、T3に対応するスロットル開度が、船体2が水を掻き分けて航走する状態から船体2が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移するスロットル開度となるようにT3を設定している。このように構成することによって、プレジャーボート1によってウェイクボードを一定速度で引っ張る場合などにおいてはプレジャーボート1が滑走状態であるので、上記のようにT3を設定することによって、プレジャーボート1によってウェイクボードを一定速度で引っ張る場合などにアシスト制御モードによる制御を行うことができる。これにより、プレジャーボート1によってウェイクボードを一定速度で引っ張る場合などに操船者が疲れてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、エンジン回転数が、船体2が水を掻き分けて航走する状態から船体2が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移する回転数n以上になった場合に、アシスト制御モードを開始している。このように構成することによって、操作レバー5の操作量に加えてエンジン回転数によっても船体2が滑走状態に遷移することを検知してからアシスト制御モードを開始することができる。これにより、船体2が滑走状態に遷移した時により正確なタイミングでアシスト制御モードを開始することができる。
また、本実施形態では、上記のように、アシスト制御モードの状態で、操作レバー5の操作量がT3よりも小さいT4を下回った場合に、アシスト制御モードから通常制御モードに移行している。このように構成することによって、操作レバー5の操作量がT3を超えることによってアシスト制御モードに移行した場合に、T4まで操作レバー5の操作量を小さくしない限りアシスト制御モードが停止されないので、アシスト制御モードが開始された直後に停止されてしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、微調節スイッチ8によるスロットル開度の調節幅は、操作レバー5の操作量がT3からT4に向かうに従って小さくなっていくとともに、T4において、微調節スイッチ8によるスロットル開度の調節幅が略ゼロになるに設定している。このように構成することによって、アシスト制御モードが停止されるタイミング(操作レバー5の操作量がT4)において、微調節スイッチ8による調節幅が略ゼロになるので、微調節スイッチ8によってスロットル開度を大きく調節していた場合にも、アシスト制御モードが停止された時にスロットル開度が急激に変動してしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、微調節スイッチ8の操作によるスロットル開度の調節幅を操作レバー5の操作量の増加に応じて大きくすることによって、操作レバー5の操作量が大きい場合には、微調節スイッチ8によって大きい量を微調節することができ、操作レバー5の操作量が小さい場合には、微調節スイッチ8によって小さい量だけ微調節することができる。これにより、微調節スイッチ8により、操作レバー5の操作量に見合った大きさだけスロットル開度を微調節することができる。
また、本実施形態では、上記のように、微調節スイッチ8を操作レバー5の近傍に設けることによって、微調節スイッチ8と操作レバー5とが近い位置に配置されるので、操船者は、操作レバー5を操作する位置から移動することなく微調節スイッチ8を操作することができる。
また、本実施形態では、上記のように、微調節スイッチ8の操作状態を操船者に報知する表示部10を設けることによって、操船者は表示部10の表示によって微調節スイッチ8の操作状態を容易に認識することができる。
また、本実施形態では、上記のように、微調節スイッチ8が操作されたことを操船者に報知するブザー部9を設けることによって、操船者が微調節スイッチ8を操作した場合に、微調節スイッチ8の操作が受け付けられたことをブザー部9によって確認することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、表示部10にカウンタの値を表示することによって、微調節スイッチ8の操作状態を操船者に報知する例を示したが、本発明はこれに限らず、図7に示す第1変形例のように、インジケータ10aによって微調節スイッチ8の操作状態を報知してもよい。第1変形例では、点灯部101〜104がそれぞれ加速側微調節情報U4〜U1に対応しており、点灯部105〜108がそれぞれ減速側微調節情報D1〜D4に対応している。操船者は、点灯部101〜108のいずれかの点灯によって、使用している情報を認識することができる。また、図8に示す第2変形例のように、インジケータ10bによって微調節スイッチ8の操作状態を報知してもよい。第2変形例では、点灯部111〜114がそれぞれ加速側微調節情報U4〜U1に対応しており、点灯部115が基準情報Sに対応しており、点灯部116〜119がそれぞれ減速側微調節情報D1〜D4に対応している。なお、インジケータ10aおよび10bは、本発明の「第1報知手段」の一例である。
また、上記実施形態では、4つの加速側微調節情報U1〜U4および4つの減速側微調節情報D1〜D4を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、加速側微調節情報および減速側微調節情報をそれぞれ1つだけ設けてもよいし、5つ以上設けてもよい。
また、上記実施形態では、アップスイッチ部8aおよびダウンスイッチ部8bを押した場合に、情報として図3のようなマップを予めECUに記憶させておき、マップを切り替えることによってスロットル開度を増加または減少させた例を示したが、本発明はこれに限らず、加速側微調節情報U1〜U4および減速側微調節情報D1〜D4を用いずに、アップスイッチ部8aおよびダウンスイッチ部8bを押した場合に、その都度演算によってスロットル開度の増加幅または減少幅を算出し、その算出値分スロットル開度を増加または減少させてもよい。
また、上記実施形態では、ジェット推進機4を用いて船体2を推進するプレジャーボート1に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、船外機を用いて船体を推進するプレジャーボートに適用してもよい。また、船内機艇または船内外機艇に適用してもよい。
また、上記実施形態では、操作レバー5の操作量がT3以上になった場合にアシスト制御モードに移行する例を示したが、本発明はこれに限らず、常にアシスト制御モードとなるように設定してもよい。また、アシスト制御モードに移行する閾値を設ける場合には、プレジャーボートの使用用途によってその閾値を適宜設定すればよい。
また、上記実施形態では、操作レバー5に微調節スイッチ8を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、操作レバー5の近傍の位置であればよい。たとえば、微調節スイッチ8をハンドル6またはダッシュボード2cなどに設けてもよい。
1 プレジャーボート
2 船体
3 エンジン
33 スロットルバルブ
36 エンジン側ECU(制御部)
4 ジェット推進機(推進機)
5 操作レバー
7 船体側ECU(制御部)
8 微調節スイッチ
8a アップスイッチ部
8b ダウンスイッチ部
9 ブザー部9(第2報知手段)
10 表示部10(第1報知手段)
10a インジケータ(第1報知手段)
10b インジケータ(第1報知手段)
S 基準情報
U1〜U4 加速側微調節情報(第1微調節情報、第1サブ情報)
D1〜D4 減速側微調節情報(第2微調節情報、第2サブ情報)
2 船体
3 エンジン
33 スロットルバルブ
36 エンジン側ECU(制御部)
4 ジェット推進機(推進機)
5 操作レバー
7 船体側ECU(制御部)
8 微調節スイッチ
8a アップスイッチ部
8b ダウンスイッチ部
9 ブザー部9(第2報知手段)
10 表示部10(第1報知手段)
10a インジケータ(第1報知手段)
10b インジケータ(第1報知手段)
S 基準情報
U1〜U4 加速側微調節情報(第1微調節情報、第1サブ情報)
D1〜D4 減速側微調節情報(第2微調節情報、第2サブ情報)
Claims (16)
- 電気的に開閉制御可能なスロットルバルブを有するエンジンの駆動力により、船体を推進させる推進機と、
前記スロットルバルブのスロットル開度を調節するための操作レバーと、
前記操作レバーの操作によって調節された前記スロットル開度を増加および減少させることによって前記操作レバーにより調節された前記スロットル開度を微調節するための微調節スイッチと、
前記操作レバーの操作量と、前記微調節スイッチの操作状態とに基づいて、前記スロットル開度を調節する制御部とを備えた、プレジャーボート。 - 前記微調節スイッチは、前記操作レバーの操作によって調節されたスロットル開度を増加させるアップスイッチ部と、前記操作レバーの操作によって調節されたスロットル開度を減少させるダウンスイッチ部とを含み、
前記制御部は、前記アップスイッチ部が押された場合に、前記アップスイッチ部の操作量に応じて前記スロットル開度を増加させ、前記ダウンスイッチ部が押された場合に、前記ダウンスイッチ部の操作量に応じて前記スロットル開度を減少させるように構成されている、請求項1に記載のプレジャーボート。 - 前記微調節スイッチによる微調節を行わない場合の前記操作レバーの操作量と前記スロットル開度との対応関係が設定された基準情報と、前記基準情報よりも前記操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値が大きい第1微調節情報と、前記基準情報よりも前記操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値が小さい第2微調節情報とが記憶された記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記スロットル開度を微調節する際には、前記アップスイッチ部が押された場合に前記第1微調節情報を選択し、前記ダウンスイッチ部が押された場合に前記第2微調節情報を選択し、前記操作レバーの操作量と、選択した前記第1微調節情報または前記第2微調節情報とに基づいて前記操作レバーにより調節されたスロットル開度を微調節するように構成されている、請求項2に記載のプレジャーボート。 - 前記第1微調節情報は複数の第1サブ情報を含むとともに、前記複数の第1サブ情報のそれぞれは、前記操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値の前記基準情報に対する増加度合いが段階的に大きくなるように設定されており、
前記第2微調節情報は複数の第2サブ情報を含むとともに、前記複数の第2サブ情報のそれぞれは、前記操作レバーの操作量に対するスロットル開度の設定値の前記基準情報に対する減少度合いが段階的に小さくなるように設定されている、請求項3に記載のプレジャーボート。 - 同一の前記操作レバーの操作量に対して、前記第1サブ情報の前記スロットル開度の設定値の増加幅は略一定であり、
同一の前記操作レバーの操作量に対して、前記第2サブ情報の前記スロットル開度の設定値の減少幅は略一定であり、
前記第1サブ情報の増加幅は、前記第2サブ情報の減少幅よりも大きい、請求項4に記載のプレジャーボート。 - 前記制御部は、前記微調節スイッチが1回操作された際に、前記微調節スイッチの押圧状態が所定時間以上維持された場合にも、前記第1微調節情報または第2微調節情報を1段階だけ変更するように構成されている、請求項3〜5のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
- 前記制御部は、前記操作レバーの操作量が所定の第1閾値以上になった場合に、前記操作レバーの操作量に加えて、前記微調節スイッチの操作状態にも基づいて、前記スロットル開度を調節する制御を行うように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
- 前記第1閾値は、前記第1閾値に対応するスロットル開度が、前記船体が水を掻き分けて航走する状態から前記船体が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移するスロットル開度となるように設定されている、請求項7に記載のプレジャーボート。
- 前記制御部は、前記操作レバーの操作量が前記第1閾値以上になり、かつ、前記エンジンの回転数が、前記船体が水を掻き分けて航走する状態から前記船体が水面に乗り上げて航走する滑走状態に遷移する回転数以上になった場合に、前記操作レバーの操作量に加えて、前記微調節スイッチの操作状態にも基づいて前記スロットル開度を調節する制御を行うように構成されている、請求項8に記載のプレジャーボート。
- 前記制御部は、前記微調節スイッチに基づく制御を行っている状態で、前記操作レバーの操作量が前記第1閾値よりも小さい第2閾値を下回った場合に、前記微調節スイッチに基づく制御を停止するように構成されている、請求項7〜9のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
- 前記微調節スイッチによる前記スロットル開度の調節幅は、前記操作レバーの操作量が前記第1閾値から前記第2閾値に向かうに従って小さくなっていくとともに、前記第2閾値において、前記微調節スイッチによる前記スロットル開度の調節幅が略ゼロになる、請求項10に記載のプレジャーボート。
- 前記微調節スイッチの操作による前記スロットル開度の最大調節幅は、予め設定されており、
前記制御部は、前記微調節スイッチが操作された場合に、前記最大調節幅の範囲内で前記スロットル開度を調節するように構成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプレジャーボート。 - 前記微調節スイッチの操作による前記スロットル開度の調節幅は、前記操作レバーの操作量の増加量に応じて大きくなるように設定されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
- 前記微調節スイッチは、前記操作レバーの近傍に設けられている、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
- 前記微調節スイッチの操作状態を操船者に報知する第1報知手段をさらに備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
- 前記微調節スイッチが操作されたことを操船者に報知する第2報知手段をさらに備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載のプレジャーボート。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
US9709996B2 (en) | 2015-05-25 | 2017-07-18 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Boat maneuvering system |
EP3173324A1 (en) | 2015-11-25 | 2017-05-31 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Watercraft control method and watercraft control system |
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