JP2010203248A - 内燃機関の排気管構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】堰14が凹状空間10の排気上流側の縁部に形成され、これに対向する管壁内面4cに凹部16が形成されていることから添加弁6の噴射口6aの配置位置周辺に排気流が入り込まない空間を確保することができる。このため排気流量が多い場合のみでなく少ない場合も、これに対応して少量噴射される尿素水溶液12は排気流が入り込まない凹状空間10内にて十分に拡散でき、尿素水溶液12が排気管2の内面に直ちに付着することがない。したがって尿素水溶液12は凹状空間10内での拡散後に排気流中に拡散して下流の触媒側へ運ばれるので、尿素水溶液12あるいはこれから派生した尿素微粒子が排気中に偏らず、均一分散が行われる。こうして課題が達成される。
【選択図】図2
Description
特許文献1では浄化剤の排気管内導入位置よりも上流側にて排気流方向に対して傾斜させているが排気管内面からは垂直に立ち上がった遮蔽板を配置して排気に渦流を生じさせている。
本発明は、排気流量の多少に関わらず排気中への添加剤の均一分散を可能とする内燃機関の排気管構造を目的とするものである。
請求項1に記載の内燃機関の排気管構造は、排気管内に添加弁から添加剤を噴射する内燃機関の排気管構造であって、前記添加弁の噴射口配置位置の排気上流側に管壁内面から突出した堰と、前記堰が設けられた管壁内面とは対向する管壁内面に設けた凹部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の内燃機関の排気管構造では、請求項1に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、排気の流動方向に対向する前面が管壁内面に対して斜めに立ち上げられていることを特徴とする。
請求項8に記載の内燃機関の排気管構造では、請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記噴射口配置位置は、排気管の曲がり部分における内側、又は排気管の曲がり部分の近傍における内側に配置されていることを特徴とする。
請求項13に記載の内燃機関の排気管構造では、請求項9又は10に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰と共に、前記凹状空間の排気下流側の縁部に堰を設けて、排気上流側と下流側とで前記凹状空間を2つの堰にて挟んでいることを特徴とする。
請求項16に記載の内燃機関の排気管構造では、請求項15に記載の内燃機関の排気管構造において、前記添加剤は水溶液の形態であることを特徴とする。
水溶液形態の添加剤としては、尿素水溶液を挙げることができ、この尿素水溶液を用いても、排気流量の多少に関わらず排気中への尿素の均一分散を可能とすることができる。
図1〜3はディーゼルエンジンの排気管2における添加剤噴射領域4を示している。図1は平面図、図2はそのA−A線断面図、図3は要部斜視図である。
(イ).上述したごとく、堰14と凹部16とにより、内燃機関の排気流量が多い場合のみでなく少ない場合にも、これに対応して少量噴射される尿素水溶液12は排気流が入り込まない凹状空間10内にて十分に拡散できる。特に堰14の前面14aが管壁内面4bに対して斜めに立ち上げられていることにより、渦流発生を抑制して凹状空間10内への排気流入り込み阻止をより確実なものとしているので、尿素水溶液12が排気管2の内面(10a,4d)に直ちに付着するということがない。
(ロ).特に堰14が凹状空間10の排気上流側の縁部に形成されていることから、添加弁6の噴射口6aの配置位置周辺に排気流が入り込まない空間を十分に確保することができる。したがって排気流量の多少に関わらず排気中への排気浄化用添加剤の均一分散効果をより高めることができる。
図5の要部斜視図に本実施の形態の排気管102における添加剤噴射領域104の構成を示す。本実施の形態では、堰114の両端が噴射口配置位置108の両側部分に延長されている。すなわち凹状空間110の排気上流側の縁部に形成した前方堰114aと、凹状空間110の両側に形成した側方堰114bとからなる。図5では噴射口配置位置108に隠れているが、噴射口配置位置108の反対側にも側方堰114bが存在する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じると共に、側方堰114bが前方堰114aの両側に連続して形成されているため、凹状空間110の両側からの排気流の入り込みを阻止して、排気流を噴射口配置位置108の周辺に入り込まないようにする作用を強めることができる。
図6の要部斜視図に本実施の形態の排気管202における添加剤噴射領域204の構成を示す。本実施の形態では、堰214は前記実施の形態2の場合よりも更に延長されて凹状空間210の全周の縁部に形成されている。図6では噴射口配置位置208に隠れているが、噴射口配置位置208の反対側にも堰214が存在する。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態2の効果を生じると共に、堰214が凹状空間210の全周を囲んでいるため、噴射口配置位置208周辺への排気流の入り込み阻止をより確実なものにできる。
図7の(a)に示す縦断面図に、本実施の形態の排気管302における添加剤噴射領域304の構成を示す。本実施の形態では、噴射口配置位置308には、凹状空間は設けられておらず、添加弁306は図示するごとく噴射口306aから排気管2内部に排気浄化用添加剤水溶液(ここでは尿素水溶液)312を噴射するように配置されている。この噴射口配置位置308の排気上流側には堰314が設けられている。他の構成は前記実施の形態1と同じである。
(a).前記実施の形態においてはディーゼルエンジンの排気管での例を示したが、ガソリンエンジンにおいても排気浄化処理するために排気管で添加剤を噴射する場合にも適用でき、同様な効果を生じさせることができる。
(c).添加剤としては尿素水溶液を挙げたが、NOx吸蔵還元型触媒の場合は炭化水素などの還元剤を添加剤として用いるが、この場合にも本発明を適用することにより排気流量の多少に関わらず排気中への添加剤の均一分散が可能となる。これ以外の他の添加剤の場合も同様な効果を生じさせることができる。
Claims (18)
- 排気管内に添加弁から添加剤を噴射する内燃機関の排気管構造であって、
前記添加弁の噴射口配置位置の排気上流側に管壁内面から突出した堰と、
前記堰が設けられた管壁内面とは対向する管壁内面に設けた凹部と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の排気管構造。 - 請求項1に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、排気の流動方向に対向する前面が管壁内面に対して斜めに立ち上げられていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1又は2に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、管壁自身が排気管内側へ窪んだ形状として形成されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記凹部は、管壁自身が排気管外側へ膨らんだ形状として形成されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、両端が前記噴射口配置位置の両側部分に延長されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、両端が排気下流側に延長されることにより前記噴射口配置位置の周囲を囲んでいることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰と共に、前記噴射口配置位置の排気下流側にて管壁内面から突出した堰を設けて、排気上流側と下流側とで前記噴射口配置位置を2つの堰にて挟んでいることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記噴射口配置位置は、排気管の曲がり部分における内側、又は排気管の曲がり部分の近傍における内側に配置されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記噴射口配置位置は、管壁内面に形成した凹状空間内に配置されていると共に、前記堰は、前記凹状空間の排気上流側の縁部に形成されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項9に記載の内燃機関の排気管構造において、前記凹状空間は、管壁自身が排気管外側へ膨らんだ形状として形成されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項9又は10に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、両端が排気下流側に向けて前記凹状空間の両側部分の縁部に延長されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項9又は10に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰は、両端が延長されることにより環状に前記凹状空間の全周を囲んでいることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項9又は10に記載の内燃機関の排気管構造において、前記堰と共に、前記凹状空間の排気下流側の縁部に堰を設けて、排気上流側と下流側とで前記凹状空間を2つの堰にて挟んでいることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項9〜13のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記凹状空間は、排気管の曲がり部分における内側、又は排気管の曲がり部分の近傍における内側に形成されていることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜14のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記添加剤は排気浄化用添加剤であることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項15に記載の内燃機関の排気管構造において、前記添加剤は水溶液の形態であることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項16に記載の内燃機関の排気管構造において、前記添加剤は尿素水溶液であることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
- 請求項1〜17のいずれか一項に記載の内燃機関の排気管構造において、前記内燃機関はディーゼルエンジンであることを特徴とする内燃機関の排気管構造。
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