JP2010201959A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Yusuke Nozaki
優介 野▲崎▼
Ryuji Nakagawa
隆二 中川
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    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Abstract

【課題】通常走行時の転がり抵抗性と乗り心地を損なうことなく、ランフラット耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部4の両端部に位置する一対のバットレス部5から前記サイドウォール部6にわたる前記ラジアルカーカス3の内側に配設された一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層7とを備えた空気入りタイヤにおいて、ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィラメント束を複数本撚り合わせた、PEN繊維を含むコードをコーティングゴムで被覆してなる補強コード層8を配設したことを特徴とする空気入りタイヤである。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤ、特に通常走行時の乗り心地を損なうことなく、ランフラット走行時の耐久性を大幅に向上させたサイド補強タイプのランフラットタイヤに関するものである。
従来、パンク等によりタイヤの内圧が低下した状態でも、タイヤが荷重支持能力を失うことなくある程度の距離を安全に走行することが可能なタイヤ、所謂ランフラットタイヤとして、タイヤのサイドウォール部(以下、サイド部と呼ぶこともある)のカーカスの内面に、比較的モジュラが高い断面三日月状のサイド補強ゴム層を配置してサイドウォール部の剛性を向上させ、内圧低下時にサイドウォール部の撓み変形を極端に増加させることなく荷重を負担できるようにしたサイド補強タイプのランフラットタイヤが各種提案されている。(特許文献1〜4参照)。
しかしながら、従来のサイド補強タイプのランフラットタイヤは、ランフラット走行時のタイヤの撓みが大きく、また、ランフラット走行中にはサイドウォール部が高温になり、ゴムの軟化によりサイドウォール部の剛性が低下して撓みが更に大きくなるため、ランフラット走行末期の故障の主因は、上記断面三日月状のサイド補強ゴム層の割れによるものである。そのため、従来のサイド補強タイプのランフラットタイヤには、ランフラット走行での耐久距離が短いという問題がある。
これに対し、タイヤのランフラット走行での耐久距離を延ばすために、サイド補強ゴム層のゲージを厚くする等してサイドウォール部を補強すると、タイヤ重量が増加し、タイヤの通常走行時の転がり抵抗が高くなり低燃費性が低下するという問題があると共に、通常走行時のタイヤの縦バネが上昇してしまい、通常走行時の乗り心地が悪化するという問題がある。
前述の事態、例えば乗り心地の悪化を回避するために、配設するサイド補強層及びビードフィラーの体積を減少させると、ランフラット時の荷重を支えきれず、ランフラット時にタイヤのサイドウォール部分の変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、結果としてタイヤはより早期に故障に至る問題があった。
また、配合する材料を変えることにより使用するゴムをより低弾性化させた場合も同様に、ランフラット時の荷重を支え切れず、タイヤのサイドウォール部分の変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、結果としてタイヤはより早期に故障に至ってしまうのが実状である。
特開2000−264012号公報 特表2002−500587号公報 特表2002−500589号公報 特開2004−306658号公報
本発明は、このような状況下で、通常走行時の乗り心地を損なうことなく、ランフラット耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記の好ましい性質を有する空気入りタイヤを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、サイド補強タイプのランフラットタイヤのベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に特定の熱収縮応力及び弾性率を有するポリエチレンナフタレート(PEN)繊維を含むコードをゴム引きしてなる補強コード層を配設してなる空気入りタイヤがその目的に適合し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1] 一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコア間にトロイド状に延在させた1枚以上のカーカスプライからなるラジアルカーカスと、該ラジアルカーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配設されたトレッド部と、該トレッド部の両端部に位置する一対のバットレス部と、該バットレス部と前記ビード部との間を連結する一対のサイドウォール部と、前記バットレス部から前記サイドウォール部にわたる前記ラジアルカーカスの内側に配設された一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層とを備えた空気入りタイヤにおいて、ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィラメント束を複数本撚り合わせた、PEN繊維を含むコードをコーティングゴムで被覆してなる補強コード層を配設したことを特徴とする空気入りタイヤ、
[2] 前記ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域Aに、前記補強コード層を配設した上記[1]に記載の空気入りタイヤ、
[3] 前記補強コード層における前記PEN繊維コードのタイヤ半径方向に対する角度が0〜85°である上記[1]又は[2]の空気入りタイヤ、
[4] 前記PEN繊維を含むコードは、下記式(1):
Nt = tanθ =0.001×N×(0.125×D/ρ)1/2 ・・・ (1)
[式中、Nは撚り数(回/10cm)で、ρはコードの比重(g/cm3)で、Dはコードの総デシテックス数(dtex)である]で定義される撚り係数(Nt)が0.25以上である上記[1]〜[3]いずれかの空気入りタイヤ、
[5] 前記補強コード層における前記PEN繊維を含むコードの打ち込み数が5〜60(本/50mm)である上記[1]〜[4]いずれかの空気入りタイヤ、
[6] 前記PEN繊維を含むコードは、繊度が500〜2000dtexのPEN繊維からなるフィラメント束を少なくとも1本を用いると共に、全体として2本又は3本撚り合わせてなる上記[1]〜[5]いずれかの空気入りタイヤ、
[7] 前記サイド補強ゴム及び/又はビードフィラーゴムとして(A)ゴム成分と、その100質量部に対し、(B)カーボンブラック55質量部以上を含み、かつ加硫ゴム物性において、100%伸張時弾性率(M100)が10MPa以上及び正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値が6.0以下であるゴム組成物を用いた上記[1]の空気入りタイヤ、
[8] ゴム組成物において、(B)カーボンブラックが、FEF級グレード、FF級グレード、HAF級グレード、ISAF級グレード及びSAF級グレードの中から選ばれる少なくとも一種である上記[7]の空気入りタイヤ、
[9] (B)カーボンブラックがFEF級グレードである上記[8]の空気入りタイヤ、
[10] ゴム組成物において、(A)ゴム成分が、アミン変性共役ジエン系重合体を含むものである上記[8]又は[9]の空気入りタイヤ、
[11] アミン変性共役ジエン系重合体が、プロトン性アミン変性共役ジエン系重合体である上記[10]の空気入りタイヤ、
[12] アミン変性共役ジエン系重合体が、一級アミン変性共役ジエン系重合体である上記[10]又は[11]の空気入りタイヤ、
[13] 一級アミン変性共役ジエン系重合体が、共役ジエン系重合体の活性末端に、保護化一級アミン化合物を反応させて得られたものである上記[12]の空気入りタイヤ、
[14] 共役ジエン系重合体が、有機アルカリ金属化合物を開始剤とし、有機溶媒中で共役ジエン化合物単独、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをアニオン重合させて得られたものである上記[13]の空気入りタイヤ、
[15] 共役ジエン系重合体が、ポリブタジエンである上記[14]の空気入りタイヤ、
[16] 保護化一級アミン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシランである上記[13]〜[15]いずれかの空気入りタイヤ、
[17] 保護化一級アミン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランである上記[13]〜[15]いずれかの空気入りタイヤ、
[18] サイド補強ゴム層に、前記ゴム組成物を用いてなる上記[7]〜[17]いずれかの空気入りタイヤ、
[19] ビードフィラーに、前記ゴム組成物を用いてなる上記[7]〜[17]いずれかの空気入りタイヤ、及び
[20] サイド補強ゴム層及びビードフィラーに、前記ゴム組成物を用いてなる上記[7]〜[17]いずれかの空気入りタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に特定の熱収縮応力及び弾性率を有するポリエチレンナフタレート繊維を含むコードをコーティングゴムで被覆してなる補強コード層を配設することによって、通常走行時の乗り心地を損なうことなく、ランフラット耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することができる。
さらに、特定の物性を有するサイド補強ゴム及び/又はビードフィラーゴムを用いて前記補強コード層と組み合わせることによってさらにランフラット耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの一例の右半分の断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の一例の右半分の断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の一例の右半分の断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の一例の右半分の断面図である。 本発明の空気入りタイヤの他の一例の右半分の断面図である。 ゴム組成物の加硫ゴム物性におけるΣtanδ(28〜150℃)を求めるための説明図である。
[空気入りタイヤ]
先ず、本発明の空気入りタイヤを以下、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施態様の断面を示す模式図であり、図2、図3、図4及び図5は、本発明の空気入りタイヤの他の実施態様の部分断面図である。
図示例のタイヤは、一対のビード部1にそれぞれ埋設されたビードコア2間にトロイド状に延びる本体部及びビードコア2の周りでタイヤ幅方向内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部を有するラジアルカーカス3と、該ラジアルカーカス3のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部4と、該トレッド部4の両端部に位置する一対のバットレス部5と、該バットレス部5と前記ビード部1との間を連結する一対のサイドウォール部6と、前記バットレス部5から前記サイドウォール部6にわたるラジアルカーカス3の内側に配設された一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層7と、ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部のラジアルカーカス3の外側に配設された一対の補強コード層8とを備える。
図示例のタイヤにおいては、上記ラジアルカーカス3の本体部と折り返し部との間で且つ上記ビードコア2のタイヤ半径方向外側にビードフィラー9が配置されており、また、上記ラジアルカーカス3のクラウン部のタイヤ半径方向外側には二枚のベルト層からなるベルト10が配置されており、更に、該ベルト10のタイヤ半径方向外側でベルト10の全体を覆うようにベルト補強層11Aが配置され、該ベルト補強層11Aの両端部のみを覆うように一対のベルト補強層11Bが配置されている。ここで、ベルト層は、通常、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びるコードのゴム引き層、好ましくは、スチールコードのゴム引き層からなり、2枚のベルト層は、該ベルト層を構成するコードが互いにタイヤ赤道面を挟んで交差するように積層されてベルト10を構成する。また、ベルト補強層11A,11Bは、通常、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列したコードのゴム引き層からなる。
なお、図示例のタイヤのラジアルカーカス3は、1枚のカーカスプライからなるが、本発明の空気入りタイヤにおいては、ラジアルカーカス3を構成するカーカスプライの枚数はこれに限られるものではなく、2枚以上であってもよく、また、その構造も特に限定されるものではない。また、図示例のベルト10は、二枚のベルト層からなるが、本発明の空気入りタイヤにおいては、ベルト10を構成するベルト層の枚数はこれに限られるものではない。更に、図示例のベルト補強層11A,11Bは、ベルト10の全体を覆う一層のベルト補強層11Aと、該ベルト補強層11Aの両端部のみを覆う二層のベルト補強層11Bから構成され、所謂、キャップ・レイヤー構造を有するが、本発明の空気入りタイヤにおいては、ベルト補強層11A,11Bの配設は必須ではなく、別の構造及び層数のベルト補強層を配設することもできる。
また更に、図示例のタイヤは、上記サイドウォール部6からビード部1に渡る領域のラジアルカーカス3の折り返し部のタイヤ幅方向外側に断面略三角形状のリムガード12を備えるが、本発明の空気入りタイヤにおいては、リムガード12の配設も必須ではなく、他の形状のリムガードを配設することもできる。なお、本発明において、タイヤサイド部の最大幅部とは、リムガード12がなかった場合のタイヤサイド部の最大幅部をさす。
ここで、図1に示すタイヤにおいては、一層の補強コード層8が、バットレス部5からサイドウォール部6に渡る領域のラジアルカーカス3の外側に配置されているが、本発明の空気入りタイヤは、ベルト10の端部からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に少なくとも一層の補強コード層8が配置されている限り特に制限されるものではなく、二層以上の補強コード層8を備えてもよいし、補強コード層8が上記領域A及び領域B以外の部分まで延在していてもよい。
例えば、本発明の空気入りタイヤとしては、図2に示すように、補強コード層8が、ベルト10の端部からカーカスの折り返し部の端部までの領域のラジアルカーカス3の外側に配置された態様、図3に示すように、補強コード層8が、ベルト10の端部からラジアルカーカス3の外側に沿って、ラジアルカーカス3の本体部とビードフィラー9の間を経て、ビード部1まで延在し、ビード部1に埋設されたビードコア2の回りで折り返され係止された態様、図4に示すように、補強コード層8が、ベルト10の端部からラジアルカーカス3の外側に沿って、ラジアルカーカス3の本体部とビードフィラー9の間を経て、ビード部1に埋設されたビードコア2の近傍まで延在した態様、図5に示すように、補強コード層8が、ベルト10の端部からカーカスの折り返し部の端部までの領域のラジアルカーカス3の外側と、ラジアルカーカス3の本体部及びビードフィラー9の間とのそれぞれ配置された態様も好ましい。
これら図1〜図5に示す実施態様の空気入りタイヤのサイド補強層7及び/又はビードフィラー9に本発明に係るゴム組成物を用いることにより、本発明の空気入りタイヤは、上述の作用効果を奏することができる。
[ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維コード]
本発明の空気入りタイヤにおいて、上記領域A及び領域Bの少なくとも一部に配設される補強コード層8は、PEN繊維からなるフィラメント束を少なくとも1本含むPEN繊維コードをコーティングゴムで被覆してなることを要する。
フィラメント束は2本又は3本撚り合わせることが好ましく。2本又は3本とも全てPEN繊維からなるフィラメント束を用いることが特に好ましい。
上記PEN繊維を含むコードは、高温における熱収縮応力が大きいため、タイヤが高温になるランフラット走行時において、初期の比較的タイヤの歪が小さい時から高い剛性を発揮し、タイヤのサイドウォール部の径方向の曲げ剛性を上昇させて、タイヤの撓みを抑制し、その結果として、タイヤのランフラット耐久性を向上させることができる。一方、上記PEN繊維を含むコードは、通常走行時のコード伸張方向のタイヤの歪が小さい時には、低剛性であるため、通常走行時のタイヤの縦バネを上昇させることが無く、タイヤの乗り心地を悪化させることがない。
ここで、上記PEN繊維を含むコードは、177℃における熱収縮応力σが1.5cN/dtex以下であることが好ましい。PEN繊維を含むコードの177℃における熱収縮応力σが1.5cN/dtexを超えると、加硫時の収縮力が大きくなり過ぎ、結果的に、タイヤ内部のコード乱れやゴムの配置乱れを引き起こし、耐久性の悪化やユニフォミティーの悪化を招いてしまう。また、上記PEN繊維を含むコードは、ランフラット走行時のタイヤの変形を十分に抑制する観点から、177℃における熱収縮応力σが0.20cN/dtex以上であることが好ましく、ランフラット走行時のタイヤの変形を確実に抑制する観点から、177℃における熱収縮応力σが0.30cN/dtex以上であることが更に好ましく、0.4cN/dtex超であることがより一層好ましい。なお、熱収縮応力σが高い程、ランフラット走行時のタイヤの変形を抑制する効果が高い。
また、上記PEN繊維を含むコードは、ランフラット走行時のタイヤの変形を十分に抑制する観点から、25℃における49N荷重時の弾性率Eが30cN/dtex以上であることが好ましく、ランフラット走行時のタイヤの変形を確実に抑制する観点から、49N荷重時の弾性率Eが80cN/dtex以上であることがさらに好ましい。またさらに、上記PEN繊維を含むコードは、耐疲労性を十分に確保する観点から、25℃における49N荷重時の弾性率Eが170cN/dtex以下であることが好ましく、耐疲労性を良好にする観点から、49N荷重時の弾性率Eが150cN/dtex以下であることが更に好ましい。
また、180℃における49N荷重時の弾性率Eが13cN/dtex以上であることが好ましく、高温でのランフラット走行時のタイヤの変形を抑制する観点から、49N荷重時の弾性率Eが35cN/dtex以上であることがより好ましい。
上記補強コード層8におけるPEN繊維を含むコードのタイヤ半径方向に対する角度は0〜85°の範囲が好ましい。PEN繊維を含むコードのタイヤ半径方向に対する角度が85°を超えると、ランフラット走行時のタイヤの撓みを十分に抑制することができず、タイヤのランフラット耐久性を十分に向上させることができなくなる傾向がある。0°が特に好ましい。
上記補強コード層8に用いるPEN繊維を含むコードは、下記式(1):
Nt = tanθ = 0.001×N×(0.125×D/ρ)1/2 ・・・ (1)
[式中、Nは撚り数(回/10cm)で、ρはコードの比重(g/cm3)で、Dはコードの総デシテックス数(dtex)である]で定義される撚り係数(Nt)が0.25以上であることが好ましい。PEN繊維を含むコードの撚り係数(Nt)が0.25未満では、疲労性が低下して、耐久性が不足する。
本発明の空気入りタイヤの補強コード層8においては、上記PEN繊維を含むコードの打ち込み数が5〜60(本/50mm)の範囲であることが好ましい。補強コード層8におけるPEN繊維を含むコードの打ち込み数が5(本/50mm)未満では、ランフラット走行時のタイヤの撓みを十分に抑制することができず、タイヤのランフラット耐久性を十分に向上させることができなくなる傾向があり、一方、60(本/50mm)を超えると、通常走行時のタイヤの縦バネが上昇してしまい、通常走行時のタイヤの乗り心地が悪化する傾向がある。
また、上記補強コード層8に用いるPEN繊維を含むコードは、繊度が500〜2000dtexのPEN繊維からなるフィラメント束を少なくとも1本用い全体として2本又は3本撚り合わせてなることが好ましい。中でも全てPEN繊維からなるフィラメント束撚りあわせることが特に好ましい。PEN繊維を含むコードに用いるフィラメント束の繊度が500dtex未満では、弾性率・熱収縮応力共に不十分であり、2000dtexを超えると、コード径が太くなり、打ち込みを密にできない。なお、PEN繊維を含むフィラメント束の本数が4本以上であっても、本発明の効果を得ることができれば、特に制限されない。
上記補強コード層8に用いるPEN繊維を含むコードは、高温下で収縮し、室温に戻すと伸長する可逆性を有することが好ましい。この場合、高温下、即ち、ランフラット走行時時に補強コード層8中のPEN繊維を含むコードが収縮しようとして剛性が高まり、タイヤのサイドウォール部の撓みを抑制することができる上、低温下、即ち、通常走行時に補強コード層8中のPEN繊維を含むコードが伸張しようとして剛性が低下し、タイヤの縦バネが低下して、タイヤの通常走行時の乗り心地の悪化を抑制することができる。
上記PEN繊維を含むコードは、上記PEN繊維を含むフィラメント束を複数本、好ましくは、2本又は3本撚り合わせてなり、例えば、上記PEN繊維を含むコードフィラメント束に下撚りをかけ、次いでこれを複数本合わせて、逆方向に上撚りをかけることで、双撚り構造の撚糸コードとして得ることができる。
上記のようにして得られたPEN繊維を含むコードをコーティングゴムで被覆することで、上記補強コード層8に用いるコード/ゴム複合体を得ることができる。ここで、PEN繊維を含むコードのコーティングゴムとしては、特に制限は無く、従来のタイヤ用のコード/ゴム複合体に用いていたコーティングゴムを用いることができる。なお、PEN繊維を含むコードのコーティングゴムによる被覆に先立って、PEN繊維を含むコードに接着剤処理を施し、コーティングゴムとの接着性を向上させてもよい。
[ゴム組成物]
前述した本発明の空気入りタイヤにおいては、サイド補強ゴム層7及び/又はビードフィラー9に、(A)ゴム成分と、その100質量部に対し、(B)カーボンブラック55質量部以上を含み、かつ加硫ゴム物性において100%伸張時弾性率(M100)が10MPa以上及び正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値が6.0以下であるゴム組成物を用いることが好ましい。
((A)ゴム成分)
本発明に係るゴム組成物における(A)ゴム成分としては、共役ジエン系重合体をアミン変性したアミン変性共役ジエン系重合体を含むものを好ましく用いることができ、このようなアミン変性共役ジエン系重合体を30質量%以上、好ましくは50質量%以上の割合で含むものを用いることができる。ゴム成分が上記変性共役ジエン系重合体を30質量%以上含むことにより、得られるゴム組成物は低発熱化し、ランフラット走行耐久性が向上した空気入りタイヤを得ることができる。
このアミン変性共役ジエン系重合体としては、分子内に、変性用官能基として、アミン系官能基であるプロトン性アミノ基及び/又は脱離可能基で保護されたアミノ基を導入したものが好ましく、さらにケイ素原子を含む官能基を導入したものが好ましく挙げられる。
前記ケイ素原子を含む官能基としては、ケイ素原子にヒドロカルビルオキシ基及び/又はヒドロキシ基が結合してなるシラン基を挙げることができる。
このような変性用官能基は、共役ジエン系重合体の重合開始末端、側鎖及び重合活性末端のいずれかに存在すればよいが、本発明においては、好ましくは重合末端、より好ましくは同一重合活性末端に、プロトン性アミノ基及び/又は脱離可能基で保護されたアミノ基と、ヒドロカルビルオキシ基及び/又はヒドロキシ基が結合したケイ素原子、特に好ましくは、1又は2個のヒドロカルビルオキシ基及び/又はヒドロキシ基が結合したケイ素原子とを有するものである。
前記プロトン性アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基及びそれらの塩の中から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
一方、脱離可能基で保護されたアミノ基としては、例えばN,N−ビス(トリヒドロカルビルシリル)アミノ基及びN−(トリヒドロカルビルシリル)イミノ基を挙げることができ、好ましくはヒドロカルビル基が炭素数1〜10のアルキル基であるトリアルキルシリル基を挙げることができ、特に好ましくはトリメチルシリル基を挙げることができる。
脱離可能基で保護された1級アミノ基(保護化一級アミノ基ともいう。)の例としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ基を挙げることができ、脱離可能基で保護された2級アミノ基の例としてはN−(トリメチルシリル)イミノ基を挙げることができる。このN−(トリメチルシリル)イミノ基含有基としては、非環状イミン残基、及び環状イミン残基のいずれであってもよい。
上記したアミン変性共役ジエン系重合体のうち、低発熱化の観点から1級アミノ基で変性された一級アミン変性共役ジエン系重合体としては、共役ジエン系重合体の活性末端に、保護化一級アミン化合物を反応させて得られた、保護化一級アミノ基で変性された一級アミン変性共役ジエン系重合体が好適である。
<共役ジエン系重合体>
変性に用いる共役ジエン系重合体は、共役ジエン化合物単独重合体であってもよく、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体であってもよい。
前記共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、1,3−ブタジエンが特に好ましい。
また、共役ジエン化合物との共重合に用いられる芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロへキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、スチレンが特に好ましい。
前記共役ジエン系重合体としては、ポリブタジエン又はスチレン−ブタジエン共重合体が好ましく、ポリブタジエンが特に好ましい。
共役ジエン系重合体の活性末端に、保護化一級アミンを反応させて変性させるには、該共役ジエン系重合体は、少なくとも10%のポリマー鎖がリビング性又は擬似リビング性を有するものが好ましい。このようなリビング性を有する重合反応としては、有機アルカリ金属化合物を開始剤とし、有機溶媒中で共役ジエン化合物単独、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをアニオン重合させる反応か、あるいは有機溶媒中でランタン系列希土類元素化合物を含む触媒による共役ジエン化合物単独、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを配位アニオン重合させる反応が挙げられる。前者は、後者に比較して共役ジエン部のビニル結合含有量の高いものを得ることができるので好ましい。ビニル結合量を高くすることによって耐熱性を向上させることができる。
上述のアニオン重合の開始剤として用いられる有機アルカリ金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。有機リチウム化合物としては、特に制限はないが、ヒドロカルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が好ましく用いられ、前者のヒドロカルビルリチウムを用いる場合には、重合開始末端にヒドロカルビル基を有し、かつ他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。また、後者のリチウムアミド化合物を用いる場合には、重合開始末端に窒素含有基を有し、他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。
前記ヒドロカルビルリチウムとしては、炭素数2〜20のヒドロカルビル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチルフェニルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、シクロへキシルリチウム、シクロベンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応性生物等が挙げられるが、これらの中で、特にn−ブチルリチウムが好適である。
一方、リチウムアミド化合物としては、例えばリチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピぺリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジへプチルアミド、リチウムジへキシルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチウムジ−2−エチルへキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピベラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミド等が挙げられる。これらの中で、カーボンブラックに対する相互作用効果及び重合開始能の点から、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピぺリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド等の環状リチウムアミドが好ましく、特にリチウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジドが好適である。
これらのリチウムアミド化合物は、一般に、二級アミンとリチウム化合物とから、予め調製したものを重合に使用することができるが、重合系中(in−Situ)で調製することもできる。また、この重合開始剤の使用量は、好ましくは単量体100g当たり、0.2〜20ミリモルの範囲で選定される。
前記有機リチウム化合物を重合開始剤として用い、アニオン重合によって共役ジエン系重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。
具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物等の炭化水素系溶剤中において、共役ジエン化合物又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、前記リチウム化合物を重合開始剤として、所望により、用いられるランダマイザーの存在下にアニオン重合させることにより、目的の活性末端を有する共役ジエン系重合体が得られる。
また、有機リチウム化合物を重合開始剤として用いた場合には、前述のランタン系列希土類元素化合物を含む触媒を用いた場合に比べ、活性末端を有する共役ジエン系重合体のみならず、活性末端を有する共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の共重合体も効率よく得ることができる。
前記炭化水素系溶剤としては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−へキセン、2−へキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
また、溶媒中の単量体濃度は、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。尚、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を用いて共重合を行う場合、仕込み単量体混合物中の芳香族ビニル化合物の含量は55質量%以下の範囲が好ましい。
また、所望により用いられるランダマイザーとは共役ジエン系重合体のミクロ構造の制御、例えばブタジエン−スチレン共重合体におけるブタジエン部分の1,2結合、イソプレン重合体における3,4結合の増加等、あるいは共役ジエン化合物一芳香族ビニル化合物共重合体における単量体単位の組成分布の制御、例えばブタジエンースチレン共重合体におけるブタジエン単位、スチレン単位のランダム化等の作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイザーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。具体的には、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、オキソラニルプロパンオリゴマー類[特に2,2−ビス(2−テトラヒドロフリル)−プロパンを含む物等]、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピぺリジノエタン等のエーテル類及び三級アミン類等を挙げることができる。また、カリウムtert−アミレート、カリウムtert−ブトキシド等のカリウム塩類、ナトリウムtert−アミレート等のナトリウム塩類も用いることができる。
これらのランダマイザーは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、リチウム化合物1モル当たり、好ましくは0.01〜1000モル当量の範囲で選択される。
この重合反応における温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましくは20〜130℃の範囲で選定される。重合反応は、発生圧力下で行うことができるが、通常は単量体を実質的に液相に保つに十分な圧力で操作することが望ましい。すなわち、圧力は重合される個々の物質や、用いる重合媒体及び重合温度にもよるが、所望ならばより高い圧力を用いることができ、このような圧力は重合反応に関して不活性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られる。
<変性剤>
本発明においては、上記のようにして得られた活性末端を有する共役ジエン系重合体の活性末端に、変性剤として、保護化一級アミン化合物を反応させることにより、一級アミン変性共役ジエン系重合体を製造することができる。上記保護化一級アミン化合物としては、保護化一級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物が好適である。
当該変性剤として用いられる保護化一級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物としては、例えばN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン及びN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン等を挙げることができ、好ましくは、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン又は1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタンである。
また、変性剤としては、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(ヘキサメチレンイミン−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(ヘキサメチレンイミン−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピロリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピロリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピペリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピペリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(イミダゾール−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(イミダゾール−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(4,5−ジヒドロイミダゾール−5−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(4,5−ジヒドロイミダゾール−5−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシランなどの保護化二級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミンなどのイミノ基を有するアルコキシシラン化合物;3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン、3−ジメチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン、3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン、3−ジエチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリエトキシ)シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリメトキシ)シラン、3−ジメチルアミノプロピル(ジエトキシ)メチルシラン、3−ジブチルアミノプロピル(トリエトキシ)シランなどのアミノ基を有するアルコキシシラン化合物なども挙げられる。
これらの変性剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上組み合わせて用いてもよい。またこの変性剤は部分縮合物であってもよい。
ここで、部分縮合物とは、変性剤のSiORの一部(全部ではない)が縮合によりSiOSi結合したものをいう。
前記変性剤による変性反応において、該変性剤の使用量は、好ましくは0.5〜200mmol/kg・共役ジエン系重合体である。同使用量は、さらに好ましくは1〜100mmol/kg・共役ジエン系重合体であり、特に好ましくは2〜50mmol/kg・共役ジエン系重合体である。ここで、共役ジエン系重合体とは、製造時又は製造後、添加される老化防止剤等の添加剤を含まないポリマーのみの質量を意味する。変性剤の使用量を前記範囲にすることによって、充填材、特にカーボンブラックの分散性に優れ、加硫後の耐破壊特性、低発熱性が改良される。
なお、前記変性剤の添加方法は、特に制限されず、一括して添加する方法、分割して添加する方法、あるいは、連続的に添加する方法等が挙げられるが、一括して添加する方法が好ましい。
また、変性剤は、重合開始末端や重合終了末端以外に重合体主鎖や側鎖のいずれに結合させることもできるが、重合体末端からエネルギー消失を抑制して低発熱性を改良しうる点から、重合開始末端あるいは重合終了末端に導入されていることが好ましい。
<縮合促進剤>
本発明では、前記した変性剤として用いる保護化一級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物が関与する縮合反応を促進するために、縮合促進剤を用いることが好ましい。
このような縮合促進剤としては、第三アミノ基を含有する化合物、又は周期律表(長周期型)の3族、4族、5族、12族、13族、14族及び15族のうちのいずれかの属する元素を一種以上含有する有機化合物を用いることができる。さらに縮合促進剤として、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)、アルミニウム(Al)、及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なく
とも一種以上の金属を含有する、アルコキシド、カルボン酸塩、又はアセチルアセトナート錯塩であることが好ましい。
ここで用いる縮合促進剤は、前記変性反応前に添加することもできるが、変性反応の途中及び又は終了後に変性反応系に添加することが好ましい。変性反応前に添加した場合、活性末端との直接反応が起こり、活性末端に保護された第一アミノ基を有するヒドロカルビロキシ基が導入されない場合がある。
縮合促進剤の添加時期としては、通常、変性反応開始5分〜5時間後、好ましくは変性反応開始15分〜1時間後である。
縮合促進剤としては、具体的には、テトラメトキシチタニウム、テトラエトキシチタニウム、テトラ−n−プロポキシチタニウム、テトライソプロポキシチタニウム、テトラ−n−ブトキシチタニウム、テトラ−n−ブトキシチタニウムオリゴマー、テトラ−sec−ブトキシチタニウム、テトラ−tert−ブトキシチタニウム、テトラ(2−エチルヘキシル)チタニウム、ビス(オクタンジオレート)ビス(2−エチルヘキシル)チタニウム、テトラ(オクタンジオレート)チタニウム、チタニウムラクテート、チタニウムジプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジブトキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムトリブトキシステアレート、チタニウムトリプロポキシステアレート、チタニウムエチルヘキシルジオレート、チタニウムトリプロポキシアセチルアセトネート、チタニウムジプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタニウムトリプロポキシエチルアセトアセテート、チタニウムプロポキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムトリブトキシアセチルアセトネート、チタニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、チタニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、チタニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムジアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ビス(2−エチルヘキサノエート)チタニウムオキサイド、ビス(ラウレート)チタニウムオキサイド、ビス(ナフテネート)チタニウムオキサイド、ビス(ステアレート)チタニウムオキサイド、ビス(オレエート)チタニウムオキサイド、ビス(リノレート)チタニウムオキサイド、テトラキス(2−エチルヘキサノエート)チタニウム、テトラキス(ラウレート)チタニウム、テトラキス(ナフテネート)チタニウム、テトラキス(ステアレート)チタニウム、テトラキス(オレエート)チタニウム、テトラキス(リノレート)チタニウム等のチタニウムを含む化合物を挙げることができる。
また、縮合促進剤としては、例えば、トリス(2−エチルヘキサノエート)ビスマス、トリス(ラウレート)ビスマス、トリス(ナフテネート)ビスマス、トリス(ステアレート)ビスマス、トリス(オレエート)ビスマス、トリス(リノレート)ビスマス、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウム、テトラ(2−エチルヘキシル)ジルコニウム、ジルコニウムトリブトキシステアレート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムジアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ビス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ラウレート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ナフテネート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ステアレート)ジルコニウムオキサイド、ビス(オレエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(リノレート)ジルコニウムオキサイド、テトラキス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウム、テトラキス(ラウレート)ジルコニウム、テトラキス(ナフテネート)ジルコニウム、テトラキス(ステアレート)ジルコニウム、テトラキス(オレエート)ジルコニウム、テトラキス(リノレート)ジルコニウム等を挙げることができる。
また、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリ(2−1エチルヘキシル)アルミニウム、アルミニウムジブトキシステアレート、アルミニウムジブトキシアセチルアセトネート、アルミニウムブトキシビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジブトキシエチルアセトアセテート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、トリス(2−エチルヘキサノエート)アルミニウム、トリス(ラウレート)アルミニウム、トリス(ナフテネート)アルミニウム、トリス(ステアレート)アルミニウム、トリス(オレエート)アルミニウム、トリス(リノレート)アルミニウム等を挙げることができる。
上述の縮合促進剤の内、チタン化合物が好ましく、チタン金属のアルコキシド、チタン金属のカルボン酸塩、又はチタン金属のアセチルアセトナート錯塩が特に好ましい。
この縮合促進剤の使用量としては、前記化合物のモル数が、反応系内に存在するヒドロカルビロキシ基総量に対するモル比として、0.1〜10となることが好ましく、0.5〜5が特に好ましい。縮合促進剤の使用量を前記範囲にすることによって縮合反応が効率よく進行する。
本発明における縮合反応は、上述の縮合促進剤と、水蒸気又は水の存在下で進行する。水蒸気の存在下の場合として、スチームストリッピングによる脱溶媒処理が挙げられ、スチームストリッピング中に縮合反応が進行する。
また、縮合反応を水溶液中で行ってもよく、縮合反応温度は85〜180℃が好ましく、さらに好ましくは100〜170℃、特に好ましくは110〜150℃である。
縮合反応時の温度を前記範囲にすることによって、縮合反応を効率よく進行完結することができ、得られる変性共役ジエン系重合体の経時変化によるポリマーの老化反応等による品質の低下等を抑えることができる。
なお、縮合反応時間は、通常、5分〜10時間、好ましくは15分〜5時間程
度である。縮合反応時間を前記範囲にすることによって縮合反応を円滑に完結することができる。
なお、縮合反応時の反応系の圧力は、通常、0.01〜20MPa、好ましくは0.05〜10MPaである。
縮合反応を水溶液中で行う場合の形式については特に制限はなく、バッチ式反応器を用いても、多段連続式反応器等の装置を用いて連続式で行ってもよい。また、この縮合反応と脱溶媒を同時に行っても良い。
本発明の変性共役ジエン系重合体の変性剤由来の一級アミノ基は、上述のように脱保護処理を行うことによって生成する。上述したスチームストリッピング等の水蒸気を用いる脱溶媒処理以外の脱保護処理の好適な具体例を以下に詳述する。
すなわち、一級アミノ基上の保護基を加水分解することによって遊離した一級アミノ基に変換する。これを脱溶媒処理することにより、一級アミノ基を有する変性共役ジエン系重合体を得ることができる。なお、該縮合処理を含む段階から、脱溶媒して乾燥ポリマーまでのいずれかの段階において必要に応じて変性剤由来の保護された一級アミノ基の脱保護処理を行うことができる。
<変性共役ジエン系重合体>
このようにして得られた変性共役ジエン系重合体はムーニー粘度(ML1+4,100℃)が、好ましくは10〜150、より好ましくは15〜100である。ムーニー粘度が10未満の場合は耐破壊特性を始めとするゴム物性が十分に得られず、150を超える場合は作業性が悪く配合剤とともに混練りすることが困難である。
また、前記変性共役ジエン系重合体を配合した本発明に係る未加硫ゴム組成物のムーニ−粘度(ML1+4,130℃)は、好ましくは10〜150、より好ましくは30〜100である。
本発明に係るゴム組成物に用いられる変性共役ジエン系重合体は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)、即ち分子量分布(Mw/Mn)が1〜3であることが好ましく、1.1〜2.7であることがより好ましい。
変性共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)を前記範囲内にすることで該変性共役ジエン系重量体をゴム組成物に配合しても、ゴム組成物の作業性を低下させることがなく、混練りが容易で、ゴム組成物の物性を十分に向上させることができる。
また、本発明に係るゴム組成物に用いられる変性共役ジエン系重合体は、数平均分子量(Mn)が100,000〜500,000であることが好ましく、150,000〜300,000であることがさらに好ましい。変性共役ジエン系重合体の数平均分子量を前記範囲内にすることによって加硫物の弾性率の低下、ヒステリシスロスの上昇を抑えて優れた耐破壊特性を得るとともに、該変性共役ジエン系重合体を含むゴム組成物の優れた混練作業性が得られる。
本発明に係るゴム組成物に用いられる変性共役ジエン系重合体は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<他のゴム成分>
(A)ゴム成分において、上記変性共役ジエン系重合体と併用されるゴム成分としては、天然ゴム及び他のジエン系合成ゴムが挙げられ、他のジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、スチレン−イソプレン共重合体(SIR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)及びこれらの混合物が挙げられる。また、他のジエン系合成ゴムの一部又は全てが多官能型変性剤、例えば四塩化スズのような変性剤を用いることにより分岐構造を有しているジエン系変性ゴムであることがより好ましい。
((B)カーボンブラック)
本発明に係るゴム組成物においては、(B)成分としてカーボンブラックを、前述の(A)ゴム成分100質量部に対して、55質量部以上の割合で用いることを要す。カーボンブラックの量が55質量部未満では充分な補強効果が発揮されず、得られるゴム組成物の加硫ゴム物性において、後で説明する100%伸張時弾性率(M100)が10MPa以上にならない場合がある。また、カーボンブラックの量が多すぎると、得られるゴム組成物の加硫ゴム物性において、後で説明する正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値が6.0以下にならない場合がある。したがって、当該カーボンブラックの好ましい量は55〜70質量部であり、より好ましくは60〜70質量部である。
当該カーボンブラックとしては、得られるゴム組成物の加硫ゴム物性が、上記の加硫ゴム物性を満たすためには、FEF級グレード、FF級グレード、HAF級グレード、ISAF級グレード及びSAF級グレードの中から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましく、特にFEF級グレードが好適である。
さらに、本発明に係るゴム組成物には、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを含有させることができる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、(A)ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10.0質量部が好ましく、さらに好ましくは1.0〜5.0質量部である。0.1質量部未満では加硫ゴムの破壊強度、耐摩耗性、低発熱性が低下するおそれがあり、10.0質量部を超えるとゴム弾性が失われる原因となる。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、DPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系、あるいはTOT(テトラキス(2−エチルへキシル)チウラムジスルフィド)等のチウラム系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、(A)ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、さらに好ましくは0.2〜3.0質量部である。
また、本発明に係るゴム組成物で使用できる軟化剤として用いるプロセス油としては、例えば、パラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、(A)ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、100質量部以下であれば加硫ゴムの引張強度、低発熱性(低燃費性)が悪化するのを抑制することができる。
さらに、本発明に係るゴム組成物で使用できる老化防止剤としては、例えば3C(N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、6C[N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン]、AW(6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、ジフェニルアミンとアセトンの高温縮合物等を挙げることができる。その使用量は、(A)ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5.0質量部が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3.0質量部である。
(ゴム組成物の加硫ゴム物性)
本発明に係るゴム組成物は、加硫ゴム物性として、100%伸張時弾性率(M100)が10MPa以上であることが好ましい。この弾性率(M100)が10MPa未満では、ランフラット走行時のタイヤの撓み保持が不充分となり、タイヤのランフラット走行耐久性が低下する。より好ましいM100は10.5MPa以上であり、その上限は特に制限はないが、通常13MPa程度である。
なお、上記100%伸張時弾性率(M100)は、下記の方法で測定した値である。
<100%伸張時弾性率(M100)の測定方法>
ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫処理して得られた厚さ2mmのスラブシートについて、JIS K 6251に基づき、100%伸張時弾性率を測定する。
また、上記加硫ゴム物性として、正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値[Σtanδ(28〜150℃)]が6.0以下であることが好ましい。このtanδのΣ値が6.0を超えると、ランフラット走行時のタイヤの発熱が大きく、タイヤのランフラット走行耐久性が低下する。Σtanδ(28〜150℃)の下限に特に制限はないが、通常5程度である。
なお、上記Σtanδ(28〜150℃)は、下記の方法で測定した値である。
<Σtanδ(28〜150℃)の測定方法>
ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫処理して得られた厚さ2mmのスラブシートから、幅5mm、長さ40mmのシートを切り出し、試料とした。この試料について、上島製作所社製スペクトロメーターを用い、チャック間距離10mm、初期歪200μm、動的歪1%、周波数52Hz、測定開始温度25〜200℃の測定条件にて正接損失tanδを測定し、図6に示すように、温度とtanδとの関係をグラフ化し、斜線部分の面積を求め、その値をΣtanδ(28〜150℃)とする。
(ゴム組成物の調製)
本発明に係るゴム組成物はバンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、図1における空気入りタイヤのサイド補強層7及び/又はビードフィラー9として用いられる。
(空気入りタイヤの作製)
本発明の空気入りタイヤは、上述のPEN繊維を含むコードをコーティングゴムで被覆してなる補強コード層8をベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に配設して、通常のランフラットタイヤの製造方法によって製造される。
さらに、本発明の優れた効果を得るためには、表1に記載する本発明に係るゴム組成物をサイド補強層7及び/又はビードフィラー9に用いることが好ましい。
なお、本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスを用いることができる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、通常走行時の転がり抵抗性と乗り心地を損なうことなく、ランフラット耐久性を向上させたものとなる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(コード/ゴム複合体)
第1表及び第2表に示す補強コード材質、コード構造、撚り係数、コード比重、弾性率及び熱収縮応力の繊維コードを、第1表及び第2表に示す打ち込み数で平行に配列しコーティングゴムで被覆して14種のコード/ゴム複合体を作製した。次に、該コード/ゴム複合体を図1に示す構造のタイヤの補強コード層8に用いると共に、第後述の第3表に示す実施配合例A〜D及び比較配合例Eの配合組成を有する5種のゴム組成物をサイド補強ゴム層7として用いサイズ215/45ZR17のサイド補強タイプのランフラットタイヤを試作した。
第1表に記載のタイヤについてはサイド補強ゴム層7として配合組成Eの組成物を用い、第2表に記載のタイヤにつては該表に示すように、配合組成A〜Eの組成物を用いた。なお、全ての試作タイヤのラジアルカーカス3にはセルロース系繊維のレーヨンを用いた。
なお、補強コード層8中のコードのタイヤ半径方向に対する角度は、第1表の通りであり、サイド補強ゴム層7の補強ゴムゲージは第3表の通りである。また、比較として、補強コード層8を有さない以外同じ構造のタイヤ(比較例1)を試作した。得られたタイヤの縦バネ及びランフラット耐久性を下記の評価方法にて測定した。
(1)縦バネ
230kPaの内圧を充填した供試タイヤの荷重−撓み曲線を測定し、得られた荷重−撓み曲線上のある荷重における接線の傾きを該荷重に対する縦バネ定数とし、比較例1のタイヤの縦バネ定数の値を100として指数表示した。指数値が大きい程、縦バネ定数が大きいことを示す。
(2)ランフラット耐久性
供試タイヤに内圧を充填することなく、荷重4.17kN、速度89km/h、温度38℃の環境下でドラム試験を行い、タイヤが故障に至るまでの走行距離を測定し、比較例1のタイヤの故障に至るまでの走行距離を100として指数表示した。指数値が大きい程、故障に至るまでの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れることを示す。
次にゴム組成物に用いられる一級アミン変性ポリブタジエンゴムを合成した。
なお、諸特性は下記の方法に従って測定した。
《未変性又は変性共役ジエン系重合体の物性》
<ミクロ構造の分析法>
赤外法(モレロ法)により、ビニル結合含有量(%)を測定した。
<数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)の測定>
GPC[東ソー製、HLC−8020]により検出器として屈折計を用いて測定し、単分散ポリスチレンを標準としたポリスチレン換算で示した。なお、カラムはGMHXL[東ソー製]で、溶離液はテトラヒドロフランである。
<一級アミノ基含有量(mmol/kg)の測定>
先ず、重合体をトルエンに溶解した後、大量のメタノール中で沈殿させることにより重合体に結合していないアミノ基含有化合物をゴムから分離した後、乾燥した。本処理を施した重合体を試料として、JIS K7237に記載された「全アミン価試験方法」により全アミノ基含有量を定量した。続けて、前記処理を施した重合体を試料として「アセチルアセトンブロックド法」により二級アミノ基及び三級アミノ基の含有量を定量した。試料を溶解させる溶媒には、o−ニトロトルエンを使用、アセチルアセトンを添加し、過塩素酢酸溶液で電位差滴定を行った。全アミノ基含有量から二級アミノ基及び三級アミノ基の含有量を引いて一級アミノ基含有量(mmol)を求め、分析に使用したポリマー質量で割ることにより重合体に結合した一級アミノ基含有量(mmol/kg)を求めた。
《ゴム組成物の加硫ゴム物性》
100%伸張弾性率(M100)及び正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値[Σtanδ(28〜150℃)]は、明細書本文に記載した方法に従って測定した。
製造例1 一級アミン変性ポリブタジエン
(1)ポリブタジエンの製造
窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロヘキサン1.4kg、1,3−ブタジエン250g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン(0.0285mmol)シクロヘキサン溶液として注入し、これに2.85mmolのn−ブチルリチウム(BuLi)を加えた後、攪拌装置を備えた50℃温水浴中で4.5時間重合を行なった。1,3−ブタジエンの反応転化率は、ほぼ100%であった。この重合体溶液を、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.3gを含むメタノール溶液に抜き取り重合を停止させた後、スチームストリッピングにより脱溶媒し、110℃のロールで乾燥して、ポリブタジエンを得た。得られたポリブタジエンについてミクロ構造(ビニル結合量)、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を測定した。その結果、ビニル結合量は14%、Mwは150、000、Mw/Mnは1.1であった。
(2)一級アミン変性ポリブタジエンの製造
上記(1)で得られた重合体溶液を、重合触媒を失活させることなく、温度50℃に保ち、一級アミノ基が保護されたN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1129mg(3.364mmol)を加えて、変性反応を15分間行った。最後に反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒及び保護された一級アミノ基の脱保護を行い、110℃に調温された熟ロールによりゴムを乾燥し、一級アミン変性ポリブタジエンを得た。得られた変性ポリブタジエンについてミクロ構造(ビニル結合量)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)及び第一アミノ基含有量を測定した。その結果、ビニル結合量は14%、Mwは150、000、Mw/Mnは1、2、一級アミノ基含有量は4.0mmol/kgであった。
製造例2 N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン変性ポリブタジエン
製造例1において、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1129mg(3.364mmol)をN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン3.364mmolに変更した以外は、製造例1と同様にして、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン変性ポリブタジエンを得た。
実施配合例A〜D及び比較配合例E
表3に示す配合A〜Eの配合組成を有する5種のゴム組成物を調製し、それぞれ加硫ゴム物性、すなわちM100及びΣtanδ(28〜150℃)を求めた。第3表にその結果を示す。
実施例1及び比較例1〜2
補強コード層8として第1表に示す補強コード構成を有する3種のコード/ゴム複合体とサイド補強ゴム層7に用いられるゴムとして第3表に示す配合例Eのゴム組成物を用いてタイヤサイズ215/45ZR17のサイド補強タイプのランフラットタイヤを試作し、通常走行時の縦バネ、ランフラット耐久性の試験を行った。評価結果を第1表に示す。
尚、比較例1には補強コード層8は配設されていない。
実施例2〜5及び比較例3〜6
補強コード層として第2表に示す補強コード構成を有する8種のコード/ゴム複合体とサイド補強ゴム層7に用いられるゴムとして第3表に示す配合例A〜Dのゴム組成物を用いてタイヤサイズ215/45ZR17のサイド補強タイプのランフラットタイヤを試作し、通常走行時の縦バネ、ランフラット耐久性の試験を行った。評価結果を第2表に示す。
尚、比較例1には補強コード層8は配設されていない。
Figure 2010201959
Figure 2010201959
Figure 2010201959
[注]
1)天然ゴム:TSR20
2)未変性ポリブタジエン:JSR社製BR01
3)一級アミン変性ポリブタジエン:製造例1で得られたもの
4)カーボンブラック:FEF(N550)、旭カーボン社製「旭#60」
5)プロセスオイル:アロマティックオイル、富士興産社製「アロマックス#3」
6)老化防止剤6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製「ノクラック6C」
7)加硫促進剤DZ:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、大内新興化学工業社製「ノクセラーDZ」
8)加硫促進剤TOT:テトラキス(2−エチルへキシル)チウラムジスルフィド、大内新興化学工業社製「ノクセラーTOT−N」
9)変性ポリブタジエン:製造例2で得られたもの
第1表〜第2表から明らかなように、サイド補強タイプのランフラットタイヤのベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に、PEN繊維を含むコードを用いた補強コード層を配設し、好ましくは加硫ゴム物性において、100%伸張時弾性率が10MPa以上であり、かつ正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値が6.0以下のゴム組成物を、タイヤのサイド補強ゴム層に用いることにより、通常走行時の乗り心地を損なうことなく、ランフラット耐久性を大幅向上することがわかる。
第1表はPEN繊維を含むコードを補強コード層に用いた場合の効果、第2表にはさらに、PEN繊維を含むコード層8と上記ゴム組成物をサイド補強ゴム層7と組み合わせた場合の効果を示す。
本発明の空気入りタイヤは、サイド補強タイプのランフラットタイヤのベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に、PEN繊維を含むコードを用いた補強コード層を配設し、好ましくは加硫ゴム物性において、100%伸張時弾性率が10MPa以上であり、かつ正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値が6.0以下のゴム組成物を、特にタイヤのサイド補強ゴム層及び/又はビードフィラーに用いることにより、通常走行時の転がり抵抗性と乗り心地を損なうことなく、ランフラット耐久性を大幅向上したタイヤを提供することができる。
1 ビード部
2 ビードコア
3 ラジアルカーカス
4 トレッド部
5 バットレス部
6 サイドウォール部
7 サイド補強ゴム層
8 補強コード層
9 ビードフィラー
10 ベルト
11A,11B ベルト補強層
12 リムガード
A ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域
B ビードコア近傍からビードフィラーまでの領域

Claims (20)

  1. 一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコア間にトロイド状に延在させた1枚以上のカーカスプライからなるラジアルカーカスと、該ラジアルカーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配設されたトレッド部と、該トレッド部の両端部に位置する一対のバットレス部と、該バットレス部と前記ビード部との間を連結する一対のサイドウォール部と、前記バットレス部から前記サイドウォール部にわたる前記ラジアルカーカスの内側に配設された一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層とを備えた空気入りタイヤにおいて、ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域A及びビードコア近傍からビードフィラーまでの領域Bの少なくとも一部に、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィラメント束を複数本撚り合わせた、PEN繊維を含むコードをコーティングゴムで被覆してなる補強コード層を配設したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト端からタイヤサイド部の最大幅部までの領域Aに、前記補強コード層を配設した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強コード層における前記PEN繊維コードのタイヤ半径方向に対する角度が0〜85°である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記PEN繊維を含むコードは、下記式(1):
    Nt = tanθ =0.001×N×(0.125×D/ρ)1/2 ・・・ (1)
    [式中、Nは撚り数(回/10cm)で、ρはコードの比重(g/cm3)で、Dはコードの総デシテックス数(dtex)である]で定義される撚り係数(Nt)が0.25以上である請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記補強コード層における前記PEN繊維を含むコードの打ち込み数が5〜60(本/50mm)である請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記PEN繊維を含むコードは、繊度が500〜2000dtexのPEN繊維からなるフィラメント束を少なくとも1本を用いると共に、全体として2本又は3本撚り合わせてなる請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記サイド補強ゴム及び/又はビードフィラーゴムとして(A)ゴム成分と、その100質量部に対し、(B)カーボンブラック55質量部以上を含み、かつ加硫ゴム物性において、100%伸張時弾性率(M100)が10MPa以上及び正接損失tanδの28℃〜150℃におけるΣ値が6.0以下であるゴム組成物を用いた請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  8. ゴム組成物において、(B)カーボンブラックが、FEF級グレード、FF級グレード、HAF級グレード、ISAF級グレード及びSAF級グレードの中から選ばれる少なくとも一種である請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. (B)カーボンブラックがFEF級グレードである請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. ゴム組成物において、(A)ゴム成分が、アミン変性共役ジエン系重合体を含むものである請求項8又は9に記載の空気入りタイヤ。
  11. アミン変性共役ジエン系重合体が、プロトン性アミン変性共役ジエン系重合体である請求項10に記載の空気入りタイヤ。
  12. アミン変性共役ジエン系重合体が、一級アミン変性共役ジエン系重合体である請求項10又は11に記載の空気入りタイヤ。
  13. 一級アミン変性共役ジエン系重合体が、共役ジエン系重合体の活性末端に、保護化一級アミン化合物を反応させて得られたものである請求項12に記載の空気入りタイヤ。
  14. 共役ジエン系重合体が、有機アルカリ金属化合物を開始剤とし、有機溶媒中で共役ジエン化合物単独、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをアニオン重合させて得られたものである請求項13に記載の空気入りタイヤ。
  15. 共役ジエン系重合体が、ポリブタジエンである請求項14に記載の空気入りタイヤ。
  16. 保護化一級アミン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシランである請求項13〜15のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  17. 保護化一級アミン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランである請求項13〜15のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  18. サイド補強ゴム層に、前記ゴム組成物を用いてなる請求項7〜17のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  19. ビードフィラーに、前記ゴム組成物を用いてなる請求項7〜17のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  20. サイド補強ゴム層及びビードフィラーに、前記ゴム組成物を用いてなる請求項7〜17のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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