JP2010200853A - コーティング粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の核粒子にコーティングする方法を改善し、乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を効率的に付着させることが可能であり、さらに、比較的小さい粒子にもコーティングが可能であるコーティング粒子を製造する方法を提供する。
【解決手段】核粒子に、下記Aの工程を複数回繰り返す操作を包含するコーティング粒子の製造方法。A:乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を付着させる工程。
【選択図】図1

Description

本発明は、コーティング粒子の製造方法に関する。具体的には、乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を効率よくコーティングすることができる方法に関する。
核粒子にコーティング剤をコーティングすることにより、胃溶性、腸溶性、徐放性、苦味マスキング、表面改質などの様々な機能性を付与した粒子が得られるため、コーティングを施したコーティング粒子を含む製剤が利用されている。コーティング剤を核粒子にコーティングする方法は大きく分けて湿式法と乾式法があるが、現在湿式法が広く用いられている。湿式法ではコーティング剤を溶解又は懸濁させた液を核粒子に噴霧した後、液体を蒸発させる方法が代表的である。コーティング方法としては、液体に水を用いる水系コーティング法、液体に有機溶媒を用いる有機溶媒系コーティング法及び水と有機溶媒の両方を用いる混合系コーティング法がある。しかし、水系コーティング法の場合には水の除去に多くのエネルギーが必要となることや、核粒子中に水によって分解する成分が含まれている場合には、水を用いた湿式法の使用が制限され、その対処法としては、水との接触を極力回避するために少量ずつ長時間かけてコーティングする必要があり、操作上問題が多い。また、コーティング剤の溶媒に有機溶媒を使用する場合の問題点としては、有機溶媒の除去が不完全な場合、有機溶媒が残存し、製品の品質基準に適合しないなどの問題がある。
一方、乾式法では、水や有機溶媒を使用しないため上記のような湿式法で見られる問題は発生しない。しかし、水や有機溶媒なしでコーティング組成物を核粒子にコーティングすることは、コーティング組成物が溶解せずに固形のまま直接コーティングするという点で技術上課題が多い。乾式の結合剤(乾式バインダー)等の添加剤の使用が試みられているものの、依然として核粒子の大きさ等の制限、コーティング剤の種類の制限及びコーティングの効率の悪さといった点で改善すべき点が多い。
特許文献1においては、コーティング基剤懸濁液に塩化ナトリウム等の電解質を混合して生じる凝集物から得られる粉末を乾式コーティングのコーティング剤として使用するとコーティングが容易で、また得られるコーティング製剤が薬物の溶出の制御が容易なものとなることが開示されている。具体的には、楕円式高速撹拌混合機を用いて乾式バインダーを2回に分けて添加後、同混合機を用いてコーティング用粉末を4回に分けて添加しコーティングを行った例が開示されている。しかし、乾式バインダーとコーティング剤を同時に投入し、コーティングする方法は開示されていない。
また、特許文献2においては、乾式バインダーを使用して二軸混練機にて乾式コーティングすることにより、大量に乾式コーティング製剤を製造できることが開示されている。具体的には、二軸混練機に供給して一括乾式コーティングした例が開示されているが、核粒子である結晶性セルロース球形顆粒以外の成分を同時に繰り返して添加する具体的な開示はない。
特開2006−206449号公報 特開2007−105705号公報
本発明は、従来の核粒子にコーティングする方法を改善し、乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を成分ごとに分けることなく同時に核粒子に付着させながら、効率的にコーティング粒子を製造する方法の提供を目的とする。さらには、比較的小さい粒子(例えば、平均粒子径が100μm以下)にもコーティングが可能な製造方法の提供も目的とする。
本発明者は、コーティング粒子の製造方法について鋭意検討を重ねた結果、核粒子に乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を付着させる工程を複数回繰り返すことにより、コーティング組成物の全量を一括添加してコーティングを行うよりも効率よく、また、比較的小さい粒子にもコーティングが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のコーティング粒子の製造方法及びコーティング粒子を提供するものである。
[1]核粒子に、下記Aの工程を複数回繰り返す操作を包含することを特徴とするコーティング粒子の製造方法。
A:乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を付着させる工程。
[2]Aの工程を2回〜20回繰り返す項1に記載の製造方法。
[3]コーティング粒子が活性成分を含む粒子である項1又は2に記載の製造方法。
[4]核粒子の平均粒子径が1μm〜2mmである項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
[5]コーティング剤の平均粒子径が0.1μm〜200μmである項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
[6]得られるコーティング粒子100重量%に対して、核粒子が30〜98重量%である項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
[7]Aの工程を5回〜15回繰り返す項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
[8]コーティング剤が、アクリル系高分子及びセルロース系高分子からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
[9]乾式バインダーが、ポリエチレングリコール類、有機脂肪酸類及び天然ワックスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
[10]コーティング粒子の平均粒子径が10μm〜3mmである項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
[11]核粒子に活性成分を含む項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
[12]核粒子が活性成分である項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
[13]コーティング剤に活性成分を含む項1〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
[14]核粒子の平均粒子径が5μm〜500μmである項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法。
[15]核粒子の平均粒子径が10μm〜200μmである項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法。
[16]得られるコーティング粒子100重量%に対して、核粒子が40〜95重量%である項1〜15のいずれか一項に記載の製造方法。
[17]Aの工程を、混合機又は乾式複合化装置を用いて行なう項1〜16のいずれか一項に記載の製造方法。
[18]Aの工程を、捏和式ミキサーを用いて行なう項1〜16のいずれか一項に記載の製造方法。
[19]Aの工程を、拡散式ミキサーを用いて行なう項1〜16のいずれか一項に記載の製造方法。
[20]コーティング組成物を付着させる工程時の装置内の内部温度が、乾式バインダーの融点より0.5〜5℃低い温度で行なわれる項1〜19のいずれか一項に記載の製造方法。
[21]コーティング剤の総量100重量%に対して、乾式バインダーの総量が1〜100重量%である項1〜20のいずれか一項に記載の製造方法。
[22]コーティング剤の総量100重量%に対して、乾式バインダーの総量が5〜50重量%である請求項1〜20のいずれか一項に記載の製造方法。
[23]項1〜22のいずれか一項に記載の製造方法によって得られたコーティング粒子。
本発明によれば、乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を効率的に付着させることができ、核粒子の比較的小さな粒子(例えば、平均粒子径が100μm以下)でも容易にコーティング粒子を製造できる。
加温回転ミキシング装置 本発明のコーティング粒子の製造に用いる簡易装置であり、フラスコ、回転装置及びウォーターバス(温浴)からなる。 コーティング粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)像1A:実施例1の画像(画像中の縮尺バーは、100μmを表す)1B:実施例1の画像(画像中の縮尺バーは、10μmを表す)2A:実施例2の画像(画像中の縮尺バーは、100μmを表す)2B:実施例2の画像(画像中の縮尺バーは、10μmを表す)3A:実施例4の画像(画像中の縮尺バーは、100μmを表す)3B:実施例4の画像(画像中の縮尺バーは、10μmを表す)4A:実施例5の画像(画像中の縮尺バーは、100μmを表す)4B:実施例5の画像(画像中の縮尺バーは、10μmを表す) コーティング粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)像5A:比較例1の画像(画像中の縮尺バーは、100μmを表す)5B:比較例1の画像(画像中の縮尺バーは、10μmを表す)6A:比較例3の画像(画像中の縮尺バーは、100μmを表す)6B:比較例3の画像(画像中の縮尺バーは、10μmを表す) コーティング粒子の溶出試験結果 試験例3における溶出液中の薬物濃度を分光光度計により285 nmで測定した際の溶出試験結果を示す。
本特許請求の範囲及び本明細書において「平均粒子径」は、例えば東日コンピュ−タアプリケーション社のレーザー散乱式粒子径測定装置(LDSA−2400A)、シンパテック(SYMPATEC)社のレーザー回折式粒度測定器[ヘロスアンドロドス(HELOS&RODOS)]、又は島津製作所のレーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−3000)で測定された値で表される。
本発明のコーティング粒子の製造方法は、乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を付着させる工程を複数回繰り返すことにより達成されるものである。この製造方法は、コーティング組成物を効率的に付着させることが可能で、比較的小さい粒子(例えば、平均粒子径が100μm以下)にもコーティングが可能であり、有用である。本発明で用いられる機器、乾式バインダー及びコーティング剤等は、従来の乾式コーティング法で使用できるものであれば、特に制限されない。また、水などの溶媒に不安定な活性成分に対しては、従来汎用されている湿式のコーティング方法を適用できなかったものが、本発明の方法ではコーティングが可能となる。本発明で得られるコーティング粒子は、医薬をはじめ、食品、農薬、飼料、化学などのコーティング粒子を扱う分野で利用可能であるが、本発明のコーティング粒子は医薬で使用することが最も好ましい。
核粒子は活性成分(例えば医薬であれば薬物)のみであっても、他の担体と活性成分の混合物であっても良いし、他の担体表面を活性成分で覆った粒子でも良いし、活性成分を一切含まない担体でも良い。核粒子に活性成分を含む場合、活性成分としては医薬の活性成分が好ましい。核粒子は操作中に型崩れを起こすものでなければ特に制限なく使用できる。核粒子は、その平均粒子径が1μm〜2mmのものが好ましく、5μm〜200μmのものがより好ましい。核粒子としては、例えば、丸剤、顆粒剤、散剤、薬物の単結晶、薬物粉末の凝集物、乳糖粒子、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム粒子、医薬の製剤領域ではコーティング核粒子として市販されている結晶セルロース(粒)、乳糖・結晶セルロース球状顆粒、D−マンニトール球形粒等が使用できる。該核粒子は、速放性製剤および放出持続型製剤(徐放性製剤)などの放出制御型製剤であってもよい。核粒子は適当な添加剤を含有していてよく、また、公知の方法にしたがって製造することができる。該添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、界面活性剤、徐放化剤、安定化剤、酸味料、香料、流動化剤などが挙げられる。これら添加剤は、医薬の製剤分野において適当な量が用いられる。
コーティング剤としては、コーティングが達成できる限り限定されないが、医薬分野で徐放性を目的として利用されるコーティング剤をはじめとし、通常用いられるコーティング剤が使用できる。コーティング剤に後述の活性成分及び/又は添加物を含めることもでき、活性成分、添加剤などを核粒子に含めるかコーティング剤に含めるかは製造する粒子の特性、用途などに応じて適宜選択すればよい。コーティング剤に活性成分を含む場合、活性成分としては医薬の活性成分が好ましい。コーティング剤としては、例えば、セルロース系高分子、アクリル系高分子、生体内分解性高分子、ポリビニル系高分子などを1種単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。上記の中で好ましいコーティング剤の例としては、セルロース系高分子及びアクリル系高分子が挙げられる。
セルロース系高分子としては、例えば、粉末のエチルセルロース(例えば、ダウケミカル社製 STDプレミアムFP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースなどが使用できる。好ましくはエチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートである。
アクリル系高分子としては、例えば、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE(E100、EPO)、メタアクリル酸−メチルメタアクリレートコポリマーL(L100、L100−55)、メタアクリル酸−メチルメタアクリレートコポリマーS(S100)、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRL(RL100、RLPO)アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS(RS100、RSPO)などのオイドラギットシリーズが挙げられるが好ましくは、オイドラギットEPO、L100、L100−55、S100、RLPO、RSPOである。
生体内分解性高分子としては、例えばL−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸、グリコール酸、ε−カプロラクトン、N−メチルピロリドンなどのホモポリマー、コポリマー又はこれらポリマーの混合物、ポリカプロラクタム、キチン、キトサンなどが使用できる。
ポリビニル系高分子としては、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(例えば三共社製AEA)、PVAコポリマー(日新化成)が挙げられる。なお、コーティング剤にタルク、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、軟質無水ケイ酸などの凝集防止剤を加えることができ、コーティング時の静電気付着を防止できる。
その他、コーティング剤として後述の活性成分及び/又は添加物を含めることもでき、該添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、界面活性剤、徐放化剤、安定化剤、酸味料、香料、流動化剤などが挙げられる。これら添加剤は、医薬の製剤分野において適当な量が用いられる。上記のコーティング剤は、通常その平均粒子径が0.1〜20μmのものが好ましく、0.1〜10μmのものがより好ましい。核粒子の平均粒子径に対する該コーティング剤の平均粒子径は、核粒子の平均粒子径を1とすると1/2〜1/100が好ましく、さらに好ましくは、1/3〜1/50が好ましい。
乾式バインダーは、有機脂肪酸(ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸など)、有機脂肪酸のエステル誘導体、高級アルコール(セチルアルコ−ル、ステアリルアルコールなど)、グリセリン脂肪酸エステル(グリセリルモノステアレートなど)、ポリエチレングリコール類(マクロゴール6000など)、天然ワックス(カルナバワックス、ライスワックスなど)などのワックス様物質の少なくとも1種または2種以上の混合物を使用することができる。上記の中でも好ましい乾式バインダーとしては、ポリエチレングリコール類、有機脂肪酸類及び天然ワックスが挙げられ、これらの中でもラウリン酸、ミリスチン酸、マクロゴール6000などは融点が44〜60℃程度であるため、製造時の温度管理が容易であるし、バインダー特性にも優れることから、さらに好ましい。乾式バインダーの粒子径は、その平均粒子径が0.1〜100μmのものが好ましく、0.1〜50μmのものがより好ましく、0.1〜20μmのものがより一層好ましい。
乾式バインダーの量は、特に限定されないが好ましくはコーティング剤の総量100重量%に対して、乾式バインダーの総量が1〜100重量%であり、より好ましくは5〜50重量%であり、より一層好ましくは5〜25重量%である。
本発明において、コーティング剤及び乾式バインダーは流動層式ジェットミル等により粉砕されたものが好ましい。例えば、ポケットジェット(栗本鐵工所製)やカウンタージェットミル(ホソカワミクロン社製)などの分級ロータ付き流動層式ジェットミルが使用できる。流動層式ジェットミルで粉砕されたコーティング剤及び乾式バインダーは、分級ロータ付き流動層式ジェットミルでは分級ロータの効果で粒度を制御し粉砕した粉砕物として得られる。
医薬の活性成分としては、疾患の治療や予防に供され、経口投与可能なものであれば特に限定されない。例えば、滋養強壮保健薬;解熱鎮痛消炎薬;抗精神病薬;催眠鎮静薬;鎮痙薬;中枢神経作用薬;脳代謝改善薬;脳循環改善薬;抗てんかん薬;交感神経興奮剤;健胃消化剤;抗潰瘍剤;消化管運動機能改善剤;制酸剤;鎮咳去痰剤;腸運動抑制薬;鎮吐剤;呼吸促進剤;気管支拡張剤;アレルギー用薬;抗ヒスタミン剤;強心剤;不整脈用剤;利尿剤;ACE阻害剤;Ca拮抗剤;AII拮抗薬;血管収縮剤;冠血管拡張剤;血管拡張薬;末梢血管拡張薬;高脂血症用剤;利胆剤;セフェム系抗生物質;経口抗菌薬;化学治療剤;スルフォニル尿素薬;αグルコシダーゼ阻害薬;インスリン抵抗性改善薬;速効性インスリン分泌促進剤;DPPIV阻害薬;糖尿病合併症治療薬;骨粗しょう症剤;抗リウマチ剤;骨格筋弛緩剤;アルカロイド系麻薬;サルファ剤;痛風治療剤;血液凝固阻止剤;抗悪性腫瘍剤等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類;D−マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、ブドウ糖、白糖、乳糖水和物等の糖・糖アルコール類;結晶セルロース、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム;カルボキシメチルスターチナトリウム;部分アルファー化デンプン、バレイショデンプン、コメデンプンなどのデンプン類;低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、結晶セルロース、アラビアゴム、アラビアゴム末、部分アルファー化デンプン、ゼラチン、カンテン、デキストリン、プルラン、ポビドン、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、硬化油、ポリエチレングリコール類等が挙げられる。ステアリン酸金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等が挙げられるが、滑沢剤の中でステアリン酸又はステアリン酸金属塩、特に、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。
着色剤としては、例えば、食用赤色3号、食用赤色2号、食用黄色5号、食用青色2号、食用青色1号などの食用色素、食用レーキ色素、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、褐色酸化鉄、黒酸化鉄、銅クロロフィル、銅クロロフィルナトリウム、リボフラビン、抹茶末等が挙げられる。pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ポリオキシエチレン(160)、ポリオキシプロピレン(30)グリコール硬化油等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、トコフェロール、ニコチン酸アミド、シクロデキストリン類等が挙げられる。流動化剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素などが挙げられる。
酸味料としては、例えばアスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。甘味剤としては、例えば、アスパルテーム、ネオテーム、アセスルファムカリウム、果糖、還元麦芽糖水アメ、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。香料としては、例えばメントール、ハッカ油、レモン油、バニリンなどが挙げられる。
本発明のコーティング粒子の製造で用いることのできる機器としては、製剤機械技術ハンドブック(製剤機械技術研究会 2000年9月10日初版第1刷 P.39〜P.59)及び微粒子工学大系 第1巻 基本技術(株式会社フジ・テクノシステム 2001年10月31日 初版第一刷 P.897〜P.983)に記載の機器を挙げることができる。具体的には、混合機のタイプとしては、拡散式ミキサー(容器回転式)、対流式ミキサー(機械攪拌式)、捏和式ミキサー及び気流式ミキサーに大きく分けることができる。拡散式ミキサーとしては、 W 型混合機、 V 型混合機、タンブラーブレンダー、ボーレコンテナーミキサー、カプセルロッキングミキサー等があり、後述する加温回転ミキシング装置もこのタイプに属する。対流式ミキサーとしては、 PX ミキサー、 SV ミキサー、ナウタミキサ、リボン混合機、レーディゲミキサー、パグミキサー、ゲーリッチフラックスミキサー等がある。捏和式ミキサーとしては、 KRC ニーダー、万能混合攪拌機、連続混練機、T.K.−ROSS INGミキサー、 T.K.ハイビスディスパーミックス、バーチカルミキサー、ヘンシェルミキサー等があり、後述する二軸混練機はこのタイプに属する。気流式ミキサーとしては、エアーブレンダー、フラッシュブレンダー、スピラコーター等がある。また、本発明のコーティング粒子の製造では、上記混合機以外にもいわゆる乾式複合化装置が使用可能であり、高速衝撃式のハイブリダイゼーションシステム、クリプトロン、圧縮せん断式のメカノフュージョンシステム、シーターコンポーザー、混合式のメカノミル、CFミルOMダイザー、ノビルタなどが挙げられる。
本発明のコーティング粒子の製造方法は、ニーダー(二軸混練機を用いたコーティング)又は加温回転ミキシング装置(温度を調整して加温)で行うことが好ましい。これら機器を連続して用いることで、さらに容易に乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を付着させることが可能であり、大量にコーティング組成物でコーティングされたコーティング粒子をも製造することができる。
加温回転ミキシング装置はコーティング剤と乾式バインダーを核粒子とともにフラスコへ投入し、ロータリーエバポレーターなどの回転装置に装着した後、所定温度のウォーターバス(温浴)中でフラスコを加温しながら回転させることでコーティングを行うものである(図1)。本発明における実施例においては、ロータリーエバポレーターは回転装置として用い、通常フラスコ内は減圧せずに常圧で用いるが、減圧して用いてもよい。コーティング操作温度の設定はウォーターバスの温度制御だけで調節可能であり、設定温度は適用する乾式バインダーの融点に応じて決定される。また、核粒子とコーティング組成物の混合状態はロータリーエバポレーターの回転速度を変化させることによって調節が可能であり、また、フラスコの大きさや形状によっても調整が可能である。
フラスコをウォーターバスに浸けて、十分な時間回転するため、フラスコ内の内部温度とウォーターバスの設定温度はほぼ一致する。そのウォーターバスの設定温度は、特に制限されないが、通常乾式バインダーの融点を上回らない近傍である。好ましくは融点より0.5〜10℃低い温度、さらに好ましくは0.5〜7℃低い温度である。また、ロータリーエバポレーターの回転数は特に制限されないが、通常10〜200回転/分、好ましくは10〜100回転/分である。原料の仕込み量は特に制限されず、使用されるフラスコのスケールや形状によって変化しうるが、例えば50mL容量のガラス製コニカルフラスコを使用した場合、好ましくは0.01〜30g、より好ましくは0.1〜10gである。
二軸混練機としては、特に限定されないが、一般的な二軸混練機が使用できる。例えば、特許第3590542号などに記載の二軸混練機が使用できる。また、連続式の二軸混練機は大量生産に有利である。特に好ましいのは二軸に互いに噛み合うスクリュー及びパドルが設けられ、二軸に設けられた該スクリュー及びパドルが原料供給口側から排出口側に向かって、スクリュー(供給スクリュー)、パドル、スクリュー(排出スクリュー)の順に設けられている混練機である。
混練時の温度は特に制限されないが、通常乾式バインダーの融点を上回らない近傍である。好ましくは融点より0.5〜10℃低い温度、さらに好ましくは0.5〜7℃低い温度である。また、1分あたりのパドル回転数は特に制限されないが、通常50〜300回転/分、好ましくは100〜300回転/分である。原料の供給速度は特に制限されず、混練機のスケールによって変化しうるが、KRC−S1の場合、通常1分あたり5g〜50g、好ましくは6〜40gである。
本発明のコーティング粒子の製造方法は、核粒子に対して乾式バインダーとコーティング剤を含有するコーティング組成物を混合しながら、核粒子にコーティング組成物を順次付着させることを特徴とする。原料における核粒子の含有量は特に制限されないが、通常30〜98重量%、好ましくは40〜95重量%である。また、核粒子にコーティング組成物を付着させるコーティング工程を複数回繰り返すが、繰り返し行うコーティング工程の全ての回において、乾式バインダーとコーティング剤の種類、分量などの組成を同一にすることもでき、また、コーティング工程の回ごとに組成を変化させることもできる。本発明の製造方法により得られるコーティング粒子の平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは10μm〜3mm、より好ましくは70〜600μmである。また、本発明の製造方法で得られたコーティング粒子に対し、さらに従来から用いられている湿式法又は乾式法によりコーティングを施してもよい。
以下、実施例等により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
下記原料を加温回転ミキシング装置に供給し、コーティング粒子を製造した。
〔原料〕
核粒子:アセトアミノフェン(山本化学工業社製;以下、APAPと称することがある)を分級し、粒子径が75〜106μmのものを使用した。APAPに対して5重量%の軽質無水ケイ酸(Aerosil#200、日本アエロジル社製)を加えて分級操作を行い、75〜106μmのフラクションを得た。
コーティング剤:アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS(オイドラギットRSPO、エボニックデグサ社製;以下、RSPOと称することがある)分級ロータ内設の流動層式ジェットミル(ポケットジェット;栗本鐵工所社製)で粉砕して得られた平均粒子径(レーザー散乱式粒子径測定装置LDSA−2400A;東日コンピュ−タアプリケーション社製)9.9μmの粒子を得た。
乾式バインダー:マクロゴール6000(PEG6000P、日本油脂社製;以下、PEGと称することがある)分級ロータ内設の流動層式ジェットミル(ポケットジェット;栗本鐵工所社製)で粉砕して得られた平均粒子径(レーザー散乱式粒子径測定装置LDSA−2400A;東日コンピュ−タアプリケーション社製)10μmの粒子を得た。
50mL容量のガラス製コニカルフラスコにAPAP2.00gを投入した。これにRSPO0.20gとPEG0.02gを投入し、ボルテックスミキサー(VORTEX−2 GENIE、Model G−560、Scientific Industries,Inc.,USA)によって室温で1分間攪拌混合し、次いでコニカルフラスコを55.0℃に設定したウォーターバスに浸して回転数77回転/分で10分間加温した後にウォーターバスから引き上げ、室温に戻った段階で回転操作を停止した。RSPOとPEG を投入する以降の操作を計5回繰り返し、APAPに対して50重量%のRSPO(1.00g)と、RSPOに対して10重量%のPEG(0.10g)を5回に分割して投入し、最終的にコーティング粒子(以下、APAP/RSPO+PEGと称することがある)を得た。
実施例2:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
実施例1と同様にして、RSPOとPEG を投入する以降の操作を計10回繰り返し、APAPに対して100重量%のRSPO(2.00g)と、RSPOに対して10重量%のPEG(0.20g)を10回に分割して投入し、APAP/RSPO+PEGを製造した。
実施例3:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
実施例1と同様にして、RSPOとPEG を投入する以降の操作を計15回繰り返し、APAPに対して150重量%のRSPO(3.00g)と、RSPOに対して10重量%のPEG(0.30g)を15回に分割して投入し、APAP/RSPO+PEGを製造した。
実施例4:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
加温回転ミキシング装置のウォーターバスを52.5℃に設定した以外については実施例1と同様にして、APAP/RSPO+PEGを製造した。
実施例5:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
加温回転ミキシング装置のウォーターバスを52.5℃に設定した以外については実施例2と同様にして、APAP/RSPO+PEGを製造した。
比較例1:乾式バインダー及びコーティング剤による一括コーティング
50mL容量のガラス製コニカルフラスコへ実施例1で使用したAPAP 2.00g、RSPO 1.00g及びPEG 0.10gを投入した。これをラボスケールのボルテックスミキサー(VORTEX−2 GENIE、Model G−560、Scientific Industries,Inc.,USA)によって室温で1分間攪拌混合し、次いで加温回転ミキシング装置にてコニカルフラスコを55.0℃に設定したウォーターバスに浸して回転数77回転/分で30分間加温した後にウォーターバスから引き上げ、室温に戻った段階で回転操作を停止して、APAP/RSPO+PEGを製造した。
比較例2:乾式バインダー及びコーティング剤による一括コーティング
APAP 2.00g、RSPO 2.00g及びPEG 1.00gとし、比較例1と同様にして、APAP/RSPO+PEGを製造した。
比較例3:乾式バインダー及びコーティング剤による一括コーティング
加温回転ミキシング装置のウォーターバスを52.5℃に設定した以外については比較例1と同様にして、APAP/RSPO+PEGを製造した。
比較例4:乾式バインダー及びコーティング剤による一括コーティング
加温回転ミキシング装置のウォーターバスを52.5℃に設定した以外については比較例2と同様にして、APAP/RSPO+PEGを製造した。
試験例1
実施例1〜5及び比較例1〜4のコーティング粒子の製造方法によって得られたAPAP/RSPO+PEGについて、RSPO+PEGコーティング率(コーティング組成物のコーティング比率)を評価した。シーブ前のAPAP/RSPO+PEG量を測定した後、53μmの篩いとエアージェットシーブ(200LS、ホソカワミクロン社製)により1分処理して未付着のRSPOとPEGを除去(シーブ)し、シーブ後のAPAP/RSPO+PEG量を測定した。RSPO+PEGコーティング率は、両者の比(シーブ後のAPAP/RSPO+PEG量−仕込みAPAP量)/(シーブ前のAPAP/RSPO+PEG量−仕込みAPAP量)より算出した。分析結果を表1に示した。
Figure 2010200853
比較例1〜4はRSPO+PEGコーティング率が22.5〜50.9%であったのに対して、実施例1〜5のコーティング率は74.0〜94.3%であり、いずれも効率よくコーティング粒子が製造できていた。
試験例2
実施例1、実施例2、実施例4、実施例5、比較例1及び比較例3のコーティング方法によって得られたコーティング粒子について、走査型電子顕微鏡(SEM)で粒子表面を観察した結果を図2及び図3にそれぞれ示す。いずれの実施例のコーティング粒子においても、粒子表面にコーティング剤の被覆層が形成されていることが確認された。また、コーティング粒子は凝集を起こすことなく被覆されていることが確認された。比較例1及び3のコーティング粒子においては、均一にコーティングされていない部分が見られ、また、実施例のコーティング粒子と比較してコーティング量が少なく、また、小さな粒子が多い。
試験例3
加温回転ミキシング装置により得られたコーティング粒子の製剤学的有用性を検証するために以下の試験を実施した。
実施例2で得たAPAP/RSPO+PEGに、2重量%の軽質無水ケイ酸(Aerosil#200、日本アエロジル社製)をポリ袋中手で振り混ぜて混合した後、通気式乾燥機内にて70℃で2、4及び8時間加熱(キュアリング)した。付着防止のため、加熱終了後にサンプルをポリ袋中で、手で振り冷却した。その後、63μmの篩いを備えたエアージェットシーブ(200LS、ホソカワミクロン社製)で処理して軽質無水ケイ酸を除いた。得られた製剤、キュアリング前のAPAP/RSPO+PEGならびに比較としてAPAPを、日本薬局方15局第2法(パドル法、100rpm)の溶出試験に供した。溶出試験液には精製水900mLを使用した。溶出試験液にAPAPとして100mg相当量のコーティング粒子を投入し、所定時間ごとに溶出液5mLをサンプリングした後、等量の溶出試験液を補充した。溶出液中の薬物濃度は分光光度計により285nmで測定した。溶出試験結果を図4に示した。キュアリング時間が増加するに伴ってAPAPの溶出速度が減少した。このことから、キュアリング時間の変更によって溶出速度を制御可能であることが示された。
実施例6:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
実施例1で用いたAPAP、RSPOと、下記原料を加温回転ミキシング装置に供給し、コーティング粒子を製造した。
〔原料〕
乾式バインダー:ステアリン酸(日本油脂社製;以下、SAと称することがある)分級ロータ内設の流動層式ジェットミル(ポケットジェットJr.;栗本鐵工所社製)で粉砕して得られた平均粒子径(レーザー散乱式粒子径測定装置;LDSA−2400A、東日コンピュ−タアプリケーション)6.4μmの微粒子。
50mL容量のガラス製コニカルフラスコへAPAP 2.00gを投入した。これにRSPO 0.20gとSA 0.02gを投入し、ラボスケールのボルテックスミキサー(VORTEX−2 GENIE、Model G−560、Scientific Industries,Inc.,USA)によって室温で1分間攪拌混合し、次いでコニカルフラスコを62.5℃に設定したウォーターバスに浸して回転数77回転/分で10分間加温した後にウォーターバスから引き上げ、室温に戻った段階で回転操作を停止した。RSPOとSA を投入する以降の操作を計10回繰り返し、APAPに対して100重量%のRSPO(2.00g)と、RSPOに対して10重量%のSA(0.20g)を10回に分割して投入し、最終的にコーティング粒子(以下、APAP/RSPO+SAと称することがある)を得た。
試験例4
試験例1と同様にして、実施例6のコーティング操作によって得られたAPAP/RSPO+SAについて、RSPO+SAコーティング率を評価した。分析結果を表2に示した。
Figure 2010200853
実施例7:乾式バインダー及びコーティング剤による分割コーティング
二軸混練機として二軸連続式混練機(KRC−S1;栗本鐵工所社製)を用いて、下記原料を二軸混練機に供給して、コーティング粒子を製造した。
〔原料〕
核粒子:アセトアミノフェン(山本化学工業社製;以下、APAPと称することがある)を分級し、粒子径が75〜106μmのものを使用した。分級操作は、静電気発生が著しいAPAPに対して5重量%の軽質無水ケイ酸(Aerosil#200、日本アエロジル社製)を加えて分級操作を行ない、75〜106μmのフラクションを得た。
コーティング剤:アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS(オイドラギットRSPO、エボニックデグサ社製;以下、RSPOと称することがある)分級ロータ内設の流動層式ジェットミル(カウンタージェットミル100 AFG;ホソカワミクロン社製)で粉砕して得られた平均粒子径(レーザー散乱式粒子径測定装置LDSA−2400A;東日コンピュ−タアプリケーション社製)5.5μmの粒子を得た。
乾式バインダー:マクロゴール6000(PEG6000P、日本油脂社製;以下、PEGと称することがある)流動層式ジェットミル(スパイラルジェットミル100AS;ホソカワミクロン社製)で粉砕して得られた平均粒子径(レーザー散乱式粒子径測定装置LDSA−2400A;東日コンピュ−タアプリケーション社製)11.2μmの粒子を得た。
二軸混練機を用いて、APAP 50gに対して、RSPO 25g(5gずつを5回に分割)及びPEG 3.75g(0.75gずつを5回に分割)を順次付着させた。すなわち、最初にAPAP 50g、RSPO 5g及びPEG 0.75gをビニール袋内にて3分間混合し、10g/分の供給速度で二軸混練機に供給した。二軸混練機の設定温度は55.0℃、パドル回転数200回転/分とし、5.5分間の連続運転をして、コーティング粒子を得た。次いで、得られたコーティング粒子に対して、RSPO 5g及びPEG 0.75gをビニール袋内にて3分間混合し、10g/分の供給速度で二軸混練機に供給した。二軸混練機の設定温度は55.0℃、パドル回転数200回転/分とし、5.5分間の連続運転をして、コーティング粒子を得た。この操作をさらに3回(合計5回)繰り返し行い、最終的にAPAPに対して50重量%のRSPOと7.5重量%のPEGを含むコーティング粒子を得た。
比較例5:乾式バインダー及びコーティング剤による一括コーティング
実施例6で用いたAPAP 50g、RSPO 25g、PEG 3.75gをビニール袋内にて3分間混合し、10g/分の供給速度で二軸混練機に供給した。二軸混練機の設定温度は55.0℃、パドル回転数200回転/分とし、約8分間の連続運転をして、コーティング粒子を得た。
試験例5
実施例7及び比較例5のコーティング操作によって得られたAPAP/RSPO+PEGについて、RSPO+PEGコーティング率を評価した。RSPO+PEGコーティング率は、まず53μmの篩いとエアージェットシーブ(200LS、ホソカワミクロン社製)により1分間処理して未付着のRSPOとPEGを除去し、シーブ後APAP/RSPO+PEG量を求めた。また、APAP理論量は、得られたAPAP/RSPO+PEGの63.5重量%、すなわち、得られたAPAP/RSPO+PEGにおいてRSPOが APAPに対して 50重量%であり、PEG がRSPOに対して 15重量%であるとして求めた。コーティング率は、(シーブ後APAP/RSPO+PEG量−APAP理論量)/(得られたAPAP/RSPO+PEG量−APAP理論量)より算出した。比較例5のRSPO+PEGコーティング率に対して、実施例7のコーティング率は約3.0倍であり、効率よくコーティング粒子が製造できていた。
本発明は医薬をはじめ、食品、農薬、飼料、化学などのコーティング粒子を扱う分野で利用可能である。乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を効率よく付着させることができるコーティング粒子の製造方法であって、さらに、従来のコーティング方法では製造が困難であった比較的小さい核粒子に対してもコーティング可能なコーティング粒子の製造方法を提供することができる。

Claims (14)

  1. 核粒子に、下記Aの工程を複数回繰り返す操作を包含することを特徴とするコーティング粒子の製造方法。
    A:乾式バインダーとコーティング剤を含むコーティング組成物を付着させる工程。
  2. Aの工程を2回〜20回繰り返す請求項1に記載の製造方法。
  3. コーティング粒子が活性成分を含む粒子である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 核粒子の平均粒子径が1μm〜2mmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. コーティング剤の平均粒子径が0.1μm〜200μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 得られるコーティング粒子100重量%に対して、核粒子が30〜98重量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. Aの工程を5回〜15回繰り返す請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. コーティング剤が、アクリル系高分子及びセルロース系高分子からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 乾式バインダーが、ポリエチレングリコール類、有機脂肪酸類及び天然ワックスからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. コーティング粒子の平均粒子径が10μm〜3mmである請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 核粒子に活性成分を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 核粒子が活性成分である請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. コーティング剤に活性成分を含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法によって得られたコーティング粒子。
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