JP2010200794A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像領域9が高磁場であっても、コイル2a、3aのたわみ変形を抑制することができる磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【解決手段】コイル2a、3aが巻かれ、長円又は略長円形状の巻枠4aと、巻枠4aにおける長径上の離間した2点に設けられる2本の連結柱5と、巻枠4aにその2点間を通る直線と平行な方向に設けられたリブ12、13とを有する。コイル2a、3aと巻枠4aは、平面視で直線部17を含むレーストラック形状になっており、リブ12、13は巻枠4aの直線部17に設けられ、リブ12、13の長さは直線部17の長さ以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置に関する。
MRI装置では、検査者から被検者へのアクセスを容易にし、被検者の閉塞感を低減するために、オープン型MRI装置が提案されている。オープン型MRI装置では、撮像領域を挟むように上下一対の磁極を対向配置することで、被検者が仰臥し検査者からアクセスするための十分なガントリーギャップを確保している。そして、さらに、被検者へのアクセスを容易にし、被検者の閉塞感を低減するために、上下一対の磁極を長円形状にすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、オープン型MRI装置では、より鮮明な検査画像を得るために撮像領域の高磁場化が進められている。高磁場化すると、上下一対の磁極に引力として作用する電磁力が増加するため、上下一対の磁極のお互いの相対位置の変位を抑制するために、上下一対の磁極を形成するコイルを収める上下一対の巻枠の間に2本の連結柱を直接接続することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−078988号公報 特開2008−124400号公報
今後一層、撮像領域の高磁場化が進むと、上下一対のコイルに引力として作用する電磁力は、コイルの各部分に作用するため、連結柱が直下に配置されていないコイルの部分では、巻枠と共にコイルがたわむように変形してしまうと考えられる。コイルが変形すると撮像領域の磁場均一度が低下して検査画像の解像度が劣化すると考えられる。また、コイルが変形するのでクエンチが発生しやすくなると考えられる。
また、撮像領域を高磁場化すると、連結柱にコイルから作用する電磁力も大きくなり、この増大した電磁力に対抗してコイルを支持するために、連結柱を太くしなければならない。連結柱を太くすると、撮像領域9の内部から、連結柱5に遮られることなく、外界を見ることができる角度範囲(見込み角θ)を狭めてしまい、検査者から被検者へのアクセスの容易性を低下させ、被検者の閉塞感を大きくしてしまう。連結柱が太くなっても、検査者から被検者へのアクセスの容易性を確保し、被検者の閉塞感を低く維持するために、特許文献1で提案されているように、コイルを長円形状にすることが考えられる。コイルの長円形状の長軸の両端部それぞれに連結柱を配置すれば、2本の連結柱の間隔を離すことができ、前記見込み角θを大きくできるので、検査者から被検者へのアクセスを容易にし、被検者の閉塞感を低減することができる。しかし、2本の連結柱の間隔を離すと、コイルと巻枠がたわみ変形しやすくなると考えられる。この変形によっても、前記同様、撮像領域の磁場均一度が低下して検査画像の解像度が劣化し、また、クエンチが発生しやすくなると考えられる。
そこで、本発明の課題は、撮像領域が高磁場であっても、コイルのたわみ変形を抑制することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
前記課題を達成するために、本発明は、コイルが巻かれ、長円又は略長円形状の上下1対の巻枠と、前記巻枠における長径上の離間した2点に設けられる2本の連結柱を有する磁気共鳴イメージング装置において、前記巻枠に前記2点間を通る直線と平行な方向にリブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、撮像領域が高磁場であっても、コイルのたわみ変形を抑制することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の斜視図である。 上下一対の巻枠の内の上側の巻枠の上面図である。 図2のA−A方向の矢視断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の斜視図である。 上下一対の巻枠の内の上側の巻枠の上面図である。 図5のB−B方向の矢視断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置のYZ平面で切断した断面図であり、Y軸とZ軸の位置座標が正の範囲を表示している。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング(MRI)装置1の斜視図を示す。このMRI装置1では、撮像領域9の中に原点を有するXYZ座標系を設定している。そして、Yが正の範囲のY軸Z軸平面と、Xが正の範囲のZ軸X軸平面で、MRI装置1を切断した断面を記載している。
第1の実施形態の磁気共鳴イメージング(MRI)装置1は、オープン型MRI装置であり、撮像領域9を挟むように上下一対の磁極を対向配置することで、被検者が仰臥し検査者からアクセスするための十分なガントリーギャップを確保している。この上下一対の磁極は、撮像領域9の上下に対向配置された1対のメインコイル2a、2bと、メインコイル2a、2bに沿って配置された上下1対のシールドコイル3a、3bとで構成されている。
上下一対のメインコイル2a、2bと上下一対のシールドコイル3a、3bは、上下1対の巻枠4a、4bに巻かれている。上下一対の上側のメインコイル2aと、上下一対の上側のシールドコイル3aは、上下1対の上側の巻枠4aに巻かれている。上下一対の下側のメインコイル2bと、上下一対の下側のシールドコイル3bは、上下1対の下側の巻枠4bに巻かれている。上下一対のメインコイル2a、2bに対して、上下一対のシールドコイル3a、3bは、撮像領域9から、Z軸方向により離れる位置に配置され、また、X軸、y軸方向にもより離れる位置に配置されている。このため、これらの巻かれる巻枠4a、4bは、メインコイル2a、2bが巻かれている領域と、シールドコイル3a、3bが巻かれている領域との間に段部が形成されている。
連結柱5は、上下一対の巻枠4a、4bの間に設けられ、上下1対の巻枠4a、4bそれぞれに連結して、上下1対の巻枠4a、4bを互いに離して保持している。
冷却容器8は、上下一対のメインコイル2a、2bと、上下一対のシールドコイル3a、3bと、上下一対の巻枠4a、4bと、連結柱5とを、液体ヘリウム(He)のような冷媒と共に収納して、冷却することができる。これにより、上下一対のメインコイル2a、2bと、上下一対のシールドコイル3a、3bに、超電導コイルを使用することができる。
真空容器6は、冷却容器8を収納し、真空容器6と冷却容器8との間を真空に保持することができる。冷却容器8を外気(外部)から断熱することができ、冷却容器8を低温に保持することができる。
遮蔽部材7は、冷却容器8と真空容器6と間の真空の空間に設けられ、真空容器6から冷却容器8への輻射熱を低減することができ、冷却容器8を低温に保持することができる。真空容器6と遮蔽部材7によれば、外界からの熱侵入量を低減することにより、冷媒である液体ヘリウムの消費量を低減し、運転コストを削減することができる。
真空容器6には、複数のシムコイル11が収納されている。シムコイル11は、傾斜磁場コイル10a、10bの近傍に、撮像領域9を挟んで上下に対向配置されている。各シムコイル11の起磁力を調整することにより、撮像領域9の磁場均一度を向上させることができる。
また、傾斜磁場コイル10a、10bが、撮像領域9を挟んで上下に対向配置されている。傾斜磁場コイル10a、10bは、撮像領域9に傾斜磁場を発生させ、撮像領域9に位置情報を付与することができる。この位置情報に基づいて、被検体の検査画像が作成される。
真空容器6は、平面(上面)視する(Z軸の正方向から負方向を見る)と、陸上競技のトラック競技が行われるトラックのようないわゆるレーストラック形状(略長円形状)になっている。この真空容器6に収納される遮蔽部材7、冷却容器8、巻枠4a、4b、メインコイル2a、2b、シールドコイル3a、3bも、平面視で透視すると、レーストラック形状になっている。レーストラック形状の真空容器6において、Y軸方向の幅(径)が最も大きくなっている。同様に、レーストラック形状の遮蔽部材7、冷却容器8、巻枠4a、4b、メインコイル2a、2b、シールドコイル3a、3bも、Y軸方向の幅(径)が最も大きくなっている。特に、巻枠4a、4bにおいては、巻枠4a、4b上の、このY軸方向の幅(径)が最も大きくなる地点に、連結柱5が連結されている。
図2に、上下一対の上側の巻枠4aの上面図を示す。なお、冷却容器8の配置位置も点線で示している。冷却容器8、巻枠4a、メインコイル2a、シールドコイル3aが、平面視で、レーストラック形状になっている。これらのレーストラック形状は、直線部17を有し、2つの半円形状で直線部17を挟んだ形状になっている。
このレーストラック形状においては、直線部17に平行な線対称軸(いわゆる長軸であり、具体的にはY軸方向)の幅(径)が最も大きくなっており、冷却容器8、巻枠4a、メインコイル2a、シールドコイル3a上のそれぞれのこの幅の両端部の離間した2点において、冷却容器8等のそれぞれの上の2点間距離が最大になっている。特に、このY軸方向の幅(径)が最も大きくなっている巻枠4a上の離間した2点の両端部において、2点間距離が最大になっている。そして、巻枠4a上のこの2点の両端部それぞれに、連結柱5が1本ずつ配置されている。このため、2本の連結柱5の間隔を、離すことができるので、撮像領域9の内部のXYZ座標の原点から、連結柱5に遮られることなく、外界を見ることができる角度範囲(見込み角θ)を大きくすることができる。このため、検査者から被検者へのアクセスを容易にし、被検者の閉塞感を低減することができる。逆に、見込み角θを同じくしたまま、冷却容器8、巻枠4a、メインコイル2aやシールドコイル3a等を、円形状からレーストラック形状に変形すれば、それらの要する設置面積を小さくすることができるので、MRI装置1の設置面積を小さくすることができる。
なお、上下一対の下側の巻枠4bの底面図は、図2と同様に描ける。ただし、この場合、符号2a、3a、4aがそれぞれ、2b、3b、4bに変更されることになる。2本の連結柱で、巻枠4a、4bそれぞれの2点間距離が最も大きくなる2点に連結することにより、上下1対の巻枠4a、4bを互いに離して支持している。
また、巻枠4aには、リブ12と、リブ13が設けられている。リブ12は巻枠4aの段部の上面に設けられ、リブ13は巻枠4aの下面に設けられている。リブ12とリブ13は、巻枠4a上に、2本の連結柱5を通る直線の方向(Y軸方向)と平行な方向に設けられている。リブ12とリブ13は、巻枠4aの直線部17に設けられている。リブ12とリブ13の長さは、直線部17の長さ以上に設定されている。図示は省略するが、巻枠4b(図1参照)にも、リブ12と、リブ13が設けられている。巻枠4bとこれに設けられたリブ12とリブ13の形状や相互の位置関係は、前記した巻枠4aとこれに設けられたリブ12とリブ13の形状や相互の位置関係と、X軸Y軸平面を対称面として面対称の関係になっている。
図3に、図2のA−A方向の矢視断面図を示す。巻枠4aに、リブ12とリブ13が設けられることにより、巻枠4aだけでの断面二次モーメントより、巻枠4aとリブ12とリブ13とからなる構造体の断面二次モーメントを大きくすることができる。この構造体の断面が、略H型をしており、H型鋼の断面二次モーメントが大きいのと同様の原理で、この構造体でも、大きな断面二次モーメントを得ることができる。巻枠4aとリブ12とリブ13とからなる構造体は、両端部を2本の連結柱5で支えられた梁であるとみなせる。通常の梁では、主に重力が作用するが、この構造体では、作用する重力よりはるかに大きい大きさの電磁力による力が作用する。電磁力による力はZ軸方向の負の方向に作用し、曲げモーメントもZ軸方向の負の方向に作用する。これにより、構造体は、Z軸方向の負の方向に凸に、たわみ変形しようとするが、リブ12ではこのたわみ変形に応じて作用する圧縮力の反作用としての引っ張り力を巻枠4aに作用させることができるので、そのたわみ変形を抑制することができる。一方、リブ13ではそのたわみ変形に応じて作用する引っ張り力の反作用としての圧縮力を巻枠4aに作用させることができるので、リブ13でもリブ12と同様に、そのたわみ変形を抑制することができる。たわみ変形を抑制できれば、撮像領域9の磁場均一度を高められ、検査画像の解像度が向上できる。また、巻枠4aに巻きつけられたメインコイル2aとシールドコイル3aのたわみ変形も抑制できるので、メインコイル2aとシールドコイル3aの作用する応力を低減でき、健全性を高め、クエンチを発生しにくくすることができる。
なお、リブ12とリブ13のどちらか一方を省いても、巻枠4aだけでの断面二次モーメントより、断面二次モーメントを大きくできるので、どちらか一方でもたわみ変形の量が許容値である場合には他方を省くことができる。
(第2の実施形態)
図4に、本発明の第2の実施形態に係るMRI(磁気共鳴イメージング)装置1の斜視図を示す。第2の実施形態のMRI装置1が、第1の実施形態のMRI装置1と異なる点は、真空容器6を、平面(上面)視すると、第1の実施形態ではレーストラック形状であるのに対し、第2の実施形態では長円形状になっている点である。これに伴い、この真空容器6に収納される遮蔽部材7、冷却容器8、巻枠4a、4b、メインコイル2a、2b、シールドコイル3a、3bも、平面視で透視すると、長円形状になっている。長円形状の真空容器6において、Y軸方向の幅が、長径に一致し最も大きくなっている。同様に、長円形状の遮蔽部材7、冷却容器8、巻枠4a、4b、メインコイル2a、2b、シールドコイル3a、3bも、Y軸方向の幅が、長径に一致し最も大きくなっている。特に、巻枠4a、4bにおいては、巻枠4a、4b上の、長径の両端部に連結柱5が連結されている。
図5に、上下一対の巻枠の内の上側の巻枠4aの上面図を示す。なお、冷却容器8の配置位置も点線で示している。冷却容器8、巻枠4a、メインコイル2a、シールドコイル3aが、平面視で、長円形状になっている。これらの長円形状では、Y軸方向に長径が設けられ、X軸方向に短径が設けられている。特に、巻枠4aの内周の長円形状では、Y軸方向に長径DLが設けられ、X軸方向に長径DLより短い短径DSが設けられている。
巻枠4a上においては、長径の両端部において、2点間距離が最大になり、この両端部それぞれに、連結柱5が1本ずつ配置されている。このため、2本の連結柱5の間隔を、離すことができ、見込み角θを大きくすることができる。このため、検査者から被検者へのアクセスを容易にし、被検者の閉塞感を低減することができ、逆に、見込み角θを同じくしたまま、巻枠4a等を、円形状から長円形状に変形すれば、MRI装置1の設置面積を小さくすることができる。
なお、メインコイル2aとシールドコイル3a等では、線材が複数ターン巻かれており、ターン毎の線材が近接して配置され束になっている。そして、メインコイル2aとシールドコイル3a等に通電し、いわゆる電磁力を発生させると、ターン毎の線材間に斥力(フープ力)が作用し、メインコイル2aとシールドコイル3a等としては膨らむように変形する。この変形により、メインコイル2aとシールドコイル3a等に応力が作用するので、クエンチが発生しやすくなり、健全性が低下する。このフープ力による膨張を抑制するために、巻枠4aにメインコイル2aとシールドコイル3a等を巻く際に、予め、巻線張力をかけて巻きつけることが行われる。巻線張力によって、メインコイル2aとシールドコイル3a等を巻枠4aに押し付ける力は、曲率半径が小さいほど大きくできると考えられる。このため、曲率半径の小さくなる長径の両端部付近では、短径の両端部付近より、フープ力による膨張を抑制することができ、クエンチを発生しにくくし、健全性を向上できる。この現象は、第1の実施形態のメインコイル2aとシールドコイル3a等がレーストラック形状の場合も生じ、直線部17(図2参照)は曲率半径が無限大であると考えられるので、それよりも曲率半径が小さくなる半円部において、巻線張力によってメインコイル2aとシールドコイル3a等を巻枠4aに押し付ける力を、直線部17より大きくできる。このため、半円部では、直線部17より、フープ力による膨張を抑制することができ、クエンチを発生しにくくし、健全性を向上できる。
また、巻枠4aには、リブ12と、リブ13が設けられている。リブ12は巻枠4aの段部の上面に設けられ、リブ13は巻枠4aの下面に設けられている。リブ12とリブ13は、巻枠4a上に、2本の連結柱5を通る直線の方向(Y軸方向と平行な長径方向)と平行な方向に設けられている。リブ12とリブ13の長さは、巻枠4aの内周の長円形状の長径DLと短径DSの長さの差(DL−DS)以上の長さに設定されている。なお、図示は省略するが、巻枠4b(図4参照)にも、リブ12と、リブ13が設けられている。巻枠4bとこれに設けられたリブ12とリブ13の形状や相互の位置関係は、前記した巻枠4aとこれに設けられたリブ12とリブ13の形状や相互の位置関係と、X軸Y軸平面を対称面として面対称の関係になっている。
図6に、図5のB−B方向の矢視断面図を示す。第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の断面形状を有する、巻枠4aとリブ12とリブ13とからなる構造体が構成されているので、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図7に、本発明の第3の実施形態に係るMRI装置のYZ平面で切断した断面図を示す。Y軸とZ軸の位置座標がともに正の範囲を表示し、他の範囲は省略しているが、他の範囲は、Y軸とZ軸の位置座標がともに正の範囲に対して対象構造になっている。
第3の実施形態のMRI装置が、第1及び第2の実施形態のMRI装置1と異なる点は、シムコイル11に替えて、補正鉄を設けている点である。補正鉄として、シムトレイ14と、磁性体15、16とが設けられている。シムトレイ14は、撮像領域9を挟んで上下に対向配置されている。シムトレイ14は、撮像領域9と傾斜磁場コイル10aの間に配置されている。シムトレイ14上に、シム鉄片を配置することで、撮像領域9の磁場均一度を向上させることができる。
磁性体15、16も、撮像領域9を挟んで上下に対向配置されている。磁性体15、16は、真空容器6内に配置されている。磁性体15は、傾斜磁場コイル10aの上方(Z軸方向の正方向の撮像領域9から傾斜磁場コイル10aより離れる方向)に配置され、磁性体16は、円板状の傾斜磁場コイル10aの半径方向(Y軸方向)の外側に配置されている。磁性体15は、撮像領域9の側に複数個(図7では2つ)の円筒状の突起部15aを有している。突起部15aの位置及び磁性体16の位置を調整することにより、撮像領域9の磁場均一度を向上させることができる。
第3の実施形態によれば、シムコイル11とそれらに付随する電源設備を省くことができるので、MRI装置の製造コスト及び運転コストを低減することができる。又、磁性体15、16の重量により、傾斜磁場コイル10aで生じる変動磁場による振動数と、MRI装置の固有振動数とをずらすことができる。
1 磁気共鳴イメージング装置
2a、2b メインコイル
3a、3b シールドコイル
4a、4b 巻枠
5 連結柱
6 真空容器
7 遮蔽部材
8 冷却容器
9 撮像領域
10a、10b 傾斜磁場コイル
11 シムコイル
12、13 リブ
14 シムトレイ
15、16 磁性体
15a 突起部

Claims (7)

  1. 撮像領域の上下に対向配置された1対のメインコイルと、
    前記メインコイルの上下方向外側、径方向外側に配置された上下1対のシールドコイルと、
    前記メインコイルと前記シールドコイルが巻かれ、長円又は略長円形状の上下1対の巻枠と、
    前記巻枠における長径上の離間した2点に設けられ、前記上下1対の巻枠それぞれに連結して前記上下1対の巻枠を互いに離して保持する2本の連結柱と、
    前記巻枠に前記2点間を通る直線と平行な方向に設けられたリブとを有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記メインコイル、前記シールドコイルと前記巻枠は、平面視で直線部を含むレーストラック形状になっており、
    前記リブは、前記巻枠の前記直線部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記リブの長さは、前記直線部の長さ以上であることを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記メインコイル、前記シールドコイルと前記巻枠は、平面視で前記2点間を通る直線が長軸に一致する長円形状になっており、
    前記リブは、前記巻枠の前記長軸の方向に前記巻枠の前記長円形状の長軸と短軸の長さの差以上の長さを有することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記上下一対のメインコイル、前記上下一対のシールドコイル、前記上下一対の巻枠、前記2本の連結柱と前記リブを収納して冷却可能な冷却容器と、
    前記冷却容器を収納し、前記冷却容器との間を真空に保持可能な真空容器と、
    外部からの輻射熱を低減するために前記冷却容器と前記真空容器と間に設けられた遮蔽部材とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記撮像領域の磁場均一度を調整するためのシムコイルを前記撮像領域を挟んで上下に対向配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記撮像領域の磁場均一度を調整するための補正鉄を前記撮像領域を挟んで上下に対向配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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