JP2010194608A - エアバッグ用インフレータハウジングの製造方法およびエアバッグ用インフレータハウジング - Google Patents
エアバッグ用インフレータハウジングの製造方法およびエアバッグ用インフレータハウジング Download PDFInfo
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Abstract
【課題】加工が容易で精度を出しやすいエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法およびエアバッグ用インフレータハウジングを提供する。
【解決手段】ハウジング1の製造方法は、少なくとも一端が閉塞されているハウジング1の製造方法において、両端が開口しているパイプ3の一端の外周径rを異なる絞り金型によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端のパイプ3の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分の先端部分を切除する過程、および/または押圧し合う部分を円筒部材の長さ方向に押圧する過程を経て一端を閉塞の状態としている。
【選択図】図4
【解決手段】ハウジング1の製造方法は、少なくとも一端が閉塞されているハウジング1の製造方法において、両端が開口しているパイプ3の一端の外周径rを異なる絞り金型によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端のパイプ3の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分の先端部分を切除する過程、および/または押圧し合う部分を円筒部材の長さ方向に押圧する過程を経て一端を閉塞の状態としている。
【選択図】図4
Description
本発明は、エアバッグ用インフレータハウジングの製造方法およびエアバッグ用インフレータハウジングに関する。
エアバッグ用インフレータハウジングは、内部で発生する高圧力に耐えるものではなくてはならないため、高張力鋼板を使用し、製造に当たっては高度な技術が必要とされている。
本出願人は、過去に特許文献1記載の技術および特許文献2記載の技術を提案した。すなわち、特許文献1記載のエアバッグ用インフレータハウジングは、全体形状を高張力鋼板から深絞り加工により形成された継ぎ目無しの底付き筒状部材とし、筒状部材の底部を側面に比べ、肉厚を厚くする。その一方、開口側の側面を、他の側面部分より硬度を高くしたり、側面を開口側に行くに従い硬度を高くしたりしている。また、筒状部材の側面の肉厚を、開口側は一定とし、その一定部分から奥側を内径が徐々に小さくなるテーパー状にし徐々に肉厚を厚くしたりしている。また、特許文献2には、パイプ状のものの一端をかしめ封口板で開口部を塞ぐものが開示されている。
特許文献1に記載されているエアバッグ用インフレータハウジングは、上述のように、深絞り加工を行って製造されている。エアバッグ用インフレータハウジングには、種々の長さや形状のものが存在し、今後も長さや形状の変更がなされると考えられる。ところが深絞り加工では、筒状部材の長さが変わっただけでも別個の金型を準備しなくてはならない。金型の製作には日数と多大なコストが必要となる。また、深絞り加工によるエアバッグ用インフレータハウジングの製造では、板状のものを底の深い容器状のものに変更するため、大幅な形状変更が必要となり手間がかかる。
また、特許文献2に記載されているパイプ状のものの一端をかしめる工法の場合、封口板という別部材が必要となり、その封口板の精度管理も必要となる。
そこで、本発明の目的は、加工が容易で精度を出しやすいエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法およびエアバッグ用インフレータハウジングを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明のエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法は、少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、両端が開口している円筒部材の一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分の先端部分を切除する過程を経て、その後に押圧し合う部分を、金型を用いて円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て一端を閉塞の状態とする。
上記目的を達成するため、本発明のエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法は、少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、両端が開口している円筒部材の一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分を、金型を用いて円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て一端を閉塞の状態とする。
ここで、一端の外周径を小さくする際には、円筒部材の一端の外周面を、小さくしようとする目的の外周径と、その外周径以上のR値を有する曲面形状のくびれ部を備える外周面へと変形させることが好ましい。
また、一端の外周径を複数回に分けて小さくする加工を行う際には、1回当たりの加工にて外周径を直前の値の70%から95%の範囲とすることが好ましい。
上記目的を達成するため、本発明のエアバッグ用インフレータハウジングは、少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングにおいて、両端が開口している円筒部材の一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分の先端部分を切除する過程を経た後に押圧し合う部分を、金型を用いて円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て閉塞の状態とされ、その閉塞されている部分の肉厚が、円筒部材の側面部分の肉厚よりも大きい。
上記目的を達成するため、本発明のエアバッグ用インフレータハウジングは、少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングにおいて、両端が開口している円筒部材の一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分を、金型を用いて円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て閉塞の状態とされ、その閉塞されている部分の肉厚が、円筒部材の側面部分の肉厚よりも大きい。
ここで、閉塞されている部分の加圧後のヘリウムリーク試験結果が、1×10−8Pa・m3/s以下であることが好ましい。
上記目的を達成するため、本発明のエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法は、少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、両端が開口している円筒部材の一端の外周径を異なるパンチによって複数回に分けて徐々に小さくし、一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分の先端部分を切除する過程、および/または押圧し合う部分を円筒部材の長さ方向に押圧する過程を経て一端を閉塞の状態とする。
ここで、一端の外周径を小さくする際には、円筒部材の一端の外周面の曲面形状を、小さくしようとする外周径以上のR値を有する曲面形状に変形させることが好ましい。
また、一端の外周径を複数回に分けて小さくする加工を行う際には、1回当たりの加工にて外周径を直前の値の70%から95%の範囲とすることが好ましい。
上記目的を達成するため、本発明のエアバッグ用インフレータハウジングは、少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングにおいて、両端が開口している円筒部材の一端の外周径を異なるパンチによって複数回に分けて徐々に小さくし、一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧し合う部分の先端部分を切除する過程、および/または押圧し合う部分を円筒部材の長さ方向に押圧する過程を経て閉塞の状態とされ、その閉塞されている部分の肉厚が、円筒部材の側面部分の肉厚よりも大きい。
ここで、閉塞されている部分の加圧後のヘリウムリーク試験結果が、1×10−8Pa・m3/s以下であることが好ましい。
本発明では、加工が容易で精度を出しやすいエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法およびエアバッグ用インフレータハウジングを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る運転席前方のエアバッグ、カーテンシールドエアバッグ等のエアバッグ用インフレータハウジング(以下、「ハウジング」と略記する。)の製造方法およびハウジングの構成について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、 本発明の第1の実施の形態に係るハウジング1の縦断面を示している。このハウジング1は、いわゆるハイテンション材からなり外周の直径が24.6mm、肉厚T1が1.6mmのパイプ(円筒部材)の一方の開口部を半球面状にクロージング加工して得られる。クロージング加工によって形成される閉塞部2の中心の厚みT2は、円筒部1aの厚みT1よりも厚い2.0mmである。閉塞部2は、円筒部1aの厚みT1から中心に向かうに従い徐々に厚くなり、中心が最も厚いT2となる。閉塞部2の外周の半径R1は、12.3mmとされている。なお、半径R1の中心M1は、ハウジング1の軸方向の中心線が閉塞部2と円筒部1aとの境となる平面L1と交差する点となる。
図1は、 本発明の第1の実施の形態に係るハウジング1の縦断面を示している。このハウジング1は、いわゆるハイテンション材からなり外周の直径が24.6mm、肉厚T1が1.6mmのパイプ(円筒部材)の一方の開口部を半球面状にクロージング加工して得られる。クロージング加工によって形成される閉塞部2の中心の厚みT2は、円筒部1aの厚みT1よりも厚い2.0mmである。閉塞部2は、円筒部1aの厚みT1から中心に向かうに従い徐々に厚くなり、中心が最も厚いT2となる。閉塞部2の外周の半径R1は、12.3mmとされている。なお、半径R1の中心M1は、ハウジング1の軸方向の中心線が閉塞部2と円筒部1aとの境となる平面L1と交差する点となる。
図2は、ハウジング1を図1の矢印A方向から見た図である。ハウジング1の閉塞部2の外周面の中心には中心点2aが現われ、その中心点2aを囲む複数の円形の囲み線2bが現われている。図3は、ハウジング1を図1の矢印B方向から見た図である。閉塞部2の内部の内周面の中心には上述の中心点2aにつながる中心点2cが現われている。中心点2a,2cや囲み線2bがなぜ現れるかについては後述する。
ここで、ハイテンション材(高張力鋼板)とは、引張強度が270N/mm2以上のものを言うが、ここでは300N/mm2以上のものを言うこととする。この実施の形態では、自動車構造用熱間圧延鋼板で高張力帯鋼であるSAPH590(引張強度が590N/mm2)を使用している。
クロージング加工は、パイプの一方の開口部を絞り加工する絞り加工と、絞り加工を経て生じた無駄な部分を切除する切除加工と、その切除部分を押圧する押圧加工からなる。図4は、パイプ3の一方の開口部に対して絞り加工を施していく様子を示す図である。パイプ3の外周面4が10回に分けて徐々に外周径を小さくするように絞り加工されている。
1回目の絞り加工を経た状態のパイプ3Aの外周面4Aの形状について説明する。1回目の絞り加工によって、パイプ3Aの、絞り加工された部分である外周面4Aの外周径(以下、「外周径r」という。)は、18.5mmとなっている。すなわち、1回目の絞り加工後の外周径rは、1回目の絞り加工前の外周の直径である24.6mmの75.2%となっている。また、パイプ3Aのくびれ部5Aのうち半径R1の曲面部に続く部分の曲面形状のR値(R値とは、曲面半径をいう)は、パイプ3Aの外周径rと同様に18.5mmとなっている。図4に示すように、くびれ部5Aは、略S字状の曲面形状を有し、円筒部1aに続く部分が半径R1の球面状となり、その球面状の部分に続く部分が反対方向である外側に曲げられた形状となっている。
図5には、1回目の絞り加工に用いられる円柱状の絞り金型(パンチ)11Aの断面図を示している。未加工のパイプ3のうち絞り金型11Aに挿入しない部分をクリンプし(図示省略)、プレス装置(図示省略)によってこの絞り金型11を矢印方向に移動させる。そして、パイプ3の開口部が絞り金型11Aの内壁12に突き当たると、1回目の絞り加工後のパイプ3Aが出来上がる。
絞り金型11Aのうち、パイプ3を絞る絞り部13の曲面挿入側部13aのR値は、半径R1とおなじ12.3mmで、曲面奥側部13bのR値は、パイプ3Aの外周径rと同様に18.5mmである。この曲面挿入側部13aと曲面奥側部13bの形状は、パイプ3Aのくびれ部5Aと同様となる。曲面挿入側部13aのさらに先端側は、直径24.6mmの円形孔を有する先端側部14が配置され、曲面奥側部13bのさらに奥には、直径18.5mmの円形孔を有する奥側部15が配置されている。奥側部15には、金型11Aの使用時の空気抜き用の貫通孔16が円柱状の金型11Aの中心に、かつ軸方向に設けられている。
図4には、2回目から10回目の絞り加工後のパイプ3B〜3Kの外周面4B〜4Kを示している。絞り金型11Bによるパイプ3Aからパイプ3Bへの2回目の絞り加工、絞り金型11Cによるパイプ3Bからパイプ3Cへの3回目の絞り加工、絞り金型11Dによるパイプ3Cからパイプ3Dへの4回目の絞り加工、絞り金型11Eによるパイプ3Dからパイプ3Eへの5回目の絞り加工、絞り金型11Fによるパイプ3Eからパイプ3Fへの6回目の絞り加工、絞り金型11Gによるパイプ3Fからパイプ3Gへの7回目の絞り加工、絞り金型11Hによるパイプ3Gからパイプ3Hへの8回目の絞り加工、絞り金型11Jによるパイプ3Hからパイプ3Jへの9回目の絞り加工、および絞り金型11Kによるパイプ3Jからパイプ3Kへの10回目の絞り加工は、1回目の絞り加工と同様に行う。
たとえば、各絞り加工後のくびれ部5A〜5Kのうち外側にくびれている部分および曲面奥側部13bのR値は、その加工の際のパイプ3A〜3Kの外周径rと同じ値とする。曲面奥側部13bのR値をその都度変更するため、金型11A〜11K(以下、総称するときは「金型11」という)は、各絞り加工で形状の異なるもの(図示省略)を用いる。
図6は、パイプ3の外周の直径およびパイプ3A〜3Kの外周径rと、各加工前後の外周径rの変化率と、絞り加工後のパイプと、使用金型を示す図である。なお、図6では、パイプ3の外周の直径を「外周径」の欄に記載している。図6に示す例では、外周径は、直前の外周径に対し75.2〜85.7%とし、14.3〜24.8%の範囲で縮小している。また、第2回目以降は80.0から85.7%とし、80〜86%の範囲内に納められている。
図7には、10回の絞り加工が終了した後に行う、パイプ3Kのくびれ部5Kの整形加工に用いる金型11Lの断面図を示している。この金型11Lのうち、金型11Aの曲面奥側部13bに相当する部分は無くなり、尖り部22となり、曲面挿入側部13aのみが残る形状となっている。パイプ3Kのうち金型11Lに挿入しない部分をクリンプし(図示省略)、プレス装置(図示省略)によってこの金型11Lを矢印方向に移動させる。そして、パイプ3Kの外周径rが4mmである押圧し合う部分となる突出部分Pが金型11Lの孔部23に挿入される。なお、この孔部23は、上述した奥側部15に囲まれた部分である。
この挿入と共に、突出部分Pの付け根(R値が4mmの部分)に尖り部22が突き当たる。すると、 R値が4mmの部分が変形して曲面形状でなくなり、突出部分Pが押圧部26となる。そして、突出部分P以外の絞り加工部分が球面状であるパイプ3L(図6、図8参照)が得られる。なお、貫通孔16の直径を4mmとしたときは、孔部23は貫通孔16と同じ直径となる結果、貫通孔16とは区別できない形状となる。
図8は、パイプ3Kのくびれ部5Kの整形加工が終了した状態のパイプ3Lの縦断面図である。パイプ3の外周径rが24.6mm、肉厚T1が1.6mmであるから、パイプ3Lの円筒部1aの金属部分の横断面の面積は115.6平方ミリメートルである。それに対してパイプ3Lの外周径rは4mmであるから、突出部分Pの横断面の面積は12.6平方ミリメートルである。このため、理論的には第4回目の絞り加工から円筒部材の内周面同士が押圧状態となる。したがって、パイプ3の先端側の肉は、突出部分Pの長さを大きくすることに使われ、また閉塞部2の厚さを厚くすることに使われる。また、図8に示すように、パイプ3Lの突出部分Pの内周面は互いに押圧し合っており、その部分を閉塞している。また、金型11Aおよび金型11Aとほぼ同じ金型による計10回の絞り加工によって、横断面の面積115.6平方ミリメートルは、徐々に小さくされていく。この結果、余剰分となる金属はパイプ3Lの絞り加工部分の肉厚を大きくすること等に使われる。このようにして、閉塞部2の厚みは円筒部1aの厚みT1が中心に向かうに従がい徐々に大きくなり、中心で最も厚いT2となる。
図8に示すパイプ3Lの上側に突出した押圧部26を、点線に沿って切削(切除)し、残部を円錐形状に加工する。その後、残りの突出部分Pを有する押圧部26を備えるパイプ3Lを図9に示す金型11Mと、パイプ3Lの内側に入れる直径24.6mmの円柱状でかつ先端が内周部に沿う半球面状とされた金型(受けダイ、図示省略)とで両側からパンチする(押圧加工)。この結果、パイプ3Lがパイプ3M、すなわち図1に示すハウジング1となり、ハウジング1の製造過程が終了する。なお、金型11の先端側部14の最先端部分は、パイプ3,3A〜3Mを入りやすくするための、先端に行くほど内径が大きくなる曲面状とされている。
ハウジング1は、パイプ3の内周面同士が押圧した部分に微小な点状の痕跡である中心点2a,2cを有している。また、最後の加工である押圧部26を平面化する加工において、押圧部26の痕跡が囲み線2bのうち最も小さい囲み線2bとして残る。また、各加工の際の先端側部14と曲面挿入側部13aとの境界部の痕跡の一部が他の囲み線2bとして残る。なお、金型11Lを使用する際、パイプ3Lをはさみ込む相手方の金型を使用せずに金型11Mのみで押圧部31を平面化または球面化しても良い。また、突出部分Pを点線ではなく一点鎖線に沿って切除するようにしても良い。この場合、金型11Mでの整形加工が不要となる。また、閉塞部2の表面を研磨したり、絞り加工の回数を多くすると、囲み線2bが目立たなくなり、または消失する。
(第2の実施の形態)
図10は、 本発明の第2の実施の形態に係るハウジング31の縦断面を示している。このハウジング31は、第1の実施の形態におけるハウジング1と同じハイテンション材からなり外周の直径が24.6mm、肉厚T3が1.6mmのパイプ(円筒部材)の一方の開口部を平面状にクロージング加工して得られる。クロージング加工によって形成される閉塞部32の中心の厚みT4は、円筒部31aの厚みT3よりも厚い2.0mmである。閉塞部32は、中心部の厚みが最も厚いT4となる。
図10は、 本発明の第2の実施の形態に係るハウジング31の縦断面を示している。このハウジング31は、第1の実施の形態におけるハウジング1と同じハイテンション材からなり外周の直径が24.6mm、肉厚T3が1.6mmのパイプ(円筒部材)の一方の開口部を平面状にクロージング加工して得られる。クロージング加工によって形成される閉塞部32の中心の厚みT4は、円筒部31aの厚みT3よりも厚い2.0mmである。閉塞部32は、中心部の厚みが最も厚いT4となる。
クロージング加工は、第1の実施の形態と同様にパイプの一方の開口部を絞り加工する絞り加工と、絞り加工を経て生じた無駄な部分を切除する切除加工と、その切除部分を押圧する押圧加工からなる。図11は、パイプ33の一方の開口部に対して絞り加工を施していく様子を示す図である。パイプ33の外周面34が9回に分けて徐々に外周径を小さくするように絞り加工されている。
1回目の絞り加工を経た状態のパイプ33Aの外周面34Aの形状について説明する。1回目の絞り加工によって、パイプ33Aの、絞り加工された部分である外周面34Aの外周径rは、18.5mmとなっている。すなわち、1回目の絞り加工後の外周径rは、1回目の絞り加工前の外周の直径である24.6mmの75.2%となっている。また、パイプ33Aのくびれ部35Aのうち開口側(図11では上側)に近い曲面形状のR値は、パイプ33Aの外周径rと同様に18.75mmとなっている。図11に示すように、くびれ部35Aは、第1の実施の形態に係るパイプ3Aと同様に略S字状の曲面形状を有している。
図12には、1回目の絞り加工に用いられる円柱状の絞り金型(パンチ)41Aの断面図を示している。未加工のパイプ33のうち絞り金型41Aに挿入しない部分をクリンプし(図示省略)、プレス装置(図示省略)によってこの絞り金型41を矢印方向に移動させる。そして、パイプ33の開口部が絞り金型41の内壁42に突き当たると、1回目の絞り加工後のパイプ33Aが出来上がる。
絞り金型41Aのうち、パイプ33を絞る絞り部43の挿入側部43aは直線状で、その入口はパイプ33の外周径rと同様に24.6mmで、挿入側部43aに続く曲面奥側部43bのR値は、パイプ33Aの外周径rと同様に18.5mmである。また、先端側部44の内径は、パイプ33の外周径rと同様に24.6mmで、奥側部45の内径は、パイプ33Aの絞られた部分の外周径rと同様に18.5mmである。なお、挿入側部43aを直線状ではなく曲面状としても良い。その場合は、挿入部分43aのR値は、ハウジング31の閉塞部32の曲面外周の半径R2と同じとするのが好ましい。この半径R2の中心M2は、図10に示すように円筒部31aと閉塞部32の境となる平面L2と閉塞部32aと曲面部32bとの境となる面L3との交差点となる。
図11には、2回目から10回目の絞り加工後のパイプ33B〜33Jの外周面34B〜34Jを示している。絞り金型41Bによるパイプ33Aからパイプ33Bへの2回目の絞り加工、絞り金型41Cによるパイプ33Bからパイプ33Cへの3回目の絞り加工、絞り金型41Dによるパイプ33Cからパイプ33Dへの4回目の絞り加工、絞り金型41Eによるパイプ33Dからパイプ33Eへの5回目の絞り加工、絞り金型41Fによるパイプ33Eからパイプ33Fへの6回目の絞り加工、絞り金型41Gによるパイプ33Fからパイプ33Gへの7回目の絞り加工、絞り金型41Hによるパイプ33Gからパイプ33Hへの8回目の絞り加工、および絞り金型41Jによるパイプ33Hからパイプ33Jへの9回目の絞り加工は、1回目の絞り加工と同様に行う。
たとえば、各絞り加工後のくびれ部35A〜35Jのうち外側にくびれている部分および曲面奥側部43bのR値は、その加工の際のパイプ33A〜33Jのくびれた部分の外周径rと同じ値とする。曲面奥側部43bのR値をその都度変更するため、金型41A〜41J(以下、総称するときは「金型41」という)は、各絞り加工で形状の異なるもの(図示省略)を用いる。
図13は、パイプ33の外周の直径およびパイプ33A〜33Jの外周径rと、各加工前後の外周径rの変化率と、絞り加工後のパイプと、使用金型を示す図である。なお、図13では、パイプ33の外周の直径を「外周径」の欄に記載している。図13に示す例では、変形率は75.2〜85.8%としている。また、第2回目以降は80.0から85.8%とし、80〜86%の範囲内に納められている。
図14には、9回の絞り加工が終了した後に行う、パイプ33Jのくびれ部35Jの整形加工に用いる金型41Kの断面図を示している。この金型41Kのうち、金型41Aの曲面奥側部43bに相当する部分は無くなり、R値が0.03mmの曲がり部52となり、曲面形状をした挿入側部43aのみが残る形状となっている。パイプ33Jのうち金型41Kに挿入しない部分をクリンプし(図示省略)、プレス装置(図示省略)によってこの金型41Kを矢印方向に移動させる。そして、パイプ33Jの外周径rが4.75mmである内周面同士が押圧し合う部分となる突出部分Qが金型41Kの孔部53に挿入される。なお、この孔部53は、上述した奥側部45に囲まれた部分である。
この挿入と共に、突出部分Qの付け根(R値が4.75mmの部分)に曲り部52が突き当たる。すると、R値が4.75mmの部分が変形してR値が小さい曲面形状となり、突出部分Qが押圧部56となる。そして、突出部分Q以外の絞り加工部分が平面部32aと曲面部32bから閉塞部32となるパイプ43K(図13、図15参照)が得られる。
図15は、パイプ33Jのくびれ部35Jの整形加工が終了した状態のパイプ33Kの縦断面図である。パイプ33の外周径rが24.6mm、肉厚T3が1.6mmであるから、パイプ33Kの円筒部31aの金属部分の横断面の面積は115.6平方ミリメートルである。一方、第3回目では、外周径rが12.6mmで、第4回目では、外周径rが10.6mmである。このため、理論的には第4回目の絞り加工から円筒部材の内周面同士が押圧状態となる。なお、パイプ33Kの外周径rは4.75mmだから、突出部分Qの横断面の面積は17.7平方ミリメートルである。したがって、パイプ33の先端側の肉は、突出部分Qの長さを大きくすることに使われ、また閉塞部32の厚さを厚くすることに使われる。また、図15に示すように、パイプ33Kの突出部分Qの内周面は互いに押圧し合っており、その部分を閉塞している。また、金型41Aおよび金型41Aとほぼ同じ金型による計9回の絞り加工によって、横断面の面積115.6平方ミリメートルは、徐々に小さくされていく。この結果、余剰分となる金属はパイプ33Kの絞り加工部分の肉厚を大きくすること等に使われる。このようにして、閉塞部32の厚みは、円筒部31aの厚みT3よりも厚い厚みT4となる。
図15に示すパイプ33Kの上側に突出した押圧部56を、点線に沿って切除し、残部を円錐形状に加工する。その後、残りの突出部分Qを有する押圧部56を備えるパイプ33Kを図16に示す金型41Lと、パイプ33Kの内側に入れる直径24.6mmの円柱状でかつ先端が平坦状とされた金型(受けダイ、図示省略)とで両側からパンチする。この結果、パイプ33Kがパイプ33L、すなわち図10に示すハウジング31となり、ハウジング31の製造過程が終了する。挿入側部43aのさらに先端側は、直径24.6mmの円形孔を有する先端側部44が配置され、曲面奥側部43bのさらに奥には、直径18.5mmの円形孔を有する奥側部45が配置されている。
金型41Lを使用する際、パイプ33Kをはさみ込む相手方の金型を使用せずに金型41Lのみで押圧部56を平面化しても良い。また、突出部分Qを点線ではなく一点鎖線に沿って切除するようにしても良い。この場合、金型41Lでの整形加工が不要となる。
(本発明の実施の形態によって得られる主な効果)
本発明の第1および第2の実施の形態に係るハウジング1,31は、その製造において、パイプ3,33の一端側の内周面同士が押圧し合う状態とする過程を経ることから、閉塞部2,32を確実に閉塞した状態にすることができる。また、ハウジング1,31の製造法は、クロージング加工における各金型によるワークの形状変更の程度は深絞り加工よりも大幅に小さく、加工の手間が少ない。また、ハウジング1,31は、その製造において、押圧部26,56の先端部分を切除し、かつその後、2つの金型で挟み込むため、閉塞部2,32の厚みT2,T4等の寸法精度を出しやすい。また、切除後さらに押圧部26,56を押圧しているため、中心点2a,2cを結ぶ部分の閉塞度が強くなる。さらに、ハウジング1,31は、共にエアバッグ用インフレータを動作させた衝撃に耐え得るものである。この耐衝撃性は、従来の深絞り加工をしたものに比べて同等以上である。
本発明の第1および第2の実施の形態に係るハウジング1,31は、その製造において、パイプ3,33の一端側の内周面同士が押圧し合う状態とする過程を経ることから、閉塞部2,32を確実に閉塞した状態にすることができる。また、ハウジング1,31の製造法は、クロージング加工における各金型によるワークの形状変更の程度は深絞り加工よりも大幅に小さく、加工の手間が少ない。また、ハウジング1,31は、その製造において、押圧部26,56の先端部分を切除し、かつその後、2つの金型で挟み込むため、閉塞部2,32の厚みT2,T4等の寸法精度を出しやすい。また、切除後さらに押圧部26,56を押圧しているため、中心点2a,2cを結ぶ部分の閉塞度が強くなる。さらに、ハウジング1,31は、共にエアバッグ用インフレータを動作させた衝撃に耐え得るものである。この耐衝撃性は、従来の深絞り加工をしたものに比べて同等以上である。
また、ハウジング1,31は、その製造において、パイプ3,33の一端を絞り加工する際には、各絞り加工後のくびれ部5A〜5K,35A〜35Jのうち曲面奥側部13b,43bのR値は、その加工後のパイプ3A〜3K,33A〜33Jの外周径rと同じ値としている。そのため、1回の絞り加工における絞り量が適正なものとなる。よって、ハイテンション材のパイプ3,33であっても座屈させることなくクロージング加工が可能となる。また、冷間加工による絞り加工が可能となり、加工時の加熱による寸法変化等を避けることができ、より寸法精度の良好なハウジング1,31を製造できる。
また、ハウジング1,31は、その製造において、各絞り加工前後の外周径rの変化率を75%〜86%としている(図6、図15参照)。そのため、各回の絞り加工における絞り量が適正なものとなる。よって、ハイテンション材のパイプ3,33であっても座屈させることなくクロージング加工が可能となる。また、冷間加工による絞り加工が可能となり、加工時の加熱による寸法変化等を避けることができ、より寸法精度の良好なハウジング1,31を製造できる。
また、ハウジング1,31は、円筒部1a,31aの肉厚T1,T3よりも閉塞部2,32の中心の厚みT2,T4が大きい。そして、円筒部1a,31aの厚みT2,T4から中心に向かうに従い厚くしている。そのため、加工部分の耐衝撃性のより高いハウジング1,31とすることができる。
また、ハウジング1,31の製造方法は、クロージング加工する部分のみ加工を施し、ハウジング1,31の側部等の部分を加工しない。そのため、長さまたは肉厚T1,T3の異なるパイプ3,33に対しても同一の金型11,41を用いてハウジング1,31を製造することができる。さらに、曲がったパイプに対してもこの製造方法を適用してクロージング加工をすることができる。このような効果は、従来の深絞り加工では得ることが困難であるため、種々の形状のハウジングを低コストで製造する上で、ハウジング1,31の製造法は有利である。
ハウジング1,31について、閉塞部2,32のヘリウムリーク試験を行った。その結果は、1×10−8Pa・m3/s以下となり、極めて良好な閉塞状態が得られていることがわかった。この試験条件は、閉塞部2,32に対して30MPaでヘリウムガスで3秒間加圧する前後で、ハウジング1,31の周囲を0.5Paの真空とした上で、ヘリウム原子が毎秒何個通過するかをヘリウムリークディテクタ(アルカテル ASM180T)を用いて測定するものである。直径20mmのハウジングでは、加圧前は、1.5×10−9Pa・m3/s、加圧後は、2×10−9Pa・m3/sとなった。また、直径25mmのハウジングでは、加圧前は、3×10−9Pa・m3/s、加圧後は、6×10−9Pa・m3/sとなった。なお、1×10−8Pa・m3/sを超えるハウジング1,31は無かった。
(他の形態)
以上、本発明の実施の形態におけるハウジング1,31およびその製造法について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更実施可能である。
以上、本発明の実施の形態におけるハウジング1,31およびその製造法について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更実施可能である。
本発明の実施の形態に係るハウジング1,31の製造方法は、少なくとも一端が閉塞されているハウジング1,31の製造方法において、両端が開口しているパイプ3,33の一端の外周の直径または外周径rを、少しずつ異なる絞り金型によって複数回に分けて徐々に小さくし、一端のパイプ3,33の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、押圧部26,56を切除する過程と、その切除した残りの押圧部26,56を円筒部材1,31の長さ方向に押圧する過程を経て一端を閉塞部2,32としている。しかし、押圧部26,56を切除せずに、押圧部26,56をパイプ3,33の長さ方向に押圧することとしても良い。このような押圧をすることによっても、閉塞部2,32の厚みT2,T4等の寸法精度を出しやすくなる。
また、押圧部26,56の切除のみを行い、押圧過程を行わないようにしても良い。なお、押圧部26,56の切除は必ずしも必要ではなく、押圧部26,56を残したままにしておくこともできる。また、切除も押圧も行わないようにしても良い。さらに、ハウジング1,31は、両端の他の開口端を閉塞したり、一端が閉塞されているハウジングを使用してこの製造方法を適用しても良い。また、両端の開口部にこの製造法を使用しても良い。また、各実施の形態では、押圧部26,56の先端を切削(切除)し、円錐形状としているが、先端を平状に切除したり、閉塞部2の曲面形状と平行となるように切除(切削)しても良い。
図9および図16には、上述の押圧がなされる金型11M,41Lを示している。ここで、この押圧の際には、マンドレルを用いて閉塞部2,32の裏側から上述の押圧方向とは反対方向に押圧し、閉塞部2,32を圧縮するようにしても良い。また逆に、金型11M,41Lのみで押圧するようにしても良い。
また、ハウジング1,31の製造方法は、一端の外周径rを小さくする絞り加工を行う際には、パイプ3,33の一端の外周面の曲面形状を、小さくしようとする外周径rと同一のR値を有する曲面形状に変形させている。しかし、このような絞り加工の仕方は必ずしも要しない。パイプ3,33の一端の曲面形状を、小さくしようとする外周径rよりも大きい、または小さいR値を有する形状に変形させても良い。パイプ3,33の一端の曲面形状を、小さくしようとする外周径rよりも小さいR値を有する形状に変形させると、絞り加工の回数を減少できる。また、パイプ3,33の一端の曲面形状を、小さくしようとする外周径rよりも大きいR値を有する形状に変形させると、絞り加工時の座屈をより抑制できるため、好ましい。
また、ハウジング1,31の製造方法は、一端の外周径rを複数回に分けて小さくする絞り加工を行う際には、1回当たりの絞り加工にて外周径rを75%から86%に小さくしている。しかし、このような絞り加工の仕方は必ずしも要しない。1回当たりの絞り加工にて外周径rを小さくする割合は、好ましくは70%から95%の範囲である。70%以上とすることで、絞り加工時の座屈をより抑制できる。また、95%以下とすることで、絞り加工の回数を減少できる。このことを考慮すると、さらに好ましくは、70%から86%の範囲である。
ハウジング1は、底付き円筒形状の底の外周面の中央に中心点2a,2cと、その中心点2a,2cを囲む円形の囲み線2bが現われている。このように、中央に中心点2a,2cが現れると、中心位置が分かり、他のものに組み込む場合や他のものをハウジング1に組み入れる場合に、組み込み、組み入れの精度を出しやすくなる。また、囲み線2bが現われると、さらにその精度を出しやすいものとなる。しかし、中心点2a,2cおよびそれを囲む円形の囲み線2bは、必須の構成要素ではないため、省略することができる。なお、ハウジング31でも中心点2a,2cに相当する中心点は現れる。囲み線2bに相当する囲み線も現れることがあるが、その数は非常に少なくなる。
パイプ3,33の側面部分の肉厚T1,T3およびパイプ3,33の外周の直径等の各種寸法は、ハウジング1,31の仕様等によって適宜変更できる。たとえば、パイプ3,33の外周径rが25.2mmであること、各絞り加工の条件が若干第1の実施の形態と異なること等以外は、第1の実施の形態に係るハウジング1と構成および製造法が同一の第1変形例のハウジングを製造できる。図17は、このようなパイプを用いて絞り加工を行った場合のパイプの外周径rと、各絞り加工前後の外周径rの変化率を示す図である。
また、パイプの外周径rが18mmであること、肉厚T3に相当する肉厚が2mmであること、絞り加工の回数が7回であること、および各絞り加工の条件が若干第2の実施の形態と異なること等以外は、第2の実施の形態に係るハウジング31と構成および製造法は同一の第2変形例のハウジングを製造できる。図18は、このようなパイプを用いて絞り加工を行った場合のパイプの外周径rと、各絞り加工前後の外周径rの変化率を示す図である。
また、ハウジング1,31の製造方法においては、パイプ3K,33Jのくびれ部5K,35Jの整形加工は、必ずしも必要でないため、省略することができる。また、パイプ3,33の材質は、ハイテンション材に限らず、銅等としても良い。また、ハウジング1の閉塞部2の形状は球面形状、ハウジング31の閉塞部32の形状は平面形状としたが、凹面形状、円錐形状等、他の形状としても良い。
また、ハウジング1,31について、閉塞部2,32のヘリウムリーク試験結果は、1×10−8Pa・m3/s以下となる必要は必ずしもない。たとえば、1×10−5〜1.1×10−8Pa・m3/sの試験結果が得られていても良い。
1,31 ハウジング(エアバッグ用インフレータハウジング)
2 閉塞部
2a,2c 中心点
2b 囲み線
3,33 パイプ(円筒部材)
26,56 押圧部(押圧部分の先端部分)
r 外周径
P 突出部分(押圧部分の先端部分)
Q 突出部分(押圧部分の先端部分)
2 閉塞部
2a,2c 中心点
2b 囲み線
3,33 パイプ(円筒部材)
26,56 押圧部(押圧部分の先端部分)
r 外周径
P 突出部分(押圧部分の先端部分)
Q 突出部分(押圧部分の先端部分)
Claims (7)
- 少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、
両端が開口している円筒部材の上記一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、上記円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、上記奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、上記一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、上記押圧し合う部分の先端部分を切除する過程を経て、その後に上記押圧し合う部分を、金型を用いて上記円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て上記一端を閉塞の状態としたことを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法。 - 少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、
両端が開口している円筒部材の上記一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、上記円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、上記奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、上記一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、上記押圧し合う部分を、金型を用いて上記円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て上記一端を閉塞の状態としたことを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法。 - 請求項1または2記載のエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、前記一端の外周径を小さくする際には、前記円筒部材の一端の外周面を、小さくしようとする目的の外周径と、その外周径以上のR値を有する曲面形状のくびれ部を備える外周面へと変形させることを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法。
- 請求項1、2または3記載のエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法において、前記一端の外周径を複数回に分けて小さくする加工を行う際には、1回当たりの加工にて前記外周径を直前の値の70%から95%の範囲とすることを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジングの製造方法。
- 少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングにおいて、
両端が開口している円筒部材の上記一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、上記円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、上記奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、上記一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、上記押圧し合う部分の先端部分を切除する過程を経た後に上記押圧し合う部分を、金型を用いて上記円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て上記閉塞の状態とされ、その閉塞されている部分の肉厚が、上記円筒部材の側面部分の肉厚よりも大きいことを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジング。 - 少なくとも一端が閉塞されているエアバッグ用インフレータハウジングにおいて、
両端が開口している円筒部材の上記一端の外周径を、絞り部の形状がそれぞれ異なる複数のパンチであって、上記円筒部材の先端を小径の円筒状とするための奥側部と、その小径の円筒状部分と元の外周径を有する部分とをつなぐ部分を曲面形状のくびれ部とするための絞り部とを備えるパンチを、上記奥側部の径が徐々に小さくなる順で用いた絞り加工によって複数回に分けて徐々に小さくし、上記一端の円筒部材の内周面同士が押圧し合う状態とした後に、上記押圧し合う部分を、金型を用いて上記円筒部材の長さ方向かつ内部方向に押圧する過程を経て上記閉塞の状態とされ、その閉塞されている部分の肉厚が、上記円筒部材の側面部分の肉厚よりも大きいことを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジング。 - 請求項5または6記載のエアバッグ用インフレータハウジングにおいて、
前記閉塞されている部分の加圧後のヘリウムリーク試験結果が、1×10−8Pa・m3/s以下であることを特徴とするエアバッグ用インフレータハウジング。
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KR101219918B1 (ko) * | 2010-10-12 | 2013-01-08 | 대원강업주식회사 | 코일스프링용 중공소재의 끝단부 밀폐방법 |
KR101219881B1 (ko) * | 2010-10-12 | 2013-01-08 | 대원강업주식회사 | 스태빌라이저 바용 중공소재의 끝단부 밀폐방법 |
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