JP2010194516A - アンモニア分解触媒 - Google Patents

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進 日数谷
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匠磨 森
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Abstract

【解決手段】金属を取り込むことが可能な特定のヒドラゾン化合物を出発原料とする分子量千〜50万のポリマーに遷移金属が配位されてなる錯体を還元処理してなるアンモニア分解触媒。
【効果】遷移金属の分散性を低下させずに遷移金属担持量を増やすことができ、所要の活性を得るために必要な触媒の使用量を減らすことができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アンモニア分解方法またはアンモニアからの水素製造に用いられる遷移金属担持アンモニア分解触媒に関するものである。
従来、活性金属としてルテニウムを担体に担持した触媒は、担体として酸化マグネシウムなどの塩基性酸化物や活性炭を使用し、この担体にルテニウムを含浸担持法などにより担持したものである(特許文献1および特許文献2参照)。このような構造の触媒では、ルテニウムと担体の相互作用はあまり強くないため、ルテニウムは担体にうまく固定化されない。したがって、ルテニウムが担体に担持された後に行う還元工程でルテニウムの凝集が容易に起こり、分散性が低下する。一般に、担持金属触媒の触媒反応は担持された金属粒子の表面で起こるため、担持金属粒子が凝集し粒子径が大きくなると担持金属の表面積が低下し、そのため活性は低下する。
特公平06−015041号公報 特許第03760257号公報
ルテニウムの凝集を抑制して粒径を小さくすることができれば、所要の活性を得るために必要なルテニウムの使用量を減らすことができる。そのためには凝集が起こらないようにルテニウムを固定化することが考えられる
自動車用固体高分子型燃料電池の燃料として水素が用いられているが、一回の燃料補給による走行距離を500km以上にするためには、水素を70MPaの圧力容器に充填する必要がある。そのためには、水素を供給するためのインフラストラクチュア(水素ステーション)を全国に設置する必要があり、さらに圧力容器にもコストがかかるので、これらが燃料電池車の普及を阻害している一つの原因となっている。
一方、アンモニアは1MPa以下の圧力で液化するので、オンボードでアンモニアを分解して水素を発生させることができる。したがって、優れたアンモニア分解触媒を開発できれば、自動車用燃料電池の燃料としてアンモニアを使用でき、上記課題の解決が図れる。
本発明者らは、ルテニウムの凝集を抑制して粒径を小さくする方法を検討した結果、以下の方法で粒径が小さいルテニウムを担体に担持することが可能であることを見出した。
本発明は、
一般式[I]
Figure 2010194516
(式中、Rは水素原子または、ハロゲン化されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、RおよびRは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、エステル基、カルボキシル基、ホルミル基、ニトリル基、スルホン基、アリール基、または炭素数1〜15の直鎖状ないしは分枝状アルキル基である。同アルキル基ないしはアリール基はハロゲン化されていても良く、また互いに結合して該フェニル環と共に縮合環を形成していてもよい。XおよびYは、同一または異なり、水素原子または水酸基である。ZはCHまたはNを意味する。RおよびRは、同一または異なり、水素原子、水酸基、エーテル基、アミノ基、アリール基、または炭素数1〜15の直鎖状ないしは分枝状アルキル基である。xは1と2の間の実数、yは1と3の間の実数、nは2と120の間の実数である。)
で表される分子量1,000〜500,000のポリマーに遷移金属が配位されてなる錯体を還元処理してなるアンモニア分解触媒を提供する。
本発明のアンモニア分解触媒の製造に用いられるポリマー[I]は、
一般式[II]
Figure 2010194516
(式中、R、R、R、X、YおよびZは上記の定義の通りである。)
で表されるヒドラゾン化合物を
一般式[III]
Figure 2010194516
(式中、RおよびRは上記の定義の通りである。)
で表されるフェノール化合物およびホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドと、酸または塩基の存在下に、縮合させて得られたものであってよい。
ヒドラゾン化合物とフェノール化合物とホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドの割合はモル比で1:1:1〜1:3:4、好ましくは1:1:2である。
ポリマー中の遷移金属の割合は5.0〜15.0重量%、好ましくは10.0重量%である。
本発明のアンモニア分解触媒の製造に用いられる遷移金属は、粒径1nm以下の微粒子の形態をなすことが好ましい。遷移金属の粒径は、通常は透過型電子顕微鏡を用いて測定される。
遷移金属錯体は、ポリマー[I]を遷移金属化合物と媒体中で混合することによりポリマー[I]に遷移金属を配位させてなるものであってもよい。
ポリマー[I]をN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランのような有機溶媒の溶液形態で遷移金属化合物の溶液と混合することが好ましい。これは、溶液形態では遷移金属がポリマー[I]の所望部位に入る確率が高くなり、遷移金属が効果的に触媒活性に寄与し触媒活性を向上するからである。ポリマー[I]を溶解する有機溶媒および遷移金属化合物を溶解する溶媒としては、相互に溶解するものを用いる。
遷移金属錯体は、ヒドラゾン化合物[II]を遷移金属化合物と媒体中で混合することによりヒドラゾン化合物[II]に遷移金属を配位させ、次いで遷移金属含有ヒドラゾン化合物[II]をフェノール化合物[III]およびホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドと酸または塩基の存在下に縮合させて得られたものであってもよい。
遷移金属錯体を調製するのに好ましいヒドラゾン化合物[II]は、下記のものである。
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物1)、
Figure 2010194516
2−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1−オール(化合物2)、
Figure 2010194516
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1−オール(化合物3)、
Figure 2010194516
3−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,4−ジオール(化合物4)、
Figure 2010194516
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]メチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物5)、
Figure 2010194516
4−{1−[(4−ニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物6)、
Figure 2010194516
4−{1−[(2−ニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物7)、
Figure 2010194516
4−{1−[(2,4−ジクロロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物8)、
Figure 2010194516
4−{1−[(フェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物9)、
Figure 2010194516
4−{1−[(2−ピリジノ)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物10)、
Figure 2010194516
ヒドラゾン化合物[II]のうちピリジン環を有するヒドラゾン化合物は、例えば、下記に示す反応スキームに従って製造することができる。
Figure 2010194516
(式中、Pyは2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基を示す。)
一般式(1)で表されるヒドラゾン化合物は、適当な溶媒中又は無溶媒で、縮合剤の存在下又は非存在下で、一般式(2)で表されるケトン化合物(2,4−ジヒドロキシアセトフェノン)と一般式(3)で表されるヒドラジン化合物(ヒドラジノピリジン)とを反応させることにより製造することができる。
一般式(2)で表されるケトン化合物及び一般式(3)で表されるヒドラジン化合物は、共に公知であり、市販品として入手又は一般的な方法に準じて合成することができる。
上記反応における各化合物の使用量としては、一般式(2)で表されるケトン化合物1モルに対して、一般式(3)で表されるヒドラジン化合物を、通常、0.8〜10モル、好ましくは、1.0〜5,0モル、より好ましくは1.0〜2.0モルの範囲とする。
上記反応は、酸触媒の存在下で進行するが、反応を促進するために縮合剤を用いることが好ましい。酸触媒の具体例としては、例えば、塩化水素、濃硫酸、リン酸、酢酸、等のプロトン酸を用いることができ、また、縮合剤の具体例としては、例えば、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)等の一般的なものを用いることができる。酸触媒、縮合剤の使用量としては、一般式(2)で表されるケトン化合物1モルに対して、酸触媒、縮合剤それぞれを、通常、0.0001〜10モル、好ましくは0.0001〜5モル、より好ましくは0.0001〜2モルの範囲とする。
また、上記反応は、無溶媒でも進行するが、より円滑に反応を進行させるために溶媒を用いることが好ましい。該反応に用いうる溶媒としては、反応を阻害せず安定なものであれば良く、例えば、フェニルエーテル、アニソール等のエーテル類;トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素類:デカリンその他脂環式炭化水素類:N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、N一メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン(TMSO)等の非プロトン性極性溶媒類:ニトロベンゼン、p−ニトロトルエン等の芳香族系ニトロ化合物:クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の芳香族系ハロゲン化合物等を例示できる。

溶媒の使用量としては、一般式(3)で表されるケトン化合物1モルに対して、通常、0〜3.0L、好ましくは0.05〜1.5Lの範囲である。
上記反応の反応温度は、反応が進行する限りにおいて、特に制限はないが、通常、−20℃〜150℃、好ましくは10℃〜120℃、より好ましくは20〜100℃の範囲である。
また、反応時間は特に制限されないが、副生成物抑制の観点等から、好ましくは0.5〜40時間である。
反応後は、析出した結晶をろ過等により分離し、必要に応じてメタノール等の有機溶媒や水、これらの混合物等を用いて洗浄し、乾燥すればよい。乾燥温度は特に限定されず、ヒドラゾン化合物(1)の融点又は分解点未満であれば差し支えないが、通常、20〜200℃、好ましくは30〜180℃、さらに好ましくは40〜150℃の範囲を例示できる。
ヒドラゾン化合物(1)の製造例を以下に示す。
還流冷却管、温度計、攪拌機を備えた3Lの4つ口フラスコに、2−ヒドラジノピリジン3 3.8g(0.309mo1)及びメタノール2Lを仕込み、攪拌下、室温で濃硫酸lmLを滴下した。その後、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン44.0g(0.289mol)を仕込み、40℃で8時間攪拌して反応させた。
析出した結晶をろ過で取り出し、メタノール及び水で洗浄し、60℃で乾燥後、浚黄色の結晶として3 3.0gの4−{1−[(2−ピリジンー2−イル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼンl,3−ジオールを得た。収率は50%だった。
得られた結晶について、GC/MS、H−NMR、IR測定を行った。結果を以下に示す。
・融点:230℃
・GC/MS (EI):M/Z=243(M)、228(M−CH
H−NMR(300MHz、DMSO−d):d=2.33(s,3H), 6.26(d, 1H, J=2.4Hz), 6.31(dd, 1H, J=2.4Hz, J=8.7Hz), 6.80(ddd, 1H, J=0.7Hz, J=5.1Hz, J=7.2Hz), 6.89(d, 1H, J=8.4Hz), 7.36(d, 1H, J=8.7Hz), 7.64(ddd, 1H, J=1.8Hz, J=7.2Hz, J=8.4Hz), 8.18(ddd, 1H, J=0.7Hz, J=1.8Hz, J= 5.1Hz), d=9.65(s, 1H), d=9.93(s, 1H), d=13.36(s, 1H)
・IR (KBr, cm-1): 3440, 3372, 1630, 1598, 1578, 1506, 1454, 1255, 767
フェノール化合物[III]はフェノールであることが好ましい。
遷移金属としてはルテニウムまたは鉄が好ましい。ルテニウム化合物としては塩化ルテニウムが好ましい。鉄化合物としては酢酸鉄が好ましい。
遷移金属錯体は、これを水素還元処理することによりアンモニア分解触媒となされる。
水素還元処理の温度は好ましくは150〜360℃、より好ましくは300〜360℃である。この温度が低すぎると遷移金属化合物から単体遷移金属への還元が十分になされず、360℃を超えるとポリマーが分解し遷移金属の凝集が起きて触媒活性の低下をきたす。
本発明によるアンモニア分解触媒は、反応温度250〜360℃で同触媒の存在下にアンモニアを分解し水素を製造する方法に好適に使用される。この反応温度が250℃より低いと触媒活性が発現せず、360℃を超えるとポリマーが分解し遷移金属の凝集が起きて触媒活性の低下をきたす。
例えばルテニウム担持アンモニア分解触媒はより具体的には下記のように調製される。
金属を取り込むことが可能な特定のヒドラゾン化合物を出発原料としてポリマーを作製する。このポリマーを塩化ルテニウムなどのルテニウム化合物の水溶液に分散する。または該ポリマーをN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランのような有機溶媒に溶解し、この溶液に塩化ルテニウムなどのルテニウム化合物の水溶液を添加する。一定時間経過した後、生じた固体を濾過により回収する。この回収固体を加熱下に水素還元処理する。こうして得られる触媒は、担持されたルテニウムの粒径が1nm以下のものであり、ルテニウムの凝集が抑制されていることがわかる。またこの触媒のアンモニア分解活性は、従来触媒と同一のルテニウム担持量にも拘わらず従来触媒よりも高い。これは、担持されたルテニウムの粒径が小さく表面積が大きくなったことによると考えられる。粒径が小さいルテニウムを担持できる理由として、ポリマーの出発原料として用いたヒドラゾン化合物にはルテニウムを配位できる場所があり、ここにルテニウムが固定化される。
ルテニウムが固定化されたヒドラゾン化合物はポリマー化される。例えば、4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオールの場合、ポリマーは
Figure 2010194516
に示す繰り返し単位からなる構造をしており、固定化されたルテニウムどうしが互いに近接する可能性が低く、そのため凝集が抑制されている。
本発明によるアンモニア分解触媒は、ペレット状の形態をなし、粒径は60メッシュ以上40メッシュ以下(すなわち40メッシュの篩いを通過し、60メッシュの篩い上に残る粒子の大きさ)である。
本発明による遷移金属担持触媒は、凝集が起こらないように遷移金属を固定化したものであるので、遷移金属の分散性を低下させずに遷移金属担持量を増やすことができ、したがって、所要の活性を得るために必要な触媒の使用量を減らすことができる。
アンモニア分解活性を測定する試験装置を示すフロー図である。
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例およびこれとの比較を示すための比較例をいくつか挙げる。
実施例1
モノマーとして4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物1)16gをイオン交換水300ml中に懸濁し、得られた懸濁液にフェノール6.0gと40wt%のホルムアルデヒド水溶液5mlを室温で加えた。この混合物に更にNaOH0.5gを添加して、全体を攪拌し、110℃で8時間還流を行った。
こうして得られた固体物質を濾取し、イオン交換水で数回洗浄後、イオン交換水の中でそのpHを7に調整した。その後、濾過、洗浄後、60℃で2〜3時間乾燥をすることにより分子量1,000〜500,000のポリマー27.5gを得た。
このポリマーを10g/lの塩化ルテニウム水溶液100mlに懸濁させ、2時間攪拌後、濾過により固体30gを得た。この固体を反応器に充填し360℃で2時間水素還元処理することによりペレット触媒(60/40メッシュ)を得た。

実施例2〜10
モノマーとして
2−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1−オール(化合物2)、
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1−オール(化合物3)、
3−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,4−ジオール(化合物4)、
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]メチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物5)、
4−{1−[(4−ニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物6)、
4−{1−[(2−ニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物7)、
4−{1−[(2,4−ジクロロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物8)、
4−{1−[(フェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物9)、
4−{1−[(2−ピリジノ)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物10)、
を用いた以外、実施例1と同様の操作を行い、触媒を得た。
実施例11
モノマーとして4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物1)16gを10g/lの塩化ルテニウム水溶液100mlに懸濁し、2時間攪拌後、濾過により固体18gを得た。この固体をイオン交換水200ml中に懸濁し、得られた懸濁液にフェノール6.0と40wt%のホルムアルデヒド水溶液5mlを室温で加えた。この混合物に更にNaOH0.5gを添加して、全体を攪拌し、110℃で8時間還流を行った。
こうして得られた固体物質を濾取し、イオン交換水で数回洗浄後、イオン交換水の中でそのpHを7に調整した。その後、濾過、洗浄後、60℃で2〜3時間乾燥をすることにより分子量1,000〜500,000のポリマー30gを得た。この固体を反応器に充填し360℃で2時間水素還元処理することにより触媒を得た。

実施例12〜20
モノマーとして
2−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1−オール(化合物2)、
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1−オール(化合物3)、
3−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,4−ジオール(化合物4)、
4−{1−[(2,4−ジニトロフェニル)ヒドラゾノ]メチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物5)、
4−{1−[(4−ニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物6)、
4−{1−[(2−ニトロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物7)、
4−{1−[(2,4−ジクロロフェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物8)、
4−{1−[(フェニル)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物9)、
4−{1−[(2−ピリジノ)ヒドラゾノ]エチル}ベンゼン−1,3−ジオール(化合物10)、
を用いた以外、実施例11と同様の操作を行い、触媒を得た。
比較例1
活性炭100gを10g/l(ルテニウムとして)の塩化ルテニウム水溶液100mlに8時間浸漬後、水溶液から取り出し、110℃、空気下で乾燥した。こうして塩化ルテニウムを担持した活性炭を反応管に充填し、450℃で2時間水素還元処理することにより触媒を得た。
実施例21〜30
塩化ルテニウム水溶液の代わりに、0.1mol/lの酢酸鉄水溶液を用いた以外、実施例1〜10と同様の操作を行った。
比較例2
塩化ルテニウム水溶液の代わりに、10g/l(鉄として)の酢酸鉄水溶液を用いた以外、比較例1と同様の操作を行った。
酢酸鉄を担持した活性炭を反応管に充填し、450℃で2時間水素還元処理することにより触媒を得た。
実施例31〜40
実施例1と同様の操作で得られたポリマーをN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、このポリマー溶液に塩化ルテニウム水溶液を、ポリマー中のヒドラゾン化合物とルテニウムのモル比が1:1になるように添加し、この混合液を2時間攪拌した後、濾過により固体30gを得た。その他の点は実施例1〜10と同様の操作を行った。
性能評価試験
実施例および比較例で得られた各触媒のアンモニア分解活性を、図1に示す試験装置を用いて下記の試験条件で測定した。図1中,(1)はアンモニア分解用の反応器、(2)は反応器(1)に設けられた触媒充填層、(3)は反応器(1)のヒータ、(4)(5)は触媒充填層の上端および下端に配された熱電対、(6)は反応器(1)の頂部に供給されるアンモニア(+ヘリウム)の流量計、(7)は反応器(1)の下端から出るガス中の残存アンモニアを捕捉するトラップ、(8)(9)はアンモニア分解生成ガスの流量計およびガスクロマトクラフィである。
試験条件
反応温度(℃) 300℃
圧力 常圧
入ロアンモニア濃度(%) 100%
空間速度(m3/h/m3-触媒) 5000
測定結果は表1〜表3に示す通りである。
Figure 2010194516
Figure 2010194516
Figure 2010194516
実施例と比較例を比較すると、遷移金属担持量はほぼ同じであるにも拘わらず、アンモニア分解率は実施例の方がはるかに高いことがわかる。担持された遷移金属の粒径は実施例では全て1nm以下であるのに対して比較例では7.8nmまたは9.8nmと大きく、実施例では遷移金属粒子の表面積が高いため、アンモニア分解率が高くなったと考えられる。
以上の結果より、本発明が有効であることが確認された。
(1) 反応器
(2) 触媒充填層
(3) ヒータ
(4)(5) 熱電対
(6) 流量計
(7) トラップ
(8) 流量計
(9)ガスクロマトクラフィ

Claims (4)

  1. 一般式[I]
    Figure 2010194516
    (式中、Rは水素原子または、ハロゲン化されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、RおよびRは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、エステル基、カルボキシル基、ホルミル基、ニトリル基、スルホン基、アリール基、または炭素数1〜15の直鎖状ないしは分枝状アルキル基である。同アルキル基ないしはアリール基はハロゲン化されていても良く、また互いに結合して該フェニル環と共に縮合環を形成していてもよい。XおよびYは、同一または異なり、水素原子または水酸基である。ZはCHまたはNを意味する。RおよびRは、同一または異なり、水素原子、水酸基、エーテル基、アミノ基、アリール基、または炭素数1〜15の直鎖状ないしは分枝状アルキル基である。xは1と2の間の実数、yは1と3の間の実数、nは2と120の間の実数である。)
    で表される分子量1,000〜500,000のポリマーに遷移金属が配位されてなる錯体を還元処理してなるアンモニア分解触媒。
  2. 遷移金属が粒径1nm以下の微粒子の形態をなす請求項1記載のアンモニア分解触媒。
  3. 遷移金属がルテニウムである請求項1または2記載のアンモニア分解触媒。
  4. 遷移金属が鉄である請求項1または2記載のアンモニア分解触媒。
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