JP2010194376A - 還元性水素溶液の液性調整方法 - Google Patents

還元性水素溶液の液性調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させた還元性水素溶液を製造するに際し、溶存水素量、酸化還元電位、およびpHの値を広範囲において任意に調整可能な還元性水素溶液の液性調整方法を提供する。
【解決手段】水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、還元性水素溶液の溶存水素量、酸化還元電位、およびpHからなる液性を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させた還元性水素溶液の液性調整方法に関するものである。
水素分子(原子)が還元性を有することは従来から知られており、化学合成の還元反応(水素付加反応)等の実際の応用に供されてきた。
しかし、比較的安定な水素分子に、どのようなメカニズムに基づいて還元性が生じるかは未だ研究の途上にある。反応の直前に、水素は活性状態の「原子状の水素」、あるいは「発生期の水素」になっていると推測されてきたが、その物性上の理論的根拠は未解決のままである。
水素分子の還元性を顕著に引き出すために、一般に、反応の活性化エネルギーを下げることを目的として金属触媒などが用いられてきた。この金属触媒を用いる方法では、金属表面に吸着した水素が原子状の水素となって働き還元性が生じるものとされている。一方、水素分子が水に溶解したときに極めて高い還元電位を示すことが知られているが、この現象も同じ作用によるものと理解されている。しかし、その還元性の性質や化学量論的な側面は未解決のままとなっている。
従来より、還元性溶存水素水の各種の製造方法が提案されており(特許文献1〜5参照)、たとえば、水の電気分解による方法と、マグネシウム粉末を水に浸漬する方法が知られている。
特開2003−10865号公報 特開2003−306407号公報 特開2004−66071号公報 特開2006−348010号公報 特許第3829170号明細書
しかしながら、これらの製造方法では、水素ガスの発生速度や発生量に限界があり、発生し蓄積された水素ガス量の分圧によって溶存水素水を製造するといった方法であるため、溶存水素量を制御するのが難しく、そのときの還元電位を目的に応じて制御することも困難であった。また、水に対する溶解度が低い(2 ppm以下/1気圧H)ため、一定量の水素を含む水素水を製造するのに時間を要した。さらに、電気分解による製法の場合には、概ねpHが12近くとなり、任意のpHをもった溶存水素水を製造するのが困難であった。
一方、本発明者らは、上記の従来技術と比較して短時間に大容量の溶存水素水や溶存水素溶液を製造する方法として、気体水素の微細発泡(マイクロバブル)を水中や溶液中に吹き込む方法を検討している。この方法によれば、微細発泡製造装置を用いて、水素のマイクロバブルを水中や溶液中に分散させることにより、大容量の水素を溶存させた還元性水素溶液を短時間に得ることができる。
しかしながら、このような方法で得られた還元性水素溶液の性質や機能に関しては全く未開の領域となっており、実際の応用に供する新規な技術が望まれている。
そこで本発明は、以上のとおりの背景から、水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させた還元性水素溶液を製造するに際し、溶存水素量、酸化還元電位、およびpHの値を広範囲において任意に調整可能な還元性水素溶液の液性調整方法を提供することを課題としている。
また本発明は、溶存水素量−酸化還元電位特性を広範囲において調整可能な還元性水素溶液の液性調整方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するものとして、以下のことを特徴としている。
第1:水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させて得られる還元性水素溶液の液性調整方法であって、水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、還元性水素溶液の溶存水素量、酸化還元電位、およびpHからなる液性を調整することを特徴とする還元性水素溶液の液性調整方法。
第2:水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させて得られる還元性水素溶液の液性調整方法であって、水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、直線関係を有する領域を含む還元性水素溶液の溶存水素量−酸化還元電位特性を調整することを特徴とする還元性水素溶液の液性調整方法。
第3:リン酸二水素ナトリウム、酢酸、酒石酸、またはクエン酸を水溶液中に含有させることを特徴とする上記第1または第2の還元性水素溶液の液性調整方法。
第4:炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、またはクエン酸ナトリウムを水溶液中に含有させることを特徴とする上記第1または第2の還元性水素溶液の液性調整方法。
第5:食塩を水溶液中に含有させることを特徴とする上記第1または第2の還元性水素溶液の液性調整方法。
第6:緩衝液成分としてのリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム、または、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを水溶液中に含有させることを特徴とする上記第1または第2の還元性水素溶液の液性調整方法。
上記のとおりの本発明によれば、水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、その種類や濃度に応じて溶存水素量−酸化還元電位特性が変化し、溶存水素量、酸化還元電位、およびpHからなる液性を広範囲の任意の値に調整することができる。
また本発明によれば、水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、その種類や濃度に応じて溶存水素量−酸化還元電位特性が変化するが、このように変化する溶存水素量−酸化還元電位特性は、1または2以上の直線関係を有する領域を含んでいる。そのため、溶存水素量−酸化還元電位特性における直線関係を広範囲に調整することができる。
本発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
本発明における還元性水素溶液は、水や水溶液に気体水素を吹き込み、水素をマイクロバブルとして水や水溶液中に分散させたものである。ここで「マイクロバブル」としては、μmオーダー以下の径をもつ発泡体として水素が水や水溶液中に溶存しているものであり、かつ、このようなマイクロバブルを含有する還元性水素溶液が密閉容器中において長期間にわたり安定した物性を示すものであれば特に制限はないが、たとえば、0.5〜3μmの径をもつもの等を挙げることができる。
このようなマイクロバブルを分散した還元性水素溶液は、たとえば、微細発泡製造装置を用いて、気体水素を水や水溶液中に吹き込みマイクロバブルとして分散させることで製造することができる。このような微細発泡製造装置の具体例としては、特開2002−085949号公報、特開2006−159187号公報に記載の装置が挙げられる。この装置を用いた場合には、うず巻ポンプを起動させた際の負圧を利用して外部から水素を吸引し、水素と水溶液との気液混合体を作る。この気液混合体を静止型ミキサに送り、静止型ミキサでさらに攪拌混合して超微細化気液混合体を作る。静止型ミキサは、上流側のスクリュー部と下流側のカッタ部とから構成されており、スクリュー部は、円筒状の本体と、本体の軸心部に配した仕切棒と、本体と仕切棒との間の環状流路内に配した螺旋羽根とから構成され、カッタ部は、円筒状の本体と、本体の内周面に配した複数の突起とから構成されている。気液混合体は、スクリュー部を通過する際に旋回流となり、この旋回流がカッタ部の突起に衝突するので、0.5〜3μm程度の超微細気泡を連続して発生させることができる。
本発明者らは、各種の酸、塩基、または塩を添加した水溶液から還元性水素溶液を調製し、溶存水素量−酸化還元電位の関係を調査したところ、添加成分の種類や濃度に応じて溶存水素量−酸化還元電位特性が変化し、この知見に基づいて、たとえば溶存水素量0.01〜800 ppm、酸化還元電位−600〜200mVの範囲内において、溶存水素量、酸化還元電位、およびpHを広範囲に網羅する還元性水素溶液を調製できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
また、溶存水素量−酸化還元電位特性は、添加成分の種類や濃度に応じて変化したものの、全ての場合において、直線関係を有する1または2以上の領域を含んでおり、この知見に基づいて、還元性水素溶液の溶存水素量−酸化還元電位の直線関係を添加成分の種類や濃度により調整できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明において水溶液中に含有される酸としては、有機酸、無機酸など各種のものであってよいが、還元性水素溶液の各種用途への適用等を考慮すると、有機酸やリン酸二水素ナトリウムが好ましい。有機酸の具体例としては、酢酸、酒石酸、クエン酸などが挙げられる。
本発明において水溶液中に含有される塩基としては、有機塩基、無機塩基など各種のものであってよいが、還元性水素溶液の各種用途への適用等を考慮すると、有機塩基、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどが好ましい。有機塩基の具体例としては、酢酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明において添加される塩としては、各種のものであってよいが、その具体例としては、食塩などが挙げられる。
上記の酸、塩基および塩は、これらを併用してもよく、たとえば、緩衝液成分として、リン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム、クエン酸およびクエン酸ナトリウムなどを添加するようにしてもよい。
本発明は、医療、工業、農業、食品、環境、その他の各種の分野において、還元性水素溶液の液性調整に好適に利用できる。
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん、以下の例示によって発明が限定されることはない。
<実施例1>
純水、食塩水、および炭酸ナトリウム水溶液を用いて還元性水素溶液を調製した。特開2006−159187号公報に記載の構成を備えた超微細発泡製造装置(株式会社アスプ製)を用いて、水温23 ℃、液量6 L、H流量0.5 mL/minの条件で気体水素を水または水溶液中にマイクロバルブとして溶存させて還元性水素溶液を得た。
得られた還元性水素溶液について、溶存水素量(濃度)と酸化還元電位(ORP)を測定し、複数の還元性水素溶液について得た溶存水素量とORPをプロットした。なお、標準溶液の溶存水素量は、共栄電子社製の溶存水素分析計(KM2100DH)を用いて測定した。その結果を図1に示す。
同図に示されるように、純水を用いた場合では、溶存水素量0.040 ppmから0.150 ppmまでの増加に対して、ORPは+50mVから−30mVまでほぼ直線的に減少した。そして、0.150 ppmにおいてORPは急減し、その後、溶存水素量0.150 ppmから0.650 ppmまでの変化に対して、ORPは−500 mVから−600 mVまで直線的に減少した。
食塩水を用いた場合では、溶存水素量0.050 ppmから0.650 ppmまでの増加に対して、ORPは−80 mVから−570 mVまでほぼ直線的に減少した。
炭酸ナトリウム水溶液(10 mM, pH 11.0)を用いた場合では、溶存水素量0.050 ppmから0.460 ppmまでの増加に対して、ORPは0 mVから−200 mVまでほぼ直線的に減少し、その後、溶存水素量0.460 ppmから0.650 ppmまでの変化に対して、ORPは−200 mVから−820 mVまでほぼ直線的に減少した。
<実施例2>
リン酸水素二ナトリウム水溶液(100 mM, pH8.7 10 mM, pH 8.7-9.0 1 mM, pH 7.9-8.1)を用いて還元性水素溶液を調製した。実施例1と同様の条件にて気体水素を水溶液中にマイクロバルブとして溶存させて還元性水素溶液を得た。
得られた還元性水素溶液について、溶存水素量とORPを測定し、複数の還元性水素溶液について得た溶存水素量とORPをプロットした。その結果を図2に示す。
同図に示されるように、リン酸水素二ナトリウム水溶液(100 mM, pH 8.7)を用いた場合では、溶存水素量0.000 ppmから0.400 ppmまでの変化に対して、ORPは+50 mVから−150 mVまでほぼ直線的に減少し、その後、溶存水素量0.400 ppmから0.600 ppmまでの変化に対して、ORPは−600 mVまで急激に減少した。
リン酸水素二ナトリウム水溶液(10 mM, pH 8.7-9.0)を用いた場合では、溶存水素量0.010 ppmから0.700 ppmまでの変化に対して、ORPは+50 mVから−280 mVまでほぼ直線的に減少した。
リン酸水素二ナトリウム水溶液(1 mM, pH 7.9-8.1)を用いた場合では、溶存水素量0.010 ppmから0.610 ppmまでの変化に対して、ORPは+100 mVから−200 mVまでほぼ直線的に減少した。
以上より、同じリン酸水素二ナトリウム水溶液においても、濃度が異なれば、異なる液性の還元性水素溶液を調製できることが示された。
<実施例3>
リン酸二水素ナトリウム水溶液(10 mM, pH 5.6-5.8)、リン酸水素二ナトリウム水溶液(10 mM, pH 8.7-9.0)、およびリン酸二水素ナトリウム−リン酸水素二ナトリウム緩衝溶液(10 mM, pH 7.0)を用いて還元性水素溶液を調製した。実施例1と同様の条件にて気体水素を水溶液中にマイクロバルブとして溶存させて還元性水素溶液を得た。
得られた還元性水素溶液について、溶存水素量とORPを測定し、複数の還元性水素溶液について得た溶存水素量とORPをプロットした。その結果を図3に示す。
同図に示されるように、リン酸二水素ナトリウムを用いた場合では、溶存水素量0.020 ppmから0.620 ppmまでの変化に対して、ORPは+140 mVから−70 mVまでほぼ直線的に減少した。
リン酸水素二ナトリウムを用いた場合では、溶存水素量0.050 ppmから0.720 ppmまでの変化に対して、ORPは+50 mVから−275 mVまでほぼ直線的に減少した。
リン酸二水素ナトリウム−リン酸水素二ナトリウム緩衝溶液を用いた場合では、溶存水素量0.050 ppmから0.740 ppmまでの変化に対して、ORPは+50m Vから−180 mVまでほぼ直線的に減少した。
<実施例4>
酢酸(10mM, pH 3.6)および酢酸ナトリウム(10 mM, pH 7.1)を用いて還元性水素溶液を調製した。実施例1と同様の条件にて気体水素を水溶液中にマイクロバルブとして溶存させて還元性水素溶液を得た。
得られた還元性水素溶液について、溶存水素量とORPを測定し、複数の還元性水素溶液について得た溶存水素量とORPをプロットした。その結果を図4に示す。
同図に示されるように、酢酸を用いた場合では、溶存水素量0.020 ppmから0.510 ppmまでの変化に対して、ORPは+215 mVから+70 mVまでほぼ直線的に減少し、その後0.000 mVまで急減した。
酢酸ナトリウムを用いた場合では、溶存水素量0.02 ppmから0.590 ppmまでの変化に対して、ORPは+140 mVから−10 mVまでほぼ直線的に減少した。
<実施例5>
酒石酸(10mM、pH2.7)および酒石酸ナトリウム(10mM、pH7.8)を用いて還元性水素溶液を調製した。実施例1と同様の条件にて気体水素を水溶液中にマイクロバルブとして溶存させて還元性水素溶液を得た。
得られた還元性水素溶液について、溶存水素量とORPを測定し、複数の還元性水素溶液について得た溶存水素量とORPをプロットした。その結果を図5に示す。
同図に示されるように、酒石酸を用いた場合では、溶存水素量0.020 ppmから0.600 ppmまでの変化に対して、ORPは+220 mVから+50 mVまでほぼ直線的に減少した。
酒石酸ナトリウムを用いた場合では、溶存水素量0.020 ppmから0.55 0 ppmまでの変化に対して、ORPは+65 mVから−70 mVまでほぼ直線的に減少した。
<実施例6>
クエン酸(10 mM, pH 2.6)、クエン酸ナトリウム(10m M, pH8.3)、およびクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝溶液(10 mM, pH 7.0)を用いて還元性水素溶液を調製した。実施例1と同様の条件にて気体水素を水溶液中にマイクロバルブとして溶存させて還元性水素溶液を得た。
得られた還元性水素溶液について、溶存水素量とORPを測定し、複数の還元性水素溶液について得た溶存水素量とORPをプロットした。その結果を図6に示す。
同図に示されるように、クエン酸を用いた場合では、溶存水素量0.020 ppmから0.650 ppmまでの変化に対して、ORPは+310 mVから+25 mVまでほぼ直線的に減少した。
クエン酸ナトリウムを用いた場合では、溶存水素量0.010 ppmから0.680 ppmまでの変化に対して、ORPは+15 mVから−230 mVまでほぼ直線的に減少した。
クエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝溶液を用いた場合では、溶存水素量0.010 ppmから0.590 ppmまでの変化に対して、ORPは+15 mVから−120 mVまでほぼ直線的に減少した。
以上の結果より、酸、塩基、または塩を添加した水溶液、あるいは酸と塩基を添加した緩衝液を用いることで、溶存水素量、酸化還元電位、およびpHを包括的に網羅した還元性水素溶液が調製できると結論できる。参考として、各種有機酸の水溶液における溶存水素濃度と酸化還元電位との関係を図7に、各種塩類(有機塩基)の水溶液における溶存水素濃度と酸化還元電位との関係を図8に示す。
純水、食塩水、および炭酸ナトリウム水溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 各種濃度のリン酸水素二ナトリウム水溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 リン酸二水素ナトリウム水溶液、リン酸水素二ナトリウム水溶液、およびリン酸二水素ナトリウム−リン酸水素二ナトリウム緩衝溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 酢酸水溶液および酢酸ナトリウム水溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 酒石酸水溶液および酒石酸ナトリウム水溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 クエン酸水溶液、クエン酸ナトリウム水溶液、およびクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 各種有機酸の水溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。 各種塩類(有機塩基)の水溶液を用いて調製した還元性水素溶液の溶存水素濃度−酸化還元電位の関係を示したグラフである。

Claims (6)

  1. 水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させて得られる還元性水素溶液の液性調整方法であって、水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、還元性水素溶液の溶存水素量、酸化還元電位、およびpHからなる液性を調整することを特徴とする還元性水素溶液の液性調整方法。
  2. 水素のマイクロバブルを分散させることにより水溶液中に水素を溶存させて得られる還元性水素溶液の液性調整方法であって、水溶液中に酸、塩基、または塩を含有させることにより、直線関係を有する領域を含む還元性水素溶液の溶存水素量−酸化還元電位特性を調整することを特徴とする還元性水素溶液の液性調整方法。
  3. リン酸二水素ナトリウム、酢酸、酒石酸、またはクエン酸を水溶液中に含有させることを特徴とする請求項1または2に記載の還元性水素溶液の液性調整方法。
  4. 炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、またはクエン酸ナトリウムを水溶液中に含有させることを特徴とする請求項1または2に記載の還元性水素溶液の液性調整方法。
  5. 食塩を水溶液中に含有させることを特徴とする請求項1または2に記載の還元性水素溶液の液性調整方法。
  6. 緩衝液成分としてのリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム、または、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを水溶液中に含有させることを特徴とする請求項1または2に記載の還元性水素溶液の液性調整方法。
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