JP2010191882A - 位置追跡装置、位置追跡システムおよび位置追跡方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】位置追跡装置10は、人工衛星30からのGPS信号を受信して位置を測位し、測位した位置に時刻を関連付けた情報を記憶する。位置追跡装置10は、その記憶した情報を通信機能を用いて、携帯通信網基地局31を介して、位置追跡サーバ11に送信する。なお、位置追跡装置10が、建物内または地下40にある場合、その建物内または地下40に設置されているエリアID送信機12からエリアIDを受信する。そして、位置追跡装置10は、受信したエリアIDが予め記憶しておいたエリアIDと一致したときに、携帯通信網基地局31との通信が不可能であると判定し、その通信機能の電源を所定の時間OFFする。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2には、GPS受信機能と通信機能とを備えた携帯通信装置を用いて、緊急事態が発生したときに、現在位置と通信(通話や電子メール)内容とを伝達可能にする発明が開示されている。この携帯通信装置は、移動中にもその現在位置をリアルタイムで送信可能になっている。
また、特許文献2に記載の携帯通信装置は、逐次現在位置を送信可能である。しかし、特許文献1に記載の携帯通信装置は電池で動作しており、動作時間は電池の消耗時間に依存することになる。携帯通信装置の通信機能として携帯電話機を適用した場合、携帯電話機は接続すべき携帯電話基地局を探索するために周期的に基地局探索用の信号を出力している。そして、接続すべき基地局が見つからない、いわゆる携帯電話基地局の圏外のときには、携帯電話機は、基地局探索用の信号の出力周期を短くして探索を行うようになる。そのため、携帯電話基地局圏内のときの待機時に比べると、携帯電話機の電池の消耗が早くなり、充電なしあるいは電池の交換なしで使用可能な動作時間が短くなるという問題がある。
位置追跡システム1は、移動物50の位置を送信する位置追跡装置10と、移動物50の位置および時刻を記録する位置追跡サーバ11と、建物内または地下に設置されるエリアID送信機12とによって構成される。
なお、移動物50は、位置を追跡する対象となる物、人、動物等である。
まず、位置追跡装置10は、人工衛星30から送信される衛星測位信号を受信し、位置および時刻を算出する。次に、位置追跡装置10は、位置追跡装置10を識別する装置識別情報と位置および時刻に係る情報とを、携帯通信網基地局31を介して位置追跡サーバ11に送信する。そして、送信された情報は、ネットワーク32に接続している位置追跡サーバ11に格納される。
そして、エリアID送信機12は、電波、光、赤外線等の無線信号によって、携帯通信網基地局31と接続できないエリアであることを示すエリアID情報を送信する。
エリアID送信機12が用いる信号は、IEEE802.15.4、IEEE802.15.1等の低電力無線や、GPS等で使用されるL1/CA信号や、GPS衛星と同等の信号であって電波の届きにくい建物内や地下においても正確に測位できるように考えられた擬似的な衛星であるIMES(Indoor Messaging System)で使用される信号である。
図2に示すように、位置追跡装置10は、CPU(Central Processing Unit)101、クロック部102、メインメモリであるRAM(Random Access Memory)103、電源部104、GPS/GNSS受信処理部105、そのアンテナ106、携帯通信網無線処理部107、そのアンテナ108、省電力近距離無線処理部109、そのアンテナ110、および記憶部120を備えている。
RAM103は、メインメモリである。
電源部104は、各部(101〜103,105〜110,120)を動作させる電力を供給する。例えば、電源部104は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の一次電池や二次電池である。
図3に示すように、位置情報履歴テーブル124は、測位日時301、位置情報(緯度)302、位置情報(経度)303、位置情報(高さ)304、およびフラグ305を格納している。そして、1行のデータが、GPS/GNSS受信処理部105(図2参照)によって算出された測位1回分の位置および時刻に係る情報に該当する。なお、位置情報履歴テーブル124への格納は、1秒〜1分の所定の間隔で行われる。
例えば、「No.」が「1」のレコードでは、「位置情報(緯度)」には「北緯35.1234560」、「位置情報(経度)」には「東経139.1234560」、「位置情報(高さ)」には「高度10m」が格納されている。
また、フラグ305は、後記するように、各欄301〜304の情報を送信済みのものにフラグ「1」を付して、未送信のものと識別するためのものである。なお、フラグは「1」以外の記号であってもよい。
図4に示すように、エリアIDテーブル125は、エリアID401および携帯通信網電波強度状況402を格納している。エリアID401は、エリアID送信機12(図1参照)によって送信される識別情報である。また、携帯通信網電波強度状況402は、位置追跡装置10が携帯通信網基地局31と通信できるか否かの判定に使用されるフラグである。
図4において、携帯通信網電波強度状況402にフラグ「1」が格納されている場合には、位置追跡装置10が携帯通信網基地局31と通信できないこと、言い換えると、携帯通信網基地局31を探索しないこと、を示している。なお、フラグは「1」以外の記号であっても構わない。ただし、図4では、フラグ「1」に続けて「(圏外)」と記載しているが、この「(圏外)」は説明用のためであり、処理に用いられるものではない。
なお、エリアIDテーブル125に、フラグ「1」となるエリアID401だけを格納する場合、携帯通信網電波強度状況402を省略することが可能である。なお、後記する処理の流れにおいては、エリアIDテーブル125に記載のエリアID401は、フラグ「1」の場合だけであるものとする。
なお、位置追跡装置10の電源がONにされたときに、CPU101、クロック部102、およびRAM103は動作を開始し、位置情報受信処理プログラム121および携帯通信網無線接続制御プログラム122の処理が開始される。また、GPS/GNSS受信処理部105の電源がONされる。ただし、携帯通信網無線処理部107および省電力近距離無線処理部109への電源供給は、ONされない。
ステップS501では、CPU101は、GPS/GNSS受信処理部105から、NMEAフォーマットに基づき、時刻情報(測位日時)、位置情報(緯度、経度、高さ)を取得する。
ステップS502では、CPU101が、取得した時刻情報(測位日時)、位置情報(緯度、経度、高さ)を位置情報履歴テーブル124に格納する。
ステップS601では、CPU101が、携帯通信網無線処理部107の電源をOFFにする。
ステップS602では、CPU101が、省電力近距離無線処理部109の電源をONにする。
ただし、ステップS601とステップS602は、位置追跡装置10の電源がONされた直後には、省略しても構わない。
受信したエリアID401がエリアIDテーブル125に存在する場合(ステップS603でYes)、携帯通信網基地局31を探索しないことになり、処理はステップS611に進む。
そして、ステップS611では、CPU101は、携帯通信網無線接続制御プログラム122を一定時間スリープ(所定の時間だけ休止)する。そして、CPU101は、所定の時間経過後に、処理をステップS603へ戻す。
ステップS604では、CPU101は、省電力近距離無線処理部109の電源をOFFにする。
そして、ステップS605では、CPU101は、携帯通信網無線処理部107の電源をONにする。
ステップS607では、CPU101は、携帯通信網基地局31の圏内か否かを判定する。具体的には、携帯通信網無線処理部107は、自身の送信した探索用の信号に対して、携帯通信網基地局31からの応答を受け取ったときに、圏内と判定する。
そして、所定時間を経過しても、携帯通信網基地局31の圏内であると判定されない場合(ステップS607でNo)、処理は、ステップS601へ戻る。
また、所定時間以内に、携帯通信網基地局31の圏内であると判定された場合(ステップS607でYes)、処理はステップS608へ進む。
ステップS609では、CPU101は、位置情報送信処理プログラム123の処理を実行する。なお、位置情報送信処理プログラム123の処理については、後記する。
ステップS610では、CPU101は、携帯通信網基地局31(図1参照)への接続を監視する。そして、ステップS609の処理が終了していれば、処理をステップS601に戻す。
ステップS701では、CPU101は、位置情報履歴テーブル124から、時刻情報(測位日時)、位置情報(緯度、経度、高さ)を取得する。なお、位置情報履歴テーブル124のフラグ305に「1」が付されているものは、取得しない。
ステップS702では、CPU101は、取得した情報に位置追跡装置10を識別する装置識別情報を付加して、携帯通信網基地局31およびネットワーク32を経由して、位置追跡サーバ11に送信する。そして、送信後に、CPU101は、送信した情報に対応するフラグ305に、送信済みであることを表すフラグ305に「1」を付す。
次に、変形例は、本実施形態において説明した図6に示す携帯通信網無線接続制御プログラム122の処理において、ステップS611で「一定時間スリープ」する前に、省電力近距離無線処理部109の電源をOFFする処理を加えたものである。
次に、変形例における処理の流れについて、図8を用いて説明する(適宜図4参照)。図8は、変形例における処理の流れを示す図である。
変形例に示す携帯通信網無線接続制御プログラム122aは、図6に示す携帯通信網無線接続制御プログラム122とは、ステップS801が加わっている点が異なる。なお、ステップS801以外は、図6に示す処理と同じであるので、同じ符号を付し、説明を省略する。
これは、エリアID401が受信される近辺では、しばらくの間、携帯通信網基地局31に接続できる可能性が非常に低いため、エリアID401を受信する省電力近距離無線処理部109の電源をOFFして、さらに電池の消耗を低減するものである。
例えば、本実施形態では、図3に示す位置情報履歴テーブル124において、送信済みの情報にはフラグを付すこととしたが、送信済みの情報を削除しても構わない。このように、送信済みの情報を削除することによって、記憶部120(図2参照)の記憶容量が膨大になることを防ぐことが可能である。
また、本実施形態では、エリアID送信機12(図1参照)が建物内または地下40に設置されるものとして説明したが、移動追跡装置10が携帯通信網基地局31と通信を行えないエリアであれば、地上やコンテナ内に設置されていても構わない。
10 位置追跡装置
11 位置追跡サーバ
12 エリアID送信機
30 人工衛星
31 携帯通信網基地局
32 ネットワーク
50 移動物
101 CPU(制御手段)
105 GPS/GNSS受信処理部(位置取得手段、無線受信手段)
107 携帯通信網無線処理部(通信手段)
109 省電力近距離無線処理部(近距離無線受信手段、無線受信手段)
120 記憶部
121 位置情報受信処理プログラム
122 携帯通信網無線接続制御プログラム
123 位置情報送信処理プログラム
124 位置情報履歴テーブル
125 エリアIDテーブル
Claims (9)
- 自身の位置および時刻に係る情報を取得する位置取得手段と、
無線によって前記位置および時刻に係る情報を送信する通信手段と、
前記通信手段を使用できないことを通知する通知信号を受信する近距離無線受信手段と、
前記通信信号を受信したときに、前記通信手段の電源を所定時間だけOFFする制御手段と
を備えることを特徴とする位置追跡装置。 - 前記近距離無線受信手段が受信する信号は、低電力で通信可能なIEEE802.15.4の規格の信号またはIEEE802.15.1の規格の信号であることを特徴とする請求項1に記載の位置追跡装置。
- 人工衛星から送信される測位用の衛星測位信号を受信して、自身の位置および時刻に係る情報を取得する無線受信手段と、
無線によって前記位置および時刻に係る情報を送信する通信手段と、
制御部と、
を備え、
前記無線受信手段は、前記衛星測位信号と互換性を有する信号形式によって形成された前記通信手段を使用できないことを通知する通知信号を受信し、前記通知信号を受信したことを、前記制御部に伝達し、
前記制御部は、前記通信手段の電源を所定時間OFFすること
を特徴とする位置追跡装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の自身の位置および時刻に係る情報を取得する位置追跡装置と、
前記位置追跡装置の通信手段から送信される前記位置および時刻に係る情報および前記位置追跡装置を識別する装置識別情報を受信する位置追跡サーバと、
前記位置追跡装置の通信手段を使用できないことを通知する通知信号を無線により送信する通知装置と、
によって構成される位置追跡システムであって、
前記通知信号は、前記位置追跡装置の通信手段を使用できないことを表す識別情報を含み、
前記位置追跡装置は、前記通知信号を受信したときに、受信した前記通知信号に含まれる識別情報と予め記憶しておいた識別情報とを照合し、前記受信した前記通知信号に含まれる識別情報が前記記憶しておいた識別情報に一致したとき、前記位置追跡装置の通信手段の電源をOFFすること
を特徴とする位置追跡システム。 - 前記通知信号は、低電力で通信可能なIEEE802.15.4の規格の信号またはIEEE802.15.1の規格の信号であることを特徴とする請求項4に記載の位置追跡システム。
- 端末が前記位置追跡サーバと通信可能に接続され、
前記端末から、前記装置識別情報を含む閲覧要求を受け付けて、前記サーバによって受信された前記位置追跡装置の位置および時刻を出力すること
を特徴とする請求項4または請求項5に記載の位置追跡システム。 - 位置追跡装置において用いられる位置追跡方法であって、
前記位置追跡装置が、
自身の位置および時刻に係る情報を取得する位置取得ステップと、
無線によって前記位置および時刻に係る情報を送信する通信ステップと、
前記通信ステップを実行できないことを通知する通知信号を受信する近距離無線受信ステップと、
前記通信信号を受信したときに、前記通信ステップを所定時間だけ休止する制御ステップと
を実行することを特徴とする位置追跡方法。 - 前記近距離無線受信ステップにおいて受信される信号は、低電力で通信可能なIEEE802.15.4の規格の信号またはIEEE802.15.1の規格の信号であることを特徴とする請求項7に記載の位置追跡方法。
- 位置追跡装置において用いられる位置追跡方法であって、
前記位置追跡装置が、
人工衛星から送信される測位用の衛星測位信号を受信して、自身の位置および時刻に係る情報を取得する無線受信手段と、
無線によって前記位置および時刻に係る情報を送信する通信手段と、
制御部と、
を備え、
前記無線受信手段は、前記衛星測位信号と互換性を有する信号形式によって形成された前記通信手段を使用できないことを通知する通知信号を受信し、前記通知信号を受信したことを、前記制御部に伝達し、
前記制御部は、前記通信手段の電源を所定時間OFFすること
を特徴とする位置追跡方法。
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