JP2010189211A - 水素発生装置及び燃料電池システム - Google Patents

水素発生装置及び燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで水素発生装置を得る。
【解決手段】 送液動作部7をカートリッジ3の内部に収容し、駆動手段11をカートリッジ3の外部に配し、カートリッジ3の内部に駆動源を配置する必要をなくし、カートリッジ3を最小限の大きさにする。
【選択図】図1

Description

本発明は水素発生装置及び水素発生装置を備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池に使用される水素を得る方法として、ケミカルハイドライドと呼ばれる金属水素化物に反応用溶液を接触させて加水分解する方法が知られている。ケミカルハイドライドとして、例えば金属水素化物の一種である水素化ホウ素リチウムや水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウムがある。
ケミカルハイドライドを適用した水素発生装置には、反応用溶液を貯留する溶液容器と、反応用溶液を金属水素化物に接触させるための反応部が備えられる。そして、溶液容器から反応部に溶液を送るためのポンプ等の送液手段が備えられている。
燃料電池に水素を供給するための機構として、水素発生装置をカートリッジに収容し、カートリッジを燃料電池に接続する機構が従来から提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。カートリッジを用いて水素を供給することで、カートリッジを消耗品とすることができ、カートリッジの交換により燃料電池への水素の供給を簡単に行うことが可能になる。
しかし、特許文献1に記載された技術では、ポンプなどの駆動部を有する送液手段を含めて溶液容器と反応部が一つのカートリッジに収容されているので、カートリッジの大型化は否めず、小型の機器への適用が困難であった。また、送液手段への電力などの動力供給のための接続や、制御のための接続が必要である。
これに対し、特許文献2に記載された技術では、溶液容器と反応部が収容されるカートリッジに対して、駆動部を有する送液手段の容器を別容器としている。しかし、カートリッジと送液手段の容器との間で溶液を流通させる配管機構が存在し、構造が複雑になると共に、配管の接続部が多くなって部品点数の増加を招き、更に、流体の漏洩に対する対処等が必要になる。
特表2008−500697号公報 特表2008−538095号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで構成することができる水素発生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで構成することができる水素発生装置を備えた燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の水素発生装置の第1の態様は、反応用溶液と反応して水素を生成する水素発生物質が収容される反応部、及び、前記反応用溶液が貯留される溶液容器、及び、前記反応用溶液を前記溶液容器から前記反応部に送液するための送液動作部を有するカートリッジと、前記カートリッジの外部に備えられ、前記送液動作部の動作時に前記送液動作部に動作動力を与える駆動手段とを備えたことを特徴とする。
かかる特徴によれば、送液動作部がカートリッジの内部に収容され、駆動手段がカートリッジの外部に配されるので、送液のために複雑な機構を用いることなくカートリッジを最小限の大きさにすることができる。このため、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで構成することができる水素発生装置となる。
そして、本発明の水素発生装置の第2の態様は、第1の態様の水素発生装置において、前記送液動作部が、前記反応用溶液が流入する容積部と、前記容積部の容積を可変に動作する容積可変動作部とから構成され、前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に、前記駆動手段の駆動部が前記容積可変動作部に連動されることを特徴とする。
かかる特徴によれば、カートリッジが駆動手段に接続された際に駆動部が容積可変動作部に連動して溶液可変動作部が動作し、溶液が流入する容積部の容積が溶液可変動作部の動作により変更されて溶液が反応部に送られる。
また、本発明の水素発生装置の第3の態様は、第2の態様の水素発生装置において、前記容積部の前記反応用溶液が流入する側に備えられた入口弁と、前記容積部の前記反応用溶液が流出する側に備えられた出口弁とを備え、前記入口弁は、前記容積部の容積が大きく変更されるときに開弁すると共に、前記容積部の容積が小さく変更されるときに閉弁し、前記出口弁は、前記容積部の容積が大きく変更されるときに閉弁すると共に、前記容積部の容積が小さく変更されるときに開弁することを特徴とする。
かかる特徴によれば、容積部の容積が大きく変更されるときに入口弁が開弁すると共に出口弁が閉弁して容積部の内部に反応用溶液が流入し、容積部の容積が小さく変更されるときに入口弁が閉弁すると共に出口弁が開弁して反応用溶液が流出して反応部に送液が行われる。
また、本発明の水素発生装置の第4の態様は、第3の態様の水素発生装置において、前記駆動手段の前記駆動部が往復駆動部であり、前記容積可変動作部が可撓膜部材であり、前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に前記往復駆動部が前記可撓膜部材に接続されることを特徴とする。
かかる特徴によれば、往復駆動部により可撓膜部材を変位させることにより、容積部の容積を変更することができる。
また、本発明の水素発生装置の第5の態様は、第3の態様の水素発生装置において、前記駆動手段の前記駆動部が往復駆動部であり、前記容積可変動作部が前記容積部の内部を移動自在に備えられるプランジャであり、前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に前記往復駆動部が前記プランジャに接続されることを特徴とする。
かかる特徴によれば、往復駆動部によりプランジャを移動させることにより、容積部の容積を変更することができる。
また、本発明の水素発生装置の第6の態様は、第3の態様の水素発生装置において、前記容積可変動作部が前記容積部の内部に移動自在に備えられる磁性体であり、前記駆動手段の前記駆動部が磁力発生手段であり、前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に前記磁力発生手段の励磁により前記磁性体が移動することを特徴とする。
かかる特徴によれば、磁力発生手段の励磁により磁性体を移動させることにより、容積部の容積を変更することができる。
また、本発明の水素発生装置の第7の態様は、第1の態様の水素発生装置において、前記送液動作部が、流路断面積を連続して変更自在な流路からなり、前記駆動手段は、押し付け部が前記流路に間欠的に押し付けられて回転移動する回転部材であり、前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に、前記押し付け部が前記流路に間欠的に押し付けられて回転移動することにより、前記流路の流路断面積が下流側に連続して変更されて前記溶液を送ることを特徴とする。
かかる特徴によれば、押し付け部が流路に間欠的に押し付けられて回転移動することにより、流路の流路断面積が下流側に連続して変更されて溶液が送られる。
また、本発明の水素発生装置の第8の態様は、第1の態様から第7の態様のいずれかの水素発生装置において、前記駆動手段は、前記反応部からの前記水素を消費する消費機器に備えられることを特徴とする。
かかる特徴によれば、カートリッジが消費機器に接続された際に駆動部が容積可変動作部に連動して溶液可変動作部が動作する。
上記目的を達成するための本発明の燃料電池システムの態様は、第1の態様から第8の態様の水素発生装置と、前記水素発生の前記カートリッジが接続される前記消費機器としての燃料電池とからなり、前記水素発生装置からの水素が燃料極に供給されることを特徴とする。
かかる特徴によれば、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで構成することができる水素発生装置とすることができる。
本発明の水素発生装置は、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで構成することができる水素発生装置を提供することが可能になる。
また、本発明の燃料電池システムは、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジで構成することができる水素発生装置を備えた燃料電池システムを提供することが可能になる。
本発明の一実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成図である。 送液動作部と駆動手段の関係を表す説明図である。 図2中の接続部の詳細図である。 本発明の一実施例に係る燃料電池システムの外観図である。 他の実施例に係る水素発生装置の要部説明図である。 他の実施例に係る水素発生装置の要部説明図である。 他の実施例に係る水素発生装置の要部説明図である。
<実施例1>
図1から図4に基づいて本発明の一実施例に係る水素発生装置及び燃料電池システムを説明する。
図1には本発明の一実施例に係る水素発生装置の全体の概略構成、図2には送液動作部と駆動手段の関係、図3には図2中の接続部の詳細、図4には本発明の一実施例に係る燃料電池システムの外観を示してある。
図1に示すように、水素発生装置1は、水素消費機器である燃料電池2に対して着脱自在なカートリッジ3と、カートリッジ3の外部(燃料電池2の内部)に備えられた駆動手段11を備えている。尚、本実施例では、駆動手段11が水素消費機器である燃料電池2の内部に備えられている例を示すが、駆動手段11の配置はこれに限られるものではなく、カートリッジ3の外部に備えられていればよい。
カートリッジの内部には、水素発生物質(金属水素化物)4が収容される反応部5、反応用溶液が貯留される溶液容器6、溶液容器6に貯留された反応用溶液を反応部5に送る送液動作部7が備えられている。駆動手段11は、送液動作部7の動作時に送液動作部7に動作動力を与える。
水素発生物質4としては、例えば、水素化ホウ素塩、水素化アルミニウム塩、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウム等が挙げられ、特に、水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。反応用溶液としては、例えば、硫酸、リンゴ酸、クエン酸水等が挙げられ、特に、リンゴ酸が好ましい。
これら水素発生物質及び反応用溶液は、特に限定されるものではなく、水素発生物質は加水分解型の金属水素化物であれば全て適用可能であり、反応用溶液は、例えば、有機酸および無機酸あるいはルテニウム等が適用可能である。さらに、水素発生物質が水素化ホウ素ナトリウム水溶液で反応用溶液がリンゴ酸というように、水素発生物質と反応用溶液の組み合わせは、混合することによって水素を発生する物質であれば全て適用可能である。また、金属と塩基性あるいは酸性水溶液との反応によって水素を得るものであってもよい。
反応部5では、水素発生物質4に反応用溶液を接触させて加水分解により水素の生成反応が生じる。反応部5で発生した水素は接続部8を介して燃料電池2に送られ、送られた水素は燃料電池2の発電用の燃料とされる。燃料電池2には駆動手段11が備えられ、カートリッジ3が燃料電池2に接続された際に(カートリッジ3が駆動手段11に接続された際に)、送液動作部7は駆動手段11により動作動力が与えられる。
上述した水素発生装置1は、送液動作部7がカートリッジ3の内部に収容され、駆動手段11がカートリッジ3の外部に配されるので、カートリッジ3の内部に駆動源を配置する必要がなく、カートリッジ3を最小限の大きさにすることができる。また、駆動源の動力源(例えば電源)との接続機構や、制御機器との接続機構をカートリッジ3に備える必要がなく、反応用溶液を取り回す配管等も必要ないので、部品点数を削減することができ、流体の漏洩に対する対処も不要になる。従って、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジ3で構成することができる。
図2、図3に基づいてカートリッジ3を燃料電池2に接続した際(カートリッジ3を駆動手段11に接続した際)の送液動作部7と駆動手段11の関係を説明する。
図2に示すように、カートリッジ3に備えられる送液動作部7は、反応用溶液が流入する容積部15を備え、容積部15は容積可変動作部としての可撓膜(可撓膜部材)16の変位により容積が変更される。図2(a)は容積部15の容積が大きく変更された状態で、図2(b)は容積部15の容積が小さく変更された状態である。
カートリッジ3には連結用の開口17が形成され、開口17に対応する容積部15の壁部が可撓膜16で構成されている。容積部15の入口側(図中下側)の内部には入口弁18が設けられ、入口弁18は容積部15の内部へのみ反応用溶液の流通を許容する。容積部15の出口側(図中上側)の外部には出口弁19が設けられ、出口弁19は容積部15の内部から外部へのみ反応用溶液の流通を許容する。
燃料電池2には駆動手段11が設けられ、駆動手段11には駆動部としての往復軸21が備えられている。往復軸21は駆動手段11の駆動により図中左右方向に往復移動する。カートリッジ3が燃料電池2に接続された際に往復軸21が開口17を通してカートリッジ3の内側に挿入される。
図2、図3に示すように、可撓膜16の外側にはジャック部22が取り付けられ、往復軸21の先端にはジャック部22に嵌合するプラグ部23が設けられている。図3に示すように、ジャック部22の内周には弾性リング24が設けられ、プラグ部23には周溝25が形成されている。
カートリッジ3が燃料電池2に接続される際に(図3(a)参照)、往復軸21のプラグ部23が可撓膜16のジャック部22に挿入されて押し込まれ、弾性リング24が周溝25に嵌合し(図3(b)参照)、プラグ部23の抜け外れが阻止されて往復軸21と可撓膜16が接続される。即ち、駆動部である往復軸21が容積可変動作部である可撓膜16に連動されることになる。
図2(a)に示すように、駆動手段11の往復軸21が縮み側(図中右側)に駆動した場合、可撓膜16が開口17側に変位して容積部15の容積が大きく変更される。容積部15の変更により、内部の圧力が低下して入口弁18だけが開いて反応用溶液が流入する。図2(b)に示すように、駆動手段11の往復軸21が伸び側(図中左側)に駆動した場合、可撓膜16がカートリッジ3の内側に変位して容積部15の容積が小さく変更される。容積部15の変更により、内部の圧力が高くなって出口弁19だけが開いて反応用溶液が流出する。
つまり、入口弁18は、容積部15の容積が大きく変更されるときに開弁すると共に、容積部15の容積が小さく変更されるときに閉弁し、出口弁19は、容積部15の容積が大きく変更されるときに閉弁すると共に、容積部15の容積が小さく変更されるときに開弁する。
このように、駆動手段11の駆動により往復軸21が往復移動することで、可撓膜16が変位して容積部15の容積が変更され、容積部15への反応用溶液の流入と容積部15からの反応用溶液の流出を繰り返すことができる。
図4は本発明の一実施例に係る燃料電池システムの外観であり、カートリッジ3を外して接続部8及び開口17が臨む状態を示している。
カートリッジ3の開口17は、燃料電池2に接続されない場合には図示しない盲部材で塞がれ、燃料電池2に接続する場合に図示しない盲部材が外されてジャック部22が開口から臨む状態になる。水素を供給するための接続部8同士及びジャック部22とプラグ部23の位置を合わせ、接続部8を接続すると共にジャック部22にプラグ部23を嵌合することで、カートリッジ3が燃料電池2に接続される。
これにより、極めて簡単で小型化が容易な構造のカートリッジ3で構成することができる水素発生装置1を備えた燃料電池システム10を構成することができる。カートリッジ3が小型で簡素化されるため、カートリッジ3の低コスト化を実現することができ、燃料電池2のスペース(形状)の自由度が向上する。
図5から図7に基づいて送液作動部及び駆動手段の他の実施例を説明する。図5から図7には本発明の他の実施例に係る水素発生装置の要部を示してある。
図5に示した例はプランジャを用いた例である。尚、図1から図4に示した実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図5に示すように、カートリッジ3に備えられる送液動作部31は、反応用溶液が流入する容積部15を備え、容積部15の内部には容積可変動作部としてのプランジャ32が移動自在に備えられる。図5(a)は容積部15の容積が大きく変更された状態で、図5(b)は容積部15の容積が小さく変更された状態である。プランジャ32には前述したジャック部22が取り付けられている。
容積部15の入口側(図中下側)には入口逆止弁33が設けられ、入口逆止弁33は容積部15の内部へのみ反応用溶液の流通を許容する。容積部15の出口側(図中上側)には出口逆止弁34が設けられ、出口逆止弁34は容積部15の内部から外部へのみ反応用溶液の流通を許容する。尚、入口逆止弁33、出口逆止弁34は前述した入口弁18、出口弁19とすることも可能である。
図5(a)に示すように、駆動手段11の往復軸21が縮み側(図中右側)に駆動した場合、プランジャ32が開口17側に移動して容積部15の容積が大きく変更される。容積部15の変更により、内部の圧力が低下して入口逆止弁33からのみ反応用溶液が流入する。図5(b)に示すように、駆動手段11の往復軸21が伸び側(図中左側)に駆動した場合、プランジャ32がカートリッジ3の内側に移動して容積部15の容積が小さく変更される。容積部15の変更により、内部の圧力が高くなって出口逆止弁34からのみ反応用溶液が流出する。
このように、駆動手段11の駆動により往復軸21が往復移動することで、プランジャ32が移動して容積部15の容積が変更され、容積部15への反応用溶液の流入と容積部15からの反応用溶液の流出を繰り返すことができる。
図6に示した例は磁力発生手段を用いた例である。尚、図1から図5に示した実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
図6に示すように、カートリッジ3に備えられる送液動作部35は、反応用溶液が流入する容積部15を備え、容積部15の外側の壁部が可撓膜36で構成されている。可撓膜36には容積可変動作部として磁性体製の作動部37が取り付けられている。
燃料電池2には駆動手段として磁力発生手段38が設けられ、磁力発生手段38が励磁されることにより、磁性体製の作動部37が引き寄せられる方向、又は反発して離れる方向に移動する。
図6(a)は作動部37が引き寄せられて容積部15の容積が大きく変更された状態で、図6(b)は作動部37が反発して離れる方向に移動し容積部15の容積が小さく変更された状態である。
図6(a)に示すように、磁力発生手段38の励磁により作動部37が引き寄せられた場合、容積部15の容積が大きく変更され、内部の圧力が低下して入口逆止弁33からのみ反応用溶液が流入する。図6(b)に示すように、磁力発生手段38の励磁により作動部37が反発して離れる方向に移動した場合、容積部15の容積が小さく変更され、内部の圧力が高くなって出口逆止弁34からのみ反応用溶液が流出する。
このように、磁力発生手段38の励磁により駆動手段11の駆動により作動部37を移動させることで、容積部15の容積が変更され、容積部15への反応用溶液の流入と容積部15からの反応用溶液の流出を繰り返すことができる。磁力を用いているので作動部37と磁力発生手段38の機械的な接続が不要になり、カートリッジ3側に開口を設ける必要がない。
図7に示した例は押し付け部が回転して送液を行う例である。尚、図1から図4に示した実施例と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
カートリッジ3には送液動作部として弾性チューブ41が設けられ、弾性チューブ41は流路断面積が連続して変更自在な流路となっている。燃料電池2には駆動手段として回転装置(回転部材)42が設けられ、回転装置42の回転軸43には4本のアーム44が取り付けられている。アーム44の先端には押し付け部としてのローラ45がそれぞれ設けられている。
燃料電池2にカートリッジ3を接続した際に、弾性チューブ41がローラ45に押し付けられて潰される。回転軸43が回転することにより、4個のローラ45が間欠的に弾性チューブ41に押し付けられて回転方向に移動し、弾性チューブ41の流路断面積が下流側に連続して変更されて、即ち、反応用溶液が下流側に搾り出される状態で、反応用溶液が送られる。
尚、カートリッジ3を外した場合、弾性チューブ41は潰されない状態になり反応用溶液の流通が許容されるため、弾性チューブ41にはカートリッジ3を接続した時にのみ流通を許容する手段が備えられている。
このように、送液動作部が弾性チューブ41だけで構成され、回転装置42の回転軸43を回転させることにより、スクィーズポンプの原理で反応用溶液を送ることができる。このため、カートリッジ3を極めて単純な構造にすることができる。
尚、図4に示した燃料電池システム10は、図5から図7の構成を用いたカートリッジであってもよい。また、上述した実施例は水素を消費する消費機器としては、燃料電池以外の水素を消費する機器に適用可能である。
本発明は、水素発生装置の産業分野で利用することができる。
また、本発明は、水素発生装置を備えた燃料電池システムの産業分野で利用することができる。
1 水素発生装置
2 燃料電池
3 カートリッジ
4 水素発生物質
5 反応部
6 溶液容器
7、31、35 送液動作部
8 接続部
10 燃料電池システム
11 駆動手段
15 容積部
16、36 可撓膜
17 開口
18 入口弁
19 出口弁
21 往復軸
22 ジャック部
23 プラグ部
24 弾性リング
25 周溝
32 プランジャ
33 入口逆止弁
34 出口逆止弁
37 作動部
38 磁力発生手段
41 弾性チューブ
42 回転装置
43 回転軸
44 アーム
45 ローラ

Claims (9)

  1. 反応用溶液と反応して水素を生成する水素発生物質が収容される反応部、及び、前記反応用溶液が貯留される溶液容器、及び、前記反応用溶液を前記溶液容器から前記反応部に送液するための送液動作部を有するカートリッジと、
    前記カートリッジの外部に備えられ、前記送液動作部の動作時に前記送液動作部に動作動力を与える駆動手段とを備えた
    ことを特徴とする水素発生装置。
  2. 請求項1に記載の水素発生装置において、
    前記送液動作部が、前記反応用溶液が流入する容積部と、前記容積部の容積を可変に動作する容積可変動作部とから構成され、
    前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に、前記駆動手段の駆動部が前記容積可変動作部に連動される
    ことを特徴とする水素発生装置。
  3. 請求項2に記載の水素発生装置において、
    前記容積部の前記反応用溶液が流入する側に備えられた入口弁と、
    前記容積部の前記反応用溶液が流出する側に備えられた出口弁とを備え、
    前記入口弁は、前記容積部の容積が大きく変更されるときに開弁すると共に、前記容積部の容積が小さく変更されるときに閉弁し、
    前記出口弁は、前記容積部の容積が大きく変更されるときに閉弁すると共に、前記容積部の容積が小さく変更されるときに開弁する
    ことを特徴とする水素発生装置。
  4. 請求項3に記載の水素発生装置において、
    前記駆動手段の前記駆動部が往復駆動部であり、
    前記容積可変動作部が可撓膜部材であり、
    前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に前記往復駆動部が前記可撓膜部材に接続される
    ことを特徴とする水素発生装置。
  5. 請求項3に記載の水素発生装置において、
    前記駆動手段の前記駆動部が往復駆動部であり、
    前記容積可変動作部が前記容積部の内部を移動自在に備えられるプランジャであり、
    前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に前記往復駆動部が前記プランジャに接続される
    ことを特徴とする水素発生装置。
  6. 請求項3に記載の水素発生装置において、
    前記容積可変動作部が前記容積部の内部に移動自在に備えられる磁性体であり、
    前記駆動手段の前記駆動部が磁力発生手段であり、
    前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に前記磁力発生手段の励磁により前記磁性体が移動する
    ことを特徴とする水素発生装置。
  7. 請求項1に記載の水素発生装置において、
    前記送液動作部が、流路断面積を連続して変更自在な流路からなり、
    前記駆動手段は、押し付け部が前記流路に間欠的に押し付けられて回転移動する回転部材であり、
    前記カートリッジが前記駆動手段に接続された際に、前記押し付け部が前記流路に間欠的に押し付けられて回転移動することにより、前記流路の流路断面積が下流側に連続して変更されて前記反応用溶液を送る
    ことを特徴とする水素発生装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の水素発生装置において、
    前記駆動手段は、前記反応部からの前記水素を消費する消費機器に備えられる
    ことを特徴とする水素発生装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の水素発生装置と、前記カートリッジが接続される前記消費機器としての燃料電池とからなり、
    前記水素発生装置からの水素が前記燃料電池の燃料極に供給される
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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