JP2010187987A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】胎児の形態情報の表示作業に伴う手間を削減することが可能な、妊婦健診に用いられる超音波診断装置の提供。
【解決手段】形態情報記憶部9は、複数の妊娠週数と複数の妊娠週数に応じた胎児の形態を模した複数の形態情報とを関連付けて記憶する。超音波プローブ1は、超音波を送受波する。画像発生部5は、超音波プローブ1からのエコー信号に基づいて胎児に関する超音波画像のデータを発生する。形態情報選択部17は、胎児に関する妊娠週数に関連付けられた特定の形態情報を複数の形態情報の中から選択する。表示部11は、選択された特定の形態情報と超音波画像とを表示する。形態情報調整部21は、超音波画像上の胎児影上で計測される胎児の計測値に応じて特定の形態情報の少なくとも大きさを調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、妊婦健診に用いられる超音波診断装置に関する。
妊婦健診に用いられる超音波診断装置がある。妊婦検診では、妊婦やその家族等の読影経験が乏しい者が、超音波画像に描出された胎児の状態を観察している。このような妊婦健診に用いられる超音波診断装置の応用例として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の技術は、読影経験が乏しい者が胎児の状態を容易に理解できるように、胎児の形態情報(ボディマークや輪郭像)を超音波画像に合成して表示するものである。より詳細には、また、予め超音波診断装置内に用意された複数の形態情報の中から超音波画像に描出された胎児影に最も近い形態情報を医師が手動で選択する。次に、選択された形態情報の輪郭が超音波画像に描出された胎児影の輪郭に沿うように、医師が形態情報を拡大や縮小、回転、移動等をして手動で調整している。そして、調整された形態情報が超音波画像に合成されて表示される。このような従来技術において、医師が複数の形態情報の中から1つを選択することは手間である。また、医師が選択された形態情報を胎児影の輪郭に沿うように調整することも手間である。このように妊婦健診において、胎児の形態情報を表示する際に医師に多大な手間がかかっている。
特開平07―116159号公報
本発明の目的は、妊婦健診に用いられる超音波診断装置において、胎児の形態情報の表示作業に伴う手間を削減することを目的とする。
本発明のある局面に係る超音波診断装置は、複数の妊娠週数と前記複数の妊娠週数に応じた胎児の形態を模した複数の形態情報とを関連付けて記憶する記憶部と、超音波を送受波する超音波プローブと、前記超音波プローブからのエコー信号に基づいて胎児に関する超音波画像のデータを発生する発生部と、前記胎児に関する妊娠週数に関連付けられた特定の形態情報を前記複数の形態情報の中から選択する選択部と、前記選択された特定の形態情報と前記超音波画像とを表示する表示部と、前記表示されている超音波画像上の胎児影上で計測される前記胎児の計測値に応じて前記特定の形態情報の少なくとも大きさを調整する調整部と、を具備する。
本発明によれば、妊婦健診に用いられる超音波診断装置において、胎児の形態情報の表示作業に伴う手間を削減することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係わる超音波診断装置の構成を示す図である。 第1実施形態に係わるボディマークの輪郭の一例を示す図。 第1実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図。 図3のステップSA2において表示される超音波画像の一例を示す図。 図3のステップSA4における頭臀長の算出例を示す図。 図3のステップSA4における児頭大横径の算出例を示す図。 図3のステップSA7におけるボディマークの輪郭の調整処理の一例を示す図。 図3のステップSA8における超音波画像とボディマークの輪郭との合成表示の一例を示す図。 本発明の第2実施形態に係わるボディマークの一例を示す図。 第2実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図。 図10のステップSB8における超音波画像とボディマークとの合成表示の一例を示す図。 本発明の第3実施形態に係わるボディマークの一例を示す図。 第3実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図。 図13のステップSC9における超音波画像とボディマークとの合成表示の一例を示す図。 本発明の第4実施形態に係わる超音波診断装置の構成を示す図。 第4実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図。 図16のステップSD11における超音波画像とボディマークの輪郭との合成表示の一例を示す図。 本発明の第6実施形態に係わる超音波診断装置の構成を示す図。 第6実施形態に係わるボディマークの一例を示す図。 第6実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図。 図20のステップSD11における超音波画像とボディマークの輪郭との合成表示の一例を示す図。 図20のステップSD11における超音波画像とボディマークとの合成表示の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係わる超音波診断装置を説明する。本実施形態に係わる超音波診断装置は、妊婦健診に用いられるものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる超音波診断装置の構成を示す図である。図1に示すように、超音波診断装置は、超音波プローブ1、送受信部3、画像発生部5、画像記憶部7、形態情報記憶部9、表示部11、入力部13、胎児形態特定部15、形態情報選択部17、胎児形態特定部19、形態情報調整部21、及び制御部23を備える。
超音波プローブ1は、送受信部3からの駆動パルスに基づいて超音波を被検体へ向けて送波する。送波された超音波は、被検体の体内組織の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射される。反射された超音波は、エコー信号として超音波プローブ1に受信される。受信されたエコー信号は、超音波プローブ1から送受信部3へ供給される。なお、第1実施形態に係わる被検体は、妊婦であるとする。
送受信部3は、超音波の送波用に図示しないレートパルス発生回路、送信遅延回路、及び駆動パルス発生回路等を有している。レートパルス発生回路は、所定のレート周波数frHz(周期;1/fr秒)で、レートパルスをチャンネル毎に繰り返し発生する。遅延回路は、チャンネル毎に超音波をビーム状に集束させ且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間を各レートパルスに与える。駆動パルス発生回路は、各遅延されたレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動パルスを印加する。
また送受信部3は、超音波の受波用に図示しないアンプ回路、A/D変換器、受信遅延回路、及び加算器等を有している。アンプ回路は、超音波プローブ1からエコー信号を受信し、受信されたエコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器は、増幅されたエコー信号をチャンネル毎にアナログ信号からデジタル信号に変換する。受信遅延回路は、デジタル信号に変換されたエコー信号に対し、チャンネル毎にビーム状に集束させ且つ受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、遅延時間が与えられた各エコー信号を加算する。この加算処理により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波ビームが形成される。1つの超音波ビームは、1つの走査線に対応する。走査線ごとのエコー信号は、画像発生部5に供給される。
画像発生部5は、送受信部3からエコー信号に基づいて超音波画像のデータを発生する。具体的には、画像発生部5は、エコー信号を対数増幅し、対数増幅されたエコー信号を包絡線検波し、信号強度が輝度の明るさで表現される超音波画像のデータを発生する。発生された超音波画像には、妊婦の体内に存在する胎児に関する胎児影が描出されているものとする。
画像記憶部7は、画像発生部5により発生された超音波画像のデータを記憶する。
形態情報記憶部9は、妊娠週数に応じて形態の異なる胎児を模した複数の形態情報を記憶している。形態情報記憶部9は、複数の妊娠週数と複数の形態情報とをそれぞれ関連付けて記憶している。形態情報は、妊娠週数ごとに設けられていても良いし、複数週ごとに設けられていても良い。また、形態情報の数と妊娠週数の数とが同数であってもなくてもよい。例えば、1つの妊娠週数に複数の形態情報が関連付けられていても良い。また、形態情報は、複数用意されていなくともよい。すなわち、形態情報記憶部9は、最低1つの形態情報を記憶すればよい。妊娠週数は、一般的に、最終月経の開始日を0週0日とし、この開始日からの経過日数により決定される。なお、妊娠10週程度の初期段階では胎児の体重に個人差があまりないので、この時の推定体重から逆算して妊娠週数が補正されてもよい。
表示部11は、画像記憶部7に記憶されている超音波画像のデータを読み出して表示する。また、表示部11は、選択された形態情報を超音波画像に重ね合わせて表示する。表示部11としては、例えばCRTディスプレイや、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイスが適宜利用可能である。
入力部13は、ユーザ(医師や技師)からの各種指令や情報を入力する。具体的には、入力部13は、後述する胎児の大きさに関する種々の計測項目を計測するために必要な点を入力する。また、入力部13は、患者情報として、胎児の妊娠週数を入力し、登録する。入力部13としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスが適宜利用可能である。
胎児計測部15は、超音波画像上の胎児影の大きさに関する種々の計測項目の計測値を算出する。計測項目としては、頭臀長(CRL:crown rump length)や児頭大横径(BPD:biparietal diameter)等がある。
形態情報選択部17は、入力部13により入力された妊娠週数をキーとして形態情報記憶部9を検索し、複数の形態情報の中から、キーとした妊娠週数に関連付けられた形態情報を選択する。
胎児形態特定部19は、胎児計測部15により超音波画像上の胎児影上で計測される胎児の計測値に応じて、超音波画像上の胎児影の少なくとも大きさを特定する。典型的には、胎児形態特定部19は、ユーザにより入力部13を介して指定された2点の位置情報を利用して、超音波画像上の胎児影の表示位置と大きさと方向とを特定する。具体的には、超音波画像上における始点と終点との位置に基づいて超音波画像上における胎児影の表示位置が特定される。また、超音波画像上における始点と終点との間の距離(すなわち、頭臀長や児頭大横径)が超音波画像上における胎児影の大きさとして特定される。また、超音波画像上における始点から終点(又は終点から始点)への方向が超音波画像上における胎児影の方向として特定される。
形態情報調整部21は、胎児計測部15により超音波画像上の胎児影上で計測される胎児の計測値に応じて、胎児の形態情報の少なくとも大きさを調整する。具体的には、形態情報調整部21は、胎児形態特定部19により特定された超音波画像上の胎児影の表示位置と方向と大きさとに応じて、形態情報の表示位置と方向と大きさとを調整する。
制御部23は、情報処理装置(計算機)としての機能を持ち、超音波診断装置の各部の動作を制御する。制御部23は、自身が有するメモリから形態情報の自動選択調整機能を実現するためのプログラムを読み出して展開し、各部を制御することによって形態情報の自動選択調整処理を実行する。
次に第1実施形態に係わる形態情報について説明する。第1実施形態に係わる形態情報は、胎児を模した2次元のボディマークの輪郭に関するグラフィックデータである。図2は、ボディマークの輪郭BCの一例を示す図である。図2に示すように、輪郭BCは、妊娠週数に応じて複数用意されている。ここでは、一例として4週目、8週目、及び18週目の輪郭BC1、BC2、及びBC3を示しているが、臨床的には、1週間ごとや2週間ごとのようになるべく多くの輪郭が用意されていると良い。なお、必ずしも1つの輪郭に1つの妊娠週数が関連付けられていなくともよい。例えば、1つの輪郭に1つ以上の妊娠週数が関連付けられていても良い。具体例を挙げると、輪郭BC2に妊娠週数8週目だけでなく、妊娠週数5週目、6週目、7週目を関連付けても良い。
次に制御部23の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理を妊婦健診の状況のもとで説明する。図3は、形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図である。なお、検査対象の胎児の妊娠週数は、予め入力部13等を介して超音波診断装置に登録されているものとする。
ユーザにより入力部13を介してスキャン開始の指示がなされることを契機として制御部23は、超音波スキャンを開始する(ステップSA1)。ユーザは、超音波スキャン中、超音波プローブ1を妊婦の腹部に当て続ける。これにより画像発生部5は、胎児影が描出された超音波画像のデータを発生する。
超音波画像のデータが発生されると制御部23は、表示部11に表示処理を行なわせる(ステップSA2)。表示処理において表示部11は、図4に示すように、発生された超音波画像UIを所定のレイアウトで表示する。超音波画像UIには、胎児影TIが描出されている。
超音波画像が表示されると制御部23は、ユーザにより入力部13を介して胎児計測のための点指定がなされることを待機する(ステップSA3)。点は、次のステップSA4において算出される計測項目に応じた胎児影の解剖学的な特徴点に指定される。例えば、頭臀長を算出する場合、ユーザは、胎児影の頭部先端をマウスポインタ等で指定し、次に胎児影の臀部先端をマウスポイント等で指定する。児頭大横径を算出する場合、ユーザは、胎児影の頭部の最大幅の一端をマウスポインタで指定し、次にもう一端をマウスポインタで指定する。
点指定がなされることを契機として(ステップSA3:YES)、制御部23は、胎児計測部15に胎児計測処理を行なわせる(ステップSA4)。胎児計測処理において胎児計測部15は、指定された点に基づいて胎児影の大きさに関する計測値を算出する。例えば頭臀長CRLを算出する場合、まず図5に示すように、ステップSA3においてユーザにより指定された胎児影TIの頭部先端P1から臀部先端P2への超音波画像UI上での線分長L1を算出する。そして算出された線分長L1と超音波画像UIの拡大率とに基づいて実際の胎児の頭臀長を算出する。また、児頭大横径BPDを算出する場合、まず図6に示すように、ステップSA3においてユーザにより指定された胎児影TIの頭部一端P3からもう一端P4への超音波画像UI上での線分長L2を算出する。そして算出された線分長L2と超音波画像UIの拡大率とに基づいて実際の胎児の児頭大横径BPDを算出する。
妊娠週数が決定されると制御部23は、形態情報選択部17にボディマークの輪郭の選択処理を行なわせる(ステップSA5)。輪郭の選択処理において形態情報選択部17は、予め登録されている胎児の妊娠週数を読み出して、読み出された妊娠週数をキーとして形態情報記憶部9を検索し、形態情報記憶部9に記憶されている複数の輪郭の中から、キーとした妊娠週数に関連付けられた輪郭を選択する。なお、ステップSA5において決定された妊娠週数に一致する輪郭がない場合、この妊娠週数に最も近い妊娠週数に関連付けられた輪郭が選択される。
輪郭が選択されると制御部23は、胎児形態特定部19に胎児形態の特定処理を行なわせる(ステップSA6)。胎児形態の特定処理において胎児形態特定部19は、ステップSA3において指定された点を利用して、超音波画像上の胎児影の表示位置と大きさと向きとを特定する。この表示位置と大きさと向きとをそれぞれ説明する。表示位置は、ステップSA3において指定された点の位置情報(指定された点の超音波画像上の座標)である。表示位置が特定されることにより、超音波画像上のどこに胎児影が描出されているかが特定される。大きさは、ステップSA3において指定された2点間の線分長である。大きさが特定されることにより、超音波画像上に描出されている胎児影の超音波画像上の大きさが特定される。この大きさは、ステップSA4において算出された線分長と同一である。従って、ステップSA6において再び大きさを算出する必要はなく、ステップSA4において算出された大きさ(線分長)で代用可能である。方向は、ステップSA3において指定された1点からもう1点への方向(例えば、頭部から臀部への向き)である。方向が特定されることにより、超音波画像上に描出されている胎児影の方向が特定される。
胎児影の表示位置を大きさと方向とが特定されると制御部23は、形態情報調整部21にボディマークの輪郭の調整処理を行なわせる(ステップSA7)。調整処理において形態情報調整部21は、特定された胎児影の表示位置を大きさと方向とに応じて、輪郭の表示位置と大きさと方向とを調整する。典型的には、ボディマークの輪郭BCが表示中の胎児影の輪郭に沿うように調整される。すなわち、特定された胎児影の表示位置を大きさと方向とに一致するようにボディマークの輪郭の表示位置と大きさと向きとを調整する。
図7を参照しながらステップSA7をより具体的に説明する。ステップSA3において、頭臀長を計測するために点P1とP2とが、児頭大横径を計測するために点P3と点P4とが超音波画像UIに指定されたとする。輪郭BCの長さは点P1と点P2との線分長L1に、輪郭BCの横幅は点P3と点P4との線分長L2に設定される。また、輪郭BCの頭部先端と臀部先端とを結ぶ長軸の方向は、点P1と点P2とを結ぶ線分の方向に一致される。そして輪郭BCの頭部先端が点P1に一致するように、輪郭BCの臀部先端が点P2に一致するように設定される。また、輪郭BCの最大幅の一端が点P3に、もう一端が点P4に一致するように設定される。このようにして、超音波画像UI上の胎児影TIの輪郭とボディマークの輪郭とが一致される。
このように、ステップSA7におけるボディマークの輪郭の調整処理は、通常の妊婦健診において行なわれる胎児計測のための点指定(ステップSA3)を利用して行なわれる。すなわち、輪郭の調整処理のために、ユーザの作業量が増加することはない。
輪郭の表示位置と大きさと向きとが調整されると制御部23は、表示部11に合成表示処理を行なわせる(ステップSA9)。合成表示処理において表示部11は、表示位置と大きさと方向とが調整されたボディマークの輪郭を超音波画像に重ねて表示する。典型的には、図8に示すように、ボディマークの輪郭BCが超音波画像UI上の胎児影TIの輪郭に沿うように、ボディマークの輪郭BCが超音波画像UIに重ねて表示される。
超音波画像のデータは、リアルタイムに繰り返し発生される。超音波画像が発生されるたびに上記のステップSA1〜ステップSA8を繰り返す必要はない。すなわち、一度ステップSA3において点指定されれば、次に発生される超音波画像での胎児計測(ステップSA4)や輪郭調整(ステップSA7)は、この指定点を利用して行なわれる。指定点は解剖学的な特徴点に指定されることを利用して、指定点を追跡することができる。各超音波画像上で各指定点を追跡することで、ステップSA4において計測値を算出でき、ステップSA6において胎児影の表示位置と大きさと方向とを特定でき、またステップSA7において輪郭の表示位置と大きさと方向とを調整できる。これにより、一度ステップSA3において点指定すれば、リアルタイムに表示される超音波画像上の胎児影の輪郭に沿ってボディマークの輪郭を重ねて表示することができる。
また、図3に示した輪郭の自動選択調整処理の流れは一例であって、第1実施形態は図3の処理手順のみに限定されない。例えば、ステップSA6における胎児形態の特定処理は、ステップSA4における頭臀長や児頭大横径の算出処理と同時に行なわれてもよい。
上記構成によれば、胎児の妊娠週数に応じたボディマークの輪郭が自動的に選択され、選択された輪郭の表示位置と大きさと方向とが超音波画像上の胎児影の輪郭に応じて自動的に調整され、調整された輪郭が超音波画像上に重ね合わせて表示される。従って、ボディマークの輪郭を表示するためのユーザの作業量が特許文献1に記載の従来法に比して少なくなる。
なお、上記の形態情報の自動選択調整処理においては、超音波画像上の胎児影の大きさに関する計測値を算出してから、ボディマークの輪郭を選択するとした。しかしながら第1実施形態はこれに限定する必要はない。例えば、ステップSA1のスキャン開始時にボディマークの輪郭が選択されるとしてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態に係わる形態情報は、胎児を模した2次元のボディマークである。以下、第2実施形態について説明する。なお以下の説明において、第1実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
形態情報記憶部9は、形態情報として、胎児を模した2次元のボディマークに関するグラフィックデータを記憶している。図9は、2次元のボディマークBMの一例を示す図である。図9に示すように、ボディマークBMは、妊娠週数に応じて複数用意されている。ここでは、一例として4週目、8週目、及び18週目の輪郭BM1、BM2、BM3を示しているが、臨床的には、1週間ごとや2週間ごとのようになるべく多くの輪郭が用意されていると良い。
形態情報調整部21は、胎児形態特定部19により特定された超音波画像上の胎児影の表示位置と方向と大きさとに応じて、ボディマークの表示位置と方向と大きさとを調整する。
図10は、第2実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図である。図10に示すように、第2実施形態に係わる自動選択調整処理は、図3のステップSA4以後に続けて行なわれる。
ステップSA4において胎児の大きさに関する計測値が算出されると制御部23は、形態情報選択部17にボディマークの選択処理を行なわせる(ステップSB5)。ボディマークの選択処理において形態情報選択部17は、予め登録されている妊娠週数をキーとして形態情報記憶部9を検索し、形態情報記憶部9に記憶されている複数のボディマークの中から、キーとした妊娠週数に関連付けられた輪郭を選択する。
ボディマークが選択されると制御部23は、胎児形態特定部19に胎児形態の特定処理を行なわせる(ステップSB6)。胎児形態の特定処理において胎児形態特定部19は、ステップSA3において指定された点を利用して、超音波画像上の胎児影の表示位置と大きさと方向とを特定する。
胎児影の表示位置を大きさと方向とが特定されると制御部23は、形態情報調整部21にボディマークの調整処理を行なわせる(ステップSB7)。調整処理において形態情報調整部21は、特定された胎児影の表示位置を大きさと方向とに応じて、ボディマークの表示位置と大きさと方向とを調整する。具体的には、ボディマークの表示位置は、超音波画像上の胎児影に重ならない位置に調整される。例えば、ボディマークの表示位置は、胎児影が描出されていない超音波画像の隅である。ボディマークの大きさは、超音波画像上の胎児影の大きさに比例した大きさに調整されても良いし、予め設定された初期値でもよい。ボディマークの方向(頭部から臀部への方向)は、超音波画像上の胎児影の方向(頭部から臀部への方向)に一致させられる。
ボディマークの表示位置と大きさと向きとが調整されると制御部23は、表示部11に合成表示処理を行なわせる(ステップSB8)。合成表示処理において表示部11は、表示位置と大きさと方向とが調整されたボディマークを超音波画像に重ねて表示する。典型的には、図11に示すように、ボディマークBMが超音波画像UI上の胎児影TIに重ならないように、超音波画像UIの隅に表示される。これにより、胎児影TIを視認しやすい表示形態で超音波画像UIとボディマークBMとを表示させることができる。
なお、ボディマークは超音波画像上に表示されなくとも良い。例えば、表示画面上の超音波画像の近傍に表示させてもよい。また、表示部11は、ボディマークだけでなく、第1実施形態のようにボディマークの輪郭を胎児影の輪郭に沿うように超音波画像に重ねて表示させてもよい。
上記構成によれば、妊娠週数に応じたボディマークが自動的に選択され、選択されたボディマークの表示位置と大きさと方向とが超音波画像上の胎児影の輪郭に応じて自動的に調整され、調整されたボディマークが超音波画像上に表示される。従って、オリジナルの超音波画像情報を損なうことなく、胎児影の体勢を理解しやすい超音波画像を提供することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係わる超音波診断装置は、胎児影の体軸周りの角度(以下、回転角度と呼ぶことにする)に応じて形態情報の回転角度を調整する。具体的には、第3実施形態に係わる超音波診断装置は、回転角度に応じた形態情報を用意しておき、胎児影の回転角度に応じた形態情報を重ねて表示する。以下、第3実施形態に係わる超音波診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1及び第2実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
形態情報記憶部9は、形態情報のデータを妊娠週数と回転角度とに関連付けて記憶している。第3実施形態における形態情報は、2次元のボディマークであってもその輪郭であってもどちらでも良い。以下、説明を具体的に行なうため、第3実施形態における形態情報は、ボディマークであるとする。
図12に示すように、形態情報記憶部9は、各妊娠週数について複数の回転角度に関する複数のボディマークBMを記憶している。回転角度とはボディマークBMの体軸周りの回転角度である。なお図12では便宜的に、回転角度0°をボディマークBMが真正面を向いている場合の角度に設定している。ここでは図12には、一例として妊娠週数18週目に関するボディマークBMを示しているが、他の妊娠週数についても同様に回転角度で細分類されているものとする。なお図12においては、一例として1つの妊娠週数について回転角度−90°、0°、+90°、及び180°の4種類のボディマークBMA1、BMA2、BMA3、及びBMA4を示しているが、4種類以下、或いは4種類以上のボディマークが用意されていてもよい。
形態情報選択部17は、予め登録されている妊娠週数とユーザにより入力部13を介して入力された回転角度とをキーとして形態情報記憶部9を検索し、複数のボディマークの中から、キーとした回転角度と妊娠週数とに関連付けられたボディマークを選択する。
図13は、第3実施形態に係わる制御部23の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図である。図13に示すように、第3実施形態に係わる自動選択調整処理は、図3のステップSA4以後に続けて行なわれる。
ステップSA4において胎児の大きさに関する計測値が算出されると制御部23は、ユーザにより入力部13を介して回転角度の入力がなされたか否かを判定する(ステップSC5)。ユーザは、表示部11に表示されている胎児影を観察し、胎児影の回転角度を判断する。回転角度入力のための入力部13としては、マウスやトラックボール、キーボードが適宜利用可能である。
ステップSC65おいて回転角度の入力がなされていないと判断した場合(ステップSC5:NO)、制御部23は、ステップSA5に進む。ステップSA5以後は第1実施形態で説明したので、ここでの説明は省略する。
ステップSC5において回転角度の入力がなされたと判断した場合(ステップSC5:YES)、制御部23は、形態情報選択部17にボディマークの選択処理を行なわせる(ステップSC6)。選択処理において形態情報選択部17は、まず、予め登録されている妊娠週数をキーとして形態情報記憶部9を検索し、複数の妊娠週数の中からキーに対応する妊娠週数を特定する。そして形態情報選択部17は、特定された妊娠週数についての複数の回転角度に関する複数のボディマークの中から、ステップSC5において入力された回転角度に関連付けられたボディマークを選択する。この際、ステップSC5において入力された回転角度に同一な回転角度に関連付けられたボディマークがない場合、最も近い回転角度に関連付けられたボディマークが選択される。例えば、ステップSC5で回転角度が+45°であると決定されると、+45°に関するボディマークが選択される。形態情報記憶部9に+45°に関するボディマークがない場合、形態情報記憶部9に記憶されているボディマークのうち。+45°に最も近い回転角度に関するボディマークが選択される。
ボディマークが選択されると制御部23は、胎児形態特定部19に胎児形態の特定処理を行なわせる(ステップSC7)。胎児形態の特定処理において胎児形態特定部19は、ステップSA3において指定された点を利用して、超音波画像上の胎児影の表示位置と大きさと方向とを特定する。
胎児影の表示位置を大きさと方向とが特定されると制御部23は、形態情報調整部21にボディマークの調整処理を行なわせる(ステップSC8)。調整処理において形態情報調整部21は、特定された胎児影の表示位置を大きさと方向とに応じて、ボディマークの表示位置と大きさと方向とを調整する。
ボディマークの表示位置と大きさと向きとが調整されると制御部23は、表示部11に合成表示処理を行なわせる(ステップSC9)。合成表示処理において表示部11は、表示位置と大きさと方向とが調整されたボディマークと超音波画像とを表示する。典型的には、図14に示すように、ボディマークBMが超音波画像UI上の胎児影TIに重ならないように、超音波画像UIの隅に表示される。これにより、胎児影TIの回転角度(超音波画像上での向き)に応じたボディマークBMを表示させることで、読影経験の乏しい者でも容易に胎児影TIの回転角度を判断することができる。
上記構成によれば、各妊娠週数について複数の回転角度に関する複数の形態情報(ボディマーク又はボディマークの輪郭)を用意しておく。超音波画像上の胎児影の回転角度に応じた形態情報が選択されると、選択された形態情報の表示位置と大きさと方向とが超音波画像上の胎児影に応じて自動的に調整される。従って、回転角度に応じて形態情報を表示する際のユーザの作業量が軽減される。
(第4実施形態)
第4実施形態に係わる超音波診断装置は、胎児影の回転角度に応じて形態情報の回転角度を調整する。具体的には、第4実施形態に係わる超音波診断装置は、3次元のグラフィックスデータである形態情報を用意しておき、胎児影の回転角度に応じて形態情報を回転させて表示する。以下、第4実施形態に係わる超音波診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1、第2、及び第3実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図15は、第4実施形態に係わる超音波診断装置の構成を示す図である。図15に示すように、第4実施形態に係わる超音波診断装置は、超音波プローブ1、送受信部3、画像発生部5、画像記憶部7、形態情報記憶部9、表示部11、入力部13、胎児計測部15、形態情報選択部17、胎児形態特定部19、形態情報調整部21、制御部23、及び回転角度調整部24を備えている。
形態情報記憶部9は、妊娠週数に応じて形態の異なる胎児を模した3次元のグラフィックスデータである形態情報のデータを妊娠週数に関連付けて記憶している。第4実施形態における形態情報は、3次元のボディマークであってもその輪郭であってもどちらでも良い。以下、説明を具体的に行なうため、第3実施形態における形態情報は、3次元のボディマークの輪郭であるとする。
回転角度調整部25は、ユーザにより入力部13を介して入力された回転角度に従って、表示中の形態情報の回転角度を調整する。
図16は、第4実施形態に係わる制御部23の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図である。図16に示すように、第4実施形態に係わる自動選択調整処理は、図3のステップSA8以後に続けて行なわれる。
ステップSA8においてボディマークの輪郭と超音波画像とが表示されると制御部23は、入力部13を介して回転角度が入力されることを待機している(ステップSD9)。ユーザは、表示部11に表示されている胎児影を観察し、胎児影の回転角度を判断し、判断した回転角度を入力部13に入力する。
回転角度の入力がなされたことを契機として(ステップSD9:YES)、制御部23は、回転角度調整部25に回転角度の調整処理を行なわせる(ステップSD10)。回転角度の調整処理において回転角度調整部23は、入力された回転角度に従って表示部11に表示されているボディマークの輪郭の回転角度を調整する。具体的には、入力された回転角度と輪郭の回転角度とが一致するように、表示中の輪郭をその体軸周りに回転させる。
回転角度が調整されると制御部23は、表示部11に合成表示処理を行なわせる(ステップSD11)。合成表示処理において表示部11は、図17に示すように、回転角度が調整されたボディマークの輪郭BCが胎児影TIの輪郭に沿うように、輪郭BCを超音波画像UIに重ねてリアルタイムに表示する。このように、胎児影TIの回転角度に応じた輪郭BCを表示させることで、読影経験の乏しい者でも容易に胎児影TIの回転角度(超音波画像UI上での向き)を判断することができる。
上記構成によれば、3次元の形態情報(ボディマーク又はボディマークの輪郭)を用意しておく。妊娠週数に応じて形態情報が自動的に選択され、選択された形態情報の回転角度が超音波画像上の胎児影の回転角度に応じて調整される。従って、回転角度を考慮して形態情報を表示する際のユーザの作業量が軽減される。
なお、ユーザがステップSD10において調整された輪郭に満足できない場合は、ユーザにより入力部13を介して回転角度を入力しなおすことで、ステップSD10、SD11、及びSD12を繰り返すことが可能である。これにより回転角度を何度でも調整することが可能である。
(第5実施形態)
第5実施形態に係わる形態情報は、男女別に用意されている。以下、第5実施形態に係わる超音波診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1、第2、第3、及び第4実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
形態情報記憶部9は、形態情報を妊娠週数と性別とに関連付けて記憶している。具体的には、各妊娠週数について男、女、及び性別不明の3種類の形態情報が用意されている。第5実施形態に係わる形態情報は、ボディマークであってもボディマークの輪郭であってもよい。
形態情報選択部17は、ユーザにより入力部13を介して入力された性別情報と予め登録されている妊娠週数とをキーとして形態情報記憶部9を検索し、複数の形態情報の中から、キーとした性別情報と妊娠週数とに関連付けられた形態情報を選択する。
上記構成により、検査前や検査中に得られる胎児の性別情報に応じて、適切な形態情報(ボディマーク又はボディマークの輪郭)を表示させることができる。これにより、超音波画像の読影経験の乏しい者でも、一目で胎児の性別を知ることができる。また、胎児の性別に応じて形態情報を選択する手間が削減される。
(第6実施形態)
第6実施形態に係わる形態情報は、独立に表示位置と大きさと方向とが調整可能な複数のブロックから構成される。以下、第6実施形態に係わる超音波診断装置について説明する。なお以下の説明において、第1、第2、第3、第4、及び第5実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図18は、第6実施形態に係わる超音波診断装置の構成を示す図である。図18に示すように、第6実施形態に係わる超音波診断装置は、超音波プローブ1、送受信部3、画像発生部5、画像記憶部7、形態情報記憶部9、表示部11、入力部13、胎児計測部15、形態情報選択部17、胎児形態特定部19、形態情報調整部21、制御部23、及びブロック調整部27を備えている。
形態情報記憶部9は、複数のブロックから構成される形態情報を記憶している。ブロックは、胎児の体の一部分を模しているグラフィックデータである。なお、第6実施形態に係わる形態情報は、ボディマークであっても、ボディマークの輪郭であっても構わない。しかし以下、説明を具体的に行なうため、形態情報は、ボディマークの輪郭であるとする。この場合、ボディマークの輪郭は、複数のブロックの輪郭から構成される。
図19に示すように、妊娠週数18週目に関するボディマークの輪郭BCは、例えば、頭部を模した頭部ブロックBCB1、腹部を模した腹部ブロックBCB2、左腕部を模した左腕部ブロックBCB3、右腕部を模した右腕部ブロックBCB4、左足部を模した左足部ブロックBCB5、及び右足部を模した右足部ブロックBCB6の6つのブロックから構成される。各ブロックBCB1、BCB2、BCB3、BCB4、BCB5、及びBCB6は、独立にその表示位置と大きさと方向とを調整可能である。なお形態情報BCは、第1実施形態と同様、妊娠週数に関連付けて記憶されている。
ブロックの構成は、妊娠週数に応じて変化させてもよい。例えば、まだ、胎児が未発達な段階である妊娠週数(例えば、妊娠週数8週目程度)においては、その形態情報は、頭部ブロックと腹部ブロックとで構成されるとしてもよい。
ブロック調整部27は、ユーザにより入力部13を介して入力された各ブロックの表示位置と大きさと方向との少なくとも1つに従って、各ブロックの表示位置と大きさと方向との少なくとも1つを調整する。
図20は、第6実施形態に係わる制御部の制御のもとに行なわれる形態情報の自動選択調整処理の典型的な流れを示す図である。図20に示すように、第6実施形態に係わる自動選択調整処理は、図3のステップSA8以後に続けて行なわれる。
ステップSA8においてボディマークの輪郭と超音波画像とが合成表示されると制御部23は、入力部13を介して各ブロックの表示位置や大きさ、方向の調整情報が入力されることを待機している(ステップSE9)。ステップSE9において各ブロックは、初期的な配置で表示されている。ユーザは、表示部11に表示されている胎児影と輪郭とを観察し、超音波画像上の胎児影の輪郭に沿うように各ブロックの表示位置や大きさ、方向の調整情報を入力する。入力方法としては、マウスを介してブロックをドラッグする方法、キーボードによる表示位置の入力等が考えられる。
各ブロックの調整情報の入力がなされたことを契機として(ステップSD9:YES)、制御部23は、ブロック調整部27にブロックの調整処理を行なわせる(ステップSD10)。ブロックの調整処理においてブロック調整部24は、入力された調整情報に従って表示部11に表示されているブロックの表示位置や大きさ、方向を調整する。各ブロックの調整方法は、第1実施形態において説明した輪郭の調整方法と同様なので説明は省略する。
ブロックが調整されると制御部23は、表示部11に表示処理を行なわせる(ステップSD11)。表示処理において表示部11は、図21に示すように、調整されたブロック(例えば、BCB3、BCB4)を超音波画像UIに重ねてリアルタイムに表示する。この場合、胎児影の両腕の輪郭に沿うように、左腕ブロックBCB3と右腕ブロックBCB4との表示位置と大きさと方向とが調整されている。この様にブロック単位で表示位置や大きさ、方向を調整可能とすることで、超音波画像UI上の胎児影TIの体勢により近いボディマークの輪郭BCを表示させることが可能となる。
なお、ボディマークを構成する複数のブロックの場合も上記の輪郭の調整方法と同様に調整可能である。この場合、図22に示すように、表示位置や大きさ、方向が調整されたブロック(例えば、BCB3、BCB4)を含むボディマークBMが超音波画像UIの隅に重ねて表示される。
上記構成により、複数のブロックで構成される形態情報(ボディマーク又はボディマークの輪郭)を用意しておくことで、ブロック単位で表示位置や大きさ、方向を調整することができる。これにより、超音波画像上の胎児影の体勢により近い形態情報を表示させることが可能となる。
なお、ユーザがステップSE10において調整されたブロックに満足できない場合は、ユーザにより入力部13を介して調整情報を入力しなおすことで、ステップSE10、SE11、及びSE12を繰り返すことが可能である。これによりブロックを何度でも調整することが可能である。
かくして第1、第2、第3、第4、第5、及び第6実施形態によれば、妊婦健診に用いられる超音波診断装置において、胎児の形態情報の表示作業に伴う手間を削減することが可能となる。
なお、発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上本発明によれば、妊婦健診に用いられる超音波診断装置において、胎児の形態情報の表示作業に伴う手間の削減を実現する。
1…超音波プローブ、3…送受信部、5…画像発生部、7…画像記憶部、9…形態情報記憶部、11…表示部、13…入力部、15…胎児計測部、17…形態情報選択部、19…胎児形態特定部、21…形態情報調整部、23…制御部

Claims (8)

  1. 複数の妊娠週数と前記複数の妊娠週数に応じた胎児の形態を模した複数の形態情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
    超音波を送受波する超音波プローブと、
    前記超音波プローブからのエコー信号に基づいて胎児に関する超音波画像のデータを発生する発生部と、
    前記胎児に関する妊娠週数に関連付けられた特定の形態情報を前記複数の形態情報の中から選択する選択部と、
    前記選択された特定の形態情報と前記超音波画像とを表示する表示部と、
    前記表示されている超音波画像上の胎児影上で計測される前記胎児の計測値に応じて前記特定の形態情報の少なくとも大きさを調整する調整部と、
    を具備する超音波診断装置。
  2. 前記記憶部は、前記形態情報として、胎児を模した2次元ボディマーク、胎児を模した3次元ボディマーク、前記2次元ボディマークの輪郭、及び3次元ボディマークの輪郭の少なくとも1種類を記憶する、請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記表示部は、前記調整部により少なくとも大きさが調整された前記2次元ボディマークの輪郭、又は前記3次元ボディマークの輪郭を前記胎児影に重ねて表示する、請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記表示部は、前記調整部により少なくとも大きさが調整された前記2次元ボディマーク又は前記3次元ボディマークを前記胎児影に重ならないように表示する、請求項2記載の超音波診断装置。
  5. 前記調整部は、ユーザからの指示に従って入力された前記胎児影の体軸周りの回転角度に応じて前記3次元ボディマーク又は前記3次元ボディマークの輪郭を体軸周りに回転させる、請求項2記載の超音波診断装置。
  6. 前記記憶部は、前記複数の2次元ボディマーク又は前記複数の2次元ボディマークの輪郭のそれぞれを、さらに体軸周りの回転角度に関連付けて記憶し、
    前記選択部は、ユーザからの指示に従って入力された前記胎児影の体軸周りの回転角度に応じた特定の2次元ボディマーク又は特定の2次元ボディマークの輪郭を前記複数の2次元ボディマーク又は前記複数の2次元ボディマークの輪郭の中から選択する、
    請求項2記載の超音波診断装置。
  7. 前記記憶部は、前記形態情報として男児に関する形態情報と女児に関する形態情報とを記憶する、請求項1記載の超音波診断装置。
  8. 前記形態情報は、胎児の体の一部分を模した複数のブロックから構成され、
    前記調整部は、ユーザからの指示に従って前記複数のブロックのそれぞれの少なくとも大きさを調整する、
    請求項1記載の超音波診断装置。
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