JP2010185806A - 長尺センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ等への水滴の付着に伴う誤検知をより確実に防止することができ、さらに絶縁体等に対しての検知もできる長尺センサを提供する。
【解決手段】長尺センサ21は、取付基部22と、内部に中空部26を有し、カーボンを含有する表皮部23と、可撓性の絶縁体270及び一対の板状の電極271,272を有し、中空部26内に配設されるセンサ本体27とを備える。第1の電極271は表皮部23側において絶縁体270に埋設等され、第2の電極272は第1の電極271より取付基部22側に設けられる。絶縁体270は、表皮部23の内周面に当接する支持部270bを有し、支持部270bのうち表皮部23に当接する部位は、第1の電極271より取付基部22側に位置する。表皮部23及びセンサ本体27間には間隙部28が設けられ、間隙部28における表皮部23と第1の電極271との間隔が1.0mm以上とされる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、異物を検知するためのセンサに関するものであり、特に自動車等の車両において車両本体とドア等の開閉体との間の異物を検知するための長尺センサに関するものである。
従来、所謂ワンボックスカー等の車両においては、乗員の乗降口を大きく開閉して乗降の便を向上させるとともに、その際にできるだけドアをボディから離さないようにするために、車両のボディに沿ってスライドするスライドドアを具備するものがある。そして、近年では、このスライドドアをモータ等を用いて自動閉鎖可能なものや、スライドドアがボディ開口部の全閉される全閉位置の手前に位置していわば半ドアの状態となると、スライドドアを全閉位置まで駆動するものが知られている。
このようなドアの開閉システムにおいては、スライドドアの自動閉鎖動作中に何らかの異物(例えば、人体や衣服等)を挟み込まないようにする必要がある。そのため、異物を検知するセンサと、当該センサによって異物が検知された際に、スライドドアを停止させるとともに、開方向へと逆転制御する機構とが一般的に設けられる。ここで、異物を検知するセンサを実現すべく、復元性を有する中空状の絶縁体と、当該絶縁体内に設けられた相互に非接触状態の複数の電極線とからなるコードスイッチを、スライドドアの前側端縁部に設ける方法が知られている(例えば、特許文献1等参照)。当該技術について詳述すると、異物がボディ開口部及びスライドドア間に存在する場合には、スライドドアの閉鎖動作に伴い異物やドア端縁部によってコードスイッチが押圧され、絶縁体内部の電極線同士が接触し、短絡が生じる。そして、短絡が検知された際には、異物が存在するものと検知される。
しかしながら、上記技術において、異物の検知は、電極線同士の接触が起こる程度の比較的大きな荷重が前記コードスイッチに加わることによって初めて可能となる。従って、異物が検知されるまでに、異物に対して大きな荷重が加わってしまうおそれがある。
そこで、上記不具合を解消すべく、静電容量式のセンサが提案されている(例えば、特許文献2等参照)。静電容量式のセンサは、人体等の異物が近接した際に、静電容量が変化することに基づいて異物を検知するものである。すなわち、静電容量式のセンサは、異物とは非接触な状態で異物の検知が可能である。
特開2007−123202号公報 特開2007−18839号公報
ところが、静電容量式のセンサにおいては、降雨等によってセンサやセンサ周辺に水滴が付着してしまうと、人体等がセンサに接近した場合と同様に、静電容量に変化が生じてしまう。そのため、センサ等に水滴が付着した場合に、人体等がセンサに接近したものと誤って検知されてしまうおそれがある。また、静電容量が人体以下の異物(例えば、プラスチック等の絶縁体)に対しては、検知ができないという課題もある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、センサ等への水滴の付着に伴う誤検知をより確実に防止することができ、さらに絶縁体等に対しての検知もできる長尺センサを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.車両本体に設けられた開口部を開閉可能な開閉体の縁部に取着される取付基部と、
前記取付基部から前記開口部周縁側に向けて膨出し、内部に中空部を有する表皮部と、
可撓性を有する絶縁体、及び、前記絶縁体の少なくとも一部を挟んで相対向する一対の板状の電極を有し、前記中空部内に配設されるセンサ本体と
を備え、前記一対の電極間の静電容量の変化に基づき、前記表皮部への近接及び/又は接触を検知する長尺センサであって、
前記表皮部は、カーボンを含有するとともに、
前記一対の板状の電極のうち、
第1の電極は、前記表皮部側において、前記絶縁体に埋設、又は、前記絶縁体の表面に取着される一方で、
前記第1の電極とは異なる第2の電極は、前記第1の電極よりも前記取付基部側に設けられ、
前記絶縁体は、前記表皮部の内周面に当接する支持部を有するとともに、
前記支持部のうち前記表皮部に当接する部位は、前記第1の電極よりも前記取付基部側に位置し、かつ、
前記中空部内には、前記表皮部及び前記センサ本体の間に間隙部が設けられるとともに、
前記間隙部における、前記表皮部と前記板状の第1の電極との間隔が、1.0mm以上とされていることを特徴とする長尺センサ。
上記手段1によれば、表皮部と板状の第1の電極との間において1.0mm以上の間隔を有する間隙部が、すなわち、空気で満たされ、比誘電率が約1.0と比較的低い空間が十分な大きさをもって形成されている。このように表皮部とセンサ本体との間に間隙部が介在することで、人体等と比較して静電容量の小さい水滴がセンサやセンサ周囲に接触した場合において、第1の電極及び第2の電極間の静電容量が大きく変化してしまうことを抑制できる。その結果、センサ等への水滴の付着に伴う異物の誤検知をより確実に防止することができる。また、絶縁体に設けられた支持部により表皮部が支持されることから、前記間隙部の形状維持を図ることができるとともに、表皮部が潰れ変形した後の表皮部の復帰性を高めることができる。従って、間隙部を設けることによる上述の作用効果がより確実に奏されることとなる。
また、支持部のうち表皮部に接触する部位は、前記第1の電極よりも取付基部側に位置するため、異物の接触時に、支持部の存在によって表皮部の変形が阻害されてしまうことをより確実に防止できる。加えて、表皮部にカーボンを含有させることで、表皮部の比誘電率を比較的高く(例えば、10程度に)することができ、ひいては、異物の接触に伴う表皮部の変形量が僅かなものであっても、両電極間の静電容量を比較的大きく変化させることができる。すなわち、これらの構成を採用することで、異物が小さな圧力で接触した場合であっても静電容量を大きく変化させることができる。その結果、絶縁体等の静電容量の比較的小さな異物であってもより確実に検知することができ、異物の検知精度を飛躍的に向上させることができる。
尚、前記間隙部における、表皮部と板状の第1の電極と間の間隔を1.0mm未満とすると、表皮部に水滴が付着した場合に静電容量が比較的大きく変化してしまい、誤検知が発生してしまうおそれがある。また、誤検知を防止すべく、センサ感度を落とすことも考えられるが、水滴の付着による誤検知を防止できたとしても、異物の検知精度の低下を招いてしまうおそれがある。
手段2.前記絶縁体の内部であって、前記一対の電極に挟まれる位置に空間を設けたことを特徴とする手段1に記載の長尺センサ。
上記手段2によれば、絶縁体内部に空間が形成されるため、絶縁体が容易に潰れ変形することとなる。そのため、異物の接触圧力が比較的小さな場合であっても、第2の電極に対して第1の電極を大きく近づけることができ、両電極間における静電容量の変化量を増大させることができる。その結果、異物の検知精度の更なる向上を図ることができる。
手段3.前記第1の電極を、前記絶縁体の内部に配設したことを特徴とする手段1又は2に記載の長尺センサ。
上記手段3によれば、第1の電極が絶縁体の内部に埋設されるため、異物の接触時において、第1の電極が、カーボンを含有し、導電性を有する表皮部に接触してしまうことを確実に防止できる。このため、第1の電極の短絡防止を図ることができ、異物の検知精度をより一層向上させることができる。
手段4.前記絶縁体の比誘電率を2.7以上4.0以下としたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の長尺センサ。
両電極に挟まれる絶縁体については、比較的小さな圧力で両電極を容易に接近させ得る程度の軟質素材(例えば、EPDMゴムや、熱可塑性エラストマー等の樹脂)から形成されることが好ましく、また、両電極の接近距離が比較的小さい場合であっても、静電容量を比較的大きく変化させ得る、比誘電率の比較的大きなものであることが好ましい。従って、これらの要素を勘案すると、上記手段4のように、絶縁体の比誘電率を2.7以上とすることが好ましい。但し、絶縁体の比誘電率を過度に大きくすると、検知精度の低下を招いてしまうおそれがある。従って、絶縁体の比誘電率を4.0以下とすることが望ましい。
手段5.前記絶縁体の硬度をショアA値で40度以上60度以下としたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の長尺センサ。
上記手段5によれば、絶縁体の硬度がショアA値で40度以上とされているため、車両の動作や振動に伴い長尺センサが振動した場合における、第1の電極の揺れ動きをより確実に抑制することができる。そのため、異物の接近や接触によることなく、両電極間の静電容量が変化してしまうことを防止でき、検知精度の更なる向上を図ることができる。また、絶縁体の硬度をショアA値で40度未満とすると、例えば、ゴムや樹脂等を押出成形することにより絶縁体を形成しようとしても、その成形が困難なものとなってしまい、ひいては生産性が低下してしまうおそれがあるが、本手段によれば、このような懸念を払拭できる。
加えて、絶縁体の硬度をショアA値で60度以下とすることで、絶縁体がより容易に変形しやすくなる。このため、異物の接触圧力が比較的小さな場合であっても、両電極間の距離を容易に小さくすることができ、ひいては静電容量を大きく変化させることができる。その結果、異物の検知精度のより一層の向上を図ることができる。
スライドドアを具備する車両を示す斜視図である。 ECU等の電気的構成を示すブロック図である。 図1におけるJ−J線断面図である。 (a)は、水滴付着状態の長尺センサ等を示す断面図であり、(b)は、異物が接近状態にあるときの長尺センサ等を示す断面図である。 (a)は、異物が軽接触状態にあるときの長尺センサ等を示す断面図であり、(b)は、異物が接触状態にあるときの長尺センサ等を示す断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1はスライドドアを搭載した車両の概略斜視図である。同図に示すように、車両1は、そのボディ側面に開閉体としてのスライドドア2を有している。当該スライドドア2は、ボディ側面の中央部に設けられたスライドレール3と、ボディ側面の天井部側及び床部側に設けられた図示しないスライドレールとによって、ボディ側面に支持されている。当該スライドドア2は、ボディ側面に示される開口部としての乗降口4を全閉した図示する全閉位置と、乗降口4を全開した全開位置(図中の二点鎖線参照)との間に亘ってボディ側面に沿ってスライドし、乗降口4を開閉できるように構成されている。
また、ボディのドアピラー5の後端面とスライドドア2の前方側サイドパネルとの間には、ボディとスライドドア2とを係合する図示しないロック機構が設けられている。そして、スライドドア2が図示する全閉位置までスライドされると、スライドドア2は、このロック機構により、全閉位置でロックされるように構成されている。
また、前記スライドドア2の内部には、自動閉鎖機構(図示せず)が設けられている。当該自動閉鎖機構は、全開位置にあるスライドドア2を全閉位置までスライド動作させるためのものである。加えて、自動閉鎖機構は、図2に示すように、スライドドア2を全閉位置まで動作させるための駆動モータ11と、当該駆動モータ11を駆動制御する制御手段としての電子制御ユニット(ECU)12とを備えている。ECU12には、運転席に配設される操作スイッチ13や、車両室内に配置されるリモートコントローラ(リモコン)スイッチ14等から閉鎖指令信号が入力されるようになっている。また、ECU12には、駆動モータ11或いは別途の図示しない検出センサからの信号に基づき、スライドドア2の位置が現在どの程度であるのかが(全開位置、全閉位置をも含めて)把握可能となっている。
尚、乗降口4が開状態(ここでは、例えばスライドドア2が全開位置)にあるときに、閉鎖指令信号が入力された場合、ECU12は、前記駆動モータ11を正転駆動制御する。これにより、スライドドア2が全閉位置までスライド動作され、全閉位置にてロックされるようになっている。そして、ロックが完了した後、駆動モータ11の動作が停止される。
さらに、本実施形態では、スライドドア2と乗降口4周縁との隙間に異物が存在していることを検知可能な長尺センサ21が設けられている。当該長尺センサ21は、静電容量計測手段15に電気的に接続されており、静電容量計測手段15は、前記ECU12に対して電気的に接続されている。ここで、静電容量計測手段15は、後述する第1の電極271及び第2の電極272間の静電容量を所定時間毎に計測可能に構成されており、計測された静電容量(に関する情報)がECU12に対して伝送されるようになっている。本実施形態において、前記ECU12は、直前に計測された静電容量(基準静電容量)に対する伝送された静電容量の変化割合が、予め設定された閾値よりも大きい場合に、スライドドア2と乗降口4周縁との隙間に異物が存在しているものと検知する。そして、駆動モータ11の閉動作を一旦停止させるとともに、スライドドア2を開方向へと移動させる逆転駆動制御を行うようになっている。すなわち、ECU12は、停止制御手段としての機能をも発揮するよう構成されている。
ここで、長尺センサ21等の詳細について説明する。図3は、スライドドア2の前端縁及びボディのドアピラー5部分を示す図1のJ−J線断面図である。図3に示すように、ボディのドアピラー5の後端側に沿って上下に延びるフランジ5aには、ウエザストリップ31が設けられている。ウエザストリップ31は、スライドドア2が同図実線で示す全閉位置までスライドされたときに、ボディとスライドドア2との間をシールする。尚、スライドドア2の全閉直前においては、当該スライドドア2は、図中二点鎖線で示すように、この全閉位置から図において斜め右下に位置する。
前記ウエザストリップ31は、押出成形により得られるものであり、フランジ5aに差し込み固定される取付基部32と、中空状のシール部33とを備えている。本実施形態において、取付基部32はEPDMソリッドゴムにより形成され、シール部33はEPDMスポンジゴムにより形成されている。そして、シール部33が、スライドドア2のインナパネルにより押圧されて潰れ変形することでシール機能が発揮されるようになっている。
次に、長尺センサ21について説明する。本実施形態において、長尺センサ21は、ボディのドアピラー5と対向する部位のスライドドア2の前端部2bに取付けられている。長尺センサ21は、スライドドア2の前端部2bに固定される取付基部22と、前記取付基部22の両端縁からドアピラー5側へと膨出する表皮部23とを備えている。尚、長尺センサ21は、スライドドア2の前縦辺部ほぼ全域に亘って装着されている。これにより、スライドドア2がその全閉位置までスライドされる際に、ドアピラー5の後端側面及びこれに対向するスライドドア2の前端縁間の全域に亘って異物が存在しているか否かを検知可能となっている。
前記取付基部22は、EPDMソリッドゴムが押出成形されることにより形成され、基底部24と、当該基底部24からボディ後方側へと延びる一対の側壁部25a,25bとから構成されている。また、前記表皮部23は、前記基底部24からボディのドアピラー5側へと膨出するようにして断面円弧状に形成されており、その内部には中空部26が形成されている。
加えて、前記表皮部23は、所定量の導電性カーボンを含有してなるEPDMスポンジゴムにより形成されている。このため、表皮部23の比誘電率は、常温下において8.0以上(例えば、10.0以上)と比較的大きくされている。また、表皮部23は比較的薄肉に形成されているため、容易に変形可能となっている
さらに、前記中空部26内には、絶縁体270と、第1の電極271と、第2の電極272とを備え、長尺状をなすセンサ本体27が配設されている。
前記絶縁体270は、可撓性を有するとともに、比誘電率が2.7以上4.0以下の材料〔例えば、EPDMソリッドゴムや熱可塑性エラストマー(TPO)等〕を押出成形することにより形成されたものである。併せて、絶縁体270の内部には、断面矩形状をなし、長尺センサ21の長手方向に沿って延びる空間270aが設けられている。また、絶縁体270の硬度は、ショアA値で40度以上60度以下とされている。
前記第1の電極271は、銅箔により形成された帯状(板状)の電極箔である。また、第1の電極271は、前記空間270aよりも表皮部23側であって、前記絶縁体270の内部に配設されている。従って、第1の電極271の表面は、前記中空部26に露出しないように構成されている。
前記第2の電極272は、第1の電極271と同様に銅箔により形成された帯状の電極箔である。第2の電極272は、前記絶縁体270の取付基部22側表面に取着されており、前記空間270aを挟んで前記第1の電極271と相対向している。
加えて、前記第1の電極271は、図示しない電荷供給装置に電気的に接続され、当該電荷供給装置から所定の電荷が供給されている。一方で、前記第2の電極272は、接地されている。これにより、両電極271,272がコンデンサを構成する。また、第1の電極271には、前記静電容量計測手段15が接続されており、上述の通り、静電容量計測手段15によって、両電極271,272間の静電容量が計測される。
また、前記中空部26内において、前記表皮部23の内周面と、前記センサ本体27(絶縁体270)の表皮部23側表面との間には、間隙部28が設けられている。当該間隙部28においては、前記表皮部23と前記第1の電極271と間の間隔が1.0mm以上とされている。また、間隙部28は空気で満たされており、間隙部28の比誘電率は約1.0とされている。
さらに、前記絶縁体270には、前記表皮部23の内周面に当接する一対の支持部270bが形成されている。また、当該支持部270bのうち表皮部23の内周面に当接する部分は、前記第1の電極271よりも取付基部22側に位置している。
次に、図4及び図5を用いて、上述した長尺センサ21による異物の検知方法について説明する。尚、図4(a)は、水滴DWが長尺センサ21(表皮部23)に付着した状態(水滴接触状態)を示しており、図4(b)は、異物Sが、表皮部23に接近した状態(接近状態)を示している。また、図5(a)は、異物Sが表皮部23に対して軽く接触した状態(軽接触状態)を示しており、図5(b)は、異物Sが表皮部23に対して、より大きな押圧力で接触した状態(接触状態)を示している。
上述の通り、所定時間毎に静電容量計測手段15によって両電極271,272間の静電容量が計測され、計測された静電容量(に関する情報)がECU12に対して伝送される。ここで、図4(a)に示すように、水滴DWが長尺センサ21に付着した場合、水滴DW及びセンサ本体27の間には、比誘電率が比較的低い間隙部28が介在しているため、静電容量計測手段15によって計測される静電容量の変化量は比較的小さなものとなる。従って、静電容量の変化割合は、前記予め設定された閾値よりも小さなものとなり、ECU12は、異物が存在しないものと判断する(つまり、ECU12は、長尺センサ21に付着した水滴DWを異物とは判断しないこととなる)。
これに対して、図4(b)に示すように、異物Sが長尺センサ21に近接したときにおいて、異物Sが、人体等の水分含有量が比較的多く、サイズが大きいものである場合には、前記間隙部28が介在していても、静電容量の変化量は十分に大きなものとなる。従って、人体等の異物が接近した場合には、静電容量の変化割合が前記閾値を超えることとなり、ECU12は、異物が存在するものと判断することとなる。すなわち、人体等の異物については、長尺センサ21に接近した段階で検知されるようになっている。
一方、異物Sが、例えば、絶縁物や水分含有量が比較的少ないもの、サイズが比較的小さなもの等である場合には、静電容量の変化量が比較的小さなものとなりやすい。そのため、静電容量の変化割合が、前記閾値よりも小さなものとなり得る。
この場合には、図5(a)に示すように、異物Sが接近しただけでは検知できず、異物Sが長尺センサ21(表皮部23)に軽く接触することとなる。このとき、比較的小さな押圧力であっても、間隙部28の存在により瞬時に表皮部23がへこみ、また、表皮部23の比誘電率が比較的高くされているため、静電容量は大きく変化することとなる。その結果、静電容量の変化割合が比較的大きなものとなり、ECU12は、異物Sが存在するものとして、より確実に検知するようになっている。
さらに、図5(b)に示すように、異物Sが表皮部23に対して、より大きな押圧力で接触した場合には、絶縁体270が間隙部28よりも大きな比誘電率を有することから、両電極271,272間の間隙がわずかに減少しただけでも、静電容量の変化量がより大きなものとなる。このため、ECU12は、異物Sが存在するものとして、より一層確実に検知できるようになっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、表皮部23と第1の電極271との間において1.0mm以上の間隔を有する間隙部28が、すなわち、比誘電率が約1.0と比較的低い空間が十分な大きさをもって形成されている。このように表皮部23とセンサ本体27との間に間隙部28が介在することで、人体等と比較して静電容量の小さい水滴が表皮部23に接触した場合において、第1の電極271及び第2の電極272間の静電容量が大きく変化してしまうことを抑制できる。その結果、長尺センサ21やその周囲への水滴の付着に伴って異物の誤検知が発生してしまうことをより確実に防止できる。また、絶縁体270に設けられた支持部270bにより表皮部23が支持されることから、前記間隙部28の形状維持を図ることができるとともに、表皮部23が潰れ変形した後の表皮部23の復帰性を高めることができる。従って、間隙部28を設けることによる上述の作用効果がより確実に奏されることとなる。
また、支持部270bのうち表皮部23に接触する部位は、前記第1の電極271よりも取付基部22側に位置するため、異物の接触時に、支持部270bの存在によって表皮部23の変形が阻害されてしまうことをより確実に防止できる。加えて、表皮部23にカーボンを含有させることで、表皮部23の比誘電率を比較的高くすることができ、ひいては異物の接触に伴う表皮部23の変形量が僅かなものであっても、両電極271,272間の静電容量を比較的大きく変化させることができる。すなわち、これらの構成を採用することで、異物が小さな圧力で接触した場合であっても静電容量を大きく変化させることができ、結果として、異物の検知精度を飛躍的に向上させることができる。
また、絶縁体270の内部に空間270aが形成されるため、絶縁体270が容易に潰れ変形することとなる。そのため、異物の接触圧力が比較的小さな場合であっても、第2の電極272に対して第1の電極271を大きく近づけることができ、両電極271,272間における静電容量の変化量を増大させることができる。その結果、異物の検知精度の更なる向上を図ることができる。
さらに、第1の電極271が絶縁体270の内部に埋設されるため、異物の接触時において、第1の電極271が、カーボンを含有し、導電性を有する表皮部23に接触してしまうことを確実に防止できる。このため、第1の電極271の短絡防止を図ることができ、異物の検知精度をより一層向上させることができる。
加えて、絶縁体270の硬度がショアA値で40度以上とされているため、車両1の動作や振動に伴い長尺センサ21が振動した場合における、第1の電極271の揺れ動きをより確実に抑制することができ、検知精度の更なる向上を図ることができる。また、押出成形による絶縁体270の成形を比較的容易に行うことができる。
加えて、絶縁体270の硬度をショアA値で60度以下とすることで、絶縁体270がより容易に変形しやすくなる。そのため、異物の接触圧力が比較的小さな場合であっても、両電極271,272間の距離を容易に小さくすることができ、ひいては静電容量を大きく変化させることができる。その結果、異物の検知精度のより一層の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、ECU12は、静電容量の変化割合に基づいて異物を検知しているが、静電容量の変化量に基づいて異物を検知することとしてもよい。また、第1の電極271に発振回路を電気的に接続するとともに、前記静電容量測定手段に代えて、静電容量の経時変化にかかる前記発振回路からの発振出力に応じた周波数信号を計測する周波数計測手段を設け、当該周波数計測手段によって計測された周波数信号に基づいて、異物を検知することとしてもよい。
(b)上記実施形態では、第1、第2の電極271,272は銅箔により形成されているが、両電極271,272を、導電率の高い他の金属材料やカーボン(導電性樹脂)等により形成することとしてもよい。また、両電極271,272を、平板状をなす網状の銅線に形成することとしてもよい。さらに、両電極271,272を、表皮部23や取付基部22の表面に金属材料を塗装することで設けることとしてもよい。加えて、塗装に際して所定のパターンを形成することとしてもよい。但し、異物の検知精度を向上させるという観点からは、両電極271,272を優れた導電性能を有する材料(例えば、金や銅等)により形成することがより好ましい。
(c)上記実施形態では、絶縁体270の内部に第1の電極271が配設されているが、絶縁体270の表皮部23側表面に第1の電極271を取着することとしてもよい。
(d)上記実施形態では、ボディ側面に設けられた乗降口4を開閉するためのスライドドア2を有する場合について具体化している。つまり、上記実施形態における開閉体はスライドドア2とされている。これに対し、本発明の技術思想を他の開閉体(例えば、非スライドタイプ)に適用することとしてもよい。他の開閉体としては、例えば、上部が支持されているハッチバックタイプのバックドアや、車両天井部を開閉するスライディングルーフ、ドアの窓部を開閉するドアガラス等を挙げることができる。
(e)上記実施形態では、絶縁体270を形成する素材として、EPDMソリッドゴムやTPOが例示されているが、絶縁体270を他の可撓性を有する素材により形成することとしてもよい。
(f)上記実施形態では、スライドドア2を全開位置から全閉位置まで自動的に閉鎖するシステムについて具体化しているが、スライドドア2を半閉鎖状態(半ドア位置)或いは中間位置から全閉位置まで自動的に閉鎖するシステムに具体化することも可能である。
(g)上記実施形態では特に記載していないが、前記表皮部23を覆うようにして防水処理(例えば、表皮部23の全域を覆う防水壁を設ける等)を施すこととしてもよい。また、両電極271,272に対して防錆処理を行うこととしてもよい。これにより、誤判定の一層の減少を図ることができるとともに、耐久性の向上を図ることができる。
1…車両、2…スライドドア(開閉体)、4…乗降口(開口部)、21…長尺センサ、22…取付基部、23…表皮部、26…中空部、27…センサ本体、28…間隙部、270…絶縁体、270a…空間、270b…支持部、271…第1の電極、272…第2の電極。

Claims (5)

  1. 車両本体に設けられた開口部を開閉可能な開閉体の縁部に取着される取付基部と、
    前記取付基部から前記開口部周縁側に向けて膨出し、内部に中空部を有する表皮部と、
    可撓性を有する絶縁体、及び、前記絶縁体の少なくとも一部を挟んで相対向する一対の板状の電極を有し、前記中空部内に配設されるセンサ本体と
    を備え、前記一対の電極間の静電容量の変化に基づき、前記表皮部への近接及び/又は接触を検知する長尺センサであって、
    前記表皮部は、カーボンを含有するとともに、
    前記一対の板状の電極のうち、
    第1の電極は、前記表皮部側において、前記絶縁体に埋設、又は、前記絶縁体の表面に取着される一方で、
    前記第1の電極とは異なる第2の電極は、前記第1の電極よりも前記取付基部側に設けられ、
    前記絶縁体は、前記表皮部の内周面に当接する支持部を有するとともに、
    前記支持部のうち前記表皮部に当接する部位は、前記第1の電極よりも前記取付基部側に位置し、かつ、
    前記中空部内には、前記表皮部及び前記センサ本体の間に間隙部が設けられるとともに、
    前記間隙部における、前記表皮部と前記板状の第1の電極との間隔が、1.0mm以上とされていることを特徴とする長尺センサ。
  2. 前記絶縁体の内部であって、前記一対の電極に挟まれる位置に空間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の長尺センサ。
  3. 前記第1の電極を、前記絶縁体の内部に配設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺センサ。
  4. 前記絶縁体の比誘電率を2.7以上4.0以下としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の長尺センサ。
  5. 前記絶縁体の硬度をショアA値で40度以上60度以下としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の長尺センサ。
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