JP2010185738A - 被検物質濃度計測方法及び本方法を用いた被検物質濃度計測装置 - Google Patents

被検物質濃度計測方法及び本方法を用いた被検物質濃度計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安価かつ小型の被検試料中の多数の被検物質を高精度に同時に検出することができる生体物質計測方法及び装置を提供する。
【解決手段】被検物質を異なる抗体が固定化されたアスペクト比が異なる金ナノロッド105a〜105fが形成されたセル105に供給し、前記セル105に複数の波長を含む光を照射し、前記セル105を透過、または、散乱、または、反射した光を分光し、分光された光を検出し、前記セル105にて発生したそれぞれのアスペクト比の金ナノロッドの局在型表面プラズモン共鳴波長シフト量を算出する。得られた局在型表面プラズモン共鳴波長シフト量に基づき、それぞれの被検物質の濃度を同時かつ高精度に算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属に光を照射することで発生する表面プラズモン共鳴を利用して、特定の物質の濃度を計測する技術に関する。
近年、医療診断や遺伝子解析を迅速、高効率、かつ簡便に行うために、微量な生体成分を高感度に検出する技術が重要になっている。
生体中の成分、例えば、血液、汗、尿などの被検試料中の蛋白質、ホルモンや低分子化合物などの被検物質を検出する方法としては、表面プラズモン共鳴が利用されている。この表面プラズモン共鳴とは、金属中の自由電子と電磁波(光)が相互作用することによって起きる共鳴現象であり、蛍光検出法や、電気化学法のように被検物質に標識する必要がないために簡便な手法として注目されている。表面プラズモン共鳴を用いたセンサには伝搬型表面プラズモン共鳴と局在型表面プラズモン共鳴とがある。
伝搬型表面プラズモン共鳴センサは、三角プリズムの一面に金属の薄膜を形成したものである。そして、プリズムの別の面から金属薄膜の面に光を照射している。この光が金属薄膜に入射する角度が特定の値になると、表面プラズモン共鳴が発生する。表面プラズモン共鳴が発生するときの光が金属薄膜に入射する角度(共鳴角度)は、金属薄膜近傍(約100nm)にある物質の屈折率(誘電率)に依存するため、周辺物質の物性変化を高感度に検出する方法として用いることができる。特にバイオセンサとして用いる場合は、あらかじめ金属薄膜の表面に抗体を固定化しておく。その金属薄膜表面に被検試料を接触させることにより、ターゲットとする被検物質(抗原)が抗体と結合することで金属薄膜近傍の屈折率が変化し、共鳴角度が変化する。したがって、共鳴角度を計測することで、被検試料中の抗原濃度を算出できる。
一方、局在型表面プラズモン共鳴センサは、金属微粒子や、誘電体微粒子に金属がコーティングされた微細構造体に光を照射すると発生する局在型表面プラズモン共鳴を利用した方法である。局在化表面プラズモン共鳴が発生する波長は、金属微粒子や微細構造体周辺(球形金属微粒子の場合は、その半径程度)の領域にある被検試料の屈折率に依存する。この金属、微粒子や微細構造体上に抗体を固定化しておくと、被検試料中の抗原と抗体が結合することで、金属微粒子や微細構造体周辺の屈折率が変化する。従って、金属微粒子や微細構造体の透過光や反射光を分光して吸収スペクトルを観測し、共鳴波長を計測することで、被検試料中の抗原濃度を算出できる。
この局在化表面プラズモン共鳴を利用した方法としては、平均粒径が数十nmの金属微粒子を用いて金属ナノ構造を実現したものがある(例えば、特許文献1参照)。このセンサにあっては、金属微粒子のコロイド溶液にガラス基板を浸漬し、ガラス基板の表面に金属微粒子を分布させる。そして、ガラス基板の裏面側から光を垂直に入射させ、ガラス基板を透過した光の強度を計測する。受光した透過光を分光手段によって分光し、各波長における吸光度を求めると、ある波長(共鳴波長)で吸光度のピークが生じる。この現象も金属微粒子の周囲の誘電率(屈折率)の影響を受けるので、金属微粒子に何らかの誘電体物質(例えば、抗原)が付着すると、吸光度が変化する。よって、吸光度のピーク値の変化を読み取ることにより誘電体物質の付着の有無や付着量を検知できる。
また、基板上の複数領域に微細構造体を形成し、領域毎の局在化表面プラズモン共鳴を観測し、その共鳴波長より濃度を算出する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。ここでは、ある領域に形成された微細構造体には生体分子と結合する抗体等が固定化され、この領域(信号領域)は生体分子の濃度を反映した共鳴波長を示す。別な領域に形成された微細構造体には、異なる光学特性の微粒子または異なる生体分子が固定化され、それぞれの領域の光学特性を検出することにより、異なる生体分子を検出している。
特許第3452837号公報 特許第3528800号公報 特開2007−071667号公報(特に実施例1)
上記従来の局在型表面プラズモンセンサにおいては、簡便かつ高感度な生体成分の検出が可能であるとされているが、同じ被検試料中に混在する多種の被検物質を同時に検出しようとすると、その被検物質分だけ領域を形成する、もしくは、被検物質を分離しなければならず、センサ構造が複雑になり、高価かつ小型化に不向きであるという課題を有していた。本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安価かつ小型の被検試料中の多数の被検物質を高精度に同時に検出することができる生体物質計測方法及び装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、局在型表面プラズモン共鳴を利用して被検物質濃度を計測する方法であって、
a)被検物質と結合する物質が固定化された複数のアスペクト比が異なる金属ナノロッドが存在するセルに被検物質を供給する工程
b)前記セルに複数の波長を含む光を照射する工程
c)前記セルを透過、または、散乱、または、反射した光を分光し、分光された光を検出する工程
d)工程c)により得られた結果から前記セル中のアスペクト比の異なる金属ナノロッドにて発生した局在型表面プラズモン共鳴波長を算出する工程、および
e)工程d)により求められた局在型表面プラズモン共鳴波長から被検物質濃度を算出する工程
を含む。
また、本発明の被検物質濃度計測装置は、複数の波長の光を放射する光源と、被検物質と結合する物質が固定化された複数のアスペクト比が異なる金属ナノロッドが存在するセルと、前記セルを透過、または、散乱、または、反射した光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された前記光を検出する検出手段と、前記検出手段の出力により前記アスペクト比の異なる金属ナノロッドごとに発生した局在型表面プラズモン共鳴の共鳴波長を算出し、前記局在型表面プラズモン共鳴の共鳴波長から被検物質濃度を算出する演算部とを備える。本構成によって、被検試料中の多数の被検物質の濃度を同時かつ高精度に測定することができる。
アスペクト比の異なる金属ナノロッドを用いることによって、局在型表面プラズモン共鳴の共鳴波長が異なる。本発明の被検物質濃度計測方法および本方法を用いた被検物質濃度計測装置によれば、アスペクト比の異なる金属ナノロッドに、異なる被検物質と結合する物質を固定することにより、被検物質ごとに局在型表面プラズモン共鳴の共鳴波長が異なるので、被検試料中の多数の被検物質の濃度を同時かつ高精度に測定することができる。
複数の被検物質が、血液、尿、唾液、汗等の体液中に存在する疾患マーカーやホルモン等の場合には、複数の疾患についてのマーカーやホルモンの濃度を簡便かつ同時に計測できるので特に有効である。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態について図1〜3を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における被検物質濃度計測装置100の構成を示す図である。図1において、局在型表面プラズモン共鳴波長を含む光を放射するハロゲン光源101、ハロゲン光源101から放射された光を整形するレンズ系102、被検物質を保持し、抗体が固定化された金属ナノロッド105a〜105fが設けられている固定部103を持つセル105、セル105を透過した光を成形するレンズ系104、グレーティング分光を行う際に光を略点光源状に整形するスリット107、スリット107を透過した光を波長に応じて分散させながら反射するグレーティング素子108、分散した光を検出する複数の受光領域を持つ光検出器109、光検出器109が受光した光の強度を算出し、算出した強度から局在型表面プラズモン共鳴波長を算出し、算出した局在型表面プラズモン共鳴波長に基づき被検物質の濃度を算出するマイクロコンピュータ110である。ここで、ハロゲン光源101、マイクロコンピュータ110はそれぞれ、本発明における光源、演算部に相当する。また、スリット107、グレーティング素子108は本発明における分光手段に相当し、光検出器109は検出手段に相当する。本実施の形態において分光手段、検出手段として、グレーティング素子108と複数の受光領域を持つ光検出器109を用いたが、所定の波長を分光できる公知技術であれば、特に限定することなく利用できる。例えば、干渉フィルター等の分光フィルターや、音響光学素子と単一の受光領域を持つ光検出器等を利用することができる。
また、本発明の被検物質濃度計測装置100は、メモリ111を備えていることが好ましい。メモリ111には、複数の受光領域を持つ光検出器109の各セルに対応する波長のデータや、被検物質の濃度を算出するための局在型表面プラズモン共鳴波長やの共鳴波長シフト量と被検物質の濃度の相関関係に関するデータ等を保持している。
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるセル105の断面を示す図である。セル105は、抗体(図示せず)が固定化された金属ナノロッド105a〜105fが設けられている固定部103、スペーサー106b、基板106c、カバーガラス106e、スペーサー106bとカバーガラス106eで形成される被検溶液保持空間106d、被検溶液の供給口、排出口(図示せず)から構成されている。基板105cとしては、ハロゲン光源101の波長の光が透過するものであれば、公知技術を特に限定することなく利用することができる。例えば、SiO2は、前記光の波長に対して透明であり好ましい。
図3は、本発明の第1の実施の形態における抗体が固定化された金属ナノロッド105a〜105fが設けられている固定部103を図2中のx方向から見た図を示す。固定部103には、短軸5nm、アスペクト比が2.5、3、3.5、4、4.5、5の金ナノロッド105a−105fが固定化されており、アスペクト比の異なる金ナノロッドには、異なる被検物質と特異的に結合する抗体が固定化されている。ここで、短軸5nm、アスペクト比が2.5、3、3.5、4、4.5、5の金ナノロッド105a−105fは本発明における金属ナノロッドに相当する。金属ナノロッドの合成法としては、公知の技術を特に限定なく利用することができる。例えば、例えば、金電極を用いる電解法(Y.Y.Yu, S.S.Chang, C.L.Lee, C.R.C.Wang, J. Phys, Chem.B,101,6661(1997))、化学反応による合成法(N.R.Jana, L.Gearheart and C.J.Murphy,Adv.Mater.,2001,13,1389)、光反応を用いる方法(F.Kim, J.H.Song, P.Yang, J. Am. Chem. Soc.,2002,124,14316、Y.Niidome, K.Nishioka, H.Kawasaki, S.Yamada, Chem.Commun.,2003,2376)などが適用可能である。
本実施の形態では、金属ナノロッドはランダムに固定化しているが、単粒子膜状に分散していればよく、特に、これに限定されるものではない。例えば、配列していてもよい。また、金属ナノロッドの単粒子膜の作製方法は、公知の技術を特に限定なく利用することができる。水面に形成された金属ナノロッドの単粒子膜をガラス基板で掬い取る方法や、金属ナノロッド溶液をスピンコートや塗布等の手法により単粒子膜を作製する方法などが適用可能である。
本発明の実施の形態1において用いる金属ナノロッドとして短軸5nm、アスペクト比が2.5、3、3.5、4、4.5、5の金ナノロッドを用いたが、特にこれに限定することなく利用できる。本発明に用いる金属ナノロッドは、銀、金、銅、アルミニウム、白金のいずれかあるいは少なくとも1種類含み、短軸の長さが3〜50nm好ましくは5〜25nm、アスペクト比が1〜10のものである。但し、金属ナノロッドの形状は棒状の異方性粒子であればよく、円柱状、三角柱状、四角柱状、ドッグボーン状等の形状であればよい。例えば、金ナノロッドは、短軸方向に由来する520nm付近と長軸に由来する600〜1500nmの二つの局在型表面プラズモン共鳴バンドを示す。実施の形態1で用いる短軸5nm、アスペクト比が2.5、3、3.5、4、4.5、5の金ナノロッドは、700〜1000nmに局在型表面プラズモン共鳴波長を持つ。この局在型表面プラズモン共鳴波長はアスペクト比が大きくなるにしたがって、長波長側に現れる。それぞれの金ナノロッドに対する局在型表面プラズモン共鳴波長が少なくとも40nm以上はなれているので、周辺物質の屈折率変化で局在型表面プラズモン共鳴波長がシフトしても局在型表面プラズモン共鳴波長同士が、重なることがないので好ましい。このようにアスペクト比が異なる金ナノロッドに異なる抗体が固定化されたものを用いれば、アスペクト比ごとに、異なる局在型表面プラズモン共鳴波長を示すので、それぞれの被検物質ごとに、異なる共鳴波長を観測でき、同時かつ簡便に被検物質濃度を検出できる。700nm〜1000nmで少なくとも8種類の異なる被検物質の濃度を測定することができる。
本発明の実施の形態1では、金属ナノロッドが固定されているとしたが、固定されていなくてもよい。例えば、溶液中に金属ナノロッドを分散させておき、測定する際に被検試料と混合してもよい。
ここで、本実施の形態において、光源として、ハロゲン光源101を用いたが、局在型表面プラズモン共鳴波長を含む光を放射する光源であれば、特に限定することなく利用することができる。本実施の形態における金ナノロッドの共鳴波長700〜1000nmの光を含む光を放射する光源であれば利用できる。
次に本実施の形態における被検物質濃度計測方法および本方法を利用した被検物質濃度計測装置の動作について、図面を参照しながら説明する。まず、セル105に複数の被検物質が含まれる被検溶液を供給する。セル105に被検溶液が満たされたあと、ハロゲン光源101の電源を入れる。ハロゲン光源101から放射された光は、セル105中の固定部103を通過する際、金ナノロッド105a〜105fに応じた局在型表面プラズモン共鳴波長において光の消衰が極大となる。金ナノロッド105a〜105fを透過した光がスリット107を透過し、グレーティング素子108により分散され、光検出器109における各受光領域に到達する。マイクロコンピュータ110は、光検出器109の各受光領域が検出した光の量に基づいて光の消衰が極大となる複数の波長を決定する。この時、被検溶液が満たされたかどうかを判定するためのセンサを備えていることが好ましい。例えば、カバーガラス106eと基板106cに電極を設けておき、電極に弱い電圧をかけておく。被検溶液が例えば血液である場合、血液には電解質が含まれることから、被検溶液が満たされると電極間に電流が流れ、被検溶液がセル105内に満たされたどうかが判定できる。さらに前記センサの出力を利用してハロゲン光源101の電源を自動的にONにすることが、測定を自動化できるため好ましい。
光の消衰が極大となる複数の波長を決定した後、マイクロコンピュータ110は、メモリ111からあらかじめ格納されている金ナノロッド105a〜105fの被検物質が結合する前の局在型表面プラズモン共鳴波長を読み出し、光の消衰が極大となる複数の波長と比較する。読み出した金ナノロッド105aの被検物質が結合する前の局在型表面プラズモン共鳴波長に対して長波長側に存在し、金ナノロッド105aよりアスペクト比の大きな金ナノロッドの被検物質が結合する前の局在型表面プラズモン共鳴波長より短波長側にある光の消衰が極大となる波長を金ナノロッド105aに被検物質が結合した後の局在型表面プラズモン共鳴波長とする。さらに、被検物質が結合した後の局在型表面プラズモン共鳴波長と被検物質が結合する前の局在型表面プラズモン共鳴波長との差を共鳴波長シフト量とする。他のアスペクト比の金ナノロッド105b〜105fにおいても、同様に共鳴波長シフト量を算出する。ただし、アスペクト比の最も大きな金ナノロッド105fは、被検物質が結合する前の局在型表面プラズモン共鳴波長より長波長側にある光の消衰が極大となる波長を被検物質が結合した後の局在型表面プラズモン共鳴波長とし共鳴波長シフト量を求める。その後、マイクロコンピュータ110は、メモリ111にあらかじめ格納されている金ナノロッド105a〜105fのそれぞれの共鳴波長シフト量と被検物質濃度の相関関係を参照し、複数の被検物質の濃度を算出する。算出された被検物質の濃度は、例えば、スピーカー(図示せず)を通じて音声での通知や、ディスプレイ等(図示せず)に表示させることにより、ユーザに通知される。
ここで、複数の受光領域を持つ光検出器109としては、公知技術を特に限定することなく利用することができる。例えば、CCD(電荷結合素子)、CMOS、1次元フォトディテクターアレイ等を利用することができる。また、受光領域の数としては、例えば4096個の受光領域を持つ1次元CCD素子を利用することができる。
メモリ111に格納されている、局在型表面プラズモン共鳴波長と被検溶液中の被検物質の濃度との相関を示す相関データは、例えば、以下の手順によって取得することができる。
まず、既知の被検成分濃度(例えば、血糖値)を有する患者について、局在型表面プラズモン共鳴波長を測定する。この測定を、異なる被検成分濃度を有する複数の患者について行うことにより、局在型表面プラズモン共鳴波長それらに対応する被検物質濃度とからなるデータの組を得ることができる。
本実施の形態によれば、被検物質を含む被検溶液をセル105に供給し、アスペクト比の異なる金ナノロッドごとに異なる共鳴波長を測定することができ、異なる金ナノロッドごとに共鳴波長シフト量を算出できるので、多数の被検物質の濃度を簡便かつ同時に測定することができる。
本発明にかかる被検物質濃度計測方法及び本方法を用いた被検物質濃度計測装置は、被検試料中の多数の被検物質の濃度を同時かつ高精度に測定することができるため有用である。
本発明の一実施の形態における被検物質濃度計測装置の構成を示す図 本発明の一実施の形態におけるセル105の断面を示す図 本発明の一実施の形態における固定部102の図2におけるx方向から見た面を示す図
100 被検物質濃度計測装置
101 ハロゲン光源
102 レンズ
103 固定部
104 レンズ
105 セル
105a アスペクト比2.5の金ナノロッド
105b アスペクト比3の金ナノロッド
105c アスペクト比3.5の金ナノロッド
105d アスペクト比4の金ナノロッド
105e アスペクト比4.5の金ナノロッド
105f アスペクト比5の金ナノロッド
106b スペーサー
106c 基板
106d 被検溶液保持空間
107 スリット
108 グレーティング素子
109 複数の受光領域を持つ光検出器
110 マイクロコンピュータ
111 メモリ

Claims (8)

  1. 局在型表面プラズモン共鳴を利用して被検物質濃度を計測する方法であって、
    a)被検物質と結合する物質が固定化された複数のアスペクト比が異なる金属ナノロッドが存在するセルに被検物質を供給する工程
    b)前記セルに複数の波長を含む光を照射する工程
    c)前記セルを透過、または、散乱、または、反射した光を分光し、分光された光を検出する工程
    d)工程c)により得られた結果から前記セル中のアスペクト比の異なる金属ナノロッドにて発生した局在型表面プラズモン共鳴波長を算出する工程、および
    e)工程d)により求められた局在型表面プラズモン共鳴波長から被検物質濃度を算出する工程
    を含む被検物質濃度計測方法。
  2. 被検物質は、生体に含まれる成分である請求項1に記載の被検物質濃度計測方法。
  3. 前記被検物質と結合する物質が、モノクロナール抗体である請求項1に記載の被検物質濃度計測方法。
  4. 前記被検物質と結合する物質は、金属ナノロッドのアスペクト比ごとに異なることを特徴とする請求項1に記載の被検物質濃度計測方法。
  5. 複数の波長の光を放射する光源と、被検物質と結合する物質が固定化された複数のアスペクト比が異なる金属ナノロッドが存在するセルと、前記セルを透過、または、散乱、または、反射した光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された前記光を検出する検出手段と、前記検出手段の出力により前記アスペクト比の異なる金属ナノロッドごとに発生した局在型表面プラズモン共鳴の共鳴波長を算出し、前記局在型表面プラズモン共鳴の共鳴波長から被検物質濃度を算出する演算部とを備える請求項1に記載の方法を利用する被検物質濃度計測装置。
  6. 前記光源は、前記アスペクト比の異なる金属ナノロッドによる局在型表面プラズモン共鳴波長の光を含むことを特徴とする請求項5に記載の被検物質濃度計測装置。
  7. 前記金属ナノロッドの短軸長さが3nm以上、50nm以下であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の被検物質濃度計測装置。
  8. 前記金属ナノロッドのアスペクト比が1より大きく、10より小さいことを特徴とする請求項5〜7に記載の被検物質濃度計測装置。
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