JP2007292598A - 標的物質検出用の素子及びそれを作製するための基体、ならびにそれを用いた標的物質の検出方法及び検出装置 - Google Patents

標的物質検出用の素子及びそれを作製するための基体、ならびにそれを用いた標的物質の検出方法及び検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表面プラズモン共鳴を利用した標的物質の検出における十分な検出感度と短時間で検出可能である構成を有する標的物質検出用素子、それを用いた標的物質の検出方法、及びそのための装置を提供することにある。
【解決手段】表面プラズモン共鳴を利用した標的物質の検出における標的物質を捕捉するための標的物質検出用素子として、球状の支持体上に特定のパターンをもった金属構造体が配置されている構成のものを用いる。
【選択図】図7

Description

本発明は、検体中における標的物質の有無を検出するために有用な標的物質検出用の素子及びそれを作製するための基体、ならびのこの素子を用いた標的物質検出装置及び検出方法に関する。
従来、金属微粒子に抗体あるいは抗原を吸着させておき、その抗原あるいは抗体と抗原抗体反応させ、表面プラズモン共鳴を利用してその前後の変化を見る測定方法が知られている。例えば、特開平7−146295には、検出対象としての抗原に対する抗体を金属微粒子の粒子表面に予め吸着させて抗原分析に用いることが開示されている。ここでは、抗体を吸着させた微粒子に測定対象物質の抗原を添加し、抗原抗体反応を起こさせることで得られる「微粒子表面に抗原抗体反応による免疫複合体が吸着された状態」のラマンスペクトルから、生成した免疫複合体を同定している。更に、そのラマン散乱光強度から添加した目的物質の定量を行なっている。
R. P. Van Duyne(J. Phys. Chem. B. 2001, 105, 5599-5611)やF. Hook(Anal. Chem. 2004, 76, 7211-7220)では、薄膜化したナノ構造体を素子として用いた表面プラズモン共鳴を利用することにより、金属微粒子を素子として用いた場合と比較し、検出感度を向上させている。
一方、本発明が応用可能であるバイオセンサは、生体や生体分子の持つ優れた生体分子認識能を利用した計測デバイスであり、近年、医療分野のみならず、環境や食料品等への幅広い応用が期待されている。
一般的に、バイオセンサは、測定対象とする物質(以下、標的物質)を認識、捕捉する捕捉体と、その時発生する物理的、化学的な変化を検知し、電気信号、光信号等の検出可能な信号へ変換する検出素子と、から構成される。生体内には、互いに親和性のある物質の組み合わせとして、例えば酵素−基質、抗原−抗体、DNA−DNA等がある。バイオセンサでは、これらの組み合わせの一方を基材に固定化もしくは担持し、捕捉体成分として用いることによって、もう一方の物質を選択的に計測できるという原理を利用している。また、検出素子としては、酸素電極、過酸化水素電極、イオン電極、ISFET、サーミスタなど様々な形式のものが提案されており、最近ではナノグラム程度の質量変化が検知できる水晶振動子やSAW素子などが使われる場合もある。
特許第3452837号明細書 特開2004−279364号公報 特開2005−16963号公報
表面プラズモン共鳴を利用した測定法は、蛍光色素などの標識分子が必要でないためアッセイの構成が簡単であること、また、金属表面への吸着反応の過程を直接リアルタイムでモニタリングできること、などの特長を有している。そのため、表面プラズモン共鳴を利用した測定法は、各種のアッセイへの適用が期待されている。しかしながら、従来の表面プラズモン共鳴を利用して標的物質を検出するための素子を用いて、抗原抗体反応の特異性を利用したイムノ・アッセイなどのアフィニティ・アッセイを行った場合、微粒子のような構造の場合は、十分な検出感度が得られない場合がある。また平板基板上の薄膜化したナノ構造体の場合は、感度は得られるが検出反応時間が長くなってしまっている。すなわち、上述の検出感度や反応時間にかかる問題は、表面プラズモン共鳴を利用した測定法の用途拡大への大きな課題である。
本発明は、上記の背景技術における課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、表面プラズモン共鳴を利用した検出において十分な検出感度を得られ、かつ短い反応時間で検出を行なえる標的物質検出用の素子を提供することにある。本発明の他の目的は、かかる素子を作製するための基体を提供することにある。本発明の他の目的は、この検出素子を用いた標的物質の検出装置及び検出方法を提供することにある。本発明の他の目的は、これらの検出素子及び検出装置を有する検出用のキットを提供することにある。
本発明の標的物質検出用の基体の第1の態様は、支持体と、該支持体の表面に設けられた金属構造体と、を有する標的物質検出用の基体であって、
前記支持体が球状であって、前記金属構造体は任意に選択した2つの端部間の最大長さ(端部間長)が10nm〜1450nmの範囲にあることを特徴とする標的物質検出用の基体である。
本発明の標的物質検出用の基体の第2の態様は、支持体と、該支持体の表面に設けられた金属構造体と、を有する標的物質を検出するための基体であって、
前記支持体が球状であって、前記金属構造体は開口部を有した薄膜であり、前記開口部は任意に選択した2つの端部間の最大長さ(端部間長)が10nm〜1450nmの範囲にあることを特徴とする標的物質検出用の基体である。
本発明の標的物質検出用の素子は、上記構成の基体の有する金属構造体に標的物質捕捉体を配置してあることを特徴とする検体中の標的物質検出用の素子である。
本発明の標的物質の検出装置は、検体中の標的物質を検出するための装置であって、上記構成の標的物質検出用素子に検体を接触せしめる手段と、該素子による標的物質の捕捉を検出するための検出手段と、を有することを特徴とする検体中の標的物質の検出装置である。
本発明の標的物質検出方法は、検体中での標的物質の有無または該標的物質の量を検出するための検出方法であって、
上記構成の標的物質検出用の素子と、前記検体とを接触させる工程と、前記検体中に標的物質が含まれている場合における前記素子への標的物質の捕捉を検出する工程と、を有することを特徴とする標的物質の検出方法である。
本発明の標的物質検出用のキットは、上記構成の検出素子と、上記構成の検出装置とを有することを特徴とする標的物質検出用のキットである。
本発明によれば、球状支持体上に金属造体を配置した基板を用いて作製した標的物質検出用の素子を用いることにより、十分な検出感度の検出反応を短時間で行なうことが可能となる。すなわち、球状支持体を用いることにより、素子を溶液中へ効果的に分散させることが可能となり、検出反応を短時間で行なうことが可能となる。また、検出用の素子が金属構造体を有することにより、良好な検出感度を得ることが可能なる。
以下、本発明に含まれる各態様について詳細に説明する。
(基体構成)
本発明にかかる標的物質検出用基体は、球状支持基板上に金属構造体を有しており、金属構造体は球状支持基板上の略平面において特定の形状(パターン)をもつことで感度を向上させている。金属構造体は、好ましくは10nmから100nm程度の膜厚の金属薄膜で形成される。
金属構造体の球支持基板略平面上のパターンの1例を図1および図2に示す。金属構造体のパターンとしては、図1(A)に示す正方形のような多角形を挙げることができる。また図1(B)のようなリング形状、図1(C)に示す円形や楕円形(不図示)でもよい。図1(B)のリング形状は図示した正方形などの多角形でも、円形や楕円形でリングとしたものでもよい。
金属構造体のパターンとしては、図1の各形状で開口部が設けられたパターンでもよい。すなわち図2(A)のように多角形の開口部をもつパターンを挙げることができる。また、図2(B)のようなリング形状(開口部の中にさらに金属構造体がある)、図2(C)のような円形また楕円形の開口部をもつパターンでもよい。
金属構造体の形成に用いる材料としては、金、銀、銅及びアルミニウムのいずれかの金属、もしくはこれらのいずれか一種を含む合金を用いることができる。金属構造体は、支持体との密着性の観点から、支持体との間にクロムあるいはチタンなどの薄膜を介して、基体上に形成されていてもよい。
金属構造体のパターンの大きさ、すなわち、外周部における任意の一点から他の点までの距離は、10nm〜1450nmの範囲内にあることが好ましい。この場合、任意の2点間の最大距離がこの範囲に入っていればよい、例えば、図3に示すH型状のパターンの場合では点XY間の距離が最大であるので、この距離Lを上記の範囲内とする。また、同様に矩形リングパターンの場合でも外周形状のXY間の対角線Lの距離が最大であるのでLを上記の範囲内とする。図1(C)あるいは図2(C)に示す円形では、外周円の直径を上記の範囲とする。金属構造体の平面形状の大きさがこの範囲にあることで、目的とする検出感度を達成できる表面プラズモン共鳴を更に効果的に得ることができる。
金属構造体のパターンは、必要に応じて支持体上に1個以上を設ける。複数個設ける場合には、各金属構造体の間隔は、好ましくは50nm〜2000nmの範囲から選択した距離とすることが好ましい。これは、金属構造体同士のプラズモンによる相互作用により空間的な電場の分布及び強度に影響があるためである。また、間隔が大きくなると、金属構造体の密度が下がり、信号強度が弱くなってしまうことがあり、そのような場合には特殊な光学系を適用する必要性が出てくるので、上記範囲にあることが好ましい。
金属構造のパターンは、一つの支持体上には同一のパターンを規則的にアレイ状に配置することが好ましい。このような配置とすることで、透過光や散乱光、反射光の測定を容易にすることができる。
金属構造体を形成するための支持体としては、光学的に透明な、ガラス、石英、ポリカーボネートやポリスチレンなどの樹脂などからなるものを用いることができる。すなわち、プラズモン共鳴法による検出を可能とする支持体であればよい。支持体は球状であり、必ずしも中心を通る断面は真円である必要はない。球状支持体の直径は、特に限定されず、金属構造体の形成が可能であり、かつ検出系の構造などを考慮して所望とする標的物質の検出に好適である範囲から選択することができる。
本発明にかかる標的物質検出用素子は、支持体上に金属構造体を形成して基体とし、更に、この基体の金属構造体上に捕捉体を配置することにより得ることができる。その製造方法の一例を図4に示す。なお、図4では、球状の支持体の表面を便宜的に平面で表している。図4に示したように、まず、支持体1上に金属薄膜2をスパッタ法あるいは蒸着法により成膜する(図4(B))。その上に電子線レジスト3を成膜し(図4(C))、電子線描画装置で露光し、現像後レジストパターンを得る(図4(D))。その後、不要な金属薄膜をエッチングし(図4(E))、レジストを除去して、アレイ状に配置した金属構造体5を形成する(図4(F))。電子線描画装置の他、集束イオンビーム加工装置、X線露光装置、EUV露光装置によるパターニングで作製することもできる。
素子への標的物質捕捉能の付与は、図5にあるように抗体6などの捕捉体を金属構造体5に固定することで行うことができる。抗体6を金属構造体5上に固定すると、金属構造体上に標的物質7が近づくと特異的に複合体が形成され、基体表面における誘電率(屈折率)を変化させる。抗体−抗原の組み合わせの他には、このような複合体形成の組み合わせの他の例としては、酵素と基質の複合体、DNAのハイブリダイゼーションによる相補的な塩基対などが挙げられる。これらの複合体の一方を他方の捕捉体として利用することができる。これらの捕捉体は、物理的あるいは化学的な方法により、検出素子の表面に固定化される。また、素子の表面は、いわゆる非特異吸着による共雑物の吸着によるシグナルを防止するために、スキムミルク、カゼイン、ウシ血清アルブミン、リン脂質、ポリエチレングリコール及びそれらの誘導体などによるコーティングを行なうと、なお好適である。
(検出装置及び検出方法)
次に、上記の構成の素子を用いた標的物質検出装置について説明する。本発明による検出装置は、標的物質検出用素子に検体を接触せしめる手段と、素子からの信号を検出するための検出手段と、を少なくとも有して構成される。
検出手段としては、光源と分光器、レンズ類から構成される光学検出系と、検体を素子まで移動させ素子との反応を起こさせるための反応領域を形成するための反応用ウェル、送液機構等からなる送液系を有するものが好適に利用できる。光源としては、可視領域から近赤外領域までの波長領域をカバーできるものを用いることができる。光学測定には、吸収スペクトル、透過スペクトル、散乱スペクトル、反射スペクトルを用いることができる。最も好ましくは、吸収スペクトルのピーク波長あるいは、ピークの吸収強度を利用する。素子の有する金属構造体上に設けた捕捉体に標的物質が特異的に結合すると、表面プラズモン共鳴が非結合状態に対して変化し、吸収スペクトルのピーク波長は、長波長側にシフトし、吸収強度は増大する。そのシフト量の程度によって、あらかじめ作製しておいた標的物質に対する検量線から標的物質の量を定量することができる。この素子を用いた検出は、局在プラズモン共鳴を利用しているので、金属構造体近傍では、局所的な電場増強が起こる。この現象は、表面増強ラマン分光法(SERS)や表面プラズモン蛍光分光法(SPFS)などでも検出可能であるので、本発明の素子による標的物質の捕捉はこれらの方法を用いた測定法にも応用でき、これらの方法による標的物質の定量も可能である。
次に、代表的な装置構成を図6に示す。まず、素子8と検体の反応領域である反応ウェル9を光源ユニット10と分光光度計11の間に配置する。素子8をあらかじめ反応ウェル9中に入れておき、分注ユニット12に検体リザーバ13と廃液リザーバ14を接続する。検体を検体リザーバ13に入れ、検体リザーバ13から分注ユニット12により反応ウェル9に移動させ、反応ウェル7を攪拌することにより、素子8と標的物質を反応させる。そのとき、光源ユニット10より光を照射し、反応ウェル9を透過させた光について分光光度計11により透過スペクトルを測定する。中央演算装置15にて、あらかじめ作製してある検量用データと比較し、濃度などの測定結果を表示ユニット16に表示する。必要があれば、測定前にリン酸緩衝液などを洗浄液として分注ユニット8より導入し、反応ウェル部7を洗浄してもよい。ここで、一定時間後のスペクトル変化を静的に測定する他に、その変化を動的にリアルタイム測定することも可能である。その場合、時間変化率などを新たな情報として取得することができる。以上の操作を入力ユニット17より入力し、あらかじめHDD18に記録しておいたプログラムをRAM19にロードし、操作を実行する。
上記の標的物質検出用の素子と、検出装置とを用いて標的物質検出用のキットを構成することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図7に本実施例で用いた検出装置の概略の構造を示す。検出素子8は、膜厚20nmの金薄膜を直径100μmの石英ビーズ上に形成し、これを所定のパターンに電子線描画装置を用いてパターニングすることで製作した。金属構造体のパターンは160nm×160nmの正方形状であり、各パターンは250nmのスペースを開けてアレイ状に配置されている。
次に、金属構造体の表面に捕捉能を付与するため、本実施例で用いる標的物質捕捉体である抗AFP(α−fetoprotein)抗体を金の構造体表面に固定する方法を示す。本実施例の構造体の材質である金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液中に素子上を浸漬し、前記構造体表面を修飾する。これにより、構造体表面にカルボキシル基が露出される。その状態で、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液中に同様に素子を浸漬する。これにより、構造体表面にスクシンイミド基が露出される。さらに、ストレプトアビジンを結合させることにより、構造体表面がストレプトアビジンで修飾される。この構造体にビオチン化した抗AFP抗体を固定させる。
複数の検出素子を作製し、それぞれに異なる抗体を固定させ、検体中の異なる標的物質を同一反応ウェルにて検出するような構成をとることも、可能であり、異なる抗体を用いて、前記の方法と同様の固定化操作を行なうことで達成される。
図7の装置では、以下の操作により、特異的に検体中のAFP濃度を測定することができる。
(1)素子8を配置した反応ウェル9に標的物質であるAFPを含んだ検体を導入し、反応ウェル9中でAFPを素子8の有する金属構造体上に捕捉させる。
(2)検体を反応ウェル9から排出し、リン酸緩衝液を反応ウェル9に導入し、反応ウェル9内部を洗浄する。
(3)最後にリン酸緩衝液を洗浄後の反応ウェル9に充填して、金の構造体の吸収スペクトルを測定する。
吸収スペクトルについて反応前と反応後を比較すると、図8に1例を示すように、特異的な抗原体反応によって標的物質が検出素子表面に結合することで吸収スペクトルがシフトする。ここで、吸収スペクトルのピーク強度、あるいはピーク波長のシフト量とAFP濃度の相関は、あらかじめ既知のAFPコントロール溶液により求められており、濃度未知の検体の微量AFP濃度を求めることができる。
支持体上に設ける金属構造体の各種平面形状を示す図である。 支持体上に設ける金属構造体の各種平面形状を示す図である。 金属構造体のサイズの計測方法を示す図である。 支持体上での金属構造体の形成工程を示す図である。 素子の標的物質を捕捉するための構造を説明するための図である。 標的物質検出装置の構成の一例を示す図である。 実施例で用いた標的物質検出装置の構成を説明するための図である。 検出されたピークのシフトの一例を示す図である。
符号の説明
1 支持体
2 金属
3 金属構造体開口部
4 電子線レジスト
5 金属構造体
6 抗体
7 標的物質
8 素子
9 反応ウェル
10 光源ユニット
11 分光光度計
12 分注ユニット
13 検体リザーバ
14 廃液リザーバ
15 中央演算装置
16 表示ユニット
17 入力ユニット
18 HDD
19 RAM

Claims (22)

  1. 支持体と、該支持体の表面に設けられた金属構造体と、を有する標的物質検出用の基体であって、
    前記支持体が球状であって、前記金属構造体は任意に選択した2つの端部間の最大長さ(端部間長)が10nm〜1450nmの範囲にあることを特徴とする標的物質検出用の基体。
  2. 前記支持体上に金属構造体の複数を有し、各金属構造体が互いに離間して設けられている請求項1に記載の基体。
  3. 前記複数の金属構造体の隣接する2つの間の距離は、50nm〜2000nmの範囲にある請求項2に記載の基体。
  4. 支持体と、該支持体の表面に設けられた金属構造体と、を有する標的物質を検出するための基体であって、
    前記支持体が球状であって、前記金属構造体は開口部を有した薄膜であり、前記開口部は任意に選択した2つの端部間の最大長さ(端部間長)が10nm〜1450nmの範囲にあることを特徴とする標的物質検出用の基体。
  5. 前記支持体に前記開口部の複数を有し、各開口部が互いに離間して設けられている請求項4に記載の基体。
  6. 隣接する2つの開口部の距離は、50nm〜2000nmの範囲にある請求項5に記載の基体。
  7. 前記金属構造体は、金、銀、銅及びアルミニウムのいずれかの金属、もしくはこれらの内の少なくとも一種を含む合金からなる請求項1乃至6のいずれかに記載の基体。
  8. 前記支持体の直径が、0.1μm〜1000μmの範囲にある1乃至7のいずれかに記載の基体。
  9. 前記支持体は、光学的に透明である請求項8に記載の基体。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の基体の有する金属構造体に標的物質捕捉体を配置してあることを特徴とする検体中の標的物質検出用の素子。
  11. 検体中の標的物質を検出するための装置であって、請求項10に記載の標的物質検出用素子に検体を接触せしめる手段と、該素子による標的物質の捕捉を検出するための検出手段と、を有することを特徴とする検体中の標的物質の検出装置。
  12. 前記検出手段が、光学的検出手段である請求項11に記載の検出装置。
  13. 前記光学的検出手段が、表面プラズモン共鳴法により前記素子に標的物質が捕捉された状態を検出するものである請求項12に記載の検出装置。
  14. 前記光学的検出手段が、前記素子からの透過光、散乱光または反射光を測定するものである請求項12または13に記載の検出装置。
  15. 前記素子に検体を接触させるための反応領域を更に有する請求項11乃至14のいずれかに記載の検出装置。
  16. 前記素子に対して検体を移動させる手段を有する請求項15に記載の検出装置。
  17. 検体中での標的物質の有無または該標的物質の量を検出するための検出方法であって、
    請求項10に記載の標的物質検出用の素子と、前記検体とを接触させる工程と、前記検体中に標的物質が含まれている場合における前記素子への標的物質の捕捉を検出する工程と、を有することを特徴とする標的物質の検出方法。
  18. 前記検出工程が、光学的検出工程である請求項17に記載の検出方法。
  19. 前記光学的検出工程が、表面プラズモン共鳴法により前記素子に標的物質が捕捉された状態を検出するものである請求項18に記載の検出方法。
  20. 前記光学的検出工程が、前記素子からの透過光、散乱光または反射光を測定するものである請求項18または19に記載の検出方法。
  21. 前記素子に対して検体を移動させる工程を有する請求項17乃至20のいずれかに記載の検出方法。
  22. 標的物質検出用のキットであって、
    請求項10に記載の標的物質検出用の素子と、請求項11乃至16のいずれかに記載の検出装置と、を有することを特徴とする標的物質検出用のキット。
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