JP2010185050A - 連続気泡率の高い脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体およびその製造方法 - Google Patents

連続気泡率の高い脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境に悪影響を及ぼす可能性が低く、軽量で連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を容易に提供すること。
【解決手段】 連続気泡率が50%以上であり、示差走査熱量測定において0℃から200℃まで10℃/minで昇温した際に得られるDSC曲線において、融解熱量が15J/g以上60J/g以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体およびその製造方法に関する。
一般的に、発泡成形体の気泡構造は、一つの気泡が樹脂壁で囲まれそれぞれが独立している独立気泡構造と、一つの気泡を完全に囲む樹脂壁が存在せず、それぞれ連通している連続気泡構造に分けられる。その中で、連続気泡構造の発泡成形体は、その構造から通水性や吸水性、通気性を有するため、ろ過材や吸水材、吸着体等として広く用いられており、例えば、フラワーアレンジメント用台座として好適に使用することが出来る。
例えば、特許文献1にはフェノール樹脂の連続気泡発泡成形体、いわゆるフェノールフォームからなるものが開示されており、吸水させた後、フラワーレンジメント用台座として用いられている。このようなフェノールフォーム製の台座は、軽量で加工や表現の自由度が高く、手軽に使用できるものであるが、フェノールフォームは熱硬化性樹脂であるため再生(リサイクル)使用ができず、また、廃棄された際、環境ホルモンの疑いがあるビスフェノールを発生するおそれがある。
また、特許文献2には、フェノールフォーム成分に生分解性成分を副成分として添加し、生物学的に分解可能としたフォームが開示されている。しかしながら、このような生物学的に分解可能なフォームであっても、フェノール成分を含有するかぎり、環境ホルモンの問題は解決されず、逆に、分解することにより、フェノール成分は土中への拡散が促進が懸念される。
以上のことから、連続気泡構造を有する発泡成形体についても環境に悪影響を及ぼしにくい生分解性樹脂の適用が検討されている。例えば特許文献3には酢酸セルロースを主成分とする連続気泡体を作製して用いているが、発泡剤として「ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT);アゾジカルボンアミド(ADCA);p−トルエンスルホニルヒドラジン(TSH);P,P'−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジン(OBSH);炭酸水素ナトリウム;ペンタン等の揮発性物質;水等を挙げることができる」としていながら、実際には酢酸セルロースのアセトン溶液を水中に投入すると言う方法しか用いていない。このような方法では均一な発泡体が得られない上、該特許文献3に記載されているような密度の小さい発泡体を得ることは困難であると推定される。
一方、結晶性の発泡成形体は一般に脆さを有しているため、その結晶化度を適度に調整することにより、フラワーアレンジメント用台座として好適に使用できる可能性がある。例えば、特許文献4にポリ乳酸系樹脂発泡粒子を型内発泡成形して得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形体であって、150℃での加熱寸法変化率が5%未満である結晶性のポリ乳酸系樹脂発泡成形体が開示されている。一般に、ポリ乳酸系樹脂発泡成形体は、結晶化度が高いことから非晶性ポリ乳酸樹脂発泡成形体と比較して耐熱性は優れているが、発泡性が劣るため、結晶性のポリ乳酸系樹脂予備発泡粒子を用いて密度の小さい発泡成形体を得ることは困難である。
特許文献5には、ポリカプロラクトン、酢酸セルロース、変性デンプン、ポリ乳酸などを用いて押出した発泡体のスキン層を除いたフラワーアレンジメント用台座が、開示されているが、使用する樹脂や発泡体の結晶化度については言及されていない。
したがって、環境に悪影響を及ぼす可能性が低く、軽量で連続気泡率の高い脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の開発が求められている。
特開平9−75193号公報 特開平8−53564号公報 特開2000−333802号公報 特開2007−100025号公報 特開2000−217683号公報
本発明の目的は、環境に悪影響を及ぼす可能性が低く、軽量で連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を容易に提供することである。
本発明者らは鋭意検討の結果、非晶性の脂肪族ポリエステル系樹脂を原料としながらも、軽量でかつ結晶性の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体が容易に得られることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明の第1は、連続気泡率が50%以上であり、示差走査熱量測定において0℃から200℃まで10℃/minで昇温した際に得られるDSC曲線において、融解熱量が15J/g以上60J/g以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体に関する。
好ましい態様としては、
(1)脂肪族ポリエステル系樹脂が、ポリ乳酸系樹脂である、
(2)見かけ密度が、0.014g/cm3以上0.038g/cm3以下である、
前記記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体に関する。
本発明の第2は、非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体を加水分解して得られることを特徴とする前記記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法に関し、好ましい態様としては、加水分解を温度60℃以上100℃以下かつ相対湿度60%以上の温湿度条件下で行う前記記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法に関する。
本発明によれば、環境に悪影響を及ぼす可能性が低く、軽量で連続気泡率の高い脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を容易に提供することができる。
また、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、連続気泡率が高く、適度な脆さを有しているため、例えば、フラワーアレンジメント用台座として好適に使用することが出来る。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、示差走査熱量測定(以下、DSC測定と称することがある)において0℃から200℃まで10℃/minの速度で昇温した際に得られる曲線(以下、DSC曲線と称することがある)において、融解熱量が15J/g以上60J/g以下である。好ましくは15J/g以上55J/g以下、より好ましくは15J/g以上50J/g以下である。当該範囲であれば、「結晶性」であるといえる。以下、本明細書において、融解熱量が15J/g以上60J/g以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を「結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体」と称す場合がある。
本発明で使用する脂肪族ポリエステル系樹脂とは、脂肪族ポリエステルを主たる成分(50重量%以上)とするものをいい、例えば、ポリ乳酸を主たる成分とするポリ乳酸系樹脂、ポリ3−(ヒドロキシブチレート)、ポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーバリレート)、ポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)等を代表とするヒドロキシ酸重縮合物や、ポリカプロラクトン等のラクトンの開環重合物、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)等の脂肪族多価アルコールと脂肪族カルボン酸との重縮合物などが例示でき、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
また、2以上の脂肪族ポリエステル系樹脂を混合して使用することもできるし、本発明の効果を阻害しない範囲においては、脂肪族ポリエステル系樹脂に他の樹脂を添加して基材樹脂とする事ができる。基材樹脂中には脂肪族ポリエステル系樹脂が50重量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。前記他の樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の効果を得るには、脂肪族ポリエステル系樹脂として、ポリ乳酸系樹脂あるいはヒドロキシ酸重縮合物が好ましく、特にポリ乳酸系樹脂が環境に優しい点からもより好ましい。
ポリ乳酸系樹脂は、特に限定はないが、乳酸成分の異性体比率が5%以上、好ましくは8%以上であるポリ乳酸を主成分としたものであることが好ましい。当該範囲であれば、ポリ乳酸は非晶性であるため、発泡性、成形性の点から低密度の発泡体を得やすい傾向があるため好ましい。
本発明において使用しうるポリ乳酸系樹脂は、増粘処理しておくことが、発泡性、成形性の観点から好ましい。増粘処理としては、増粘処理によりポリ乳酸系樹脂を発泡に適する粘度領域まで増粘させる方法が使用でき、従来公知の各種の方法、例えば、ポリイソシアネート化合物、過酸化物、酸無水物、エポキシ化合物等、一般的な架橋剤を用いる方法、シラン架橋方法、表層のみで良ければ電子線架橋方法等が使用できるが、コストを含めた実施の容易さから架橋剤を用いる方法が好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が使用可能であり、芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレン、ジフェニルメタン、ナフチレン、トリフェニルメタンを骨格とするポリイソシアネート化合物が挙げられる。また、脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロン、水酸化ジフェニルメタンを骨格とするポリイソシアネート化合物が挙げられ、脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレン、リジンを骨格とするポリイソシアネート化合物が挙げられる。
前記過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン、ビス(ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ブチルビス(ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエート、ジブチルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキシン、ブチルパーオキシクメン等の有機過酸化物が挙げられる。
前記酸無水物としては、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、エチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
前記エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体、グリシジルメタクリレート−スチレン−ブチルアクリレート共重合体、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヤシ脂肪酸グリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等の各種グリシジルエーテル及び各種グリシジルエステル等が挙げられる。
これら架橋剤のうち、ポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。その理由は、ポリイソシアネート化合物を用いれば、混練時の架橋増粘によるトルクアップが少なく、混練後に水分の存在下で加熱することで尿素結合、ウレタン結合、アロファネート結合などによる後増粘が可能だからである。ポリイソシアネート化合物の中でも、汎用性、取り扱い性、耐候性等の観点からトリレン、ジフェニルメタン骨格とするポリイソシアネート化合物、特にジフェニルメタンのポリイソシアネートを使用することが好ましい。
前記架橋剤の添加量は、所望の溶融特性を得られるよう、架橋剤ごとに調整して決めることが出来る。その量は架橋剤の種類や官能基量によって異なるが、概ねポリ乳酸系樹脂100重量部に対して0.1重量部以上6.0重量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.2重量部以上5.0重量部以下、更に好ましくは0.5重量部以上4.0重量部以下である。
例えば、重量平均分子量20万前後、多分散度2〜2.5程度のポリ乳酸に対して官能基数2〜3の芳香族系ポリイソシアネート化合物を用いる場合には、その含有量は、ポリ乳酸系樹脂100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下が好ましく、より好ましくは0.2重量部以上4重量部以下、更に好ましくは1.5重量部以上3.5重量部以下である。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体を加水分解することによって得ることが、密度が小さく、連続気泡率の高い発泡成形体を容易に得ることが出来るため好適である。ここで、非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂とは、融解熱量が15J/g未満の脂肪族ポリエステル系樹脂であるものをいう。
非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体は、代表的には、以下のようにして得られる。
(1)非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を発泡粒子とし、該発泡粒子を型内発泡成形する、ビーズ法型内発泡成形法。
(2)非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を発泡剤とともに押出機中にて溶融混練し、板状に押出発泡する、押出発泡法。
さらに、ビーズ法型内発泡成形法については、
(a)粒子形状の非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂に発泡剤を含浸させ、発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子とし、該発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子を加熱発泡させ発泡粒子とする方法、
(b)耐圧容器内で粒子形状の非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂に発泡剤を含浸させ、低圧雰囲気下に放出することにより発泡粒子とする方法、
(c)非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を発泡剤とともに押出機中にて溶融混練し、押し出しながら、発泡させつつ或いは発泡完了後に発泡粒子形状に切断する方法、
(d)非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を発泡剤とともに押出機中で溶融混練し、発泡させずに押し出しながら粒子形状に切断して、発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子とし、該発泡性脂肪族ポリエステル系樹脂粒子を加熱発泡させ、発泡粒子とする方法、
等の方法が挙げられる。
発泡成形体を製造する際に使用しうる発泡剤としては、特に限定はなく従来公知のものが使用でき、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、イソヘキサン、ノルマルヘキサン、シクロブタン、シクロヘキサン、イソペンタン、ノルマルペンタン、シクロペンタン等の炭化水素系発泡剤や、塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロジフルオロメタン等のハロゲン化炭化水素系発泡剤、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル系発泡剤、窒素、二酸化炭素、アルゴン、空気等の無機系発泡剤が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
ビーズ法型内発泡成形法によって発泡成形体を製造する場合、脂肪族ポリエステル系樹脂に対するガス散逸が少なく、発泡性粒子輸送が可能であり、所望の発泡性が得られる点から、炭素数3−6の炭化水素系発泡剤が好ましい。発泡剤の含浸量としては、発泡剤の種類や所望の発泡倍率により調整すれば良いが、例えば、発泡倍率30倍以上の発泡粒子を得るためには、発泡性粒子を構成する基材樹脂100重量部に対して、4重量部以上が好ましい。
脂肪族ポリエステル系樹脂中には、例えば、黒、灰色、茶色、青色、緑色等の着色顔料又は染料を添加してもよい。着色した基材樹脂を用いれば着色された発泡成形体を得ることができる。着色顔料又は染料としては、有機系、無機系の顔料、染料などが挙げられる。このような顔料及び染料としては、従来公知のものを用いることができる。
着色顔料又は染料の添加量は、着色の色によっても異なるが、通常、脂肪族ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.001重量部以上5重量部以下が好ましく、0.02重量部以上3重量部以下とすることがより好ましい。
また、気泡調整剤として、例えばタルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の無機物を予め添加することができる。また、脂肪族ポリエステル系樹脂中には、本発明の効果を損なわない程度であれば、その他、難燃剤、帯電防止剤、耐候剤などの添加剤を添加しても良い。
基材樹脂である脂肪族ポリエステル系樹脂に着色顔料、染料又は無機物等の添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま基材樹脂に練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添加剤のマスターバッチを作り、それと基材樹脂とを混練することが好ましい。
ビーズ法型内発泡成形法によって、本発明の連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系発泡成形体を製造する場合、以下に示すよう製造することが好ましい。
まず非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造し、次いで該発泡粒子を発泡させ非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を得た後、養生(内外圧力差の緩和)を行った後、型内発泡成形して非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂型内発泡成形体を得る。型内発泡成形時の2次発泡力が乏しい場合は、一般的な型内発泡成形に用いられる加圧充填、圧縮充填の方法のほか、空気、窒素、二酸化炭素などの無機ガスを非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子に付与した後、型内発泡成形に供してもよい。
本発明の非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の脂肪族ポリエステルの重量平均分子量は150000以上400000以下であることが好ましい。しかし、発泡性粒子あるいは発泡粒子の段階で重量平均分子量が150000未満であると、予備発泡や型内発泡成形において十分な溶融張力が得られず、成形性の良好な発泡粒子、外観の良好な発泡成形体が得られない傾向がある。このため、本発明の連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法では、以下に示すように、まず上記処方に基づく非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を用いて非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造した後、該脂肪族ポリエステル系樹脂発泡性粒子を成形して所望の倍率で、重量平均分子量150000以上400000以下の発泡成形体とした後に、該発泡成形体を適当な温湿度条件下で加水分解させ、連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体とすることが好ましい。
ここで、基材樹脂としてポリ乳酸系樹脂を使用し、ビーズ法型内発泡成形法によって製造される発泡成形体を例に挙げて説明する。
本発明において、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を好ましく製造するには、まず非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子を作製する。この非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子は従来公知の方法で作ることができ、例えば、非晶性ポリ乳酸系樹脂と架橋剤、必要に応じてその他添加剤を押出機で溶融混練した後、水中カッターやストランドカッター等で押出カットすることで得ることができる。非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子の1個当りの重量は、0.05〜10mgが好ましく、より好ましくは0.1〜4mgである。粒子重量が前記範囲であれば、樹脂粒子の生産性が良好であり、型内発泡成形時の充填性が良好になる傾向である。
前記非晶性ポリ乳酸系樹脂の溶融粘度は、JIS K 7210(荷重2.16kg)に準拠したメルトインデックス(MI)値で0.1g/10分以上10g/10分以下であることが好ましい。MI値がこの範囲にあれば、生産性に優れ、発泡倍率の高い発泡成形体を得やすい傾向にあり、本発明の目的・効果を発現しやすい。
次に非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を得る。非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子に発泡剤を含浸する方法としては、所望の発泡性が得られる発泡剤の存在下で、十分な圧力がかかる条件さえそろっていれば特に限定されるものではない。例えば、密閉容器内に水性媒体または非水性媒体を入れて、これに樹脂粒子と発泡剤を添加して、適度な温度、時間で攪拌することにより樹脂粒子に発泡剤を含浸させることが可能である。水性媒体で含浸を行う場合には、加水分解反応を受けやすい樹脂組成物であることを考慮し、加水分解を抑制する工夫や短時間で含浸を終了させることが好ましい。
なお、発泡剤の含浸では、安定した含浸性、発泡性を得るために含浸助剤、分散剤などを使用しても良い。含浸助剤としては、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類に代表されるプロトン系溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ノルマルプロピルアセテートなどのエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、などに代表される非プロトン系溶剤、などが挙げられるが、水性媒体で含浸する場合は非プロトン系溶剤を用いることが、ポリ乳酸系樹脂の加水分解を助長しないため、好ましい。前記分散剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等が挙げられる。また、水性媒体で含浸する場合は、樹脂粒子中への水の浸透を抑制する目的で、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、炭酸カリウムなどの1価の金属塩、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどの2価の金属塩、硫酸アルミニウムなどの3価の金属塩、などの水溶性塩類などを添加することが好ましい。前記樹脂粒子中への水の浸透を抑制する目的で添加する水溶性塩類などの添加量は、水100重量部に対して5重量部以上20重量部以下が好ましく、7.5重量部以上20重量部以下がより好ましい。5重量部より少ないと発泡剤の含浸が不充分な場合があり、20重量部より多いと発泡剤が入りにくくなる場合がある。
上記において、あるいは、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を得るために、押出機を用い、非晶性ポリ乳酸系樹脂と架橋剤、必要に応じてその他添加剤を押出機へ投入し、その後発泡剤を加え溶融混練した後、混練物を押出し、押出された混練物をカットして発泡性粒子を得ることもできる。
次に、前記のようにして得られる非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を発泡させて非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得る。このような方法としは、例えば、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を蒸気や熱風、高周波等によって加熱発泡する方法が挙げられ、最も簡便である。
また、他の方法として、樹脂粒子を密閉容器内において発泡剤の存在下で分散媒に分散させるとともに、その内容物を加熱して樹脂粒子を軟化させてその粒子内に発泡剤を含浸させ、次いで容器の一端を開放し、容器内圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら樹脂粒子と分散媒とを同時に容器内よりも低圧の雰囲気(通常は大気圧下)に放出して発泡させる発泡方法が挙げられる。
また、基材樹脂と架橋剤、その他添加剤を押出機で溶融させると共に、発泡剤と混練して発泡性溶融混練物とし、次いでストランド状に押出して発泡させると共に、冷却後適当な長さに切断するか又はストランドを適当な長さに切断後冷却することによって発泡粒子を製造する方法等が挙げられる。
これらの中でも、発泡性粒子輸送はコスト面で有利であり、発泡性粒子輸送が可能であるという点から、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を蒸気や熱風、高周波等によって加熱発泡する方法が好ましい。
以上のようにして得られる非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の嵩密度としては0.014g/cm3以上0.038g/cm3以下が好ましく、0.016g/cm3以上0.038g/cm3以下がより好ましく、0.018g/cm3以上0.038g/cm3以下がさらに好ましい。当該範囲内の発泡粒子であれば軽量で連続気泡率の高い結晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体となる傾向がある。なお、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の嵩密度はJIS K6911に準拠して測定されたものであり、下記式に基づいて非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の嵩密度を算出した。
ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の嵩密度(g/cm3)=〔試料を入れたメスシリンダの質量(g)−メスシリンダの質量(g)〕/〔メスシリンダの容量(cm3)〕
非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を型内成形することで非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得る。型内発泡成形は通常発泡スチロールの成形に用いられる成形機やポリオレフィン系樹脂発泡粒子の成形に用いられる成形機を用いることができ、通常、蒸気圧力0.03〜0.3MPa(G)、好ましくは0.05〜0.20MPa(G)で行う。成形時の2次発泡力が乏しい場合は、一般的な型内発泡成形に用いられる加圧充填、圧縮充填の方法のほか、空気、窒素、二酸化炭素などの無機ガスを非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子に付与してもよい。また、発泡成形体内部の発泡粒子同士の融着性を良くするために蒸気と空気を混合し、熱容量の低い蒸気を用い型内発泡成形してもよい。
以上のような方法によって得られる非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体を加水分解することによって本発明の結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることが好ましい。
加水分解の方法や条件としては、均一に加水分解が進むのであれば特に限定はないが、土壌中での処理は加水分解時間が極めて長いうえ、均一に加水分解が起こりにくいことから、非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体に対して浸透力の高い水蒸気や恒温恒湿機を用いた加水分解が好ましく、処理の均一性、制御しやすさと言った観点から、恒温恒湿機を用いる方法がさらに好ましい。
恒温恒湿機を用いて加水分解を行う場合、非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体を好ましくは60℃以上100℃以下かつ相対湿度60%以上、より好ましくは60℃以上100℃以下、相対湿度60%以上100%以下、より好ましくは60℃以上95℃以下、相対湿度60%以上100%以下の温湿度条件で好ましくは3時間以上48時間以下、より好ましくは4時間以上24時間以下処理することによって、連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることができる。温度は100℃を超えてもかまわないが、耐圧設備が必要な場合や、処理速度が速すぎて、結晶化度の制御が難しい場合があるため、通常は100℃以下の温度で行うことが好ましい。処理条件は得ようとする結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の発泡倍率や所望の結晶化度により適宜調整すればよい。また、加水分解時間を短縮するために、微量のアルカリ成分を混合しアルカリ蒸気による加水分解処理をしてもよい。
得られた結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の見かけ密度は、0.014g/cm3以上0.038g/cm3以下であることが好ましく、0.016g/cm3以上0.038g/cm3以下であることがより好ましく、0.018g/cm3以上0.038g/cm3以下であることがさらに好ましい。見かけ密度とは、発泡成形体の重量を発泡成形体の体積で除した値である。
この時、得られた結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の連続気泡率は50%以上であり、55%以上100%以下がより好ましく、60%以上100%以下がさらに好ましい。該連続気泡率の範囲であると、通水性や吸水性、通気性を有する。
本発明の結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の25%圧縮強度は0.050MPa以上0.15MPa以下であることが好ましい。上記範囲の圧縮強度であると、適度に脆さを有するため、例えばフラワーアレンジメント用台座として好適に使用することが出来る。
本発明の結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の脂肪族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は8000以上120000以下であることが好ましい。上記範囲の分子量であると、所望の耐熱性、圧縮応力、圧縮弾性率を確保できる傾向がある。
以下、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を具体的な実施例により詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は重量基準である。
<示差走査熱量測定>
得られた脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体を剃刀等で切削し、約5mg秤量した。得られたサンプルを示差走査熱量測定装置(セイコーインスツルメンツ(株))にて0℃〜200℃を昇温速度10℃/minで昇温して融解熱量(J/g)を測定した。融解熱量とは、DSC曲線に現れる融解ピークにおいて、融解開始前のベースラインと融解終了後のベースラインを直線で結び、直線と曲線に囲まれる部分の熱量である。
<連続気泡率測定>
得られた脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体をマルチピクノメーター(ベックマン・ジャパン(株)社製)を用い、ASTM D−2856に準じて測定した。
<圧縮強度測定>
実施例1、2、4、5、比較例1、2で得られた脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体について、引張圧縮試験機(ミネベア社製TG−20kN)を用い、JIS−K7220に準じて25%圧縮時の圧縮応力を測定した。サンプルサイズは50mm×50mm×25mmのものを使用した。
(実施例1)
D体比率10%、MI値3.7g/10分の非晶性ポリ乳酸樹脂100重量部とポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、MR−200)2.0重量部を、二軸押出機(東芝機械製、TEM35B)を用いて、シリンダー温度185℃で溶融混練し、水中カッターを用いて約1mmφ(約1.5mg)のビーズ状の非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子を得た。
得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂粒子100重量部に対して、水100重量部、発泡剤として脱臭ブタン(ノルマルブタン/イソブタン重量比=7/3)12重量部、食塩10重量部、分散助剤としてポリオキシエチレンオレイルエーテル0.3重量部をオートクレーブに仕込み、84℃で90分間保持した。十分に冷却後取出し、乾燥して、非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を得た。得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子の発泡剤含浸率は5.5%であった。
該非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡性粒子を予備発泡機(ダイセン工業製、BHP−300)に投入し、90℃の蒸気に40〜60秒間保持して非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を風乾した後、篩を使用し融着粒子を分別した。分取された非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の嵩倍率は0.025g/cm3であった。
発泡成形機(ダイセン工業製、KR−57)に300×450×25mmの金型を設置し、上記で得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を圧縮率0%で充填し、蒸気圧0.1MPaで10〜20秒処理し型内成形を実施し、密度0.025g/cm3の非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。次に、得られた発泡成形体を100×100×25mmに切削し、温度80℃、相対湿度95%にした恒温恒湿槽に15時間静置し加水分解処理を行い、所望の発泡成形体を得た。この発泡成形体を示差走査熱量測定にて融解熱量を求めた。また、連続気泡率測定の評価、25%圧縮強度測定を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2010185050
(実施例2)
実施例1で得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を、温度80℃、相対湿度95%にした恒温恒湿槽に24時間静置し加水分解処理を行った以外は実施例1と同様の方法により所望の発泡成形体を得、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1で得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を、温度80℃、相対湿度95%にした恒温恒湿槽に48時間静置し加水分解処理を行った以外は実施例1と同様の方法により所望の発泡成形体を得、連続気泡率測定の評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同様の方法で密度0.037g/cm3の非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を製作し、温度80℃、相対湿度95%にした恒温恒湿槽に15時間静置し加水分解処理を行い、所望の発泡成形体を得、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示した。
(実施例5)
実施例1と同様の方法で密度0.020g/cm3の非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を製作し、温度80℃、相対湿度95%にした恒温恒湿槽に15時間静置し加水分解処理を行い、所望の発泡成形体を得、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示した。
(実施例6)
ヒドロキシ酸縮合物として、ポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)(融点135℃、重量平均分子量70万、比重1.2g/ml)100重量部、及びポリイソシアネート化合物2重量部(日本ポリウレタン製、ミリオネートMR-200(イソシアネート基2.7〜2.8当量/モル))とをハンドブレンドした後、30mmφ二軸押出機(池貝製作所製、PCM30)でシリンダー温度150℃にて溶融混練し、押出機先端に取り付けられた3mmφの小孔ダイより押し出されたストランドを、ペレタイザーでカットして粒重量5mg、融点138℃のポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)樹脂粒子を作製した。
該樹脂粒子100重量部を、4.5L耐圧容器に仕込んだ後、発泡剤としてイソブタン25重量部を添加、攪拌し、容器内温度が119℃となるまで昇温(発泡温度とする)後、容器内圧が2.5MPaの状態で1時間保持したのち、耐圧容器下部に設けた小孔ノズルを通して大気圧下に放出発泡し、発泡倍率が30倍のポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)樹脂発泡粒子を得た。
該ポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)樹脂発泡粒子を300×400×20mmの金型に充填し、0.10〜0.32MPa(ゲージ)の水蒸気を金型に導入し、樹脂発泡粒子を加熱、融着させ、発泡倍率が30倍のポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)樹脂発泡粒子発泡成形体を得た。更にポリ3−(ヒドロキシブチレートーコーヘキサノエート)樹脂発泡成形体を80℃/95%(温度/湿度)下、高温高湿機の中に4週間静置し加水分解させ、連続気泡率測定の評価を行った。その結果を表1に示した。
(比較例1)
実施例1で得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を、加水分解を行わずに実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示した。
(比較例2)
実施例1で得られた非晶性ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を温度80℃、相対湿度5%の乾燥機中に15時間静置させた後、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示した。
軽量で連続気泡率の高い結晶性脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、通水性材料や吸水性材料、通気性材料等に利用でき、更に具体的には、例えば、フラワーアレンジメント用台座に好適に使用することが出来る。

Claims (5)

  1. 連続気泡率が50%以上であり、示差走査熱量測定において0℃から200℃まで10℃/minで昇温した際に得られるDSC曲線において、融解熱量が15J/g以上60J/g以下である脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
  2. 脂肪族ポリエステル系樹脂が、ポリ乳酸系樹脂である請求項1記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
  3. 見かけ密度が、0.014g/cm3以上0.038g/cm3以下である請求項1または2記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体。
  4. 非晶性脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形体を加水分解して得られることを特徴とする請求項1〜3何れか一項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
  5. 加水分解を温度60℃以上100℃以下かつ相対湿度60%以上の温湿度条件下で行う請求項4記載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
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