JP2010181475A - アルミニウム含有感光性組成物および電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス基板に対して薄膜で密着強度が高く、抵抗値が低く、高精細なパターンを形成可能な、安価なアルミニウム含有感光性組成物を提供すること。
【解決手段】アルミニウム粉末およびアルミニウム合金粉末から選択される少なくとも1種の金属粉末(A)、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、光重合開始剤(E)、ならびにジヒドロターピネオールおよびテキサノールから選択される少なくとも1種の溶剤(F)を含有し、該金属粉末(A)の平均粒径D50が1〜20μmであることを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム含有感光性組成物および電極の製造方法に関する。より詳しくは、ディスプレイパネルの部材、電子部品の高度実装材料の部材および太陽電池の部材を製造する際に、高感度かつ高精度のパターンを形成することが可能なアルミニウム含有感光性組成物ならびに該組成物を用いた電極の製造方法に関する。
近年、回路基板やディスプレイパネルにおけるパターン形成に対して、高密度化および高精細化の要求が高まっている。このような要求が高まっているディスプレイパネルの中でも、特にプラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう。)やフィールドエミッションディスプレイ(以下「FED」ともいう。)などのフラットパネルディスプレイ(以下「FPD」ともいう。)が注目されている。
図1は交流型のPDPの断面形状を示す模式図である。図1において、101および102は対向配置されたガラス基板、103および111は隔壁であり、ガラス基板101、ガラス基板102、背面隔壁103および前面隔壁111によりセルが区画形成されている。104はガラス基板101に固定された透明電極であり、105は透明電極104の抵抗を下げる目的で該透明電極104上に形成されたバス電極であり、106はガラス基板102に固定されたアドレス電極である。107はセル内に保持された蛍光体であり、108は透明電極104およびバス電極105を被覆するようガラス基板101の表面に形成された誘電体層であり、109はアドレス電極106を被覆するようガラス基板102の表面に形成された誘電体層であり、110は例えば酸化マグネシウムよりなる保護層である。
また、カラーFPDにおいては、コントラストの高い画像を得るため、ガラス基板と誘電体層との間に、カラーフィルター(赤色・緑色・青色)やブラックマトリックスなどを設けることがある。
上述の構成を有するPDPや図2に示されるFEDに代表されるFPDにおいては、パネルの大型化および高精細化が進んでおり、それに伴ってパターン形成技術の向上が要望されている。しかしながら、このようなパネルの大型化および高精細化に伴い、パターン精度の要求が非常に厳しくなり、従来の工法であるスクリーン印刷法では対応できないという問題がある。
そこで、現在ではフォトリソグラフィー法によるパターン形成が主に用いられている。例えば電極を製造する場合には、前記フォトリソグラフィー法において、感光性銀ペーストを用いることにより、スクリーン印刷法では対応できなかった問題である大型および高精細なパターン形成が可能となっている。
しかしながら、銀は貴金属であるため高価である。このため、感光性銀ペーストも高価な導電性ペーストになっている。また、感光性銀ペーストの欠陥として、高温多湿環境下でマイグレーションを起こし、銀表面において硫化が発生するという性質が挙げられる。
高価な銀に代わる無機粒子としては、アルミニウムが挙げられる。しかしながら、アルミニウムは銀よりも酸化されやすいため、焼成工程においてパターンの抵抗値が上昇してしまうという問題がある。さらに、焼成後に得られるパターンの基板に対する密着性に劣るという問題もある。このため、アルミニウムを用いて、基板に対する密着性に優れ、か
つ低抵抗なパターンを形成することは困難であった。
特開2002−313231号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものである。すなわち、本発明は、ガラス基板に対して薄膜で密着強度が高く、抵抗値が低く、高精細なパターンを形成可能な、安価なアルミニウム含有感光性組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、前記アルミニウム含有感光性組成物を用いた電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、特定の粒子径を有するアルミニウムの金属粉末と特定の溶剤とを併用することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[6]に関する。
[1]アルミニウム粉末およびアルミニウム合金粉末から選択される少なくとも1種の金属粉末(A)、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、光重合開始剤(E)、ならびにジヒドロターピネオールおよびテキサノールから選択される少なくとも1種の溶剤(F)を含有し、該金属粉末(A)の50重量%平均粒子径(D50)が1.0〜20.0μmであることを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
[2]さらにガラス粉末(B)を含有し、該ガラス粉末(B)の50重量%平均粒子径(D50)が0.2〜4.0μmであり、最大粒子径Dmaxが30μm以下であることを
特徴とする前記[1]に記載のアルミニウム含有感光性組成物。
[3]前記[2]に記載のアルミニウム含有感光性組成物であって、前記ガラス粉末(B)が、軟化点が300〜700℃であるガラス粉末であり、該組成物に対して、該ガラス粉末が0.5〜20重量%の量で含まれることを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
[4]前記[1]〜[3]の何れかに記載のアルミニウム含有感光性組成物であって、該組成物に対して、前記金属粉末(A)が20〜70重量%の量で含まれることを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
[5]25℃、ずり速度10s-1における粘度が、1000〜50000cPであることを特徴とする前記[1]〜[4]の何れかに記載のアルミニウム含有感光性組成物。
[6]前記[1]〜[5]の何れかに記載のアルミニウム含有感光性組成物を用いて、フォトリソグラフィー法によりパターン形成することを特徴とする電極の製造方法。
本発明によれば、ガラス基板に対して薄膜で密着強度が高く、抵抗値が低く、高精細なパターンを形成可能な、安価なアルミニウム含有感光性組成物が提供される。また、本発明によれば、前記アルミニウム含有感光性組成物を用いた電極の製造方法が提供される。
本発明に係るアルミニウム含有感光性組成物は、FPDなどのディスプレイパネルの部材、電子部品の高度実装材料の部材および太陽電池の部材の製造に好適に使用することができる。
図1は、交流型PDPの断面形状を示す模式図である。 図2は、一般的なFEDの断面形状を示す模式図である。
以下、本発明に係るアルミニウム含有感光性組成物(以下、単に「感光性組成物」ともいう。)および電極の製造方法について、詳細に説明する。なお、以下の説明では、前記感光性組成物を用いて形成される露光前の層を「感光性樹脂層」、該感光性樹脂層を露光・現像して得られたパターンや焼成後のパターンを総称して単に「パターン」ともいう。
〔感光性組成物〕
本発明に係る感光性組成物は、無機粒子と感光性樹脂とを含有する。本発明において、前記「無機粒子」は、金属粉末(A)と任意成分であるガラス粉末(B)や他の金属粉末とから構成される。また、前記「感光性樹脂」は、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、光重合開始剤(E)、溶剤(F)および任意成分である添加剤から構成される。
《金属粉末(A)》
金属粉末(A)は、アルミニウム粉末およびアルミニウム合金粉末から選択される少なくとも1種の金属粉末である。本発明においては銀などの高価な貴金属ではなく安価なアルミニウムの金属粉末を主に用いるため、安価なパターンを形成することができる。
上記アルミニウム合金粉末としては、例えば、Al−Cu系合金粉末、Al−Mg系合金粉末、Al−Sn系合金粉末、Al−Cu−Si系合金粉末、Al−Si系合金粉末、Al−Si−Mg系合金粉末、Al−Mn系合金粉末、Al−Mg−Mn系合金粉末、Al−Zn−Mg系合金粉末、Al−Zn−Mg−Cu系合金粉末、Al−Si−Cu−Mg系合金粉末、Al−Cu−Ni−Mg系合金粉末、Al−Si−Cu−Ni−Mg系合金粉末が挙げられる。
金属粉末(A)の平均粒子径は、50重量%平均粒子径(D50)が1.0〜20.0μmであり、3.0〜10.0μmであることが好ましい。金属粉末(A)の平均粒子径が前記範囲にあると、露光工程における露光光が感光性樹脂層の底部まで充分到達し、高精細なパターンを得ることができる。なお、本発明において、平均粒子径はレーザー回折法によって測定される値である。また、金属粉末(A)の形状は特に限定されないが、球状、不定形またはフレーク状であることが好ましい。
本発明において、感光性組成物に対して、金属粉末(A)は20〜70重量%の量で含まれることが好ましく、25〜65重量%の量で含まれることがより好ましく、30〜60重量%の量で含まれることがさらに好ましい。金属粉末(A)の含有量が前記範囲にあると、焼成工程において金属粉末(A)の酸化を防止することができ、低抵抗かつ高精細なパターンを製造できる。また、前記パターンは基板との密着性にも優れる。
また、本発明においては、金属粉末(A)とともに、本発明の目的を損なわない範囲で他の金属粉末(例えば、K、Na、Li、Pt、Au、Ag、Cu、Sn、Ni、Fe、Zn、W、Mo、およびこれらの化合物(ただし、ガラス粉末(B)で例示される酸化物
を除く。))を用いてもよい。例えば、前記他の金属粉末は、金属粉末(A)100重量部に対して、25重量部以下の量で用いることができる。
《ガラス粉末(B)》
本発明で好ましく用いられるガラス粉末(B)は、感光性組成物により形成されるパターンの用途(FPDの部材、電子部品の高度実装材料の部材など)に応じて適宜選択することができる。
ガラス粉末(B)の好適な具体例としては、
1.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物(PbO−B23−SiO2系)、
2.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物(ZnO−B23−SiO2系)、
3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの混合物
(PbO−B23−SiO2−Al23系)、
4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物
(PbO−ZnO−B23−SiO2系)、
5.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物
(Bi23−B23−SiO2系)、
6.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素の混合物(ZnO−P25−SiO2系)、
7.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化カリウムの混合物(ZnO−B23−K2O系)、
8.酸化リン、酸化ホウ素、酸化アルミニウムの混合物
(P25−B23−Al23系)、
9.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの混合物
(ZnO−P25−SiO2−Al23系)、
10.酸化亜鉛、酸化リン、酸化チタンの混合物(ZnO−P25−TiO2系)、
11.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウムの混合物
(ZnO−B23−SiO2−K2O系)、
12.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化カルシウムの混合物
(ZnO−B23−SiO2−K2O−CaO系)、
13.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウムの混合物(ZnO−B23−SiO2−K2O−CaO−Al23系)、
14.酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの混合物
(B23−SiO2−Al23系)、
15.酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化ナトリウムの混合物
(B23−SiO2−Na2O系)、
が挙げられる。これらの中では、環境に配慮した無鉛ガラス粉末が特に好ましい。
ガラス粉末(B)の平均粒子径は、形成しようとするパターンの形状を考慮して適宜選択されるが、好ましくは50重量%平均粒子径(D50)が0.2〜4.0μm、最大粒子径Dmaxが30μm以下であり、より好ましくはD50が0.5〜3.8μm、Dmaxが25μm以下である。また、10重量%平均粒子径(D10)が0.05〜0.5μm、90重量%平均粒子径(D90)が10〜20μmであることが好ましい。ガラス粉末(B)の平均粒子径が前記範囲にあると、露光光が塗膜の底部まで充分到達し、高精細なパターンを得ることができる。
なお、本発明において、50重量%平均粒子径(D50)、最大粒子径Dmax、10重
量%平均粒子径(D10)および90重量%平均粒子径(D90)は、レーザー回折法によって測定される値である。
また、ガラス粉末(B)は、軟化点が好ましくは300〜700℃、より好ましくは350〜700℃、さらに好ましくは400〜620℃の範囲にある。このような軟化点を
有するガラス粉末は、例えばFPDなどのディスプレイパネルを構成する電極を形成する場合に好適である。なお、本発明において、ガラス粉末(B)の軟化点は、DSC測定により、後述する実施例での測定条件下で測定される場合の値である。
ガラス粉末(B)の軟化点が上記範囲を下回ると、パターンの焼成工程において、アルカリ可溶性樹脂(C)などの有機物質が完全に分解除去されない段階でガラス粉末が溶融することがある。このため、形成される電極中に有機物質の一部が残留し、結果として電極が着色されてその光透過率が低下する傾向がある。一方、ガラス粉末(B)の軟化点が上記範囲を上回ると、その軟化点以上の高温でパターンを焼成する必要があるために、ガラス基板に歪みなどが発生しやすい。
本発明において、感光性組成物に対して、軟化点が上記範囲にあるガラス粉末(B)は0.5〜20重量%の量で含まれることが好ましく、1.0〜18重量%の量で含まれることがより好ましく、2.0〜15重量%の量で含まれることがさらに好ましい。
また、ガラス粉末(B)の含有量は、金属粉末(A)およびガラス粉末(B)の含有量の合計100重量%に対して、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは10〜25重量%、さらに好ましくは10〜20重量%である。ガラス粉末(B)の含有量が前記範囲にあると、焼成工程において金属粉末(A)の酸化を防止することができ、低抵抗なパターンを製造できる。また、前記パターンは基板との密着性にも優れる。
《アルカリ可溶性樹脂(C)》
アルカリ可溶性樹脂(C)は、アルカリ可溶性であれば特に限定されない。本発明において「アルカリ可溶性」とは、目的とする現像処理が可能な程度に、アルカリ性の現像液に溶解する性質をいう。
アルカリ可溶性樹脂(C)としては、以下のアルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)と(メタ)アクリル酸誘導体(C2)との共重合体が好ましい。
≪アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)≫
アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基含有モノマー類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(α−ヒドロキシメチル)アクリレートなどの水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類などの、アルカリ可溶性官能基と不飽和結合とを有するモノマーが挙げられる。
これらの中では、(メタ)アクリル酸、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。また、これらのモノマー(C1)は1
種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)を共重合することにより、樹脂にアルカリ可溶性を付与することができる。アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)由来の構成単位の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(C)の全構成単位中、通常は5〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、特に好ましくは15〜70重量%である。
≪(メタ)アクリル酸誘導体(C2)≫
(メタ)アクリル酸誘導体(C2)としては、アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)と共重合可能な(メタ)アクリル酸誘導体であれば特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの、アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)以外の(メタ)アクリレート類が挙げられる。これらのモノマー(C2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明では、(メタ)アクリル酸誘導体(C2)の代わりに、あるいは(メタ)アクリル酸誘導体(C2)とともに、例えば、スチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどから得られるポリマーの一方の鎖末端に、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基などの重合性不飽和基を有するマクロモノマーなどを用いてもよい。
≪ラジカル重合開始剤≫
上記共重合の際、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、ビニル単量体の重合に用いられる重合開始剤を用いることができる。前記重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
1,1'−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、ジメチルー2,2'−アゾビスイソブチレート、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)などのアゾ化合物;
t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、クミルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなどのパーオキシエステル類の有機過酸化物が挙げられる。ラジカル重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ラジカル重合開始剤の使用量は、上記共重合に使用する全モノマー(マクロモノマーを含む。以下同じ。)100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部程度である。
≪連鎖移動剤≫
上記共重合の際、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、α−メチルスチレンダイマー、t−ドデシルメルカプタン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオン酸)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンが挙げられる。
上記連鎖移動剤の使用量は、上記共重合に使用する全モノマー100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部程度である。
≪アルカリ可溶性樹脂(C)の物性≫
アルカリ可溶性樹脂(C)の重量平均分子量(以下「Mw」ともいう。)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」ともいう。)により測定したポリスチレン換算値で、好ましくは5000〜100000、より好ましくは10000〜80000である。Mwは、上述のモノマー(C1)および(C2)の共重合割合、組成、連鎖移動剤、重合温度などの条件を適宜選択することにより制御することができる。Mwが前記範囲よりも低いと、現像後の膜荒れが発生しやすくなる。また、Mwが前記範囲を超えると、現像液に対する未露光部の感光性樹脂層の溶解性が低下し、解像度が低下する場合がある。
アルカリ可溶性樹脂(C)のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは0〜120℃、より好ましくは10〜100℃である。ガラス転移温度が前記範囲よりも低いと、塗膜にタックを生じやすく、ハンドリングが困難となる傾向にある。また、ガラス転移温度が前記範囲を超えると、感光性樹脂層とガラス基板などの支持体との密着性が悪くなり、後述する転写フィルムを用いる場合には、良好に該樹脂層を転写できないことがある。なお、ガラス転移温度は、アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)、(メタ)アクリル酸誘導体(C2)の量を変更することによって適宜調節することがでる。
アルカリ可溶性樹脂(C)の酸価は、好ましくは20〜200mgKOH/g、より好ましくは30〜160mgKOH/gである。酸価が前記範囲よりも低いと、感光性樹脂層の未露光部をアルカリ現像液で除去しにくく、高精細なパターン形成が困難となる傾向にある。また、酸価が前記範囲を超えると、露光光によって硬化した部分もアルカリ現像液に浸食されやすくなり、高精細なパターン形成が困難となる傾向にある。
本発明に係る感光性ペースト組成物において、アルカリ可溶性樹脂(C)の含有量は、感光性樹脂100重量%に対して、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは50〜70重量%である。アルカリ可溶性樹脂(C)の含有量が前記範囲にあると、感光性ペースト組成物における上記無機粒子の分散性、およびパターンの現像性に優れる。
《多官能(メタ)アクリレート(D)》
多官能(メタ)アクリレート(D)としては、例えば、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート類;
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(エチレンオキサイド変性)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(プロピレンオキサイド変性)トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ベンジルメルカプタントリ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の(メタ)アクリレート類;
上記化合物中の芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマーが挙げられる。これらの中では、ジ(メタ)アクリレート類が好ましい。多官能(メタ)アクリレート(D)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る感光性ペースト組成物において、多官能(メタ)アクリレート(D)の含有量は、露光光に対する感度の点から、感光性樹脂100重量%に対して、好ましくは10重量%以上、より好ましくは15〜60重量%の範囲にある。多官能(メタ)アクリレート(D)の含有量が前記範囲を超えると、例えば焼成後のパターンの形状が劣化することがある。
なお、本発明に係る目的を損なわない範囲で、多官能(メタ)アクリレート(D)とともに、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシキメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどを用いてもよい。
《光重合開始剤(E)》
光重合開始剤(E)としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、4−アジドベンザルアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、メチレンアントロン、ジベンゾスベロン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2'−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、カ
ンファーキノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシムなどのカルボニル化合物;
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド系化合物;
ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、および、エオシンやメチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸やトリエタノールアミンなどの還元剤との組み合せが挙げられる。これらの光重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記光重合開始剤とともに、感光性樹脂層の露光感度を向上させるために、増感
剤を用いてよい。前記増感剤としては、例えば、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールが挙げられる。前記増感剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、前記増感剤の中には光重合開始剤としても作用するものがある。
本発明に係る感光性組成物において、光重合開始剤(E)(増感剤も用いる場合は、光重合開始剤と増感剤との合計)の含有量は、多官能(メタ)アクリレート(D)100重量部に対して、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは2〜40重量部である。光重合開始剤(E)の含有量が前記範囲を超えると、例えば焼成後のパターンの形状が劣化することがある。
《溶剤(F)》
溶剤(F)は、ジヒドロターピネオールおよびテキサノールから選択される少なくとも1種の溶剤である。このような特定の溶剤を用いることにより、(1)高粘度のポリマー溶液を作製可能となり、(2)硬化により得られる重合体の分子量が揃い、現像特性が安定となる。一方、ジヒドロターピネオールの水素添加前のターピネオールを用いると、高粘度溶液を得ることができるが、ターピネオール構造に由来する分子量調整剤効果のため、硬化により得られる重合体の分子量がロットにより揃わず、現像特性が安定しない。
本発明において、感光性組成物に対して、溶剤(F)は10〜50重量%の量で含まれることが好ましく、15〜50重量%の量で含まれることがより好ましく、20〜50重量%の量で含まれることがさらに好ましい。
《添加剤》
本発明に係る感光性組成物は、紫外線吸収剤、重合禁止剤、酸化防止剤、密着助剤、溶解促進剤、増感助剤、可塑剤、増粘剤、分散剤、無機粒子および感光性樹脂の沈降防止剤、レベリング剤などの添加剤を含んでいてもよい。
≪紫外線吸収剤≫
本発明に係る感光性組成物には、紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収効果の高い化合物を添加することによって、高アスペクト比、高精細、高解像度のパターンが得られる。紫外線吸収剤としては、有機系染料および無機顔料を用いることができ、中でも350〜450nmの波長範囲で高い紫外線吸収係数を有する有機系染料および無機顔料が好ましく用いられる。
具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系染料、ベンゾフェノン系染料、ジフェニルシアノ
アクリレート系染料、トリアジン系染料、p−アミノ安息香酸系染料などの有機系染料;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどの無機顔料が挙げられる。
上記無機顔料は、ガラス粉末(B)100重量部に対して、好ましくは0.001〜5重量部、より好ましくは0.01〜1重量部の範囲となる量で添加することができる。無機顔料の添加量が前記範囲未満では紫外線吸収剤の添加効果が減少し、前記範囲を超えると紫外線吸収剤の効果が大きく、感光性樹脂層の底部まで光が届かなくなり、パターンを形成できなくなることや成膜強度が保てないことがある。
≪重合禁止剤≫
本発明に係る感光性組成物には、保存時の熱安定性を向上させるために、重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールが挙げられる。重合禁止剤は、前記組成物中に、好ましくは0.001〜1重量%の範囲となる量で添加することができる。
≪酸化防止剤≫
本発明に係る感光性組成物には、保存時における感光性樹脂の酸化を防止するために、酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニルホスファイトが挙げられる。酸化防止剤は、前記組成物中に、好ましくは0.001〜1重量%の範囲となる量で添加することができる。
≪密着助剤≫
本発明に係る感光性組成物には、感光性樹脂層とガラス基板などの支持体との密着性を向上させるために、密着助剤を添加してもよい。密着助剤としては、シラン化合物が好適に用いられる。
シラン化合物の具体例としては、n−プロピルジメチルメトキシシラン、n−ブチルジメチルメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−イコサンジメチルメトキシシラン、n−プロピルジエチルメトキシシラン、n−ブチルジエチルメトキシシラン、n−デシルジエチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルメトキシシラン、n−イコサンジエチルメトキシシラン、
n−ブチルジプロピルメトキシシラン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルメトキシシラン、n−イコサンジプロピルメトキシシラン、n−プロピルジメチルエトキシシラン、n−ブチルジメチルエトキシシラン、n−デシルジメチルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、n−イコサンジメチルエトキシシラン、n−プロピルジエチルエトキシシラン、n−ブチルジエチルエトキシシラン、n−デシルジエチルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルエトキシシラン、
n−イコサンジエチルエトキシシラン、n−ブチルジプロピルエトキシシラン、n−デシルジプロピルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルエトキシシラン、n−イコサンジプロピルエトキシシラン、n−プロピルジメチルプロポキシシラン、n−ブチルジメチルプロポキシシラン、n−デシルジメチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジメ
チルプロポキシシラン、n−イコサンジメチルプロポキシシラン、n−プロピルジエチルプロポキシシラン、n−ブチルジエチルプロポキシシラン、n−デシルジエチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルプロポキシシラン、n−イコサンジエチルプロポキシシラン、n−ブチルジプロピルプロポキシシラン、n−デシルジプロピルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルプロポキシシラン、n−イコサンジプロピルプロポキシシラン、n−プロピルメチルジメトキシシラン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、
n−デシルメチルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシラン、n−イコサンメチルジメトキシシラン、n−プロピルエチルジメトキシシラン、n−ブチルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシシラン、n−イコサンエチルジメトキシシラン、n−ブチルプロピルジメトキシシラン、n−デシルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジメトキシシラン、n−イコサンプロピルジメトキシシラン、n−プロピルメチルジエトキシシラン、
n−ブチルメチルジエトキシシラン、n−デシルメチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジエトキシシラン、n−イコサンメチルジエトキシシラン、n−プロピルエチルジエトキシシラン、n−ブチルエチルジエトキシシラン、n−デシルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジエトキシシラン、n−イコサンエチルジエトキシシラン、n−ブチルプロピルジエトキシシラン、n−デシルプロピルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジエトキシシラン、n−イコサンプロピルジエトキシシラン、
n−プロピルメチルジプロポキシシラン、n−ブチルメチルジプロポキシシラン、n−デシルメチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジプロポキシシラン、n−イコサンメチルジプロポキシシラン、n−プロピルエチルジプロポキシシラン、n−ブチルエチルジプロポキシシラン、n−デシルエチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジプロポキシシラン、n−イコサンエチルジプロポキシシラン、n−ブチルプロピルジプロポキシシラン、n−デシルプロピルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジプロポキシシラン、n−イコサンプロピルジプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、
n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−イコサントリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−イコサントリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリプロポキシシラン、n−イコサントリプロポキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N,N'−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]
エチレンジアミンが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
密着助剤は、アルカリ可溶性樹脂(C)100重量部に対して、好ましくは0.05〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の範囲となる量で添加することができる。
≪溶解促進剤≫
本発明に係る感光性組成物は、後述する現像液への充分な溶解性を発現させる目的で、溶解促進剤を含有することが好ましい。溶解促進剤としては、界面活性剤が好ましく用いられる。前記界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、脂肪酸が挙げられる。
上記フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、BM CHIMIE社製「BM−1000」、「BM−1100」;大日本インキ化学工業(株)製「メガファックF142D」、「同F172」、「同F173」、「同F183」;住友スリーエム(株)製「フロラードFC−135」、「同FC−170C」、「同FC−430」、「同FC−431」;旭硝子(株)製「サーフロンS−112」、「同S−113」、「同S−131」、「同S−141」、「同S−145」、「同S−382」、「同SC−101」、「同SC−102」、「同SC−103」、「同SC−104」、「同SC−105」、「同SC−106」が挙げられる。
上記シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製「SH−28PA」、「SH−190」、「SH−193」、「SZ−6032」、「SF−8428」、「DC−57」、「DC−190」;信越化学工業(株)製「KP341」;新秋田化成(株)製「エフトップEF301」、「同EF303」、「同EF352」が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシアルキレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル類が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤の市販品としては、例えば、花王(株)製「エマルゲンA−60」、「A−90」、「A−550」、「B−66」、「PP−99」;共栄社化学(株)製「(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57」、「同No.90」が挙げられる。
上記脂肪酸としては、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ぺラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトイル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リグノセレン酸、ネルボン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸が挙げられる。
上記界面活性剤の中では、現像時に感光性樹脂層の未露光部の除去が容易であることから、ノニオン系界面活性剤が好ましく、ポリオキシアルキレンアリールエーテル類がより好ましく、特に下記式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2010181475
上記式(1)中、R1は炭素数1〜5のアルキル基、好ましくはメチル基であり、pは1
〜5の整数であり、sは1〜5の整数、好ましくは2であり、tは1〜100の整数、好ましくは10〜20の整数である。
本発明に係る感光性組成物において、上記溶解促進剤の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(C)100重量部に対して、好ましくは0.001〜20重量部、より好ましくは0.01〜15重量部、特に好ましくは0.1〜10重量部である。溶解促進剤の含有量が前記範囲にあることにより、現像液への溶解性に優れた組成物が得られる。
<感光性組成物の調製>
本発明に係る感光性組成物は、必須成分として金属粉末(A)、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、光重合開始剤(E)および溶剤(F)、任意成分としてガラス粉末(B)などの上述の各種成分を所定の組成比となるように調合した後、3本ロールや混練機で均質に混合分散して調製される。
本発明に係る感光性組成物の25℃、ずり速度10s-1における粘度は、1000〜50000cP(センチ・ポイズ)であることが好ましく、2000〜30000cPであることがより好ましい。粘度が前記範囲にある感光性組成物は、量産性に優れる。粘度は、上記無機粒子、増粘剤、有機溶剤、可塑剤および沈殿防止剤などの添加量によって適宜調整することができる。
〔電極の製造方法〕
本発明に係る電極の製造方法は、上記感光性組成物を用いて、フォトリソグラフィー法によりパターン形成することを特徴とする。前記製造方法は、上記感光性組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する工程(感光性樹脂層形成工程)、該樹脂層を露光処理してパターンの潜像を形成する工程(露光工程)、該樹脂層を現像処理してパターンを形成する工程(現像工程)、および該パターンを焼成処理する工程(焼成工程)を含むことが好ましい。
本発明に係る電極の製造方法は、FPDなどの電極の製造に好ましく適用される。特に、上記各工程を有する本発明に係る電極の製造方法は、PDPを製造する際に好ましく採用することができる。
また、上記各工程を有するパターン形成方法により、電極に限らず、ディスプレイパネルの部材、電子部品の回路パターンおよび太陽電池の配線パターンなどを形成することができる。
<感光性樹脂層形成工程>
本工程では、上記感光性組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する。感光性樹脂層の形成方法としては、例えば、(i)上記感光性組成物を基板上に塗布して塗膜を形成
し、該塗膜を乾燥させて形成する方法、(ii)上記感光性組成物を支持フィルム上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて得られる感光性樹脂層を有する転写フィルムを用いて、基板上に該樹脂層を転写する方法が挙げられる。
(i)上記感光性組成物を基板上に塗布する方法としては、膜厚が大きく(例えば20
μm以上)、かつ均一性に優れた塗膜を効率よく形成することができる方法であれば特に限定されない。例えば、ナイフコータによる塗布方法、ロールコータによる塗布方法、ドクターブレードによる塗布方法、カーテンコータによる塗布方法、ダイコータによる塗布方法、ワイヤーコータによる塗布方法、スクリーン印刷装置によるスクリーン印刷法が挙げられる。
塗膜の乾燥条件は、乾燥後における溶剤の残存割合が2重量%以内となるように適宜調整すればよく、例えば、乾燥温度が50〜150℃、乾燥時間が0.5〜60分程度である。
上記のようにして形成された感光性樹脂層の厚みは、通常は3〜300μm、好ましくは5〜200μmである。なお、上記組成物の塗布をn回繰り返すことで、n層(nは2以上の整数を示す。)の感光性樹脂層を有する積層体を形成してもよい。
(ii)上記感光性樹脂層を有する転写フィルムを用いた転写工程の一例を以下に示す。基板の表面に感光性樹脂層の表面が当接するように転写フィルムを重ね合わせ、該転写フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着した後、該樹脂層から支持フィルムを剥離除去する。これにより、基板の表面に感光性樹脂層が転写されて密着した状態となる。
上記支持フィルムは、耐熱性および耐溶剤性を有するとともに可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムを形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースが挙げられる。
転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面温度が10〜200℃、加熱ローラによるロール圧が0.5〜10kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.1〜10m/分で
ある。また、上記基板は予熱されていてもよく、その予熱温度は、例えば40〜140℃である。
本発明で用いられる基板としては、例えば、ガラス、セラミック、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族アミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの絶縁性材料からなる板状部材が挙げられる。これらの中では、耐熱性を有するガラス基板を用いることが好ましい。
<露光工程>
上記感光性樹脂層形成工程により基板上に感光性樹脂層を形成した後、露光装置を用いて露光を行う。具体的には、感光性樹脂層の表面に、露光用マスクを介して、紫外線などの露光光を選択的に照射して、該樹脂層にパターンの潜像を形成する。
露光は通常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法を採用することができる。前記フォトマスクの露光パターンは、目的によって異なるが、例えば10〜500μm幅のストライプまたは格子である。
また、フォトマスクを用いずに、赤色や青色の可視光レーザー、Arイオンレーザーなどで直接描画する方法を用いてもよい。
露光装置としては、平行光露光機、散乱光露光機、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機などを用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、ガラス基板などの基板上に感光性樹脂層を形成した後に、該基板を搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。
露光光としては、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー光が挙げられるが、これらの中では紫外線が好ましく、その光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプが挙げられる。これらの中では超高圧水銀灯が好適である。
露光条件は、塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cm2出力の超高圧水銀灯
を用いて0.05〜1分間露光を行うことが好ましい。この場合、波長フィルターを用いて光の波長領域を狭くすることによって、光の散乱を抑制し、パターン形成性を向上させることができる。具体的には、i線(365nm)の光をカットするフィルター、あるいは、i線およびh線(405nm)の光をカットするフィルターを用いて、パターン形成性を向上させることができる。
<現像工程>
上記露光後、露光部分と非露光部分との現像液に対する溶解度差を利用して、感光性樹脂層を現像して該樹脂層のパターンを形成する。現像方法(例えば、浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法、ブラシ法など)および現像処理条件(例えば、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度など)などは、感光性樹脂層の種類に応じて適宜選択、設定すればよい。
現像工程で用いられる現像液としては、感光性樹脂層中の感光性樹脂を溶解可能な有機溶媒が使用できる。また、前記有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感光性樹脂層中にカルボキシル基などの酸性基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。
本発明においては、感光性樹脂層に上記無機粒子が含まれているが、上記無機粒子はアルカリ可溶性樹脂(C)により均一に分散されている。このため、アルカリ可溶性樹脂(C)を現像液で溶解させて洗浄することにより、上記無機粒子も同時に除去される。
上記アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニア水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。
上記アルカリ水溶液のアルカリ濃度は、通常は0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低すぎると、可溶部が除去されないことがある。また、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食するおそれがある。
また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
上記アルカリ水溶液には、上述のノニオン系界面活性剤などの添加剤が含有されていてもよい。なお、アルカリ現像液による現像処理がなされた後は、通常は水洗処理が施される。
<焼成工程>
上記現像後の感光性樹脂層残留部(該樹脂層のパターン)に含まれる有機物質を焼失させるために、焼成炉にて該樹脂層のパターンを焼成処理する。
焼成雰囲気は、感光性組成物や基板の種類によって異なるが、空気、オゾン、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。
焼成処理条件は、パターン中の有機物質が焼失されることが必要であるため、通常は焼成温度が300〜1000℃、焼成時間が10〜90分間である。例えば、ガラス基板上にパターン形成する場合は、350〜600℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うことが好ましい。
<加熱工程>
上記感光性樹脂層形成、露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥または予備反応の目的で、50〜300℃の加熱工程を導入してもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例における「部」および「%」は、特に断りのない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
まず、物性の測定方法および評価方法について説明する。
〔重量平均分子量(Mw)および重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)(以下「Mw/Mn」ともいう。)の測定方法〕
MwおよびMw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製「HLC−8220GPC」)により測定したポリスチレン換算の値である。なお、GPC測定は、GPCカラムとして東ソー(株)製「TSKguardcolumn SuperHZM−M」を用い、テトラヒドロフラン(THF)溶媒、測定温度40℃の条件で行った。
〔粘度の測定方法〕
感光性組成物の粘度は、東機産業(株)製の「VISCOMATE VM−150III
TV−33型粘度計コーンプレートタイプ、測定レンジU(フルスケールトルク:57
49.61μN・m)、ロータ名称:3°×R12」により、25℃、ずり速度10s-1において測定した値である。
〔ガラス粉末(B)の軟化点の測定方法〕
ガラス粉末(B)を試料ホルダーに封入し、示差走査熱量計(TA Instruments社製 2920NDSC)を用い、窒素雰囲気下に10℃/分で30℃から700℃まで昇温して、得られた吸熱ピークトップの温度をガラス粉末(B)の軟化点とした。
〔体積抵抗の測定方法〕
体積抵抗(μΩ・cm)は、感光性組成物をガラス基板(150mm×150mm×1.8mm)上に塗布・焼成して膜厚10μmの塗膜を形成して、これをNPS社製の「Resistivity Proccessor ModelΣ−5」により測定した値である。
〔現像後および焼成後のパターンの評価方法〕
現像後および焼成後の試験片を切断して、パターン切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製「S4300」)で観察してパターンの幅および高さを計測し、それぞれを下記基準で評価した。なお、所望の規格は、パターンの幅が50μm、高さが10μm、間隔が100μmである。
A:所望の規格のもの。
B:所望の規格±3μm以内のもの。
C:所望の規格±3μmを超えて±5μm以内のもの。
D:所望の規格±5μmを超えるもの。
〔焼成後のパターンの密着性の評価方法〕
焼成後の試験片に対して、パターンと支持体であるガラス基板との密着性評価を、以下のようにして行った。なお、所望の規格は、パターンの幅が50μm、高さが10μm、間隔が100μmである。
セロテープ(登録商標)(ニチバン社製)を支持体表面(パターン形成面)に加熱ローラにより熱圧着した。圧着条件は、加熱ローラの表面温度を23℃、ロール圧を4kg/cm2、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。これにより、支持体表面(パター
ン形成面)にセロテープ(登録商標)が転写されて密着した状態となった。このセロテープ(登録商標)を支持体より剥離することで、パターンと支持体との密着性評価を行った。
○:パターン剥がれなし。
×:パターン剥がれあり。
〔合成例1〕
2−ヒドロキシエチルメタクリレート15g、メタクリル酸15g、n−ブチルメタクリレート40g、2−エチルヘキシルメタクリレート30g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1g、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(堺化学工業(株)製)1gを攪拌機付きオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下において、ジヒドロターピネオール150g中で均一になるまで攪拌した。
次いで、上記単量体を80℃で4時間重合させ、さらに100℃で1時間重合させた後、室温まで冷却してアルカリ可溶性樹脂(1)を得た。このアルカリ可溶性樹脂(1)の重合率は98%であり、アルカリ可溶性樹脂(1)の重量平均分子量は20000(Mw/Mn=2)であった。
〔合成例2〕
合成例1において、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)に代えてトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)(堺化学工業(株)製)1gを使用したこと以外は合成例1と同様にして、アルカリ可溶性樹脂(2)を得た。このアルカリ可溶性樹脂(2)の重合率は98%であり、アルカリ可溶性樹脂(2)の重量平均分子量は22000(Mw/Mn=2)であった。
〔合成例3〕
合成例1において、ジヒドロターピネオールに代えてテキサノールを使用したこと以外は合成例1と同様にして、アルカリ可溶性樹脂(3)を得た。このアルカリ可溶性樹脂(3)の重合率は99%であり、アルカリ可溶性樹脂(3)の重量平均分子量は25000(Mw/Mn=1.5)であった。
〔合成例4〕
合成例3において、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)に代えてジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)(堺化学工業(株)製)1gを使用したこと以外は合成例3と同様にして、アルカリ可溶性樹脂(4)を得た。このアルカリ可溶性樹脂(4)の重合率は99%であり、アルカリ可溶性樹脂(4)の重量平均分子量は30000(Mw/Mn=3)であった。
〔合成例5〕
合成例1において、ジヒドロターピネオールに代えてプロピレングリコールモノエチルエーテル150gを使用したこと以外は合成例1と同様にして、アルカリ可溶性樹脂(5)を得た。このアルカリ可溶性樹脂(5)の重合率は99%であり、アルカリ可溶性樹脂(5)の重量平均分子量は20000(Mw/Mn=2)であった。
〔調製例1〕
アルカリ可溶性樹脂(C)としてアルカリ可溶性樹脂(C1)20%、多官能(メタ)アクリレート(D)としてデカンジオールジアクリレート10%、光重合開始剤(E)として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパン−1−オン2%、増感剤として2,4−ジエチルチオキサントン0.5%、酸化防止剤として2,6−ジt−ブチル−4−メチルフェノール2%、溶剤(F)としてジヒドロターピネオール65.5%となる割合で各成分を混合して、感光性樹脂(1)を調製した。
〔調製例2〜5〕
調製例1において、表3に示す組成および割合で各成分を混合したこと以外は調製例1と同様にして、感光性樹脂(2)〜(5)を調製した。
[実施例1]
金属粉末(A)として表1に示すアルミニウム粉末(A1)20g、ガラス粉末(B)として表2に示すガラス粉末(B1)5g、感光性樹脂として表3に示す感光性樹脂(1)75gを混練機で混練して、感光性組成物を調製した。
上記感光性組成物を325メッシュのスクリーンを用いてガラス基板(150mm×150mm×1.8mm)上に100mm角の大きさに印刷し、100℃で20分間保持・乾燥して感光性樹脂層を形成した。前記感光性樹脂層の膜厚は10μm±1μmの範囲にあった。
次に、ネガ型クロムマスク(パターン幅50μm、パターン間隔100μm)を用いて、25mW/cm2出力の超高圧水銀灯により、上記感光性樹脂層を上面から紫外線露光
した。露光量は100mJ/cm2であった。
次に、23℃に保持した炭酸ナトリウムの0.5%水溶液を露光後の感光性樹脂層にシャワーで60秒間かけることにより、該樹脂層を現像した。その後、シャワースプレーを用いて水洗浄した。これにより、光硬化していない非露光部分を除去してガラス基板上に格子状のパターンを形成した。この現像後のパターンを上記評価方法により評価した。結果を表4に示す。
次に、得られたパターンを580℃で30分間焼成して電極パターンを形成した。この焼成後の電極パターンを上記評価方法により評価した。結果を表4に示す。
[実施例2〜12]
実施例1において、表4に示す組成の感光性組成物を調製したこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板上に感光性樹脂層、パターンおよび電極パターンを形成した。得られたパターンおよび電極パターンを上記評価方法により評価した。結果を表4に示す。
[実施例13]
金属粉末(A)として表1に示すアルミニウム粉末(A1)27g、ガラス粉末(B)として表2に示すガラス粉末(B1)3g、感光性樹脂として表3に示す感光性樹脂(1
)70gを混練機で混練して、感光性組成物を調製した。
支持フィルムとして、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ50μm)を2枚用意し、一方の支持フィルムの上に、上記感光性組成物をロールコーターにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を120℃で20分間乾燥して溶媒を除去することにより、厚さ10μmの感光性樹脂層を形成した。
次に、もう一方の支持フィルムを上記感光性樹脂層と貼り合せて、加熱ローラにより熱圧着した。圧着条件は、加熱ローラの表面温度を90℃、ロール圧を4kg/cm2、加
熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。このようにして、膜厚10μmの感光性樹脂層を有する転写フィルムを作製した。
次に、上記転写フィルムから一方の支持フィルムを剥離して、ガラス基板(150×150×1.8mm)の表面に上記感光性樹脂層を重ね合わせ、残りの支持フィルムを剥離した後、感光性樹脂層を加熱ローラにより熱圧着した。圧着条件は、加熱ローラの表面温度を90℃、ロール圧を4kg/cm2、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。
これにより、ガラス基板の表面に感光性樹脂層が転写されて密着した状態となった。転写された感光性樹脂層の膜厚を測定したところ、10μm±1μmの範囲にあった。
次に、ネガ型クロムマスク(パターン幅50μm、パターン間隔100μm)を用いて、25mW/cm2出力の超高圧水銀灯により、上記感光性樹脂層を上面から紫外線露光
した。露光量は50mJ/cm2であった。
次に、23℃に保持した炭酸ナトリウムの0.5%水溶液を露光後の感光性樹脂層にシャワーで60秒間かけることにより、該樹脂層を現像した。その後、シャワースプレーを用いて水洗浄した。これにより、光硬化していない非露光部分を除去してガラス基板上に格子状のパターンを形成した。この現像後のパターンを上記評価方法により評価した。結果を表4に示す。
次に、得られたパターンを580℃で30分間焼成して電極パターンを形成した。この焼成後の電極パターンを上記評価方法により評価した。結果を表4に示す。
[比較例1〜3]
実施例1において、表4に示す組成の感光性ペーストを調製したこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板上に感光性樹脂層、パターンおよび電極パターンを形成した。得られたパターンおよび電極パターンを上記評価方法により評価した。結果を表4に示す。
Figure 2010181475
Figure 2010181475
Figure 2010181475
Figure 2010181475
101・・・ガラス基板
102・・・ガラス基板
103・・・背面隔壁
104・・・透明電極
105・・・バス電極
106・・・アドレス電極
107・・・蛍光体
108・・・誘電体層
109・・・誘電体層
110・・・保護層
111・・・前面隔壁
201・・・ガラス基板
202・・・ガラス基板
203・・・絶縁層
204・・・透明電極
205・・・エミッタ
206・・・カソード電極
207・・・蛍光体
208・・・ゲート
209・・・スペーサ

Claims (6)

  1. アルミニウム粉末およびアルミニウム合金粉末から選択される少なくとも1種の金属粉末(A)、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、光重合開始剤(E)、ならびにジヒドロターピネオールおよびテキサノールから選択される少なくとも1種の溶剤(F)を含有し、
    該金属粉末(A)の50重量%平均粒子径(D50)が1.0〜20.0μmであることを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
  2. さらにガラス粉末(B)を含有し、
    該ガラス粉末(B)の50重量%平均粒子径(D50)が0.2〜4.0μmであり、
    最大粒子径Dmaxが30μm以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム含有感光性組成物。
  3. 請求項2に記載のアルミニウム含有感光性組成物であって、
    前記ガラス粉末(B)が、軟化点が300〜700℃であるガラス粉末であり、
    該組成物に対して、該ガラス粉末が0.5〜20重量%の量で含まれる
    ことを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のアルミニウム含有感光性組成物であって、該組成物に対して、前記金属粉末(A)が20〜70重量%の量で含まれることを特徴とするアルミニウム含有感光性組成物。
  5. 25℃、ずり速度10s-1における粘度が、1000〜50000cPであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のアルミニウム含有感光性組成物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のアルミニウム含有感光性組成物を用いて、フォトリソグラフィー法によりパターン形成することを特徴とする電極の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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