JP2010181300A - 物体検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】想定される外乱源のそれぞれや各配置態様での検知波形のそれぞれを記憶しなくても、物体の通過を監視できるようにする。
【解決手段】基準の外乱源20が基準の配置態様で置かれた状態での検知信号(1)と記録紙10(磁性配線12あり)だけが基準の配置態様で置かれた状態での検知信号(5)をそれぞれ記憶する。記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が一緒に通過するのを検知すると、その検知波形(3)の振幅に合うように、外乱源20だけの検知信号(1)の振幅を補正して補正済みの検知信号(2)を生成する。検知信号(3)と検知信号(2)の差分で判定用信号(4)を生成し、記録紙10(磁性配線12あり)だけの検知信号(5)と比較することで、記録紙10(磁性配線12あり)の通過を監視する。
【選択図】図4

Description

本発明は、物体検知装置に関する。
機密情報や個人情報などの漏洩防止、有価証券などの偽造防止、商品などの盗難防止など、セキュリティ強化を目的とする仕組みが提案されている(特許文献1,2を参照)。
特開2003−182847号公報 特開2008−020346号公報
たとえば、記録紙などの検知の対象となる物体(被検知物体と称する)に磁性ワイヤを付与しておく。物体の通過を管理するためのゲート(門)には励磁コイルと検知コイルを設けておく。被検知物体がゲートに進入すると、ゲートに設けられている励磁コイルによって発生される交番磁界が被検知物体に付与された磁性ワイヤに磁化反転を生じさせる。この磁化反転に伴う急峻な磁気パルスをゲートの検知コイルによって検知して、ゲートに侵入した物体を検知する。
特許文献1に記載の仕組みでは、被検知物体に付与する磁気マーカに、交番磁界が印加されたときに急峻な磁化反転を生じる磁性ワイヤと磁化反転を阻止できるバイアス磁界を発生するオンオフ制御素子とを備える。店舗に被検知物体を入荷する際に磁気マーカをオン状態にし、支払済みの被検知物体に対しては磁気マーカをオフ状態にする。被検知物体が出口ゲートを通る際に磁気マーカの磁化反転が検出されるとその被検知物体を未精算の被検知物体であると判断する。
特許文献2に記載の仕組みでは、金属物などを構成部品とするノート型のパーソナルコンピュータ(ノートパソコンと称する)やスチール缶などの想定される外乱源(ノイズ源、雑音源)の波形(外乱波形と称する)を予め記憶しておく。そして、検知した信号波形と記憶した各外乱波形とを演算することで、ゲートの通過者が磁性ワイヤが付与された被検知物体と外乱源を一緒に所持してゲート内に進入する場合においても、特許文献1の仕組みよりも高い精度で磁性ワイヤからの信号を検知するようにしている。
本発明は、想定される外乱源のそれぞれや各配置態様での検知波形のそれぞれを記憶しなくても、請求項1に記載の発明によれば、交番磁界内で磁気飽和しない外乱源については、想定される複数の外乱源のそれぞれの検知信号の波形を記憶しなくても、外乱源の交番磁界内での配置態様を問わず被検知物体からの信号を検知できる仕組みを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする予め定めた基準の外乱源を前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、前記検知信号に外乱成分が含まれるかを判断する判断部と、前記判断部によって前記検知信号に外乱成分が含まれていると判断された場合に、前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正して補正済み外乱源検知信号を生成する振幅補正部と、前記検知信号取得部で取得した検知信号と、前記振幅補正部で生成された前記補正済み外乱源検知信号とに基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、を備えた物体検知装置である。
請求項2に記載の発明は、交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正して補正済み外乱源検知信号を生成する振幅補正部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で生成された前記補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、を備えた物体検知装置である。
請求項3に記載の発明は、交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする予め定めた基準の外乱源を前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する振幅補正部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の位相に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の位相を補正する位相補正部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で振幅が補正されかつ前記位相補正部で位相が補正された補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、を備えた物体検知装置である。
請求項4に記載の発明は、交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する振幅補正部と、
前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の位相に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の位相を補正する位相補正部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で振幅が補正されかつ前記位相補正部で位相が補正された補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、を備えた物体検知装置である。
請求項5に記載の発明は、交番磁界を発生させる交番磁界発生部と、前記交番磁界発生部から発生した交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する振幅補正部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の位相に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の位相を補正する位相補正部と、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で振幅が補正されかつ前記位相補正部で位相が補正された補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、を備えた物体検知装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の内の何れか一項に記載の物体検知装置において、前記振幅補正部は、前記被検知物体と当該被検知物体とは異なる他の物体が一緒に前記交番磁界内に存在するときに前記検知信号取得部で取得した前記検知信号における前記他の物体の成分の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の物体検知装置において、前記被検知物体と当該被検知物体とは異なる他の物体が一緒に前記交番磁界内に存在するときに前記検知信号取得部で取得した前記検知信号における前記被検知物体の成分を抑制する被検知物体成分抑制処理部を備え、前記振幅補正部は、前記被検知物体成分抑制処理部により前記被検知物体の成分が抑制された検知信号の振幅に合うように、前記外乱源の前記検知信号の振幅を補正する。
請求項8に記載の発明は、請求項3〜5の内の何れか一項に記載の物体検知装置において、前記位相補正部は、前記被検知物体と当該被検知物体とは異なる他の物体が一緒に前記交番磁界内に存在するときに前記検知信号取得部で取得した前記検知信号における前記他の物体の成分の位相に合うように、前記外乱源の前記検知信号の位相を補正する。
請求項9に記載の発明は、請求項3〜5,8の内の何れか一項に記載の物体検知装置において、前記位相補正部は、前記外乱源の前記検知信号の位相を予め定められた量で遷移させて複数の補正済み外乱源検知信号を生成し、前記外乱成分抑制処理部は、前記複数の補正済み外乱源検知信号に基づいて処理を行なう。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の物体検知装置において、前記位相補正部は、前記外乱源の前記検知信号の位相を予め定められた量ずつ遷移させて位相が異なる複数の補正済み外乱源検知信号を生成して前記外乱成分抑制処理部に渡し、前記外乱成分抑制処理部は、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記複数の補正済み外乱源検知信号のそれぞれとに基づいて、複数の前記判定用信号を生成して前記被検知物体判定処理部に渡し、前記被検知物体判定処理部は、前記複数の判定用信号のそれぞれに基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定し、何れかの判定用信号により前記被検知物体であると判定できるときには、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であると決定する。
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の物体検知装置において、前記位相補正部は、前記外乱源の前記検知信号の位相を予め定められた量ずつ遷移させて位相が異なる複数の補正済み外乱源検知信号を生成し、前記複数の補正済み外乱源検知信号のそれぞれと前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号との差分処理をし、前記複数の補正済み外乱源検知信号の内で前記差分処理の結果が予め定められている閾値より小さいものを選択して前記外乱成分抑制処理部に渡す。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11の内の何れか一項に記載の物体検知装置において、前記外乱源検知信号記憶部は、前記被検知物体の前記検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする予め定めた基準の外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した1つの前記検知信号を記憶する。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12の内の何れか一項に記載の物体検知装置において、前記検知信号取得部で取得した前記外乱源の前記検知信号から前記交番磁界の成分を抑制する交番磁界成分抑制処理部を備え、前記外乱源検知信号記憶部は、前記交番磁界成分抑制処理部により前記交番磁界の成分が抑制された前記外乱源の前記検知信号を記憶する。
請求項1に記載の発明によれば、交番磁界内で磁気飽和しない外乱源については、想定される複数の外乱源のそれぞれの検知信号の波形を記憶しなくても、外乱源の交番磁界内での配置態様を問わず被検知物体からの信号を検知できる。
請求項2に記載の発明によれば、交番磁界内で磁気飽和しない外乱源については、想定される外乱源の各配置態様でのそれぞれの検知信号の波形を記憶しなくても、外乱源の交番磁界内での配置態様を問わず被検知物体からの信号を検知できる。
請求項3に記載の発明によれば、想定される複数の外乱源のそれぞれの検知信号の波形を記憶しなくても、外乱源の保磁力および交番磁界内での配置態様を問わず、被検知物体からの信号を検知できる。
請求項4に記載の発明によれば、想定される外乱源の各配置態様でのそれぞれの検知信号の波形を記憶しなくても、外乱源の保磁力および交番磁界内での配置態様を問わず、被検知物体からの信号を検知できる。
請求項5に記載の発明によれば、想定される外乱源の各配置態様でのそれぞれの検知信号の波形を記憶しなくても、外乱源の保磁力および交番磁界内での配置態様を問わず、被検知物体からの信号を検知できる。
請求項6に記載の発明によれば、本請求項6に係る発明を採用しない場合と比較して、検知信号の振幅差の影響をより確実に抑制できる。
請求項7に記載の発明によれば、本請求項7に係る発明を採用しない場合と比較して、被検知物体の影響を受けずに、検知信号の振幅差の影響をより確実に抑制できる。
請求項8に記載の発明によれば、本請求項8に係る発明を採用しない場合と比較して、検知信号の位相差の影響をより確実に抑制できる。
請求項9に記載の発明によれば、補正済み外乱源検知信号を一つ生成する場合に比較して、外乱成分抑制処理の精度が向上する。
請求項10に記載の発明によれば、位相遷移量の異なる複数の判定用信号を使って、被検知物体の有無を判定できる。
請求項11に記載の発明によれば、複数の補正済み外乱源検知信号のから任意の補正済み外乱源検知信号を選択して外乱成分抑制処理部に渡す場合に比較して、外乱成分抑制処理の精度が向上する。
請求項12に記載の発明によれば、想定される複数の外乱源のそれぞれや各配置態様でのそれぞれの検知波形を記憶しなくても、本請求項13に係る発明を採用しない場合と比較して、高い精度で被検知物体からの信号を検知できる。
請求項13に記載の発明によれば、交番磁界成分の影響を受けずに、本請求項14に係る発明を採用しない場合と比較して、高い精度で被検知物体からの信号を検知できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。各機能要素について実施形態別に区別する際には、A,B,…などのように大文字の英語の参照子を付して記載し、特に区別しないで説明する際にはこの参照子を割愛して記載する。図面においても同様である。
<全体概要>
[装置構成]
図1は、物体検知装置の全体概要を示す図である。物体検知装置1は、磁性体を付加した被検知物体の一例である記録紙10(印刷用紙)の不正な持出しを抑止する機能の実現を図るものである。具体的には、物体検知装置1は、電磁界生成検知部の一例である電磁界装置101(アンテナ装置)の対で構成された電磁界門100(ゲート)と、電磁界門100の電磁界装置101が対向する検知領域に電磁界(交番磁界)を発生させる励磁部200(交番磁界発生部)と、電磁界装置101で検知された検知信号に基づいて信号処理を行なう信号処理部300を備える。励磁部200と信号処理部300は、一方の電磁界装置101に併設されている制御装置3内に収容されている。
一対の電磁界装置101が対向して配置されることで、電磁界装置101の間を検知領域とするゲートを構成している。なお、図中において、電磁界装置101が対向する方向の軸をX軸、記録紙10の通過方向をY軸、電磁界装置101の高さ方向をZ軸とする。
たとえば、人が記録紙10や外乱源20を持って電磁界門100のゲート(一対の電磁界装置101の間)を通過する。記録紙10には、磁性体の一例であるワイヤ状の磁性配線12(磁性ファイバ)が付加されている。磁性配線12が付加された記録紙10を、以下では、「記録紙10(磁性配線12あり)」と記すこともある。
電磁界装置101は、記録紙10(磁性配線12あり)が電磁界門100を通過するときに、磁性配線12からの信号を検知し、検知信号を信号処理部300に渡す。信号処理部300は、検知信号を処理し、記録紙10(磁性配線12あり)のゲート通過の有無を判定する。つまり、物体検知装置1は、一対の電磁界装置101間にある記録紙10(磁性配線12あり)を検知することで記録紙10(磁性配線12あり)の不正な持ち出しを禁止する。
磁性配線12は、たとえば、Fe−Co系アモルファス材、鉄系、Fe−Co−Ni系、Fe−Si−Al合金、センダスト、ニッケル−鉄系(Ni−Fe)、パーマロイNi−Mo−Cu−Feなどの軟磁性材料で形成され、保磁力は1Oeより小さく、大バルクハウゼン効果を有するものである。磁性配線12を記録紙10に付加する手法は、たとえば記録紙10に漉き込む形で付与してもよいし、接着剤で貼り付けてもよい。
外乱源20は、電磁界装置101の検出出力を変化させ、特に被検知物体である記録紙10に付加された磁性配線12による検出出力の外乱成分(外乱成分)を発生させるものであり、たとえば、磁性配線12よりも保磁力の大きな半硬磁性材料の磁性体を有するものが考えられる。半硬磁性材料としては、たとえば、鉄系、ニッケル−鉄系、Fe−Cu系、Fe−Mn系、Fe−Mn系、Fe−Cr−Co系(みがき帯鋼)などがあり、保磁力は10〜500Oe程度である。
これらは、圧延、焼き鈍し方、合金材料の構成比、などによって、保磁力が物質本来の値よりも増大するようにされたものである。つまり、「誘導磁気異方性」や「逆磁歪効果」による特性で物質本来の性質ではない。「誘導磁気異方性」は、熱処理などによって生じる原子配列の異方性に起因する磁気異方性であり、「逆磁歪効果」は、磁性体に歪みを与えることで磁性体の磁場に対する応答が変化する事象である。
半硬磁性材料の磁性体を構成部品とする外乱源20とは、全体が半硬磁性材料で形成されているものでもよいし、一部に半硬磁性材料の磁性体を有するものでもよい。たとえば、汎用品に多用され、職場(オフィス)内に多数存在し、具体的には、飲料用のスチール缶、時計、カバン(鉄製金具つき)、ミルク缶、ノートパソコンやこれに使用されるバッテリ(Fe,Ni,Co)、ステンレス製傘の骨(Fe,C,Si,Tb,Mn,Cr)、釘(半硬質)などが該当する。他の外乱源20としては、保磁力が5Oe程度のクロメルアルメルがあり、熱電対などの物品に用いられる。
外乱源20のゲート内(つまり電磁界門100の検知領域)での検知波形の挙動としては、外乱源20の保磁力が最大励磁磁界(アンテナ直近)よりも大きい場合、電磁界装置101の直近(発生磁界が強い)であるのか電磁界門100の中央部(発生磁界が弱い)であるのかを問わず全ての位置で外乱源20が磁気飽和しないことと、発生磁界強度の変化に伴い(つまり通過位置に応じて)、励磁界強度に対応してマイナーループによる磁気出力の変化(つまり波形振幅の変化)は生じるが位相は変化しない点に特徴がある。一方、外乱源20の保磁力が最大励磁磁界よりも小さい場合は、外乱源20の保磁力よりも発生磁界が大きい位置では外乱源20が磁気的に飽和することと、磁気的に飽和した場合、通過位置により、波形の位相が変化する点に特徴がある。これらの点についての詳細は後述する。
各電磁界装置101は、記録紙10に付加された磁性配線12を磁化するための磁界を発生させる励磁巻線102(励磁コイル)と、励磁巻線102により磁化反転した磁性配線12からの磁化反転パルスを検知する検知巻線104(検知コイル)が組み込まれている。
各電磁界装置101はそれぞれ、励磁巻線102と検知巻線104が対向して配置されている。励磁巻線102は、励磁部200と接続されている。励磁部200は、励磁巻線102に、数100〜数KHz(たとえば300〜3kHz)の交流電流を導通させることで、励磁巻線102より交番磁界を発生させる。電磁界門100の最大励磁磁界(=最大磁界強度:電磁界装置101の直近での値)はたとえば10〜20Oe程度で、検知領域の各位置の磁界強度は磁性配線12の保磁力よりも大きく、1〜20Oe程度となるようにゲート間隔(対の電磁界装置101の間隔)を決める。
検知巻線104は、信号処理部300と接続され、一対の電磁界装置101間に発生する磁界の変化による誘導電流を検知して、その検知信号を信号処理部300に通知する。信号処理部300は、ゲート間の磁界の変化によって検知巻線104に流れる誘導電流に基づき、電磁界装置101間にある磁性配線12の存在を検知する。磁性配線12のゲート内(つまり電磁界門100の検知領域)での検知波形の挙動としては、全ての位置で磁気飽和することと、位置に応じて位相が変化する点に特徴がある。
検知巻線104は、一対の電磁界装置101の間を、記録紙10(磁性配線12あり)のみを持って通過しようとするとき、または、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20の両方を一緒に持って通過しようとするときに、磁界が変化することにより発生する誘導電流を検知して信号処理部300に通知する。
信号処理部300は、検知電流をアナログ信号処理により電圧信号に変換し増幅する。この増幅後の信号をアナログ終端出力信号と称する。信号処理部300は、アナログ終端出力信号に基づいて磁性配線12に対応するパルス信号の有無を判定する。
信号処理部300は、磁性配線12に対応するパルス信号が存在しなければ、信号処理部300は、アナログ終端出力信号には外乱源からの信号が重畳されていると判断し、予め記憶しておいた外乱源20の信号(外乱信号)をアナログ終端出力信号から抑制する処理を行なうことで判定用信号を生成する。つまり信号処理部300は、記録紙10(磁性配線12あり)および外乱源20の検出出力から、外乱源20の検出出力を除くことで、記録紙10(磁性配線12あり)による検出出力を引き出す。この後、信号処理部300は、判定用信号と予め記憶しておいた用紙の検出波形と比較し、波形形状が類似していれば(相関があると判定できれば)、記録紙10(磁性配線12あり)があると判定し、ランプやブザーなどの警報装置を作動させる。
外乱源20の信号の抑制処理は、アナログ終端出力信号に含まれる外乱源20の成分がより少なくなるようにする処理を意味し、外乱源20の成分が完全に除去されるものでなくてもよい。
たとえば、ゲートを構成する左右の電磁界装置101に設けられた励磁巻線102によってゲート間(電磁界門100)に交番磁界を発生させる。磁性配線12は、比較的小さい交番磁界でパルス信号(磁気パルスと称する)を発生する性質を有している。この磁気パルスは磁性配線12の持つ大バルクハウゼン効果に伴う磁気パルスである。すなわち、磁性配線12は、その形状および結晶構造による磁気的な効果によって、軸線方向に強い磁気異方性を有する。
そして、磁性配線12の保磁力よりも大きな振幅の交番磁界が印加されたときに、その磁界が保磁力を越えた瞬間に大バルクハウゼン効果によって、きわめて急峻な磁化反転を生じる。この磁化反転をたとえばソレノイドコイルで形成された検知巻線104によって検出すると、パルス状の出力(磁気パルス)が得られる。
たとえば、ゲート間に記録紙10(磁性配線12あり)が通過すると、ゲート間に発生している交番磁界が印加された磁性配線12に磁化反転が生じ急峻な磁気パルスが発生する。この磁気パルスに基づく誘導電流を検知巻線104で検知することで、信号処理部300は、ゲートを通過しようとする記録紙10(磁性配線12あり)の有無を判定する。
<信号処理:第1実施形態>
[回路構成]
図2は、第1実施形態の信号処理部300Aを説明する図である。第1実施形態の信号処理部300Aは、図2(1)に示すように、アナログ信号処理部302と、AD変換部304と、デジタル信号処理部306を有する。アナログ信号処理部302は、交番磁界内に存在する磁性体に発生する信号を検知することで検知信号を取得する検知信号取得部の一例であり、電流電圧変換機能と電圧増幅機能を持つ前段増幅器312と、帯域阻止濾波回路314と、電圧増幅機能を持つ後段増幅器316を有する。
前段増幅器312は、検知巻線104からの誘導電流信号S1を電圧信号に変換するとともに信号振幅が一定の大きさになるように増幅して検知電圧信号S2を生成し、この検知電圧信号S2を帯域阻止濾波回路314に渡す。
帯域阻止濾波回路314は、検知電圧信号S2から交番磁界の成分を抑制する交番磁界成分抑制処理部の一例であり、励磁周波数成分を減衰させるバンドエリミネーションフィルタ(Band Elimination Filter ,ノッチフィルタ)処理により検知電圧信号S2から交番磁界成分を減衰して検知電圧信号S3を生成し、この検知電圧信号S3を後段増幅器316に渡す。なお、交番磁界成分(交番磁界の励磁周波数成分)を減衰させる抑制処理は、アナログ終端出力信号に含まれる交番磁界成分がより少なくなるようにする処理を意味し、交番磁界成分が完全に除去されるものでなくてもよい。
後段増幅器316は、AD変換部304の変換レンジに適合するような振幅およびDCレベルに変換して検知電圧信号S4を生成し、その検知電圧信号S4をAD変換部304に渡す。
AD変換部304は、アナログの検知電圧信号S4をデジタル信号に変換することでアナログ終端出力信号D1を生成し、このアナログ終端出力信号D1をデジタル信号処理部306に渡す。
デジタル信号処理部306は、波形記憶処理部330と、判定用信号生成部340と、被検知物体判定処理部350を有する。
図2(2)に示すように、波形記憶処理部330は、被検知物体検知信号記憶部334と、外乱源検知信号記憶部332を有する。外乱源検知信号記憶部332は、基準の外乱源20だけが基準位置に基準の向きで配置された状態での電磁界装置101からの検出出力波形を対向する電磁界装置101間における基準位置に基準の向きで配置された状態でのアナログ終端出力信号D1_20 (交番磁界成分が除去されたもの)を記憶する。被検知物体検知信号記憶部334は、記録紙10(磁性配線12あり)だけが対向する電磁界装置101間における基準位置に基準の向きで配置された状態でのアナログ終端出力信号D1_10 (交番磁界成分が除去されたもの)を記憶する。
基準の外乱源20としては、記録紙10(磁性配線12あり)と一緒に電磁界門100間を通過することが想定されるものの内で典型的なもの(1つ)とすればよい。たとえば、典型的な大きさ・形状の飲料用のスチール缶であるとする。
記録紙10(磁性配線12あり)および外乱源20の何れについても、基準位置は、たとえば対向する電磁界装置101の中央部とする。記録紙10(磁性配線12あり)についての基準の向きは、たとえば、記録紙10(磁性配線12あり)の平面に対する垂線(図1(2)中の矢印10X)の向きがX軸方向に向いた状態とする。外乱源20についての基準の向きは、たとえば、外乱源20の幅、長さ、高さに着目し、幅をX軸方向、長さをY軸方向、高さをZ軸方向とした状態とする。
判定用信号生成部340は、外乱成分判断部343と振幅補正部344と外乱成分抑制処理部348を有する。外乱成分判断部343は、検知信号取得部の一例であるアナログ信号処理部302で取得した検知信号(アナログ終端出力信号D1_0)に外乱成分が含まれているか否かを判断する。振幅補正部344は、外乱成分判断部343によってアナログ終端出力信号D1_0に外乱成分が含まれていると判断された場合に、検知信号であるアナログ終端出力信号D1_0の振幅に合うように、外乱源検知信号記憶部332から読み出した基準の外乱源の検知信号(アナログ終端出力信号D1_20 )の振幅を補正する。
具体的には、振幅補正部344は、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が一緒に対向する電磁界装置101間(ゲート間)を通過するときのアナログ終端出力信号D1_0(「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の波形情報)における外乱源20の成分の振幅に合うように、外乱源検知信号記憶部332に記憶しておいたアナログ終端出力信号D1_20 の振幅を補正して振幅補正済み外乱源検知信号D2を生成する。振幅を補正する処理としては、たとえば、アナログ終端出力信号D1_0の振幅と振幅補正済み外乱源検知信号D2の振幅が合うように、外乱源20のアナログ終端出力信号D1_20 に係数を掛ける処理を行なうものであればよい。
「振幅が合うように」とは、アナログ終端出力信号D1_0と振幅補正済み外乱源検知信号D2の振幅が完全に一致するようにすることに限らず、両波形の振幅に多少の差異があってもよい。ただし、差異があると、判定用信号DET には外乱源20の成分が残留することになるので、両振幅を完全に一致させるのが最適と考えられる。
なお、振幅補正部344の前段に、アナログ終端出力信号D1_0における記録紙10(磁性配線12あり)の成分を抑制する被検知物体成分抑制処理部の一例として、低域通過濾波回路342(ローパスフィルタ)を設けてもよい。単純に振幅補正済み外乱源検知信号D2の振幅がアナログ終端出力信号D1_0の振幅に一致するようにアナログ終端出力信号D1_20 に振幅補正を加えると、アナログ終端出力信号D1_0の波高値(ピークレベルやボトムレベル)の近傍に磁性配線12による磁気パルス成分が重畳しているときには、磁気パルス成分の影響により適正な振幅補正ができない。
この問題を避けるには、磁性配線12による磁気パルス成分の影響を抑制・排除するように低域通過濾波回路342でローパルフィルタ処理を行なって、アナログ終端出力信号D1_0における外乱源20の成分の振幅を適正に取得するようにするとよい。そして、このローパルフィルタ処理済みのアナログ終端出力信号D1_1の振幅に合うように、振幅補正部344でアナログ終端出力信号D1_20 の振幅を補正して振幅補正済み外乱源検知信号D2を生成する。
外乱成分抑制処理部348は、振幅補正済み外乱源検知信号D2とアナログ終端出力信号D1_0を演算処理して、外乱源20による影響を抑制した信号波形を算出して判定用信号DET を生成し、被検知物体判定処理部350に渡す。外乱源20による影響を抑制する処理としては、たとえば、アナログ終端出力信号D1_0から外乱源20の振幅補正済み外乱源検知信号D2を減算する処理であればよい。
被検知物体判定処理部350は、相関処理部352と判定部354を有する。相関処理部352は、被検知物体検知信号記憶部334に記憶しておいたアナログ終端出力信号D1_10 と外乱成分抑制処理部348で生成された判定用信号DET の特徴を比較して両者の相関を示す類似度RES を求める。判定部354は、相関処理部352で求められた類似度RES が予め定めた閾値以上のときには、つまり、判定用信号DET とアナログ終端出力信号D1_10 に一定値以上の波形類似性があれば、記録紙10(磁性配線12あり)が存在する(通過する)と判断する。
[検知処理:基本]
図3は、物体検知処理の基本を説明する図である。ここでは、記録紙10記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が同一人に持参されて電磁界門100を通過する場合を示している。なお、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20の通過する位置は、アナログ終端出力信号D1_20 の採取位置と同じような位置であるとする。
図3(1)は、アナログ終端出力信号D1_0で規定される「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の検出波形例を示す。図3(2)は、アナログ終端出力信号D1_20 で規定される予め採取した外乱源20の検出波形例を示す。図3(3)は、「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の検出波形(図3(1))から外乱源20の検出波形(図3(2))を引いた波形例であり、振幅補正部344を機能させない状態での判定用信号DET で規定される波形例に相当する。図3(4)は、アナログ終端出力信号D1_10 で規定される予め採取した記録紙10(詳しくは磁性配線12)の検出波形例を示す。図3(5)は、図3(3)に示す判定用信号DET で規定される波形と図3(4)に示す記録紙10(磁性配線12あり)の検出波形を比較した図である。
図1に示すように、ゲートの通過者が記録紙10(磁性配線12あり)以外に金属物などの磁性体を構成部品とする外乱源20を一緒に所持してゲート内に進入することがある。この場合、本来検知しようとする記録紙10に付与された磁性配線12からの信号を精度よく検知できないという問題が発生する。これは、電磁界装置101からの検出出力を乱す物体(ノートパソコンやスチール缶)が外乱源20となって、これらに具備されている磁性体からの信号も検知されることで磁性ファイバ102が発する急峻な磁気パルスと混在して検知信号が乱されてしまうことで、その後の判定が困難となることによる。
そこで、本実施形態では、外乱源20の外乱波形を予め記憶し、検知した信号波形と記憶した外乱波形とを演算することで、本実施形態を適用しない場合よりも高精度で磁性配線12からの信号を検知する仕組みを採る。
先ず、予め、記録紙10(磁性配線12あり)だけの電磁界装置101からの検出出力波形をメモリなどに記憶しておく。それに加えて、本実施形態では、基準となる外乱源20だけの電磁界装置101からの検出出力波形をメモリなどに記憶しておく。
たとえば、図3(2)に示すように、電磁界門100の検知領域に外乱源20だけが存在する場合には、外乱源20による外乱波形がアナログ信号処理部302により得られ、この外乱波形がAD変換部304によりデジタル化されて外乱波形を示すアナログ終端出力信号D1_20 として外乱源検知信号記憶部332に記憶される。
図3(4)に示すように、電磁界門100の検知領域に記録紙10(磁性配線12あり)だけが存在する場合には、記録紙10に付加された磁性配線12による磁気パルスに対応するパルス波形がアナログ信号処理部302により得られ、このパルス波形がAD変換部304によりデジタル化されて記録紙10(磁性配線12あり)を示すアナログ終端出力信号D1_10 として被検知物体検知信号記憶部334に記憶される。
通過監視時に、記録紙10(磁性配線12あり)と不特定の外乱源20が一緒に電磁界門100の検知領域に持ち込まれると、アナログ信号処理部302より得られる信号波形は、図3(1)に示すように、磁性配線12に対応するパルス波形と外乱源20の外乱波形とが重なったような信号波形が得られる。記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20の通過する位置は、アナログ終端出力信号D1_20 の採取位置と同じような位置であるので、基準の20と不特定の外乱源20が同一種類のものであるか否かを問わず、両波形の振幅や形状はほぼ同じである。
判定用信号生成部340は、通常の記録紙10(磁性配線12あり)の検知を目的とした使用状況において、アナログ終端出力信号D1_0から外乱源20の波形信号を抑制する処理を行なう。
判定用信号生成部340で外乱抑制処理が行なわれた信号波形からは、図3(3)に示すように、磁性配線12に対応するパルス信号が検知され、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が電磁界門100の検知領域に一緒に持ち込まれても、記録紙10(磁性配線12あり)が検知される。
つまり、外乱源20の検出波形との演算(たとえば差分をとる)による外乱抑制処理をすることで、図3(5)に示すように、予め採取した用紙波形(図3(4)に示す磁性配線12の検知波形)と、形状が類似(相関がある)した波形になっていることが分かる。
[検知処理:第1実施形態]
図4は、第1実施形態の物体検知処理を説明する図である。ここでは、図3と同様に、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が同一人に持参されて電磁界門100を通過する場合を示している。
図4(1)は、アナログ終端出力信号D1_20 で規定される予め採取した外乱源20の検出波形例を示す。図4(2)は、予め採取した外乱源20の検出波形を「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の検出波形の振幅に合わせた外乱源20の検出波形例であり、本実施形態の特徴的な機能部である振幅補正部344から出力される振幅補正済み外乱源検知信号D2で規定される波形例に相当する。
図4(3)は、アナログ終端出力信号D1_0で規定される「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の検出波形例を示す。図3(4)は、「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の検出波形(図4(3))から振幅補正済み外乱源検知信号D2で規定される波形(図4(2))を引いた波形例であり、振幅補正部344を機能させた状態での判定用信号DET で規定される波形例に相当する。図4(5)はアナログ終端出力信号D1_10 で規定される予め採取した記録紙10(磁性配線12あり)の検出波形例を示す。図4(6)は、図4(4)に示す判定用信号DET で規定される波形と図4(5)に示す記録紙10(磁性配線12あり)の検出波形を比較した図である。
なお、外乱源20の保磁力(Hc)は、最大励磁磁界(アンテナ直近)よりも大きいものとする。この場合、外乱源20のゲート内での検知波形の挙動としては、ゲート通過位置を問わず磁気飽和しないので通過位置に応じて振幅は変化するが位相は変化しない(詳細は後述する第2実施形態を参照)。
前述の検知処理の基本と第1実施形態との相違点は、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20の通過する位置が、アナログ終端出力信号D1_20 の採取位置と異なる位置である点である。つまり、第1実施形態の物体検知装置1は、予め検出波形を採取した外乱源20の位置と、「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の位置が異なる場合にも対処する点に特徴がある。
その対処のため、予め採取した外乱源20の検出波形の振幅を、「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」の検出波形の振幅に合わせ込む手法を採る。その後、基本処理と同様に、振幅補正済み外乱源検知信号D2とアナログ終端出力信号D1_0で演算を行ない判定用信号DET を生成し、予め採取した記録紙10(磁性配線12ありの検出波形との類似性に基づき記録紙10(磁性配線12あり)の有無を判定する。以下、具体的に説明する。
引用文献2に記載の仕組みは、「想定される外乱源の信号波形を予め記憶しておき」であり、想定される外乱源の波形が複数種類あれば、その複数種類の各信号波形を予め記憶しておくことが基本となっている。このため、記憶情報が多くなる難点がある。記憶する波形情報を低減するため、最大値、最小値、平均値を記憶する手法も提案されているが、3次元状の向きを考慮しているので、やはり記憶情報が多くなる難点は残る。加えて、各位置関係において信号波形を取得する処理や、その後に、最大値や最小値を特定する処理や平均値を算出する処理が必要であり、波形記憶処理が煩雑になる難点もある。
たとえば、既知の物体が複数種類あれば、複数の既知の物体に発生する複数の信号をそれぞれ予め取得して記憶する。また、同一物体であっても、その外乱源と各電磁界装置101間における位置関係により信号波形は異なるものとなることに基づき、既知の物体の通過向きや通過位置に対応して検知される複数の信号波形を各外乱源に対応して複数記憶しておく。
このとき、各位置関係における信号波形を取得した後に、たとえば、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれについて、各軸方向に向けられた最大信号波形および最小信号波形を特定し、また各軸方向に向いたときの平均信号波形を算出する。さらに方向に依存しない最大信号波形および最小信号波形を特定し、また方向に依存しない平均信号波形を算出し、それらを記憶しておく。
一方、本実施形態は、外乱源20の種類や外乱源20と各電磁界装置101間における配置態様(位置関係)を問わず、基準の外乱源20を基準の配置態様で電磁界門100の間に置いたときや通過させたときに発生する信号波形(基本的には1つだけでよい)を記憶しておく点に特徴がある。物体の通過向きや通過位置により、検知される信号波形は異なるものとなるが、交番磁界成分を除去した後の信号波形においては、交番磁界強度と保磁力の関係にもよるが、振幅特性や位相特性が異なるだけで、全体としての形状は概ね相似形で相関があるということを見出したことに基づく。
つまり、本実施形態では、アナログ終端出力信号D1から判定用信号DET を生成する前に、記録紙10(磁性配線12あり)だけが基準位置に基準の向きで配置された状態での電磁界装置101からの検出出力波形と、基準の外乱源20だけが基準位置に基準の向きで配置された状態での電磁界装置101からの検出出力波形をそれぞれメモリなどに記憶しておく。
たとえば、図4(1)に示すように、電磁界門100の検知領域に外乱源20だけが存在する場合には、外乱源20による外乱波形がアナログ信号処理部302により得られ、この外乱波形がAD変換部304によりデジタル化されて外乱波形を示すアナログ終端出力信号D1_20 として外乱源検知信号記憶部332に記憶される。この記憶処理は、特許文献2とは異なり、外乱源の種類や外乱源と各電磁界装置101間における位置関係を問わず、基準の外乱源20が基準位置に基準の向きで配置された状態での測定結果(基本的には1つの検知波形)でよい。
図4(5)に示すように、電磁界門100の検知領域に記録紙10(磁性配線12あり)だけが存在する場合には、記録紙10に付加された磁性配線12による磁気パルスに対応するパルス波形がアナログ信号処理部302により得られ、このパルス波形がAD変換部304によりデジタル化されて記録紙10(磁性配線12あり)を示すアナログ終端出力信号D1_10 として被検知物体検知信号記憶部334に記憶される。
記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が一緒に電磁界門100の検知領域に持ち込まれると、アナログ信号処理部302より得られる信号波形は、図4(3)に示すように、磁性配線12に対応するパルス波形と外乱源20の外乱波形とが重なったような信号波形が得られる。記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20の通過する位置は、アナログ終端出力信号D1_20 の採取位置と異なる位置であるので、両波形は形状がほぼ同じであるが振幅は異なる。
そこで、第1実施形態では、外乱源検知信号記憶部332に蓄えた外乱源20の基準位置に基準の向きで配置された状態での検出出力波形の振幅を実際のアナログ終端出力信号D1_20 の振幅に合わせる。その後、これらの波形との演算(差分を算出)を行なうことで、アナログ終端出力信号D1_0から外乱源20の信号波形を除去して判定用信号DET を生成する。
たとえば、振幅補正部344は、「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」のアナログ終端出力信号D1_0における外乱源20の成分の振幅に合うように、予め基準位置に基準の向きで配置された状態で採取したアナログ終端出力信号D1_20 の振幅を補正する。これにより、図4(2)に示すような、振幅補正済み外乱源検知信号D2で規定される振幅補正済みの外乱源20の検出波形を生成する。
そして、判定用信号生成部340は、通常の記録紙10(磁性配線12あり)の検知を目的とした使用状況において、アナログ終端出力信号D1_0から通過が想定される外乱源20の振幅補正済みの外乱源20の検出波形を減算する外乱抑制処理を行なう。これにより、アナログ終端出力信号D1_0から外乱源20の信号波形を除去して判定用信号DET を生成する。
この場合でも、引用文献2の仕組みと同様に、「記録紙10(磁性配線12あり)+外乱源20」のアナログ終端出力信号D1_0から、外乱源20の成分が精度良く除かれ、記録紙10(磁性配線12あり)によるアナログ終端出力信号D1_10 と類似した検出出力が引き出される。その後の、記録紙10(磁性配線12あり)のアナログ終端出力信号D1_10 との類似度判定処理は前述の通りである。
たとえば、判定用信号生成部340で外乱抑制処理が行なわれた信号波形からは、図4(4)に示すように、磁性配線12に対応するパルス信号が検知される。この外乱抑制処理後の出力を判定用信号DET とし、予め記憶しておいた記録紙10(磁性配線12あり)によるアナログ終端出力信号D1_10 と比較し、波形形状が類似(相関がある)していれば、記録紙10(磁性配線12あり)が有ると判定し、ランプ、ブザーなどの警報装置を作動させる。記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が電磁界門100の検知領域の、アナログ終端出力信号D1_20 の採取位置と異なる位置に一緒に持ち込まれても、不都合なく記録紙10(磁性配線12あり)が検知される。
<信号処理:第2実施形態>
[回路構成]
図5は、第2実施形態の信号処理部300Bを説明する図である。第2実施形態は、外乱源20の保磁力が、最大励磁磁界よりも小さい場合に対処する点に特徴がある。その対処のため、第2実施形態の信号処理部300Bは、第1実施形態の信号処理部300Aとの相違点として、位相補正部346を備える。
外乱源20の保磁力が、最大励磁磁界よりも大きい場合にも対処するように、つまり、外乱源20の保磁力の大きさに拘わらず記録紙10(磁性配線12あり)の有無を判定するように、図示のように、振幅補正部344を設けておくのがよい。図では振幅補正部344の後段に位相補正部346を配置しているが、逆に、振幅補正部344の前段に位相補正部346を配置してもよい。低域通過濾波回路342を設ける場合は低域通過濾波回路342と振幅補正部344の間に位相補正部346を配置するとよい。
位相を補正する処理としては、たとえば、アナログ終端出力信号D1_0の位相と位相補正済み外乱源検知信号D3の位相が合うように、外乱源20のアナログ終端出力信号D1_20 の位相を遷移させる処理を行なうものであればよい。
「位相が合うように」とは、アナログ終端出力信号D1_0と位相補正済み外乱源検知信号D3の位相が完全に一致するようにすることに限らず、両波形の位相に多少の差異があってもよい。ただし、差異があると、判定用信号DET には外乱源20の成分が残留することになるので、両位相を完全に一致させるのが最適と考えられる。
たとえば、位相補正部346は、予め基準位置に基準の向きで配置された状態で採取した外乱源20の検出波形の位相を遷移(シフト)させて、位相補正済み外乱源検知信号D3を生成する。たとえば、位相補正部346は、予め採取した外乱源20の検出波形を示すアナログ終端出力信号D1_20 の位相を0度から90度の範囲でずらした1つ以上の位相補正済み外乱源検知信号D3_*(* は位相シフト量を示す)を生成して外乱成分抑制処理部348に渡す。
外乱成分抑制処理部348は、各位相補正済み外乱源検知信号D3_*と、アナログ終端出力信号D1_0を演算処理して、外乱源20による影響を抑制した信号波形を算出して判定用信号DET を生成し、被検知物体判定処理部350に渡す。外乱源20による影響を抑制する処理としては、たとえば、アナログ終端出力信号D1_0から外乱源20の位相補正済み外乱源検知信号D3_*を減算する処理であればよい。
被検知物体判定処理部350に渡される判定用信号DET は、単純に考えれば、各位相補正済み外乱源検知信号D3_*に対応したものがそれぞれ生成されることになる。この場合、被検知物体判定処理部350は、各位相補正済み外乱源検知信号D3_*に対応した位相シフト量の異なる複数の判定用信号DET_* のそれぞれと、予め採取し被検知物体検知信号記憶部334に記憶しておいた記録紙10(磁性配線12あり)の検出波形と比較する。そして、位相シフト量の異なる複数の判定用信号DET_* の内で、1つでも波形形状が類似と判定できたときには、記録紙10(磁性配線12あり)があると判定する。この手法を第1の位相補正処理機能と称する。
また、変形例としては、位相補正部346が予め位相が一致する(またはほぼ等しい)1つの位相補正済み外乱源検知信号D3を外乱成分抑制処理部348に供給することで、外乱成分抑制処理部348にて位相差のより少ない判定用信号DET を生成して、被検知物体判定処理部350での記録紙10(磁性配線12あり)のパルス信号との類似度判定処理に供することも考えられる。この手法を第2の位相補正処理機能と称する。
たとえば、位相補正部346は、先ず、位相が少しずつ異なる複数の位相補正済み外乱源検知信号D3_*を生成する。この後、サンプリング点ごとに、予め採取し外乱源検知信号記憶部332に記憶しておいた外乱源20の検出波形との差分処理をし、各サンプリング点の差分結果を合成する。アナログ終端出力信号D1_20 と位相補正済み外乱源検知信号D3_*の振幅が同じで波形形状が同じであれば、位相が完全に一致しているときに差分結果の合成値はゼロとなる。
したがって、位相が少しずつ異なる複数の位相補正済み外乱源検知信号D3_*の内、アナログ終端出力信号D1_20 との差分結果の合成値が予め定められた閾値より少ない(小さい)もの(複数でもよい)、好ましくは最も小さい1つを、位相差が少ないものと判定して、それらのみを位相補正済み外乱源検知信号D3として外乱成分抑制処理部348に渡す。被検知物体判定処理部350での類似度判定を複数の判定用信号DET_* のそれぞれについて行なうよりも、位相差がより少なく、位相が一致または類似する位相補正済み外乱源検知信号D3を生成する処理の方が、全体の処理は簡易になると考えられる。
また、他の変形例として、たとえばゲート内磁界強度が1〜20Oeで、外乱源の保磁力が19Oeの場合、ゲート直近の数センチの領域では磁気飽和する(=位相がずれる)が他の領域では磁気飽和しない(=位相がずれない)、という場合が生じる。このような保磁力の外乱源に対しては、数度の位相シフト量の判定用信号1つで対応してもよい。
[検知処理:第2実施形態]
図6および図7は、第2実施形態の物体検知処理を説明する図である。予め検出波形を採取した外乱源20の保磁力の違いによる波形の励磁磁界周期に対する位相ずれの様子とその対処手法を説明するものである。ここでも、図3および図4と同様に、記録紙10(磁性配線12あり)と外乱源20が同一人に持参されて電磁界門100を通過する場合を示している。
図6は、外乱源20の保磁力が最大励磁磁界(アンテナ直近)よりも大きい場合を示した図である。図6(1)は、電磁界門100の検知領域における電磁界装置101に直近の発生磁界が最強の位置に外乱源20を配置したときの検知波形の様子を示す。図6(2)は、電磁界門100の検知領域におけるアンテナ中央部で発生磁界が弱い位置に外乱源20を配置したときの検知波形の様子を示す。
外乱源20の保磁力は、最大励磁磁界(アンテナ直近)よりも大きいので、外乱源20のゲート内での検知波形の挙動としては、ゲート通過位置を問わず磁気飽和しないので、通過位置に応じて検知波形は振幅が変化するが位相は変化しない(位置により励磁コイル電流との位相がずれない)。
この場合、第1実施形態で説明したように、振幅補正部344による振幅補正機能を働かせて、アナログ終端出力信号D1_20 の振幅をアナログ終端出力信号D1_0の振幅に合うように補正するとよい。その後に、アナログ終端出力信号D1_0から外乱源20の信号波形を除去することで、記録紙10(磁性配線12あり)によるアナログ終端出力信号D1_10 と類似した判定用信号DET が引き出される。その後の、記録紙10(磁性配線12あり)のアナログ終端出力信号D1_10 との類似度判定処理は前述の通りである。
一方、図7は、外乱源20の保磁力が最大励磁磁界(アンテナ直近)よりも小さい場合を示した図である。図7(1)は、電磁界門100の検知領域における電磁界装置101に直近の発生磁界が最強の位置に外乱源20を配置したときの検知波形の様子を示す。図7(2)は、電磁界門100の検知領域において、アンテナ直近よりは磁界強度は小さいが、発生磁界が外乱源20の保磁力を上回る位置に外乱源20を配置したときの検知波形の様子を示す。
外乱源20の図7(1)から(2)の位置における検知波形の挙動としては、アンテナ発生磁界により外乱源20は磁気的飽和をしており、磁界強度の変化により検知波形の位相が変化する(位置により励磁コイル電流との位相がずれる)。
この場合、位相補正部346による位相補正機能を働かせて、アナログ終端出力信号D1_20 の位相をアナログ終端出力信号D1_0の位相に合うように補正するとよい。電磁界門100の電磁界装置101が発生する磁界強度よりも保磁力が小さい外乱源20のときは、採取した波形の位相をずらして演算するようにすると言うことである。
たとえば、外乱源20の検知波形を示す外乱源検知信号記憶部332の記憶しておいたアナログ終端出力信号D1_20 の位相を0度から90度の間でずらした1つ以上の波形と、アナログ終端出力信号D1_0の演算を行なう。励磁部200による励磁周波数を1kHz、AD変換部304でのサンプリングを112k/sとしたとき、励磁1周期(1kHz)の間に112ポイントサンプリングがなされる。位相補正機能では、1ポイント(約3度)ずつずらした波形との演算を行なう。なお、位相補正機能の具体的な処理としては、前述のように第1・第2の位相補正処理機能の何れも手法でもよい。
このようにすることで、第1・第2の位相補正処理機能の何れも、位相ずれによる波形変化は排除され、アナログ終端出力信号D1_0から、確実に出力波形に影響を与える外乱源20の波形成分の影響が排除され、記録紙10(磁性配線12あり)の有無が判定される。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で前記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、前記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
たとえば、前記実施形態では、記録紙10(磁性配線12あり)を検知する例で説明したが、電磁界門100のゲート間に進入したことを検知する被検知物体は磁性配線12が付与されていれば特に記録紙10と言う媒体に限定されない。また、被検知物体に付与されるワイヤ状の磁性配線12は大バルクハウゼン効果を有する磁性体であればよく、ワイヤ状には限定されないし磁性ファイバという媒体には限定されない。
前記実施形態では、外乱源20の種類や電磁界門100内での配置態様に拘わらず、基準となる1つの外乱源20が基準となる1つの配置態様で電磁界門100の検知領域に置かれた状態で取得した1つのアナログ終端出力信号D1_20 を外乱源検知信号記憶部332に記憶することで、検知波形の記憶情報量を最小量とする例で説明したが、このことは必須ではない。
たとえば、基準となる1つの外乱源20について、複数の基準の配置態様で電磁界門100の検知領域に置かれた状態で取得した配置態様ごとのアナログ終端出力信号D1_20 を記憶してもよい。複数の基準の配置態様としては、たとえば、配置位置(通過位置)に関しては、電磁界装置101の直近の位置と中央部の2箇所とすることや、通過の向きに関しては、記録紙10(磁性配線12あり)の平面に対する垂線の向きがX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれに向いた状態とすることが考えられる。
本願発明者の解析によれば、配置態様により検知信号(アナログ終端出力信号D1)には振幅差や位相差が発生し得るが、アナログ終端出力信号D1の波形形状は概ね相似形であることが分かっている。しかしながら、完全に相似であると言うことではない。そのため、複数の配置態様でのアナログ終端出力信号D1_20 を記憶して、それぞれとの間で前記実施形態の処理を実施することで、その影響を少なくする。
また、基準となる複数の外乱源20について、1つの基準の配置態様で電磁界門100の検知領域に置かれた状態で取得した外乱源20ごとのアナログ終端出力信号D1_20 を記憶してもよい。複数の外乱源20としては、たとえば、形状・大きさを問わず、種類別にすることが考えられる。
本願発明者の解析によれば、外乱源20の種類(詳しくは保磁力の違い)により検知信号(アナログ終端出力信号D1)には位相差が発生し得るが、アナログ終端出力信号D1の波形形状は概ね相似形であることが分かっている。しかしながら、完全に相似であると言うことではない。そのため、保磁力が異なる複数種類の外乱源20でのアナログ終端出力信号D1_20 を記憶して、それぞれとの間で前記実施形態の処理を実施することで、その影響を少なくする。
物体検知装置の全体概要を示す図である。 第1実施形態の信号処理部を説明する図である。 物体検知処理の基本を説明する図である。 第1実施形態の物体検知処理を説明する図である。 第2実施形態の信号処理部を説明する図である。 第2実施形態の物体検知処理を説明する図(外乱源の保磁力が最大励磁磁界よりも大きい場合)である。 第2実施形態の物体検知処理を説明する図(外乱源の保磁力が最大励磁磁界よりも小さい場合)である。
1…物体検知装置、10…記録紙(被検知物体)、12…磁性配線、20…外乱源、3…制御装置、100…電磁界門、101…電磁界装置、102…励磁巻線、104…検知巻線、200…励磁部、300…信号処理部、302…アナログ信号処理部(検知信号取得部)、304…AD変換部、306…デジタル信号処理部、312…前段増幅器、314…帯域阻止濾波回路、316…後段増幅器、330…波形記憶処理部、332…外乱源検知信号記憶部、334…被検知物体検知信号記憶部、340…判定用信号生成部、342…低域通過濾波回路、343…外乱成分判断部、344…振幅補正部、346…位相補正部、348…外乱成分抑制処理部、350…被検知物体判定処理部、352…相関処理部、354…判定部

Claims (13)

  1. 交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、
    磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする予め定めた基準の外乱源を前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、
    前記検知信号に外乱成分が含まれるかを判断する判断部と、
    前記判断部によって前記検知信号に外乱成分が含まれていると判断された場合に、前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正して補正済み外乱源検知信号を生成する振幅補正部と、
    前記検知信号取得部で取得した検知信号と、前記振幅補正部で生成された前記補正済み外乱源検知信号とに基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、
    前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、
    を備えた物体検知装置。
  2. 交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、
    磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正して補正済み外乱源検知信号を生成する振幅補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で生成された前記補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、
    前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、
    を備えた物体検知装置。
  3. 交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、
    磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする予め定めた基準の外乱源を前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する振幅補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の位相に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の位相を補正する位相補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で振幅が補正されかつ前記位相補正部で位相が補正された補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、
    前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、
    を備えた物体検知装置。
  4. 交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、
    磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する振幅補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の位相に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の位相を補正する位相補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で振幅が補正されかつ前記位相補正部で位相が補正された補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、
    前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、
    を備えた物体検知装置。
  5. 交番磁界を発生させる交番磁界発生部と、
    前記交番磁界発生部から発生した交番磁界内に存在する磁性体に発生する磁気信号に基づき検知信号を取得する検知信号取得部と、
    磁性体が付与された被検知物体の前記検知信号取得部で取得される検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した検知信号を予め記憶する外乱源検知信号記憶部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する振幅補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号の位相に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の位相を補正する位相補正部と、
    前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記振幅補正部で振幅が補正されかつ前記位相補正部で位相が補正された補正済み外乱源検知信号に基づいて、前記物体の前記検知信号に含まれた前記外乱源の前記検知信号の成分を抑制することで判定用信号を生成する外乱成分抑制処理部と、
    前記外乱成分抑制処理部で生成された前記判定用信号に基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定する被検知物体判定処理部と、
    を備えた物体検知装置。
  6. 前記振幅補正部は、前記被検知物体と当該被検知物体とは異なる他の物体が一緒に前記交番磁界内に存在するときに前記検知信号取得部で取得した前記検知信号における前記他の物体の成分の振幅に合うように、前記外乱源検知信号記憶部から読み出した前記基準の外乱源の前記検知信号の振幅を補正する
    請求項1〜5の内の何れか一項に記載の物体検知装置。
  7. 前記被検知物体と当該被検知物体とは異なる他の物体が一緒に前記交番磁界内に存在するときに前記検知信号取得部で取得した前記検知信号における前記被検知物体の成分を抑制する被検知物体成分抑制処理部を備え、
    前記振幅補正部は、前記被検知物体成分抑制処理部により前記被検知物体の成分が抑制された検知信号の振幅に合うように、前記外乱源の前記検知信号の振幅を補正する
    請求項6に記載の物体検知装置。
  8. 前記位相補正部は、前記被検知物体と当該被検知物体とは異なる他の物体が一緒に前記交番磁界内に存在するときに前記検知信号取得部で取得した前記検知信号における前記他の物体の成分の位相に合うように、前記外乱源の前記検知信号の位相を補正する
    請求項3〜5の内の何れか一項に記載の物体検知装置。
  9. 前記位相補正部は、前記外乱源の前記検知信号の位相を予め定められた量で遷移させて複数の補正済み外乱源検知信号を生成し、
    前記外乱成分抑制処理部は、前記複数の補正済み外乱源検知信号に基づいて処理を行なう
    請求項3〜5,8の内の何れか一項に記載の物体検知装置。
  10. 前記位相補正部は、前記外乱源の前記検知信号の位相を予め定められた量ずつ遷移させて位相が異なる複数の補正済み外乱源検知信号を生成して前記外乱成分抑制処理部に渡し、
    前記外乱成分抑制処理部は、前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号と前記複数の補正済み外乱源検知信号のそれぞれとに基づいて、複数の前記判定用信号を生成して前記被検知物体判定処理部に渡し、
    前記被検知物体判定処理部は、前記複数の判定用信号のそれぞれに基づいて、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であるか否かを判定し、何れかの判定用信号により前記被検知物体であると判定できるときには、前記交番磁界内に存在する前記物体が前記被検知物体であると決定する
    請求項9に記載の物体検知装置。
  11. 前記位相補正部は、
    前記外乱源の前記検知信号の位相を予め定められた量ずつ遷移させて位相が異なる複数の補正済み外乱源検知信号を生成し、
    前記複数の補正済み外乱源検知信号のそれぞれと前記交番磁界内に物体が存在するときに前記検知信号取得部で取得した検知信号との差分処理をし、
    前記複数の補正済み外乱源検知信号の内で前記差分処理の結果が予め定められている閾値より小さいものを選択して前記外乱成分抑制処理部に渡す
    請求項9に記載の物体検知装置。
  12. 前記外乱源検知信号記憶部は、前記被検知物体の前記検知信号に対して外乱成分を発生させる磁性体を構成部品とする予め定めた基準の外乱源を予め定めた基準の配置態様で前記交番磁界内に存在させて前記検知信号取得部で取得した1つの前記検知信号を記憶する
    請求項1〜11の内の何れか一項に記載の物体検知装置。
  13. 前記検知信号取得部で取得した前記外乱源の前記検知信号から前記交番磁界の成分を抑制する交番磁界成分抑制処理部を備え、
    前記外乱源検知信号記憶部は、前記交番磁界成分抑制処理部により前記交番磁界の成分が抑制された前記外乱源の前記検知信号を記憶する
    請求項1〜12の内の何れか一項に記載の物体検知装置。
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