JP2010180745A - ターボチャージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】ターボチャージャに鋳造の方法を用いて成形されたタービンハウジングが用いられる場合であっても、排気ガス浄化装置が上記所定の温度に到達するまでの時間を短縮することができるターボチャージャを提供する。
【解決手段】本発明のターボチャージャは、回転翼11を囲んで設けられ排気ガスが導入されるスクロール流路16を備えるターボチャージャであって、スクロール流路16における入口部16aに設けられ、排気ガスの少なくとも一部を排気ガス浄化装置側にバイパスさせてスクロール流路16への排気ガスの流入量を調整し、かつ、スクロール流路16における入口部16aを遮蔽する位置に変位するバルブ62を有するという構成を採用する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンから排出される排気ガスの運動エネルギーを利用して、エンジンに空気を過給するターボチャージャに関する。
従来から、エンジンから排出される排気ガスの運動エネルギーを利用して、エンジンに空気を過給するターボチャージャが用いられている。
ターボチャージャは、主要な要素として、排気ガスが導入されるタービンと、空気を圧縮してエンジンに供給するコンプレッサとを有している。タービンは、その外殻を構成するタービンハウジングと、タービンハウジング内に回転自在に設けられるタービンインペラ(回転翼)とを備えている。タービンハウジングには、タービンインペラを略環状に囲み、排気ガスが流動する流路であるスクロール流路が形成されている。タービンインペラは、回転軸を介して、コンプレッサ内に回転自在に設けられるコンプレッサインペラ(回転翼)と一体的に連結されている。なお、タービンにおける排気ガスの排気口は、排気ガスを清浄化する装置(触媒)と接続されている。
エンジンから排出された排気ガスが、タービン内のスクロール流路に導入され、タービンインペラを中心として回転しつつタービンインペラに導入されることで、タービンインペラを回転させる。タービンインペラが回転することによりコンプレッサインペラも回転し、回転するコンプレッサインペラがコンプレッサに導入された空気を圧縮する。コンプレッサが圧縮された空気をエンジンに供給することで、エンジンの性能を向上させることができる。
また、排気ガスに含まれる有害物質(窒素酸化物等)は、排気ガス浄化装置によって除去され、清浄化された排気ガスが大気中に放出される。
タービンハウジングのスクロール流路に導入される排気ガスは、高温かつ高圧であることから、タービンハウジングは耐熱性及び高い強度を有する必要がある。そのため、鋳造の方法を用いて、鉄系の金属材料から成形したタービンハウジングが一般的に使用されている。
また、板金の方法を用いて成形したタービンハウジングも使用されている。ここで、特許文献1には、板金の方法を用いてタービンハウジングにおけるスクロール流路の部分のみを成形し、それ以外の部分を鋳造の方法を用いて成形したタービンハウジングが開示されている。
特開2004−143937号公報(第13頁、第1図)
ところで、鋳造の方法を用いて成形された一般的なタービンハウジングは、高い強度を持たせるために部材厚みは厚く形成されていること、及び、スクロール流路はタービンインペラを囲んだ長い流路として形成されていることから、大きな熱容量を有している。また、排気ガス浄化装置は所定の温度(凡そ300℃)以上にならなければ排気ガスに含まれる有害物質を有効に除去できない。
排気ガスはタービンハウジングを通過した後に排気ガス浄化装置に導入されるため、例えば車両における駆動系の冷間時にエンジンを始動させた場合は、排気ガスがタービンハウジング内を通過するときに排気ガスの熱がタービンハウジングに奪われ、排気ガスの温度が低下してしまう。したがって、冷間時の始動では排気ガス浄化装置が上記所定の温度に到達するまでに長い時間が掛かり、その間は排気ガスから有害物質を除去することが難しいという課題がある。
一方、板金の方法を用いて成形されたタービンハウジングは、スクロール流路部分の部材厚みが鋳造品に比べて薄く形成されていることから、その熱容量は鋳造品に比べて小さくなっている。よって、冷間時の始動であっても、排気ガス浄化装置が上記所定の温度に到達するまでの時間を短縮することができる。
しかし、板金の方法を用いて成形されたタービンハウジングの強度は鋳造品に比べ低くなる傾向にあり、十分な強度を確保できない虞がある。また、スクロール流路部分の部材厚みが薄いために、振動が発生しやすいという課題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ターボチャージャに鋳造の方法を用いて成形された一般的なタービンハウジングが用いられる場合であっても、排気ガス浄化装置が上記所定の温度に到達するまでの時間を短縮することができるターボチャージャを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明のターボチャージャは、回転翼を囲んで設けられ排気ガスが導入されるスクロール流路を備えるターボチャージャであって、スクロール流路における入口部に設けられ、変位に応じて排気ガスの少なくとも一部を排気ガス浄化装置側にバイパスさせてスクロール流路への排気ガスの流入量を調整し、かつ、スクロール流路における入口部を遮蔽する位置に変位するバルブを有するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、排気ガス浄化装置の温度が、排気ガスに含まれる有害物質を除去するために必要とされる温度以下であれば、少なくとも排気ガスの一部を直接に排気ガス浄化装置側にバイパスさせる。これにより、本発明では、直接に排気ガス浄化装置側に流動する排気ガスの熱がスクロール流路を有するタービンハウジングに奪われず、スクロール流路内を流動することによる排気ガスの温度低下が生じない。
また、本発明のターボチャージャは、バルブがスクロール流路における入口部の一部を遮蔽する位置に変位するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、バルブがスクロール流路における入口部の一部を遮蔽することにより、排気ガスの一部がスクロール流路内に流動し、スクロール流路を有するタービンハウジングの温度が徐々に上昇する。
また、本発明のターボチャージャは、排気ガス浄化装置の温度を計測する温度計測器とバルブの変位動作を制御する制御部とを有し、制御部が温度計測器の計測結果に応じてバルブの変位位置を制御するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、制御部が、温度計測器の計測結果に応じてバルブの変位位置を制御する。
また、本発明のターボチャージャは、制御部が温度計測器の計測結果に応じてバルブがスクロール流路における入口部を遮蔽する時間を制御するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、制御部が、温度計測器の計測結果に応じてバルブがスクロール流路における入口部を遮蔽する時間を制御する。
また、本発明のターボチャージャは、バルブはスクロール流路の非遮蔽位置に変位し、排気ガスの一部を排気ガス浄化装置側にバイパスさせるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、バルブは、スクロール流路を遮蔽しない位置、かつ、排気ガスの一部を排気ガス浄化装置側にバイパスさせる位置に変位する。これにより、本発明では、スクロール流路への排気ガスの流入量を調整することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明によれば、ターボチャージャが設けられたエンジンにおいて、排気ガスに含まれる有害物質を除去するために必要とされる温度に排気ガス浄化装置が到達するまでの時間を短縮することができるという効果がある。したがって、本発明によれば、排気ガス浄化装置が、排気ガスから有害物質を有効に除去できるようになるまでの時間を短縮できるという効果がある。
本実施形態に係るターボチャージャTが設けられた駆動系1の全体構成を示す概略図である。 本実施形態におけるタービン10の側面図である。 図2のA−A線視断面図である。 図2のB矢視図である。 図3のC−C線視断面図である。 図3のD−D線視断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るターボチャージャTが設けられた駆動系1の全体構成を、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るターボチャージャTが設けられた駆動系1の全体構成を示す概略図である。
本実施形態に係るターボチャージャTは、後述するエンジン3から導かれる排気ガスの運動エネルギーを利用して、エンジン3に圧縮された空気を供給する過給機である。また、ターボチャージャTは、エンジン3等と共に車両における駆動系1を構成している。
図1に示すように、駆動系1は、空気を清浄化するエアクリーナ2と、燃料と空気との混合気体を燃焼させて駆動力を得るエンジン3と、エアクリーナ2から供給される空気を圧縮してエンジン3に供給するターボチャージャTと、ターボチャージャTから排出される排気ガスを清浄化する排気ガス浄化装置4とを有している。また、駆動系1には、上記要素の間で空気や排気ガスを流動させるための複数の導管(吸気管又は排気管)が設けられている。
エアクリーナ2は、第1吸気管91を介して導入された車両外部の空気から粉塵等を分離する濾過器である。エアクリーナ2と、後述するターボチャージャTのコンプレッサ20とは、第2吸気管92によって互いに連結されている。エアクリーナ2によって清浄化された空気は、第2吸気管92に導入される。
エンジン3は、ターボチャージャTのコンプレッサ20から供給される空気と、不図示の燃料供給装置から供給される燃料とを混合させた気体を燃焼させて駆動力を得る内燃機関である。コンプレッサ20とエンジン3の給気口3aとは、第3吸気管93によって互いに連結され、エンジン3の排気口3bと後述するターボチャージャTのタービン10とは、第1排気管95によって互いに連結されている。
ターボチャージャTは、ターボチャージャ本体5と、ターボチャージャ本体5のタービン10内に排気ガスを通過させずに排気ガス浄化装置4側にバイパスさせるバイパス部6と、排気ガス浄化装置4の温度を計測する温度計測器7と、バイパス部6の作動を制御する制御部8とを有している。
ターボチャージャ本体5は、エンジン3から排出された排気ガスが導入されるタービン10と、エアクリーナ2から導入される空気を圧縮するコンプレッサ20と、タービン10とコンプレッサ20とを連結する軸受け部30とを有している。
タービン10の内部には、排気ガスの流動によって回転する翼であるタービンインペラ(回転翼)11が設けられ、コンプレッサ20の内部には、回転して空気を圧縮する翼であるコンプレッサインペラ21が設けられている。タービンインペラ11とコンプレッサインペラ21とは、インペラ軸31によって一体的に連結されており、インペラ軸31は軸受け部30に回転自在に設けられている。コンプレッサ20には、コンプレッサ20によって圧縮された空気の圧力を計測する不図示の圧力計測器が設けられている。タービン10と排気ガス浄化装置4とは、第2排気管96によって互いに連結されている。
バイパス部6は、第1排気管95と第2排気管96との間に設けられるバイパス流路61と、バイパス流路61を開閉するバルブ62(図3参照)と、バルブ62を作動させるアクチュエータ67(図6参照)と、を有している。アクチュエータ67がバルブ62を作動させ、バイパス流路61を開通させることにより、エンジン3から排出された排気ガスをバイパスさせてタービン10内を通過させずに排気ガス浄化装置4側に流動させることができる。
なお、バイパス流路61は、タービン10における排気ガスの入口部と出口部との間に設けられていてもよい。
温度計測器7は、排気ガス浄化装置4内の温度を計測するための計測器である。温度計測器7は、計測結果を制御部8に出力する。
制御部8は、温度計測器7の計測結果に応じて、バイパス部6におけるバルブ62の変位位置及び時間を制御するための制御装置である。
排気ガス浄化装置4は、排気ガスから有害物質を分解除去するための触媒を含む構成としている。なお、有効に有害物質を分解除去するためには、排気ガス浄化装置4を所定の温度(例えば300℃)以上に維持する必要がある。排気ガス浄化装置4には、第3排気管97が接続されており、清浄化された排気ガスは第3排気管97に導入される。
次に、本実施形態におけるタービン10の構成を、図2から図6を参照して詳細に説明する。
図2は、本実施形態におけるタービン10の側面図である。図3は、図2のA−A線視断面図である。図4は、図2のB矢視図である。図5は、図3のC−C線視断面図である。図6は、図3のD−D線視断面図である。なお、上記図内における矢印Fは前方を示すものとする。
図2に示すように、タービン10は、タービン10の外殻を構成し正面視略円形を呈するタービンハウジング12と、タービンハウジング12の外周部に設けられる第1フランジ13と、タービンハウジング12の後方側に設けられる第2フランジ14と、タービンハウジング12の前方側に設けられる第3フランジ15とを有している。タービン10は、鋳造の方法を用いて鉄系の金属材料から一体的に成形されている。なお、前述したタービンインペラ11は、タービンハウジング12の略中央部に、前後方向に延びる所定の軸周りで回転自在に設置されている。
図3に示すように、タービンハウジング12の内部には、タービンインペラ11を囲み、前後方向に直交する面に沿って略渦巻状に形成されるスクロール流路16が形成されている。スクロール流路16において排気ガスが導入される箇所である入口部16aは、タービンハウジング12の略接線方向で開口しており、第1フランジ13に形成された孔部13aと連通している。
スクロール流路16の入口部16aにおける後方側の壁部である隔壁12aには、第2フランジ14の内側の空間であり排気ガスの出口である出口部14a(図4参照)に連通し、略半円状を呈する孔部であるバイパス孔12bが形成されている。なお、バイパス孔12bは、図1に示したバイパス流路61の一具体例である。
バイパス孔12bには、バイパス部6のバルブ62が開閉自在に設けられている。バルブ62は、略半円状を呈する板状部材であり、その面部はバイパス孔12bと略同一の外形を呈している。タービンハウジング12の径方向に関するバルブ62の両端面からは、第1回転軸63及び第2回転軸64が互いに相反する方向で突出している。
第1回転軸63は、スクロール流路16を形成するためのタービンハウジング12における内部隔壁12cに回転自在に支持され、第2回転軸64は、タービンハウジング12に回転自在に支持されている。なお、第2回転軸64は、タービンハウジング12の外周面から突出しており、第2回転軸64の延在方向と直交する方向に延びる駆動レバー65と一体的に接続されている。
図5に示すように、バルブ62は、隔壁12aに平行する位置である第1位置P1に変位することで、バイパス孔12bをほぼ完全に遮蔽できる。また、バルブ62は、スクロール流路16の入口部16aを遮蔽しつつバイパス孔12bを開口させる位置である第2位置P2と、スクロール流路16を遮蔽せずにバイパス孔12bを開口させる位置である第3位置P3との間の任意の位置に変位できる。なお、第2位置P2では、バルブ62はスクロール流路16の幅方向と略平行している。
図6に示すように、スクロール流路16における入口部16aの幅方向断面は、バルブ62における面部と略同一の形状に形成されている。そのため、バルブ62が第2位置P2に変位することで、入口部16aをほぼ完全に遮蔽できる。
駆動レバー65には、バルブ62を開閉させるための駆動装置であるアクチュエータ67のロッド67aが連結されている。アクチュエータ67は、電気式、空圧式及び油圧式のいずれであってもよい。アクチュエータ67の作動により、ロッド67aはその軸方向で往復移動する。
図4に示すように、タービンインペラ11の後方側には、スクロール流路16及びタービンインペラ11に導入された排気ガスの出口である排気口16bが形成されている。排気口16b及びバイパス孔12bは、いずれも第2フランジ14の出口部14aに開口している。
図1及び図2に示すように、第1フランジ13は第1排気管95と接続されており、第1フランジ13を介して排気ガスがタービンハウジング12に導入される。第2フランジ14は第2排気管96と接続されており、排気口16b及びバイパス孔12bから排出された排気ガスが第2排気管96に導入される。第3フランジ15は軸受け部30と接続されており、第3フランジ15の略中央を前後方向でインペラ軸31が貫通している。
続いて、本実施形態に係るターボチャージャT及びターボチャージャTが設けられた駆動系1の動作・作用を説明する。
最初に、駆動系1の動作を説明する。
エアクリーナ2が、第1吸気管91を介して導入された車両外部の空気から粉塵等を分離して、空気を清浄化する。清浄化された空気は、第2吸気管92を介してコンプレッサ20に導入される。
後述するように、タービンインペラ11が排気ガスの流動によって回転することにより、コンプレッサ20のコンプレッサインペラ21も回転する。コンプレッサインペラ21は回転することで空気を圧縮し、コンプレッサ20は圧縮された空気を第3吸気管93を介してエンジン3に供給する。エンジン3は、圧縮された空気と燃料との混合気体を燃焼させることで高い駆動力を発生させることができる。
上記混合気体を燃焼することにより発生する排気ガスは、エンジン3から排出され、第1排気管95を介してタービン10に導入される。タービン10に導入された排気ガスは、スクロール流路16に沿って流動しつつタービンインペラ11に導入されることで、タービンインペラ11を回転させる。タービンインペラ11はインペラ軸31を介してコンプレッサインペラ21と連結されているため、タービンインペラ11の回転によりコンプレッサインペラ21も回転する。すなわち、排気ガスの運動エネルギーを用いて、エンジン3に供給される空気を圧縮することができる。タービンインペラ11を回転させた排気ガスは、排気口16bから排出され、第2排気管96を介して排気ガス浄化装置4に導入される。
排気ガス浄化装置4は、排気ガスから有害物質(窒素酸化物等)を除去し、清浄化した排気ガスを第3排気管97を介して大気中に放出する。
以上で、駆動系1の動作は終了する。
次に、バルブ62がスクロール流路16の入口部16aを遮蔽して、排気ガスをスクロール流路16内で流動させることなく排気ガス浄化装置4側にバイパスさせる動作・作用を説明する。
例えば駆動系1の冷間時に、駆動系1を始動させた場合について説明する。なお、バルブ62はバイパス孔12bを遮蔽する位置である第1位置P1に変位しているものとする。
温度計測器7は、排気ガス浄化装置4の温度を計測し、計測した温度を制御部8に出力する。制御部8は、計測温度が排気ガスに含まれる有害物質を除去するために必要とされる温度(以下、反応温度)に到達しているか否かを判断する。排気ガス浄化装置4の温度が反応温度に到達していない場合には、制御部8は、バイパス部6を作動させ、排気ガスをスクロール流路16内で流動させずに排気ガス浄化装置4側にバイパスさせる。
より詳細には、制御部8は、バイパス部6のアクチュエータ67を作動させ、図5に示すように、バルブ62をスクロール流路16の入口部16aを遮蔽する第2位置P2に変位させる。入口部16aがバルブ62によって遮蔽されることで、排気ガスがスクロール流路16内に流動することができなくなり、排気ガスはバイパス孔12bを通って第2フランジ14の出口部14aに流出する。第2フランジ14は、第2排気管96を介して排気ガス浄化装置4に接続されており、排気ガスは直接に排気ガス浄化装置4に流入する。
排気ガスが直接に排気ガス浄化装置4に流入した場合は、排気ガスの熱がスクロール流路16を有するタービンハウジング12に奪われないことから、スクロール流路16内を流動することによる排気ガスの温度低下が生じない。すなわち、排気ガスは高い温度を維持したまま排気ガス浄化装置4に流入する。高い温度を維持した排気ガスの流入により、排気ガス浄化装置4の温度を急速に上昇させることができる。
排気ガス浄化装置4の温度が反応温度に到達すれば、温度計測器7の計測結果より、制御部8は、排気ガス浄化装置4の温度が反応温度に到達したと判断する。そして、制御部8はアクチュエータ67はを作動させ、バルブ62をバイパス孔12bを遮蔽する第1位置P1に変位させる。これにより、排気ガスはスクロール流路16内に流入し、タービンインペラ11を回転させることが可能となる。すなわち、ターボチャージャTにより圧縮された空気をエンジン3に供給することが可能となる。
なお、排気ガス浄化装置4の温度が反応温度に到達していない場合において、制御部8は、バルブ62を第2位置P2まで変位させず、入口部16aの一部を遮蔽する任意の位置に変位させてもよい。入口部16aの一部を遮蔽することで、排気ガスの一部がスクロール流路16内に流動し、スクロール流路16を有するタービンハウジング12の温度を徐々に上昇させることができる。すなわち、排気ガス浄化装置4の温度を急速に上昇させるだけでなく、タービンハウジング12の温度も徐々に上昇させることができる。また、スクロール流路16内に流動させる排気ガスの量を、バイパスさせる排気ガスの量よりも少なくすることにより、第2フランジ14の出口部14aにて合流した排気ガスの温度低下を限定することができる。
また、排気ガス浄化装置4の温度が反応温度に到達したとしても、制御部8はすぐにバルブ62を第1位置P1に変位させるのではなく、所定の時間が経過した後にバルブを第1位置P1に変位させてもよい。このような所定の時間を経過させることにより、タービンハウジング12が排気ガスと略同一の温度に上昇するまでの時間を確保することができ、タービンハウジング12の温度が低いままバルブ62を第1位置P1に変位させることで、排気ガスの温度が低下し、再び排気ガス浄化装置4の温度が低下することを防ぐことができる。
以上で、バルブ62がスクロール流路16の入口部16aを遮蔽して、排気ガスを排気ガス浄化装置4側にバイパスさせる動作が終了する。
最後に、コンプレッサ20によって圧縮された空気の圧力が所定の値以上となったときに、一部の排気ガスをスクロール流路16内で流動させることなく直接に排気ガス浄化装置4側にバイパスさせる動作・作用を説明する。
コンプレッサ20には、コンプレッサ20によって圧縮された空気の圧力を計測する不図示の圧力計測器が設けられている。圧縮空気の圧力が高くなりすぎるとエンジン3を破損する可能性が高まるため、圧力が所定の値以上となったときにアクチュエータ67が作動し、バルブ62を第3位置P3に変位させる。この変位により、一部の排気ガスがスクロール流路16内で流動することなく排気ガス浄化装置4側にバイパスされ、タービンインペラ11の回転を制限することができる。したがって、コンプレッサ20による空気の圧縮を抑えることができ、エンジン3の破損を防止することができる。
以上で、コンプレッサ20によって圧縮された空気の圧力が所定の値以上となったときに、一部の排気ガスを排気ガス浄化装置4側にバイパスさせる動作が終了する。
したがって、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、ターボチャージャTが設けられた駆動系1において、排気ガスに含まれる有害物質を除去するために必要とされる温度に排気ガス浄化装置4が到達するまでの時間を短縮することができるという効果がある。したがって、本実施形態によれば、排気ガス浄化装置4が、排気ガスから有害物質を有効に除去できるようになるまでの時間を短縮できるという効果がある。
なお、前述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、制御部8がバルブ62を第2位置P2に変位させるのは、駆動系1の冷間時であったが、本発明はこのような条件に限定されるものではなく、駆動系1の通常運転中に車両外気温の変化等によって排気ガス浄化装置4の温度が低下した場合等に、バルブ62を第2位置P2に変位させてもよい。
また、上記実施形態では、バルブ62は第2位置P2と第3位置P3との間における任意の位置に変位できるが、バルブ62が第1位置P1と第2位置P2との間における任意の位置で変位できる構成であってもよい。この場合は、コンプレッサ20によって圧縮された空気の圧力が所定の値以上となったときにも、バルブ62は第2位置P2側に変位し、この変位により一部の排気ガスを直接に排気ガス浄化装置4側にバイパスさせることができる。
また、上記実施形態では、タービンハウジング12は鋳造の方法を用いて成型されていたが、他の方法例えば板金の方法を用いて成型された熱容量の小さなタービンハウジングであってもよい。熱量量の小さなタービンハウジングであっても、スクロール流路内を排気ガスが流動することで、排気ガスの温度が低下するため、本実施形態に示したバイパス部6等を使用することにより、排気ガス浄化装置4の温度を急速に上昇させることができる。
T…ターボチャージャ、4…排気ガス浄化装置、7…温度計測器、8…制御部、11…タービンインペラ(回転翼)、16…スクロール流路、16a…入口部、62…バルブ

Claims (5)

  1. 回転翼を囲んで設けられ排気ガスが導入されるスクロール流路を備えるターボチャージャであって、
    前記スクロール流路における入口部に設けられ、変位に応じて排気ガスの少なくとも一部を排気ガス浄化装置側にバイパスさせて前記スクロール流路への排気ガスの流入量を調整し、かつ、前記スクロール流路における入口部を遮蔽する位置に変位するバルブを有することを特徴とするターボチャージャ。
  2. 前記バルブは、前記スクロール流路における入口部の一部を遮蔽する位置に変位することを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャ。
  3. 前記排気ガス浄化装置の温度を計測する温度計測器と、前記バルブの変位動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記温度計測器の計測結果に応じて前記バルブの変位位置を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のターボチャージャ。
  4. 前記制御部は、前記温度計測器の計測結果に応じて前記バルブが前記スクロール流路における入口部を遮蔽する時間を制御することを特徴とする請求項3に記載のターボチャージャ。
  5. 前記バルブは、前記スクロール流路の非遮蔽位置に変位し、排気ガスの一部を前記排気ガス浄化装置側にバイパスさせることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のターボチャージャ。

JP2009023780A 2009-02-04 2009-02-04 ターボチャージャ Pending JP2010180745A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013015103A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Ihi Corp ウェイストゲートバルブ及び過給機
US10107181B2 (en) 2014-05-20 2018-10-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine

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