JP2010180257A - ドナー器官のためのフラッシュ保存溶液 - Google Patents

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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
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    • A01N1/0226Physiologically active agents, i.e. substances affecting physiological processes of cells and tissue to be preserved, e.g. anti-oxidants or nutrients

Abstract

【課題】改良された不浸透性溶質を含み、そして、最小限の添加剤を含む、改良された低カリウムフラッシュ保存溶液を提供することを、本発明の解決すべき課題とする。
【解決手段】上記課題は、ドナー器官をフラッシュするための溶液、および/または、ドナー器官を保存するための溶液であって、(1)約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトール、および、(2)約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウムを含む溶液を提供することによって、解決された。
【選択図】なし

Description

本発明は、一般的に、ドナー患者から採取した器官のレシピエント患者への移植に関する。より詳細には、本発明は、移植のためのドナー器官を調製するために使用される化学溶液に関する。なおより詳細には、本発明は、採取した後のドナー器官から血液をフラッシュするため、および移植前にドナー器官を保存するために使用される化学溶液に関する。
移植の前にドナー器官を処理するために使用される溶液は、「フラッシュ(flush)保存」溶液、「貯蔵」溶液、および「冷却保存」溶液として公知である。これらの溶液は、腎臓、肝臓、膵臓、肺などのようなドナー器官の外側のドナーの血液をフラッシュするために使用される。これらの溶液はまた、移植前の保存のために、器官を冷却するために使用される。さらに、これらの溶液は、移植前にドナー器官を保存するために使用される。
2つの最も一般的に使用されるフラッシュ保存溶液は、ドイツのFresenius AGによって製造および販売されている「Euro-Collins」溶液、およびウィスコンシン大学でBelzerによって開発された、そしてDuPontMerck Pharmaceutical Companyによって製造および販売されているVIASPAN(登録商標)溶液である。VIASPAN(登録商標)溶液はまた、一般的には、「BelzerUW」溶液または「Belzer」溶液といわれる。Euro-CollinsおよびBelzer溶液は、2つの一般的な特徴を有する。第1に、両溶液とも高レベルのカリウムを含み、そして両溶液とも室温で約7.4のpHを有する。
フラッシュ保存溶液は、代表的には、Euro-Collins溶液およびBelzer溶液と同様に、高濃度のカリウムを含む。なぜなら、低温でのドナー器官の保存は、器官において低体温症を生じ、そして低体温症は、単離した灌流ラット腎からのカリウムの損失を促進するからである。カリウムの損失は、フラッシュ保存溶液中のカリウムの細胞外濃度を増加させることによって防止され得る。
しかし、高濃度のカリウムを含む溶液は、カリウムが移植手術の間器官に残存する場合、危険であり得る。詳細には、余分なカリウムがレシピエントの血流中に流され得、これは心臓停止を生じ得る。
Euro-Collins溶液およびBelzer溶液はまた、移植後の水分取り込みまたは膨潤を防ぐために、比較的高濃度の不浸透性溶質を使用する。本質的には、種々の不浸透性炭水化物およびアニオンが使用されて、組織膨潤を防ぐ。例えば、Euro-Collins溶液は、180〜198mMグルコースおよび58mEqホスフェートを利用するのに対し、Belzer溶液は、30mMラフィノース、100mMラクトビオネート(lactobionate)、25mMホスフェート、および5mMスルフェートを利用する。初期の溶液(「Collins」溶液として知られる)は、高濃度のホスフェート(100mEq)およびマグネシウム(60mEq)を含み、これは、保存期間の間、結晶堆積物を腎脈管に形成させることが報告されている。
Belzer溶液はまた、間質性浮腫に対するコロイド膨張支持体としてのヒドロキシエチルデンプンの添加を教示する。しかし、ヒドロキシエチルデンプンは、血管内皮細胞を恒温性の単離した灌流ウサギ腎から除去することが報告されている(非特許文献1)。従って、ヒドロキシエチルデンプンが移植される器官に損傷を与える可能性は、フラッシュ保存溶液からそれを除くことの理由となる。
不浸透性の炭水化物およびアニオンをEuro-Collins溶液およびBelzer溶液に置き換えることにより、結晶化の問題が排除され得るが、Euro-Collins溶液およびBelzer溶液はなお、保存能力の制限を提供する。詳細には、Euro-Collins溶液およびBelzer溶液は、腎臓が採取直後に移植される場合、良好な腎糸球体濾過速度(GFR)を提供するが、腎臓が移植前に24時間の冷却保存に供される場合、移植腎のGFRは正常のほぼ100%未満である。詳細には、移植前に24時間冷却保存した後に、Euro-Collinsでフラッシュしたドナー腎のGRFは、0%付近である。24時間冷却保存した後にBelzer溶液でフラッシュした場合のドナー腎のGRFは、正常の約60〜80%である。
Belzer溶液はまた、アロプリノール、グルタチオン、アデノシン、およびジヒドロキシエチルデンプンを含む添加剤を、これらの添加剤が、移植腎の機能に有益な効果を提供するとは示されていないにもかかわらず含む。詳細には、アロプリノールはキサンチンオキシダーゼを阻害するが、キサンチンオキシダーゼ活性は、虚血性腎組織において無視し得る程度であり(Karrowら、OrganPreservationfor Transplantation,第2版、497〜515頁、Marcel Deltker(1981))、そして腎虚血の終わりに、アロプリノールが幾分良好に作用する場合、入来血流が、移植された腎臓におけるアロプリノールの存在を維持するかわりに、これをレシピエントの身体部にフラッシュする。
さらに、グルタチオンが冷虚血の間に必要であるという証拠はなく、そしてもしあったとしても、余分な細胞液にグルタチオンを添加することが、何らかの利益を提供し得るという証拠はない。アロプリノールと同様に、グルタチオンは、一旦腎血流が開始すると、レシピエントの血液循環にフラッシュされる傾向がある。
同様に、アデノシンは、有益ではない添加剤のようであり、そして、急性腎不全では病原性の役割さえ果たし得る。さらに、アデノシンのフラッシュ保存溶液への添加は、移植されたウサギ腎のGRFの長期の減少を生じることを示している。Bhulら、LifeScience, 19:1889-1896(1976)。また、アデノシンのレシピエントの血液循環への流入は、有害な心臓血管反応を生じ得る。VanRenterghemら、Lancet,2:745(1989)。それゆえ、フラッシュ保存溶液中のアデノシンの添加は、公認されていないようである。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
Fullerら、J.Surg.Res., 22:128-142(1977)。
従って、現在入手可能ないずれのフラッシュ保存溶液も、改良された不浸透性溶質を含み、Belzer溶液によって利用される不要かつ潜在的に有害な添加剤を含まない、低カリウム処方物の利益を提供しない。従って、改良された不浸透性溶質を含み、そして最小限の添加剤を含む、改良された低カリウムフラッシュ保存溶液の必要性が存在する。
(発明の要旨)
本発明は、ドナー器官の外側の血液をフラッシュし、ドナー器官を冷却し、そして移植前にドナー器官を保存することにおいて使用するためのフラッシュ保存溶液を提供する。本発明の溶液は、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトールの水溶液を含む。
実施態様において、本発明の溶液は、約130mMから約160mMの範囲の量のナトリウムをさらに含む。
実施態様において、本発明の溶液は、6mM未満の量のカリウムをさらに含む。
実施態様において、本発明の溶液は、約0℃の温度で約6.6〜約7.0の範囲のpHを有する。
実施態様において、本発明の溶液は、約0℃の温度で約6.7〜約6.9の範囲のpHを有する。
実施態様において、本発明は、約4mMのカリウムを含む。
実施態様において、本発明のナトリウム含量は、約138mM〜約141mMの範囲である。
実施態様において、本発明の溶液のマンニトール濃度は、約50mMである。
実施態様において、本発明は、20mM未満の量のグルコースをさらに含む。
実施態様において、本発明は、約10mMのグルコースを含む。
実施態様において、本発明は、100mMを越える量のラクトビオネートを含む。
実施態様において、本発明は、約120mM〜約160mMの範囲の量のラクトビオネートを含む。
実施態様において、本発明は、約140mMのラクトビオネートを含む。
実施態様において、本発明は、グリシンをさらに含む。
実施態様において、本発明は、約2mM〜約10mMの範囲の量のグリシンをさらに含む。
実施態様において、本発明は、約5mMのグリシンを含む。
実施態様において、本発明は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ラクトビオネート、スルフェート、ホスフェート、グルコース、マンニトール、グリシン、およびヘパリンを含むが、ラフィノース、グルタチオン、アデノシン、ヒドロキシエチルデンプン、アロプリノール、インシュリン、またはデキサメタゾンのようなさらなる添加剤は含まない。
実施態様において、本発明の溶液は、約340mOs/Kg〜約390mOs/Kgの範囲の計算重量モル浸透圧濃度を有する。
実施態様において、本発明のホスフェート濃度は、10mM未満である。
実施態様において、本発明のホスフェート濃度は、0または0付近〜約5mMの範囲である。
実施態様において、本発明の溶液は、10mM未満の量のマグネシウムをさらに含む。
実施態様において、本発明は、約5mMのマグネシウムを含む。
実施態様において、本発明のスルフェート濃度は、10mM未満である。
実施態様において、本発明の溶液は、約5mMのスルフェートをさらに含む。
実施態様において、本発明の溶液は、約130mM〜約150mMの範囲の量のナトリウム、6mM未満の量のカリウム、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトール、約6.7〜約6.9の範囲のpHを含み、そしてアロプリノール、グルタチオン、アデノシン、およびヒドロキシエチルデンプンを実質的に含まない。
本発明はまた、移植のためのドナー器官を調製する方法を含む。本発明の方法は、器官の外側のドナーの血液を、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトール、約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウム、および6mM未満の量のカリウムを含む溶液でフラッシュする工程、続いてこの溶液中に器官を保存する工程を含む。
本発明はまた、ドナー器官をレシピエント患者に移植する方法を提供し、この方法は、器官をドナーから採取する工程、器官の外側のドナーの血液を、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトール、約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウム、および6mM未満の量のカリウムを含む溶液でフラッシュし、続いてこの溶液中に器官を保存しそして器官をレシピエントに移植する工程を含む。
従って、本発明の利点は、不浸透性溶質としてマンニトールを利用するフラッシュ保存溶液を提供することである。
従って、本発明の利点は、低カリウムフラッシュ保存溶液を提供することである。
本発明の別の利点は、カリウムの代わりとしてナトリウムを利用するフラッシュ保存溶液を提供することである。
本発明の別の利点は、グルタチオン、アデノシン、ヒドロキシエチルデンプン、アロプリノール、インシュリン、およびデキサメタゾンを含む添加剤を含まないフラッシュ保存溶液を提供することである。
本発明の別の目的は、温和な酸性pHを有する、改良されたフラッシュ保存溶液を提供することである。
本発明のなお別の利点は、移植腎の腎糸球体濾過速度を改善し、かつ本発明のフラッシュ保存溶液でフラッシュされそして保存されている他の器官の機能を維持するフラッシュ保存溶液を提供することである。
本発明の別の利点は、ドナー器官をフラッシュしそして保存する、改良された方法である。
本発明の別の利点は、ドナー器官を移植する改良された方法である。
本発明のさらなる特徴および利点は、例示的な好ましい実施態様の詳細な説明に記載され、そしてそれらおよび添付の図面および表を参照して明らかである。
本発明は、以下を提供する:
(項目1) ドナー器官をフラッシュするおよび/または保存するための溶液であって:
約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトール、
約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウム、
を含む、溶液。
(項目2) 6mM未満の量のカリウムをさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目3) 前記溶液が、約0℃の温度で約6.6〜約7.0の範囲のpHを有する、項目1に記載の溶液。
(項目4) 20mM未満の量のグルコースをさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目5) 100mMを越える量のラクトビオネートをさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目6) グリシンをさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目7) 前記溶液の計算重量モル浸透圧濃度が、約340mOs/Kg〜約390mOs/Kgの範囲である、項目1に記載の溶液。
(項目8) 10mM未満のHPO4 -2およびH2PO4 -1の組み合わせ濃度をさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目9) 10mM未満の量のマグネシウムをさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目10) 10mM未満の量のSO4 -2をさらに含む、項目1に記載の溶液。
(項目11) 前記溶液が、アロプリノール、グルタチオン、アデノシン、およびヒドロキシエチルデンプンを実質的に含まない、項目1に記載の溶液。
(項目12) ドナー器官からのドナーの血液の少なくとも一部をフラッシュし、そして/またはドナー器官を保存するための溶液であって:
約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウム、および約3mM〜約6mMの範囲の量のカリウムを含み、そしてここで、該溶液が、約0℃の温度で約6.6〜約7.0の範囲のpHを有し、そして該溶液が、アロプリノール、グルタチオン、アデノシン、およびヒドロキシエチルデンプンを実質的に含まない、溶液。
(項目13) 前記溶液が、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトールをさらに含む、項目12に記載の溶液。
(項目14) 前記溶液が、20mM未満の量のグルコースをさらに含む、項目12に記載の溶液。
(項目15) 前記溶液が、100mMを越える量のラクトビオネートをさらに含む、項目12に記載の溶液。
(項目16) 前記溶液が、グリシンをさらに含む、項目12に記載の溶液。
(項目17) 前記溶液の計算重量モル浸透圧濃度が、約340mOs/Kg〜約390mOs/Kgの範囲である、項目12に記載の溶液。
(項目18) 前記溶液が、10mM未満のHPO4 -2およびH2PO4 -1の組み合わせ濃度をさらに含む、項目12に記載の溶液。
(項目19) 前記溶液が、11mM未満の量のマグネシウムをさらに含む、項目12に記載の溶液。
(項目20) ドナー器官をフラッシュし、そして/または保存するための溶液であって:
ナトリウム 130〜160 mM
カリウム 3〜6mM
マグネシウム 0〜5mM
ラクトビオネート 100〜150 mM
スルフェート 0〜5mM
ホスフェート 0〜10mM
グルコース 0〜10mM
マンニトール 50〜100mM
グリシン 0〜5mM
を含む、溶液。
(項目21) 前記溶液のpHが、約0℃の温度で、約6.7〜約6.9の範囲である、項目20に記載の溶液。
(項目22) 前記溶液の計算重量モル浸透圧濃度が、約340mOs/Kg〜約390mOs/Kgの範囲である、項目20に記載の溶液。
(項目23) ドナー器官をレシピエント患者に移植する方法であって、以下の工程:
器官をドナーから採取する工程;
該器官の外側のドナーの血液を、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトール、約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウムを含む溶液でフラッシュし、ここで該溶液が、約0℃の温度で、約6.6〜約7.0の範囲のpHを有する、工程;
該溶液中で該器官を保存する工程;および
該器官をレシピエントに移植する工程、
を包含する、方法。
(項目24) ドナー器官を移植のために調製する方法であって、以下の工程:
器官の外側のドナーの血液を、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトールおよび約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウムを含む溶液でフラッシュし、ここで該溶液が、アロプリノール、グルタチオン、アデノシン、およびヒドロキシエチルデンプンを実質的に含まない、工程;および
該溶液中で該器官を保存する工程、
を包含する、方法。
図1および2は、コントロールラット(ネイティブ左腎(白抜き棒)、対ネイティブ右腎(斜線棒))および実験ラットの5つのグループ(移植左腎(白抜き棒)、対ネイティブ右腎(斜線棒))における、パラ-アミノ馬尿酸クリアランス(CPAH)およびイヌリンクリアランス(CIn)を示す。移植前に、腎臓を、「0/6.4」、「200/7.4」、「200/5.7」、および「400/6.4」と標識した5つの異なる溶液の1つでフラッシュしたのに対して、コントロールラットの腎臓はフラッシュしなかった(「−/−」と標識)。クリアランス研究を、移植1週間後に実施した。結果は、平均±標準誤差であり、そして左から右のグループにおいて、n=18、7、8、7、6、および7である。「A」は、コントロールグループの対応する値と比較してp<0.05を示す。「200/6.4」と標識したフラッシュ溶液は、移植腎対非移植腎(コントロールラットにおける)のCPAHとCInとの間の差異が存在しない点において、他より優れている。言い換えれば、移植腎は、正常な血漿流および腎糸球体濾過速度を有する。 図1および2は、コントロールラット(ネイティブ左腎(白抜き棒)、対ネイティブ右腎(斜線棒))および実験ラットの5つのグループ(移植左腎(白抜き棒)、対ネイティブ右腎(斜線棒))における、パラ-アミノ馬尿酸クリアランス(CPAH)およびイヌリンクリアランス(CIn)を示す。移植前に、腎臓を、「0/6.4」、「200/7.4」、「200/5.7」、および「400/6.4」と標識した5つの異なる溶液の1つでフラッシュしたのに対して、コントロールラットの腎臓はフラッシュしなかった(「-/-」と標識)。クリアランス研究を、移植1週間後に実施した。結果は、平均±標準誤差であり、そして左から右のグループにおいて、n=18、7、8、7、6、および7である。「A」は、コントロールグループの対応する値と比較してp<0.05を示す。「200/6.4」と標識したフラッシュ溶液は、移植腎対非移植腎(コントロールラットにおける)のCPAHとCInとの間の差異が存在しない点において、他より優れている。言い換えれば、移植腎は、正常な血漿流および腎糸球体濾過速度を有する。
(本発明の好ましい実施態様の詳細な説明)
本発明は、ドナー器官からドナーの血液を除去し、そして移植の前までドナー器官を保存するための改良されたフラッシュ保存溶液を提供する。本発明の溶液は、約50mM〜約100mMの範囲の量のマンニトールを含む。本発明の発明者らは、マンニトールが、効果的な不浸透性溶質を提供し、そしてEuro-Collins溶液中に見いだされる高濃度のグルコースおよびホスフェート、ならびにBelzer溶液中に見いだされる高濃度のラフィノース、ホスフェート、およびスルフェートの優れた置換を提供することを見出した。好ましい実施態様において、マンニトールは、約40mMから約60mMまでの範囲の量で存在する。これらの濃度のマンニトールが、単なる抗酸化剤とは対照的に、不浸透性溶質として主に作用することが注目される。
本発明の1つの実施態様は、約130mM〜約160mMの範囲の量のナトリウムを含む。本発明の発明者らは、ナトリウムが、高濃度のカリウムの使用に伴う危険性を伴わずに、従来技術のフラッシュ保存溶液によって高濃度で使用されるカリウムの優れた置換を提供することを見いだした。さらに、本発明によるナトリウムの使用は、移植前に異なる溶液(単数または複数)で器官を完全にフラッシュする必要性を排除する。好ましい実施態様において、ナトリウムは、138〜141mMの範囲の量で存在する。
好ましくは、本発明の溶液は、血液中のカリウムの濃度と同様の量、または約3〜約6mMの範囲の量でカリウムを含む。好ましい溶液中には、カリウムは、約4mMの濃度で存在する。
本発明者らは、溶液が、氷冷温度または約0℃の温度で、約6.6〜約7.0、および好ましくは約6.7〜約6.9の範囲のpHを有し、わずかに酸性であることが好ましいことを見いだした。
本発明の好ましい実施態様の組成物は、Euro-CollinsおよびBelzer溶液の組成物とともに以下の表に示される。
Figure 2010180257
本発明者らは、ホスフェート濃度は必要ではなく、そして排除され得ることを見いだした。HEPARIN(登録商標)添加剤は、ヘパリン(3,000ユニット/リットル)、ペニシリン(220,000ユニット/リットル)、およびセファゾリン(185mg/リットル)の組合せであり、これは好ましくは、使用の前に溶液に添加される。
本発明のマグネシウム濃度は0から5までの範囲であり得、そして約5mMが好ましい。
ラクトビオネート濃度は100から150までで変化し得、100mMより高いことが好ましく、そして135から140までの範囲内がより好ましい。
スルフェート濃度は0から5.0までで変化し得、そして約5mMが好ましい。
ホスフェート濃度は0から10までで変化し得、そして0から5までの範囲に入ることが好ましい。
グルコース濃度は0から10までで変化し得、そして約10mMが好ましい。
グリシン濃度は0から5までで変化し得、そして約5mMが好ましい。
HEPARIN(登録商標)濃度は0から10,000までで変化し得、そして約3000ユニット/リットルが好ましい。
本発明の溶液は、以下の方法において調製され得る。例えば、1リットルの溶液(全ての溶液について冷蔵滅菌水を使用する)を作製するために:350ミリリットルの水に、50.161グラムのラクトビオニン酸(lactobionicacid)を溶解し、そして133ミリリットルの1モル濃度のNaOHおよび16ミリリットルの0.25モル濃度のKOHを、撹拌し続けながら添加し;200ミリリットルの水に、9.11グラムのマンニトールを溶解し、そしてこの溶液を、撹拌し続けながらラクトビオネート溶液に添加し;120ミリリットルの水に、0.4856グラムのグリシンのナトリウム塩、1.2328グラムのMgSO4・7H2O、および1.8016グラムのグルコースとともに溶解し、そしてこの溶液を、撹拌し続けながらラクトビオネート溶液に添加する。水をラクトビオネート溶液に添加して、1リットルにし、そしてこれに、0.24グラムのNaH2PO4を添加する。約0℃(氷冷)でpHを測定し、そしてNaOH(pHを増加させるため)またはNaH2PO4(pHを減少させるため)のいずれかで、pHを6.7〜6.9に調整する。(注:pHは、溶液を作製した後、2〜3日間は揺らぐ)。溶液を圧力での濾過によって滅菌する(0.2μmのSterileAcrodisc:GelmanSciences)。使用の前に、ヘパリン(1リットルあたり3,000ユニット)、ペニシリン(1リットルあたり220,000ユニット)、およびセファゾリン(1リットルあたり185mg)を添加する。
(実験結果)
本発明者らは、本発明の溶液が、Euro-Collins(EC)およびBelzerウィスコンシン大学(UW)の溶液との直接比較において、ラット腎移植モデルにおいて、特に腎臓が移植前に24時間の冷却保存期間に供された場合に、優れた結果を提供することを見いだした。このような冷却保存期間は、臨床移植において一般的である。
一連の最初の実験において、新たに採取した腎臓(すなわち、腎臓は、冷却保存に供されていない)を、一方の腎臓を摘出したレシピエントに移植し、そして移植の1週間後、腎機能を、各ラット(rate)の2つの腎臓において別々に測定した。この実験的設計は、移植腎の機能を、反対側のインタクトなネイティブ腎臓の機能と比較すること、またはインタクトなコントロールラット(rate)の腎臓の機能と比較することを可能にした。5つの異なるフラッシュ溶液を使用した:pH6.4で150mMのNaCl(グループ0/6.4;n=7);pH6.4で150mMのNaCl+200mMのマンニトール(グループ200/6.4;n=7);pH6.4で150mMのNaCl+400mMのマンニトール(グループ400/6.4;n=7);pH5.7(グループ200/5.7;n=6)またはpH7.4のいずれかで、150mMのNaCl+200mMのマンニトール+5mMリン酸ナトリウム緩衝液(グループ200/7.4;n=8)。さらに、コントロールグループ(グループ‐/‐)が存在し、これは、両方のネイティブな腎臓がインタクトなままである18匹(n=18)のラットからなる。図1および2は、コントロールラット(グループ‐/‐);ネイティブ左腎(白抜き棒)、対ネイティブ右腎(斜線棒))および実験ラットの5つのグループ(上記で議論したように標識したグループ;移植左腎(白抜き棒)、対ネイティブ右腎(斜線棒))における、パラ‐アミノ馬尿酸クリアランス(CPAH)およびイヌリンクリアランス(CIn)を示す。
グループ‐/‐の両方の腎臓(インタクトなネイティブ左腎および右腎)を、これらのパラメーターに関して実質的に同定し、そしてPAHクリアランス(1.03±0.02)およびイヌリンクリアランス(0.99±0.02)についての左腎対右腎の比は、個体による有意な差異はなかった。ネイティブ右腎のPAHクリアランスまたはイヌリンクリアランスに関して6つのグループの間に有意な差異はなかった。しかし、左腎(移植した)のクリアランスにおいては有意な差異が存在し、コントロールラット(グループ‐/‐)と比較して、または同じラットの反対側の腎臓と比較して減少した。これらの比較は、以下で議論される3つの結論を支持する。
第1に、グループ200/7.4、200/6.4、および200/5.7(同一のNaClおよびマンニトール濃度)の間の比較は、pH<7.4が有利な効果を有することを示す。なぜなら、グループ200/5.7におけるPAHクリアランスおよびイヌリンクリアランスの左腎対右腎の比(それぞれ、1.03±0.09および0.97±0.09)は、グループ200/7.4(0.87±0.07および0.80±0.09)より高かったからである。実際、これらの比によって評価されるように、pH5.7で150mMのNaCl+200mMのマンニトールでフラッシュした移植腎のPAHクリアランスおよびイヌリンクリアランスは、反対側のネイティブ腎臓のPAHクリアランスおよびイヌリンクリアランスとは区別不可能であった。第2に、全ての他の移植グループとのグループ0/7.4の比較は、150mMのNaClのみのフラッシュ溶液が、マンニトール含有フラッシュ溶液に劣ることを示す。なぜなら、左腎PAHクリアランス、左腎イヌリンクリアランス、ならびにPAHクリアランスおよびイヌリンクリアランスの左対右の比の値は全て、グループ200/6.4を含む任意の他の移植グループにおけるより、グループ0/6.4における方が低かったからである(これらのフラッシュ溶液の両方は、同じpHを有する)。第3に、グループ200/6.4とグループ400/6.4との間の同様の比較は、200mMのマンニトールを含むフラッシュ溶液が、400mMのマンニトールを含むものに勝ることを示す。
上記の溶液の最良のもの(pH6.4で150mMのNaCl+200mMのマンニトール)、ならびにEuro-Collins(EC)およびBelzerのウィスコンシン大学(UW)の溶液のほぼ4ダース(46)の異なる改変を、ラット(rate)腎移植様式において試験した。いくつかを、一方の腎臓を摘出したかまたは両側の腎臓を摘出したかのいずれかのレシピエントを用いて試験した。腎臓を、溶液でフラッシュして迅速に移植(冷却保存の0時間)、または腎臓を溶液でフラッシュして移植前に24〜48時間同じ溶液中での氷冷保存のいずれかをした。移植の10日後、PAHクリアランスおよびイヌリンクリアランスを測定した。
表2は、一方の腎臓を摘出したレシピエント(移植左腎、ネイティブ右腎;左の移植腎についての日付を示す)およびコントロールグループ(移植していないネイティブな左腎および右腎;左のネイティブ腎臓についての日付を示す)における、結果のいくつかを示す。腎臓を、EC(Euro-Collins)、UW(Belzerのウィスコンシン大学)、およびNaM1(未改変のpH6.4での150mMのNaCl+200mMのマンニトール、または上記で議論した実験における溶液「200/6.4」)でフラッシュし、そして迅速に(0時間保存)移植する場合のデータは、同等に良好な結果を生じ、ここで、移植左腎のイヌリンクリアランス(CIn)およびPAHクリアランス(CPAH)は、コントロール値(コントロールラットの左腎のCInおよびCPAH)の約80〜85%であることが見られ得る。移植腎のCInおよびCPAHの点で、よりさらに良好な結果を生じるいくつかの改変した溶液(NaM19、23、および39)は、コントロール値の100%より大きかった。フラッシュ溶液の間の差異は、腎臓が移植前に冷却保存に供される場合、遙かに顕著であった。冷却保存の24時間後、ECまたはNaM1でフラッシュした腎臓は生存不可能であった。なぜなら、移植の10日後、CInおよびCPAHは、0であるかまたは実質的に0であったからである(従って、NaM1、または未改変のpH6.4での150mMのNaCl+200mMのマンニトールは、腎臓が迅速に移植された場合に良好に機能したにもかかわらず、腎臓を移植前に24時間保存した場合に良好には機能しなかった)。対照的に、UWでフラッシュし、そして24時間保存した移植腎のCInおよびCPAH(それぞれ、3.01±0.18および11.8±0.5)は、コントロール値(それぞれ、5.06±0.27および16.0±0.08)の約60%〜70%であった。しかし、本発明者らが改変した溶液の1つ(NaM39)は、移植腎のCInおよびCPAHが、コントロール値の約78〜83%であったという点で、ECまたはUWのいずれよりも、明らかに優れていた。
表3は、両方の腎臓を摘出したレシピエント(1つの移植腎のみ)および腎機能を測定する10日前に一方の腎臓を摘出したコントロールグループ(一方のネイティブ腎臓のみ)での結果を示す。ECは、この調製物中では試験しなかった。なぜなら、腎臓を冷却保存に供した場合、一方の腎臓を摘出したレシピエントにおいて失敗したからである。他の点では、一方の腎臓を摘出したレシピエントから得られた結論と同じ結論が、両方の腎臓を摘出したレシピエントから得られ得る。すなわち、UWおよび本発明の溶液は、腎臓をフラッシュしそして迅速に移植した場合(冷却保存の0時間)、移植腎のCInおよびCPAHは、コントロール値のほぼ100%であるという点で、同等の良好な結果を生じる。しかし、冷却保存の24時間後、本発明の溶液は、UW溶液より高いCInおよびCPAHを生じる。実際、本発明の溶液(NaM17、38、49、および40)でフラッシュしそして保存した腎臓は、コントロール値と等しいか、または100%を越えるCInおよびCPAHを有する。
全体として、EC、UW、および本発明の溶液(NaM1〜46)を、全288のラット腎移植において、一方の腎臓を摘出したレシピエントまたは両方の腎臓を摘出したレシピエントのいずれかにおいて、そして0〜48時間の範囲の冷却保存期間を用いて試験した。データは、腎臓をフラッシュしそして迅速に移植した場合、フラッシュ溶液の組成は、殆ど影響を有さないか、または全く影響を有さないことを示す;試験した全ての溶液は、非常に良好な結果を生じた。しかし、腎臓を、移植前にフラッシュしそして24時間(臨床的な腎移植で一般的である冷却保存期間)冷却保存する場合、ECは全く腎機能を保存せず、UWはECよりは良好であり、そして本発明の溶液(NaM17、38、39、40、43〜46)は、腎糸球体濾過速度および血漿流がより高いという点で、UWよりさらに良好である。長期間の冷却保存とともに、移植後の機能は、迅速に、溶液に依存せずに劣化する。移植前に48時間冷却保存した腎臓は、フラッシュ溶液(UWまたは任意の本発明の溶液)に依存せず、10日後ほぼ非機能性である。
表1に示される溶液(NaM39)は、正常な血液中に見出されるカリウムの濃度とは異なる低濃度のカリウムを含む。従って、本発明の溶液は、過剰のカリウムをレシピエントの血流にフラッシュする(レシピエントの心停止を引き起こし得る)可能性がないという点で、ECまたはUWのいずれよりも、使用に安全である。さらに、本発明の溶液は、BelzerUW溶液中に存在するようないくつかの添加剤(例えば、アロプリノール、グルタチオン、およびアデノシン)を含まない。従って、本発明の溶液は、UWよりさらに使用に安全である。なぜなら、グルタチオンは、UWにおいて不安定であり、そしてアデノシンは、上記のようにレシピエントの循環にフラッシュされた場合、レシピエント中で有害な心臓血管反応を生じるこが見いだされている。
総括すると、本発明の溶液は、ECまたはUWのいずれよりも、使用に安全であるだけでなく、移植前に冷却保存に供される腎臓の機能を良好に保存する。
Figure 2010180257
コントロールラット(インタクトな左腎および右腎)のネイティブ左腎、および移植左腎(一方の腎臓を摘出したレシピエント、インタクトなネイティブ右腎;移植の10日後)における、イヌリン(CIn)およびPAH(CPAH)のクリアランス。腎臓を、フラッシュしそして迅速に(0時間)移植したか、または示したように、フラッシュし、そして同じ溶液中で24〜48時間保存した。溶液の説明については本文を参照のこと。
Figure 2010180257
コントロールラット(一方の腎臓を摘出)の1つのみのネイティブな左腎、および1つのみの移植左腎(一方の腎臓を摘出したレシピエント)の、摘出後または移植後の10日目における、イヌリン(CIn)およびPAH(CPAH)のクリアランス。腎臓を、フラッシュしそして迅速に(0時間)移植したか、または示したように、フラッシュし、そして同じ溶液中で24時間保存した。溶液の説明については本文を参照のこと。
本発明は、腎臓(およびより詳細にはラット腎)の移植に関する適用について記載されているが、本発明のフラッシュ保存溶液が、他の器官の移植と同様に良好に利用され得る。さらに、上記のように、本発明は、ドナー器官をフラッシュしそして保存する改良された方法、およびドナー器官をレシピエントに移植する改良された方法を提供する。
本明細書中に記載される現在好ましい実施態様に対する種々の変更および改変が、当業者に明らかであることが理解されるべきである。このような変更および改変は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、そしてその付随する利点を減少せずに行われ得る。従って、このような変更および改変は、添付の請求の範囲によって含まれることが意図される。

Claims (1)

  1. 明細書に記載のドナー器官をフラッシュするおよび/または保存するための溶液
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