JP2010180011A - エレベータの異常音監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータかご室内のインターホンを使ってエレベータ走行時の異常音を検出する際に、異常音を確実に検出できるようにする。
【解決手段】かご室内インターホン1に接続された異常通報装置100において、かご室内インターホン1からの音信号をアンプ部2が増幅し、増幅後の音信号からDSP部5による異常音検出に不要な周波数帯域をフィルタ部が除去し、DSP部5が不要周波数帯域の除去後の音信号を用いるため、異常音を確実に検出することができ、確実にセンター装置8に異常音を通報することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、エレベータやビル内設備の状態や異常を公衆電話回線を介して遠隔に監視・制御する装置に関するものである。
本発明に関連する技術として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1に記載の技術では、エレベータの点検運転時にエレベータの機械室に設置されている異常音判断手段とエレベータかご室内のインターホンが接続され、異常音判断手段がインターホンで集音された音を入力しビル内エレベータや設備の特定の状態或いは異常音を検出すると公衆電話回線を介してセンター装置に通報し、かご室内インターホンから入力された音声を直接センター装置に送信する。
特開2002−37561号公報
上記のような従来の非常通報装置は、かご室内インターホンから入力された音声の入力音レベルが低すぎるため、その入力音からエレベータ走行中の衝突音や擦り音の異常音を検出できないという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、エレベータ走行中の異常音等を確実に検出できるようにする。
本発明に係るエレベータの異常音監視装置は、
エレベータかごに配置され、前記エレベータかごが走行中に生じる音を集音し、集音した音の音信号を出力する集音装置に、
接続されたエレベータの異常音監視装置であって、
音信号から前記エレベータかごの走行中に生じる異常音を検出する異常音検出部と、
前記集音装置からの音信号を入力し、音信号の信号レベルを増幅する増幅部と、
前記増幅部により増幅された後の音信号を入力し、増幅後の音信号から前記異常音検出部による異常音の検出に不要な不要周波数成分を除去し、不要周波数成分が除去された後の音信号を前記異常音検出部に出力するフィルタ部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、集音装置からの音信号の信号レベルを増幅し増幅後の音信号から異常音の検出に不要な不要周波数帯域を除去するようにしたので、不要周波数帯域除去後の音信号から、エレベータ走行中の衝突音や異常音等を確実に検出することができる。
実施の形態1に係る異常通報装置の構成例を示す図。 実施の形態1に係る異常通報装置の動作例を示すフローチャート図。 実施の形態2に係る異常通報装置の動作例を示すフローチャート図。
実施の形態1.
本実施の形態に係る異常通報装置は、かご室内インターホンからの入力音レベルを増幅し、異常音検出に不要な周波数帯域をカットすることで、かご室内インターホンから入力された音声からエレベータ走行中の異常音を検出できるようにするものである。
図1は、本実施の形態に係る異常通報装置(100)の構成例を示すブロック図であり、図2は、本実施の形態に係る異常通報装置(100)の動作例を示すフローチャート図である。
図1において、異常通報装置(100)は、エレベータかご室が配置されているビル内に設置されている。
異常通報装置(100)は、エレベータかご室内に設置されているかご室内インターホン(1)と接続され、また、エレベータかごの運行を監視する監視センターに設置されているセンター装置(8)と公衆電話回線(7)を介して接続されている。
なお、異常通報装置(100)は、異常音監視装置の例である。
かご室内インターホン(1)は、エレベータかご室に配置され、通常は、エレベータかご室内の者が外部と通話するためのインターホンであるが、エレベータかごの異常音検出処理時は、エレベータ走行音を集音する。かご室内インターホン(1)は、集音装置の例である。
また、異常通報装置(100)において、アンプ部(2)は、かご室内インターホン(1)からのエレベータ走行音の入力音レベルを増幅する。アンプ部(2)は増幅部である。
フィルタ部(3)は、アンプ部(2)により増幅された後のエレベータ走行音から異常音検出に不要な周波数帯域をカットする。
フィルタ部(3)は、例えば、ローパス・フィルタICである。
切替スイッチ(4)は、かご室内インターホン(1)からの音信号の流通のためのパスを切り替える。
DSP(Digital Signal Processor)部(5)は、かご室内インターホン(1)からの音信号を解析して、エレベータ走行音から異常音を検出する。異常音か否かは音信号の信号レベルが所定の閾値を超えるか否かにより判別される。DSP部(5)は異常音検出部である。
中央処理装置(6)は、異常通報装置(100)内の各要素を制御する。また、中央処理装置(6)は、かご室内インターホン(1)からの音信号の出力先のパスを選択して、切替スイッチ(4)の切り替えを指示する。
つまり、かご室内インターホン(1)からの音信号の出力先のパスとしては、アンプ部(2)及びフィルタ部(3)を経由してDSP部(5)に至る異常音検出用パス(9)と、アンプ部(2)及びフィルタ部(3)を経由せずにDSP部(5)に至る通話用パス(10)があり、中央処理装置(6)は、かご室内インターホン(1)の使用モードにより、2つのパスのいずれかを選択する。中央処理装置(6)はパス選択部としても機能する。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る異常通報装置(100)の動作を説明する。
ここでは、DSP部(5)でエレベータ走行中の異常音検出を行い、異常音検出時に公衆電話回線(7)を介してセンター装置(8)に通報する場合を説明する。
エレベータの通常運転時又は点検運転時に、異常音検出を行うため、切り替えスイッチ(4)は、かご室内インターホン(1)から入力された音信号(S201)がアンプ部(2)とフィルタ部(3)を介してDSP部(5)に入力される状態になっている(異常音検出用パス(9)が選択されている)(S202でYES、S203)。
アンプ部(2)は、かご室内インターホン(1)から入力された音信号の入力音レベルを異常音検出が可能となるレベルに増幅する(S204)。
次に、フィルタ部(3)が、アンプ部(2)により増幅された後の音信号から、異常音検出に不必要な周波数帯域(例えば8kHz以上)をカットする。
このアンプ部(2)による増幅及びフィルタ部(3)による不要周波数帯域の除去により、DSP部(5)に入力された音声から、DSP部(5)でエレベータ走行中の衝突音や擦り音の異常音を確実に検出することができる。
DSP部(5)で異常音を検出した時(S206でYES)は、公衆電話回線(7)を介してセンター装置(8)に通報を行う(S207)。
このように、本実施の形態によれば、非常通報装置にアンプ部とフィルタ部を追加してかご室内インターホンから入力された音声を利用してエレベータ走行中の異常音検出が出来るようにしたため、従来の非常通報装置を変更することなく、異常音検出機能を組み込むことができるという効果が有る。
また、アンプ部において、かご室内インターホンから入力された音声を異常音検出に必要な入力音レベルに増幅し、また、フィルタ部において、異常音検出に不必要な周波数帯域をカットするようにしたため、これを介して入力された音声からはエレベータ走行中の衝突音や擦り音の異常音を確実に検出することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、図2及び図3を参照して、DSP部(5)でエレベータ走行中の異常音検出を行わない場合(通話用パスが選択された場合)を説明する。
エレベータの異常発生時にセンター側からかご室内の人と通話を行う場合(S202でNO、S302でYES)は、異常音検出を行わないため、切り替えスイッチ(4)は、かご室内インターホン(1)から入力された音声がアンプ部(2)とフィルタ部(3)を介さずにDSP部(5)に入力される状態になっている(通話用パス(10)が選択されている)(S303)。
DSP部(5)に入力された音声は、公衆電話回線(7)を介してセンター装置(8)に送信される(S304)。
また、通話中に、異常音検出用パス(9)に切り替えて、異常音検出を開始することも可能である(S302でNO、S305でYES、S203)。
以上、本実施の形態によれば、異常音検出処理中にインターホンを使った通話に切り替えること、また、逆に、通話中に異常音検出処理を開始することも可能であり、監視センターのスタッフに異常音を聞かせながら、監視センターのスタッフとエレベータ内の者が円滑に会話を進めることが可能であり、このため、異常音に対する対策を早期に講じることができる。
以上の実施の形態1及び2では、ビル側に設置されたビル側非常通報装置とセンター側に設置されたセンター装置とを公衆電話回線で結び、ビル側非常通報装置からビル内エレベータや設備の状態或いは異常を公衆電話回線を通じてセンター装置に通報するようにした非常通報装置において、エレベータ走行音を入力する手段と、エレベータ走行音の入力音レベルを増幅する手段と、エレベータ走行音から異常音検出に不要な周波数帯域をカットする手段と、エレベータ走行音の入力方法を切り替える手段と、エレベータ走行中から異常音を検出する手段と、それらを制御する中央処理手段とを備えた非常通報装置を説明した。
1 かご室内インターホン、2 アンプ部、3 フィルタ部、4 切替スイッチ、5 DSP部、6 中央処理装置、7 公衆電話回線、8 センター装置、9 異常音検出用パス、10 通話用パス、100 異常通報装置。

Claims (3)

  1. エレベータかごに配置され、前記エレベータかごが走行中に生じる音を集音し、集音した音の音信号を出力する集音装置に、
    接続されたエレベータの異常音監視装置であって、
    音信号から前記エレベータかごの走行中に生じる異常音を検出する異常音検出部と、
    前記集音装置からの音信号を入力し、音信号の信号レベルを増幅する増幅部と、
    前記増幅部により増幅された後の音信号を入力し、増幅後の音信号から前記異常音検出部による異常音の検出に不要な不要周波数成分を除去し、不要周波数成分が除去された後の音信号を前記異常音検出部に出力するフィルタ部とを有することを特徴とするエレベータの異常音監視装置。
  2. 前記エレベータの異常音監視装置は、更に、
    前記集音装置として、前記エレベータかごの外部との通話用のインターホンに接続され、前記増幅部、前記フィルタ部及び前記異常音検出部を含み異常音の検出に用いられる異常音検出用パスと、前記エレベータかごの外部との通話に用いられる通話用パスとを収容し、前記インターホンからの音信号の出力先のパスとして、前記異常音検出用パスと前記通話用パスのいずれかを選択するパス選択部とを有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの異常音監視装置。
  3. 前記異常音検出部は、
    異常音を検出した場合に、前記エレベータかごを管理するセンター装置に異常音の検出を通報することを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの異常音監視装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250822A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベーターの消音装置
CN104954543A (zh) * 2014-03-31 2015-09-30 小米科技有限责任公司 自动报警方法、装置及移动终端
EP3287405A1 (en) * 2016-08-22 2018-02-28 Inventio AG Noise based elevator malfunction detection

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