JP2010177833A - スピーカーシステム及びこれを備えたテレビ受像機 - Google Patents

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Fumio Abe
文夫 阿部
Isao Otsuka
功 大塚
Masayuki Tsuji
雅之 辻
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Abstract

【課題】音質特性を確保しながら薄型化を実現するスピーカーシステム及びこれを備えたテレビ受像機の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のスピーカーシステムは、前面カバー2と、前面カバー2に固定されたスピーカー8と、を備え、スピーカー8はその背面側に設置されたマグネット9を備え、前面カバー2と対になってスピーカーボックスを形成しスピーカー8を収納する背面カバー3をさらに備え、背面カバー3はマグネット9が隙間12を有して挿入される開口部を備え、マグネット9の後端部は、背面カバー3と同一の平面を構成するように位置するか、若しくは開口部から外部に突出することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、スピーカーシステムの構造と、これを備えたテレビ受像機に関する。
国内のテレビの視聴環境は、2011年の地上、BSデジタル放送への完全移行に向けたハイビジョン放送の受信環境の整備が進んでいる。また、DVDレコーダー、ブルーレイレコーダー等の高密度録画/再生機器の普及により、一般の家庭でもハイビジョン対応の高品位の番組やビデオの視聴が出来る様になっている。
一方、これらの高画質で高品位の番組やビデオを視聴するためのテレビ受像機は、高輝度や高解像度化の要求によりブラウン管方式から液晶又はプラズマ方式の薄型の表示デバイスへ移行し、それに伴い大画面化や薄型化へ構造変更に拍車がかかっている。
テレビ受像機では、マグネットによる磁界の中に配置した電磁コイルに電流を加えることにより、電磁コイルとつながっている漏斗形状のコーン紙を振動させて音を発生させるダイナミック型スピーカー(以下、単に「スピーカー」とも記す)が採用されている。
ダイナミック型スピーカーは、ほとんどの音響再生装置に使われている一般的なもので、高音質で安価に入手できるというメリットがある。ただし、振動板に使われるコーン部分は漏斗構造となっていること、コーン部分に振動のストロークをとるため厚みのある電磁コイル及びマグネットを配置させていることで、スピーカー単体で音圧と音質の特性を得る為には、ある程度の大きさと厚みが必要となる。スピーカー単体の特性に加え、さらに、充分な低音を引き出すためには、スピーカー背面で音を共鳴させるための充分な容積の空間を設けることも重要である。
テレビ受像機は高画質化、大画面化が進む一方で、リビング空間内のインテリアとしてデザイン性も重要視されている。平面の表示画面を前面に押し出すために表示画面の周囲枠となるベゼル部分は狭くなり、テレビ受像機自体は薄型化の傾向がますます強まっている。このようなテレビ受像機の構造において、高画質の大画面に見合う迫力のある音を再生するためのスピーカーシステムを配置することが非常に困難となっている。
薄型のテレビ受像機における音響改善に関する先行事例は、特許文献1に示されている。特許文献1では、薄型のテレビ受像機の内部にスピーカーシステムを配置させる方法で、スピーカー自体を含むボックス状の構造とし、さらに、このスピーカーボックスを含んだテレビ受像機の構成としている。さらに、低音を引き出す為に、バスレフレックス(以下バスレフと記す)構造を採用している。本構造の特徴は、低音域の増強を行うよう音響共振をさせる為にスピーカーボックス内にバスレフポートを採用する。スピーカーボックスの容積内で収まるように、バスレフポートを湾曲させた構造でボックス内に配置し、薄型のテレビ受像機に収まるような形状としている。
特開2004−343548号公報
上記特許文献1では、薄型のテレビ受像機におけるスピーカーとスピーカーボックスの配置方法について述べられている。
しかしながら、テレビ受像機はスピーカーを収納するスピーカーボックスを内蔵するため、少なくとも当該スピーカーボックスに相当する厚みが必要となる。
テレビ受像機の液晶パネルや回路基板は薄型化が進んでおり、更なるテレビ受像機の薄型化を目指すには、ダイナミック型スピーカーの薄型化やこれのテレビ受像機に対する搭載方法が問題となる。
そこで、本発明は上述の問題点に鑑み、音質特性を確保しながら更なる薄型化を実現するためのスピーカー、及びこれを備えるテレビ受像機の提供を目的とする。
本発明におけるスピーカーシステムは、前面カバーと、前面カバーに固定されたスピーカーと、を備え、スピーカーはその背面側に設置されたマグネットを備え、前面カバーと対になってスピーカーボックスを形成しスピーカーを収納する背面カバーをさらに備え、背面カバーはマグネットが隙間を有して挿入される開口部を備え、マグネットの後端部は、背面カバーと同一の平面を構成するように位置するか、若しくは開口部から外部に突出することを特徴とする。
又、本発明におけるテレビ受像機は、上述のスピーカーシステムを備える。
本発明におけるスピーカーシステムにおいて、マグネットの後端部は、背面カバーと同一の平面を構成するように位置するか、若しくは開口部から外部に突出することを特徴とする。これにより、従来のスピーカーシステムと比べて背面カバーの厚みだけ更なる薄型化が実現される。
又、本発明におけるテレビ受像機は、上述のスピーカーシステムを備える。これにより、テレビ受像機はスピーカーシステムの背面カバーの厚みだけ更なる薄型化が実現される。
実施の形態1に係るテレビ受像機の構成図である。 実施の形態1に係るスピーカーシステムの構成図である。 実施の形態2に係るスピーカーシステムの構成図である。 実施の形態2に係るテレビ受像機の構成図である。 実施の形態2に係るテレビ受像機の構成図である。 密閉型スピーカーの構成図である。 バスレフ型スピーカーの構成図である。 密閉型スピーカーの音響特性を示した図である。 バスレフ型スピーカーの音響特性を示した図である。 音響共振周波数とポート断面積との関係を示した図である。 バスレフ型スピーカーの音響特性を示した図である。 管内共振の影響による音響特性を示した図である。 管内共振の影響を受けた、バスレフ型スピーカーの音響特性を示した図である。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、実施の形態1に係るテレビ受像機の構成図である。
テレビ受像機1は、テレビ受像機本体と、テレビ受像機本体に搭載されるスピーカーシステム7と、を備えている。テレビ受像機1は、前面カバー2、前面カバー2と対向して取り付けられる背面カバー3(図2参照)、表示パネル4、支持台5を備えている。
表示パネル4は前面カバー2と背面カバー3とに挟まれ、その表示面がテレビ受像機1の前面中央に位置する。テレビ受像機1自体は支持台5により支持される。前面カバー2には、表示パネル4の下に位置する左右の端部にスピーカーの開口部6があり、スピーカー開口部6に対応した両カバー間の領域に内蔵されたスピーカーシステム7から音が放出される。なお、前面カバー2と背面カバー3の間の内部には、テレビ受像機1を動作させるための電気、電子回路の基板が配置されるが、ここでは説明を省略する。
図2は、実施の形態1に係るテレビ受像機が有するスピーカーシステム7の構成図である。図2の左図は側面からの透視図、右図は背面からの透視図である。
スピーカーシステム7は、前面カバー2に固定されたスピーカー8と、スピーカー8の背面に設置されたマグネット9と、を備えている。マグネット9は前後方向から見ると円形形状であり、20〜30mm程度の厚みを有している。スピーカー8は前面カバー2の開口部6に対応して設置され、前面カバー2の内側に固定されている。背面カバー3は枠構造であって、スピーカー8の周りを覆い囲んで前面カバー2と固定することによってスピーカーボックスを構成し、スピーカー8の周りには共鳴空間10が確保される。つまり、前面カバー2及び背面カバー3は、テレビ受像機本体の筐体になると同時に、スピーカーシステム7のスピーカーボックスを構成する。
背面カバー3の後端はマグネット9の後端とほぼ同じ位置であるか、またはマグネット9の後端が背面カバー3の後端から外部に突出するように、背面カバー3の背面には開口穴11が形成されている。この開口穴11はマグネット9を通すべくマグネット9の直径よりも大きい直径を有し、開口穴11とマグネット9の間には円筒かつリング状の隙間空間、すなわちリングポート12が形成される。
すなわち、スピーカーシステム7は、前面カバー2と、前面カバー2に固定されたスピーカー8と、を備え、スピーカー8はその背面側に設置されたマグネット9を備え、前面カバー2と対になってスピーカーボックスを形成し、スピーカー8を収納する背面カバー3をさらに備え、背面カバー3はマグネット9が隙間(リングポート12)を有して挿入される開口部を備え、マグネット9の後端部は、背面カバー3と同一の平面を構成するように位置するか、若しくは開口部から外部に突出することを特徴とする。マグネット9が背面カバー3の開口部に挿入される構造としたことで、背面カバー3の厚みだけスピーカーシステム7を薄く構成することができる。
又、実施の形態1に係るテレビ受像機1は、上記のスピーカーシステム7と、テレビ受像機本体と、を備え、前記スピーカーシステム7の前面カバー2及び背面カバー3は、テレビ受像機本体の筐体であることを特徴とする。これにより、スピーカーシステム7と同様にテレビ受像機1を背面カバー3の厚みだけ薄く構成することができる。
<効果>
既に述べたように、実施の形態1によれば以下の効果を奏する。すなわち、スピーカーシステム7は、前面カバー2と、前面カバー2に固定されたスピーカー8と、を備え、スピーカー8はその背面側に設置されたマグネット9を備え、前面カバー2と対になってスピーカーボックスを形成しスピーカー8を収納する背面カバー3をさらに備え、背面カバー3はマグネット9が隙間(リングポート12)を有して挿入される開口部を備え、マグネット9の後端部は、背面カバー3と同一の平面を構成するように位置するか、若しくは開口部から外部に突出することを特徴とする。マグネット9が背面カバー3の開口部に挿入される構造としたことで、背面カバー3の厚みだけスピーカーシステム7を薄く構成することができる。
又、実施の形態1に係るテレビ受像機1は、上記のスピーカーシステム7と、テレビ受像機本体と、を備え、前記スピーカーシステム7の前面カバー2及び背面カバー3は、テレビ受像機本体の筐体であることを特徴とする。これにより、スピーカーシステム7と同様テレビ受像機1を背面カバー3の厚みだけ薄く構成することができる。
(実施の形態2)
<構成>
図3は実施の形態2に係るスピーカーシステム13の構成図であり、左図は側面からの透視図、右図は背面からの透視図である。実施の形態2において、スピーカーシステム13のスピーカーボックスをテレビ受像機本体の前面カバー2、背面カバー3と分離して構成した点が、実施の形態1とは異なる。その他の点は実施の形態1と同様であり、同一の構成要素には実施の形態1と同一の番号を付している。
図3に示すように、スピーカーシステム13はテレビ受像機本体の前面カバー2、背面カバー3とは別の、前面カバー14、背面カバー15を備えている。これらによってスピーカー8が収納されており、その他の点は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
図4は実施の形態2に係るスピーカーシステム13を備えたテレビ受像機1の構成図である。テレビ受像機本体とは別に構成されたスピーカーシステム13は、テレビ受像機本体に外付けされる。図1に示したのと同様、スピーカーシステム13は表示パネル4の下側で左右の端部に位置するように固定されている。
なお、スピーカーシステム13は外付けであるから、その固定位置は図4に示した位置に限定されない。図5に示すように表時パネルの中心部の左右両端に夫々固定しても良いし、その他の位置に固定しても良い。
すなわち、実施の形態2に係るテレビ受像機は、テレビ受像機本体と、テレビ受像機本体に外付けされたスピーカーシステム13と、を備える。実施の形態1と同様、スピーカーシステム13は背面カバー15の厚みだけ薄型化が可能であるから、テレビ受像機も同様に薄型化が可能となる。
<効果>
実施の形態2のテレビ受像機によれば、既に述べたとおり以下の効果を奏する。すなわち、実施の形態2に係るテレビ受像機は、テレビ受像機本体と、テレビ受像機本体に外付けされたスピーカーシステム13と、を備える。実施の形態1と同様、スピーカーシステム13は背面カバー15の厚みだけ薄型化が可能であるから、テレビ受像機も同様に薄型化が可能となる。
(実施の形態3)
<構成>
実施の形態3に係るテレビ受像機の構成は、実施の形態1又は実施の形態2で示したテレビ受像機と同様であるため、説明を省略する。
<密閉型とバスレフ型>
図6に、一般的な(密閉型)スピーカーシステム16の構成を示す。左図は正面からの透視図、右図は側面からの透視図である。密閉型スピーカーシステム16は、スピーカーボックス17と、スピーカーボックス17に内蔵されたスピーカー18とを備えている。スピーカーボックス17は開口部19を有しており、スピーカー18は開口部19に対応した位置に固定され開口部19を通して音を発生する。スピーカーボックス17内には共鳴空間10が形成される。
一方、バスレフ型のスピーカーシステム21の構成を図7に示す。左図は正面からの透視図、右図は側面からの透視図である。図6と同一の構成要素には同一の番号を付している。バスレフ型のスピーカーシステム21は、スピーカーボックス17と、スピーカーボックス17に内蔵されたスピーカー18とを備えている。スピーカーボックス17は開口部19を有しており、スピーカー18は開口部19に対応した位置に固定され開口部19を通して音を発生する。スピーカーボックス17内には共鳴空間10が形成される。
バスレフ型の特徴は、スピーカーボックス17の前面を貫通する円筒形状のバスレフポート22を設けたことである。
低音の再生能力を高めるためには、最低共振周波数f0を低くすることと、共鳴空間20で充分な容積を確保することが必要となる。バスレフ型スピーカーシステム21は、スピーカー18とスピーカーボックス17の容積とバスレフポート18とからなる音響共振の組合せにより、一般的なスピーカーシステムよりも低音の増強が可能となる。
低音再生の指標となる音響抵抗は、スピーカーシステムの電気的抵抗値の周波数特性(以降、インピーダンス特性と記述)を測定することで確認できる。
図8に密閉型スピーカーシステム16のインピーダンス特性、図9にバスレフ型スピーカーシステム21のインピーダンス特性を示す。また、図8、図9にはインピーダンス特性によって得られる音圧周波数特性をあわせて記載した。
図8において横軸は周波数を示し、縦軸はインピーダンスまたは音圧の軸である。インピーダンス特性では低周波域に共振点faがあり、共振点faの周波数はスピーカー仕様の最低共振周波数とスピーカーボックス17の容積とで定められる。ここでは、インピーダンス特性の共振点faまで音圧特性が得られ、これより周波数の低い領域では音圧特性が徐々に低下する傾向となる。最低共振周波数f0より共振点faが低い周波数となることはない。すなわち、密閉型スピーカーシステムにおける低音の再生の限界はスピーカー仕様の最低共振周波数f0となる。
図9は、バスレフ型スピーカーシステム21の音圧とインピーダンスの関係を示すグラフである。密閉型スピーカーシステム17のインピーダンス特性とは異なり、バスレフ型ではインピーダンス特性の共振個所が2箇所(fa、fb)に生ずる。共振点faは、おおよそスピーカー18の最低共振周波数f0とスピーカーボックス17の容積により定められるが、バスレフポート22を採用したことの影響も含めて値が定まる。一方、共振点fbはバスレフポート22の音響共振により定められるが、スピーカー18の最低共振周波数f0やバスレフの容積に対する影響も含めて値が定まる。これら共振点fa、fbにより、スピーカー18部分の音圧特性23、バスレフポート22部分の音圧特性24が定められる。
ここで、共振点faとfbの間の凹んだ部分がバスレフポート22による音響共振周波数frとして定められ、バスレフ型スピーカーシステム21では、バスレフポート22による音響共振周波数frで音圧の増強が得られ、バスレフ型スピーカーシステム21の全体の音圧25の低音の再生限界となる。
すなわち、音響共振周波数frより高い周波数ではバスレフポート22部分の音圧はスピーカー18部分の音圧と同位相であるため全体の音圧25はスピーカー18部分の音圧特性23と、バスレフポート22部分の音圧特性24との和になる。しかし、音響共振周波数frより低い周波数ではバスレフポート22部分の音圧はスピーカー18部分の音圧と逆位相になるため、全体の音圧25はバスレフポート22部分の音圧特性24とスピーカー18部分の音圧特性23との差となる。
次に、ある一定バスレフポート長におけるバスレフのポート断面積と音響共振周波数frの関係を図10に示す。横軸はバスレフポート22の断面積で、縦軸は音響共振周波数frを示す。このグラフから、一定のバスレフポート長のもとでバスレフポート22の断面積を小さくすると、音響共振周波数frが小さくなることが分かる。
また、バスレフポート22を長くすると音響抵抗が大きくなるので、音響共振周波数frを一定に保つためには断面積を大きくしなければならない。つまり、スピーカー18とスピーカーボックス17内の共鳴空間20が一定であれば、バスレフポート22の断面積と長さを変化させることにより音響共振周波数frを調整することが可能となる。
<音響共振周波数の設定>
実施の形態3のテレビ受像機におけるスピーカーシステムは、実施の形態1のスピーカーシステム7(図2参照)あるいは実施の形態2のスピーカーシステム13(図3参照)と同様である。以下、スピーカーシステム13を用いて説明を行う。
図3のスピーカーシステム13では、マグネット9と背面カバー3の開口穴11との隙間からなるリングポート12がバスレフポートとなる。よって、リングポート12の断面積と長さを調整することにより、音響共振周波数frの設定が可能であり、バスレフ型スピーカーとして動作する。図11は、図3のスピーカーシステム13においてリングポート12の断面積と長さを調整し、音響共振周波数frを高周波側に設定した場合の音響特性図である。
又、スピーカーシステム13は、前面カバー14と背面カバー15によってスピーカーボックスが構成され、スピーカー8背面に共鳴空間10を有する。上下、左右、前後等の対向面で音響的に共鳴しやすい面がある場合、スピーカー駆動時に音響共振が定在波として共鳴空間10内で発生し音響特性へ影響を与える。具体的には、出力音圧が周波数により一定とはならずうねりが生ずる。
定在波の周波数fnは次式で与えられる。すなわち、fn=nc/(2L)である。但し、nは整数、cは音速、Lは管内の共振方向の長さである。ここで、n=1で与えられる共振周波数を第1共振周波数f1、n=2で与えられる共振周波数を第2共振周波数f2、n=3で与えられる共振周波数を第3共振周波数f3と定める。
例えば、前面カバー14と背面カバー15との距離Lを34cmとすると、第1共振周波数f1は0.5kHz、第2共振周波数f2は1kHz、第3共振周波数f3は1.5kHzである。図12に管内共振の影響による音圧特性を示す。音圧特性は、f1、f2、f3の前後でうねる症状が出る。f1で最も影響が強く、f2、f3になるにつれ影響は弱まる。
実施の形態3では、この定在波によるうねりの影響を少なくするように音響共振周波数frを例えば0.75kHzに設定する。すなわち、frをf1とf2の間に設定する。調整方法は既に述べたように、リングポート12の断面積と長さの調整により行う。
このときの音圧特性を図13に示す。定在波による管内共振の音圧特性26と、最終的な音圧特性27を示している。frをf1とf2の間に設定することにより、なだらかな周波数特性が得られていることが分かる。以上のように、スピーカーボックス内の定在波の管内共振にリングポート12の音響共振を重ね合わせることにより、周波数ごとの音圧ばらつきがより少なくなる方向に修正されるため、音質の改善が可能となる。
すなわち、実施の形態3のテレビ受像機では、隙間(リングポート12)の面積と長さで定まる音響共振周波数frを、スピーカーボックス内の定在波による管内共振の第1共振周波数f1と第2共振周波数f2の間に設定することを特徴とする。これにより、周波数ごとの音圧ばらつきがより少なくなる方向に修正されるため、音質の改善が可能となる。
<効果>
実施の形態3のテレビ受像機によれば、既に述べたとおり以下の効果を奏する。すなわち、隙間(リングポート12)の面積と長さで定まる音響共振周波数を、スピーカーボックス内の定在波による管内共振の第1共振周波数f1と第2共振周波数f2の間に設定することを特徴とする。これにより、周波数ごとの音圧ばらつきがより少なくなる方向に修正されるため、音質の改善が可能となる。
(実施の形態4)
<構成>
実施の形態4に係るテレビ受像機は、実施の形態3に示したテレビ受像機と同様であるため、説明を省略する。
<音響共振周波数の設定>
実施の形態3のテレビ受像機におけるスピーカーシステムでは、音響共振周波数frを管内共振の第1周波数と第2周波数の間に設定することにより、なだらかな音圧特性を得た。実施の形態4では、音響共振周波数frをスピーカーの最低共振周波数f0より低く設定することにより、低音域の音圧を増強する。
リングポート12の断面積と長さを調整することによりfrをf0より低く設定した場合の音圧特性は図9の特性25のようになり、密閉型スピーカーシステムの音圧特性(図
8参照)と比べて、低音域の音圧が増強されていることが分かる。図9の音圧特性については実施の形態3で上述しているため説明は省略する。
すなわち、実施の形態4のテレビ受像機におけるスピーカーシステムでは、隙間(リングポート12)の面積と長さで定まる音響共振周波数frを、スピーカーシステムの最低共振周波数f0より低く設定することを特徴とする。これにより、低音域の音圧が増強され音質が改善する。
<効果>
実施の形態4のテレビ受像機によれば、既に述べたとおり以下の効果を奏する。すなわち、実施の形態4のテレビ受像機におけるスピーカーシステムでは、隙間(リングポート12)の面積と長さで定まる音響共振周波数frを、スピーカーシステムの最低共振周波数f0より低く設定することを特徴とする。これにより、低音域の音圧が増強され音質が改善する。
1 テレビ受像機、2,14 前面カバー、3,15 背面カバー、8 スピーカー、9 マグネット、12 リングポート。

Claims (5)

  1. 前面カバーと、
    前記前面カバーに固定されたスピーカーと、を備え、
    前記スピーカーはその背面側に設置されたマグネットを備え、
    前記前面カバーと対になってスピーカーボックスを形成し、前記スピーカーを収納する背面カバーをさらに備え、
    前記背面カバーは前記マグネットが隙間を有して挿入される開口部を備え、
    前記マグネットの後端部は、前記背面カバーと同一の平面を構成するように位置するか、若しくは前記開口部から外部に突出することを特徴とする、スピーカーシステム。
  2. 請求項1に記載のスピーカーシステムと、
    テレビ受像機本体と、を備え、
    前記スピーカーシステムの前記前面カバー及び前記背面カバーは、前記テレビ受像機本体の筐体であることを特徴とする、テレビ受像機。
  3. テレビ受像機本体と、
    前記テレビ受像機本体に外付けされた請求項1に記載のスピーカーシステムと、
    を備えるテレビ受像機。
  4. 前記隙間の面積と長さで定まる音響共振周波数を、前記スピーカーボックス内の定在波による管内共振の第1共振周波数と第2共振周波数の間に設定することを特徴とする、請求項2又は3に記載のテレビ受像機。
  5. 前記隙間の面積と長さで定まる音響共振周波数を、前記スピーカーシステムの最低共振周波数より低く設定することを特徴とする、請求項2又は3に記載のテレビ受像機。
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