JP2010177173A - 色素増感型太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

色素増感型太陽電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中継接続体を有する色素増感型太陽電池において、中継接続体を形成する際の加熱工程を回避する技術を提供する。
【解決手段】本発明の色素増感型太陽電池100は、透光性基板11と、透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10と、第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30と、第1基体10と第2基体30の間に形成されたセル空間41の間に充填された電解液43と、第2基体30に設けられた嵌挿孔53に嵌挿された中継接続体15とを備え、中継接続体15は、柱状の固体導体であり、一方の端部が透光性導電層12と接するように第2基体30から第1基体10側に突出し、且つ触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は光エネルギーを電気エネルギーに変換する色素増感型太陽電池に関する。
現在、太陽光発電では、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン及びこれらを組み合わせたHIT(Heterojunction with Intrinsic Thin−layer)等を用いた太陽電池が実用化され、広く用いられている。このシリコン系太陽電池では光電変換効率は20%に近いものが知られている。しかし、素材製造にかかるエネルギーコストが高く、環境負荷などの面でも課題が多く、価格及び材料供給等における制限もある。
これに対して、簡素な構造の太陽電池としてGratzel等により提案された色素増感型太陽電池が注目されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1)。このような色素増感型太陽電池の基本的な構造は、増感色素を担持させた多孔質の半導体電極(例えば、チタニア多孔質電極)と、対極をなす触媒電極と、その間に介在した電解液(例えばヨウ素溶液)とから構成されたものであり、シリコン半導体を使用しないことから、低コストの太陽電池として期待されている。
色素増感型太陽電池では、ガラス基板のような透光性基板上に設けられた半導体電極と通電して集電を行なう回路が必要となる。こうした集電用の回路としては、透光性導電層(透明電極)を用いることが考えられるが、透光性導電層の低抵抗化は必ずしも容易でない。また、他の型式の太陽電池でも行なわれているように、銀等の金属を用いた集電線を透光性基板上に設けるといった構成も提案されているが、色素増感型太陽電池では電解液を用いるため、集電線を電解液による腐食から守るための防蝕層を形成しなければならなかった。防蝕層の形成は、結果的に、光電変換を行なう発電素子を形成する面積の減少を招くので、基板当たりの発電効率を高めることができない。
そこで、半導体電極からの集電を効率よく行ない、かつ発電素子を形成する面積を十分に確保するため、色素増感型太陽電池の厚み方向に、導電性の中継接続体を形成し、これを透光性導電層(透明電極)に接続して、太陽電池の対極基板側に電力を取り出そうとする構成が提案されている(下記特許文献2参照)。
特開平1−220380号公報 特開2008−210748号公報
Nature誌(第353巻、pp,730−740,1991年)
しかしながら、こうした中継接続体を用いた色素増感型太陽電池では、半導体電極との確実な接続を実現するため、中継接続体と透光性導電層(透明電極)とを、ハンダボール等を用い、熱溶融により接続する構造を採用しているので、製造時に、ハンダ溶融温度まで加熱しなければならないと言う問題があった。このため、樹脂成形の部材を用いると、温度によるゆがみや損傷などの問題を生じることがあった。また、透光性導電層(透明電極)は、ハンダに対する濡れ性が一般に悪く、リフローを行った際に、溶融したハンダボールによる中継接続体と透光性導電層(透明電極)とを確実に接続できないことがあるという問題があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、中継接続体を形成する際に加熱を必要とせず、色素増感型太陽電池を構成する他の構成部材への熱的負担を軽減し、且つ中継接続体の安定した固着を可能にする技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。
[適用例1]
色素増感型太陽電池であって、透光性基板11と、該透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、該透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10と、該第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30と、前記第1基体10と前記第2基体30の間に形成されたセル空間41の間に充填された電解液43と、前記第2基体30に設けられた嵌挿孔53に嵌挿された中継接続体15とを備え、前記中継接続体15は、柱状の固体導体であり、一方の端部が前記透光性導電層12と接するように前記第2基体30から前記第1基体10側に突出し、且つ前記触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿されていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
適用例1の色素増感型太陽電池100によれば、中継接続体15は柱状の固体導体を嵌挿孔53に嵌挿することによって形成されているので、中継接続体を形成する際に加熱を必要とせず、色素増感型太陽電池を構成する他の構成部材への熱的負担を軽減する。
[適用例2]
前記第2基体30は正極側集電極37と負極側集電極38とを備え、前記正極側集電極37は前記触媒電極31と電気的に接続され、前記負極側集電極38は前記中継接続体15を介して透光性導電層12と電気的に接続された適用例1記載の色素増感型太陽電池。
適用例2の色素増感型太陽電池100によれば、第2基体30は正極側集電極37と負極側集電極38とを備えているので、第1基体10及び第2基体30の両基体に電力を取り出すための配線接続をする必要が無く、第2基体30側だけで電力を取り出すことができる。またこのような構成を採用することにより、第1基体及び第2基体の両基体から電力を取り出す構成の色素増感型太陽電池に比べ、光電変換を行なう発電素子を形成する面積を広くとることができ、基板当たりの発電効率を高めることができる。
[適用例3]
前記中継接続体15は金属導体である適用例2記載の色素増感型太陽電池。
適用例3の色素増感型太陽電池100によれば、中継接続体15は金属導体なので、種々の金属導体を用いることができる。
[適用例4]
前記中継接続体15は銅、黄銅、真鍮、タングステン、アルミニウム、チタンのうちから選択される少なくとも1種の金属からなる適用例3記載の色素増感型太陽電池。
適用例4の色素増感型太陽電池100によれば、中継接続体15は銅、黄銅、真鍮、タングステン、アルミニウム、チタンのうちから選択される少なくとも1種の金属からなり、いずれも良導体であるので、効率よく集電を行うことができる。
[適用例5]
前記中継接続体15は、軸体と、軸体の一端に設けられた軸体より大経の大経部とからなり、該大経部が前記透光性導電層12と接している適用例4記載の色素増感型太陽電池。
適用例5の色素増感型太陽電池100によれば、中継接続体15には大経部が設けられており、当該大経部が透光性導電層12と接しているので、中継接続体15と透光性導電層12との接触面積を多く確保でき、接触抵抗を低下させることができる。
[適用例6]
前記中継接続体15としてリードピンを用いた適用例5記載の色素増感型太陽電池。
適用例6の色素増感型太陽電池100によれば、中継接続体15としてリードピンを用いているので、汎用品を用いることにより色素増感型太陽電池100の製作が容易となる。
[適用例7]
色素増感型太陽電池であって、透光性基板11と、該透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、該透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10を準備する工程と、該第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30を準備する工程と、前記第2基体30において、前記触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿孔53を設ける工程と、リードピンを、前記透光性導電層12と接するように前記第2基体30の表面から前記第1基体10側に突出させて、前記第2基体30の厚み相当する深さまで、前記嵌挿孔53に嵌挿する工程と、前記第1基体10と前記第2基体30とを封着する工程と、前記第1基体10と前記第2基体30との間に電解液43を注入し、注入孔を封止する工程とを備えることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
適用例7の色素増感型太陽電池の製造方法によれば、中間接続体の形成工程としてリードピンの嵌挿を行っているので、従来技術として用いられていたリフロー炉によって中継接続体を固定する工程を必要としない。またリードピンは汎用品なので入手が容易であり、色素増感型太陽電池の製作が容易となる。
[適用例8]
色素増感型太陽電池であって、透光性基板11と、該透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、該透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10を準備する工程と、該第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30を準備する工程と、前記第2基体30において、前記触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿孔53を形成する工程と、前記透光性導電層12上において、前記第1基体10と前記第2基体30とを封着する際に、前記嵌挿孔53に前記リードピンが嵌挿される位置に、リードピンの一方の端部を固定する工程と、前記第1基体10と前記第2基体30とを封着する工程と、前記第1基体10と前記第2基体30の間に電解液43を注入し、注入孔を封止する工程とを備えることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
適用例8の色素増感型太陽電池によれば、リードピンを透光性導電層12上に固定し、第1基体10と第2基体30とを封着する工程でリードピンを嵌挿孔53に嵌挿するので、複数のリードピンを用いて当該色素増感型太陽電池を製造する際には、リードピンの嵌挿工程を1度で行うことができ、製造効率が向上する。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、光発電方法、および光発電装置、光発電システム等の形態で実現することができる。
第1実施例における、色素増感型太陽電池100の構成を示す説明図である。 第1実施例における、第2基体30及び保護部17の製作工程を示す説明図である。 第1実施例における、第2基体30に用いる積層フィルムの構成を示す説明図である。 第1実施例における、有底孔51、及び、嵌挿孔53の形成状態を示す説明図である。 第1実施例における、保護部17の形成状態を示す説明図である。 第1実施例における、触媒電極31及び、集電用導電体32の形成状態を示す説明図である。 第1実施例における、中継接続体15の嵌挿状態を示す説明図である。 第1実施例における、第1基体10の製作工程を示す説明図である。 第1実施例における、第1基体10の構成を示す説明図である。 第1実施例における、スペーサー45の形成状態を示す説明図である。 第1実施例における、第1基体10と第2基体30との接合を示す説明図である。 変形例における、第1基体10と第2基体30との接合を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて(以下の順序で)説明する。
A.第1実施例:
(A1)色素増感型太陽電池の構成
(A2)色素増感型太陽電池100の製造方法
B.変形例:
C.色素増感型太陽電池100の各構成要素
A.第1実施例:
(A1)色素増感型太陽電池の構成:
本発明の一実施例としての色素増感型太陽電池100の構成を図1を用いて説明する。色素増感型太陽電池100は、スペーサー45を介して第1基体10と第2基体30とを略平行に対向配置した構造を備えている。第1基体10と第2基体30との間にはセル空間41が形成され、このセル空間41内には腐食性を有する電解液43が充填されている。
第1基体10は、積層構造を形成しており、透光性基板11と、透光性導電層12と、半導体電極13とから構成される積層基板である。透光性基板11は第1基体10内において第2基体30に対して最外面に配置されている。透光性基板11上の第2基体30に対向する側には透光性導電層12がほぼ全面にわたって形成されている。さらにその透光性導電層12上には、増感色素を含む半導体電極13が設けられており、本実施例における色素増感型太陽電池100において負極の電極となる。この半導体電極13はセル空間41に面して配置されており、結果としてセル空間41内に充填された電解液43と接している。
第2基体30も、積層構造を形成しており、第2基体30内において、第1基体10に対面する層から、触媒電極31、集電用導電体32、第1絶縁層33、第1導電層34、第2絶縁層35、第2導電層36、第3絶縁層39の順に積層配置されている。触媒電極31はセル空間41に面して配置されており、結果としてセル空間41内に充填された電解液43に接している。また触媒電極31は、本実施例における色素増感型太陽電池100において正極の電極となる。集電用導電体32は、触媒電極31と後述する正極側集電極37を接続する回路を形成する。
第1絶縁層33には有底孔51が形成されており、上述した集電用導電体32は有底孔51内にも形成されている。有底孔51内に形成された集電用導電体32は第1導電層34と接している。
第1導電層34は、正極側集電極37と、負極側集電極38とから構成されている。第1導電層34内において、この2つの集電極の間には絶縁離隔がとられており、正極側集電極37と、負極側集電極38とは、絶縁されている。正極側集電極37は第1導電層34の、中継接続体15の周囲部分を除くほぼ全面にわたって形成されている。また、上述したように、第1絶縁層33に設けられた有底孔51を介して集電用導電体32と接しており、正極側の集電極としてはたらく。一方、第1導電層34内における負極側集電極38は、後述する中継接続体15の軸を中心にして同心円平面状に、中継接続体15の周囲部分にのみ形成されている。
第2導電層36は中継接続体15を介して透光性導電層12と接続されており、負極側集電極38としてはたらく。第3絶縁層39は、第2基体30内において第1基体10に対して最外面に配置されており、第2導電層36と外部とを絶縁する絶縁層である。
中継接続体15は柱状の固体導体であり、第2基体30に形成されている嵌挿孔53に嵌挿され、第1基体10と第2基体30の間に配置される。中継接続体15は軸体と、軸体の一端に設けられた軸体より大経の大経部とからなり、当該大径部は透光性導電層12と接合している。他方の端部は第2基体30を貫通しており、第2基体30内の第1導電層34、及び第2導電層36と接合している。
保護部17は透光性導電層12と第1絶縁層33の間に形成され、リング状の構造をしている。保護部17は、透光性導電層12と第1絶縁層33の間に存在する中継接続体15を包囲し、腐食性である電解液43から中継接続体15を保護している。
(A2)色素増感型太陽電池100の製造方法:
以下のようにして本実施例における色素増感型太陽電池100を製造した。
(1)第2基体30、及び保護部17の製作:
図2に、第2基体30及び保護部17の製作工程を示した。また、図3から図6は、第2基体30の製作工程における第2基体30の状態を示している。第2基体30の製作工程として最初に、ポリイミドフィルムと銅箔が積層され、且つ所定のパターンが形成された2枚の積層フィルムを用意する(図3参照)。所定のパターンは、ポリイミドフィルムへの銅箔の貼合や、エッチング処理、又はメッキ処理等により形成する。一方の積層フィルムは第1絶縁層33と第1導電層34として使用し、他方の積層フィルムは第2絶縁層35と第2導電層36として使用する。この2枚の積層フィルムを、第1導電層34と第2絶縁層35が当接するように接着剤を用いて接合する。その後、第3絶縁層39として使用するポリイミドフィルムを別に用意し、第2導電層36に当接するように接着剤を用いて接合し5層の積層フィルムを作成する。(図2:ステップS110)。
その後、第1絶縁層33であるポリイミドフィルムにレーザー光を照射し複数の有底孔51(図4参照)を等間隔に設ける(ステップS120)。有底孔51は第1導電層34内の正極側集電極37が底面となる位置に設ける。次に、穴あけパンチを用いたパンチングにより嵌挿孔53を設ける(ステップS130)。嵌挿孔53は第1導電層内の負極側集電極38の一部分を貫く位置に設ける。この嵌挿孔53は、後に中継接続体15を嵌挿するために設けている。よって、中継接続体15が嵌挿された時に、負極側集電極38である第2導電層36に接すればよく、つまりは本実施例においては嵌挿孔としたが中継接続体15が第3絶縁層39に接する深さの有底孔としてもよい。なお、有底孔及び嵌挿孔の形成は、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等のレーザー光の照射、ドリル加工等の各種の方法により形成してもよい。
次に5層の積層フィルムに、集電用導電体32、及び触媒電極31を形成する(図5参照)。第1絶縁層33の保護部17を形成する部分を除く全面に、グラファイト及び、樹脂を含有する導電性ペーストを塗布して塗膜を形成する。この塗膜が集電用導電体32に相当する(ステップS140)。その後、この塗膜の表面にカーボン含有触媒シートを載置し乾燥させる。このカーボン含有触媒シートが触媒電極31に相当する(ステップS150)。
次に、作成したポリイミドフィルムと銅箔からなる5層の積層フィルムに、保護部17を形成する(図6参照)。保護部17は、電解液43に対して防食性を示す樹脂リングを使用する。防食性樹脂リングである保護部17を、先に形成した嵌挿孔53の第1絶縁層33側の開口部に加熱により接合する(図2:ステップS160)。以上のようにして第2基体30及び保護部17を製作する。
(2)中継接続体15の形成
中継接続体15はICの作成等に用いられるリードピンを使用する。本実施例で用いるリードピンは銅からなる柱状構造で、一方の端部は、軸部に対して潰し加工処理がされており、軸方向に対して垂直平面方向に円盤状の形を形成している(図7参照)。リードピンの長さは、図1おける色素増感型太陽電池100の構造において、一方の端部が透光性導電層12に接し、且つ、他方の端部が少なくとも負極側集電極38に接する長さでよい。上記の形状をしたリードピンを、第2基体30に形成した防食性樹脂リングから成る保護部17のリング内、及び嵌挿孔53に嵌挿する。後に第1基体10を第2基体30上に接合する際に、第1基体10によってリードピンは押圧され最適な深さまで嵌挿されるので、本段階では図7に示すように、リードピンの円盤状の端部が保護部17に接する程度に嵌挿孔53に嵌挿されていればよい。
(3)第1基体10の製作
図8は第1基体10の製作工程を示した図である。図9は第1基体10の構成を示している。図8及び図9を用いて、第1基体10の製作方法を説明する。第1基体10の構成要素である透光性基板11及び透光性導電層12として、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)の薄膜が形成されたガラス基板を用意する(図8:ステップS210)。ガラス基板が透光性基板11、FTOの薄膜が透光性導電層12に対応する(図9参照)。透光性導電層12の表面のうちの、中継接続体15及び保護部17が当接されることになる部分を除く表面の全面にチタニアペーストを用いてスクリーン印刷法により塗膜を形成する(ステップS220)。その後、150℃で30分予備乾燥し、次いでマッフル炉により500℃で30分保持して焼成し、半導体電極を作成するための多孔質電極基体を形成する(ステップS230)。
一方、半導体電極13が有する増感色素を用意する。増感色素としては、光電変換の作用を向上させる役割を果たす錯体色素、及び有機色素を用いることができる。本実施例では、ルテニウム有機錯体溶液に多孔質電極基体及びガラス基板を浸漬し(ステップS240)、多孔質電極基体に増感色素であるルテニウム有機錯体を付着させ半導体電極13を形成した。以上のようにして第1基体10を製作した。
(4)第1基体10と第2基体30の接合、及び電解液43注入
上記(1)で製作した第2基体30の周縁に、触媒電極31の外周の寸法に合わせて開口部を設けた接着性樹脂シートを配設する。この接着性樹脂シートはスペーサー45に相当する(図10参照)。その後、上記(3)で製作した第1基体10を、第2基体30に形成された触媒電極31と半導体電極13とが対向するように載置する(図11(A)参照)。この際、第2基体30に形成されていた中継接続体15は第1基体10に押圧され、嵌挿孔53内に最適な深さまで押し込まれる(図11(B)参照)。中継接続体15の円盤状の潰し加工処理が施された端部は半導体電極13に圧接され電気的に接続される。第1基体10の載置後、接着性樹脂シートを加熱し、第1基体10と第2基体30とを接合した。
第1基体10と第2基体30との接合後、スペーサー45により第1基体10と第2基体30との間に形成されたセル空間41内に電解液43を、第1基体10と第2基体30との接合部に設けられた注入口から注入する。
注入方法としては、減圧注入法で注入する方法が挙げられる。即ち、セルを真空デシケーター内に入れ、セル内を減圧し、減圧状態から大気圧に戻すことで注入口から電解液43をセル空間41内に注入することができる。こうすることで、電解液43注入後にセル空間41内に空気が残存するのを防ぐ。電解液43の注入後、注入口を紫外線硬化性樹脂により封止し、色素増感型太陽電池100を製造した。
以上述べたように、この色素増感型太陽電池100によると、中継接続体15としてリードピンを使用したので、色素増感型太陽電池の製造を常温で行うことができる。従って、中継接続体の固定の為にリフロー炉を用いる必要もないので、色素増感型太陽電池100を構成する他の構成部材への熱的負担が軽減され、熱による変形や変質を回避できる。また、第2基体30に設けられた嵌挿孔53に中継接続体15は嵌挿されているので、安定した中継接続体15の固定が可能となる。さらに、一方の端部が円盤状に潰し加工処理されたリードピンを中継接続体15として使用することにより、中継接続体15と半導体電極13との接触面積が十分に確保でき、中継接続体15と半導体電極13の間での接触抵抗が低減され、色素増感型太陽電池100としての集電効率が向上する。
B.変形例:
この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
第1実施例の色素増感型太陽電池100の製造方法では、中継接続体15を第2基体30の嵌挿孔53に嵌挿後に、第1基体10の載置による押圧により固定したが、図12(A)に示すように、先に、中継接続体15の端部を導電フィラーにより第1基体10に仮止めしておき、その後の第1基体10と第2基体30の接合により、中継接続体15を嵌挿孔53に嵌挿してもよい(図12(B)参照)。
本発明は、上記実施例、変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施できることは勿論である。
C.色素増感型太陽電池100の各構成要素:
第1実施例及び変形例の色素増感型太陽電池100の構成は上記の通りだが、色素増感型太陽電池100の各構成要素は色素増感型太陽電池としての機能を発揮できるものであれば、他の部材を用いることができ、省略もできる。以下、ほかの構成例について説明する。
「透光性基板11」としては、色素増感型太陽電池100の使用時に、透光性基板11より光が入射するように配置されることから、ガラスや樹脂シート等のような透光性材料を用いることができる。この透光性基板11として樹脂シートを用いる場合、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等の各種の熱可塑性樹脂を用いることができる。
「透光性導電層12」としては、透光性及び導電性を有していればよく、その材質は特に限定されない。この透光性導電層12としては、導電性酸化物からなる薄膜、炭素薄膜等が挙げられる。導電性酸化物としては、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等を用いることができる。
「半導体電極13」としては、例えば、多孔質電極基体に増感色素を付着させた構造のものを用いることができる。多孔質電極基体は、金属酸化物、金属硫化物等により形成することができる。金属酸化物としては、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化二ニオブ等の酸化ニオブ、酸化タンタル及びジルコニア等を用いることができる。また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム及びチタン酸バリウム等の複合酸化物を用いることもできる。さらに、金属硫化物としては、硫化亜鉛、硫化鉛及び硫化ビスマス等を用いることができる。
多孔質電極基体の形成方法は特に限定されず、例えば、金属酸化物、金属硫化物等の半導体微粒子を含有するペーストを、透光性基板等の表面に塗布して未焼成の多孔質電極基体を形成した後、焼成し形成することができる。ペーストの塗布方法も特に限定されず、例えば、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等がある。このようにして形成された半導体電極基体は、半導体微粒子が集合してなる集合体の形態を有したものとなる。
半導体電極13に用いる「増感色素」としては、光電変換の作用を向上させる役割を果たすものであって、具体的には光電変換の作用を向上させる錯体色素及び有機色素を用いることができる。錯体色素としては金属錯体色素が挙げられ、有機色素としてはポリメチン色素、メロシアニン色素等が挙げられる。金属錯体色素としてはルテニウム錯体色素及びオスミウム錯体色素等が挙げられ、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。さらに、光電変換がなされる波長域を拡大し、光電変換効率を向上させるため、増感作用が発現される波長域の異なる2種以上の増感色素を併用することもできる。この場合、照射される光の波長域と強度分布とによって併用する増感色素の種類及びそれらの量比を設定することが好ましい。また、増感色素は半導体電極に結合するための官能基を有することが好ましい。この官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、シアノ基等を用いることができる。
「触媒電極31」としては、触媒活性を有する物質により形成することができる。触媒活性を有する物質としては、白金、金、ロジウム等の貴金属が挙げられる。貴金属以外のものとしては、カーボンブラック等が挙げられる。ここで列挙した物質は、いずれも好適な導電性を有する。また、触媒活性を有する物質からなる触媒電極は、触媒活性を有する物質の微粒子を含有するペーストを塗布することにより形成することもできる。
その他、触媒電極31としては、多孔質樹脂シートと、この多孔質樹脂シートに保持された触媒作用を有する触媒用カーボンから成るカーボン含有触媒シートを用いる事ができる。樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の各種の合成樹脂を用いることができる。フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン、フッ化エチレン−プロピレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。ポリアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66,ポリアミド12等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂等を用いることができる。これらの樹脂のうちでは、耐久性が高いフッ素樹脂が好ましい。
触媒用カーボンは、触媒作用と導電性とを併せて有しておればよく、特に限定されない。この触媒用カーボンとしては、活性炭が用いられることが多い。活性炭は特に限定されず、各種の活性炭を用いることができる。この活性炭としては、例えば、ヤシガラ及びオガクズ等の木質材、並びに褐炭、泥炭、樹脂及び石油ピッチ等の多くの炭素を含有する有機物質に、塩化亜鉛及びリン酸等を用いた通常の賦活処理を施し、その後、乾留する等の方法によって製造されたものを用いることができる。この活性炭としては、原料として樹脂を用いて製造された純度の高いものが好ましい。この原料樹脂は特に限定されないが、活性炭の製造が容易であるフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましい。
「集電用導電体32」としては、導電性ペーストを用いることができる。具体的には、導電性カーボン及び樹脂から成るペーストを塗布し、乾燥させて集電用導電体32を形成する。使用する樹脂は特に限定されず、熱硬化性樹脂でもよく、熱可塑性樹脂でもよい。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂等を用いることができる。また、熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の各種の合成樹脂を用いることができる。フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン、フッ化エチレン−プロピレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を用いることができる。ポリアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66,ポリアミド12等を用いることができる。
導電性カーボンも特に限定されず、各種の導電性カーボンを用いることができる。この導電性カーボンとしては、例えば、グラファイト、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック等の各種のカーボンブラック、及びカーボンナノチューブなどを用いることができる。この導電性カーボンとしては、より導電性の高いカーボンを用いることが好ましく、この高導電性カーボンとしては、グラファイト、ケッチェンブラック及びカーボンナノチューブが挙げられ、安価で且つ高い導電性を有するグラファイトが特に好ましい。
また導電性カーボンの他に種々の導電性物質を含有させることができる。この他の導電性物質としては、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いることができる。金属としては、銀、白金、ロジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム等が挙げられる。導電性酸化物としては、透光性導電層12の形成に用いられる導電性酸化物等が挙げられる。導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等が挙げられる。樹脂に含有される導電性物質は電解液43と接触しないため、防食性にかかわりなく、いずれの導電性物質も用いることができる。
「第1絶縁層33」、「第2絶縁層35」、及び「第3絶縁層39」として、透光性を有しているものとしては、ガラス、石英基板、樹脂シート等からなる基板を用いることができる。透光性基板11及び第1,第2,第3絶縁層33,35,39が樹脂シートからなる基板であれば、軽量であり、且つ可撓性のある色素増感型太陽電池とすることができる。樹脂シート(樹脂フィルム)の材質は特に限定されないが、防食性の高い樹脂製であることが好ましく、プリント配線基板に通常使用されるような樹脂材料を選択することがよく、例えばEP樹脂(エポキシ樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、BT樹脂(ビスマレイミド−トリアジン樹脂)、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)などが好適である。
透光性を有していない第1,第2,第3絶縁層33,35,39としては特に限定されず、セラミックからなる基板が挙げられる。このセラミック基板を作製するためのセラミックとしては、酸化物系セラミック、窒化物系セラミック、炭化物系セラミック等の各種のセラミックを用いることができる。酸化物系セラミックとしては、アルミナ、ムライト、ジルコニア等が挙げられる。また、窒化物系セラミックとしては、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム等が挙げられる。更に、炭化物系セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化アルミニウム等が挙げられる。
「第1導電層34」、及び「第2導電層36」としては、金属箔を用いることができる。具体的には銅箔、アルミニウム箔、銀箔等である。また、上記の絶縁層に金属粉末を含有する導電ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、焼き付けて形成することもできる。
「中継接続体15」としては、IC作成時等に使用するリードピンを用いることができる。リードピンは一方の端部が円盤状に潰し加工処理がされたものを使用する。端部が円盤状の形状をしているため、当該端部が透光性導電層12と接する際に、接触面積を十分に確保することができる。リードピンの材質としては、銅、黄銅、真鍮、タングステン、アルミニウム、銀、ニッケル、チタン等の金属やそれらの合金を用いることができる。また、リードピン以外のものとしては、前記の材質の柱状の導体や、導電性カーボンの柱状体を用いることができる。
「保護部17」としては、腐食性の電解液43に直接に接することから、防食性の樹脂リングを用いることができる。用いる樹脂としては、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸により変性したポリエチレン等の熱融着性樹脂、及び、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂等を用いることができる。
「電解液43」としては、電解質として、I2とヨウ化物、Br2と臭化物、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン、などを含有する電解質が挙げられる。ヨウ化物としては、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2等の金属ヨウ化物、及びテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などが挙げられる。また、臭化物としては、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2等の金属臭化物、及びテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩などが挙げられる。これらの電解質のうちでは、I2と、LiI及びピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩と、を組み合わせてなる電解質が特に好ましい。これらの電解質は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
溶媒としては、粘度が低く、イオン易動度が高く、十分なイオン伝導性を有するものであることが好ましい。このような溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のモノアルコール類、エチレンリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジメチルスルフォキシド、スルフォラン等の非プロトン極性物質などが挙げられる。これらの溶媒は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
さらに、電解質として常温溶融塩を用いることができ、この場合には溶媒を用いて電解液とすることができる。また、電解質を単独で用いることもできる。この常温溶融塩としては、ヨウ化物の常温溶融塩を用いることができる。このヨウ化物の常温溶融塩としては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、ピラゾリジウム塩、イソチアゾリジニウム塩、イソオキサゾリジニウム塩等の各種の常温溶融塩が挙げられる。ヨウ化物の常温溶融塩のうちではイミダゾリウム塩が好ましい。これらの常温溶融塩としては種類の異なる2種以上を併用することもできる。
「スペーサー45」としては、色素増感型太陽電池100の周縁の封着に用いることから、防食性の樹脂を用いることができる。使用する樹脂としては、加熱、加圧により容易に接合させることができ、且つ電解液43に対して優れた耐腐食性を有する樹脂であることが好ましい。このような樹脂としては、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体等のポリエチレン系樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体等のアクリル系樹脂、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂の他、ポリスチレン系、ポリジエン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、フッ素樹脂系及びポリアミド系等のエラストマーなどの熱融着性樹脂が挙げられ、これらの樹脂のうちから被着面の材質等に応じて適宜選択して用いることができる。
上記に挙げたものが全て必要と言う訳ではない。請求項に記載のない部材は省略して実施することもできる。
10…第1基体
11…透光性基板
12…透光性導電層
13…半導体電極
15…中継接続体
17…保護部
30…第2基体
31…触媒電極
32…集電用導電体
33…第1絶縁層
34…第1導電層
35…第2絶縁層
36…第2導電層
37…正極側集電極
38…負極側集電極
39…第3絶縁層
41…セル空間
43…電解液
45…スペーサー
51…有底孔
53…嵌挿孔
100…色素増感型太陽電池

Claims (8)

  1. 色素増感型太陽電池であって、
    透光性基板11と、該透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、該透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10と、
    該第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30と、
    前記第1基体10と前記第2基体30の間に形成されたセル空間41の間に充填された電解液43と、
    前記第2基体30に設けられた嵌挿孔53に嵌挿された中継接続体15と
    を備え、
    前記中継接続体15は、柱状の固体導体であり、一方の端部が前記透光性導電層12と接するように前記第2基体30から前記第1基体10側に突出し、且つ前記触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿されていることを特徴とする
    色素増感型太陽電池。
  2. 前記第2基体30は正極側集電極37と負極側集電極38とを備え、
    前記正極側集電極37は前記触媒電極31と電気的に接続され、
    前記負極側集電極38は前記中継接続体15を介して透光性導電層12と電気的に接続された
    請求項1記載の色素増感型太陽電池。
  3. 前記中継接続体15は金属導体である請求項2記載の色素増感型太陽電池。
  4. 前記中継接続体15は銅、黄銅、真鍮、タングステン、アルミニウム、チタンのうちから選択される少なくとも1種の金属からなる請求項3記載の色素増感型太陽電池。
  5. 前記中継接続体15は、軸体と、軸体の一端に設けられた軸体より大経の大経部とからなり、該大経部が前記透光性導電層12と接している
    請求項4記載の色素増感型太陽電池。
  6. 前記中継接続体15としてリードピンを用いた請求項5記載の色素増感型太陽電池。
  7. 色素増感型太陽電池の製造方法であって、
    透光性基板11と、該透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、該透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10を準備する工程と、
    該第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30を準備する工程と、
    前記第2基体30において、前記触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿孔53を設ける工程と、
    リードピンを、前記透光性導電層12と接するように前記第2基体30の表面から前記第1基体10側に突出させて、前記第2基体30の厚みに相当する深さまで、前記嵌挿孔53に嵌挿する工程と、
    前記第1基体10と前記第2基体30とを封着する工程と、
    前記第1基体10と前記第2基体30との間に電解液43を注入し、注入孔を封止する工程と
    を備えることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
  8. 色素増感型太陽電池の製造方法であって、
    透光性基板11と、該透光性基板11の表面に設けられた透光性導電層12と、該透光性導電層12の表面に設けられ増感色素を有する半導体電極13とを備える第1基体10を準備する工程と、
    該第1基体10に対向し触媒電極31を有する第2基体30を準備する工程と、
    前記第2基体30において、前記触媒電極31とは絶縁された位置に嵌挿孔53を形成する工程と、
    前記透光性導電層12上において、前記第1基体10と前記第2基体30とを封着する際に、前記嵌挿孔53に前記リードピンが嵌挿される位置に、リードピンの一方の端部を固定する工程と、
    前記第1基体10と前記第2基体30とを封着する工程と、
    前記第1基体10と前記第2基体30の間に電解液43を注入し、注入孔を封止する工程と
    を備えることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
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