JP2010172324A - アプタマーを用いて微生物を検出する方法及びキット - Google Patents

アプタマーを用いて微生物を検出する方法及びキット Download PDF

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Abstract

【課題】アプタマーと微生物の結合能を高める方法及びアプタマーを用いて微生物を検出するためのキットを提供する。
【解決手段】アプタマーを用いて微生物を検出する方法であって、アプタマーと微生物とを結合させる反応溶液のpHが、0.0〜6.9である方法、及び、アプタマーとpHが0.0〜6.9である反応溶液とを含む、微生物検出キット。
【選択図】なし

Description

本発明は、アプタマーを用いて微生物を検出する方法及びキットに関する。特に、アプタマーと微生物の結合能を向上させる方法及びそのための反応溶液を提供する。
アプタマーは、抗体などのタンパク質と比べて、酵素的分解や乾燥に強いため、保存状態や測定試料によって標的物質を検出する感度が損なわれないという特性を有している。また、抗体などの安定性保持のために使用される、人体に対して有害な薬剤(例えば、メチロサールやNaN)を使用する必要がないため、使用後の試薬の廃棄が容易である点などでも優れている。
特許文献1には、標的分子の存在を検出するためのアプタマー・プローブ複合体が開示されている。
国際公開パンフレットWO2005/049826号
発明者らは、アプタマーを用いて微生物を検出する方法の開発を行った。この過程で、発明者らは、結合反応に使用する反応溶液の条件により、特異性の高いアプタマーの結合能が飛躍的に上がることを見出した。そこで、本発明の目的は、アプタマーと微生物の結合能を高める方法を提供することである。本発明の別の目的は、アプタマーを用いて微生物を検出するためのキットを提供することである。
発明者らは、アプタマーを用いて微生物を検出する方法を開発した。この開発過程において、反応溶液のpHを、通常使用されない値に調整することによって、アプタマーと微生物との結合能を向上できることを見出した。さらに、pHの調整とともに、反応溶液中の塩濃度を調整することが有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
1つの態様において、本発明は、アプタマーを用いて微生物を検出する方法であって、アプタマーと微生物とを結合させる反応溶液のpHが、0.0〜6.9である方法を提供する。
従来、アプタマーをターゲットと結合反応させる場合、結合反応を行う反応溶液の条件を、ターゲットが存在している環境に合わせることが通常であった。すなわち、ターゲットが生体由来の試料である場合、この条件はpH7.5付近であることが通常であった。これに対して、反応溶液のpHを0.0〜6.9に調整することによって、アプタマーと微生物の結合能を高めることが可能である。
アプタマーで検出する微生物は口腔内細菌であることが好ましい。また、口腔内細菌は、Streptococcus mutans、Streptococcus sobrinus及びLactbacillus acidophilusからなる群から選択される細菌であることが好ましい。これらの微生物は、う蝕又は歯周病に関連していることが知られているため、これらの微生物を検出することによってう蝕や歯周病のリスクを評価することが可能である。
上記の反応溶液のpHは、0.0〜5.0であることが更に好ましい。反応溶液のpHがこの範囲にあることによって、アプタマーと微生物のより良好な結合が達成でき、アプタマーによる微生物検出の信頼性が向上する。
上記の反応溶液中のナトリウムイオン(Na)濃度は、1〜1000mMであることが更に好ましい。アプタマーを用いて微生物を検出する場合に、このような反応溶液を用いることによって、アプタマーと微生物の結合能を更に高めることができる。
別の態様において、本発明は、アプタマーと、pHが0.0〜6.9である反応溶液とを含む、微生物検出キットを提供する。このようなキットによれば、アプタマーと微生物の高い結合能を達成することができるため、信頼性の高い微生物の検出が可能である。
上記のキット中の反応溶液は、ナトリウムイオン濃度が、1〜1000mMであることが更に好ましい。このような反応溶液を用いることによって、アプタマーと微生物の結合能を更に高めることができ、アプタマーによる微生物検出の信頼性が更に向上する。
(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態を示す図である。 (a)〜(d)は、本発明の第2の実施形態を示す図である。 実施例1及び比較例1の結果を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、好適な実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は理解を容易にするため一部を誇張して描いており、寸法比率は説明のものとは必ずしも一致しない。本発明の実施形態は下記の態様に限定されず、当業者に明らかな種々の変更が可能である。
図1(a)〜(c)を用いて、本発明の第1の実施形態を説明する。第1の実施形態は、担体に微生物を固定する担体準備ステップと、アプタマーと微生物とを結合させる結合ステップと、微生物に結合したアプタマーを検出する検出ステップとを備えている。担体準備ステップでは、図1(a)に示すように、担体1に、検出対象である微生物2を固定する。微生物2を固定した担体1は、非特異反応を防止するために、ブロッキングバッファー中で約1時間放置するなどの方法により、ブロッキングすることが好ましい。続いて、結合ステップにおいて、図1(b)に示すように、本発明の反応溶液中で、微生物2に特異的なアプタマー3と、微生物2とを結合させた後、未反応のアプタマー3を洗浄して除去する。本発明の反応溶液を用いることにより、TBS−Tなどの通常の反応溶液を用いた場合と比較して、アプタマー3と微生物2との結合能が向上する。続いて、検出ステップにおいて、微生物に結合したアプタマー3の量を定量する。
検出ステップにおいて、アプタマー3は、例えば次のようにして定量することができる。図1(b)に示すように、アプタマー3を、あらかじめ標識4で標識しておく。標識4は、例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)であってよい。この標識は、例えば、アプタマーを化学合成する時に、FITC化ヌクレオチドを取り込ませることにより行うことができる。続いて、図1(c)に示すように、標識4に対する抗体5を、微生物2に結合したアプタマー3と結合させる。この段階では、本発明の反応溶液ではなく、抗体5を用いた反応に適した反応溶液を用いてもよい。抗体5は、標識6を有しており、標識6は、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)である。続いて、未反応の抗体5を洗浄して除去する。続いて、標識6の基質を反応させて、発色、発光又は蛍光などを生成させ、その生成量を測定する。標識6がHRPである場合には、例えば、ECL Advance(商品名、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社)を基質として反応させ、化学発光を生成させて、その発光をImageQuant350(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社)で測定するとよい。以上の操作によって、アプタマー3を定量することができる。
次に、図2(a)〜(d)を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、担体にアプタマーを固定する担体準備ステップと、アプタマーと微生物とを結合させる第1結合ステップと、アプタマーに結合した微生物に更にアプタマーを結合させる第2結合ステップと、結合したアプタマーを検出する検出ステップとを備えている。担体準備ステップでは、図2(a)に示すように、担体1に、検出対象である微生物2に特異的なアプタマー7を結合させる。アプタマー7を固定した担体1は、非特異反応を防止するために、ブロッキングバッファー中で約1時間放置するなどの方法により、ブロッキングすることが好ましい。続いて、第1結合ステップにおいて、図2(b)に示すように、本発明の反応溶液中で、アプタマー7に、検出対象である微生物2を含むサンプルを結合させる。本発明の反応溶液を用いて、アプタマー7と微生物2とを結合させることにより、アプタマー7と微生物2との結合能が向上する。続いて、未反応のサンプルを洗浄して除去する。続いて、第2結合ステップにおいて、図2(c)に示すように、標識4を有し、微生物2に特異的なアプタマー3を、本発明の反応溶液中で結合させる。本発明の反応溶液を用いることにより、TBS−Tなどの通常の反応溶液を用いた場合と比較して、アプタマー3と微生物2との結合能が向上する。続いて、未反応のアプタマー3を洗浄して除去する。続いて、検出ステップにおいて、図2(d)に示すように、微生物に結合したアプタマー3の量を、標識4に対する抗体5を用いて、上記第1の実施形態と同様にして定量する。
上記第1の実施形態において、担体1には、ガラス、セラミック、シリコンなどの無機材料、シリコーンゴム、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アガロース、その他の天然ポリマーなどのポリマー材料、金コロイドやその他金属、ダイヤモンド薄膜、紙などからなる基板、メンブレン、ビーズなどが使用できるが、例えばニトロセルロースメンブレンを用いることができる。微生物2のニトロセルロースメンブレンへの固定は、例えば、微生物2の懸濁液を、ニトロセルロースメンブレン上に滴下し、乾燥させることで行うことができる。
上記第2の実施形態において、担体1には、ガラス、セラミック、シリコンなどの無機材料、シリコーンゴム、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アガロース、その他の天然ポリマーなどのポリマー材料、金コロイドやその他金属、ダイヤモンド薄膜、紙などからなる基板、メンブレン、ビーズなどが使用できる。アプタマー7の担体1への固定方法は特に制限はなく、当該技術分野で通常に使用されている方法を使用できる。例えば、担体1表面をポリ−L−リジンで処理し、そこに目的量のアプタマー7を含む溶液を反応させることによって固定してもよい。あるいは、アプタマー7の末端に例えばアミノ基、チオール基、ビオチン基などの官能基を予め導入しておき、その官能基を使用して、担体1表面上の官能基と共有結合させてもよい。
上記第1及び第2の実施形態において、ブロッキングバッファーとしては、例えば、TBS−Tを使用できる。TBS−Tの組成は、0.05質量%Tween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)を含む10mM Tris−HCl(pH7.5)である。ブロッキングバッファーとしては、この他にもウシ血清アルブミンや、スキムミルクなどを使用することができる。
また、上記第1及び第2の実施形態において、アプタマー3の標識4は、FITCに限定されない。例えば、テキサスレッド、ローダミン、フィコエリスリン、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、AMCA(7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸)、APC(アロフィコシアニン)、FAM(カルボキシフルオレセイン)、HEX(ヘキセクロロフルオレセイン)、TAMRA(カルボテトラメチルローダミンン)、TET(カルボテトラクロロフルオレセイン)、Alexa Fluorなどの蛍光色素を用いることができる。蛍光色素は特に制限はなく、当該技術分野で通常に使用されている標識方法が利用できる。また、蛍光色素に限らず、放射性同位元素、ビオチン、ジゴキシゲニンなどを用いてもよい。標識4が蛍光色素である場合には、上記のような抗体を用いた定量方法以外にも、メンブレンに励起光を照射して、発生する蛍光を定量する方法を採用することができる。また、標識4がビオチンである場合には、上記の抗体5の代わりに、例えば標識6を有するストレプトアビジンを用いることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態において、抗体5の標識6は、HRPに限定されない。例えば、アルカリフォスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼなどの酵素も好適に使用できる。
「アプタマー」とは、タンパク質や糖などの様々な分子に結合する能力を持つ核酸分子のことである。上記アプタマーは、当業者が行う一般的な方法によって目的とする塩基配列の核酸を化学合成し、標的分子に特異的に結合する作用を指標にスクリーニングすることにより取得できる。
例えば、検出対象である微生物の菌体表面に特異的に存在する菌体表層物質を選択し、その菌体表層物質のアミノ酸配列をコードする塩基配列をコンピューター内進化プログラムで処理して10世代の塩基配列をコンピューター上に発生させ、これらの塩基配列を、検出対象である微生物に結合するアプタマーの候補とする。なお、コンピューター内進化プログラムは、例えば、Ikebukuroらの文献(Nucleic Acids Res.、2005年、33巻、e108)を参照し、通常利用されている遺伝的アルゴリズムを用いて、visual basicなどで作成できる。
その後、上記の処理によって候補として挙げられた複数の塩基配列からなるオリゴDNAを化学合成し、実際に検出対象である微生物と反応させて結合性の高いものをアプタマーとして回収し、これを鋳型にPCRで増幅することによって、検出対象である微生物と結合するアプタマーを大量に取得できる。
上記のアプタマーは、製造が容易であり、安定性が高い点で、DNAアプタマーであることが好ましい。また、塩基長は、10〜500塩基であることが好ましく、20〜150塩基であることが更に好ましい。
「微生物」とは、細菌又はウイルスを意味する。「口腔内細菌」とは、口腔内で生存している常在細菌のことを意味する。口腔内細菌のうち、う蝕菌としては、例えば、Streptococcus mutans、Streptococcus sobrinus、Lactobacillus casei、Lactobacillus fermentum、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus acidophilusなどが挙げられ、歯周病菌としては、Porphyromonas gingivalis、Tannerella forsythensis、Treponema denticora、Prevotella intermedia、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Fusobacterium nucleatum、Eikenella corrodens、Capnocytophaga sp.、Campylobacter rectus、Prevotella denticola、Actinomyces viscosus、Actinomyces naeslundii、Veillonella parvulaなどが挙げられる。
アプタマーを用いて生体由来の試料を測定する場合、酸性条件下ではサンプルが変性してしまうため、酸性の反応溶液を使用しないのが技術常識である。しかしながら、発明者らは、これに反して、反応溶液のpHをpH0.0〜6.9に設定することによって、アプタマーと微生物の結合能を向上できることを見出した。本発明の反応溶液は、pH0.0〜6.9であることが好ましく、pH0.0〜6.5であることが更に好ましく、pH0.0〜5.5であることが更に好ましく、pH0.0〜5.0であることが更に好ましく、pH0.0〜4.5であることが更に好ましく、pH0.0〜4.0であることが更に好ましく、pH0.0〜3.5であることが更に好ましく、pH0.0〜3.0であることが更に好ましく、pH0.0〜2.5であることが更に好ましく、pH0.0〜2.0であることが更に好ましく、pH0.0〜1.5であることが更に好ましく、pH0.0〜0.9であることが更に好ましく、pH0.9であることが特に好ましい。pHは、クエン酸、塩酸、酢酸などを用いて調整することができる。
例えば、反応溶液はNaCl及び0.05質量%Tween20を含むクエン酸バッファーであってよい。
反応溶液中のナトリウムイオン濃度は、1〜1000mMであることが好ましく、50〜1000mMであることが更に好ましく、200〜1000mMであることが更に好ましく、500〜1000mMであることが更に好ましく、750〜1000mMであることが更に好ましい。
本発明のキットは、上記の微生物に結合可能なアプタマーと、pHが0.0〜6.9である反応溶液とを含む。反応溶液のpHは、アプタマーと微生物とを結合させる結合反応時においてpHが0.0〜6.9となっていればよく、そのまま反応に用いることができる液体状態で供給されても良いし、濃縮状態や粉末状態で供給され、使用前に水、希釈バッファー、唾液などで所定の容量に希釈することによって、pHが0.0〜6.9となり、反応に用いることができる状態になるものであっても良い。
本発明のキットの反応溶液のナトリウムイオン濃度は、アプタマーと微生物との結合反応時において1〜1000mMとなっていることが、より好ましい。反応溶液のナトリウムイオン濃度についてもpHと同様であり、そのまま反応に用いることができる液体状態で供給されても良いし、濃縮状態や粉末状態で供給され、使用前に水、希釈バッファー、唾液などで所定の容量に希釈することによって、ナトリウムイオン濃度が、1〜1000mMとなり、反応に用いることができる状態になるものであっても良い。
本発明の方法によれば、アプタマーと微生物の結合能を高めることができる。ここで、高い結合能とは、非特異的な結合が少なく、高いシグナル強度が得られる結合である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)アプタマーによるStreptococcus mutansの検出
(Streptococcus mutans菌体の調製)
Streptococcus mutansをBHI培地(Brain Heart Infusion)を用いて、37℃で20時間培養した。続いて、培養液を遠心分離し、菌体をTBSで洗浄後、濃縮し、菌懸濁液とした。
(Streptococcus mutansの固定)
ニトロセルロースメンブレン(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)に、一定量ずつ菌懸濁液を滴下し、乾燥させた。これにより、メンブレンにStreptococcus mutans菌体が固定された。
(アプタマーとStreptococcus mutansの反応)
アプタマーとして、コンピューター内進化プログラムによる処理においてStreptococcus mutansに対する結合能が高かったSMaF#3−8(配列番号1)を使用した。SMaF#3−8(配列番号1)は、5’末端がFITC標識されていた。菌体を固定したメンブレンを、TBS−T(pH7.5)に浸して1時間室温でブロッキングした。ブロッキング後、メンブレンに0.01μMの濃度のアプタマーSMaF#3−8(配列番号1)を、室温で1時間反応させた。反応溶液には50mMクエン酸三ナトリウム及び0.05質量%Tween20を含む溶液を用い、反応溶液のpHは0.9〜6.5となるように調整した。
続いて、新しい反応溶液を用いて洗浄し、結合しなかったFITC標識アプタマーを除去した。続いて、菌体と結合したFITC標識アプタマーを検出するために、TBS−T(pH7.5)で1/20,000希釈したHRP標識抗FITC抗体(タカラバイオ株式会社製)を、室温で1時間反応させた。続いて、TBS−T(pH7.5)を用いてメンブレンを洗浄し、FITC標識アプタマーに結合しなかったHRP標識抗FITC抗体を除去した。
結合したHRP標識抗FITC抗体のHRP活性を測定した。メンブレンに、基質試薬としてECL Advance(商品名、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社)を使用し、化学発光検出装置ImageQuant350(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社)を用い、発光強度を5分間測定した。
(比較例1):pH7.5〜9.5の反応溶液を用いた、アプタマーによるStreptococcus mutansの検出
反応溶液として、TBS−T(pH7.5、pH8.5、pH9.5)を用いた以外は、実施例1と同様にして、アプタマーSMaF#3−8(配列番号1)による、Streptococcus mutansの検出を行った。
表1−1、1−2、1−3及び図3に、実施例1(pH0.9〜6.5)及び比較例1(pH7.5〜9.5)の発光強度の測定値及びグラフを示す。pH0.0〜6.5の反応溶液を用いた場合において、pH7.5〜9.5の反応溶液を用いた場合よりも、高い反応性が観察された。他の複数のアプタマーを用いた実験においても、同様の結果が得られた。したがって、微生物に結合する様々なアプタマーにおいて、結合能を高めるために、pH0.0〜6.5の反応溶液を用いることが有効であると考えられる。
Figure 2010172324

Figure 2010172324

Figure 2010172324
(実施例2)アプタマーによるStreptococcus mutansの検出における、反応溶液のナトリウムイオン濃度の検討
ナトリウムイオン濃度50、100、150、300、500、750及び1000mMの反応溶液(pH3.5)を用いて、発光強度の測定時間を3分間とした以外は、実施例1と同様の反応を行った。アプタマーにはSMaF#3−8(配列番号1)を用いた。表2及び図4に発光強度の測定値及びグラフを示す。
Figure 2010172324
1…担体、2…微生物、3,7…アプタマー、4,6…標識、5…抗標識抗体。

Claims (7)

  1. アプタマーを用いて微生物を検出する方法であって、アプタマーと微生物とを結合させる反応溶液のpHが、0.0〜6.9である方法。
  2. 前記微生物が口腔内細菌である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記口腔内細菌が、Streptococcus mutans、Streptococcus sobrinus及びLactbacillus acidophilusからなる群から選択される細菌である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記反応溶液のpHが、0.0〜5.0である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記反応溶液中のナトリウムイオン濃度が、1〜1000mMである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. アプタマーと、pHが0.0〜6.9である反応溶液とを含む、微生物検出キット。
  7. 前記反応溶液中のナトリウムイオン濃度が、1〜1000mMである、請求項6に記載のキット。
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